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政治情勢

報告:1.22五輪ファーストおことわり!オリンピックやめろ!デモ&2020年東京五輪反対にむけた連絡会結成集会

配信:オリンピックデモ 1月22日、反五輪の会は、「五輪ファーストおことわり!オリンピックやめろ!デモ」の前段集会を原宿・神宮橋で行った。

 反五輪の会の仲間たちは、次々と「生活と人間の尊厳を犠牲にするオリンピックはまさに『災害』だ。小池都知事は、『都民ファースト』を実現したいなら、東京五輪は即刻中止だ。オリンピックに憤る人びとよ、声をあげよう。五輪ファースト反対!オリンピックおことわり!」とアピールを行った。

 正午、デモに出発し、原宿一帯にわたって「オリンピックおことわり!金食い虫五輪はいらない!」とシュプレヒコールを響かせた。沿道の人々は、デモに注目し、賛同する拍手もわき起った。ところが表参道十字路に到達すると、沿道の人々の共感が広がるのを恐れた警察権力は、デモに対して不当な規制を繰り返してきた。デモ隊は警察権力の弾圧を糾弾したが、警察は突然、仲間を暴力的に排除し、1人を不当逮捕した。仲間たちは、不当逮捕・デモ弾圧に抗議した。

 デモ隊は、オリンピック会場~ 日本オリンピック委員会(JOC)への抗議~都営団地「霞ケ丘アパート」破壊抗議と住民への激励(三戸が生活)~千駄ヶ谷区民会館というコースで貫徹した。
 
 午後1時半から千駄ヶ谷区民会館で「2020オリンピック災害」おことわり連絡会は、2020年東京五輪反対にむけた連絡会結成集会を行い、140人が参加した。

 原宿からのデモに参加した仲間たちが会場に合流し、集会が始まった。 主催者あいさつを鵜飼哲さんが行い、「すでにオリンピック動員が始まっている。オリンピック費用も巨額な額に膨らみ、誰が負担するのかと国、東京都、大会組織委員会、関連自治体などで混乱している。その一方で明治公園の野宿者排除、霞ケ丘アパート破壊などを強行している。すでに反五輪の会の仲間たちは闘い、私たちはその闘いに敬意を表し、学びつつオリンピック反対の取り組みをスタートさせていきたい。オリンピックナショナリズムを突破していくために奮闘していきたい。デモに対して不当弾圧・逮捕を強行したが、まさに力尽くでオリンピックをやろうとする現れだ。支配者たちの野望を許さない」と訴えた。

 「リードイン・スピークアウト」に移り、谷口源太郎さん(スポーツジャーナリスト)、アツミマサヅミさん(東京にオリンピックはいらないネット)、北村小夜さん(元教員)、山本敦久さん(成城大学教員)、江沢正雄さん(オリンピ
ックいらない人たちネットワーク)、友常勉さん(東京外国語大学教員)、なすびさん(被ばく労働を考えるネットワーク)、いちむらみさこさん(プラネタリィ ノーオリンピック・ネットワーク)、ピョンチャン冬季五輪反対、脇義重さん(元いらんばい!福岡オリンピックの会)、金満里さん(劇団態変)、井上森さん(立川自衛隊監視テント村)、池田五律さん(戦争に協力しない・させない練馬アクション)、根津公子さん(「日の丸・君が代」被処分元教員)、小川てつオさん(反五輪の会)が反オリンピックをアピールした。

 最後に主催者から「東京オリンピックおことわり宣言」が提起され、参加者全体で「私たちは決して孤立していない。多くの未だ見ぬ『おことわり宣言者』との出会いを求めて私たちは本日自らの『おことわり』を高らかに宣言する!『東京オリンピックなんていらない』と」確認した。

(Y)

 
 

報告 : 安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンからただちに撤退を!1・19国会議員会館前行動

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総がかり行動が新年初集会
「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンからただちに撤退を!1・19国会議員会館前行動」

 
 一月一九日午後六時半から、戦争させない・9条壊わすな!総がかり行動が「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンからただちに撤退を!1・19国会議員会館前行動」を行った。この冬一番の寒風吹きすさぶ中、三〇〇〇人が集まった。

 最初に参加した野党がアピールした。糸数慶子さん(沖縄の風、参議院議員)、近藤昭一さん(民進党、衆議院議員)、吉田忠智さん(社民党党首)、井上哲士さん(共産党、参議院議員)。安倍政権による共謀罪新設の動きを批判し、沖縄での辺野古基地建設反対、山城博治さんらの釈放を求め、次期衆院選で野党共闘を強め、安倍政権を退陣に追い込もうと訴えた。

 次に、小田川義和さん(憲法共同センター)が主催者あいさつを行い、参加した団体が連帯のあいさつを続けた。安保法制違憲訴訟について、武谷弁護士が「全国一五地裁で裁判が起こされ、これからも増えていく。東京裁判では、国は安保法制が合憲か違憲かについて逃げて答えようとしない」と国の姿勢を批判した。東京MXテレビの「ニュース女子番組」(1月2日放送)で、沖縄の闘いを「日当をもらっている。暴力をふるうテロリストなど」と歪曲、ねつ造した報道に対して、謝罪と撤回を求めて抗議行動をする女性から経緯が報告された。

 武器輸出反対ネットの杉原浩司さんが「米軍関係者が訪日し、日本の民間技術が軍用に使えないかと説明会を開いた。それに日本企業六〇社が参加した。また、日本政府は中古になった防衛装備品(武器)を海外に売りつけようとしていると政府のテコ入れで、軍産学複合体が飛躍的に進み、武器輸出につながっていると指摘し、共に反対していこう」と訴えた。

 高田健さんが今後の行動提起を行った。二月一九日(日)午後一時半、日比谷野音集会、三月一九日(日)午後一時半、衆院議員会館前行動。沖縄新基地建設反対署名の第二次締め切りを三月三一日とする。署名は一〇〇万筆に届こうとしている、さらにがんばろうと提起した。国会に向けて「戦争法廃止、自衛隊はスーダンから撤退、沖縄に新基地はつくらせない、野党は共闘、安倍を倒そう」とシュプレヒコールを行った。

(M)

報告 : 1.14「南西諸島に自衛隊基地はいらない」アクション

IMG_20170114_1449041月14日、「琉球弧自衛隊配備反対アクション」が永田町・首相官邸前で行われた。2016年から通算5回目の行動となる。


南西諸島における自衛隊配備は、辺野古・高江における米軍基地建設の策動のさらに陰に隠れるようにして、政府によって推し進められている。


16年12月には、石垣島の中山市長が自衛隊配備・基地建設の詳細も政府からあきらかにされていないにもかかわらず、「容認」を表明するという暴挙に出た。しかも、「予定地」にされている四地区の住民と話し合いの場を持つという約束を反故にしての「容認」表明だ。


この中山市長の態度には、四地区の住民はおろか、石垣島全体から怒りの声が上がっている。12月27日には市役所前で抗議行動が打たれ、1月29日には「ミサイル基地反対大集会」が開催される。


情報開示がないままに市長が自衛隊新基地建設を受け入れているのは、宮古島も同様だ。当初有力だった「大福牧場案」は水源地の真上になるという問題が指摘されて、計画は政府から明確には示されていないにもかかわらず、昨年6月に下地敏彦市長が「新基地容認」を表明する、という暴挙に出た。10月には「候補地」の千代田カントリークラブのある野原地区で防衛省が説明会を開催したが、住民たちは会場に「自衛隊基地反対」と書かれた大垂れ幕と大横断幕で飾り、説明会はさながら防衛省を糾弾する集会となった。


このような動きの中で、宮古島での市長選挙と市議補選をほぼ一週間後に控えた14日のこの日に「配備反対アクション」は開催された。参加者は20人。


時折雪がちらつく寒風の中、最初にシュプレヒコールをあげ、主催の栗原学さんから趣旨説明。


「いま小学館のコミック雑誌で連載されている『空母いぶき』のような『中国による南西諸島侵攻』を描く荒唐無稽な作品が、『リアリティがある』などと持ち上げられて、中国脅威論が娯楽と一体になって浸透している。作中ではすでに与那国島が戦場になっているが、このような政府の国策を後押しし、地域の住民の恐怖を煽る作品は許されない。日中の経済協力が進んでいるなかで、中国脅威論などまさにマンガだ。私たちは、どんなに荒唐無稽であっても、軍備増強を正当化しようとする脅威論に反論していく必要がある」


「12月にオスプレイが沖縄で墜落したが、一週間もしないうちに飛行が再開された。陸自がオスプレイを購入すると伝えられているが、いまの新配備計画が全部まかり通れば、北は馬毛島から宮古・石垣まで米軍と自衛隊のオスプレイが南西諸島を覆い尽くすことになる。先日、自衛隊習志野基地で米軍が訓練を行ったが、米軍-自衛隊一体化の中に辺野古の基地建設と自衛隊新基地計画が位置づけられている。それは日本が『アジアの軍事的盟主』の足がかりとして、南西諸島を支配しようとするということだ。絶対に許すわけにはいかない」


宮古島出身の20代の若い人からアピールもあった。


「市長選は4人の候補のうち、自衛隊基地絶対反対は奥平一夫候補一人だ。社民党と社大党が、党利党略で基地反対を明言しない候補を推す形になってやきもきしていたが、翁長知事が批判を振り切って奥平さんを推す形になってよかった。『オール沖縄が割れる』なんて批判もあるようだが、軍事基地に反対しないなら『オール沖縄』に何の意味があるのか。しかし、ヤマトの基地押しつけが、どこでも住民を引き裂いている。ヤマトで闘って、ヤマトで計画を止めていきたい」と訴えた。


アピールでは、宮古島に戦時中に17か所もの「慰安所」があり、このことを記憶にとどめる「祈念碑」が現在の空自レーダー基地と「候補地」の千代田カントリークラブのほぼ中間にあることが紹介され、「自衛隊配備の問題は、72年前の侵略の責任の清算と直結しているということを祈念碑は訴えているかのようだ。『領土』や『防衛』なんて考え方が、平和という概念と対立している。必要なのは、隣国との緊張を高める軍備などではなく、軍備放棄という憲法九条の精神の完全実現なのではないか。アジアの平和を展望しながら、自衛隊配備を阻止していこう」ということも語られた。


最後に「南西諸島に自衛隊基地を作るな」、「軍事による自然破壊をやめろ」、「ミサイル基地はいらない」、「軍隊は住民を守らない」、「軍備より平和外交を」などとシュプレヒコールをあげて、この日の行動を終えた。


(F)

【中国】三つの壁に直面する中国共産党政権~中国官僚資本主義の盛衰を論じる

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三つの壁に直面する中国共産党政権
中国官僚資本主義の盛衰を論じる


區龍宇

筆者は香港を拠点に活動する反資本主義左翼/トロツキスト組織「先駆社」のメンバー。邦訳に『香港雨傘運動』『台頭する中国 その強靭性と脆弱性』(いずれも柘植書房新社)などがある。


原文

習近平政権[2012年末]の発足後、経済の不安定化はさらに深刻さを増している。中国官僚資本主義の特徴は、社会的蓄積を強力に略奪して投資に回すことで急激な経済成長を素早く実現することにある。しかしこの種の資本主義は、高度の独占とウルトラ級の搾取によって、とてつもない貧富の格差をつくりだす。その結果として有効需要に事欠き、過度な蓄積と過度な生産がますます深刻化することになる。巨大なバブルが株式市場と不動産市場を覆っている。官僚資本主義の二度目の決算の期日は迫りつつある。

官僚資本主義の最初の危機は1990年代末から2000年にかけてのあいだに爆発した。当時の経済不安定も深刻であった。中国共産党の対策は、破綻に瀕する銀行を救済する一方、大量に外資を導入して、中国を主要な商品輸出国に転換し、中国が世界の搾取工場となる礎を築いた。中国共産党は転換に成功し、危機を克服し、しかも中国を主要な資本輸出国の一つに転換させたのである。これ以降、中国は完全にグローバル経済に融合した。ゆえに中国は輸入大国にもなった。とりわけ石油と鉱物資源についてはそうである。世界に対する中国の影響力はますます大きくなっているが、逆に世界への依存もまたますます大きくなっている。


◆中国の拡張法則

今日の中国は、
・世界第二の経済体
・世界最大の商品貿易国
・世界最大の製造業国家
・世界第二位の外国直接投資の輸入国
・世界第五位の外国直接投資の輸出国
・世界最大の外貨準備保有国
・世界最大のアメリカ公債の海外保有者
・世界最大のエネルギー総消費国(国内石油消費の過半数を輸入に依存)
・世界最大の富裕層の居住国

中国官僚資本主義の台頭は、必然的にグローバルな拡張の内在的法則を有しており、この法則は経済面だけでなく、政治と軍事面においても以前にも増して貫徹されている。これをもって中国は帝国主義国家になった、一般的な資本主義大国ではなくなったという主張もある。さらには、中国は以前から発展途上国や第三世界と自称してきたが、かなり前からそうではなくなっていたという主張もある。

もっとも粗雑な認識に基づき、つまり覇権的特徴を有するすべての国家や、小国を搾取することのできるすべての国家が帝国主義であると考えるのであれば、中国は疑いもなくそのような国家になりはじめていると言えるだろう。しかしより厳密な西側マルクス主義に基づけば、現在の中国を帝国主義と名付けることは、従来からの多くの帝国主義諸国との区別があいまいになってしまい、現在の中国の矛盾の性質を誤って判断することになり、我々がその弱点をはっきりと認識することの障害になる。我々が判断を誤らないためにも、中国の拡張法則と現在の実際の到達段階をしっかりと識別する必要がある。


◆グローバル・バリュー・チェーンにおける苦しい立場

まず軍事面からみてみよう。中国の軍事力はいぜんとして限定的である。世界第二の国防費大国であるが、海軍と空軍はまだ発展途上であり、グローバルな展開には至っていない。実際に、台湾を武力で統一するだけの力はないというのが現状である。というのも海峡を越えて大軍を輸送する能力がないからである。中国の領土以外にも軍事基地はなく[2016年からはジブチに自衛隊や米軍と同じく拠点基地を設置している]、何らかの軍事同盟にも参加していない。つまり、かりに海軍と空軍の近代化が今後も進んだとしても、外国でその軍隊が陸上および港湾において支援を受けることはできないのである。中国が軍事上、グローバルに展開できるのは弾道ミサイル、宇宙衛星、そしてインターネットによる攻撃のみである。これでは中国がグローバルな覇権を実現することはもちろん、アジアにおける覇権でさえも不可能だろう。中国の軍事力は比較的弱小な国家に脅威を与えるには十分であるが、それは主要な帝国主義の実力には程遠く、アメリカとは比べるすべもない。

もちろん、戦後の帝国主義は必ずしも政治および軍事による直接統治に依拠する必要はなくなった。それは軍事力を背景としてはいるが、それ以上に経済力に依拠し、後進国を搾取してきた。かれらはハイテクノロジーに依拠し、後進国から超過利潤を搾取する(いわゆるテクノロジカル・レント[先進技術の独占による超過利潤])。それはまたグローバルな金融独占に依拠して不均等交換を後進国に強制する。だがグローバル経済における中国の支配力は、やはり限定的である。我々は次のことを忘れてはならない。中国は後発国(late comer)であり、先進国を追い越そうとする際には、やはり多くの障害に直面するのである。技術の面では中国は急速に追いついたが、しかし依然として先進技術の面では不十分であり、多くの超過利潤を獲得することは難しい。中国で最高レベルのICチップメーカーでさえ先進国の二、三代前のモデルにとどまっており、大部分のICチップは輸入に頼らざるを得ない。バリュー・チェーンの面では、中国のグローバル・ブランドは極めて少ない。これは中国の多国籍企業がグローバル・バリュー・チェーンにおいてステップアップすることの困
難を意味している。

官僚の排外文化は中国の多国籍企業における外国人上級管理者の受け入れを困難にしており、多国籍企業が特に必要としている人的資源を自らはく奪している。そして人的資源の欠如は、中国の多国籍企業が世界市場で長期的に競争することを困難にしている。中国はすでに世界資源の重要なバイヤーになっているが、後発の競争者であることから、中国企業が先発帝国主義の多国籍企業との競争において、往々にして極めて高額の代金を支払わされている(例えば。ハイ・プレミアムで外国の石油を買いあさる)。先進国向けの投資では、往々にして斜陽産業あるいは倒産に瀕した企業が対象になっている。これらをまとめると、中国の対外投資の多くは薄利であり、損失を被っているケースも少なくない。

まとめると、中国の対外投資総額と貿易量の規模は巨大であるが、中国はいまだ世界市場で安定した基盤を持って充分な剰余価値を搾取できているわけではない。それゆえ帝国主義と称することは難しいのである。実際、中国は依然として世界の搾取工場であり、それは依存性の蓄積(つまり先進国の技術と市場に依存した資本蓄積モデル)が、依然として中国資本主義の重要な特徴であることを物語っている。それはまた中国共産党が依然として、主に途上国からの搾取ではなく、自国の労働者農民と自然資源からの搾取に依存していることを明らかにしている。これらすべての証拠が、中国が既に帝国主義国家になったという論断を否定しているのである。


◆半植民地の歴史的負債

われわれはまた、中国とその他の旧来からの帝国主義との重要な区別に注意すべきである。つまり半植民地の歴史的遺産が、いまだ中国の上の重く覆いかぶさっているということである。中国共産党にとって、国家統一の任務はいぜんとして完成しておらず、台湾はいまだにアメリカの保護下に置かれている。このいわゆる「不沈空母」[台湾]は、中国の覇権にとって終始ひとつの脅威となっており、取り除かずにはおられないが、しかし当面はそれを取り除く力がない。香港にいたっては、すでに中国に回帰したが、人心は回帰しておらず、逆にますます乖離の遠心力が増大している。香港は極めて小さいが、その西欧化された中産階級の上層部分は米英の支配階級とさまざまに直接あるいは間接的、文化的なつながりを持っている。中国全土に対する香港の経済的重要性はすでに以前ほどではないが、香港は中国資本が国境を越えて移動する橋梁であり、香港国際資本の守旧勢力も、中国共産党にとっては脅威ともいえるのである。

およそすべての以前からの帝国主義国家は、植民地経営の歴史があり、文化的にも影響を及ぼしつづけている。これらの旧植民地の知識階層と中層・上層階級は、旧宗主国の言語を理解する者も少なくなく、それは政治や経済的つながりの強化にとって大きな助力にもなっている。だが中国はそうではない。植民地経営の歴史を持たない後発の競争者として、中国は文化的にも後塵を拝している。各国で中国語ブームが起きてはいるが、それは商業利益がモチベーションになっているもので、一部の専門業種の人々に限られており、必ずしも中国文化に対する敬慕からのものとは言えない。このことは中国共産党が海外で宣伝を行う際の障害になっている。孔子学院[中国政府が海外の教育機関と連携して世界各地に設置している中国言語・文化の宣伝機関]の世界各地での悪評も、中国の文化的実力が欠如していることのひとつの反映である。


◆南シナ海での衝突の意味

総じてこれら半植民地の歴史的遺産は、依然として中国共産党支配階級の覇権的野心への制約となっている。それゆえ1999年にアメリカが中国の駐ユーゴスラビア大使館を爆撃し、2001年にアメリカの軍事偵察機と中国の戦闘機が南シナ海で衝突したこと等などは、アメリカが中国をけん制し続けていることを明らかにしたが、当時の中国政府は「韜光養晦」政策[才能を隠して、内に力を蓄えるという天安門事件以降に?小平が掲げた中国の外交・安保の方針]を維持し、基本的に忍耐の姿勢を貫き、徐々に足場をかためる長期展望にとどまり、直接的な対抗措置を取ることはできなかった。対外政策においても戦略的には防衛的なものが主であった。習近平の登場後、南シナ海と釣魚台(尖閣)で紛争が持ち上がり、戦術的には攻勢的な政策をとったが、防衛的な戦略姿勢を変更するまでには至っていない。習近平は南シナ海紛争において攻勢に移りつつあるが、その最も直接的な要因は防衛的なものであり、アメリカの軍事偵察を南シナ海という正面玄関から追い出して、中国沿海に接近させないことにある。

つぎに、中国の外国貿易への依存度が高まるにつれ、中国共産党の安全保障に対する危機感は深まり、南シナ海の軍事拠点をテコにして東南アジアとの航海路線を防衛する必要が高まったことが挙げられる。中国は対外貿易の90%と石油輸入の77%をマラッカ海峡と南シナ海を通過する航路に依存している。中国は、アメリカとの関係が悪化し、海上における生命線を断ち切られることを確実に恐れている。それゆえ、近年における中国の挑発行動も、やはり大戦略の変更ではなく、防衛的必要性の戦術的な調整から出発したものである。

中国共産党は国家統一の任務を完成するまでに戦略的防衛から攻勢に転換し、アジア全域でアメリカ勢力に積極的に挑戦することを追求するかどうかは疑わしいし、アメリカと世界的覇権を奪い合うことを画策しているかどうかは言うに及ばずである。「台湾回収」がいまだならず、半植民地の歴史遺産を完全に払しょくすることができないなかで、アメリカおよびそのアジアの盟友である日本に対して直接的な軍事的対抗措置をとることはできないだろう。実際、中国がその周辺地域においてより強硬な立場を採用している目的は、ほかでもなく将来における「台湾回収」のための準備なのである。同時に、香港に対しては政治的コントロールをより安定したものにしようとしている。だが中国共産党による台湾と香港に対する攻勢も、一歩進んでは砦を築き次へ進むという歩みにとどまっている。

我々は、米中関係の別の側面にも注意すべきである。それは両大国が貿易、投資、債務において高度に相互依存しているということである。それゆえ「Chinmerica」という呼称を発明し、双方の経済的に緊密な協力関係を描写する識者もいるほどだ。このような状況からも、中国共産党が米中対戦において切ることのできるカードは多くない。

もちろん、中国はグローバル経済のなかで拡張し続けており、グローバル・バリュー・チェーンにおける低位に甘んじることは望んでおらず、早晩アメリカとさらに大きな衝突が発生するだろう。中国がいまだ帝国主義ではないということは、それがアジアにおいても覇権大国のひとつではないということを意味するものではないし、弱小国を抑圧しないということを意味するものでもない。実際にそれらの事態は発生しつつある。我々は、中国共産党による広大な南シナ海の領有権主張を絶対に支持しない。現在の中国が強大になればなるほど、それを盾にして弱者を蹂躙することは許されない。一方的な軍事行動ではなく、これまで以上に東南アジア諸国との平和対等の協議を行うべきである。

釣魚島については、アメリカが1972年に日本に施政権を返還するまで、日本が有効的に管轄したことはなかった。それ以降、日本がこれらの諸島を占領したのも日米安保条約がその背景にある。このような占領は、帝国主義による中国包囲の意味合いを持ち、進歩派がそれを支持する理由はない。近年において日中両国の釣魚島紛争がヒートアップしているが、その発端は日本による一方的な国有化にある。一方、過去において世界の進歩的勢力は釣魚島に対する中国の領有権主張を支持してきたが、それは不当なことではなかった。当時の中国は反帝国家として日米同盟に対抗していたからである。しかし現在の状況は一変してしまった。中国共産党政権はすでに反動的な官僚資本主義の覇権に転換してしまった。ゆえに我々は中国共産党の釣魚島に対する行動を支持する必要もなくなった。逆に、われわれはこの諸島を国際的に中立の海洋保護区として、石油資源を永遠に海底に埋蔵するという環境保護を主張すべきである。


◆中国の覇権に立ちふさがる三つの壁

現在の中国は疑いなく上昇中のアジア覇権国家のひとつである。しかし日本を圧倒してアジア最大の覇権国家になるためには、いぜんとして非常に大きな障害に直面しているし、世界を主導する超大国になることなどは言うに及ばずである。

一つ目の障害は、遠くない将来に訪れようとしている経済危機の克服である。この危機は、かりに強力な国家介入によってその爆発性を軽減できたとしても、ただ事では済まないだろう。なぜならそれは一般的な商業周期的なものではなく、官僚資本主義の構造的危機だからである。それは極めて巨大な不均衡と矛盾を累積している。

この種の資本主義はまた巨大な政治的遠心力を生み出している。それはまさに台湾のひまわり運動と香港の雨傘運動が示したところでもある。2014年5月、これまでずっとおとなしかったマカオでも、北京[中国政府]が選んだ行政長官の腐敗に抗議する2万人のデモがあった。

同じ官僚資本主義はさらに密集した党内派閥闘争を生み出している。もう一つの障害は、中国共産党はいまだ安定した権力継承制度を確立しておらず、これは10年に一度、総書記の任期が満期になるたびに権力闘争が勃発するということである。

これらはすべて、中国共産党がさらに覇権を強化するまでに国内で直面する巨大な挑戦となるだろう。もちろん、専制支配者は国内の巨大な矛盾を、外部での衝突を惹起することで、人民の関心を空想上の外敵に向けようとする。しかし最高指導者もはっきり理解しているが、暴力装置、とくにその軍隊はとっくに恐るべき腐敗にまみれている。もし習近平がこのときに、国際関係の激化によって国内の関心を外に振り向けることを選択すれば、それは間違いなく非常に危険な策略を選択することになる。

あるいはそのような不安があるからか、習近平は反腐敗運動を展開するついでに、ライバルに打撃を与えている。だが反腐敗運動は成功しないだろう。なぜならこの運動は同じく腐敗した官僚によって主導されているからである。たとえ幾千もの腐敗官僚を牢屋に放り込んだとしても、長期的に見ればそれは全く効果がないだけでなく、党内からの反発を招き、権力闘争を激化させるだけだからである。

まとめると、中国共産党が覇権を実現するには少なくとも三つの壁を取り除く必要がある。1、中国の半植民地の歴史的遺産。2、グローバル資本主義における後発者という地位。3、激化する国内矛盾。

この三つの壁の存在が、中国が国際関係において主に守勢を取らざるを得ず、個別のケースにおいてのみ限定的な攻勢姿勢をとる理由なのである。もし習近平が自らの力を顧みることなく、アメリカと覇権を争うような火遊びをすれば、その炎によって自らが焼き殺されることになるだろう。

2016年10月4日

【転載】稲田防衛相の靖国参拝抗議声明(安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京)

827「安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京」による稲田防衛相の靖国参拝への抗議声明を転載します。






………

内閣総理大臣 安倍晋三 様

復興大臣   今村雅弘 様

防衛大臣   稲田朋美 様



安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京

          〒202-0022 東京都西東京市柳沢2-11-13



2016年12月閣僚の靖国神社参拝抗議声明



2016年12月28日、今村雅弘復興大臣が靖国神社拝殿前で参拝し、同29日には「防衛大臣である稲田朋美が一国民として参拝した」と称して稲田朋美防衛大臣が、靖国神社昇殿参拝を行った。私たち「安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京」は、この参拝は日本国憲法第20条1項「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」に、明らかに抵触する閣僚の憲法違反行為であるとして、ここに厳重に抗議するものである。

特に稲田防衛大臣は、ハワイ訪問から安倍首相とともに12月28日夜に帰国したばかりであり、本来であれば、アジア諸国とりわけ中国、韓国との不戦の誓いを模索すべき時に、敢えて靖国神社参拝強行に及んだ。このことは、東アジアに対して喧嘩を売る行為に等しい。事実、中国、韓国からは、直ちに参拝行為に対する厳しい批判の声があがっている。

稲田防衛大臣は、過去に「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」と発言をしている。

このような信念に基づいての防衛大臣靖国神社参拝は、東アジア諸国にとって、戦争準備行動と捉えられるのは自明のことである。

 稲田防衛大臣は、午前8時頃の靖国神社参拝に先立ち、午前6時30分ごろには靖国神社参拝を関係者に事前予告し、マスコミ取材および関係者の動員という周到な準備を行った上での参拝であり、あたかも靖国神社が「国から特権を受け」ているような印象を与えるような世論操作を行っている。個人的参拝でなく政権党閣僚としての政治的参拝であることは明らかである。

 安倍晋三内閣総理大臣は、ハワイ真珠湾訪問に際し、「慰霊」という神道用語を多用し、マスコミもまた無批判に「慰霊」という神道用語を使っている。明らかに、憲法第20条3項(「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」)違反であり、私たちは厳重に抗議する。

安倍靖国参拝違憲訴訟の大阪高裁判決は、2017年2月28日に予定されている。私たちが取り組んでいる安倍靖国参拝違憲訴訟・東京の闘いも2017年2月6日に結審が予定され、近く東京地裁で判決が行われる予定である。

私たちは、被告安倍晋三内閣総理大臣の「個人の信教の自由」に基づく靖国神社参拝正当化論の欺瞞性を打ち砕き、靖国神社参拝違憲判決を勝ち取るために、全力を尽くして闘い続けることをここに明らかにすると共に、首相・閣僚による憲法違反の靖国神社参拝を今後、行わないことを強く要求するものである。



報告 : 12.21「リオ五輪」反対運動現地報告集会

IMG_2371 一二月二一日、東京・原宿の隠田(おんでん)区民会館で、八月に開かれたリオデジャネイロ・オリンピックの現地で、反対運動を繰り広げる現地の仲間と交流してきた仲間の報告集会が行われた。主催は「二〇二〇オリンピック災害」おことわり準備会。国立競技場周辺の野宿者排除や、競技場に近接する霞ヶ丘住宅の取り壊しに反対する運動を継続してきた「反五輪の会」のいちむらみさこさんが報告した。いちむらさんは国際的なオリンピック反対運動のネットワークである「プラネタリー・ノー・オリンピック・ネット」のメンバーでもある。

 いちむらさんはリオ五輪に異議を唱える現地の人びとの抗議行動や、デモの映像をスクリーンに映し出しながら、現地の人びとの闘いの息吹きを紹介した。



 反リオ五輪の活動を現地で呼びかけたのは、ファベーラという貧しい人びとが住むスラム街の住民たちの住宅の権利を守る運動、人身売買に反対する運動、フェミニストの運動など多様な人びとによって構成される運動である。ファベーラの住民はリオデジャネイロの人口の二四~五%にも達する。五輪のための再開発で、住民たちの立ち退き、排除が行われる一方、急速に経済危機が進む中でのオリンピックだった。

 ドバイ経由の便で三四時間もかかって着いたリオデジャネイロは、まだ五輪のための工事中で、看板がファベーラの存在を隠していた。市内の三三の学校では、給料が支払われない教員たちが抗議の占拠を続けている。経済危機の中で公共事業を後回しにして「五輪第一」を貫くやり方に人びとの抗議が高まっている。「オリンピックよりも教育を」というスローガンが掲げられている。町の中心には五輪の看板はなく、反五輪のポスターの方が多かった。五輪のモニュメントのすぐ隣に反五輪のモニュメントが建っていたりしている。



 オリンピックの開催中、さまざまなテーマに即した討論会が毎日行われた。環境問題、居住の権利、ホームレス支援、先住民、労働、公共サービスと「オリンピック災害」、スポーツの商品化とナショナリズムなどについてである。この討論会に対して、警察がゴム弾、催涙弾などを撃ち込んで解散を強制し、会場となった公園には人がいられなくなるような弾圧を行った。

 一方、チケット売り場などはガラガラで人びとがオリンピックに詰めかけるという状況ではなかったという。

 サッカー・ワールドカップの主会場となり今回のリオ五輪でも開会式・閉会式とサッカー競技が行われたマラカニヤン・スタジアムに近いマラカニヤン駅の裏でもファベーラが残っている。オリンピック前に多くのファベーラは解体されたが、しぶとく残って、自分たちの権利のために地域活動を行っている人びとがいるのだ。そこではシングルマザーの女性がコミュニティーの中心となって町づくりの中心になっている。

住居の破壊が強行されたが二〇軒が残り、行政側はついに根負けして新築の白い家を二〇軒建て、そこに住むよう促した。しかし住民たちは「自分たちは家が欲しくて抵抗したのではない」と怒り、「排除の展覧会」を開催した。

いちむらさんはこうしたリオデジャネイロでの反五輪運動の多彩な、生き生きとした活動を紹介し、二〇二〇年東京五輪反対の運動の可能性について示唆した。



なお一月二二日には午前一一時半から反五輪の会が「五輪ファーストおことわり!オリンピックやめろ!デモ」を呼びかけ(JR原宿駅表参道口すぐ神宮橋集合、一一時半:アピール、一二;〇〇デモ出発)、午後一時半からは「オリンピック災害 おことわり!」集会が千駄ヶ谷区民会館(JR原宿駅下車)で行われる(主催:「2020オリンピック災害」おことわり連絡会)が開かれる。

 「二〇二〇年東京五輪」に反対する運動を広げよう。

(K)

報告:12.23反天連シンポジウム

23シンポ 12月23日、反天皇制運動連絡会は、千駄ヶ谷区民会館で「12・23反天連シンポジウム 天皇の『象徴的行為』ってなんだ!? 『代替り』状況のなかで考える」を行い、80人が参加した。

 明仁天皇は、8月8日に天皇制延命・強化に向けて憲法違反である「生前退位表明」の政治的行動を強行し、皇室典範と関連法規の改定を求めた。また、「天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たす」と述べ、憲法上の規定のない「象徴としての行為」をあらためて押し付けていくことも表明した。

続いて、23日の「天皇誕生日」にターゲットを定め、「確信犯」として「8月には、天皇としてのみずからの歩みを振り返り、この先の在り方、務めについて、ここ数年考えてきたことを内閣とも相談しながら表明しました。多くの人々が耳を傾け、おのおのの立場で親身に考えてくれていることに、深く感謝しています」などと再度の違憲発言を行った。つまり、「内閣とも相談」してきたことを押し出すことによって憲法3条の「天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ」の枠内にあると言いたいのだ。

 だが安倍首相は、「生前退位表明」直後に「さまざまな報道があることは承知している。 事柄の性格上、コメントすることは差し控えたい」と述べ、あわてて対応に走った。明仁天皇が「内閣とも相談」してきたと言うならば、その後の安倍政権のドタバタはなんなのか。事実経過がまったく明らかにされず、メディアもなんら追及しないという構造にある。さらに天皇明仁が2018年をメドに新天皇に「譲位」したいと表明しているため、安倍政権は「有識者会議」(天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議)を設置し、明仁天皇一代限りの「生前退位」を認める「特例法」によって集約しようとしている。

 主催者は明仁天皇の「生前退位」表明をバネとする天皇「代替わり」状況、天皇制強化にむけた「再定義」を許さない取り組みに向けてシンポジウムを行った。

 以下の三人から問題提起が行われた。

 浅野健一さん(同志社大大学院教授)のテーマは「天皇『代替わり』状況とキシャクラブメディア」。

 「7月13日、NHKの『スクープ』で始まった天皇の『代替わり』の大報道は、戦後一貫して権力とメディアが天皇賛美・天皇制維持報道の延長線上にあることを示した。キシャクラブメディア(治安維持法下で設置され日本しかない記者クラブ制度)は、天皇明仁の『お気持ち』表明自体の違憲性を問うことはない。明仁らの『慈愛』を強調し、平和天皇のイメージを振りまき続けている」。

 「8月8日のビデオメッセージは、最初から明仁とNHKの合作だったのではないか。明仁自陣と天皇側近が組んで、宮内庁記者会のNHK記者を利用して、『お気持ち』を公共の電波に乗せて、政府と国会に法改定を促した。NHKの報道が午後七時のトップという、他メディアが十分に後追いできる時間帯だったことも忘れてはならない」と批判した。

 米沢薫さんは、「象徴天皇制と政教分離」というテーマ。

 「そもそも象徴とは、つくれない、廃棄できない、コントロールできない、置換できない機能があり、不可視のものを『可視化』し、排除と帰属の作用を果たしていく。例えば、現在のヨーロッパのイスラムをめぐる『宗教』論争の中で『イスラムのベール』、キリストの『磔刑像』問題がある。象徴の暴力性としてベールを身に着けることや磔刑像に対する異論を排除する作用へと現れている。天皇制という象徴によって、天皇制に対する国民の無関心が天皇制を廃絶しようとする力に対して強く反発したり、無関心のまま天皇制を維持することを強力に求めることに現れている。これは新たなファシズムであり、『日本国家帰属意識』だ」と指摘した。

 「田川建三は、『負の宗教性というイデオロギー状況と象徴天皇制』(叢論日本天皇制/柘植書房)で『負の宗教性』的な天皇支持を明らかにし、桑原重夫が『天皇制と宗教批判』で共同性の喪失、個に解体していく孤立感を、それを埋めるものとして天皇制の宗教性を利用した『国家』共同性の強化、国民統合していく装置であると分析している。天皇制のこのような役割を見据えて天皇制反対の取り組みを意識的に行っていく必要がある」と呼びかけた。

 天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)のテーマは、「安倍改憲と<生前退位>問題」。

 「安倍政権が明仁天皇一代限りの「生前退位」を認める「特例法」でまとめようとしていることに対して明仁がどのように誕生日記者会見をするか『怯えている』という報道を週刊新潮が行った。安倍政権の「生前退位」反対と天皇ガンバレという構造がマスメディアにある。明仁は、『生前退位』について『内閣と相談しながら』と言っているが、NHKに報道させることまでは相談していなかった。明仁は違憲行為であることを自覚しながらやっている。安倍は報復人事として宮内庁長官人事異動、手引きした職員を首切った。マスメディア上ではこういう対立構造がある」と述べた。

 しかし、「明仁は、自民党の改憲草案天皇条項(第1条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく)を先取りして立ち振る舞っている。明仁と安倍の本質的対立があるわけではない。反天皇制運動は、国事行為に入っていない天皇の公務、象徴的行為と闘ってきた。そもそも国民主権だから天皇がどうなろうと関係ないはずだ。だがマスメディアが天皇賛美し続ける現状があり、これを突破するための奮闘が求められている」と訴えた。

 質疑応答後、参加者全体で2017年の反天皇制運動に向けてスクラムを強化していくことを誓いあった。

(Y)
 

青年戦線 第190号(2016.12.26)ができました。

配信:青年戦線190号表紙青年戦線 第190号(2016.12.26)ができました。


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FAX 03-3372-9402

■青年戦線第190号 2016.12.26 誌面案内

JCYアピール 1P

11.5アジア連帯講座:トロツキーの永久革命論 講師:酒井与七さん 4P

11.19アジア連帯講座:徹底批判!自民党改憲草案 講師:清水雅彦さん 34P

読書案内:『憲法を変えて「戦争のボタン」を押しますか』 清水雅彦 著 45P

加瀬勉さんが怒りの抗議:抗議文 47P

映画案内:『三里塚のイカロス』 56P

映画案内:『チリの闘い』 59P


★日本共産青年同盟(JCY)アピール グローバルな地殻変動に抗して闘う陣形を構築していこう

米国の反差別・排外主義の闘いに連帯を

 アメリカ大統領へのトランプ就任を前にして、自国民保護を全面に押し出す政策への転換か、新自由主義の加速か、予断を許さない情勢が、アメリカを軸にして進行しているといえる。強くいえることは、こういった指導者が生まれるたびに、そして例えばイギリスのEU離脱を決めた国民投票の時のようなキャンペーンが広がるたびに、移民層、難民状態を余儀なくされた人々をはじめ、差別されきたマイノリティーを後景に追いやっているという事実が速度を増して積み重ねられてゆくということだ。すでにトランプ政権の発足を許さないという意思表示はアメリカ国内で始まっている。何より個人の生存を脅かすデマに対して明らかな行動をもって警鐘を鳴らさない限りは、大小のトランプがひたすら生まれ続け、全世界のヘイトスピーカーは様々な形で連携しつづけるのだ。

安倍政権の自衛隊南スーダン派兵糾弾!

 日本においてはどうなのか。橋下に続き小池のようなヘイトスピーカーは地方自治体における改革パフォーマンスの技巧によって、選挙を勝ち抜いているが、自治体の労働組合等を弾圧し、やがてあからさまに民衆の生活条件を切り崩す存在であることは間違いない。

 そして、国政課題に視点を移せば、成立強行1年の「安保関連法」(戦争法)によって駆けつけ警護「任務」を付与された自衛隊の部隊が、事実上内戦状態に陥った南スーダンへ向けて、「平和維持」を口実に出動してしまった。新しい戦死者が生まれ、「英霊」をまつりあげることによって本格的な軍隊の殺りく機能を構築しようとするもくろみが走りだしたのだ。

 一方で株価、為替相場、内閣支持率といった数値の上がり下がりに一喜一憂する安倍政権のさまは、新自由主義推進の忠実なしもべと呼ぶにふさわしく、とても公共の指導者を名乗るに値しないという理解は広まり続けている。私たちは、特定の利権層が戦争状態の可動域を広め、軍隊・警察といった暴力装置の強化をもてこにして、新自由主義に従属する労働者をどこまでも屈服させる悪循環を阻止していくだろう。

 ともすればヘイトスピーチにくみしがちな労働者層にも粘り強く宣伝し、今なおヘイトスピーチの矢面で呻吟する在日朝鮮半島人、沖縄の人々、アイヌの人々、外国人労働者、あるいは女性を含む性的マイノリティーとの連帯を実現することだけが、無数に増殖しようとするプチトランプを駆逐する唯一の方法である。

ギャンブル国家化に向けた野望

 事態は切迫しているが、国会の状態は喜劇的でさえある。12月の国会で超短時間審議で成立が図られているカジノ推進法は、委員会で質問内容に事欠いて議員が般若心経の話をし始めるという体たらくに現れるとおり、自民・公明連立政権の慢心、民進党、維新の会の政権補完勢力化を絶望的に際立たせている。

 500万人に及ぶともいわれるギャンブル依存症者の問題は、サラ金債務、悪質な強盗犯罪の問題と相まって個人の問題ととらえられがちであるが、作家・精神科医の尋木蓬生著の「ギャンブル依存国家・日本」にある通り、実際は推進する国家の問題でしかない。日本におけるギャンブル用電子的ゲーム(パチンコ・スロット)機の設置台数は450万台でアメリカの88万台を引き離し世界一だ。1台当たりの人口28人も、セントマーチン、マカオといったカジノ設置国に伍して世界3位である。

 ただパチンコ業界利権の所管官庁である警察幹部は「パチンコはギャンブルではなく遊技」とうそぶくわけだが、国際的には日本がギャンブル大国であることは隠しようもない。安倍晋三たちの、それこそギャンブルともいえる安直な政権運営が、格差広がる労働者の反撃にもかかわらず継続している。その理由を考えるうえでもカジノ誘致によるギャンブル国家化への取り組みは重要な課題である。

沖縄差別を許さない!辺野古新基地・高江ヘリパッド建設やめろ

 安倍政権の安易さは、対米追随の一辺倒を生み出し、その表れとして沖縄本島北部における暴力的差別的な米軍基地機能のための工事強行の形で極まった。

 辺野古沖での工事強行を一時的に取りやめた日本政府は、7月参院選で島尻環境相に伊波洋一元宜野湾市長が島尻愛子環境相を破って当選した翌日、今度は高江でのヘリパッド建設工事を強行してきた。本土各県から500人に及ぶ機動隊が連日阻止の仲間をごぼう抜きし、自衛隊はヘリで資材を搬送するなどなりふり構わなかった。9月の福岡高裁ではこのために異動してきたような若い裁判長によって、沖縄県の辺野古埋め立て取り消しの違法性が判決として出された。だがその理由の空虚さが改めて沖縄に対する認識の薄さ、劣悪さを見せつけたに過ぎない。琉球処分以来繰り返された露骨な差別構造が沖縄に未曽有の被害をもたらした地上戦の記憶を修正する勢いで持ち込まれているのだ。大阪府警機動隊員による「土人」発言が発覚してなお、大阪府知事、沖縄担当大臣が警察官の言動を擁護するのは、その最たるものだろう。

 多くの仲間が辺野古で資材搬入阻止行動を貫き、高江で基地敷地内の工事現場に肉薄して身体接触がわずかにあったことなどを口実に、非常に深刻な不当刑事弾圧が進行している。普天間オスプレイ搬入阻止なども含め一貫して現場で山城さんはついに起訴され、病の身でいまだに拘留されている。こうしたことは米軍新基地に反対する運動体の意識を分断した面もあるだろうが、今も沖縄には現地と全国の仲間が結集して、危険で反人民的なヘリパッド建設に抵抗の意思を表し続けている。「オール沖縄」の象徴的存在でもあった翁長知事は高江のヘリパッド工事を容認せざるを得ない状態に陥っていることも確かだろう。ただ国家がこのように振るう暴力に大義はない。最後は人民の抵抗の意思が勝つことは明らかだ。

韓国民衆の反パク打倒闘争の前進

 韓国ではパク・クネ大統領の弾劾手続きが可決され、民衆は毎週大統領府の前に繰り出して、腐敗と保身にきゅうきゅうとする大統領に対し、退陣要求を突き付けている。しかしこれは韓国の政治制度の不安定性、財閥経営者など富裕層への怒り、特定個人の突出した腐敗ということもあるだろう。しかしそれだけで巨大な民衆のうねりが誕生するわけではない。パク・クネが組合しめつけの一環として鉄道民営化を図り、教員組合への弾圧を強化しながら国定教科書制定を目指してきたような、反動政策への怒りということが根底にあるのは明らかである。日本でも、大統領不在の政治空白と「北朝鮮」からの攻撃などを心配して見せる前に、韓国の民衆と連帯する具体性が求められている。中国などを含めた東アジアで必要とされるのは民衆の連帯であって、宮古・八重山に多額の自衛隊配備予算を計上して無用の軍事的緊張を高めることではない。中国軍の上陸を想定した配備などは、尖閣諸島などの領土ナショナリズムをあおることでしか、富裕層、官僚にくみする勢力の士気を維持できないことを表している。

ロシア10月革命100周年 国際主義が問われている

 戦争情勢を考えるうえで、憲法9条改悪をにらんだ国会情勢が常に焦点となってきたが、別の観点で憲法の内実をよりなしくずしにするのではないかという動きもあった。

 それは天皇アキヒトが8月に表明した「生前退位」(譲位)の「お気持ち」メッセージである。このメッセージをめぐって、右派の中でも皇室典範の改正の是非、アキヒトが推進してきた国内外訪問行事等「公務」の是非をめぐって分裂している状況でもある。ただ、私たちが強調するのは、天皇家の「お仕事」が天皇家存続以外に目的を持つとすれば、行き着くところは国家と結びついた資本企業の擁護だけである、ということだ。

 アキヒトと皇后ミチコの振る舞いは一見リベラルな装いにもみちているが、天皇家の慰問、儀礼全般に広がる「お仕事」がどう憲法に違反(反民衆的)しているかは点検の必要がある。そして性差別的な世襲制度のはてに、戦争行為の旗頭として再び天皇家が前面に出る可能性を考えたとき、一層天皇制廃止の主張を強めるしかないといえる。こういった主張を規制しようとして警察権力は、右翼ならず者の暴力と結託して挑発行動を繰り返している。

 「大きな政府」による社会保障から福祉カット民営化が一層進み、新自由主義政策がむき出しの攻勢を強めている。労働者に占める非正規の割合が40パーセントを超えるところに達している。アジアだけでなくヨーロッパ、南米などで新自由主義にノーを突きつける運動は、継続されている。問題は、全世界で深まりつつある労働者・市民による地殻変動を、日本において実感として共有できていないところにある。

 日本では特に、社会主義の展望が大衆運動の場では明らかに欠落している。安倍政権と官僚たちの反動性を指摘する行動の重要さもさることながら、ロシア10月革命100周年を数える2017年、人民が各々あぶくのような存在から結びついて巨大な海として少数の資本家層、富裕層を包囲していけるのかが問われている。

          (海田 昇)

報告:安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!12・19国会議員会館前行動

19国会 12月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前、参議院議員会館前、国会図書館前で、毎月「19日」行動(2015戦争法強行採決抗議)として「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!12・19国会議員会館前行動」を行い、3000人が参加した。

 安倍政権は、11月20日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に向けて青森市の陸自第九師団第11次隊の先発隊(130人)を日航機をチャーターして派兵した。続いて30日に約120人、12月14日に100人が出兵した。同時に12日から戦争法に基づいて「駆けつけ警護」と、他国軍との宿営地の共同防衛の運用段階に入り、現地ではいつでもどこでも「殺す殺される」帝国主義軍隊として参戦することになる。この派兵キャンペーンとして、戦争法で可能となった「駆けつけ警護」の訓練を岩手県陸上自衛隊岩手山演習場(10月24日)に続いて群馬県榛東村の陸上自衛隊相馬原演習場(12月15日)で行っている。

 しかし南スーダン現地は、キール大統領の政府軍とマシャール前第一副大統領の反政府軍が内戦状態にあり、民衆の生活は深刻な事態に入っている。七月、首都ジュバでの激しい戦闘(150人死亡)以降も両派ともに軍事力を強化し、他地域では散発的な戦闘が繰り返されている。

 南スーダンの人権問題を調査する国連の委員会(12月1日)は、声明で「飢えや集団強姦、村の焼き打ちといった形で、国内各地で既に民族浄化が進んでいる。国際社会には(大虐殺に発展することを)防ぐ義務がある」と訴えざるをえない状態だ。国連安保理は、南スーダン諸勢力への武器ビジネスを容認してきたが、危機的事態になってようやく武器禁輸などの制裁を検討している始末だ。

 日本政府にいたっては、武器禁輸措置をすればスーダン政府派を刺激し、自衛隊に危険が高まることを理由にして慎重姿勢を演じている。13年の内戦以前から武器禁輸措置が必要だったのだ。だがPKO部隊を投入しても軍事的緊張の流れを押しとどめることができていない。つまり、スーダン和平協議へのアプローチを怠り、内戦へと誘導してきた諸国の責任は重大だ。

 「PKO5原則」は完全に破綻しているにもかかわらず、稲田防衛相は、「現状は落ち着いていて危険性は少ない」などと詭弁を弄し、安倍首相は7月の両派の戦闘を「衝突」などとデッチ上げまで行った。7月の深刻な内戦実態が明らかになってくると「自衛隊の安全を確保し、意義のある活動が困難であると判断する場合は、撤収を躊躇することはない」(11月15日)と発言せざるをえなかった。だが帝国主義軍隊として自衛隊員の犠牲をも射程に入れた実績を積み上げるために撤収を棚上げにしている。ただちに南スーダン自衛隊を撤収させ、南スーダンの和平協議、生活・難民支援を行えと主張していかなければならない。

 集会は、米軍輸送機・MV22オスプレイが沖縄名護市海上墜落事故(12月13日)と今日のオスプレイ飛行再開強行に対する糾弾から始まった。

 国会議員から山尾志桜里衆院議員(民進党)、穀田恵二衆院議員(共産党)、福島瑞穂参院議員(社民党)がアピールし、戦争法廃止、沖縄連帯、憲法改悪反対、安倍政権打倒に向けた野党共闘の堅持と解散総選挙に対する準備を強調した。

 高田健さん(解釈で憲法9条壊すな!実行委員会)は、「13日にオスプレイが墜落し、同じ日に別のオスプレイが胴体着陸事故を起こした。2機連続で事故を起こしていながら安倍政権はオスプレイ飛行再開を認めてしまった。米国のことはなんでも聞くのが日米安保だ。高江・辺野古の闘いと連帯し、オスプレイは全面的に撤退せよ。山城 博治さんをはじめ不当勾留されている。即時釈放を求めていこう。野党4党と市民が団結し、安倍政権を打倒していこう」と批判した。

 北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会/ヘリ基地反対協抗議船船長)は、「高江ヘリパッド工事阻止に向けて連日座り込みをしている。政府は、12月16日にヘリパッド工事を完成し、22日記念式典をやると言っている。辺野古の工事も再開すると言っている。そんな中、とうとうオスプレイが名護の海に墜落した。抗議船で墜落現場に接近することができた。オスプレイの破片がバラバラに散らばっていた。とんでもない大事故だ。防衛省との交渉でも『不時着水』など言っている。コントロールできないから名護の岩礁地帯に墜落した。防衛省は、今後のオスプレイ導入も含めて今回の事故を小さくみせたいということだ」と糾弾した。

 さらに「明日は辺野古の最高裁判決が出る。翁長知事が毅然と対応しているかぎり、どのような結果になろうが工事は進まない。公有水面の埋め立てに関しては、知事権限は絶大なものだ。承認を撤回する。来年、3月31日は岩礁破砕―埋め立て部分の地形変更―更新の時期だ。翁長さんは、更新はしないと言っている。設計概要の変更申請の承認も知事の権限がある。これらの知事権限を行使すれば政府がどういう動きをしようが、埋め立て本体工事に入れない。辺野古新基地ができれば、ますます危険が増すことは明白だ。高江の工事もまだまだ続く。22日の返還式に向けて抗議集会を行い、夜には名護で県民集会を行う。来年の辺野古工事阻止に向けて断固として闘っていく」と発言した。

 白川徹さん(日本国際ボランティアセンター)は、「南スーダン・ジュバ近郊の難民キャンプで人道支援を仲間たちが行っています。NGОのほとんどは、『駆けつけ警護』をやめとくれと言っている。非武装で軍隊と距離を置くことで安全を守っている。アフガン、イラクの経験からも言える。南スーダンは、大統領派と反大統領の軍隊が闘っているように言われているが、実際は諸勢力が入り乱れてわからない状態だ。所属不明の民兵が民衆を襲撃している。南スーダンに平和を取り戻すために諸勢力の対話が求められている。そのために日本政府は努
力すべきだ」と発言した。

 最後に山岸良太さん(日弁連・憲法問題対策本部)の発言、主催者から今後の行動提起が行われた。

(Y)


報告:12.6話し合うことが罪になる共謀罪の国会提出を許さない!市民の集い

配信:共謀罪12月6日、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は、文京区民センターで「秘密保護法 強行採決から3年『12.6を忘れない六日行動』 話合うことが罪になる共謀罪の国会提出を許さない!市民の集い」が行われ、70人が参加した。

 実行委は、新聞労連、平和フォーラム、5・3憲法集会実行委員会、秘密法に反対する学者・研究者連絡会、秘密法反対ネット、日本国民救援会で構成され、秘密保護法廃止をめざして定期的に国会行動を取り組んでいる。 秘密保護法が強行制定されてから3年。安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として秘密保護法と戦争法を一体のものとして打ち固め、南スーダンPKOの自衛隊派遣部隊を派兵した。現地は内戦状態にあり、戦争の拡大連鎖の危険性の中で民衆を殺し、自衛隊員が殺される戦場に送り込んだ。すでに国内外の戦時態勢のレベルを上げており、国内治安弾圧体制の強化を加速しつつある。

 5月に刑事訴訟法改悪(一部可視化、司法取引、盗聴対象拡大)を強行した。その延長において8月時点で菅義偉官房長官は、3度も廃案になった共謀罪の名称だけを変えた「テロ等組織犯罪準備罪」法案(=新共謀罪―犯罪を行ったら処罰するのが近代法の原則だが、それを否定し、法律に違反する行為を話し合い、合意しただけで処罰可能にする)を臨時国会に向けて提出するキャンペーンを「国際犯罪防止条約の締結に伴う法整備」から「対テロ対策のために必要な法律」へと比重をかけて開始した。

 なんら治安弾圧と人権侵害の性格が変わっていない法案に対して野党、日弁連、市民などの抗議に直面し、表向きTPP法案などの成立を優先すると称して先送りにした。つまり、12月の盗聴法の施行強行のうえで、次の通常国会に新共謀罪法案を提出するということだ。実行委は、戦争法廃止とともに新共謀罪制定に反対していく新たな運動の取り組みに向けて集会を行った。


 集会は、実行委の中森圭子さんから開催あいさつが行われ、「この6日で秘密保護法強行採決から3年だ。この日を忘れずに6日に国会抗議行動を取り組んできた。安倍政権は、秘密保護法とセットである新共謀罪を通常国会提出に向けて準備を進めている。現代版治安維持法の危険性を社会的に訴えていこう。当面、国会提出を許さない取り組みをポイントにしながら戦争法反対運動とも連携しながら強化していこう」と訴えた。

 平岡秀夫さん(元民主党法務大臣、弁護士)は、「共謀罪と監視社会について考える―国連越境組織犯罪条約は共謀罪をつくらなくても批准できる」というテーマで以下のように講演した。

 「2000年の国連総会で採択された『国際的な組織犯罪の防止に関する条約』(TOC条約)に日本政府が12月に署名し、03年5月、国会で批准を承認したことにより、国内法整備のためとして組織犯罪処罰法の中に共謀罪新設を打ち出した。しかし共謀罪法案は、3度も廃案に追い込まれた。政府は、国際犯罪防止条約の締結に伴う法整備のために共謀罪が必要だと言ってきた。しかし、TOC条約の立法ガイドには、『自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる』と求めているにすぎない。現行法ですでに予備罪、準備罪、ほう助犯、共謀共同正犯などの形で共謀を犯罪とする措置がとられている。共謀罪を導入せずともTOC条約を批准することは可能だ」。

 「法務相だった2011年9月に法務官僚に対して『TOC条約の目的・趣旨に基づいて防止すべき罪に対して、すでに当該罪について陰謀罪・共謀罪・予備罪・準備罪があるものを除き、予備罪・準備罪を創設することには、どのような問題があるか』と検討指示し、共謀罪を設けずに批准する道を探った。だが、『時間がかる』と言って慎重対応だった。法務相辞任後、自民党と警察官僚、財務官僚は、共謀罪制定に向けて一気に動き出した。TOC条約の立法ガイドを後景にしながら『テロ対策のために共謀罪は必要』という主張に対して反論していく必要がある。三度の廃案に追い込んだ国会審議を整理した。新国会議員は、共謀罪の存在と危険性をまったく知らない。国会議員の勉強会も含めて取り組んでいきたい。監視社会の野望を止めていこう」と強調した。

 講演後、平岡さんと海渡雄一さん(秘密保護法対策弁護団)が「共謀罪、秘密保護法、盗聴法で進む日本の監視社会」をテーマに対談を行い、秘密保護法反対運動の一定の総括を行い、今後の新共謀罪反対運動の課題を浮き彫りにした。

 後半は、米倉洋子さん(日本民主法律家協会)、高田健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)、木村広さん(出版労連・書記長)、宮崎俊郎さん(共通番号いらないネット)、鈴木猛さん(日本国民救援会)から新共謀罪反対運動の決意が表明された。

 最後に前田能成さん(実行委、出版労連)が閉会あいさつを行った。

(Y)

報告 高江オスプレイ・パッド、辺野古新基地の建設を許さない!12.10東京集会

IMG_1668最高裁は沖縄の民意に応える判決を!

 一二月一〇日午後一時半から、東京日比谷野外音楽堂で、「―最高裁は沖縄の民意に応える判決を!―高江オスプレイ・パッド、辺野古新基地の建設を許さない!東京集会」が主催:基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会で開かれた。一段と冷え込む寒い一日であったが会場は沖縄と連帯しようとする人々で埋め尽くされ、三九〇〇人が集まった。

 寿によるオープニングコンサートの後、主催三団体があいさつした。

仲本興真さん(基地の県内移設に反対する県民会議)が沖縄の思いを語った。

 「今日、沖縄でも七〇〇人で抗議集会を開いている。四年前の九月、オスプレイ配備に反対する一〇万人県民集会を行ったが、一〇月一日普天間基地に一二機が降り立ち、その後二四機体制になった。吊り下げ訓練や伊江島でパラシュートが落下する事故が起きている。二〇一三年一月建白書を持って日比谷集会を行っ
た。復帰四〇年経つが沖縄は占領地のごとくふるまわれている。日本の国家のあり方が問われている。SAKO合意後二〇年が経つが負担軽減どころか、米軍の機能強化、新基地建設が行われようとしている。断固抗議する」。

 「一九九五年に米兵による少女暴行事件が起き、一〇万人の怒りの集会を行った。今年四月には、女性暴行殺害事件が発生した。涙と怒りでいっぱいだ。被害女性の父親は、基地のない沖縄をと訴えた」。

 「高江ヘリパッドを年内に完成させると県外五〇〇人、県内三〇〇人の機動隊を動員して工事が強行されている。人権侵害、違法無法が繰り返されている。沖縄平和センターやヘリ基地反対協の事務所に違法捜索を行い、これまで五〇人を超す逮捕が行われ、現在も六人が拘留されている。オール沖縄の運動の広がりに委縮をねらったものだ。一日も早い釈放を。警察庁に強く抗議する。機動隊は沖縄から出ていけ」。

 「福岡高裁那覇支部の判決は司法の堕落だ。最高裁は法の番人として歴史に耐える見識を示せ。アメとムチにも関わらず、翁長知事、稲嶺名護市長が誕生した。これは皆の力だ。民意はくだった。伊江島でのF35ステレス戦闘機用の拡張工事、高江ヘリパッド、辺野古新基地建設は一体のものだ。基地にしばりつけようとしている。断じて許せない。弾圧の強化は追い詰められているからだ。法を犯している者に未来はない。希望をもってがんばろう」。仲本さんの提起に会場からは同意する拍手が何回も起きた。
 
 次に青木はつ子さん(「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会)が「高江の弾圧は許しがたい。怒りが増してくるばかりだ。オスプレイの危険な吊り下げ訓練をやっている。『土人、シナ人』発言を容認する大阪府知事、差別ではないと内閣決定をした。断じて許せない。翁長知事に対するゆさぶりを行っているが、敵が誰かを見据えて運動していかなければならない。東京の地から沖縄の声を発信していこう」と力強くあいさつした。

 高田健さん(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)は「今日、三三都道府県、三七カ所で沖縄連帯行動がやられている。トランプの差別と排外主義、大資本の手先の手法は世界的に蔓延している。これは決して外国のことではなく、安倍も危険な潮流のひとつだ。沖縄はこれと真っ向から刃向かっている。来る総選挙では野党が連携すれば六〇選挙区が逆転するとされている。沖縄と連帯して安倍を倒す運動をつくりだそう」と訴えた。

 続いて、政党からの連帯あいさつがあった。初鹿明博さん(民進党、衆院議員)、笠井亮さん(共産党、衆院議員)、又市征治さん(社民党、参院議員)、糸数慶子さん(沖縄の風、参院議員)。各議員とも沖縄の闘いへ連帯することの重要性と野党共闘で安倍政権を打倒しようと、訴えた。

 武田真一郎さん(成蹊大教授)が辺野古埋め立てを認める判決を下した福岡高裁那覇支部の判決を分かりやすく批判した。

 「判決の誤りは二つある。一つは審理の対象を誤った。翁長知事のやったことを審理すべきなのに、仲井真前知事の埋め立て承認を審査した。埋め立てについて翁長知事は第三者委員会をつくり、その結論は埋め立て承認が違法であるという結論であった。その結果、翁長知事は埋め立てを取り消した。これが争われた。翁長知事の職権取り消しが違法かどうかをどうかを審査しなければならなかった。裁量行為と非裁量行為があるが、埋め立ては裁量行為で、政策的判断ができる。裁量権は取り消せない。仲井真前知事の裁量権の所を審査し、埋め立ては認める判決を出した。翁長知事が仲井真前知事の埋め立てを取り消したのを審理すれば逆転判決の可能性がある」。

 「二つ目は普天間基地の移設先は辺野古しかないという判決。どのような証拠によって判断したのか。海兵隊は沖縄に置く必要がないという森本元防衛相の発言、海兵隊移転は日本政府が拒否したという米政府関係者の発言がある」。

 「なぜ、高裁判決が出たのか。裁判所は世論の動向を気にしているが、政府の方も見ている。安倍は軍隊、軍事が好きのようだ。われわれを戦争に巻き込むことをやめてくれ。裁判所に頼らない方がよい。闘いが重要だ。福岡高裁判決の破棄を」。

CzTmCkcUoAAeIGF 佐高信さん(評論家)のユーモアあふれる発言の後、福本道夫さん(第9次横田基地公害訴訟原告団)が「六つの基地、七つの原告団で闘っている。横田には来年後半から、一〇機のオスプレイを配備しようとしている。これまで横田に七五回、厚木に九〇回飛来している。そのうち、六回ぐらい機体の不良だろうが怪しい動きをしている。オスプレイや戦闘機で事故が相次いでいる。沖縄にも横田にもオスプレイはいらない」と報告した。

 佐藤なみ子さん(木更津・オスプレイ来るな・いらない住民の会)が「木更津の自衛隊基地をオスプレイの整備拠点にしようとしている。騒音被害や墜落したら大変なことになる」と配備に反対する報告を行った。弾圧抗議声明、集会アピールを採択した。「高江・辺野古NO!新基地」のプラカードを掲げるパフォーマンスを会場いっぱいで行い、銀座・東京駅方面へデモを行い、沖縄連帯・基地撤去を訴えた。

(M)

TPP協定批准・関連法案12.9採決糾弾

IMG_1655TPP協定批准・関連法案採決糾弾
多国籍企業の利益のための協定
命と暮らしを守る闘いを今後も


 一二月九日午後二時一二分、自民・公明・維新などによって、TPP協定批准の参院本会議での採決が行われ成立した。そして、続いて関連法も採決成立した。TPPは多国籍企業の利益のための貿易協定で、命と暮らしが脅かされる。しかし、アメリカのトランプ次期大統領がTPP協定を批准しないことを明言しているので、TPPは発効しない。

 当時の菅民主党政権がTPPに参加すると発表した二〇一〇年から反対運動を続けてきた「TPPを批准させない!全国共同行動」は午前一〇時から、参議院議員会館前で、成立阻止へのアピール行動を行った。和歌山の農協労連。「農協がつぶされ、農地が企業に奪われるとTPPを批判してきたが農業だけの問題ではなく、この国の仕組みを変えていくのに重点があった。運動を広げ、あきらめないで地域で助けあっていく」。

 北海道食の連絡会。「北海道で公聴会があった。与党が推薦した証人は食の安全や医療問題には一切触れず、だれもTPP賛成とは言わなかった。これからも暮らしを守るためにがんばる」。 

 内田聖子さん(アジア太平洋資料センター事務局長)は「まだ批准していないのに、一兆円以上の予算を使っている。こんな国は他にない。例えば、農業対策費とか中小企業が海外に出ていくようにとセミナーや相談窓口をつくった。しかし、トランプの勝利が明らかになり、最近では誰もセミナーに行っていない。誰のためにも何の役にもたたない。税金がどぶに捨てられている」とTPP推進を批判した。篠原孝さん(民進党、衆院議員)が衆院での与党の中身を明らかにしない審議姿勢を批判した。

 採決に向けた討論が始まったと報告されると、コールを行う。「廃案めざして、野党はガンバレ、ガンバレ。農業つぶすな、廃案めざせ。子どもを守れ、雇用を守れ」。

 和田聖仁さん(TPPに反対する弁護士ネット事務局長)は「私はカジノ法問題の担当もしている。安倍首相の答弁は目茶苦茶でウソだらけだ」と批判した。

 「トランプが撤退を言い、クリントンが反対していた。これは米国世論が圧倒的に反対していたからだ。世界的にもグローバリゼーションに反対する運動が盛り上がっている。こうした流れが事態を動かしたのだ。日本の国会で批准してもTPPは発効しない。これからは二国間協議が行われるだろう。その時アメリカ第一主義でアメリカの要求を通すように圧力をかけてくるだろう。安倍政権がこれに応えないようにさせよう。EUはTPP水準が必要と言っている。今後も運動は続く」と、事務局から発言があった。連続運動の中心を担っている山田正彦さん(元農水相、弁護士)は「これからも運動を」と語った。

 投票が始まった。山本太郎さん(自由党)と森ゆう子さんが投票に対して牛歩を始めたと報告があり、「牛歩だ、牛歩だ、山本太郎、森ゆう子、いけいけ山本太郎、採決やめろ」のコールで応援する。結局、議長が二分以内での投票を示し、採決・可決された。

 採決・可決を糾弾するコールが国会にぶつけられた。この後、本会議を終えた共産党の議員団が続々と駆けつけ、抗議集会を行った。紙智子さん(共産党、参議院議員)は「本会議で採決を強行した。満身の怒りを込めて抗議する。三〇日ルールを押しつけ成立を図った。私たちはいろんな分野で質問してきた。TPPは発効しない。闘いはこれからだ」と訴えた。共産党議員団の発言の後、徳永エリさん(民進党、北海道選出参院議員)は「農業がつぶされ、地域が壊されるTPPは許さない。これからTPP水準で自由貿易協定が進められる。これを許さ
ない闘いを」と力強く抗議した。

 醍醐聡さん(TPP参加交渉からの即時脱退を求める大学教員の会よびかけ人)、農民連青年部が採決を批判した。最後に、事務局より「二〇一〇年からTPP反対運動を始めた。この運動で育てたことを大事にしよう。協同の力、連帯の力で政治を変えていこう」と締めくくった。

(M)

TPP協定批准・関連法案強行に、 断固として抗議する
2016年12月9日
TPPを批准させない!全国共同行動


 政府与党は、12月9日、圧倒的多数が今国会での批准に反対している世論を無視して、ルール破りの異常な国会運営を繰り返し、TPP(環太平洋連携協定)の批准と関連法案の成立を強行した。断固抗議するものである。

 そもそもTPP協定の内容は、国会決議にも自民党の公約にも反するものであり、国会審議でも政府はまともな情報を開示しないまま、提起されたさまざまな疑問や参考人などの指摘に対しても、根拠も示さず「その懸念はあたらない」を繰り返すだけであった。私たち参加各国の人々の、いのちや暮らし、地域、人権や主権さえも脅かすという、TPPへの懸念は、払拭されるどころか、ますます強まった。

 しかも、次期アメリカ大統領に決まったトランプ氏が、「TPPからの離脱」を宣言し、もはやTPPが発効する見通しが無い中での暴挙である。ニュージーランドを除く参加各国が、承認作業を止めているなかでの国会承認は、無駄だという以上に危険である。二国間協議を主張するトランプ氏に、TPP水準を最低ラインとした協議に応じることを、国会がお墨付きを与えたに等しい。

 私たち「TPPを批准させない!全国共同行動」は、この臨時国会を前に、多様な国民階層を代表する20名のよびかけ人と、これに賛同する270団体及び多数の市民を結集して、「今国会でTPPを批准させない!」を合い言葉に、多様な行動を展開してきた。10月15日には、各地で取り組まれた集会、学習、宣伝行動を土台に、2010年にTPP反対運動が始まって以来最大規模で中央行動を成功させ、緊急に提起した請願署名も70万余に達している。この動きに励まされ、国会最終盤にも全国各地で行動が展開されている。臨時国会開会以来毎週水曜日に国会議員との情報交換を行い連携を強めるとともに、衆参審議最終盤には、連日座り込み行動も展開し、多くの市民も参加した。

 私たちは、今回の暴挙に抗議し、ここまで育んできた共同の広がりを力に、今後始まるであろう日米二国間協議など、多国籍大企業の利益のためにいのちや暮らし、地域を差し出すあらゆる企てにストップをかけるため、奮闘するものである。

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報告 12.8さようなら「もんじゅ」さようなら核燃サイクル」東京集会

IMG_1649破綻する核燃料サイクルにとどめを‼


 一二月八日、東京日比谷野音で、破綻する核燃料サイクルにとどめを‼ さようなら「もんじゅ」さようなら核燃サイクル東京集会がさようなら原発1000万人アクション実行委の主催で開かれ、九〇〇人が参加した。

 鎌田慧さん(ルポライター)が主催者あいさつをした。

 「原発政策は破綻だらけ。先がない、未来の展望がない。真珠湾攻撃と同じで、原爆が二発返ってきた。アジアの人々を二〇〇〇万人殺し、日本人も三〇〇万人死んだ。今日はもんじゅを完全に断念させる集会だ。高速炉開発で生き延びようとしているが決着はついている。再処理工場は二〇年動いていない。一兆円の予定が二兆三〇〇〇億円になっている。使用済み燃料は三〇〇〇トンが残っている。再稼働を止める、もんじゅを廃炉に、六ケ所村再処理工場をやめさせる。再処理サイクルの終わりを。断念するまで運動を続けよう」。

 宮下正一さん(原子力発電に反対する福井県民会議事務局長)がもんじゅ現地報告を行った。

 「政府は一二月二〇日、もんじゅの廃炉を閣議決定する。もんじゅはダメだと高木仁三郎さんが提起し、一九七六年に反対組織の敦賀市民の会、福井県民会議が生まれた。五人の代表の中には自民党の敦賀市議が入っていた。一九八二年、第二次公開ヒアリングが開かれ、九三〇〇人が徹夜で反対した。機動隊も一万人
を動員した。すでに原発が九基あった。二一年前の一二月八日にナトリウム漏れが起き、もんじゅは止まった。二〇一〇年に原子炉内で落下事故が起きた。その他火災の発生など様々な事故があいついだ。一六〇〇トンのナトリウムがある。水と反応すると大爆発する。プルトニウムが二・五トンある。これが爆発したら日本の半分は壊滅する。私たちは必ず勝つ。なぜなら勝つまでやめないからだ」。

 新もんじゅ訴訟の海渡雄一さん(弁護士)が発言。「一九八五年にもんじゅ差し止めの提訴をした。もんじゅの廃炉は闘いの成果で、ひとつの勝利だ。しかし、ここ数カ月の動きは焼け太りのように、高速炉を動かすという。それに怒っている。もんじゅは冷却材にナトリウムを使っている。ナトリウムは水のように中を見ることができない。ナトリウムと蒸気で熱交換する。ナトリウムが沸騰したら暴走する。危険だ。異常で根本的な問題だ」。

 「研究炉を作り、常陽を再開する。それまでフランスのアストリット(2030年にできるとされる)に三八〇〇億円のカネを出して、この研究炉を支えデータをもらうというのだ。実験炉、原型炉、実証炉、商業炉と四段階になっている。しかし、実証炉に進めるはずがない。もっと怒ってほしい。なめられている。核燃サイクル、伊方再稼働を止めよう」。

 福武公子さん(弁護士)が技術的、カネがかかりすぎ、フランスの高速増殖実証炉スーパーフェニックスが中止になった経過を報告し、日本の増殖炉計画をやめるように語った。

 浅石紘爾さん(核燃料サイクル阻止1万人訴訟原告団)が核燃料サイクルについて報告した。

 「使用済み燃料のガラス固化に失敗した。東日本大震災にみまわれ、いま適合審査が行われている。六ケ所村の再処理工場は二二回運転が延期されている。二〇一八年に稼働の予定にはなっている。計画から二一年も遅れていて、施設も老朽化している。知事は積極推進。核燃やめるなら廃棄物を入れさせない。貯めてある廃棄物を運び出せと脅迫している。もんじゅの廃炉は要の一角が崩れる。もんじゅでプルトニウム燃料をつくるが使い道がない。プルトニウムはプルサーマルで使う」。

 「闘いの目標は、プルサーマルをつぶすこと。プルサーマルを行っている伊方原発の再稼働をさせない。輪を断ち切る。高速炉開発、悪い冗談だ。原子力の亡霊がひとり歩きしている。毎年プルトニウムが五トン貯まる。再処理工場に今まで七兆三〇〇〇億円が投入されている。一日三億円の維持運営費がかかっている。即刻廃棄すべき。プルトニウムロードはデスロード、死の回廊だ」。

 熊本美弥子さんが福島避難者の実情について訴えた。

 「応急救助の期限が切れた。調査の三八〇〇世帯が避難先に留まりたいと答えている。避難者は苦しい立場に置かれている。アスファルトの上は一時間〇・二マイクロシーベルトなのに庭では五・四マイクロシーベルトだ。帰還か、貧困か、被ばくかの三つの選択が迫られている。都営住宅の優先入居で、七月二〇〇戸、九月一〇〇戸の募集があった。しかし、収入や世帯人数、年齢など募集要件が厳しすぎて、七一二世帯が要望したにも関わらず、一九二世帯しか仮あっせんが受けられなかった。都へ募集の緩和を求めているが明確な回答がない。国として住宅政策をつくるべきだ。交渉したいので力を貸して下さい」。

 川内原発1号機再稼働反対のメッセージが紹介され、「もんじゅ今すぐ廃炉」のプラカードを掲げるパフォーマンスを行い、銀座・東京方面のデモでアピールした。

(M)

報告:安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!11.19国会議員会館前行動

19国会 11月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前、参議院議員会館前、国会図書館前で「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!11.19国会議員会館前行動」を行い、3800人が参加した。

 安倍政権は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派兵するために国家安全保障会議(NSC/一五日)開催後、戦争法に基づく「駆けつけ警護」などの新任務を付与することなどを盛り込んだ実施計画を決定した。戦争ができる自衛隊作りのための「新任務付与に関する考え方」は、駆けつけ警護を「極めて限定的な場面で、応急的かつ一時的な措置として、能力の範囲内で行う」、活動範囲を「ジュバ及びその周辺地域」、「他国の軍人を駆けつけ警護することは想定されない」などとしているが、いずれも任務遂行のための武器使用が可能だ。たとえ限定地域だとしても小規模の武力衝突が発生すれば、それが連鎖的に拡大していくのが必然だ。威嚇射撃から乱射状態へと直結し、民衆をも巻き込んでいく可能性もある。こういった事態をも想定しながら、グローバル派兵国家に向けた帝国主義軍隊としてレベルアップしていく野望のために自衛隊員に犠牲を強要するとともに民衆に対しても危険な状態へと追い込んでいこうとしているのが実態だ。

 だから安倍首相は、南スーダンが政府軍と反政府軍が内戦状態にあるにもかかわらず、PKO参加5原則は維持されていると情報操作を繰り返し、15日時点でも現地の治安情勢が「比較的落ちついている」などとデッチ上げる始末だ。稲田防衛相にいたっては「自衛隊の国際平和協力活動の良き伝統を守りながら、南スーダンの平和と安定のため活動するよう期待している」と自衛隊員と民衆の命をもてあそぶ発言をしている。それだけではない。稲田は、「命令を発出したのは私自身なので、すべてのことについて責任がある」などと平然と言ってしまう無責任さに満ちている。

 20日、青森市の陸自第九師団(350人)第11次隊先発隊は、JAL機をチャーターして青森空港から出兵する。民間航空会社を戦争動員する徴用の強行だ。「殺す殺される」自衛隊派兵を糾弾し、ただちに撤収せよを呼びかけていかなければならない。

 集会は、明日の青森空港から自衛隊の南スーダン出兵に向けた「戦争法の発動を止めよう! 南スーダン派兵反対! 武力行使絶対反対!」の怒りのシュプレヒコールで始まった。

 国会議員からの連帯あいさつが小池晃参議院議員(共産党)、又市征治参議院議院(社民党)、初鹿明博衆議院議員(民進党)から行われ、共に「南スーダンは内戦状態にあり、自衛隊派兵は犠牲の押し付けだ。戦争法の発動を許してはならない」と訴えた。

  内田雅敏さん(戦争をさせない1000人委員会)は、南スーダン派兵に抗議し、「アジア民衆との共闘、戦争をさせない未来との連帯をかけて総がかり行動は闘っていきたい」と呼びかけた。

 米国の退役軍人平和会(VFP=ベテランズ・フォー・ピース)が発言。 ローリー・ファニングさんは、「広島、長崎に原爆を落とし、東京大空襲を起こしたことを心よりお詫びしたい。米国陸軍に属していたときアフガニスタン戦争に参戦していた。民衆の生活はひどい状態だった。今の南スターンと同じだ。敵味方が入り混じり、いったい誰が味方なのか、敵なのか判断するのがむずかしい。つまり、無実な人たちが犠牲に追い込まれるということだ。南スーダンへ戦争介入すれば、さらに広範囲になっていくかもしれない。日本の憲法九条が無視されている。どうか守ってほしい」とアピール。

 マイク・ヘインズさんは、「沖縄に駐留していたが、沖縄の人々にもお詫びしたい。ドナルド・トランプを大統領に選んだこともお詫びしたい。2003年のイラク戦争に従軍した。大量破壊兵器阻止とテロリズムとの闘いで参戦したが、どちらも嘘だった。米軍は、たくさんの民衆の家庭を襲撃し、嘘の通報でも繰り返していた。女性や子どもたちの叫び声が今でも残っている。支配者たちの嘘を見極めないと皆さんも巻き込まれてしまう。南スーダンでは停戦協定は崩壊している。邦人保護のためだと言っているが、先に邦人を避難させればいいのだ」と強調し
た。

 続いてTPP阻止国民会議の山田正彦さん、高江のヘリパッド建設に反対する若者有志の会、沖縄一坪反戦地主会関東ブロック、志葉玲さん(戦争ジャーナリスト)、安保法制に反対する学者の会、さようなら原発実行委員会、貧困と格差問題に取り組むエキタス、日弁連憲法問題対策本部から発言が行われた。

 最後に今後の行動提起が行われ、とりわけ「高江オスプレイ・パッド、辺野古新基地の建設を許さない!12.10東京集会―最高裁は沖縄の民意に応える判決を!」(日時:12月10日(土)1時半~/日比谷野外音楽堂/主催:基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)への参加を強く呼びかけられた。

(Y)



【トランプ当選に際しての米社会主義組織の声明】右翼を打ち破るために左翼の建設を!

Cw8rJTJWgAAONLP(トランプ当選の報とともに「トランプ打倒」の大きなうねりが全米で巻き起こった。写真はマイアミにおける高速道路占拠)

 以下は米大統領選挙結果についての社会主義組織「ソリダリティー(連帯)」執行委員会の声明。「ソリダリティー」は米国における第四インターナショナルの支持組織。

右翼を打ち破るために左翼の建設を!



ソリダリティー執行委員会


2016年11月10日



 以下は米大統領選挙結果についての社会主義組織「ソリダリティー(連帯)」執行委員会の声明。「ソリダリティー」は米国における第四インターナショナルの支持組織。



 われわれは全世界の幾億の人びとと同様に、今朝目覚めて、ドナルド・トランプが米国大統領になったことにうろたえ、恐れおののいた。民主党やヒラリー・クリントンについてそれぞれがどのように考えていようと、投票した人の多数がトランプに投票したなどとは誰も信じたくなかった。トランプの勝利は、勢いを増しているポピュリスト右翼のグローバルなあり方であり、同じように予期されなかったイギリスの「ブレグジット(EU離脱)」投票の軌跡に従うものだった。トランプはマリーヌ・ルペン(フランス国民戦線の代表)のような欧州における右翼民族主義指導者たちの祝意を浴びている。

 今回の選挙で生み出されたものは、部分的には明らかに白人優位主義の表現である。しかしそれだけではない。選挙でクリントンがほぼ間違いなく代償を支払わされることになった戦場である、斜陽化した鉄鋼業が広がる州(ラストベルト=赤さびたベルト地帯)では、二〇〇八年と二〇一二年の選挙でオバマは二〇一六年のクリントンよりも白人有権者の中で明らかに好成績を残した。それは、今回の投票結果が単純に白人有権者のレイシズムのためだという意見よりも、もっと複雑な事態を示すものだ。

支配階級の新自由主義の政治が、数十年にもわたって全国と全世界で勤労人民の生活とコミュニティーを荒廃させてきたことが事実なのであり、ヒラリー・クリントンは多くの人びとによって、支配階級のエスタブリッシュメントの権化として、正しくも見なされている。多くの白人にとって、そうしたことが生み出した恨みは、レイシスト的で外国人嫌いの怒りという形を取っているが、その根っこはもっと広いものであり、レイシストの逆襲に打ち勝つためには、左翼はこうした事態を引き起こした根源を正しく指し示さなければならない。



悲しむべきことに、共和党の既得権層はドナルド・トランプの右翼ポピュリズムに対して自らの党をコントロールすることができず、民主党は新自由主義のセンターに危険を侵して倍賭けした。民主党全国大会は、あらゆる手段でバーニー・サンダース―-ポピュリストである彼はあらゆる世論調査でクリントンよりもよくトランプと対抗できるとされており、トランプが助長していたのと同様の経済的不安をかきたてていた――が候補として指名されないよう全力をつくした。

 ほとんど誰もが良いとは感じない候補者のために非民主的な道を切り開いた民主党は、左派や有色人種からの投票を当然のことと想定した上で、大統領選で保守派の有権者の票を獲得しようと追求したのである。民主党全国大会は、共和党大会の予備選でトランプが勝利するよう促し、そうすることで大統領選挙の本番において民主党が、それほどレイシスト的ではない保守派の票を獲得して勝利することがたやすくなるとふんでいた証拠が存在する。

 その一方で、緑の党――民主党よりも左に位置する最も目につくオルタナティブ――は大統領選で一%に満たない票しか獲得できなかったようである。この結果も、緑の党を左翼の党として建設しようと追求していた人びとにとって失望をもたらすものだった。その多くは五%の得票を目標にしていたが、実際の得票数は民主党の支持者あるいは無党派で、投票せず家から出なかった人びとや、さらに悪いことに船を飛び越えてトランプに投票した人の数よりも少なかった。

 簡単に言えば、米国の政治の中で左翼は空白となっている。まともな分析のどれも、民主党の大統領候補選びには最善の場合でも人間の顔をした新自由主義以上の存在はいなかった、とは結論づけていない。あらゆる人口統計とすべての政治的領域で見られた大衆的不満を生み出したものは、まさにこうした政治なのである。「どいつも同じ」という気分を促し、解決への期待を低めたのは、解決策を提起しなかったためであり、あらゆる左翼オルタナティブの不在こそ、少なくとも選挙期間中は不満のはけ口が右翼の側に流れていくことを確実にさせてしまったのである。



 われわれは、トランプに代表される白人至上主義とナショナリズムの極右的言説を打ち負かさなければならない。われわれの生命は、まさにその点にかかっている。しかし右翼を打ち負かす唯一の道は左翼の建設である。われわれは支配階級が選んだ候補者とかれらの新自由主義的課題を背後にして、より大きな統一を構築することでは、この闘いに勝利することはできない。何か悪いことへの恐怖から、この選挙でクリントンに勝利をもたらすに十分な多くの人びとを結集したとしても、あるいは彼女のような誰かのために二〇二〇年に同じことをしても、問題を先送りするだけで、右翼は強くなり続けるだろう。それではわれわれが勝利し、よりよい世界を作るために必要なパワーを築き上げることにはならない。

 そうするためには組織化が必要である。地域レベルから始めて、選挙政治において意味ある介入手段を左翼に与える、真に独立した政治的パワーを作り上げることが必要だ。リッチモンド進歩連盟は、その一例だ。同連盟は昨日、カリフォルニア州リッチモンド市政府で多数を獲得する三つの選挙で勝利した(訳注:米国西部カリフォルニア州のリッチモンド市は、人口一〇万人。同名の東部バージニア州のリッチモンド市とは別)。それは草の根の選挙パワーがどのようなものかの例証だ(こうした活動に参加する一つの方法は、二〇一七年三月三日から五日までシカゴで開かれる左派選挙会議に参加することだ)。

マサチューセッツ州の州民投票で、教員組合が主導する運動がチャータースクール(公設民営校)の拡大を求める大量の資金を投入したキャンペーンを打ち負かしたことも、われわれが新自由主義的民営化に反対して組織化をする時、何ができるかの励ましとなる例である。

われわれは、「黒人の命は大事」運動、ダコタ・アクセス・パイプラインに反対するスタンデイング・ロック・スーと連帯する闘い(訳注:スー族などスタンディング・ロックのアメリカ先住民保留地を通る環境破壊の石油パイプライン計画に反対する運動)、移住民の権利擁護グループなど、トランプの構想や極右のトランプ支持者の暴力による被害を最もこうむりやすい人びとにパワーを与える闘いを支援する必要がある。

現場の一般活動家が先頭に立つ社会的公正を求める組合活動、さらには階級的連帯による労働者の団結を可能にし、白人労働者の中でのレイシスト的・右派的語りを打ち破る新しい刷新的形態での組織化を含めて斬新な労働者階級の組織を作り出すことも決定的に重要である。

最後に、われわれは革命的組織を作る必要がある。現在、世界でわれわれが直面している恐るべき諸力の配置の究極的な解決のためには、それを支え、その衝撃を形づくっている資本主義と白人優位主義、ならびに異性愛的家父長主義のシステムを打倒するほかない。社会主義組織なしに社会主義世界を勝ち取ることはできない。われわれは、それが「ソリダリティー」であろうと別のグループであろうと、革命組織を見いだし、参加し、その建設にかかわり、公正な世界のために闘っているすべての人びとを強く励ますものである。

現在、われわれすべてが次に何が来るのかについて恐れており、われわれすべてが、友人、家族、同志たちの感情的・肉体的健康を確保するようチェックする必要がある。しかしわれわれは、闘い、勝利することができる活気にあふれた反資本主義左翼の再建を明日まで待つ余裕はない。われわれは心の底から、今日、多くの人びとが語る言葉に同意する。悲しむことなかれ、組織せよ!



2016年11月9日



報告 : 11.7 辺野古実防衛省定例申し入れ行動

IMG_1578高江にヘリパッドを作るな 辺野古に新基地作るな

 一一月七日午後六時半から、辺野古への基地建設を許さない実行委の呼びかけで、毎月第一月曜日防衛省申し入れ行動が行われた。

 最初に日韓ネットの尾沢さんが韓国の闘いを紹介し、沖縄反基地闘争との連動した意義を訴えた。

「一一月五日パク・クネ大統領退陣を求める二〇万人のデモがソウルで行われた。チェ・スンシルゲートという口きき、利得を求めるもの、そして大統領演説草稿を見ているなど国家機密が流れた。民衆の怒りはパク大統領の独裁的手法・支配に対するものでもある。民主労総は二度のゼネストを決行して闘っている。さらに、サード配備問題、日韓軍事協定保護協定の締結に向けた協議の開始、沖縄周辺での日米韓軍事演習を行っている。これらは沖縄での軍事基地強化・拡大の動きと連動してる。韓国民衆と沖縄の闘いの連携を作り出そう」。

 横田行動実行委は「一一月二七日、福生でオスプレイ横田基地配備に反対して集会とデモを行う。米空軍のCV22オスプレイが二〇一七年一〇月~一二月の間に横田基地に配備される予定になっている。これに特殊作戦コマンドの訓練も含まれる。このコマンド部隊は高江ヘリパッド建設が完了すれば連携して使うことになる」と指摘し、横田基地への闘いの重要性を語った。

 「高江 森が泣いている」上映実行委の全国一般全国協東京労組が高江の闘いの様子を報告し、映画上映を紹介した。宮古島自衛隊配備に反対する実行委の若者は「宮古島へ帰省してきた。宮古島には航空自衛隊の基地がもともとあり、レーダーの建物が一つあったが目立つものではなかった。今回は新たなレーダー基地など様々な建物が建設されていた。地元は反対の意志を表明している。内地の人々が宮古島に寄り添うようになってほしい。今月の二〇日に宮古島で自衛隊基地建設反対の大集会を開く。石垣島や宮古島の予定地自治会はみんな反対している。支援の声を届けてほしい」と切々と訴えた。

 次に沖縄平和センター事務局長の大城悟さんが電話でアピールした。 「高江でヘリパッド工事が強行されている。政府は年内完成の号令をかけている。一日七〇~一〇〇台のトラックが入っているが計画がずさんだ。環境に配慮してモノレールを作って伐採を最小限とする工事にするとしていたが道路を作り違法な伐採をして工事をやっている。厳しい状況だが排除されながらもまた立ち上がり阻止行動をしている」。

 「山城議長が逮捕・拘留されている。弾圧を怒りに変えて、必ず跳ね返していく。沖縄差別を許さず、民主主義・平和を取り戻す。共にがんばろう」。

 警視庁機動隊の沖縄への派遣中止を求める住民監査請求実行委員会は「警視庁機動隊が沖縄に何人行っているのか、何をやっているのか教えてくれない。不当な行為を税金を使ってやっている。これに対して住民監査請求で、機動隊を東京に戻したい。一一月一五日、中野産業振興センターで北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会)と高木一彦さん(弁護士)を講師に勉強会をやるので参加してほしい」と話した。

 日本キリスト教協議会(NCC)女性委員会と平和・核問題委員会が防衛省に申し入れを行った。沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが「福岡高裁那覇支部が行った、辺野古埋立て容認の判決の破棄を求める最高裁行動(11月11日、20日午後6時、キャンドル集会、20日8時~9時情宣 10時~署名提出・要請行動正午~午後1時昼休み集会)」への参加を呼びかけた。

最後に、辺野古実が11月27日(日)午後2時新宿アルタ前、沖縄連帯集会・デモ、12月5日午後6時半(月)定例防衛省行動の行動を提起し、全員で防衛省に向けて「高江ヘリパッド建設、辺野古新基地建設阻止、宮古島・与那国島など自衛隊配備反対」のシュプレヒコールをあげた。日本キリスト教協議会の司会を務めた平さんが「神奈川県の牧師さんが高江での行動の件で、教会に踏み込まれて逮捕された」ことを報告し、戦前の警察のやり方だと批判した。沖縄連帯の連続行動に参加しよう。

(M)

11.2 TPP反対行動報告

TPP11211.4
TPP衆院特別委員会で強行採決
八日衆院本会議採決許すな!
農業、医療、労働など破壊するな


一一月四日午後、自民、公明、日本維新の会はTPP(環太平洋経済連携協定)の承認案と関連法案を衆院TPP特別委員会で野党議員の抗議の中、賛成多数で強行可決した。与党側が民進など野党側と審議日程の調整がつかないまま、委員会採決に向け、午後から締めくくり総括質疑を実施した。民進党、共産党議員は、合意のない状態での委員会開会に反対し退席した。質疑の終了直前、委員会室に戻り、「強行採決反対!」などと書いた紙を手に、塩谷立委員長を囲んで抗議する中、採決を強行した。

今後政府・与党は四月八日にTPP承認案・関連法案の衆院本会議採決を目指すとしている。民進党は山本有二農水相の不信任決議案の提出も検討している。臨時国会の会期は一一月三〇日までだが、政府・与党は会期延長をせざる程追いつめられている。

この日も国会前ではTPPに反対する人々の抗議行動が行われた。TPPの協定審議内容がほとんど黒塗りで明らかにされないまま、農業、医療、労働、食の安全などを根底からくつがえすTPPが成立に向けて、全国の人々の意思を無視して進められている。断じてこれを許してはならない。

11.2STOP TPP 市民アクション国会前行動
国内批准反対 強行採決絶対反対


 一一月二日午後六時半から、衆議院第二議員会館前で「TPP批准反対 強行採決絶対反対」行動がSTOP TPP 市民アクションの呼びかけによって行われた。一一月四日に特別委員会と衆院本会議での強行採決が予定されていたが、山本有二農水相の「強行採決を認める発言は冗談だった」とする二度目の発言が明らかになり、四日の採決をめぐり与野党の激しい攻防が続く中での緊急行動であった。

衆院TPP特別委員会の理事・畠山和也さん(共産党衆院議員)が終わったばかりの理事会の様子を報告した。

「午後五時以降に理事会が開かれた。昨日の山本農水相の二度の暴言を問題にした。①強行採決発言について、撤回したが冗談だった発言②JA関係者に明日農水省に来てくれれば良いことがある、と発言した。大臣の資質に欠けると、野党は午前中に辞任に値すると要求。昼、自民党国対委員長は今日採決したい。野党は採決する状態にないとして午後五時自民と決裂。午後五時一五分理事会で、自民は四日の委員会で締めくくり質疑をする。強く抗議したが民進党理事は退席、共産党は残った。塩野谷委員長は四日午後一時半から総括質疑を行い、委員会の採決をすると決めた。本会議での採決はこの日は行わず、来週にずれこむことになった」。

集会の始まる前、カムロテツさんらのグループがラップ調で訴えた。

「TPP絶対反対、強行採決反対、国内批准反対。与野党合意も認めない。円満採決絶対反対。野党はもっと気合を入れろ、市民はもっと気合をいれろ。採決延ばしてもうれしくない。延ばした分だけこぶしをあげよう」。

山田正彦さん(元農水相)が「四日採決と聞いて頭にきた。日本の農業が危機に陥り、自給率が一〇%になる大事な問題だ。我々の勝負の時だ。許されない。TPPの葬式を出そう。四日正午に集まろう。何が何でも止めよう」と檄を飛ばした。清水忠史さん(共産党、衆院議員)。「採決が一日二日延びたぐらいで満足しない。廃案に追い込もう。農業のみならず、医療・中小企業への問題点が明らかになりつつある。審議は道半ばだ。山本農水大臣の発言、冗談で採決をもてあそぶな、辞めてもらうしかない。四日の委員会強行採決断固反対。中央公聴会も開いていない。日本を滅ぼす自民党になるな」。

植草一秀さん(オールジャパン平和と共生運営委員)。「TPPは様々な仕組みを根幹から変えてしまう、恐ろしいものだ。共同通信の行った世論調査でも、七八%が慎重審議を求めている。賛成しているのは一〇%のみだ。世界的にグローバリズムに抵抗する動きが現れている。TPP批准を阻止しよう」。加藤好一生活クラブ生協会長は金曜日には黒のコスチュームでがんばると語った。

毎日反対行動を行っているカムロテツさんは「TPPは社会の根幹が根底から変えられるものだ。6が9になる。山が海になるようなものだ。経済は円運動でなくてはいけないのに、線になりどこか一カ所に集められ独り占めされる。人間の生存・生活が破壊される。だからTPPは許せない」。JR総連、神奈川自治労連、全労連全国一般、自由の森学園の仲間がそれぞれTPPを批判した。



山浦康明さん(日消連共同代表)は「一〇月二七日午前中に、参考人として発言した。食の安全問題、遺伝子組み換え食品は鮭、麦、コメにまで及んでいて我々はそれを食べるのを拒否できない。食品添加物について知りたいが、TPPが通れば企業秘密だから表示しないとなってしまう。安倍首相は午後に、何ら私の具体的説明に反論することなく、日本の基準は変えないと答弁した。まともな審議が行われていない」と批判した。

ママの会の杉山さんは「先週の金曜日からずっと抗議行動に参加している。批准しても抗議しあきらめない。子どもをTPPから守る」と語った。神奈川県大和市から来た仲間は地元の人にTPPを知っているために話しかけている。一一月一二日には地元で行動する。TPPの危険性を地元で訴えようと話した。

横浜からきた岩田さんは「多国籍企業は彼らに都合のよいルールを作る。NAFTAで、アメリカの安いトウモロコシがメキシコに輸出され、メキシコのトウモロコシ農家は壊滅した。その人たちがアメリカに行き、低賃金で雇われたのでアメリカの労働者の賃金が半分になった。米韓自由協定によって、韓国の畜産農家は壊滅した。ボリビアでは水道事業民営化され、水道料金が値上げされ庶民が困った。エジプトでは最賃が上げられない。EUに加盟したイギリスの漁業はノルウェーの安い魚が入り衰退した。一%の多国籍企業だけがもうかる。それがTPPだ」と世界で起きている自由貿易協定の問題点を指摘した。

フェイスブック憲法九条の会、歌手のえみむめもの歌など発言が続いた。最後に、「ふるさと」を合唱してTPP阻止まで闘いぬく決意を固めた。

(M)

追記:
この日の行動を終えて、家に帰り午後九時からのNHKテレビニュースで、山本農水相の発言問題を取り上げて、政治家の発言として問題があるとコメントしていた。これで終わると思っていたら、TPP批准によって良いことが起こると三つの例を紹介した。

一番目、日本は豚肉に一キロ四八二円関税をかけているがこれが五〇円になる。価格では米国産に負けるが霜降肉のような質で対抗する農家。この農家は初めTPPに反対していたがピンチをチャンスに変えると紹介した。

二番目、コメ。日本のコメ消費は二〇年前の三分の一に減っている。ベトナムは二二・五%の関税をかけているがこれが撤廃される。そうすると日本の三倍のコメを食べているベトナムに輸出できる。日本のおむすびをベトナムで販売したら、高い商品だがおいしいと売れた。

三番目、自動車部品製造会社。メキシコに輸出しているが、アメリカに製造拠点がない。輸出するには自動車部分の三七・五%しか輸出できないという制限が撤廃される。これが雇用につながる。

このどの例を考えてみても、どれも不確かで、日本の農家やベトナムの農家が豊かになるとは思えない。圧倒的な日本の農家や関税をなくすことによる相手国の農家や労働者の生活が厳しい競争にさらされ破壊されるだけだ。こんなウソとごまかしでTPPを通してはならない。

報告 : 10.15 TPPを批准させない中央集会

IMG_1522今国会でTPPを批准させない
10.15農民連合など全国から八〇〇〇人が結集


ハゲタカによるハゲタカのための条約だ
百害あって一利なしが実態

一〇月一五日正午から、東京芝公園23号地で「今国会での拙速な批准は絶対許さない!1万人行動・中央集会」がTPPを批准させない!全国共同行動の呼びかけで開かれ、全国から八〇〇〇人が集まった。会場には以下のような団体の旗が翻った。農民連、全農協労連、農民センター、全国農団労など農民団体。パルシステム、生活クラブ生協などの生協団体。全労連、東京全労協、国労、全水道東水労、全建総連、国公労連、全建総連、JR総連など労働組合。

集会前段に歌手のえみむめもと制服向上委員会が歌でTPP反対を訴えた。続いて本集会に移った。山根香織さん(主婦連合会参与)が開会のあいさつを行った。

「政府は今月中の衆院通過を狙っている。TPPは一四兆円の経済効果があるとか、日本が締結し米国を引っ張っていくとか、信じられない言葉が政府からあがっている。農水産業の聖域をまもれないことがはっきりしてきている。残された関税の撤廃、食の安全・安心問題など危険な内容であふれている。国民軽視で大企業や投資家優先の協定だ。決まってしまえば後戻りできない。国会批准阻止のために全国で行動が行われている」。

次に、国会議員がかけつけ、連帯のあいさつをした。福島みずほさん(社民党)。「昨日から衆院で審議が始まった。TPPは①農業・酪農を壊す②食の安心・安全の問題。遺伝子組み換え、原産地を表示しなくてもよい③薬の安全問題、国民皆保険を壊す、ものだ。TPPは強欲資本主義のためであり、人々のためにならない。ISD条項によって、企業からしか提訴できない、それによって政府が多額の損害賠償金を払わされる。TPPは百害あって一利なし。米国大統領候補の二人も反対している。どんなことがあっても承認させない」。

小池晃さん(共産党)。「①多国籍企業のために関税をなくしてしまう。医療、食の安全、ISD条項。これは亡国の条約だ。②条約の内容を明らかにしていない。国会決議を踏みにじっている。国産米に影響を与えないと言っていたが嘘だ。米国大統領候補二人も国内の雇用・産業が壊されるから反対している」。

山本太郎さん(自由党)が「英文で六三〇〇頁もある条約は三分の一しか訳されていない。どんなやりとりをしていたのか情報公開したら、すべて黒塗りで出されてきた。こんなひどい状況を多くの人に知らせ阻止しよう」と話した。民進党の国会議員は参加せずにメッセージが紹介された。

オーストラリアはISD条項を禁止

全国から参加した仲間たちが訴えた。Anti-TPP Hokkaido(北海道の青年)。「デモや講演会をやり反対を訴えている。台風で被害を受けた。その上TPPが通れば死刑宣告を受けると同じだ。ベトナムの労働者の賃金が下げられる。ブラック企業が増えるなど、すべての労働者の安全を守ろう」。

石田正昭さん(日本協同組合学会会長、龍谷大学教授)。「批准のやり方に賛成できないという総会決議をあげた。学会がこうした行動をすることは異例のことだ。
①暮らし、命をおびやかす
②協同組合の組織・経営に脅威を与える
③日本が加害者になって途上国の人々を脅かすから、TPPに反対だ。さらに、アベノミクスに反対しなければならない。①財政出動②TPPは年金、健康保険へ民間投資の拡大をすることだ。これは生活を脅かす」。

ママデモ(三鷹)。「オーストラリア上院で、『ISD条項を禁止する』ことを通した。日本の三三県の一一一六人の地方議員にメールしてTPP反対行動に参加してほしいと訴えたが八人しか賛同の返信がなかった。これを一〇〇人以上に増やしたい」。

高田健さん(総がかり実行委)。「安倍首相は参院選で全国一〇〇カ所の演説で憲法改正を一度も言わなかったのに、憲法改正をやろうとしている。一一月南スーダンへ自衛隊を派遣し、駆けつけ警護をしようとしている。安倍打倒の共同の闘いを進めよう」。

吉田敏恵さん(岩手県生協連合会専務)。「午前四時発の貸切バスで五〇人が参加している。八月三〇日の台風一〇号で甚大な被害を受けた。一四〇〇億円の被害のうち二割が農水産物だ。しかし、これは再生する。TPPは食料の自給を壊す。七つの農協を訪れ反対の署名してもらった。まだまだあきらめない」。

植草一秀さん(オールジャパン平和と共生運営委員)。「ハゲタカによるハゲタカのための条約だ。日本を経済植民地にするための最終兵器だ。何が生じるのか。
①日本の農業がハゲタカ農業へ
②医療、すべての人から富裕層だけのものへ
③食の安全・安心が壊される
④労働、一億非正規化⑤農協・生協など共済事業が破壊される
⑥一〇〇〇兆円の郵貯などがハゲタカに持ち去られる
⑦六三〇〇頁の条約。四年間の秘密の保護。これがステルス爆撃機で、ISDに核弾頭が植えつけられている。断じて許せない」。

安倍政権はなぜ批准をいそぐのか

福島農民連。「10・7怒りの軽トラパレードをトラクター三台、軽トラ二〇台で本宮駅から二本松市に向けて行った。原発事故とTPPで二重に苦しめられている。安倍打倒しかない」。内田聖子さん(アジア太平洋資料センター)。「条約内容を翻訳し、読み解きブックレットを作った。国会答弁を見ているとすべて無視していたので怒りがこみ上げた。海外の状況。米国。議会で承認されないように運動している。雇用の問題、ISD条項で主権が脅かされる。日本やオーストラリアの企業から米国政府が訴えられる。カナダ、オーストラリアでは説明会やパブリックコメントが行われているのに、日本ではただの一度も説明会も開いていないし、パブリックコメントもとっていない。民主主義の観点からも異常だ」。

海外からのメッセージが紹介され、集会アピールを採択した。最後に山田正彦さん(弁護士・元農林水相)が「米国に行き、多くの議員や労働組合、環境団体らと話し合った。米国で批准されないものをなぜ日本は急ぐのか分からないと言われた。TPPは米国多国籍企業・軍産企業の世界支配が狙いだ。強行採決させてはならない」と閉会のあいさつを行い、トラクター、軽トラを先頭にして都心をデモ行進した。臨時国会での最大の課題、TPP批准を阻止しよう。 

(M)

【香港】もうひとつの香港は可能だ--左翼は情勢判断を見誤るべからず

20160904hk

もうひとつの香港は可能だ
 

左翼は情勢判断を見誤るべからず


區龍宇

 

原文は無国界社運(Borderless movement)に掲載された

社会運動圏内に一種の意見がある。それは、今回の選挙は工党、街坊工友服務処(以下、街工)、社会民主連線(以下、社民連)の三党派が後退して総得票率も減少したので、民主主義左翼が後退したことを意味し、政治情勢の悪化を反映した、という意見である。木を見て森を見ないとはこのことである。

 


三党派の後退の原因は惰性にあり

 

三党派の後退はもちろん残念なことではある。香港で労働者運動に従事する汎民主派の党派は工党[職工会連盟]と街工だけである。労働は社会の基礎であるが、そうであるがゆえに支配階級は意識的に労働者人民を貶めようとする。だからこそ左翼は多少なりとも労働者を代表する候補者を支持しなければならないのである。両党の後退は喜ばしいことではない。社民連は労働組合の基礎はないが、2011年に(右派が)分裂して以降、その路線は比較的明確になり、中道左派となった。相対的に言えば支持に値するが、この党もまた後退した。

 

しかしこの三党派の後退は、民主主義左翼の後退を代表するものではなく、ましてや情勢が悪化したといえるものでは全くない。その良し悪しは相半ばというところだろう。

 

まず次の点をしっかりと認識しなければならない。今回の選挙は、これまでの慣例と大きく異なり、香港政治の地殻変動という状況のもとで行われたということである。地殻変動とは何を意味しているのか。それは雨傘運動を経て、中国と香港の関係に大きな変化が起こったということである。中国共産党の独裁と香港人の自治権は水と油の関係になった。民主的返還論(基本法の枠組みの下での普通選挙実施)は完全に破たんした。情勢は民主派に新しい方向性を迫っている。歴史は雨傘運動において「命運自主」という名スローガンを召喚したが、それは偶然ではない。ゆえに、改めて民主自決を発展させることは必然である。投票した有権者の五分の一がこの方向性(自決)を提起した候補者を支持したことは、変化を求める意識が小さくないことを反映している。

 


蔡教授を信じると大変なことになる

 

工党、街工、社民連の三党派の後退の理由は、まずこの大局を軽視したことにある。2012年以降、私はこの三党派の友人たちと交流するなかで、大局の変化に注意するよう何度も促してきた。香港人は焦慮を迫られているのだから、政治化とオルタナティブの模索は必然である。だが民衆が左転換するのか右転換するのかはまだ不明であり、それは左翼がどう取り組むのかにかかっている。もし左翼が新しい方向性を提起することに間に合わなければ、そして排外主義的本土主義者に対抗しなければ、左翼を含む民主派全体は取り残され、ひいては敗北するだろう。従来の路線(基本法の枠組みの下での普通選挙実施)はすでに死んでいる、民主自決の方針を提起することでのみ、香港人を政治的困惑の局面から連れ出すことが可能になる、と(原注1)。

 

しかし残念なことに、三党派の指導者は期せずして同じ類の主張をしている。つまり、排外主義本土派は恐れるに足らず、無視するのが上策である、と。彼らは、自決という要求は流行の一種に過ぎない、あるいは、これまでの主張がダメなら、別な主張を言ってみようという程度の窮余の策に過ぎないと考えている。だが彼らは、二〇世紀の世界の反植民地主義運動は、すべて民族あるいは民主的自決という結果につながっていること、国民会議を招集して憲法を制定しなおすという運動につながっているということを完全に忘れている。香港の反植民地運動や自主を求める運動だけがどうしてそのような歴史の例外となり得るというのか。

 

次のような意見もある。自決も結構だが、それはスローガンだけのものだ、と。否!このスローガンは、数百年における世界の民主革命の歴史を継承しているのだ!民主主義革命の常識を知らないものだけが、自決という主張に対して、そのような平板な考えをもつことができるのだ。もちろん、それも歴史的脈絡があってのことだ。つまり香港人には反植民地闘争の歴史がなく、また海外の運動を学ぶこともなかったことから、政治認識が不足しており、情勢の変化においてなすすべがなかったのである(原注2)

 

もちろん歴史は参考になるだけで、人間は歴史を作ることができる。もし民主自決がオルタナティブでないというのであれば、別の新しい方策を発明することもできる。しかし工党と街工は何ら新しい政治的見解を示さなかった。情勢の変化を無視するこのような状態は一般的に「惰性」と呼ばれるし、流行りの言葉でいえば「経路依存性」と言われる。明らかに大局が変化しているにもかかわらず、従来のしきたりを重んじ、すべてそれに従う。

 

蔡子強[香港大学政治行政学の上級講師で政治コメンテーター]は汎民主派政党に対して、若者票に力を割かなくてもいい、新しい主張を提起しなくてもいい、これまで通りの活動をしていればいいとアドバイスしてきた。民主党はこの「ご高見」を受け入れ、選挙結果もまずますであった。なぜなら保守の中産階級に支持基盤があったからだ。しかし工党と街工は労働者市民に依拠しており、断じてそのような保守中産階級に迎合する「ご高見」を受けいれてはならない!だが彼らはそれを受け入れて大きな代償を支払うことになった。社民連はそれよりもマシであった。選挙が始まるまでに主張を転換し、自決に似たような主張を提起した。しかし転換が遅かったことから守勢とならざるをえなかった(三党の後退は、もちろん汎民主派の多くの政党が選挙区で競合したことにもある。私自身も新界西選挙区では当日までどの候補に投票しようか迷ったほどである)。

 


ニューフェイス当選の背後にある意義

 

幸いにも今回の選挙では民主自決派(朱凱迪、小麗、衆志)が立候補し、多少なりとも排外主義本土派以外の選択肢を有権者に提起することができた。この三人が当選する一方、排外主義本土派のイデオローグであった三人のゴロツキ政治屋が落選したことは、「もうひとつの香港は可能だ!」「命運自主の香港、排外主義のない香港は可能だ!」という素朴な願望を持つ相当数の有権者を体現している。

 

排外主義ではないということは、民主的多元主義を受け入れ、中国大陸からの新移民を歓迎することとイコールではない。しかし少なくとも新移民反対を掲げる排外主義本土派とは大いに異なる。自決に賛成するということも、多くの事柄を熟慮する知識をもっていることとイコールではない。しかし工党と街工が奉じ続けている「選挙制度改革の手順のやり直し」に比べればずっとましである。総じて、三人の民主自決派の当選は、政治的綱引きにおいて、民主派の陣地の一部を奪い返し、排外主義的本土派の大勝を阻止した[排外主義本土派からも新人三人が当選した]。逆に、もし三人の民主自決派が当選していなければ、オルタナティブを模索しようとしていた多くの有権者、特に青年世代が、排外主義本土派に回収されてしまっていただろう。それこそ情勢の急激な悪化となったであろう。

 

なかには、世代交代という事情もあり、有権者は新人を好んだのであって、自決の主張など関係ない、という見方もある。このような考え方にはもちろん一定の根拠はあるが、もしそれが全てであるかのように言うのであれば、工党、街工、社民連はそれぞれ新人も候補者として立候補させていたにもかかわらず当選できなかったのはなぜなのか。[民主自決派と排外主義本土派という新興勢力に投じた]22%の有権者のおそらく一定の割合が、多少なりとも自らの政治的判断で投票したことは想像に難くない。雨傘運動を経て、政治情勢は確実に変化しており、民主派を支持する民衆は確実にオルタナティブを欲しており、確実にさらなる政治化と急進化を遂げている。世代交代という理由をあげて変化を求める有権者の願望を否定することができるのか。そもそも世代交代と変化を求めることは対立するのだろうか。

 

また別の意見として、当選した三人の民主自決派はどれも中途半端なものだ、という意見がある。たとえば何某の綱領は排外主義本土派に甘いとか、何某のこの立場は左翼ではないので彼らの当選は特に喜ばしいことでもない、等々である。そして「情勢は悲観的にならざるを得ない」と結論付ける。だがこのような意見は、三人の新人のこれまでの主張や実戦が、排外主義本土派とは全く区別されるものであることを見ていない。より重要なことは、その背景としてさらに多くの民衆がふたたび模索を始めているということだ。惟工新聞[ウェブメディア]が香港のベテラン左翼活動家である阿英に行ったインタビューのなかで、彼はこう述べている「少なくともこの選挙は、香港人に思考することを、ひいてはその政治理念を実践することさえも迫りました。」(原注3)左翼はこの決定的な時期において、消極的な批判に終わるのか、あるいは積極的に参加して大衆を勝ち取るのかが問われている。

 

発展途上という観点が必要

 

当選した三人の新人の不足については、私は「変化を求める 2016年立法会選挙の結果についての初見」のなかでも指摘した。「政治分岐は始まったばかりであるということだ。今後それがどのように発展するのかという変数は極めて大きいし、直線的に発展するかどうかはもっとわからない。とりわけ民主自決派の多くは、スタートしたばかりであり、政治主張および経験は極めて不足している。極右本土派の攻撃の中で、基盤を確立し、流れに抗して、新しい民主勢力を鍛え上げることができるかどうかは、いまだ未知数である。だが真の民主派は、手をこまねいて傍観しているだけであってはならない。闘争に身を投じ、民主勢力の世代交代を促さなければならない。

 

民主主義左翼として、われわれは次の三つの立脚点を持たなければならない。

 

ひとつは、発展途上という観点である。工党、街工、社民連、あるいは朱凱迪、小麗、衆志に対してもすべて今後の発展を期待するというスタンスである。一歩前進すれば、とりもなおさず一つの功徳として、われわれはその発展に尽くす価値がある、ということである。逆に後退すれば批判すべきであるが、それは後ろ向きの批判であってはならない。

 

第二に、民主的教育という観点である。生まれ持ってすべてを理解している人などいない。誰もが学習を通じて会得するのだ。

 

第三は、団結可能な一切の勢力は団結すべし、という観点である。

 

労働者民主派にしろ、中道左派にしろ、あるいは青年世代の民主自決派にしろ、セクト主義を克服し、思考を一新し、路線を転換し、大局を把握し、強大な連合に向けて徐々に進むことで、独裁と排外主義本土派に対抗すべきである。それができなければ、地獄への道へとまっしぐらである。

 

左翼の観点についていえば、さらに多方面にわたり、ここで書き尽くせるものではない。たとえば左翼は代議制選挙についてどう考えるのかについて、阿英のコメントを再度紹介したい。「もし純粋に議席獲得のためだけに選挙にかかわると、その団体は逆に選挙に縛られてしまい、全く逆の結果になってしまうだろう」。このコメントは三人の青年自決派にも同じように当てはまる。今回の選挙がさならる思考を促すことを期待したい。

 

2016926

 

(原注1)私は2012年初めから常に警鐘を鳴らしてきた。当時の論文を参照してほしい。「香港のあり方をめぐる右翼と左翼『香港ポリス論』批判」左翼21[『香港雨傘運動』柘植書房、2015年に収録]

 

(原注2)「雨傘運動の意義と展望」参照[『香港雨傘運動』柘植書房、2015年に収録]

 

(原注3)「労働NGO14年 『雇用関係がつづくということは、労働者がつねに犠牲にさらされるということでもある』」

【香港】分裂ばかりで連合できなければ将来は死あるのみ

20160904hk01

分裂ばかりで連合できなければ将来は死あるのみ
 

區龍宇

 
[本論考は香港紙「明報」2016年9月11日の日曜版付録に掲載された

終わったばかりの選挙をめぐって最も多用された用語は「味噌もくそも一緒に道連れ」であろう。民主派が重複して立候補し「分散化」したことをめぐって、それぞれが攻撃し合あう事態になった。たしかに、そのような泥試合がなければ、民主派の成績はさらに理想的なものとなっただろう。

 


道同じといえども、相為(あいとも)に謀(はか)らず

 

冷静な分析をすれば、たしかに民主派のなかでの分岐は存在していた。たとえば民主自決という主張[選挙制度改革は香港人が決める]と、選挙制度改革手続きのやり直しという主張[選挙制度改革は基本法に定められた手順に従って行う、つまり最終的な権限は中央政府にある]にはたしかに違いがある。真の分岐が存在するのであれば、それぞれ立候補することには、少なくとも一定の理由があるだろう。従来どおりの香港民主化の道筋はすでに断たれているが、新しい道筋はいまだ未定である、という厳しい状況で混乱が生じるのは必然ともいえる。

 

問題は、多くの候補者や政党の綱領に実質的な違いがないにもかかわらず、事前に合同することもできず、逆にそれぞれの主張に終始して同じ選挙区から立候補したということにある。中道右派の民主党、民主民生共進会、公民党がまさにそうである。中道左派の四つのグループも多かれ少なかれそうである。

 

汎民主派[既成の民主派政党]は分散化の原因を比例代表制のせいにしている。しかしそれは根本的な原因ではない。なぜなら分散化は政党だけに限った問題ではないからだ。社会運動を見てみよ。もっと分散化している。20年ほど前、香港では住宅局と水道局の公務員労働組合が民営化に抵抗した。しかし一つの部門に20以上もの組合が乱立していて、どうして闘争に勝利などできるだろうか!今日、政党も社会運動も同じ状況にある。これで専制[中国政府]に抵抗するなどできるだろうか。

 

 

選挙運動が民主化運動を押しのける

 

私は雨傘運動についての一連の総括文章のなかで、なぜ香港人が一般的に政治能力が不足しているのかという分析を試みたことがある。「まず香港人は長年の植民地支配にもかかわらず、それに対する抵抗を欠いてきたことがあげられる。戦後において土着の大衆に根ざした反植民地闘争は存在しなかった。イギリス植民地主義者に反抗することがなかった香港人が、中国への返還の過渡期において民主的政治能力を鍛え上げ、イギリスと中国の支配者から最大限の民主主義を勝ち取ることができなかったのは自然なことである。それゆえ、返還後、中国共産党に自治を奪われていくことも運命づけられていたとも言える。」[『香港雨傘運動』72頁]

 

汎民主派政党からはこんな反論がでるかもしれない。「われわれの二つの普通選挙運動[行政長官選挙と議会選挙]こそ、専制に反対しているのであり、植民地主義と闘っているではないか」。

 

そうではない。二つの普通選挙運動は、真の民主化運動には程遠いものである。民主化を実現するには政治の最高権力機構を徹底して民主化する必要がある。だが二つの普選運動の対象である行政長官と立法会のいずれも最高権力機構ではないのだ。最高権力は中国の中央政府が握っているのだから。だが汎民主派は真の民主化を目指してはいない。だからそれは反植民地闘争と言えるものではないのである。

 

幸運なことに香港人は反植民地闘争を経ずに選挙権を獲得した。しかし汎民主派政党は、この利点を利用して真の民主化運動を発展させるのではなく、議席の獲得だけに専念したのである。その結果、議席だけに執着し、議席のためなら原則を犠牲にして野合または分裂する一群の政治屋を各世代につくりだすことになった。選挙のたびごとに民主化から遠ざかっていった。希望は徐々に禍根に変わっていった。民主化運動の内容は恐ろしく貧相になった。民主と自由、人権と法治を口々に叫ぶが、それは無内容となり、主権在民すら俎上に上らなくなった。政治屋はごろごろいたが、民主化の闘士は姿を消した。これでは中国政府に抗うことなどできようもなく、必然的に終始ばらばらのままとなったのである。

 

 

集団的自己萎縮化

 

しかし彼らの妥協主義は、香港の主人となる準備が全くなかった当時の香港人の意識を反映したものでもあった。これはある一つのエピソードからもはっきりと見て取れる。1991年に行われた最初の立法会の直接選挙において、香港民主同盟[のちの民主党]が6・4天安門事件による追い風を受けて議席を席巻して得意満面となっていた[定数60のうち、18議席が直接選挙枠に充てられ、港同盟の12議席を含む民主派が17議席を獲得した]。そして李柱銘[弁護士出身の港同盟のリーダー]を筆頭に、香港総督府に対して行政局への参加を要求した。それに対して「権力を奪おうとしている」として世論から大々的に批判されたのである。

 

李は不満げに自己弁護した。「選挙に勝利したのだから、民主主義の慣例に従えば、政権に参加するのが当然ではないか!」。しかし当時の有権者はある番組の視聴者の声[phone-in]でこう批判した。「あんたに投票したのは、われわれの声を政府に聞いてもらいたかったからであり、あんたに権力をとらせるためではない!」。これが当時の有権者の意識であった。今日から振り返れば、笑うに笑えないエピソードである。

 

新しい世代が、上の世代と自分自身が抱える植民地の歴史を真剣に総括することなしに、香港人の解放闘争を指導しようと考えるのであれば、無邪気にもほどがあるだろう。実際に、新しい世代の多くが、自決や独立など、新しいネーミングをよどみなく暗唱してはいるが、いずれも内容的に乏しいのである。

 

 

「独立後、一切は現状維持」?

 

ある独立派のフェイスブックにこんな質問が書き込まれた。「独立派はどのような青写真を示せば、最も支持を得ることができるだろうか。 公共住宅の増設だろうか、福祉政策の充実だろうか。」答えはそのいずれでもなかった。「香港は独立した翌日にこう宣言するのだ。市民の生活方式は現状維持、一切は不変である、と。」 馬脚をあらわにした。つまり、偉大な大香港国は、その国名を除いて、現在の香港とまったく変るところがないというのだ。大資本による独占、貧富の格差、高齢者はくず紙拾いで糊口をしのぐ!このような香港国を、搾取にあえぐ庶民や高額な学費ローンに苦しむ青年たちが支持する理由があるだろうか?

 

汎民主派の学者は香港独立派と社会民主連線を、急進派という同じカテゴリーに区分する。しかし社民連の「急進」は、中道左派の急進主義である。前述の独立派は「急進的保守主義」であり、その従兄にあたるのが他でもないアメリカのトランプなのであり、同じ急進派でも全く違うのである。

 

 

香港版「ハンガーゲーム」

 

右翼独立派は、自分たちは新しく、そして急進的だと考えているようだが、実際にはそのイデオロギーは古い上にも古く、保守の上にも保守であり、汎民主派の保守主義がどんどんと右へとシフトしてきたことの結果にすぎない。彼らは古い汎民主派と同じく、植民地主義の遺産を継承している。党派間では互いに泥試合を展開しているが、しかしその社会経済政策においては、高度に同質化しているのである。

 

香港の植民地主義の制度的特質は、政治における権威主義(行政主導と呼ばれる)、経済における大資本のなすがままの独占(自由放任と呼ばれる)である。たしかに香港は特殊である。イギリス植民地から中国の植民地となったこの170年、政治と経済の制度には変化がなかったのだから! それは「超安定構造」などとも呼ばれているのだ! この170年の間、世界経済システムには大きな変化が訪れた。自由貿易は一変して関税戦争へ、そして世界大戦へと至った。その後は、国家が関与するケインズ主義、福祉国家へと移り変わった。そして1980年代初頭からはさらに新自由主義へと転換した。だが香港の政治経済制度には何ら変化も起こったことはなかったのである。

 

これまで変化が起こらなかったのは、このような制度が植民地宗主国にとっては最も理想的だったからである。

 

1、イギリスはアヘンの自由貿易で大いに潤った。中国政府は香港への自由投資で、中国資本が香港株式市場の時価総額の六割を占めるまでになった。香港でカネ儲けの兆しがあれば、大挙して投資をたたみかけ、すこしでも変化の風を感じれば、いつでも自由に投資を引き揚げる。このような自由放任で誰が一番得をするのか、はっきりしている。

 

2、宗主国は表面的には自由貿易をうたうが、実際には行政権を盾にして、土地の囲い込みと独占をおこない、自分の利益を確保しようとしてきた。政府調達では、高値にもかかわらず、必ず「宗主国」のモノが購入された。香港返還の前はイギリス製、そして今では中国製にとってかわったにすぎない。

 

右翼の香港独立派は、植民地主義の政治経済制度すべてを、永遠にそのままにするというのである! 汎民主派政党の主張もそれと大して変わりはない。しかし、まさにその自由放任が、香港人の民主共同体の誕生を阻害しているのであり、命運自主[雨傘運動で叫ばれたスローガンで「運命は自分で決める」という意味がある]を困難にしてもいるのである。「自由放任」のもとで、中下層の民衆は支配者によって引き起こされる底辺に向けた競争に駆り立てられる。まさに映画「ハンガーゲーム」のようである。民衆が互いに「スタートラインにつく前から勝負をつける」、「生まれる前から勝負をつける」というような状況では、民主共同体など存在しようもない。

 

 

植民地主義の害毒を総括し、

香港人の民主共同体を建設しよう

 

幸いにも若い世代は、その親の世代とは大いに異なっている。皇后埠頭の保存運動から雨傘運動にいたるすべてにおいて、文化と個性の発展を大いに重視する姿勢を明確にしており、非難の泥仕合に巻き込まれることを忌諱している。だが青年の素朴な理想は、新しい民主主義の理論で武装される必要があるし、それ以上に植民地主義的遺産の総括を必要とする。そうしてはじめて、新しい綱領の上に分散化を克服し、すべての民主的勢力の連合によって、専制に対する一致団結した抵抗が可能になる。

 

2016910

 

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