IMG_143810月14日にバルト三国のリトアニアで、ビサギナス新原発建設の是非を問う国民投票行われた。日立製作所が事実上受注したこの原発建設計画に対して、国民投票では反対が62%を占め、賛成の34%を大きく上回るという結果になり、リトアニア民衆は明確に「原発建設に否」の意思表示をした。


しかし、この国民投票の結果に対して、日立製作所の中西社長は投票結果直後の記者会見で「撤退するという判断は永遠にないだろう」「原発へのニーズはある」などと述べるなど、リトアニアの人々の「原発いらない」の意思は踏みにじることをあらためて宣言した。


この中西の発言を受けて、東電前アクション!は、リトアニア民衆に連帯して日立にリトアニアからの撤退を求める告知期間三日強の緊急アクションを10月23日に東京駅前の日立製削除本店前で取り組んだ。当日は三日強の告知期間であることに加えて荒天にもかかわらず、40人が結集して熱気あるアクションを展開した。

東電前アクション!から植松さんが「小国リトアニアは歴史的に侵略され続け、踏みにじられ続けてきた。そしてまたも、原子力で踏みにじられようとしている。この高いビルを見て村上春樹の"卵と壁"の喩えを思い起こす。はたして私たちは壁なのか卵なのか。卵の側に立ちましょう」とアピール。次々に参加者にマイクを回し、リトアニア語のプラカードを掲げて日立に「原発輸出反対」を訴えた。

 

「福島第一原発はアメリカから輸入された原発だった。当時から欠陥が指摘された原子炉BWRマーク1型だったが、3.11事故後当時の技術者は『事故と欠陥の因果関係は否定できない』と証言している。しかし、原子炉メーカーGE社もも米政府も福島事故に謝罪もせずその責任を頬かむりしている。原子炉メーカーのような大企業は売ったら売りっぱなし、誰も責任など取ろうとしない。あとは野となれ山となれ・我が亡き後に洪水きたれ、だ。そういう大企業と経済のあり方そのものを変える必要がある」

東電株主訴訟の木村結さんは「日立で働く人々は、生活のため家族のためなどと嘘をついて自分を騙すのはもうやめてほしい。リトアニアは2004年にすでに"脱原発"を選択している。それをお金の力で原発を押し付ける日本という国が本当に恥ずかしい。日立の人々はリトアニアに原発を売り込むというのなら、有給休暇でも使って福島の現状を見に行ってほしい」と訴えた。

そして、「あの福島第一原発事故を引き起こした当時国の市民として、原発の輸出や日本からの新たな核拡散を許すわけにはいかない。原発輸出を断念するまで、何度でもこの場所に立つ」と司会が締めて、この日の行動を終えた。

 

(F)