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報告:『日の丸・君が代』強制反対!10.23通達撤回!「破壊的教育改革」を許さない! 学校に自由と人権を!10・20集会

DSCF6592 10月20日、「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!「破壊的教育改革」を許さない! 学校に自由と人権を!10・20集会」が全電通会館で行われ、200人が参加した。主催は、10・23通達関連訴訟団(「日の丸・君が代」強制反対・予防訴訟をすすめる会、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会など13団体)。

 石原都知事と東京都教育委員会による新自由主義的教育破壊の一環としてある卒・入学式時の「日の丸・君が代」を強制する「10・23通達」(2003年10月23日)を発出してから九年がたった。教育労働者の「君が代」斉唱時の不起立・不伴奏の闘いへの報復弾圧として441人が処分されている。再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否も70人にのぼっている。さらに都教委は、都立高校の防災宿泊訓練での自衛隊との連携、侵略戦争美化の副読本の発行、競争と「自己責任」の教育の推進、教職員の管理・支配を強化している。

 連動して大阪でも橋下大阪市長率いる維新の会が主導して、新自由主義的教育破壊と弾圧を押し進めている。集会は、法定内外で粘り強く闘う10・23通達関連訴訟団が軸となり、新たな反撃を作り出し、大阪で闘う仲間たちと連帯していく場として行われた。

 主催者あいさつが近藤徹さん(「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会)から行われ、「都教委は、不起立教員の抵抗を根絶しようと『再発防止研修』を質量ともに強化している。だが学校現場での不服従の闘いは続いている。集会は、訴訟団が共同し『日の丸・君が代』強制反対の裁判勝利をめざす運動の結節点とすると共に、東京の『破壊的教育改革』に反撃していこう」と発言した。

 10・23通達関連訴訟団の紹介、宇都宮健児さん(前日弁連会長、弁護士)、落合恵子さん(作家)からのメッセージが紹介された。



これからの課題



 大内裕和さん(中京大教授)の講演が行われ、「『日の丸・君が代』強制反対運動のこれからの課題~東京と大阪から考える~」について以下のように提起した。

 ①「日の丸・君が代」強制反対運動の意義―「10・23通達が憲法の『思想及び良心の自由』に関わる問題であることを明確にした。「国論二分」状況をつくりだした」。

 ②教育における新自由主義と国家主義―「都教委による新自由主義的教育破壊とは、日の丸・君が代』強制だけでなく、階層的な職階制度とトップダウン体制/教員人事考課制度/学校評価制度/高校再編と中高一貫校の設置/教員給与格差などであった。教員の日々の教育実践のプロセスへの統制・介入、政治支配であり、単純な『戦前回帰』ではなく、新自由主義への『抵抗体』への攻撃であり、解体であった」。

 「橋下・大阪維新の会は、教育行政基本条例、府立学校条例、職員基本条例によって知事の政治支配が教育現場まで貫徹する仕組みをねらった。また、高校再編と整備、公立校と私立校の競争促進などによってグローバルな人材育成にある。会は、富の不均衡の拡大の中で庶民の将来の不安と不満の鬱積を公務員・教員バッシングに向かわせ、労働者間を分断させていった。変えてくれるなら独裁でもいいという雰囲気に流れていった」。

 ③今後の課題―「第1は、『思想及び良心の自由』(憲法19条)にプラスして『日の丸・君が代』が日本の帝国主義的侵略とアジア・太平洋に果たした歴史的役割の認識を広げることだ」。

 「第2は、教育領域ばかりではなく社会全般での新自由主義による『格差と貧困』のサイクルを批判し、反貧困のための闘いと連携していくことが重要だ。具体的には、同一労働同一賃金の原則による最低賃金の飛躍的上昇、時給1200円プラス家賃補助の政策の実現であり、生存権が結集軸だ」。

 「第3は、新たな帝国主義台頭に対する反戦運動の構築だ。とりわけ『尖閣問題』では、国有化を撤回し、外交交渉の場をつくるべきだ。反原発、反消費税増税、反貧困、反TPP、反米軍基地(オスプレイ)の運動を憲法改悪反対の運動とつなげていくことだ。大学の秋入学の前にボランティア活動を促進させると言っているが、ここに自衛隊体験入隊が設定されてくる可能性がある。先取り的な『徴兵制』を警戒しなければならない」。



大阪の闘い



 後半は、よしだよしこさん(シンガーソングライター)のメッセーソングで再開した。


 奥野泰孝さん(大阪・被処分者、府立学校教員)は、「今春の卒業式・入学式で君が代斉唱時に不起立であったことで戒告処分を受け、人事委員会に不服申し立てを行った。仲間たちで不起立の思いをグループZAZAでまとめた。自分の人生の筋を通すために権力の横暴に反対していく」と述べ、府教委を批判した。

 最後に集会アピールを参加者全体で採択した。(Y)
 

報告:8.31都教委包囲、要請行動

IMG_4107 8月31日、石原・中村東京都教育委員会の暴走を止めよう!ネットワークは、都庁第二庁舎前で都教委包囲、要請行動を行い、100人が参加した。



田中さんへの弾圧をやめろ



 午前は、水道橋の都教職員研修センター前で「日の丸・君が代」強制不起立を行った田中聡史さん(板橋特別支援学校教員)に対する都教委の「服務事故再発防止研修」強要への抗議行動(80人)が取組まれた。

 都教委は不起立ゼロに向けて処分を乱発してきたが、田中さんの不起立で頓挫してしまった。都教委はその報復として、この5ヶ月間に研修センターの研修(2回)、統括指導主事の学校での研修(3回)、学校長研修(毎週1回が20回)を集中的に続け、人権侵害の「思想転向」を迫ってきた。3回目の研修センターでの再発防止研修は、服務指導、受講報告書の作成、研修部長訓話を行ってきた。

 行動後、田中さんは、「都教委は『今後は二度と服務事故(不起立のこと)をおこさない』とチェックしてきたが、思想・良心の自由、教育の自由から断った」とアピールした。



都教委の居直りを許すな



 午後4時から都庁前で前段集会が行われ、見城﨣樹さん(ネット)から開催あいさつが行われ、「都教委包囲行動は、今回9回目だ。『日の丸・君が代』強制の10・23通達と「君が代」不起立処分を撤回させるまで続ける。大阪・橋下の教育関連条例による攻撃も強化されつつある。東京と大阪、全国の闘いを連携させ、跳ね返していこう」と訴えた。

 近藤順一さん(累積加重処分取消裁判)は、都教委による田中さんへの再発防止研修強要に対する抗議行動の報告を行い、「5ヶ月にわたる長期研修が継続して行われた。研修の成果がないと判断して、分限免職をねらっている。都教委に対する抗議を強化していこう」と強調した。

 第二庁舎10階の会議室に移動。都教委から波田・教育情報課長らが出席した。

 見城さんは、ネットの要請書を提起し、「都教委による『北朝鮮による拉致被害者の救出を目指す署名への協力依頼及びブルーリボンの紹介について』は、明らかに石原知事のお墨付きによって行われたものであり、都政の私物化、地位利用、政治行動だ。署名用紙を撤回し、石原知事は責任をとって辞任せよ」と突きつけた。

 さらに①学校の管理統制の強化②業績評価制度③教育の不平等④全国学力テスト⑤10・23通達について批判し、「『いじめ』が再び社会問題化している。だが都教委は何ら反省せず、開き直っている。教育の機会が大きく損なわれる状態にあるのに、オリンピック招致にカネを使うくらいなら、子どもたちに十分な教育を保障する手立てを講ずるべきだ」と要求した。

 高嶋伸欣さん(琉球大学名誉教授)は、都教委が7つの基本的事実の誤りがある扶桑社版歴史教科書を使っていることに抗議し、「怠慢、不作為の責任の自覚と都民全体に対する謝罪(「恥宣言」)を表明せよ」と糾弾した。

 続いて町田市公立学校教職員組合などから「10・23通達の撤回。懲戒処分撤回。服務事故再発防止県市有の中止。新たな懲戒処分をやめろ」と要請した。

 都教委は、高圧的に「承りました」などと事務対応を繰り返し、参加者の抗議の中、逃げるようにして退室した。

 ネットは、都庁前に戻り集約集会を行った。不誠実な都教委の態度を許さず、抗議のシュプレヒコール。橋下大阪市政と闘う大阪の仲間たちから報告と連帯アピールが行われた。

(Y)

「国旗損壊」罪の新設を許さない!天皇主義右翼らの策動をはねかえそう

tomiko 自民党は、5月29日、天皇制と侵略戦争を賛美する「日の丸」旗を傷つけたり汚したりしたら処罰することができる「国旗損壊」罪を新設する刑法改正案を国会に提出した。法案は、「日本国に対して侮辱を加える目的で、国旗を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」など「思想・表現の自由」を否定する明確な憲法違反の法案だ。しかも構成要件及び刑罰は、現行刑法第92条に規定されている外国国章損壊罪に準拠すると規定し、外国の国旗と自国の国旗を同列に設定した。

 すでに改正法案は昨年3月の自民党法務部会の法律案審査に提出されていたが一部議員から「自民党が右傾化したと思われる」との反対論が出たため全会一致の賛同を得られず、石破茂政調会長(当時)預かりとなっていた代物だ。この時は、国旗の損壊とともに国歌の替え歌も処罰の対象にねらっていた(朝日2011年3月2日)。石破は、「国旗国歌法で日本の国旗が日章旗だと定められた時(1999年)に(国旗損壊罪を)立法しておくべきだった」と悔しがっていた。

 今回も高市早苗、長勢甚遠、平沢勝栄、柴山昌彦衆議院議による議員立法提出だ。いずれも日本会議議員懇談会、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会に属している札付きの天皇主義右翼である。高市らは、自民党の天皇元首化、基本的人権否定、現憲法九条改悪などを網羅した「日本国憲法改正草案」(4月27日)の第3条で「日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない」との明記を根拠にして総務会で了承させた。天皇制統合力を利用しながらグローバル派兵国家の建設とセットで排外主義的なナショナリズムへと収斂していくことにある。



自民党の憲法改悪攻撃の踏み込み



 法案の提出理由を高市は、「現行の刑法では、外国国旗の損壊は処罰の対象とされている一方、日本国国旗の損壊については規定が無く、処罰の対象とされていません。外国国旗であれ、日本国旗であれ、国旗を損壊する行為は、国旗が象徴する国家の存立基盤・国家作用を損なうものであるとともに、国旗に対して多くの国民が抱く尊重の念を害するものです」などと天皇制と国家への忠誠を強要する暴論を主張し、平沢も「日本の刑法は諸外国からみれば常識外れ。それを普通の形に直したい」と手前勝手な珍説を強調した。

 そもそも現行の刑法92条「外国国章損壊等」は、「外国に対して侮辱を加える目的で、その国の国旗その他の国章を損壊し、除去し、又は汚損した者は、2年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」「前項の罪は、外国政府の請求がなければ公訴を提起することができない」という規定になっている。つまり、外国国章損壊行為によって、その国との外交問題になることを避けるために刑法罰則を設けており、自国の外交利益を防衛することを目的にしている。だから外国政府の抗議があった場合、見せしめとして刑罰によって取り締まるために親告罪になっている。

 ところが改正案は、外国国章損壊の条文を引き写して「日本国に対して侮辱を加える目的で」とする条文を加え、「日の丸」旗の損壊が「国家の存立基盤・国家作用を損なう」、(国旗への)「尊重の念を害する」から違法だというのだ。「日の丸」旗への「損壊」は抗議の一形態でしかない。この行為そのものを刑事罰で禁止するのは、憲法19条「思想良心の自由」、憲法20条「表現の自由」の否定だ。違憲に満ちた改正法そのものが成立根拠がないのである。

 しかも親告罪とするならば、告訴するのは自分たちだとでもいうのか。いったい誰が、どういう概念で規定するのか。そんな文言は、まったくない。仮に「日本国に対して侮辱を加える目的」がないパロディーのケースは、どうするんだ。あくまでも天皇主義右翼らの主観的なレベルのレッテル張りのやりたい放題を認めさせ、身勝手な妄想によって「国旗損壊」罪を適用することでしかない。公安政治警察も仕事が増えて大喜びだ。要するに自民党の「日本国憲法改正草案」を前提としなければ改正法案の成立根拠が発生しないトンデモない反動法なのである。こんなフザケた法案を自民党が認めたところに憲法改悪攻撃の踏み込みがある。



愛国心と国威発揚のための国旗はいらない



 高市らは、「諸外国の法制度では、むしろ自国国旗損壊に対する刑罰の方が他国国旗損壊に対する刑罰よりも重くなっている」ケースとしてドイツ、イタリア、韓国、中国を取り上げ、「日本の刑法におけるアンバランスを是正することを期し、本法律案を起草しました」などとデマを飛ばしている。

 日本弁護士連合会会長の山岸憲司は、「刑法の一部を改正する法律案(国旗損壊罪新設法案)に関する会長声明」(2012年6月1日)で改正法案反対の立場から高市デマにも照準をあてて「米国では、連邦議会が制定した国旗保護法の適用に対し、連邦最高裁が『国旗冒とくを罰することは、この象徴的存在をかくも崇敬され、また尊敬に値するものとせしめている自由を弱体化させる』として、違憲とする判決を1990年に出している」と批判している。

 さらに米最高裁は、1989年に国旗焼却事件裁判で「我々は国旗への冒涜行為を罰することによって、国旗を聖化するものではない。これを罰することは、この大切な象徴が表すところの自由を損なうことになる」と判決を出している。また、同年に上院で可決された国旗規制法を却下し、「国旗を床に敷いたり、踏みつけることも、表現の自由として保護されるものであり、国旗の上を歩く自由も保証される」の判断もしている。親米右翼の連中が意図的に米最高裁判例をパスしているところに改正法案の欠陥を現している。

 このように国旗をシンボル化していく意図は、民衆を国家へと統合し、帰属意識と忠誠を強化させ、国家意志を強制していくものでしかない。天皇制、戦争と軍国主義、愛国心と国威発揚のための国旗はいらないのだ。今国会情勢下では法務委員会で本格的に審議されていないが、たとえ改正法案が成立しなくても、右翼運動の任務のひとつとして法案制定を設定しており、繰り返し国会提出を行ってくるだろう。天皇主義右翼らの意図を暴露・批判し、監視を強化していかなければならない。「国旗損壊」罪に反対していこう。

(Y)
 

【アジ連講座報告】橋下・大阪維新の会を批判する―反撃の闘いは今―

P6097590講師:寺本勉さん(「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪事務局員、おおさか社会フォーラム2012事務局員)


 6月9日、アジア連帯講座は、文京シビックセンターで「橋下・大阪維新の会を批判する―反撃の闘いは今―」というテーマで講師に寺本勉さん(「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪事務局員、おおさか社会フォーラム2012事務局員)を招き、公開講座を行った。


「橋下改革」の性格


 寺本さんの提起は、「橋下・維新の会による『改革』」の時間系列的整理から始まり(別掲)、「『改革』の性格」についてつぎのように分析した。

 「橋下・維新の会は、第一の目標として統治システム、政策決定システムの改変をあげ、維新八策の第一項目で参議院の廃止、道州制の導入、大阪都構想を掲げている。つまり、日本における政治的、経済的、社会的危機の深さに対して、既成の大政党が政治・経済・社会的展望を喪失していることへのアンチ・テーゼとして設定した。これは戦後民主主義政治の機能不全を巧みに突きながら、『独裁』をも許容する雰囲気を作り出し、常に『抵抗勢力』を作り上げながら、大衆的人気を維持しようとするものである。かつての小泉純一郎が『自民党をぶっ壊す』と叫びながら郵政『改革』などを強行したのと酷似点もあるが、決定的違いは、既成政党の枠外から行っていることだ」。

 「政策の柱は、新自由主義的規制緩和、民営化・民間企業の導入であり、経済成長のための原資を自治体機能の縮小から得ようとする。教育分野においても同様の攻撃を行っている。同時に労働組合への徹底した攻撃は、旧総評運動の中で最後に残った自治労(大阪市労連)運動と組織への攻撃としてある。つまり従来は、選挙運動、職場協議、当局との交渉・折衝、組合費のチェックオフなどを積み上げて、当局との一定のもたれ合い構造の中で正規職員の権利を擁護しながら、一方で政治課題への取り組みを行ってきた。これは非正規職員の組織化の軽視へとつながり、組合運動の弱点となってしまった。だから橋下は組合の権利擁護運動の弱さを突く形で一挙に権利剥奪をかけ、組合運動の基盤そのものを破壊しようしている」。

 「この延長で『新たな労使間ルール(案)』を提案してきた。管理・運営事項は団交事項でないとし、組合に意見を聞いてもいけないというのである。あげくのはてに組合収支報告書を提出させ、『適正』組合でなかったら職員団体の登録を取り消すとしている。具体的には七月市議会へ向けて『組合活動適正化条例』の制定をねらっている。立て続けの組合破壊の暴挙を許してはならない。従来の運動の弱さを対象化しつつ、新たな反撃陣形を強化していくことが必要だ」と述べた。


反撃の闘いは今


 そのうえで「橋下・維新の会に対する闘いは今?」を報告。
 「私が参加している『日の丸・君が代』強制反対ホットライン大阪は、2000年に結成し、『君が代』起立・斉唱強制条例への反対闘争を契機に必然的に反橋下・維新の会の闘いへと広がっていった。昨年五月以来、10回以上の集会・デモ・府教委抗議行動などを展開した。現在、反『君が代』の闘いとして不起立被処分者六人が人事委に不服申し立てをおこない、一人が準備中である。市民運動として支援を行っている」。


 「労働組合運動は、どんな状況になっているか。可能性ある方向性として、昨年11月に大阪市長選での『反独裁』共同アピールが出発点にして大阪労連、大阪全労協、国労近畿、関西MIC、全日建連帯近畿、全港湾関西、おおさかユニオンネットワークによる七労組連絡会が作られた。6月25日に中之島中央公会堂で反橋下集会が行われる。この集会は、法律家8団体(連合大阪法曹団・大阪労働者弁護団・民主法律協会・大阪社会文化法律センター・自由法曹団大阪支部・青年法律家協会大阪支部・大阪民主法曹協会・日本労働弁護団大阪支部)の主催で初めて連合、大阪労連、全労協、独立組合などが結集する決起集会が行われる。6・25集会は、橋下の矢継ぎ早の攻撃に対して労働組合が一致団結して反撃し切れていない困難な状況に対して、弁護団のイニシアチブによって集会が実現するようになった。共同行動を強化していく必要がある。いずれにしても橋下・維新の会を包囲していく陣形作りは急務であり、強化していかなければならない」と強調した。

 「反橋下運動の展望は?」について、次のように提起した。

 「第一は、橋下的『民主主義』に対するオルタナティブの提起だ。橋下的『民主主義』は、選挙での多数が唯一の『民意』、選挙と選挙の間は白紙委任という論理だ。ところが橋下を支持する20代、30代の層が(間接的にではあれ)経験した『民主主義政治』は、機能不全に陥った政治状況だけという深刻な状況に追い込まれている。だから少なくともこの層の相当部分が、自らが作り上げる社会運動を通じて、直接民主主義、参加型民主主義の経験値を上げていくことが重要だ」。

 「例えば、おおさか社会フォーラム(9月15日、16日/エルおおさか)は、いろんな運動の枠を超えて社会運動、市民運動、NGO、労働組合が集まれるような場として設定している。この中で若者世代が中心にYouthフォーラムが行われる。新たな運動の兆候として可能性があり、応援していきたい。橋下的現象に対して従来の運動圏の違いを超えて反撃していくことがキーワードだろう」とまとめた。


論点


 参加者からの質問は、「橋下の大飯原発再稼働容認をめぐる運動圏の反応」、「『日の丸・君が代』強制の大阪の地域的違い」と「教育委員会と校長の指導対応の経過」、「当局の教員攻撃に対する生徒たちの反応」、「大阪の新保守主義勢力の動向」、「大阪都構想に対する市民の評価」、「不起立教員へのバッシングと周辺教員の立ち振舞い」、「橋下のメディア利用」、「貧困と格差を根拠にした橋下支持の雰囲気」などが出た。

 寺本さんは、「橋下の政治スタイルが支持されているところがある。メディアの中でも支持、不支持的傾向がある。毎日放送・MBSは、『VOICE』で批判的な橋下特集を組んだ。ある記者が橋下に批判的ということで視聴者から『辞めさせろ』という攻撃メールが殺到する状況がある。橋下もその記者を徹底的に攻撃した。諸選挙結果を通して『反独裁』だけでは橋下は倒せない。貧困と格差を基盤にしながら橋下現象が社会的に登場していると言わざるをえない。橋下は、『家庭教育支援条例』のように批判されると引っ込める手法がある。柔軟に対応しつつみえるが、やることはやっている。単純なブームという捉え方ではだめだ。政策論議だけではすまない。橋下・維新の会包囲を全国的に広げながら論議の積み上げを共同で行い反撃していこう」と呼びかけた。(Y)


●「橋下・維新の会による『改革』」

2008.2   橋下、大阪府知事に当選、「財政非常事態」宣言

2008.4   「財政再建プログラム」案
非常勤職員の解雇、非常勤講師の賃金削減(約18%)、職員の賃金・一時金・退職金カット、教育・文化・医療・福祉の諸事業の廃止・縮減など
 しかし、宣伝された「黒字転換」は借金を収入にカウントしていたためで、府知事時代の3年間で府債は2151億円の増加

2008.8   府庁のWTC移転方針を表明
その後、府庁移転は府議会で否決されたが、WTC購入を強行、一部部局を移転、耐震問題で全面移転は断念、今後の財政負担は巨額に上る

2008.9   「教育非常事態」宣言、学力テスト結果の公表を市町村教委に迫る
その後、府立高校への特進クラス(文理科)設置、私立高校授業料の一部無償化などを実施

2010.4   地域政党「大阪維新の会」結成、「大阪都」構想の立ち上げ

2011.4   統一地方選挙で、維新の会が躍進し、府議会で単独過半数を確保

2011.6   「君が代」起立・斉唱強制条例成立
複数回の職務命令違反で免職方針を打ち出す

2011.9   教育基本条例、職員基本条例を大阪府議会、大阪市議会、堺市議会に提出、大阪市議会、堺市議会で否決

2011.11  維新の会がダブル選挙で「圧勝」

2011.12 府市統合本部の設置、特別顧問を多数任命し、統合本部の議論に参加させる

2011.12~ 橋下市長による大阪市職員、労働組合への攻撃はじまる
組合事務所問題、政治活動・組合活動アンケート、賃金切り下げ、民営化、入れ墨調査(回答拒否者への懲戒処分の動き)、組合費チェックオフ廃止、組合活動適正化条例制定の動き

2012.2~3 知事、市長提案で、教育基本2条例、職員基本条例を大阪府議会、大阪市議会提案
卒業式での「君が代」起立・斉唱の職務命令
 不起立者36名への戒告処分、2名に再任用取り消し

2012.3   府議会で教育基本2条例、職員基本条例が可決成立、公明・自民が条例案賛成
国政選挙進出へ~「維新八策」(憲法改正を含む内容)、維新塾など、公明との連携

2012.5   大阪市議会で教育行政基本条例、職員基本条例が可決成立、学校活性化条例は継続審議へ

報告 10・23通達撤回!『君が代』処分撤回!2・5総決起集会

25 石原・大原都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットは、2月5日、北区赤羽会館で「『日の丸・君が代』強制反対!大阪府教育基本条例反対!最高裁『君が代』不当判決糾弾!新自由主義教育路線と対決を!学校現場の非正規雇用労働をなくせ!全ての原発を廃炉に!」のスローガンを掲げて「10・23通達撤回!『君が代』処分撤回!2・5総決起集会」を行い、130人以上が参加した。

 今春の卒業式・入学式にむけて都教委は、起立斉唱を強要する職務命令体制を確認した。これは1月16日に三件の「君が代」処分最高裁判決が「累積加重」処分について触れたため、あらためて10・23通達の「正当性」を押し出し、手前勝手な解釈によって処分強行ができるという恫喝だ。そもそも「10・23通達」(03年)は、卒業式・入学式等に「日の丸」を掲揚し、「君が代」を起立して斉唱することを強制することを通して新自由主義教育と愛国心教育の推進のためであり、グローバル派兵国家作りと連動した攻撃である。

 石原都知事は、「教育再生・東京円卓会議」(11年11月)を立ち上げ、「憲法と教育は日本人の手で考え直したほうがいい。戦後続いてきた教育の破壊的改革をしなければこの国はもたない」などと暴言を吐き、橋下・大阪維新の会による「教育行政基本条例」「学校運営基本条例」の攻撃に見習って東京版「教育基本条例」の制定を狙っている。すでに抗議の不起立闘争をはじめ反対する教職員四三〇人に不当処分を強行しているが、弾圧に抗して裁判闘争や地域ぐるみの反撃など粘り強く闘われている。ネットは、この間の闘いを集約し、橋下・大阪維新の会の二条例に対する反対の闘いと連帯し、今春の闘争体制強化をかちとった。



1.16最高裁不当判決



 集会は、ネットを代表して渡辺秀美さんの主催者あいさつで始まり、とりわけ1月16日に最高裁判決に対して「高裁での戒告処分取消判決を破棄し、処分を有効とする不当判決だ。加重処分に対して『慎重な考慮が必要』ということで1名の減給と停職1ヶ月を取り消した。『一定の歯止め』と思われるが、根津さんの処分は取り消さなかった。ここに最高裁の闘うものに対する分断攻撃と、『日の丸・君が代』による『規律・秩序維持』を乱すものは許さないという姿勢の現れだ」と厳しく糾弾した。

 さらに「大阪では『条例案』から『減給・停職』は残し、橋下は『指導研修』をしても転向しない者は辞めさせるとまで公言している。最高裁判決後、都教委は、10・23通達の合憲性と職務命令を確認している。大阪府教委も『君が代起立斉唱』を求める職務命令を出した。最高裁判決などはそっちのけで事態は進行しつつある。ともに連帯し、『卒・入学式』を闘いぬこう」と呼びかけた。

 「報告」として、がくろう神奈川の反弾圧の闘い、朝鮮学校への公的助成を求める連絡会・東京、原発いらない!3・11福島県民大集会を呼びかける佐藤幸子さん(原発を廃炉に!原発いらない福島の女たち)から発言があった。

 河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会、東京「君が代」訴訟第一次裁判、アイム89処分取り消し裁判から「1・16最高裁判決」の評価、批判などが行われた。

 根津公子さん(被処分者)は、「最高裁に問われていたのは、『君が代』斉唱時の不起立行為に対する停職処分の是非、並びにそれに対する累積加重処分の是非だった。しかし、私の過去の行為を持ち出し、それを『積極的な妨害』として『秩序を害する』としたことは、司法が『積極的な妨害』を『秩序を害する』と恣意的に判断すれば、いかなる不起立処分も妥当とされる抜け道を用意したのと同じだ。極めて恣意的かつ政治的な判決だ」と批判した。



橋下・維新の会の教育基本条例を許すな



 寺本勉さん(「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪)は、「大阪における『教育基本条例』案・『君が代』起立・斉唱強制に反対する闘い」を報告。1・16最高裁判決に対する橋下の反応を取り上げ、「職務命令拒否の一回目から指導・研修を義務づけ、誓約書を提出しない限り現場に戻さない方向へ条例案をさらに改悪しようとしている。誓約書の提出を拒み続けると、それを理由にした分限免職をねらっている」と分析。今後の闘いの方向性として2・12集会・デモ・ヒューマンチェーン、府庁・大阪市役所に対する取組みなどを提起した。

 大阪と福島のカンパアピール後、大嶽昇一さんが業績評価裁判勝利の意義、学校職場での非正規雇用の実態と問題点について報告する仲間、卒業式不起立闘争にむけた決意表明などが続いた。

 最後に集会決議、行動提起(①裁判・集会・行動参加②都教委への抗議申入れ③卒業式ビラまき)を確認し、シュプレヒコールを行った。(Y)

報告:「東京の教育を変えよう!学校に自由と人権を!10・22集会」

jpg 10月22日、全電通会館で「東京の教育を変えよう!学校に自由と人権を!10・22集会」が行われ、343人が参加した。

 石原都政・都教委による新自由主義教育改悪、「日の丸・君が代」強制を通した愛国心の押し付けのための10・23通達(03年10月23日)を発してから八年。「君が代」斉唱時の不起立・不伴奏を理由に437人の教職員が不当処分されている。

 東京高裁(大橋寛明裁判長)は、04年処分取消訴訟で都教委の「裁量権の逸脱・濫用」を認定し169人の処分取消を命じる判決を出した。しかし最高裁は、「10・23通達」関連裁判で立て続けに通達・職務命令を「合憲」とする不当判決を出している。司法の反動化が強まる中、「日の丸・君が代」強制反対・予防訴訟をすすめる会、「日の丸・君が代」不当解雇撤回を求める被解雇者の会、「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会などが「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!最高裁は『司法の良心』を示せ!」を共同スローガンに一六団体の主催で実現した。

 
新自由主義教育改悪はやめろ
 

 近藤 徹さん(「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会事務局長)が主催者あいさつを行い、「最高裁第1小法廷に係属している不当処分撤回を求める3件の裁判について、11月末から一二月にかけて弁論期日指定の通知が届いている。年内又は年明けにも最高裁判決が出ようとしている。これまでの通達・職務命令合憲最高裁判決を許さず奮闘していこう」と訴えた。

 斎藤貴男さん(ジャーナリスト)は、「東京・教育の自由裁判をすすめる会」共同代表の取組みなどを報告し、「野田首相は、真っ先に経団連にあいさつし、経団連が出した資本のための震災復興プランにもとづいて計画を押し進めようとしている。むきだしの資本主義の貫徹だ。教育に対しても同様に新自由主義教育を導入し、破壊している。まさに棄民教育である。この流れに対して反処分闘争、『日の丸・君が代』強制反対闘争は、真っ向から対決している。力を合わせて、粘り強く跳ね返していこう」と強調した。

 澤藤統一郎さん(東京・教育の自由裁判弁護団)は、「今後の裁判方針だが、一つは判決が示した間接制約概念の枠組みの批判と、必要性・合理性の根拠とされた教育公務員論の批判が中心となる。第二は、まだ最高裁が判断を示していないところでの主張だ。国家シンボル論を介在した公権力権限論、裁量権濫用論、教育の自由について主張していくことが必要だ」と問題提起した。
 

赤川次郎さんからメッセージが届く
 
 赤川次郎さん(作家)の集会メッセージが紹介された。

 赤川メッセージは「一旦『心の中へ立ち入る』ことを許せば、次はさらに泥靴で心の中へ踏み込んで来る。それを拒むには、この一歩を拒否することです。『日の丸・君が代』の問題は、決して入学式と卒業式だけのことではないのだと、粘り強く訴えていきましょう」と呼びかけている。

 井前弘幸さん(大阪・新勤評反対訴訟団事務局長)は、「こんな条例あり?大阪府『君が代』強制条例の撤廃を求める」をテーマに報告。

 「10月21日、教育常任委員会は「教育基本条例案」の継続審議を決定し、12月8日~25日の府議会で審議されることになった。橋下は10月22日、府知事辞職届けを提出し、大阪市長選への出馬を表明した。11月27日は、大阪府知事選、大阪市長選のダブル選挙だ。条例案を争点の一つとするつもりだ。しかし、9・24全国集会に762人、10・20府庁包囲行動に300人、10・21府労連集会に2500人で条例反対の取組みが進んでいる。教育委員、教育委員会事務局、PTAも批判している。ともに橋下を追い詰めていこう」とアピールした。

 内田妙子さん(日航不当解雇撤回裁判原告団長、キャビンクルーユニオン委員長)は「日航『整理解雇』との闘い」を報告し、「安全運航を守るため、差別や人権侵害と闘ってきた労働者を排除し、労働組合の弱体をねらって不当解雇を強行した。安全なくして再建なし!一日も早く勝利して職場復帰を果たしたい」と支援を訴えた。

 最後に集会アピールアピールを採択し、闘うスクラムを強化していくことを誓い合った。

(Y)

【報告】都教委包囲・首都圏ネット 『君が代』最高裁判決糾弾!大阪府『君が代起立』条例撤廃!7・24集会

to 7月24日、石原・大原都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットは、「『君が代』最高裁判決糾弾!大阪府『君が代起立』条例撤廃!7・24集会」を行い、160人が参加した。

 ネットは、集会の柱として①10・23通達撤回・処分撤回!「日の丸・君が代」強制反対!②大阪府「君が代起立」条例撤廃!③「つくる会」系教科書採択阻止!④原発反対!子どもを放射能から守れ!⑤石原・橋下は知事をやめろ!――を掲げた。

 集会は、四月の入学式に10・23通達に抗議する不起立闘争を行い、都教委から不当処分を受けた仲間からの報告で始まった。

 藤田勝久さん(東京都立板橋高等学校元教諭)は、最高裁第1小法廷が都立板橋高校卒業式弾圧事件について「威力業務妨害罪」が成立(罰金20万円)とする不当判決(7月7日)を出したことを糾弾。さらに「最高裁には被告席がない。あるのは頭上高くの判事席とそれを仰ぎ見る弁護士、検察官席。憲法37条の被告人の公平かつ迅速な裁判を受ける権利は画餅となっている」と批判した。

 次に、最高裁の10・23通達を合憲とする不当判決を受けた仲間たちから発言。

 申谷雄二さん(南葛定時制嘱託採用拒否裁判/5月30日、最高裁第二小法廷・不当判決)は、「裁判所は一方的に裁く権利を思っているかもしれないが、裁く側もまた裁かれることに気づくべきだ。判決の日は、滑稽さだけが残った」と裁判官たちを批判した。

 「日の丸・君が代」強制反対、嘱託採用拒否撤回を求める会(6月6日、最高裁第一小法廷・不当判決)は、「最高裁は職務命令が個人の思想・良心を『間接的に制約する』と認めながら、式典の円滑な進行を図るには『制約は必要で合理性がある』とし『憲法の番人』という役割を自ら放棄した。最高裁判決に負けず、処分取消や他の裁判でも反対意見を力に諦めず闘っていきます」とアピール。

 「日の丸・君が代」不当解雇撤回を求める被解雇者の会(7月14日、最高裁第一小法廷・不当判決)は、「最高裁は、約一ヶ月半の間に一一件の不当判決を出した。法廷が異なるにもかかわらず主文や判決理由はみな同じであり、最高裁全裁判官による根回し、合意なしにはありえず、実質的な『大法廷判決』だ。このまま引き下がれない」と決意表明した。

 「君が代最高裁判決批判」というテーマで金子潔さん(解雇裁判・予防訴訟原告)が提起した。とりわけ「憲法19条は戦前の反省に基づく日本の独自性強い規範だが、最高裁は『日の丸・君が代』裁判で19条合憲とした。初めて『思想・良心の自由』権の制約する新たな判例となってしまった。今後はバラバラな裁判闘争から全体的な共同体制の確立。『腐った雰囲気』の醸成を許さない市民社会への働きかけが重要だ」と強調した。

 教科書問題の報告が横浜学校労働者組合副委員長の茂呂秀宏さんから行われ、「横浜市教育委員(六人)だけで市立中学校の歴史教科書を天皇制賛美の「つくる会」系を全市一括採択しようと策動している。全市一括採択に反対し、学校現場からの教科書採択を目指していきたい」と訴えた。

 「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪は、大阪府「君が代起立」条例撤廃と「君が代処分」条例阻止にむけてアピール。9月24日の「『君が代』を起立して歌え!立たないとクビ!? 『君が代』強制大阪府条例はいらん!全国集会」(9月24日<土>午後1時/サーティホール<JR新大阪駅>)への参加を呼びかけた。

 特別アピールとして福島県教職員組合郡山支部書記長の鈴木浩行さんから東電福島原発事故後の組合の放射能調査活動、「わたしたちは忘れない!」を合言葉に連絡・集会を草の根で取り組んでいることなどを報告し、子どもを放射能から守る闘いに支援・連帯を呼びかけた。

 都教委包囲ネットの見城﨣樹さんから基調報告が行われ、「石原と都教委を糾弾し都庁を包囲してきた闘いを継続し、大阪府『君が代条例』反対、不当処分撤回、最高裁判決糾弾、反原発を闘っていこう」と確認した。

 最後に集会決議し、シュプレヒコールを行いスクラムを打ちかめた。

(Y)

最高裁の5.30「日の丸・君が代」強制合憲判決を糾弾する!

henomaru 最高裁の5.30「日の丸・君が代」強制合憲判決を糾弾する!

全国のスクラムによって真正面で対峙し、突破口を切り開いていこう
 

 5月30日、最高裁第2小法廷は、東京都教育委員会の10.23通達(03年「入学式・卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について」)に抗議して卒業式の国歌斉唱時に不起立したことを理由とする元都立高校教諭の再雇用を拒否した処分取消を求めた事件で、職務命令は憲法19条に違反しないとする不当判決を出した(申谷雄二さん嘱託採用拒否事件)。

 さらに6月6日、最高裁第1小法廷は都立高校教職員13人の嘱託採用拒否撤回裁判でも上告棄却判決。14日の最高裁第3小法廷も東京都内の公立中学校の教諭三人の処分取り消し訴訟の上告を棄却した。いずれも10.23通達合憲判断を次々と強行した。

 最高裁第2小法廷5.30嘱託採用拒否事件不当判決は、起立斉唱行為が「国旗及び国歌に対する敬意の表明の要素を含む行為」と規定し、「個人の歴史観ないし世界観に由来する行動(敬意の表明の拒否)と異なる外部的行為(敬意の表明の要素を含む行為)を求められることとなり、その者の思想及び良心の自由についての間接的な制約となる」と述べ、その行為そのものが慣例上の儀礼的な行為であり、国旗国歌法や学習指導要領に規定されており、地方公務員の職務として式典の円滑な進行が求められるなどと列挙して、「総合的に較量して、本件では間接的制約を許容しうる必要性及び合理性が認められる」と認定した。つまり都教委防衛のために個人の思想、良心の自由を「間接的に制約する」ことができると強引な主張を行ったのである。

 合憲判断がかなり乱暴であったことの現われが4人の裁判官のうち3人の裁判官が補足意見を付したことだ。

 須藤正彦裁判官は、「このような職務命令によって、実は一定の歴史観等を有する者の思想を抑圧することを狙っているというのであるならば、公権力が特定の思想を禁止するものであって、憲法一九条に直接反するものとして許されない」とした。

 千葉勝美裁判官は、 「この問題の最終解決としては、国旗及び国歌が、強制的にではなく、自発的な敬愛の対象となるような環境を整えることが何よりも重要である」と指摘。

 竹内行夫裁判官は、「外部的行動に対する制限について,個人の内心に関わりを持つものとして、思想及び良心の自由についての事実上の影響を最小限にとどめるように慎重な配慮がなされるべきことは当然であろう。その必要性、合理性を審査するに当たっては、具体的な状況を踏まえて、特に慎重に較量した上での総合的判断が求められることはいうまでもない」などと「慎重」に扱えという立場。

 三人の補足意見は、いずれも10・23通達の違憲性について「ささやか」に触れながらも、国家権力統治力を防衛しなければならない階級的任務を優先し、その妥協の産物として「間接的制約を許容しうる必要性及び合理性が認められる」などと抽象的文言でまとめあげたにすぎない。なんら具体的中味を提示して証明することもなく、明らかに合憲判決と補足意見が矛盾しているにもかかわらず、あえてそのことを隠そうともしないのである。最高裁多数派のすさまじい決意と階級的判断を現しているのだ。



注目すべき「反対意見」



 最高裁第1小法廷6.6採用拒否事件不当判決では、5.30判決をそのままコピーした水準でしかなく、司法の「腐敗」の深化をも現している。5人の裁判官の中で宮川光治裁判官は多数派の合憲判断に対して「反対意見」という形で出してしまうほどだ。

 それは10.23通達を「価値中立的ではなく、一部教員の歴史観に反する行為を強制する意図がある」と批判する。だから「真にやむを得ない目的か、他の手段がないかなど、より厳格な基準で検討する必要がある。精神的自由権の問題を多数者の視点から考えるのは相当でない。合憲かどうかを厳格に審査すべきであり、二審に差し戻すべきだ」と強調して批判するほどの判決内容だったのである。

 宮川裁判官は、第1小法廷に係属している予防訴訟の裁判長でもある。司法権力に「幻想」を抱くことは危険だが、当たり前の判断をしている「宮川裁判官」を増やしていくために司法権力を包囲していく闘いをさらに重厚に構築していくしかない。

 6.14最高裁第3小法廷での処分取消事件でも上告棄却の不当判決だった。しかし5人のうち裁判長である田原睦夫だけが「反対意見」を提示するほどだ。田原は、①多数意見のように「起立斉唱行為」をひとくくりに論ずるのは相当ではない②職務命令の合憲性が肯定される場合でも、職務命令と懲戒処分が裁量権の乱用にあたるかが問題になりうる③違反行為の理由が思想・良心の自由にかかわるものであれば、違反行為の具体的態様だけでなく、違反行為によって校務運営にいかなる支障を来たしたかという結果の重大性がとわれるべきだ……云々と言わなければならないほど具体的菜な検証ぬきで合憲判断をしたことを明らかにしている。



 すでに司法権力は、「国歌斉唱義務不存在確認等請求訴訟」(「日の丸・君が代」強制反対 予防訴訟裁判)の一審東京地裁・難波判決において10・23通達を憲法19条が保障する思想・良心の自由を侵害するものであると断定したが、控訴審ではピアノ伴奏強制拒否最高裁合憲判決(07年2月/ピアノ不伴奏教諭の思想・良心に基づくものと認めながらも、ピアノ伴奏強制そのものは憲法一九条違反でないとした)を動員して逆転不当判決(11年1月28日)を出し、国家主義と愛国心教育のバックアップへと踏み出していた。

 ところが東京高裁第2民事部(大橋寛明裁判長)は、10・23通達合憲判断を維持しつつ、被処分者167人の懲戒処分を取り消す判決を出し、同日の「君が代」裁判控訴審でも懲戒処分取消判決を言い渡した(3月10日)。判決は、「不起立行為などを理由として懲戒処分を科すことは、社会通念上著しく妥当を欠き、重きに失するとして、懲戒権の範囲を逸脱・濫用するものである」と認定した。10.23通達以降の大量処分乱発にあって初めての処分取消判決だった。

 都教委を追い詰める闘いは、被処分者を先頭にして粘り強く取り組まれ、裁判闘争だけでも一進一退の攻防が繰り広げられている。だからこそ最高裁多数派は、3.10高裁大橋判決のように10.23通達裁判をめぐる判断のグラツキを許さず、下級審への統制強化のために五・三〇合憲判決を初めて出したのである。

 しかも3・11東日本大震災と福島第一原発事故による民衆の国家統合の危機下、「がんばろう日本」キャンペーンに見られるように新たなナショナリズムが吹き荒れるなかで5.30不当判決の政治効果さえも意図していたと言える。

 事実、大阪維新の会(橋下徹大阪府知事が代表)府議団が「大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例」案を府議会に提出し成立を強行した(6月3日)。橋下は、条例による「君が代」斉唱の一律義務づけ強行にとどまらず、9月の府議会で不起立・斉唱しない教職員を免職処分にするための基準条例さえも制定しようとしている。

 橋下は、5.30最高裁判決に対して「きちんとした判断が出た」と賛美した。大原正行・東京都教育長は「都教委の主張が認められたことは当然のことであると認識している。今後も採用選考については適正に実施していく」と述べ、10.23通達処分者の差別・排除を強化していくことを宣言した。都教委による一連の最高裁不当判決を根拠にした「日の丸・君が代」強制反対闘争への敵対強化を許さず、全国のスクラムによって真正面で対峙し、突破口を切り開いていこう。最高裁多数派と少数派の分裂を拡大させていく闘いを作り出し、諸裁判闘争の勝利を勝ち取っていこう。

 (Y)

【転載】反天連声明「君が代」起立の義務化条例に反対し抗議する

反天連声明「君が代」起立の義務化条例に反対し抗議する

 「橋下新党」とも呼ばれる「大阪維新の会」は、「君が代」起立を義務化する条例案をこの5月、府議会に提出するという。同会代表の橋下徹大阪府知事はこの条例化をめぐり、不起立者の所属校と名前の報告を求め、不起立者には複数回で懲戒免職を徹底し、そのためには府教委を強化し、校長の権限も強化すると語っている。

 聞き及ぶところによれば橋下は、「君が代を起立して歌うのは、社会儀礼であり組織のルール」「大阪府庁でも、採用任免式では、国旗の下で君が代を起立して歌うようにした」「それが嫌なら公立教員を辞めればよい」「論理的な問題ではなく、社会常識の問題、最後は政治が決する」「何が社会常識かは価値判断にかかわる。意見が割れたときには、最後は公選職(僕)が決める」「国歌を歌う際には起立すべし、これが僕の政治感覚」「不起立教員が出た学校の校長は交代。校長に人事権を持たせ責任を負わせる」等々、「日の丸・君が代」問題でこれまでに出てきたすべての暴言を吐いているらしい。さらに、「君が代の起立斉唱は、府教委の命令事項、命令に従わないのであれば条例化せざるを得ない、(府教委の)委員の任免は知事の専権事項、委員の任免を通じて民意を教育現場に注入する、府教委の命令に従わないということは、民意無視」という。府教委の命令は知事の命令であり、それは民意であり、絶対である、というのだ。

 「民意」、かつ絶対の府知事命令は、教育委員会・校長の命令を通して末端にまでいき渡らせる、と主張しているに等しい。橋下のいうこの「組織マネジメント」の論理展開には、かつての「上官の命令は朕の命令」という、総力戦になだれ撃つための「軍人勅諭」イデオロギーを彷彿とさせ、ファシズム独裁思考を思わせる。

 「君が代」斉唱を「社会儀礼」とし、起立斉唱に固執し、それを徹底することに絶対的な価値を見る。あるいは、命令を下すものとそれに従順に従うものという関係にこそ、あるべき組織論を見るという、およそ民主主義とは大きくかけ離れた社会を妄想している。ここにはわかりやすい天皇制社会が見える。差別・排外主義者たちのがなり立てる声しか耳に入らず、それこそが「民意」であると主張する橋下には、「君が代」「日の丸」への歴史的な反省と、そこからの克服を目指す少なくない人びとの声がまったく理解できないでいるらしい。橋下大阪府知事や石原東京都知事が知事であり続けるような社会であることの反省のなかで、私たちは何度でも「日の丸」「君が代」それ自体の問題を提示し、反対していくところから始めなくてはならないのだろう。

 私たちは「大阪維新の会」の条例案に反対し、条例案の府議会提出に反対・抗議する。そもそも「君が代」自体に反対しているのだ。天皇の永遠の繁栄を願う歌をなぜ歌わねばならぬのだ。これは日本近代史をどのように読むかの問題であり、思想の問題である。

 憲法第九十九条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」。橋下をはじめ「維新の会」の議員たちはすべて、14条「法の下の平等」、19条「思想・良心の自由」にかかる問題が、大阪府知事の「政治感覚」などで判断されてはならず、彼らこそが憲法を遵守する義務を負うていることを、知るべきである。公立学校の教職員も斉しく思想・良心の自由に従い行動してあたりまえなのだ。抗議と反対の声を全国からあげよう。抗議を集中しよう!

・大阪維新の会 tel 06(6946)5390 / fax 06-6946-5391
 所属議員へのメール http://osaka-ishin.jp/member.html
・他の会派 自民党 tel 06-6941-0217 / fax 06-6944-2244
・民主党・無所属ネット tel 06-6941-0219 / fax 06-6941- 8411
・公明党 tel 06-6941-0286 / fax 06-6942-4060
・日本共産党 tel 06-6941-0569 / fax 06-6941-9179
・各議員(大阪府議会HP) http://www.pref.osaka.jp/gikai_giji/link/17link.html

2011年5月25日
反天皇制運動連絡会
 
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