虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

靖国

【案内】排外主義と天皇制を問う8.15反「靖国」行動

●8月15日(水)/13:10開場、13:30開始 16:15~デモ出発
●場所:在日本韓国YMCA・9階ホール(JR水道橋駅徒歩6分、御茶ノ水駅徒歩9分、地下鉄神保町駅徒歩7分)
●お話:山田昭次さん(歴史研究者、著書『植民地支配・戦争・戦後の責任━挑戦・中国への視点の模索』創史社)


 民主党政権は、なりふりかまわぬ原発再稼働へと進み、社会保障の切り捨て・消費税増税、国民共通番号制、普天間基地の辺野古「移設」の再確認、「中国脅威論」を口実とした日米共同作戦体制の強化などを進めていこうとしている。

 このような政治状況は、改憲問題をふたたび表面化せざるをえない。 今年の憲法記念日を前に、自民党やみんなの党、たちあがれ日本があいついで改憲案を提出した。いずれも天皇元首化、「国旗・国歌」の明確

化、首相に権限を集中する緊急事態対処などをうたったものだ。

 こうした国家主義的な改憲案にある中心的な思想が、「国民主権の縮小と立憲主義の否定」であることは間違いない。そして、それらは、現代日本の政治・経済・社会の場面全てを覆う閉塞感を打破するものとし て打ち上げられて いるのだ。

 こうした政治的なムードのなかで、右翼・排外主義者が力を得る状況が目だっている。この間浮上していることだけでも、石原都知事呼びかけによる尖閣購入問題、八重山「つくる会教科書」採択問題、那覇市の

 「第32軍司令部壕」説明板からの「慰安婦」削除問題、北海道小中学校の「アイヌ副読本」記述改ざん、韓国人写真家による元「慰安婦」写真展の中止などあいついだ。日本政府による、ソウルやアメリカの「慰安婦の碑」撤去要請は、一方で軍事協力を拡大させている李明博政権との関係にさえ、影響を与えている。

 これら一連の事態が明らかにしているのは、近代日本の侵略・植民地支配の歴史が生み出したさまざまな問題について、事実を否定し、是非を転倒させていく歴史修正主義の潮流が、この社会のメインストリーム

に定着させられてしまったという事実である。自民党が今国会に提出を目論んでいるという「国旗損壊罪」も、そうした風潮に乗っていることは間違いない。

 それは、決して一部右派政治家・排外主義者たちだけのものではない。すでに、この社会における根強い基盤とさえいえる状況だ。そしてそれは、現実政治・社会に対する「うっぷんばらし」としての石原や橋下のポピュリズムに対する支持とも連動しているだろう。私たちの反天皇制運動の課題とは、そのような基盤を解体していくことに他ならない。

 こうした状況のなかで、日本の戦争責任・植民地支配責任の追及、そして反天皇制の声を挙げていくことへのバッシングは、年々厳しいものとなっている。集会の会場に対する右翼の嫌がらせは、会場管理者に対 して集会使用への 忌避感を募らせる。右翼による暴力的なデモへの破壊と、それを利用した権力の介入も深刻さを増している。暴力によるデモ破壊を公言し続けている在特会は、靖国周辺での「騒乱」を理由に8月15日の「反日デモ」を許可しないよう、東京都公安委員会に求める署名活動をはじめた。

 現実の問題として、表現の自由、思想・信条の自由が、著しく侵害され始めていると言わざるを得ない。このことが、反天皇制運動の課題としても強く主張されなければならない。そしてこういう時代状況だから こそ、私たちは、 あたりまえの声をあたりまえに上げていく8・ 15行動に今年も取り組んでいきたいと考える。

 かつての戦争を美化し、戦争の死者を顕彰する靖国神社の歴史認識は、跋扈する歴史修正主義の思想的バックボーンのひとつであり、また、当日天皇出席のもとで九段で開かれる「全国戦没者追悼式」も、戦争の死者のおかげで「戦後の平和」がもたらされたとする儀式である。 それは、死者たちを生み出した国家の責任を解除するばかりでな く、今後も「お国のための死」を尊いものとして受け入れさせていこうというイデオロギーにほかならない。

 今年の春、心臓の手術を行ったアキヒト天皇は、「病後をおして」政府主催の3.11追悼式典に出席して「おことば」を述べ、その後もイギリス訪問や山口全国植樹祭に出席するなど活発に動いている。それは、アキヒト・ミチコ天皇制の「ラストスパート」をさえ思わせる。この11月には沖縄・糸満で「豊かな海づくり大会」の開催=天皇の沖縄訪問が計画されているが、アキヒト・ミチコは沖縄にとく に関心 が深いと言われている。かれらの沖縄訪問が、これまでもそうであったように、米軍基地問題をはじめとする日本の沖縄に対する「植民地」的支配の矛盾を糊塗し、沖縄の人たちを「慰撫」する政治的なパフォーマンスとなることは間違いない。それはまた、「復帰40 年」を機に、沖縄の人たちの新たな「皇民化」=「国民化」を推し進める ことで、この地の人たちの抵抗を押さえつけていく役割を果すだろう。

 確実に近づくアキヒト「Xデー」をも射程に入れつつ、アキヒト天皇制の「総決算」と闘う反天皇制運動を作り出していこう。

8・15反「靖国」行動実行委員会(準)/電話090―3438―0263 

【報告】排外主義をうつ!7・28討論集会&『靖国中毒』上映

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 7月28日、排外主義と天皇制を問う8・15反「靖国」行動実行委員会は、日本キリスト教会館で「排外主義をうつ!7・28討論集会&『靖国中毒』上映」を行った。


 野田政権は、グローバル派兵国家建設のプロセスとして消費税増税と社会保障費抑制、大飯原発再稼働、沖縄・普天間へのオスプレイ配備を強行し、同時に北方領土と尖閣諸島問題を通してナショナリズムを煽っている。連動して石原都知事、天皇主義右翼、在日特権を許さない市民の会、ネット右翼などによって差別・排外主義宣伝が繰り返され、とりわけ警察権力と右翼が一体となって天皇制の戦争責任追及、侵略神社の靖国解体を掲げる反天皇制運動に対する破壊が深まっている。また、右翼の妨害を口実に会館施設当局による使用拒否する事態も繰り返されている。実行委は、一連の事態から「排外主義が市民権を獲得しつつある」流れに抗する自覚的な方向性の模索作業の第一歩として設定した。


 集会の一部は、『靖国中毒』の上映だ。ビデオは、 辻子実 さん(靖国参拝違憲訴訟の会/日本キリスト教協議会靖国神社問題委員会委員)がメイン解説者を行い、天皇制賛美と侵略戦争のために作られた靖国神社の歴史、各神社の役割などをレポートし、反天皇パフォーマンスを駆使しながらまとめた。


排外主義に抗して


 二部の「討論会」は、各戦線で奮闘する仲間たちから「排外主義」問題を軸に次々と報告が行われた。


 梶川凉子さん(反改憲運動通信)は、「憲法は天皇条項を除いて民衆の権利を守り、国の暴走を止める主旨がある。改憲派は、天皇条項を守り、九条を葬り去ろうとねらい、国家主義を煽っている。元慰安婦写真展のニコンサロンの『中止』策動は、その現われだ。福島第一原発事故の被災者たちに対する差別が続き、人権が脅かされている」と指摘した。


 渡辺健樹さん(日韓民衆連帯全国ネットワーク)は、「ピョンヤン宣言から一〇年もたつが日朝間の対話もなく日米韓軍事同盟強化されている。この動きは、対中国、北朝鮮バッシングなどの排外主義、ナショナリズムの扇動とセットだ。軍事大国化路線をやめ、対話で平和の実現が求められている」と強調し、9・15ピョンヤン宣言10周年集会への参加を呼びかけた。


 平田一郎さん(フィリピン元『慰安婦』 支援ネット・三多摩)は、『慰安婦』裁判の取り組みを報告し、「2000年の日本軍性奴隷制を裁く女性国際戦犯法廷で天皇ヒロヒトに有罪判決を出した。被害者参加の中で喜びに包まれた。だが政府の謝罪、補償もなく、右翼による被害者バッシングが繰り返されてきた。被害者は高齢化し、証言が困難になってきているが、新証拠の発見、日本政府の不誠実な態度を許さない取り組みを粘り強く続けていく」と発言した。


 藤田五郎さん(荒川・墨田・山谷&足立実行委員会)は、「荒川・墨田・江東河川敷で少年・少女による野宿者襲撃が頻繁化している。生活保護バッシングキャンペーンと同時期に野宿者襲撃が多発化している。右翼、在特らは、野宿者運動に対して『こじき』のくせに権利主張するなと煽っている。竪川野宿者排除も同様に行政の排除攻撃と同時進行で行われた。深刻な排外主義が、現在このように現れている」と注意喚起した。


 園良太さん(2・9竪川弾圧救援会)は、「再稼働反対の首相官邸前行動が取組まれているが、主催者は再稼働問題以外のことに広げないとか、労働組合や左翼団体を外部化する動き、デモ規制強化などがあり、その中で『日の丸』が掲げていることを認めているとかいくつかの問題がある。これらを克服していくためには、原発と核兵器、被曝労働、原発の地方への押しつけ、除染・復興ビジネスによる資本の再収奪などの課題に対する取り組み強化が必要だ」と問題提起した。


8・15反「靖国」行動へ


 さらに発言は、争議団連絡会、女性と天皇制研究会、市民の意見30・東京、反安保実、反天皇制運動連絡会、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会から行われた。


 最後に全体討論に入りテーマを掘り下げ、8・15反「靖国」行動に再会することを確認した。(Y) 

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