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政治情勢

報告 7.1 香港と中国、日本と世界の変革のためのスタンディング

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民主と人権に国境はない 
香港と中国、日本と世界の変革のためのスタンディング
中国による「国家安全維持法」施行、弾圧に反対する


 七月一日午後七時から、九段下の香港経済貿易代表部前で、Fight for HongKong 2020(連絡先attac首都圏)の呼びかけで、中国政府が「国家安全維持法」を作り、香港の民主化運動を抑え込むための新たな弾圧法を香港返還の日に合わせて施行したことに抗議する行動が行われた。雨の降る中、三〇人近くの人々が集まった。

 京極紀子さんが司会を務めた。京極さんは「香港で昨年民主化運動をつぶそうと『逃亡犯送還条例』がつくられようとしたが、大きな反対運動が起きた。昨年四月からデモが起き、六月には百万人のデモになり、街中がデモで溢れた。立法会への突入も起きた。私も香港のデモに参加し、香港の運動に連帯するために『Fight for Hong Kong 2020』をつくった」と昨年のデモを振り返り、さらに「秋には区議会選挙があり、民主派が圧倒的に勝利した。今回の国家安全法は、香港人抜きに中国の法律で弾圧をしようとするもので、許しがたいものだ。周庭さんらは香港デモシストを脱退するなど絶望の声も伝わってくるけれど決して香港の闘いは終わらない。これからも連帯する」と発言した。

 次に、稲垣豊さんが次のように発言した。

 「中国の全人代で、国家安全維持法が可決され、公布・施行された。香港政府は記念式典を開催した。しかし、香港の若者たちは朝から団体でのデモが禁止されたので、個人として抗議の意志を表明する行動を行い、引かない姿勢を示した」。

 「国家安全維持法では犯罪として、国家の分裂、政権の転覆、テロ活動、国家の安全を危険にさらすための外国勢力との結託の四種類を規定している。四種類すべてにおいて、最高で終身刑が科される。中国で作った法律を香港に適用するものだ。この法律の制定に香港人は一切かかわっていない。海外から批判が起きている。監視社会になる。昨年来の闘争で八千人以上が逮捕されている。香港独立派は政党を解散し、海外に移転した。学生は命あるかぎり闘うことを表明した(別掲載)」。

 「香港返還時に約束された『一国二制度』を五〇年間維持する中国政府の立場に反しているから問題だという意見が一般的だ。しかし、一九九〇年四月に制定された香港基本法はイギリスの植民地時代のものを維持している。香港の人々の意見をまったく無視したものだ。中国は資本主義グローバル化の中にあり、香港も新自由主義だ。つまり、両方とも資本主義を維持している」。

 「私たちは自由を求める香港の人々、巨大な監視社会と化した中国の民主化をもとめる中国の人々の側に立つとともに、LGBTQ+や外国人への差別、ブラックライブズマターといった各国・各地での人権問題に取り組み、コロナ恐慌や気候変動といったグローバル資本主義を変革しようとする日本と世界の変革をもとめる人々とともに立つ。民主主義と人権に国境はない。主権は国家ではなく民衆にある。抑圧に抵抗するすべての人々とともに」。

 続いて、名波ナミさんが最初に行動を監視する私服刑事など警察官に対して批判した。そして「国家は何から身を守ろうとしているのか。私たちのような人から身を守ろうとしている。国家こそが危険な存在だ。ブラックライブズマターの運動は警察の暴力に抵抗しているが、香港の運動を取り入れている。例えば催涙弾を防ぐために雨傘を使っている。周庭さんは日本によく来ていたが国外への渡航禁止にされている。渋谷署はトルコ人男性に嫌がらせの職質をし暴力を振るった。国家はつながる人々を抑圧している。人々が国境を越えて連帯することが重要だ」と発言した。

 武器輸出に反対する運動を行っている杉原浩司さんは「今回の中国の国家安全維持法は世界人権宣言にことごとく違反している。日本政府は一応抗議しているが、中国とは強いパイプを築いている。香港で使われている弾圧用の催涙ガス弾やゴム弾は最初イギリス製だったが中国製が使われている。世界ではイスラエルで作られている。武器輸出の規制をすべきだ。日本でやれることはもっとある」と話した。

 続いて、参加者から「独立の旗を掲げただけで、国家安全法で逮捕された。改めて許せない」と抗議の声を挙げた。最後に、陳怡(チェン・イー)、區龍宇(アウ・ロンユー)およびBORDERLESS MOVEMENT一同から寄せられた「闘いの炎は消えず 次の炎はさらに激しく」というメッセージが読み上げられた(別掲載)。七月一日、香港では若者たちが国家安全維持法に抗議し、三七〇人近くが逮捕され、独立の旗を持っていただけで、国家安全維持法違反で五人が逮捕された。香港の自由・民主主義を守るために、日本での連帯行動を強めよう。(M)


【資料】



闘いの炎は消えず 次の炎はさらに激しく
7・1 メッセージ


 香港で去年から始まり現在も激しく燃え上がっている逃亡犯送還条例反対運動は、長年のあいだ政治と社会に蓄積されてきた問題が表面化したものです。返還後、香港人が求め続けてきた行政長官と立法議会の普通選挙を実現するという意志は、二〇一四年の雨傘運動によってさらに確固たるものになりました。雨傘運動は失敗したという意見もかなりありましたが、二〇一九年の運動は、社会の覚醒が運動の蓄積の過程であり、それはそう簡単には失われるものではないということを明らかにしました。

 逃亡犯条例反対運動は、デモ参加者の大量逮捕、司法が敵対勢力への政治的道具と化し、そして国家安全法の到来という経過を経てきました。一部のデモ参加者のなかには疲労感も出始めていますが、みなさん、雨傘運動以降のことを思いだせば、それほど悲観的になる必要もとおもいます。大規模な行動は減ってしまいましたが、初心を忘れずに運動を継続すれば、いずれの日にかまた民衆の力が爆発するでしょう。二〇一九年以前は香港で一〇〇万人を超えるようなデモはありませんでした。いったん火の付いた闘いの炎は消し去ることはできません。そして次の炎はさらに激しく燃えあがるでしょう。

 暴政をまえに、冷静に落ち着くことこそが、いつの時代でも必要です。今回の運動では、初めて街頭に出たという政治的経験の少ない香港人がたくさんいました。闘いから学び共に成長する道は長く険しいでしょう。この運動は香港人の激しい闘争心や断固たる意志を示しました。同時に多くの欠点もみられました。昨年の運動がはじまったときには、「みんなで一緒に乗り越えよう」というスローガンで団結力と包容力をしめしました。そこには中国からの新移民や中国国内の仲間も含まれていたからです。

 しかし武漢発の新型コロナの感染拡大を契機として、一部の右翼が新移民や中国国内の仲間を排除する雰囲気を扇動し、世界的な感染拡大のなかで広がる嫌中意識を利用して、中国政権に圧力をかけようとする動きがありました。それによって一部の新移民や中国国内の仲間たちは運動圏から排除されることになりました。

 私たちはそのことを大変残念に思っています。「みんな一緒に」というスローガンの背後に隠されたイデオロギーによる引き回しは、いまこの時にこそ直視しなければならない問題になっています。

 アメリカのブラックライブズマター(黒人の命は大事だ)運動についても、香港の右翼はまたしても「敵の敵は味方だ」(中共の敵のトランプは味方で、それを攻撃するブラックライブズマターは間違っている)という単純な二分法によって、香港人がブラックライブズマターに連帯する道を閉ざそうとしたことを、私たちは残念に思います。

 右翼がイニシアチブをとるこの社会運動のなかで、左翼の声は非常に弱いものです。しかし私たちは世界各地で抑圧される民衆の側に立つというスタンスを堅持します。この一年のあいだ、たとえばロヒンギャ難民たちのように、世界各地で悲惨な状況に置かれた人々にくらべ、香港に対する国際社会の関心はきわめて大きなものでした。

 わたしたちは自分たち受けた過分な恩恵と同じように、私たち自身も、世界各地で被害を受ける民衆に関心と共感を持ち、支援することを忘れてはなりません。私たちが盟友とするのは民衆であり、どこかの国の政府ではありません。

 いま香港やアメリカでは、香港デモとブラックライブズマター運動をつなげようとする人々にレッテルを貼り、中傷しようとする動きがありますが、私たち「無國界社運BORDERLESS MOVEMENT」(ボーダレス・ムーブメント)は正しい取り組みを放棄することなく、人々に対して、恐れたり落胆したりせず、一時の感情に流されないよう呼びかけていきます。

 理性を維持し、共感を抱くこと、これこそ香港人が今後も世界からの支援を獲得するために必要なことであり、遠い将来の勝利への道です。

 最後になりましたが、日本の友人たちによる支援に感謝します。たとえば沖縄の米軍基地に対する闘いのように、日本でも同じように国際的な関心が必要になるテーマを香港にも伝えていきたいと思います。残念なことに私たちの力は微力であまりお役に立てませんが、努力したいと思います。日本と世界の友人たちが私たちとともにあることに感謝します。

陳怡(チェン・イー)、區龍宇(アウ・ロンユー)およびBORDERLESS MOVEMENT一

無國界社運BORDERLESS MOVEMENT?https://borderless-hk.com/


◆7・1宣言:香港11大学の学生団体の共同宣言

 主権移譲以来、香港人は毎年7月1日にはデモを行い政権に意志を表明してきた。2003年に民衆の怒りが爆発したときには50万人以上が街頭で「基本法23条反対」のデモに参加し、六四天安門事件の虐殺以降では最大規模の社会運動になった。それ以降、香港人は毎年民間人権陣線が主催する7・1デモに参加してきた。この7・1デモは香港人の民主化闘争の象徴となった。

 去年の送還条例反対運動においてプロテスターは7月1日に「別の重要な意義」を付与した。2019年7月1日、プロテスターは午後一時半から立法会のガラスを叩きはじめ、夜9時にはシャッターを持ち上げて、香港開闢以来はじめて立法会を占拠し、壁に「平和的デモが無意味だということはオマエらから教えられた」というグラフティを書きなぐった。り、持つ日となった。今年は国家安全法という矢をつがえる日となった。香港人はすでに「私たちの後ろには無数の仲間の犠牲があり、目の前にあるのは民主を実現する唯一のチャンスである。私たちは生死を香港とともにするしかない」という覚悟に目覚めている。

 『香港民族論』共著者の一人、梁継平はマスクを外して、毅然と宣言を読み上げた。「ぼくらは勝たなければならない。いっしょに勝ち続けなければならない。ぼくら香港人はもうこれ以上負けるわけにはいかない。ぼくら香港人はもう負けるわけにはいかない」。勝利はわれわれの香港を取り戻すため、負けは香港人の命の終わりを意味する。われわれは逃げることも、臆病になることも、妥協もできない。これは我々と全体主義との最後の一戦だ。

 過去一年、香港人は世界中の予想を超えて、全体主義に対して団結してきた。
一年のあいだ全体主義の弾圧は強まることはあっても弱まることはなく、いままた国家安全法という矢がつがえられた。香港人は腐敗甚だしく、人間性を完全に失った政権に敗れ斃れることに甘んじるのだろうか。中共政権はとっくに一国二制度という嘘っぱちを投げ捨て、香港を蚕食しようとする狼の野心を露わにしている。香港人は覚醒した。この暴政がわずかでも生存空間を残す余地があるなど考えるのは妄想である。われわれの背後には香港のために犠牲となった無数の仲間たちがいる。目の前には民主を実現する唯一のチャンスがある。われわれは生死を香港とともにする。

7月1日、命ある限り徹底抗戦を。

香港大學學生會
香港理工大學學生會
香港公開大學學生會
香港恒生大學學生會
香港中文大學學生會臨時行政委員會
香港城市大學學生會
香港樹仁大學學生會
嶺南大學學生會
香港教育大學學生會
香港浸會大學學生會臨時行政委員會
香港科技大學學生會

【東京都知事選2020】小池知事は宇都宮けんじさんの質問状に誠実に答えよ

Eb2BnV6VAAES9jO 7月3日、宇都宮さんが出した公開質問状に対して小池都知事がFAXで宇都宮さんに回答を送付した。

2日に続き陽性者が100人を超えて都のコロナ対策に疑いがもたれて
いる時に出された公開質問状なのであるから、本来ならばFAXで宇都宮さんに回答してすませていいような問題ではない。

小池都知事は、情報公開が都政改革の一丁目一
番地と言ってきたのであるから、公開質問状が出されたこと自体を広く都民に知らせなければいけないはずであり、公開質問状に対する回答を合わせて都民に公表するべきである。

コロナ対策は都民の命の問題である。命の問題に関する政策に疑義がもた
れているのだから、積極的に応答するのが現職としての責務である。

 小池都知事の回答に対する宇都宮さんの会見が先ほど行われ、宇都宮さんのコメントも公開された。小池都知事の回答は極めて不誠なものでしかない。あと1日、小池都知事の嘘と宇都宮さんの誠実さを象徴する公開質問状を広げよう。
http://utsunomiyakenji.com/4301)

【#宇都宮さんを東京都知事に】宇都宮けんじ候補による小池都知事への公開質問状

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感染拡大が続く7月1日、宇都宮さんが緊急記者会見を行い小池都知事に対して8点からなる公開質問状を出した。
http://utsunomiyakenji.com/4190)

8点の質問はコロナ対策における小池都政の欺瞞を鋭く突いている。宇都宮さんが公開質問状を出したことを全力で拡散しよう。小池都知事が宇都宮さんの公開質問状に回答せざるを得ない状況をつくりだそう。まだ3日もある。

#小池都知事は宇都宮さんの公開質問状に回答を SNS等で拡散させよう!

全文(リンク先にはさらに詳細な資料等が提示されています。参照ください)

公開質問状内容

東京都のコロナ感染症(Covid-19)に対応する政策について、次の通り質問します。

小池都知事は27日に実施された都知事選挙候補者のチューズライフプロジェクトの討論会において、「都のコロナ対策はうまくいっているか」という問に、唯一「〇」の札を上げられました。しかし、私は、あなたが進めてきた東京都のコロナ感染症対策には、多々疑問があると考えています。そこで、以下の通り、具体的に質問いたします。

この質問は、現在行われている東京都知事選挙における都民の選択にあたっての重大な情報ですので、この質問に対する回答は7月3日午後3時までに、ファックスで下記あてにファックスで回答くださるように求めます。

宇都宮けんじ事務所 (電話 03-6380-1537)
新宿区四谷三丁目5-5 山本ビル5階
FAX 03-6380-1538
連絡担当 海渡雄一/岡田光司

質問1

相談件数と検査数の推移を示すグラフを見てください。これを見ると、3月24日のオリンピックの延期が決定される前の段階で、帰国者・接触者相談センターへの相談件数が激増している(これは保健所に電話がつながった件数であり、実際には電話が繋がらなかったものも少なくないとされています)。にもかかわらず、この時期には検査は全く増えていませんでした。

厚労省は3月6日に「新型コロナ・ウィルスの患者数が大幅に増えたときに備えた 医療提供体制等の検討について」を発していましたが、その後も全く検査数が増えませんでした。ところが、オリンピック延期決定後に、極めて不十分ではありますが、検査件数がある程度増え始めています。

あなたは、オリンピック開催の支障となるため、感染者数を低く抑えるために、検査件数を押さえていたのではありませんか。そうでないなら、どうしてこのような推移となったのか、合理的な理由を示していただきたいと思います。

質問2

あなたは、6月11日に「いずれも目安を下回った」として、東京アラートを解除されました。しかし、我々が入手した資料(別紙)によると、6月11日の、感染症法に基づく「発生届」数は少なくとも36人であり、東京都が発表した同日の陽性者数22人とは大きく乖離しています。その他の日も、都の発表数と「発生届」数には乖離が見られ、「直近1週間の平均感染者数」を「発生届」数で計算すると22人となります。目安の20人を超えることとなり、東京アラートの解除基準が満たされていなかった可能性が濃厚となります。

東京都福祉保健局健康安全部感染症対策課は、「発生届けの確認作業に時間がかかり、実際の発生届と都の発表にタイムラグがあるため」と説明していますが、これでは、設定されていた基準自体の科学的根拠が問われることになります。感染症対策は、あくまで科学的根拠に基づいて行われるべきです。

あなたは、東京アラート解除の翌12日に都知事選への出馬を表明されました。政治的思惑から、恣意的な対応を行ったとすれば重大です。結局のところ、東京アラートの発令とその解除は、あなたの都知事選出馬のための政治的都合を優先し、恣意的に判断されたものではありませんか。明確にご説明ください。

質問3

あなたはこれまで都議会でも「必要な検査が行われている」と答弁してきましたが、保健所に検査を申し込んだ医療機関からは、「中等症以上の肺炎のある患者か濃厚接触者・海外渡航歴がある人以外は検査できない」と保健所から断られるケースが報告されており、板橋区議会での担当課長の答弁でも、「検査に関しては制限せざるを得なかった」と答弁しています。

事実として、4月11日に世田谷区の社員寮で亡くなっているとことを発見された男性は、4月3日から保健所に電話をかけ続け、6日後にようやくかかりつけ医からの依頼でPCR検査を受けられたが、検査の結果待ちの段階で治療を受けることなく孤独死し、死の2日後に陽性と判明しました。

日本医師会も、医師が必要と判断していたにもかかわらず、検査につながらなかった「不適切事例」が全国で少なくとも290例あったと発表しています(2020年3月18日)。その中には東京の事例も36例含まれています。

あなたは、このような実態を把握されていますか。それでも「必要な検査が行われてきた」という認識は変わりませんか。

質問4

厚労省が、各都道府県に対して、「PCR検査体制」について点検し回答するように各都道府県に求める事務連絡(6月2日付)が発せられています。その回答の締め切りは6月19日でした。しかし、7月1日段階でも、その回答は未提出です。すでに各区市町村に対し点検と報告を依頼し、回答を得ていると伺っています。にもかかわらず、締切を10日以上過ぎても回答しない理由は何ですか。ご説明ください。また、直ちに回答を行い、これを公表してください。

質問5

6月11日に東京アラートが解除されて以降、検査陽性者数の増加傾向が続いており、東京アラート発令中よりも多くなっています。しかし、これに対して、東京都は何ら有効な対策をとっていません。

PCR検査数は全く増えず、多くても2000件程度にとどまっています。休日には200件から300件程度しか検査されていません。このような検査状況で、十分な対策が取られているとされる根拠を示していただきたいと思います。

質問6

あなたは、昨日新型コロナ・ウイルスの「次の波」への警戒を呼びかけるための新たな「指標」とされるものを公表されました。しかし、アラート解除時よりも状況が悪化しているにもかかわらず、何ら数値的な指標を示すこともなく、医療提供体制の状況を重視し、具体的な数値基準は設けず、専門家らによる分析などを踏まえ、「緊急事態宣言下での最大値」などと比較して、必要に応じて警戒を呼びかけていくとされました。

これまでは、あなたは、曲がりなりにも、新規陽性患者数が週平均で20名を超える、感染経路の不明が半分以上などの数値基準を示していましたが、現状はこの基準を上回っています。にもかかわらず、何も対策を取らないことの言い訳に、数値的指標そのものを撤廃したものと言わざるを得ません。このようなやり方で、都として科学的根拠に基づく対策がどうしてとれるのかを説明してください。

質問7

歴代都政が保健所の統廃合と人員削減をすすめてきたことに加え、小池知事は2018年、多摩地域にある5つの都保健所の医師定員を1人ずつ、合計5人減らしました。(多摩地域で、医師定員25%削減、都保健所全体では2割削減)。

小池知事と東京都は、一連の保健所統廃合、人員削減について「機能強化をはかった」「正しかった」と述べていますが、自らがおこなった保健所医師削減も含めて、正しい措置であったとお考えですか。今後、保健所およびその人員を増やす必要があると考えますが、あなたのお考えをお聞かせください。

質問8

あなたは、3月23日に、コロナ感染症について記者会見を開き「新たな対応方針」を公表し、この日、「事態の推移によりロックダウンの可能性がある」と発言しました。この日はオリンピックの延期が公表される前日でした。

この方針の中で、あなたは、都の目指す医療体制として、重篤・重症当面100床、中等症床当面300床などと説明しましたが、この方針は病院経営本部や福祉保健局などの新型コロナ対策を所管する部局とのどのようなやり取りの下に発せられたのかを説明してください。

我々の入手した情報公開請求に対する非開示決定通知書によると、このようなやり取りのわかる病院経営本部の記録はないとされています。どのような会合がもたれ、あなたはどのような指示をしたのかを都民に説明してください。

また、あなたは3月23日の時点で、翌日にオリンピックが延期されることを知っていたのではないですか。

報告:6.21香港に自由を!連帯行動

配信:香港 (2) 6月21日、新宿アルタ前で「香港に自由を!連帯行動」が(呼びかけ:APFS労働組合、ジグザグ会、LACC(反資本主義左翼講座)、No―VOX Japan)行われた。

 6月18日、中国の全国人民代表大会常務委員会は、香港民衆の民主主義を求める闘いを圧殺するための「香港国家安全維持法」の審議を開始した。法は、①中国が香港に国家安全維持公署を設置。香港行政長官を主席とする国家安全維持委員会を設置し、顧問は中国政府が派遣する。②香港行政長官は、若干名の裁判官を選び、国家安全に関わる犯罪の審理を担わせる。③国家分裂罪、国家政権転覆罪、テロ活動罪、外国勢力と結託し国家安全を害する罪を設け、刑罰を定める―というものを柱にしている。

 1997年に香港が中国に返還されて以降の「一国二制度」を投げ出し、中国政府の香港直接支配を力によって支配するものだ。昨年の逃亡犯条例改正案反対、香港民衆による自由と民主主義を掲げた大規模な運動の広がりの直撃を受けた中国政府は、5月の全国人民代表大会で「香港が国家安全を守るための法律制度と執行メカニズムの確立に関する決定」を採択し、その具体化が「香港国家安全維持法」案だ。中国共産党の習金平政権は、早期成立に向けて加速化させている。

 香港政府は、新型コロナウイルス対策に便乗して9人以上の集会を禁止する措置を強行してきた。だが民衆は、集会禁止に抗して5月24日の数千人の反対デモを皮切りに警察の催涙ガスや放水車などの暴行を許さず連続的な反対集会を取り組んでいる。六・四天安門事件追悼集会は、6月5日、ヴィクトリア公園で行われ、数万人が集まり「光復香港・時代革命(香港を解放せよ・革命の時代だ)」、「結束一党専政(一党政治を終わらせよう)」などのスローガンを掲げた。

 さらに労働組合と連合組織、中高生の団体は、香港国家安全維持法」反対のた
めのストライキ・授業ボイコットの組織化に入っている。また、民主派は、昨年の区議選の多数派獲得の成果を踏まえ、9月の立法会選挙への取り組みも開始している。

 「香港国家安全維持法」を撤回しろ! 中国共産党と香港政府による香港民衆の闘いに対する弾圧を許さず、連帯していこう。

 前段集会開催にあたって実行委は、「6月18日、中国の全国人民代表大会常務委員会で香港国家安全維持法案の審議に入った。今月中にも成立させようとしている。この法案は、中国政府を批判する言論の自由を圧殺し、政府に逆らう者は、『アメリカの手先、売国奴』と見なして強権的に服従を迫るものだ。かつての日本の戦前の治安維持法に等しい法律だ。国家への反乱、反逆、反政府や反体制活動を禁じ、自由を求める香港の人々の声を沈黙させようとしている。昨年の百万、二百万規模のデモで逃亡犯条例を撤回させ、今や一年以上におよぶ香港の自由を求めるデモが中国共産党一党独裁体制に対する深刻な打撃になっていることの証だ。香港の自由が脅威にさらされていることに対して黙って見ていることはできない。共に連帯の声を起こしていこう」と訴えた。

 APFS労働組合は、「アジアの人々が参加している組合です。香港の留学生も参加してました。香港出身の仲間たちが、今、どんな気持でいるか、どんなに危機感を持っているかなどを思うと本当に辛い。自由とは闘いとるもの、闘いとった自由はまもりぬかなければいけない。今、香港の人達は、そういう気持で闘っているのだと思う。自由を求める香港の人達と連帯して頑張っていきたい」と発言。

 要請するなら補償しろ!デモ実行委は、「1年前、中国新疆ウイグル自治区カシュガル地区を訪問した。警察によるウイグル族への弾圧を直に見た。教育もすべて中国語に変えさせた。住宅地も破壊し、観光地化しようとしている。香港の仲間が『昨日の新疆は、明日の香港だ』というスローガンを掲げていた。中国政府の香港弾圧を許してはならない。安倍政権は、中国政府の弾圧に黙認している」。

 「私たちのデモは、渋谷、高円寺、秋葉原で行い、安倍政権に対して(新型コロナウイルス感染症拡大下で)『自粛要請するなら、緊急事態宣言を出すならお金を出せ! 新しい生活様式を押しつけるな』と訴えてきた。税金の無駄使いをするなら困窮者に食料を配るのが先だ。そんな当たり前のことができない政府は私たちの手で変えるべきだ。圧政に対してNOを言っていこう」と強調した。

 さらに発言は、差別・排外主義に反対する連絡会、羽田新ルート反対!八潮個人共闘連絡会、市川市民、ジグザグ会から発言が行われた。

 新宿駅周辺デモに移り、「香港への国家安全法を撤回しろ! 中国政府は、香
港の自治を奪うな! 香港政府は、弾圧をやめろ!」などのシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

 
 

宇都宮けんじさんを都知事に!新自由主義と決別し命をを最優先する都政への転換を

Eaw1ItsU8AA2H3q(画像は「宇都宮けんじ広報」ツイッターから)

都内での感染が続いている。

徹底したPCR検査が行われていないのでどの程度感染が拡大しているかわからない中で、さらに都のコロナ対策は場当たり的なものになっている。6月20日の会見で小池都知事は「マスクオフde休憩を」と言い出した。温暖化により今年も猛暑が襲うことは確実である。炎天下マスクを着用することは命の危険がある。6月9日にはマスクをつけて歩行訓練をしていた自衛隊員が死亡したことが報道されている。

「東京アラート」が解除されたが、その後も新規感染者数は警報を出す基準である「1日20人未満」を超え続け、その後小池都知事は「東京アラート」の基準を緩和することを発表した。感染の広がりにより基準を超えたら基準を変えてしまう。これはそもそも基準が科学的な根拠に基づいていなかったこと、今後も自らの政策に不都合なデーターが出てきたら基準を変えて感染の広がりをなかったことにするということである。このような都知事の下で2波が襲えば、感染ばかりでなく補償なき自粛により多くの犠牲が生み出される可能性がある。このような意味でも、今回の都知事選は、都民の生存権がかかった選挙だ。

 6月17日、日本記者クラブで立候補予定者5人の共同記者会見が行われた。当初、出席しないと言われていた小池都知事も出席した。

しかし、質問に直接答えることなくはぐらかすばかりの態度はひどいものだった。宇都宮さんから、オリンピックにこだわりコロナに対する初動が遅れたのではないかと質問されると、「その指摘は当たらない」となんの根拠も示さず開き直った。さらにカジノ誘致について問われると「メリット・デメリットを研究していく」と答えをはぐらかせた。

しかし小池都知事は、「東京都ほど長年にわたってIRを研究しているところはない。」として「稼ぐ東京」を掲げてきた。「東京大改革2.0」の「稼ぐ東京」は、地場産業の復興なのではなくカジノのことだ。18年に都の委託を受けてIRについての調査報告をまとめた監査法人トーマツは、19年には都立病院の地方独立行政法人化の報告書もまとめている。このような報告書をまとめるのに1億円近い税金が使われている。

また記者から第2波への備えを質問され「自助・共助・公助」と答えたことに対して、重点は順番のとおりかと再質問されると「バランスは今後進み方次第」とはぐらかした。まさに小池都政の4年間を象徴するものだった。温暖化が進行しておりスーパー台風のような災害への備えが待ったなしに問われている。災害への備えの重点は、コロナであっても台風であっても、まずは公助である。

小池都知事は3密の避難所を開設するつもりのようだ。これに対して宇都宮さんの公約にはこうある。「災害時避難について、避難所・避難施設の確保、災害弱者・帰宅困難者・女性・高齢者に配慮した避難施設整備に取り組みます。」

6月15日(月)れいわ新鮮組代表の山本太郎代表が都知事選への立候補を表明した。

その公約の多くは山本候補が立候補会見で述べたように、宇都宮さんの公約と重なる部分が多い。コロナ失業・ロスジェネ対策として都の職員を3000人増員、全都民への10万円の給付などの訴えに心うごかされた人も多いだろう。これらの公約に対して「ばらまき」との批判が出ている。コロナ禍での失業の広がり、暮らしの破たんは、まだその全貌が明らかになっていない。そのような中で、反貧困運動の現場に関わってきた山本候補の実感から生み出された政策なのだろう。

山本候補が立候補会見で述べたように宇都宮さんとの一番の違いは財政である。公約では数回に分けて起債を行い、総額15兆円を確保するとしている。都がこの間、政策調整基金の95%近くを取り崩したことを指摘して、「貯金がないのであれば(略)都が独自に財源を確保する以外に、都民を守れません。(略)都として、地方債を積極的に発行します。」と主張する。この点に山本候補が掲げた公約の良く言えば粗削りな点が象徴されている。

税収で自らの政策が実現できないと判断した場合、まず行うのは予算の組み換えである。「東京オリンピック・パラリンピックの中止」を公約の一番に掲げているが、オリ・パラや不要不急な道路建設の中止など政策の見直しと予算の組み換えが書き込まれていない。おそらく都の予算を吟味して批判する時間的・人的余裕がなかったのだろう。

先ほど指摘した監査法人トーマツの都立病院地方独立行政法人化の調査費は、都立病院の充実や都民医療の充実のために使われるべきだった。おそらくIRの調査費用も億単位の税金が使われていたはずである。このような都民の利益に反し大企業を利するだけの税金の使われ方は、綿密に調査すれば無数にあるはずだ。

また「さっさと10万円」給付よりも、権利としての生活保護を定着させるように区に厳正な指導を行い増加した生活保護費を都が補填する、国民健康保険料の値下げなど都民の生活を底上げするために「さっさと」できることは沢山ある。予算の見直しでは財源が確保できそうにないから起債というのはかなり乱暴な議論である。

「超健全団体の東京都債なら多くの金融機関が欲しがる」と言っているが、債権はそれを引き受けるメガバンクなどを富ませるだけだということも指摘しておかなければならない。

 山本候補と宇都宮さんの支持者は重なっている。そのため、宇都宮さんへの支持を拡大していくためには山本候補の公約の問題点を押さえておくことが大切になる。しかし最も重要なのは、小池都政への徹底的な批判である。

 2波に備えるには、都立・公社病院の地方独立行政法人化を中止し、コロナ対応のために倒産の危機に瀕している医療機関を救済し、統廃合され機能低下した保健所を拡充すること。自粛により生活破たんに追い込まれた人々の生活保障を徹底することである。

 大企業優遇・開発・イベント優先の政治から、一人一人の生存権を保障する都政への転換を実現するために。宇都宮さんの政策を地域に職場に学園にくまなく広げよう。

(6月20日 矢野薫)

報告 6.12 「新型コロナ災害緊急アクション」活動報告会

EaS0zJmUYAE6dSh困非常事態宣言発令中!悲痛な声の連続に支援崩壊がはじまっている

いますぐ生存権を守る公的責任を果たせ!企業はコロナに便乗した解雇をするな!



 六月一二日午後三時半から、参議院議員会館講堂で「新型コロナ災害緊急アクション」活動報告会が行われた。「貧困非常事態宣言発令中!悲痛な声の連続に支援崩壊がはじまっている。いますぐ生存権を守る公的責任を果たせ!企業はコロナに便乗した解雇をするな!」と生々しい実践活動が報告された。

 雨宮処凛さんが(反貧困ネットワーク)主催者あいさつを行った。

 「新型コロナ災害緊急アクションは、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、拡大する貧困問題を解決するために活動する団体により三月二四日に急遽結成された。参加団体が取り組んでいる相談ダイヤルや路上相談会などでは、既に悲痛な声が寄せられている。緊急アクションの相談フォームに届く声が増え続けている。

連日のように『所持金が数百円』「仕事を解雇され寮から追い出されて、路上生活となった』『何日も食べていない』『このままでは死んでしまう』などのSOSがひっきりなしに入っている。一つなくすといろんなものをなくす。それを取り返すにはどれほど時間がかかるか」。

 「連日のようにそんな人々のもとに駆けつけ、緊急宿泊費を渡して公的な支援、制度に繋げるなどしているのだが、生活困窮者支援の現場は、ずっと野戦病院のような状態で、民間がボランティアでできるキャパをとっくに超えている」。

 「新宿区は出る必要のないホテルから追い出していた。千代田区もひどい対応
をしている。ペットがいるとビジネスホテルにも泊まれない。そんな人を助けるために反貧困昼寝工房を立ち上げる。いますぐ生存権を守る公的責任、企業の雇用責任を求めていきたい」。

 次に、瀬戸大作さん(新型コロナ災害緊急アクション事務局)が「反貧困緊急ささえあい基金の報告と給付実績から見えてきた現状問題」を報告した。

 「ネットカフェが休業し住まいを失ったと相談がたくさんきた。支える基金を
つくった。この問題は日雇い派遣など部屋が借りられないということが以前からあった延長線上にある。金曜日から日曜日には生活保護申請ができない。役所はなるべく申請を受けないようにしている。保護申請に同行する。そうしないと受理されない場合が多い。所持金が百円しかなくても現金給付がされなく、フードバンクの証書を渡して返す場合もあった。二〇代から四〇代の人が大半だ。災害基金で数日の食べるおカネを確保し、一日二〇〇〇円を渡した」。

 「観光業や風俗業で働き社員寮に入っていた人が追い出され、シェルターに荷
物を運んだ。親の虐待から逃げた人、犬を抱えて困っている人。支援からこぼれているのは外国人。公的支援がまったく受けられない。連日問い合わせがくる。おコメを届けられるように、コメ農家にカンパしてもらっている。基金に五四〇〇万円の寄付が集まっているが、民間の支援には限界がある。栃木市は『まず県営住宅に入れ、その後に生活保護か就労先を探す』と対応している。解雇問題、休業補償問題と運動をしっかりつくっていかなければならない。二カ月がまんしたがカネがない。これからが本当にたいへんになる。政府・自治体を変えていきたい」。


 稲葉剛さん(つくろい東京ファンド)が「広がる住居喪失クライシス いまこそハウジングファーストを求める」として報告した。

 「アパートを借り上げて支援する事業をしている。都内で二五部屋を借り上げ
ていたが現在は四五部屋まで増やしている。二〇一五年に、派遣切り対策として離職者に三カ月間、住居確保給付金を支給するようになり、現在は九カ月間になっている。しかし、ハローワークに登録し、正社員をめざすもので、コロナ禍でのフリーランスは対象にならなかった。改善を求めた。四月末にハローワーク登録が撤廃された。声をあげていくべきだ。家賃の補助は低すぎる」。

 「都内に二〇〇〇人の路上生活者がいると言われているが、月に三~四万円で
生活している。レストランの残り物がもらえない、炊き出しがなくなる。『ビッグイシュー』販売も厳しくなり、ネット支援の会員を募り、九〇〇〇人がカンパを寄せてくれたので、四~五月、五万円ずつ支給できた」。

 「新宿区は住まいの提供の問題で虚偽の説明をし、八七人の宿泊支援を打ち切ったので、六月八日に抗議要請を行った。翌日には区長が自己批判し、補償をすると表明した。福祉と住宅確保は一体化すべきだ。居住権は基本的人権だ」。

 田川英信さん(生活保護問題対策全国会議、自治体議員の会)が、「生活保護申請同行支援の中で見えてきたこと」について、報告した。

「住民票がないということで、三重県、愛知県、静岡県、神奈川県、東京都と探
し回り、ようやく生活保護を受けることができた人がいる。①困っている所が居住地だ②明日来てくれ、今日は相談でいっぱいだと追い返す。無料低額宿泊所に行ってもらうのが保護の条件としている言われるが、これが貧困ビジネスをはびこらしている。この宿泊所がいやで逃げだす人が多い」。

 「漁船の持ち主に対して、漁船を売れという。しかし、漁船を売ってしまったら仕事に復帰できない。自治体で格差がありすぎる。生活保護を即日支給する所もある一方追い返す所もある。なぜそんなことが起きるのか。福祉事務所の脆弱性がある。①経験が必要だ②研修が足りない。実務を知らない人がいる。三年で移動してしまう③定数の抑制。忙しいとじっくり相談を受けられない。ほとんどの自治体がマニアルをつくっていない(東京都はつくっている)。行政のあり方を変えていかなければならない」。

 反貧困ささえあい千葉が報告。「一〇の支援団体を集めて、ささえあい千葉をつくった。県庁に要請し、一時避難所がつくられた。五月の連休に緊急相談会。生活保護申請に同行。緊急の部屋の確保。フード支援」。

 奨学金問題対策全国会議。「学費の延納を求める記者会見を行った。ネットで
学費の減額を求める署名が二〇〇万件集まった。野党はすべての学生の授業料半額免除支援法を発表した。与党は一部の学生に限定する選別主義をとっている。与党案では止めざるをえない学生が出てしまう。全国の学費を下げる、そして無償化へ」。

 稲葉奈々子さん(移住者と連帯する全国ネットワークと貧困対策PJ)が「外国人への緊急給付金急増急増から見えた課題」を報告した。

 「リーマンショックの時の日本の失業率は四・一%から五・六%に上がった。外国人は全国統計がなく、多く働く自治体調べで四〇~五〇%であった。今回はこれをはるかに上回るだろう。在留資格の問題があり、短期の場合、定額支援金を受けられない。中・長期でも、居酒屋、コンビニで働く人を直撃した。国籍別に見るとサービス業で働く人が最も多いフィリッピン人。トルコというのはクルド人。埼玉県に多く住んでいるが、東京に来るには移動の許可を得なければならない。そんな人たちを誰が支えてきたのか。それは家族の中で働いている人。今回はその人が働くところを失っていて困窮している。要請として、①国籍に関係なく公的支援が受けられるように②病院に行けない、治療費が払えない、医療支援の必要③県営・市営住宅に住む人が多いが、それを拡充してほしい④手続きを簡素化してほしい」。

 参加したフィリッピン人の女性が「大阪でホステスとして働いてるが四月~五月は休業で給料がない。六月には店は開いたがお客さんがこない。日本語がよく分からないので、最初一〇万円の支給も知らなかった。夜の仕事から別の仕事をしたいので日本語を勉強する機会をえたい」と話した。

 大阪市でみなみ子ども教室を運営する方の報告。「困窮はこれからが本番。外国人の場合は二~三週間遅れでやってくる。すべての申請書が日本語だ。不安定雇用で、雇用契約も給料明細もない。休業補償を受ける申請ができない。仮に定額給付金が出ても家賃に消えてしまう。ブラジル人学校、月謝が入ってこないということで支援している。朝鮮学校の学生が支援からまた外されている。許せない。みなみ子ども教室は助け合い基金をもらっている。おコメの支援に助けられている」。

 外国人への給付金だけでない有機米生産者団体との連携ということで、大野和興さん(コメと野菜でつながる百姓と市民の会)が「連休が終わったころ、コメを食えない人が出てきているという情報が入った。そこで山形、上越、三里塚の農家に相談し、二トンのコメを集めた。それ以外にも栃木や山形・新庄からも出すよと連絡が入っている」と報告した。

 中村光男さん(一般社団法人あじいる)が「あうん」の、フードバンク、医療相談、シングルマザー支援、仕事の確保など多方面にわたる支援活動をしていることを報告した。


 「労働相談から見えてきた企業の責任と労働組合の取り組み」というテーマでは、以下のような報告があった。

 コールセンターで働く労働者。「契約社員で働いている。ついたて、隣明けるとされたが組合に入り、自宅待機を要求したら実現した。声をあげてよかった。アパレル関係会社。派遣社員で解雇された。「二月は二〇万円、三月から給料が下げられ、四月に首切りされた。会社に戻るために争っている。おかしいと思ったら労働組合に相談してほしい」。

 奈良県の学童クラブに勤めていたが解雇された。「生徒数は半数に減ったのに、職員は全員出勤させられた。このやり方に口出したら、四月末に解雇された。団交で解決金の提案をしてきたが復職したい。補助金を受け取れるので簡単に首を切っている。こんなことをやめさせたい」。

 自販機関係の仕事。「残業代未払い、長時間労働に抗議してストをうった。六月には休業補償一〇割を求めて、ストを通告。法定では八割だが一〇割勝ちとった」。

 アルバイト。「四月四日~三〇日まで休業。会社は困っているのならカネを貸すと言ってきた。団交を要求したが拒否、六月二日から無期限ストに入っている。社会を良くしたいから闘っている」。

 瀬戸大作さんが最後に「死にたくないが死んでしまう状況がある。当たり前の生存権が奪われている。支えあっていく。今回は中間報告であったが、次には政策要望を出していく」とまとめの発言をした。

 なお、この報告会には日本共産党、社民党、立憲民主党の複数の国会議員が参加し、連帯のあいさつを行った。     

(M)

宇都宮けんじさんを都知事に!6.14街頭演説会

FB_IMG_1592113444520 六月一四日午前一一時から正午まで、都知事選予定候補者・宇都宮けんじさんが新宿駅東口アルタ前で街頭演説会を行った。コロナ禍のため場所の告知を行わず、インターネットライブ配信で支援を訴えた。

 海渡雄一さん(弁護士)と佐藤梓さん(前八王子市議)が司会を務めた。応援演説の築地女将さん会の山口さんらは、「築地を守りたいと四年前に当選した小池知事にも期待したが何もしてくれなかった。宇都宮さんには相談に乗っていただきお世話になった。グリーンな東京をつくってほしい」と話した。次に、「障害ひとり親に関する法改正を求める会」の香川さんが障害年金を受給するひとり親にも、児童扶養手当が併給出来るように法改正を求めること、弱い立場の人を支援してきた宇都宮さんに期待することを話した。

 次に、地方議員と国会議員が応援演説を行った。

 漢人あきこさん(みどりの党、小金井市議)は「みどりの党には国会議員がいない。供託金が非常に高く立候補が困難という問題がある。供託金制度は違法だと訴訟の弁護団長に宇都宮さんになってもらった。小池都知事は二〇五〇年にCO2ゼロを発表しているが一〇年後にどのように減らすのか明らかにしていない。宇都宮さんはロードマップを明らかにしている」と支援を訴えた。

 続いて、三野党の女性国会議員が応援演説。

 福島みずほさん(社民党党首、参議院議員)。「宇都宮さんは弱者を守るために命をかけてサラ金業者と闘い、多重債務で苦しんだ人を救うために、サラ金規制法を作った。コロナ禍で休業者が六〇〇万人出ている。これからがたいへんだ。宇都宮さんのような人が知事になり、弱者救済のための政策を実現させたい」。

 田村智子さん(日本共産党副委員長、副委員長)。「小池都知事は築地の跡地を大規模開発し、世界一稼げる街にするとしている。選手村は使い終わったら、高級マンションとして売り払えるように、格安でデベロッパーに売り渡した。だから、コロナ検査で待機の人のために使えなかった。イギリスでは選手村を公営住宅にし、低所得者のために活用している。都は病院や保健所を再編縮小してきた。これでは都民の命は守れない。宇都宮さんは四年間、必ず都議会を傍聴した。サラ金業者から命を狙われても弱者の視点から運動を作ってきた。宇都宮さんを支援したい」。

 蓮舫さん(立憲民主党副代表、参議院議員)。「小池都知事は自粛から自衛へと言うが困っている人はそんなことはできない。東京都の予算は七兆三五〇〇億円。コロナ禍で格差が非常に広がっている。これをどう是正するかが今一番必要だ。苦しんでいる人に届く政策が必要だ。宇都宮さんならできる」。

 最後に、宇都宮けんじさんがあいさつし、支援を訴えた。

 「五月二五日、誰に相談することもなく自分で決めて出馬表明した。その後、政党や労働組合や市民団体からの支援が広がり、心強く思っている。今回の都知事選は生存がかかった選挙だ。仕事や住まいを失う、生活がおびやかされ、弱い人に襲いかかっている」。

 「ネットカフェが休業に追い込まれ、四〇〇〇人が追い出された。都は四〇〇人分のビジネスホテルを用意したが、残りの人がどうなったか分からない。路上へ大量の人が放り出された。リーマンショックより広く深く貧困が広がっている。四月末には練馬のとんかつ屋さんが経済的に追い込まれて焼身自殺を図った。何としてでも止めなければならない」。

 「社会のあり方が問われている。人権より経済の効率化ばかりが優先させられる。原発政策もそうだった。新自由主義政策は自己責任ばかりが問われる。この政策の転換をしなければならない。共生・連帯の社会を。一人一人の暮らしを守る都政の確立を。東京が変われば日本の政治も変えられる。立候補は三度目だが立てることに幸せを感じている」。宇都宮けんじさんを都知事に。

(M)

【都知事選】小池の無内容な二期目への「公約」 広告代理店政治を許すな!宇都宮けんじさんを押し上げよう

Eajm5QkWkAEw7ZI 11日何ら具体策を伴わなかった東京アラートが解除された。そして小池都知事は、これからは「自粛から自衛」だと宣言した。つまりは自己責任ということだ。そして12日、小池都知事は知事選への立候補を表明した。

記者会見で発表した「東京大改革2.0」は、4年前の公約とは全く無関係に出されている。これは空疎なコピーでしかない。「東京大改革2.0」の三本の柱の具体的内容は、現時点でもネットでもヒットしない。だから内容を示唆するのは記者会見で示されたフリップのみ。しかし、あまりに無内容。

「東京大改革2.0」の第一の柱が「都民の命を守り「稼ぐ」東京の実現」。緊急事態宣言が出されて路上に4000人が放り出された時に、都が民間の低額宿泊所にネットカフェ難民を押し込もうとしたことを、どう説明するつもりなのか。

これだけで小池都知事の「東京大改革2.0」の第一の柱が嘘でしかないことが明らかだ。公約のキャッチコピー化。公約が選挙民への約束ではなく、その場限りのパフォーマンスになり果てている。前回立候補時の公約の実現が検証されもせず、次から次へと目新し気なキャッチコピーを繰り出すことで都民を惑わす、安倍流“広告代理店政治”の東京都バージョンだ。


リーマンショックを超える不況が襲いかかっているその時に、「都民の命を守る」として立候補会見で発せられたのは、がん医療や高齢者のフレイルだった。この二つの課題は確かに重要な課題だ。しかし、そのために小池都政は4年間に特筆すべきことは何もしてこなかった。

自粛による介護サービスの縮小に対して対策をとる振りをしたのだろうけれど。高齢者のフレイルを問題にするのであれば、まず真っ先に介護現場の3密を解決するための具体的方策を示すべきだ。介護も保育もケア労働の現場は3密だ。3密を解決するためには介護者一人当たりの利用者を減らして、スペースを確保することが解決策となる。

今までの狭い空間に利用者を詰め込むことでしか事業が継続できない介護の在り方を変えること。そのためには、この間、感染予防のために活動を自粛してきた介護事業所への運営を資金援助により安定させ、介護労働の価値を認め労働者の待遇を改善すること、これが高齢者フレイルを防ぐ最低限の条件だ。しかし具体策は一切触れられなかった。

このように、少し考えればわかるような無内容な会見が全く批判もされず、前回の公約の達成率も議論されることなく、マスメディアから垂れ流されている。それは、選挙に行っても意味はない、政治家はみんな私利私欲の塊で誰を選んでも結果は同じだというメッセージとなっている。そして政治について、地域で、学園で、職場で、議論することを妨げている。さらに小池都知事は日本記者クラブが開催する候補者討論会への出席を断ってきた。徹底的に論戦を避け疑惑の追及から逃げ切るつもりのようだ。

そのような中、13日小池都知事の「都民の命を守る」がやはり嘘でしかないことが明らかになった。強い雨がたたきつけるように降る中、食事配布を行おうとした支援団体と集まってきた人々を、雨を防ぐことができる都庁下から排除したのである。都庁下は確かに都庁の敷地内だが誰もが自由に通行できるスペースである。「都民の命を守る」は飾りでしかなく、「稼ぐ東京の実現」こそが小池都知事の本音である。このような非道な対応に対して#都庁管理課の対応に抗議します、が急速に拡散されている。

小池都知事が立候補会見で示したもう一枚のフリップ。そこには「新型コロナウイルス感染症対策 第2波への備え」として「東京版CDCの設置 疾病対策予防センターの創設」、そして具体策の第一として「PCRほか各種検査体制の強化」と書かれていた。歴代都知事が都内の保健所を統廃合してきたこと、健康安全研究センターの職員を削減し続けてきたこと。この二つの失政が重なり十分な数のPCR検査を実施してこれなかった原因である。この失政を反省もせず「CDCに設置」で胡麻化そうとする極めて不誠実な態度である。さらに都内の感染症医療を大きく後退させる都立・公社病院の地方独法化方針を変更していない。

政策論議を徹底的に避け、この間の都の予算を使用した圧倒的なマスメディアへの露出による知名度を利用し逃げ切ろうとする戦略を許してはならない。

私たちは、このような小池知事の姿勢を徹底的に批判しよう。そして様々な運動団体と有機的に結びつくことにより急速に具体刺されつつある、宇都宮さんの政策と広めよう。#都立病院独法化中止、#宇都宮けんじさんを都知事に、を拡散させよう。職場で、学園で、地域で対話を広げよう。

13日時点で山本太郎さんの都知事選立候補が取りざたされている。山本太郎さんが、どのような考えで立候補を検討しているのか全く分からないので評価できない。ただ私たちは、知名度に頼るのではなく運動の力で一歩でも前に進むことを選択しよう。(6月13日 矢野薫)
 

【アメリカ】人種差別主義的警察の暴力に対する反乱

106560222-1591029199038gettyimages-1238480766われわれは息ができない

人種差別主義的警察の暴力に対する反乱


二〇二〇年五月三〇日

ソリダリティ全国委員会


 五月二五日、丸腰の黒人ジョージ・フロイドが、ミネアポリスの白人警官によって残虐にも殺害された。そして、地方検事や連邦検事は、その行動がビデオに撮影されていたのに、警官の即時逮捕をためらった。このあとに起こったミネアポリスおよびホワイトハウス前を含む他の都市における暴動やデモは、最近起こった広く知られている人種差別主義者によるいくつかの暴力事件に引き続くものである。

 五月三〇日までに、デモは多くの都市に拡大し、抗議行動には多くの人種を含む参加者があった。その多くは若者であり、マスクを着用し、街頭デモのときにはソーシャルディスタンスを取っているように見えた。参加者の中には、地方組織や全国組織によって動員されたように思える人々もいたし、殺害のビデオ動画やその後の抗議行動の動画を見て参加してきた人々もいた。

 フロイドの殺害は、一連の警官による黒人男性殺害のもっとも最近のものだが、それは二〇一四年のミズーリ州ファーガソンでのマイケル・ブラウン殺害にまでさかのぼることができるし、さらに一九九一年のロサンゼルス警察によるロドニー・キング殴打にまでさかのぼることもできる。しかし、今回はそのような警察の暴力が映像に収められた最初のものの一つである。

新型コロナウイルスによる感染者や死亡者の恐るべき統計上の数字が過去数週間、数ヶ月で明らかになってくると、有色人種の人々が医療危機の主な犠牲者となっていることがはっきりしてきた。ジョージ・フロイドの殺害は、警察による蛮行がパンデミックによっては隔離されていなかったことをわれわれに思い出させるものだ。

「黒人のくせにジョギングしている」「黒人のくせにバードウォッチングしている」


 二月には、黒人青年アフマド・アーベリーが、ジョージア州ブランズウィック近郊の自宅近くをジョギングしていると、元警官を含む三人の白人自警団員が彼を呼び止め、彼らの主張によれば、「市民逮捕権」を行使しようとした。一人がショットガンで彼を三発撃ち、もう一人は拳銃を抜いて横に立っていた。三人目の白人市民参加者がその様子を撮影したビデオ映像が公開されてはじめて、ジョージア捜査当局が動き出し、最初に二人を、次に三人目の自警団員を逮捕したのだった。

 地域の白人男性ネットワークが数週間にわたって自警団員を告発させなかったのだが、そのことがわれわれに思い起こさせるのは、一九六四年の「フリーダム・サマー」の間にミシシッピ州で地域自警団と警官によって公民権活動家のチェイニー、グッドマン、シュワーナーが殺害された事件である(訳注一)。

 ジョージ・フロイドが殺害されるわずか数週間前、ニューヨークのセントラル・パークで、公園の規則に従って犬をリードでつなぐように黒人のバードウォッチャーが要請したことに対して、白人女性が警官を呼ぶと脅し、警官に電話で自分の命が「アフリカ系アメリカ人によって脅かされている」と伝えたビデオ映像が明らかとなった。

 その女性と犠牲者になるところだった黒人男性は、姓が同じだった(訳注:クーパー)以上のものを共有していた。つまり、彼女がそのような告発をした事件では、誰のことばが警官や検事、主流派報道機関によって受け入れられるかを二人とも理解していたのである。寒気がするように皮肉なことなのだが、その事件は、一九八九年に「セントラル・パーク・ファイブ」と言われる五人の黒人男性らが、投資銀行員の白人女性をレイプ・殴打した罪で誤って訴追されて有罪判決を受け、服役した事件とまさに同じ公園で起きたのだ(訳注二)。

  アメリカ社会における人種・ジェンダーの醜い現実を、特権を持つ白人が恥知らずにも利用することは、それ自体があくどい行為であり、ミネアポリスで噴出した憤激の感情を強くしただけだった。ほぼ同じときに、ケンタッキー州ルイスビルで黒人医療労働者のブレオナ・テイラーが、間違った住所で捜査令状を執行しようとした警官によって、彼女のベッドで撃たれて死亡した。アーベリーとフロイドの殺害や最近のセントラル・パークでの事件は、もし動画が撮影されていなかったなら、広範な大衆的関心をもたらさなかったかもしれない。

 録音されたジョージ・フロイドの「ぼくは息ができない」という嘆願は、二〇一四年におけるニューヨーク市警の警官によるエリック・ガーナー殺害を痛いほど思い起こさせるものだ。警官も参加した自警団によるリンチ、攻撃されるというほんのささいな妄想(それには黒人がそこにいるということも含まれる)のために白人の特権を利用して黒人に対してすぐに警察を呼ぶという行為、警官による数え切れないほどの非武装黒人の殺害は、黒人がアメリカではこんな風に扱われるという例である。

 このことを助長する政治的雰囲気は、アメリカでもっとも人種差別主義的で反動的な勢力と公然といちゃついている大統領によって煽り立てられている。それはわれわれを支配する政党のうちの一つ(訳注:共和党)の暗黙の共犯およびもう一つの政党(訳注:民主党)の空虚な反対と無力さの中でおこなわれているのだ。

今度は火だ

 アフリカ系アメリカ人に対する続発する暴力によって、数年おきに、悲しみや怒りの噴出が、街への放火や商店の略奪をともなう暴動として表現されるところにまで達する。マーチン・ルーサー・キング牧師が一九六八年に暗殺された後のロサンゼルス・ワット地区の反乱や一九九一年にロドニー・キングを殴打した警官に無罪判決が出された後のロサンゼルスがそうであった。

 ミネアポリス警察署が燃やされたことやその周辺道路を抗議行動参加者に一時的に明け渡したことは、かなりのシンボリックな重要性を持っている。黒人地区の警察署は、警察が公共安全の源ではなくむしろ占領軍であることを常に思い起こさせるものであるからだ。抗議行動参加者たちは、彼らを抑圧するものの物理的シンボルであるミネアポリス警察第三分署を燃やしている炎のすぐ近くで踊っていた。数時間の間、街路はそこに住む民衆のものとなった。

 われわれは、暴動によって起こった損害が黒人コミュニティそれ自身をいかに
傷つけるかを嘆き悲しむ、いつものようなリベラル・保守双方の代弁者からのもっともらしい物言いの大合唱を予想することができる。これもまた一つのもみ消し行為である。都市暴動は結果であって、人種的に隔離されたアメリカの都市において、黒人や他の有色人種の人々が直面している悲惨な生活状況の原因ではないからである。

 人種差別主義的資本主義による数十年間におよぶレッド・ライニング(訳注三)、資本逃避、人種的居住地分離などのために、多くの黒人地域は失業者センターの状態にとめおかれ、そこには絶望・暴力があふれ、役所からは放置されてきた。その一方で、白人居住地域は民間資本の投下や公的支出のおかげで繁栄してきた。より富裕な白人地域は、十分に予算が投入された学校や地域の安全を享受してきたのである。

 第三分署の燃えかすがくすぶっている一方で、もはや息をすることができないコミュニティの怒りもまたくすぶっている。反乱は社会的・人種的公正という酸素を求める叫びである。アフリカ系アメリカ人が過去四百年の間に経験させられた搾取・抑圧・州や自警団による暴力の根源は深く、広いものなので、その解決策もまた膨大なものになる。

 それは、州に警察がおこなっている暴力の責任をとらせ、われわれを支配する政治家によって勇気付けられている自警団員を訴追させることからはじまる。しかしながら、黒人に対する抑圧という広範な問題にとりくむには、根本的な構造変革が必要となるだろう。たとえば、それは人種差別主義的な刑法・刑務所システムの解体、そして奴隷制という犯罪に対するさまざまな形態の賠償(進歩的サークルの中で議論されてきた)を含む富の再分配である。

 一九六三年に黒人小説家のジェームズ・ボールドウィンは、人種的抑圧に関す
る彼の論評集に『次は火だ』というタイトルをつけた。火はやってきている。アメリカ社会の再構築だけがそれが生み出した抵抗の炎を鎮めるのである。

(訳注一:一九六四年夏、ミシシッピ州に人種を超えた学生たちが集結し、それまで選挙での投票権を行使できなかった黒人の有権者登録を促進する運動=「フリーダム・サマー」を展開した。この中で、学生ら六人が殺されたが、特にネショーバ郡で三人が殺害された事件は、映画『ミシシッピ・バーニング』のモデルとなった。)

(訳注二:この事件では、一四〜一六歳のアフリカ系アメリカ人四人、ヒスパニック系一人の計五人が容疑者として逮捕され、長時間による取り調べで虚偽自白を強いられ、六?一三年の刑を執行された。その後、真犯人の自白とDNA検査によって、二〇一二年になって有罪判決が取り消された。)

(訳注三:レッドライニングとは、アメリカの金融機関が低所得の黒人が居住する地域を、融資リスクが高いとして赤線で囲み、融資対象から除外するなどして差別してきたことを指す。)

* ソリダリティ全国委員会は第四インターナショナル統一書記局のアメリカにおける支持組織

【アピール】「都民一人一人の生存権がかかった選挙」を宇都宮けんじさんと共に闘おう

_20200602_013203小池都知事が非常事態宣言以降、知事選への出馬表明のないまま露骨なメディアへの露出を繰り返してきた。

小池都知事のパフォーマンス政治は、2月12日都内で一人目の感染者が確認されてから3月24日にオリンピック延期が決定されるまでの約1か月半、小池都知事がオリンピックに開催にこだわり続け、コロナに対して何ら具体的な対策を取ってこなかったことを覆い隠した。

さらに安倍政権の、補償のないまま自粛を「強制」する、一世帯に2枚のマスクを配布するというなど愚策のオンパレードが、小池都知事の評価を上げることになった。

一方、統一候補の擁立を模索した野党は、いくつかの名前が浮かんでは消えたが、告示まで1か月を切っても候補を決めきれず。このままでは不戦敗かとの悲観論が聞かれるまでになっていた。

5月27日に宇都宮健児さんが都知事選への立候補を記者会見で発表した。それを受けて共産党が支持を表明し野党統一候補とするように各野党に呼びかけている。その結果はどうなるか不透明だ。

本来選挙における支持決定は、その候補者の政策が明らかになってから、それを評価し機関で決定されるべきものである。しかし私は、今回すでに告示まで2週間ほどしかない。そこで、まず一個人として宇都宮さんへの支持を訴える。

宇都宮さんの政策文章は、5月27日の会見で発表された「東京都知事選出馬にあたって」しかない(下記参照)。そこで表明されている立場は、コロナウイルス感染症が拡大する中、国と東京都の二重の無策の下に苦しめられている民衆と共に、困難に挑戦しそれを共に運動の力で解決しようとするものであり、左派として十分なものである。

また前回不出馬になった都知事選以降も宇都宮さんは都議会の傍聴を継続し、都立・公社病院の地方独立行政法人化反対運動や、羽田空港新ルート低空飛行反対運動などにコミットしてきた。前回不出馬以降地道に継続されてきた宇都宮さんの運動の成果が、「出馬にあたって」ではコンパクトに漏れなく表現されている。

今回、宇都宮さんが勝利するためには、前々回よりもより時間がない中で、さらに広い層の支持を獲得する必要がある。今まで『革新系』候補に投票したことがないような中間層、とりわけ今回の自粛により経済的打撃を受けた商店主などに支持を広げ、保守層・支配層に動揺を与えることができれば勝利のチャンスが確実に広がるだろう。

時間がない中、立候補を決意した宇都宮さんを支え、その政策を全都に急速に広めよう。一人一人がSNSなどでつながって、資金を集め、ポスターを貼り、運動を前に進めよう。今回の都知事選は宇都宮さんが会見で述べたように「都民一人一人の生存権がかかった選挙」である。この闘いを多くの人々と共に担おう。

(2020.5.31 矢野薫)


東京都知事選出馬にあたって

2020年5月27日 宇都宮けんじ
http://utsunomiyakenji.com/2889

  • 今回の都知事選で問われているもの

都民の生存権がかかった選挙である~都民一人ひとりの雇用を守る、営業を守る、住まいを守る、生活を守る、命をまもる~。

  • 緊急の3課題

1.新型コロナウイルス感染症から都民の命を守る医療体制の充実と自粛・休業要請等に対する補償の徹底

(1)PCR検査態勢充実

(2)病院や保健所、医療従事者に対する財政支援の強化

(3)病床、人工呼吸器・ECMO(人工肺装置)・マスク・防護服などの医療器具の充実

(4)自粛・休業などにより収入が減少した中小事業者に対する補償、仕事を失ったり収入が減少した非正規労働者、フリーランス、学生などに対する生活補償を徹底して行う。

2.都立・公社病院の独立行政法人化を中止するとともに、これまで以上に充実強化を図る。

3.カジノ誘致計画は中止する。

  • 重視する8課題

1.学校給食の完全無償化~子どもの貧困をなくす。

2.東京都立大学の授業料を当面半額化し無償化をめざす~誰もが学べる東京を実現する。

3.都営住宅の新規建設、家賃補助制度・公的保証人制度の導入、原発事故避難者に対する住宅支援~住まいの貧困をなくす。

4.公契約条例の制定、非正規労働者を減らし正規労働者を増やす~働く者の貧困をなくす。

5.災害対策(防災、減災、避難者対策など)を強化する~自然災害から都民の命と財産を守る。

6.道路政策(外環道、特定整備路線、優先整備路線)を見直す~地域住民の意見に耳を傾ける。

7.羽田空港新ルート低空飛行の実施に反対する~都民の命と暮らしを守る。

8.温暖化対策(CO₂の排出削減、自然再生エネルギーの充実など)を抜本的に強化するとともに緑と都市農業を守る~地域環境、自然環境を守る。


報告 4.10 緊急事態宣言!?カネは公共医療と人々の生活のために使え!日銀前スタンディング 

IMG_3110Friday for Fair Finacial(FFFF)公正な金融のための金曜日@日銀前スタンディング(その3)

 四月一〇日(金)午後七時から・東京・日本銀行本店裏で「緊急事態宣言? カネは公共医療と人々の生活のために使え!日銀前スタンディング」が、att
ac首都圏の呼びかけで、三回目が行われた。真冬のような冷たい強風が吹くなかであったが元気に行動を行った。

 司会の京極さんが「非常事態宣言が出されたが、政府の強権的なやり方ではなく、市民がどのように行動して止めていくのか、みんなで考えて言いたいことを発信しよう」と呼びかけ、「テレワークが推奨され、ZOOM会議システムが使われているがセキュリティの問題があり、監視されているということも指摘されている。私たちは違うシステムで発信していく準備をしている。また、二回目のアクションはインターネットラジオで配信した。今回もそうしたツールを活用したい」と提起した。

 次に参加者から発言が行われた。加藤匡通さん(茨城不安定労働組合)が発言した。

 「非常事態宣言の対象都市に茨城県は入っていないが、知事はつくば市など七つの市に対して同じ扱いをするとし、外出自粛を強く要請し、公共施設を使えないようにし、シネコン・大規模商業施設は閉まっている。メーデー会場は借りれないので、どうするか思案している。つくば市は有料でない所で、一〇人以上人が集まらなければ使うことはできるとしている」。

 「ハウステンボス、ディズニーランドで非正規が雇止めにされている。そして倉庫・工場の派遣労働者の仕事がなくなっている。カネを寄こせ。食料を配給せよ。死なないですむようにしてくれ」。

 フリーライタ—の仲間は「憲法に非常事態権限を入れたいから出したのだろう。PCR検査を行わないから、誰が感染しているか分からない。まず救済を。反貧困ネットなどが四月一六日に各省と交渉する院内集会を開催する」と報告した。

 神奈川県の茅ケ崎で生活困窮者の支援を行っている松本和史さんが「今、話題
になっているのは安倍のマスクと休業補償と自粛要請がセットになっていないこと。布マスクで安倍の評判は落ちた。介護事業者などにマスクが優先的に一人当たり一枚から二枚届いた。毎日洗って使えるというものだが、毎日そんなことはできない。役に立たない。四六六億円もそんなことにカネを使うな。日銀は一日に一〇〇〇億円も株価を上げるために使っている。カネには困っている人のために使え。生活保護の申請が増えているが親族で支える人がいるのではないかなど、生活保護を受けさせないようにする圧力や手続きの煩雑さがある。アメリカのように即現金を支給すべきだ。また、外国人労働者がコロナウイルスを持ち込むなというようなヘイトを受けている。横浜市はカジノ誘致をやめていない。ギャンブル依存症者を生み出すものだ」と報告した。

 京都で大学の非常勤講師をしている堀江さんは「オンライン講義の採用によって、どれくらいの首切りがあることか。自宅でオンライン講義を受けるには、そのためのコンピューターなどの資源を持っていないとできない。学生の一割がスマホしか持っていないという調査結果がある。そして、キャバクラなど性的サービス産業でバイトをする学生もいる。こうした人たちの仕事が奪われている。怒りをもっている。自宅が安全か。自宅で暴力を受ける問題が出ている。いろんなグループが連帯・連携しつつやっていきたい」と発言した。

 小倉利丸さん(批評家)は「外出するなと言われているが、世界的にもどれだけリスクを軽減しているのか。それ以上に犠牲を強いているのではないか。国家や企業が生き延びるためにやっているのではないか。アメリカの黒人・ヒスパニック、貧困者などの感染者率が非常に高いことが分かった。メディアの情報しかない。言論・表現の自由が奪われている。日銀前アクションも多くの人とつながっていきたい。この運動は一から二カ月で終わるものではない。もしかしたら一から二年になるかもしれない」と話した。

 最後に、ATTACKの稲垣豊さんがまとめの発言をした。

 「緊急事態宣言とあわせて発表された事業規模一〇八兆円の経済対策。しかし実際の新規の財政支出は二九・二兆円、しかも減収家庭への給付金は四兆円など市民生活に関係する支出の少なさに比べ、財政投融資を活用した『新型コロナリバイバル成長基盤強化ファンド』などに九・三兆円、そして金融措置によるメガバンクをはじめとする金融機関による民間資金は四二兆円と最大の金額を誇っている」。

 「この巨額のマネーの出どころは日本銀行。そしてそのマネーは金融システムと大量廃棄の生産システムを温存する大企業へと流れるだけ。膨大なCO2排出をつづけてきた大企業、たとえば航空会社は二兆円の支援要請、トヨタもメガバンクに対して一兆円の融資枠を要請。カネの使い方、完全に間違えてます!」。

 「減収補償やリストラ阻止とともに、いま最も重要なのは、最前線で感染症に取り組む医療従事者や公衆衛生人員の増員などを担保する財政支出です。しかし政府の緊急経済対策ではそのことがほとんど語られておらず、ただ医療従事者らの自己犠牲に感謝するだけです。これでは現場からの悲鳴に応えることはできません」。

 「メガバンクと大資本による大量浪費の生産システムの温存ではなく、自然環境を守り、公共サービスや福祉医療などの必要が満たされた社会システムへの転換こそ、この危機の先に見出すべき出口だ」。

 次回は四月一七日午後七時から、日銀本店裏で、看護労働者や学生から訴えを
予定している。

(M)

報告 4.6 辺野古実が防衛省に月例申し入れ行動

DSC_1120辺野古・埋め立て設計変更を申請するな

 四月六日午後六時半から、辺野古新基地建設を止めろと防衛省に申し入れる定例行動が、辺野古への基地建設を許さない実行委員会の呼びかけで行われた。

 安倍政権による新型コロナウイルスに関する非常事態宣言を発し、改憲の先取りをしようとすることに対して、批判する意見を司会が語ることから集会が始め
られた。

 日音響のアコーディオンによって、沖縄の闘う歌を歌い、参加者からの発言が行われた。

 主催者が「コロナウイルス問題で、政府は仕事に行くな、休業しろと呼びかけているが、辺野古基地建設ではまったく工事が自粛されていない。本部港ではすごいペースで土砂が運ばれ、辺野古の海に土砂が投入されている。そして、機動隊は座り込みに対して、コロナ対策などせずに暴力的排除をしている」と批判した。

 さらに、「四月一日、専門委員会が会議を開き、埋め立て予定地の大浦湾の粘土を計っていないとしていたが業者が測定していたことが出てきた。また、防衛省が出した資料で二〇カ所のミスが見つかったものを、専門委員会はミスがあったかもしれないが問題はないと見解を示した。こんなことは許せない。ただちに埋め立てを止めろ」と訴えた。

 宮古島の自衛隊ミサイル基地建設に反対する住民の会から、電話でのアピールが行われた。「四月五日、三八〇人の警備隊と二四〇人のミサイル部隊、合計七〇〇人余りの編成完結行事が行われた。住民たち三〇人で、のぼり旗、マイクで抗議し、申し入れ(別掲載)を行った。弾薬庫、基地の撤去まで闘う。連帯してほしい」。


 続いて、安次富浩さん(ヘリ基地反対協)が電話でアピールした。

 「コロナウイルスの影響で、社会的混乱を起こしている。嘉手納基地の米兵二人がコロナに罹った。防衛省は米軍基地の閉鎖を申し入れていない。明日、七都道府県に非常事態が宣言される。米兵の外出禁止を要求する必要がある。警備員にマスクを着けろと要求している。安倍政権はマスクを二枚配布する。しかし、それに従わない防衛省は何か。マスクをばらまくより、困っている医療機関に配布する。市民を守ろうとしない、それの極限が沖縄だ」

 「政府は埋め立て設計変更申請をする。知事は民意にそって対応するだろう。沖縄のコロナウイルスのまん延は県内の帰省者や県外から持ち込まれた。これ以上まん延させないために、関東から運動で沖縄を訪れるのをストップしてほしい。私たちは困難でも闘う」

 ストップ辺野古キャンペーンの加藤さんが「埋め立て設計変更により、一旦工事建設の受注が打ち切られる。護岸建設を請け負っているゼネコンからは『軟弱地盤で作ってもしかたがない。前代未聞の工事だ』と嘆きの声が出ている」と報告した。

 複数で参加した郵政シルバーユニオンのメンバーが「沖縄連帯ツアーを一四回派遣してきた。二月に南西諸島への自衛隊配備反対のために石垣島で交流した。ミサイル基地建設のための造成工事が小学校や民家の近くで行われている。六月に、一五次のツアーを企画している。石垣島・辺野古をつなぐ。労働組合運動が厳しい状況だががんばっていきたい」と報告した。この後、キリスト者や辺野古沖でカヌーで抗議した仲間が発言した。

 戦争に協力しない!させない!練馬アクションとアジア共同行動日本連絡会議が防衛省申し入れを行った。アジア共同行動は、「米軍基地の横須賀五人、嘉手納三人、佐世保一人の兵士・家族が新型コロナウイルスに感染しているが明らかになった。危険極まりない米軍基地を即時封鎖し、米軍に対して強制力をもって感染実態を報告させることだ。米軍の自由な航行、自由な出入国を禁止することだ。従わなければ、米軍を国外に退去させよ」と要求した。

 最後に今後の予定が明らかにされた。
●五月一一日午後六時半から、防衛省月
例申し入れ行動。
●埋めるな連、設計変更批判の新たなパンフを作ったので宣伝
行動で利用してほしい。
●設計変更申請が明らかになった時、翌日午後六時半か
ら、防衛省抗議行動。皆さん参加しよう。

(M)



4・5ミサイル部隊発足式典の中止を求め、強行配備に抗議する集会決議


 2017年10月末から始められた宮古島での陸自新基地建設は、まだ終了していないにもかかわらず、2019年3月には、千代田に380名の警備隊が編成され、今日、2020年4月5日、240名のミサイル部隊と追加の警備隊、合計700名余りの編成完結行事が行われることは、宮古島への陸自ミサイル部隊配備の既成事実化を急ぎ、与那国、奄美と続けて琉球弧の島々の軍事要塞化を完成に近づけることである。

 辺野古の米軍新基地建設が沖縄県民の粘り強い反対運動によって、遅々としている現状のもと、米軍と自衛隊の基地の共同使用、合同訓練の実態を見れば、南西諸島の自衛隊基地化は、日米両政府の軍事戦略上、重要な意味を持っている。

 島々の自衛隊新基地が、辺野古新基地の代替としての機能を持つことも予想され、そうでなくても、米軍の共同使用、共同訓練などの可能性は非常に高い。

 千代田新基地への陸自ミサイル部隊配備の他、空自の野原レーダー基地へのサイバ一部隊システム防護隊配備、準天頂衛星(新里の管制施設強化)による宇宙の軍事利用、水陸機動団の訓練、オスプレイによる水陸両用車の運搬、拡張整備された平良港への海自艦船の接岸、下地島空港の軍民共用等々の可能性が今後考えられる。南西諸島全体の司令部は、宮古島に置かれるということは2015年計画発表段階で明らかにされている。宮古島をこのような軍事の島にすることは、戦争の危機を引き寄せることに他ならない。私たち市民は宮古島の軍事要塞化に断固反対する!

 しかも、今年に入り、瞬く間に世界中に蔓延し始めている新型コロナウイルスによる肺炎の感染状況によって、日本中が生産活動も、商業活動も、市民生活も自粛を余儀なくされている中にあって、なぜ、自衛隊基地内の活動だけが状況を無視し、市民を不安に陥れるように、密集して隊員の編成祝賀式典を宮古島で行うのか? 万が一、閉鎖的な空間である千代田基地内から感染者が出て拡散した場合、基地は感染者集団クラスターとなり、基地外へ感染が拡大したならば、感染者病床が3床しかなく、人口呼吸器も13個しかない宮古島では、医療崩壊は簡単に起こることが想像できる。宮古地区 医師会からも自粛要請が出され、宮古島市も要請していると報道がある中で、規模を縮小したからと言っても、中止や延期ではなく、実施することは余りにも危険で、市民の命を軽視していると言わざるを得ない。自衛隊基地内の式典実施に強く抗議する。
 
千代田基地内の弾薬庫は建設しないという約束通り撤去すること!

保良の弾薬庫建設をやめること!

野原レーダー基地の増強機能強化をやめること!

戦争につながる施設建設、新基地建設をやめることを求め、ここに決議する。


2020年4月5日

ミサイル基地はいらない宮古島住民連絡会
4・5ミサイル部隊発足式典の中止を求め、強行配備に抗議する集会参加者一同

報告:4.7「緊急事態宣言発令弾劾!#自粛と給付はセットだろ!」 都教委包囲 ・首都圏ネット行動

配信:4.7都教委 4月7日、都教委包囲・首都圏ネットは、新宿東口アルタ前で「緊急事態宣言発令弾劾!#自粛と給付はセットだろ!」情宣行動を行い、100人以上の仲間たちが参加した。

 情宣行動の開始にあたって参加者全体で「緊急事態宣言発令糾弾! 自粛と給
付はセットだろ! すべての人に給付金を! 中途半端はやめろ! 感染前に死んじまう! 生活保障をしろ! 希望者全員に検査をしろ! 早急に医療体制を整えろ! 都立病院の独法化を撤回しろ!」などのシュプレヒコールを行った。
 
 ネットの仲間は、「安倍首相は、オリンピック延期の前にはコロナ感染は大丈夫だと言っていたが、延期が決まったとたんに『三密』(密閉・密集・密接)を避けてくれと言い出した。そもそも政府のコロナ対策の初動が非常に遅れていた。

人命よりもオリンピックが優先されていた。この間は、外出の『自粛』、30万円の給付金を言い出した。この30万円も全ての人に対する給付ではない。貸付金もやると言っているが、早くても五月中旬の支給だ。その前に困って死んでしまう」と厳しく批判した。

 さらに「安倍の緊急事態宣言を弾劾します!」(別掲)の声明を読み上げ、「この緊急事態宣言の狙いは、国民の間に緊急事態という言葉になれさせることだ。その次のステップが緊急事態を憲法に明記することにある。小池都知事が『都市封鎖・ロックダウン』を使って活気づいている。こんな人に緊急事態などを言わせてはならない」と強調した。
 
 石橋新一さん(破防法・組対法に反対する共同行動)は、「最近、政府関係者が新型コロナウイルス感染拡大に関し『国のせいにしないでくださいね』とツイッターに書き込んでいた。とんでもないことだ。韓国のコロナ対策と比較してみれば安倍政権の初動は遅れている。学校の一斉休校をトップダウンでくだした。韓国は、今でも休校にしていない。青少年の行き場がなくなれば感染は、さらに拡大してしまう。安倍は、当初から改憲の予行演習をするために緊急事態宣言をねらっていた」と暴いた。
 
 見城赳樹さん(ネット)は、「安倍は、閣僚にも相談せず学校の一斉休校要請を言い出していた。法的根拠がないのに安倍が言うと、みんな従ってしまう事態になっている。こういうファッショ的なやり方を繰り返し批判してきた。国会でもコロナ特措法改定案に反対したのは共産党だけだ。危機的な事態に対して国会、都庁前連続行動を闘ってきた。生命が脅かされている状況下、政府、都の無策を許さず闘っていこう」と訴えた。
 
 池田 五律さん(戦争に協力 しない!させない!練馬アクション)は、「自衛隊は、コロナ対策の一環として災害救援として出動している。感染症法第33条に基づいて政令を変えるだけで都市封鎖ができるようになっている。国会を通さなくてもいい。コロナ特措法と制令の変更によって、違憲行為などを拡大していこうとする狙いがある。恐怖を煽り、情報操作をやりながらの強行に対して警戒し、はね返していこう」と発言した。
 
 リレートークが続き、医療労働者は、「医療現場の医師や看護師たちの死にそうな労働はコロナになったから起きていることではない。一貫して人員を削減し、医療費削減のために病床を削り続けてきたからだ。すでに日本の医療は破綻していた。私たち医療労働者は、そのことを必死に訴え続けてきた。今回、あらためて医療の実態が暴露された。現場にはマスクなどがまとに届いていない。命を守るために大幅な人員増を実現する必要がある。そのためにも団結して闘っていこう」とアピールした。

 最後にシュプレヒコールを行い、継続して緊急事態宣言反対の取り組みをしていくことを確認した。

(Y)




声明「安倍の緊急事態宣言を弾劾します!」 
2020・4・7 都教委包囲
・首都圏ネット

 本日、安倍内閣によって、新型コロナウィルス対策の下に「緊急事態」が宣言されました。

 私たちは、この寓挙かつ暴挙を断固として糾弾するとともに、宣言の撤回を要求します。

 理由の第1は、緊急事態宣言は労働者・民衆の諸権利=集会の自由・移動の自由などを大きく制限するもので、主権者たる私たちの権利を国家が侵すことは民主主義を否定するものて゛あり、認めることは絶対に出来ません。

 民主主義の否定は、安倍政治の本質です。この間いくつもの事例を知っていま
す。それは、ファッショ的政治であり、断固否定します。

 第2は、緊急事態宣言は、安倍・自民党が目指す改憲の柱の一つ、「緊急事態条項」実現に道を開こうとするものです。自民党の緊急条項は、ナチス・ファシズムが権力を握った手法です。危険きわまりないものです。コロナウィルスの感染拡大が創り出す人々の不安を政治的に利用し、自己の政治的野心を実現させることは、私たちは許しません。

 第3は、緊急事態宣言の本当の目的は安倍内閣の無策の責任転嫁です。

 安倍政権は新型コロナウィルス発生初期において、水際対策に失敗しました。それは習金平の国賓として来日(安倍のポイントかせぎ)が四月初旬で、その実現を優先させたため中国からの訪日を封鎖できなかったのと、オリンピック・パラリンピックを日程通り実現させることを最優先させたため、意識的に検査対象者を限定し感染者数の操作を行いました。

 現在の感染拡大の責任は明らかに安倍内閣にあります。それは、人々の生命・健康・生活よりも習金平訪日・オリンピック・パラリンピック開催を最優先させたからです。

 その結果、人々の生命・健康・生活は危機的状況に長く置かれています。

 安倍は、対策としていくつか出していますが、企業の救済が最優先で、真に困っている経済的弱者の救済は後回しです。

 肝心の医療対策もおざなりで、医療の現場は悲鳴を上げています。また、感染の疑いのある人に対するケアも全く不十分な状況です。

 このような状況は、緊急事態宣言を出しても何ら改善されません。

 民衆の犠牲を作り出す安倍のコロナウィルス対策=緊急事態宣言を私たちは糾弾します。

 民衆の権利制限をはねのけて、命と人権、生活を守るために断固闘い続けましょう!

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報告:3.26オリンピック災害おことわり新宿デモ

配信:3.26新宿反五輪デモ 東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナVのパンデミックによって、3月24日にIOCが1年間の延期を決定した。それにともなって26日に予定されていた福島県のJビレッジからスタートする聖火リレーも中止になった。そうした状況のなかで、東京オリ・パラの延期でなくて中止を訴える行動が、3月26日に新宿アルタ前での集会と都庁までのデモとしてかちとられた。

 聖火リレーも東京オリ・パラも中止だ中止! のこの日の行動には、80人が参
加した。多彩な横断幕も三枚広げられて、道行く人々に大きくアピールすることになった。集会ではまず、実行委員会から新型コロナV影響の現状と開催するにあたっての経過報告が行われた。福島で予定されていた聖火リレーに対する抗議行動は、聖火リレーそのものが中止になったために抗議行動も中止になっている。いくつかのアピールの前に力強くコールがあげられた。

 五輪災害おことわり! JOCは恥を知れ! 延期じゃなくて中止だ中止! 
五輪じゃなくて生活保障! インフラ盗む五輪はいらない! 情報隠蔽許さない! 原発復興終わってないぞ!……怒りの声をあげていこう!

 アピールのなかで、「オリンピック災害」おことわり連絡会からは「JOCもIOCもマネーファーストで悪どいことをやってきた」として、インフラ建設にともなった住民の追い出し、過酷な突貫工事にともなった労働者の過労死、広大な熱帯林の破壊と先住民の被害などを明らかにし、オリンピックの中止と廃止を訴えた。

 福島県の南相馬から神奈川県に避難し現在、被団連の活動をしている村田さんは、「東京オリンピックは原発被害者にとっては恨みそのものだ。安倍首相は原発はアンダーコントロールされていて健康の心配はないとウソを言って引っ張ってきた。そして20年までに被害をゼロにすると無理強いさせて、県も政府の手下となって住宅支援の打ち切りと帰還の強制を行い、被害者を提訴までしている」と訴え、最後に「オリンピックは安倍自身のために延期されたのだ」と東京五輪延期の欺瞞性を明らかにした。

 新宿駅西口の繁華街をコールをあげながら元気よく進むデモは、道行く人々の注目を集めた。「中止! 東京オリンピック」「STOP! Tokyo Olympic」と書かれたプラカードに次々とカメラが向けられる。一方、高層ビルが林立するオフィス街は新型コロナVの影響なのか、ほとんど人通りがない。

「TOKYO 2020」の大看板を張り出している都庁ビルも、わずかばかりの窓明かりを残して力なくそびえ立っているようだ。

 警察の規制を跳ね返して、都庁に向けて怒りのコールをあげる。その後デモは
新宿中央公園での解散となった。一九三六年のベルリン五輪がヒトラーとナチスの五輪だったのと同様に、延期された東京五輪は腐敗しきった安倍政権延命のための五輪に他ならない。そんなオリンピックはまっぴらごめんだ。オリンピックマフィアとゼネコンのための五輪はどこにもいらない。東京オリンピックを中止に追い込もう。

(R)

報告:3.28郡山/「聖火リレーと五輪災害」トーク・リレー集会

配信:郡山駅前・大河原さきさん 3月28日、「オリンピック災害」おことわり連絡会は、福島の仲間たちとともに「聖火リレーと五輪災害」トーク・リレー集会を行った。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、3月24日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大とともに各国、五輪選手などからの東京五輪・パラリンピックの延期要求に対して利権とカネの膨大な損失が必至なために抵抗していたが、ついに無駄な抵抗も崩れ七月から開催予定だった東京五輪・パラリンピックを一年程度延期し、遅くとも2021年夏までに開催すると発表した。

バッハ会長は、なんら科学
的根拠を示すこともなく延期した五輪大会を「前例のない危機を人類が克服した祝祭とする」などとオリンピックマフィアの意向を代弁する始末だ。安倍首相に
いたっては、「IOCによる延期の検討は、完全な形で大会を実施する方針に沿うものだ。東京大会の開催は、世界がコロナウイルスに打ち勝った証しになるとともに、日本の成功の証しになる」などと強調し、東京五輪の開催決定以降の関連経費が全体で3000億円以上の無駄ガネがかかることを前提にぶち上げた。

 かつて安倍は、福島原発事故後は「アンダーコンロールされている」と大嘘をついて日本に五輪招致を決めさせたが、その犯罪に続く、大嘘だ。すでに五輪総経費は3兆円を超えている。巨額な無駄カネを五輪に使うのではなくコロナウイルス対策のための医療システム、無償の検査・医療アクセスの充実、発症者・感染者などへの生活援助、コロナ感染拡大の被害による労働者休業補償、雇用・賃金手当などに支出すべきなのだ。

 東京五輪延期が決まったことに対して連絡会は、①五輪延期ではなく中止だ 
②延期によって膨大な人員とカネがこれまで以上に五輪に投じられることに反対 ③五輪延期による復興やコロナ対策へのしわ寄せを許さない ④2024パリ五輪、2028ロス五輪に反対する地元のグループとのスクラムを継続していくことなどを確認している。

 また、26日の福島復興キャンペーンの一環としてのJビレッジからの聖火リレーは中止となり、28日の午後5時過ぎに郡山駅西口駅前広場スタートから開成山公園自由広場にゴールも中止になった。そのため26日に予定していた「聖火リレーへのスタンディング・アピール」を28日に予定していた郡山駅前での行動に集中することになった。

 トーク・リレーのトップは宮崎俊郎さん(連絡会)から行われ、「コロナウィルス感染が拡大している東京の者が福島にコロナウィルスをばら撒く危険性もあるということで郡山に来ることについて議論してきた。しかし、皆さんに五輪は延期ではなく、中止だということをぜひ伝えたいという思いで来た。1940年に東京五輪を開こうとしていたが戦争で返上した。関東大震災からの復興としていた。1964年は、太平洋戦争からの復興として位置づけていた。2020東京五輪も福島原発と東北大震災からの復興として位置づけた。だが復興していない現実を隠すためにオリンピックを利用しているにすぎない。延期された五輪も『コロナウィルスに打ち勝った』などと、また嘘の位置づけでやろうとしている。こんなオリンピックはいらないことを強く訴えたい。そのために自家製のトーチを作って走ろうとしていた。五輪にカネを使うのではなく、福島の復興のために使えと言いたい」とアピール。

 大河原さきさん(ひだんれん/原発事故被害者団体連絡会事務局長)は、「『共同声明「福島はオリンピックどごでねぇ』(ひだんれん、脱原発福島ネットワーク)を出し、二月二九日に双葉郡楢葉町のJヴィレッジ周辺で、『福島はオリンピックどごでねぇ』アクションを行った。福島から県外に避難した人たち、県内に避難した人たちの損害賠償裁判を取り組む団体が入っている連絡会です。県は、避難者への住宅の無償提供を2017年に打ち切り、有償で国家公務員宿舎に住むことを認めていたが、それを認めず追い出しを行っている。3月25日に県は、四世帯に対して追い出すために裁判に提訴した。追い出しをやめろと抗議しています。ほとんどの人が非正規で就労し、コロナ状況による雇止め、収入減に追い込まれている。住んでいる人たちには、二倍の家賃を請求してきている。支払えない状況を無視し、五輪には無駄なカネを使っている。被害者、避難者への補償、救済が必要だ。オリンピックどこでねぇ。廃止を求めます」と訴えた。

 くわばらよもぎさん(連絡会)は、「東京五輪が延期となりましたが、私たちは五輪の中止と廃止の訴えはかわりません。都は週末の外出自粛を要請してるが、マスクも店頭になく、生活補償、休業補償など全くなされないままだ。『復興五輪』だと言うが、避難者支援の打ち切りなどをやっている。五輪のお金でもっと様々な支援ができたはずだ。毎月、東京駅前でスタンディングを行い、五輪の問題を訴えてきた」と発言。

 梅津俊也さん(郡山駅前アクション・ 原発いらない金曜日)による「民衆の唄」アピール。

 鵜飼哲さん(一橋大学教員)は、「東京五輪の延期のプロセスは非常に問題だ。延期を決めたとたんにコロナ感染人数が増えだした。多くの人がおかしいと思っている。支配者にとって都合が悪いときは、数字をいくらでも改ざん、隠されてきた。福島原発事故以降、このことを経験してきた。全く同じことがコロナウィルス問題でも起きている。オリンピックと結びついて世界的な感染症の拡大が繰り返されてきた。リオデジャネイロオリンピック(2016年)のときジカ熱の感染拡大が危惧されていたが、WHOが延期、中止の勧告しなかったことで批判されている。長野オリンピック(1998年)の時もインフルエンザの拡大があったにもかかわらず行った。七年前、福島原発事故被害を隠すために安倍首相は嘘をつき、今度はコロナウィルスに打ち勝ったことにして東京五輪をやろうとしている。こんなでたらめがあるか。現在のままコロナ感染が拡大していけば医療崩壊は必至だ。またしても人々に犠牲を強要しようとしている。本当に許せない」と糾弾した。

 黒田節子さん(原発いらない福島の女たち)は、「五輪は延期になったが、中止だ、廃止だ。オリンピックは、福島の大惨事を隠すためにやるということが福島にいるとよくわかる。オリンピックに使うカネがあるなら、被災者のために使え。公営住宅に入れて、今度は出ろと言われている。被災者が訴えられているというとんでもないことが起きている。子どもたちの健康被害の問題もいいかげんな扱いだ。オリンピックをやっている場合じゃない」と強調した。

 谷口源太郎さん(スポーツジャーナリスト)は、「オリンピックの延期はオリンピック憲章にない。まともにみせようということで2020東京をそのまま二一年に延長して使う。バッハIOC会長は、自ら破るデタラメぶりだ。IOCは、大会をやるごとに一兆円近くのカネが入ってくる。だから、それが入ってこなくなると困るので延期にした。全てカネが根源にある。安倍首相は、政治利用のためであることは明らかだ。マネーファースト、国家ファーストによって堕落してしまったオリンピックだ。あまりにも選手たちが可哀相だ。いいかげんにオリンピックを止めさせ、これからどのようにスポーツのあり方があるのかを追求していくきっかけにしていこう」と呼びかけた。

 最後に「原発いらないいのちが大事の歌」を合唱し、トーク・リレーを終えた。

「聖火リレーと五輪災害」集会

 引き続き、郡山市総合福祉センターで「聖火リレーと五輪災害」をテーマに集会を行った。

 鵜飼哲さんは、「『聖火』を人質に取った『復興』五輪」について取り上げ、①「聖火」はどのように日本に運ばれたか ②五輪/「聖火」/リレー ③「原発事故と新型コロナ―災害『克服』という名の災害について問題提起した。

 とりわけ、「2013年に7年後、被災地は『復興』していることにされたように、2020年に一年後、世界は新型コロナを『克服』していることにされた。安倍が意図せずしてバッハにこの理屈を受け入れさせられたのは五輪理念に元来『復興』の観念が含まれているためだ。つまり、五輪は単に利用されているのではなく権威主義国家の優生思想、棄民政策、能力主義と高い類縁性がある。64年の東京五輪準備でも死者が300人以上も出ている。今回の準備でもどれだけの犠牲者が出ているのか」などの問題点を浮き彫りにした。

 谷口源太郎さんは、「1月2日、国会で安倍首相が施政方針演説を行った。オリパラを乱発した。とくに『国民一丸となって』ということを強調していた。『復興』の象徴としてJビレッヂからスタートする聖火リレーだと言っていた。とくに『子どもたちの笑顔があふれている』と表現していた。Jビレッヂは、原発事故の工事拠点として使った場所だ。工事拠点をとっぱらい、『復興』の拠点にするために聖火リレーの出発点とした。東電は一切、除染していなかったことが環境団体によって明らかにされた。汚染物質がたくさんあるのに聖火リレーのスタート地点にし、子どもたちを動員しようとしていた」ことなどを厳しく批判した。

 へびいし郁子さん(郡山市議/「虹とみどりの会」)は、「メディアも東京五輪と聖火リレーの宣伝を繰り返し行っていた。福島の聖火ランナー(200数人)の写真を一人ひとり掲載するほどでオリンピック一色だ。郡山市長が外出自粛を要請していたが、先ほどの駅前アピールでのビラの受け取りはいつもよりよかった。連絡会のとりくみがあって、大変感激し、力強かった。オリンピックは、安倍首相の数々の悪政を隠すための政治利用だ。オリンピックは中止しかない。」と批判した。 また、郡山市議会に対して「新型コロナ感染症による社会・経済影響は深刻 医療・食・住居の保障を!」などの要求実現に向けて取り組んでいることを報告した。

 さらにトークは、黒田節子さん、中路良一さん(郡山教組)、桜井大子さん(連絡会)、稲垣絹代さん(沖縄)、中森圭子さん(神奈川)、くわばらよもぎさん、斉藤春光さん(いわき)から行われた。最後に主催者から今後の行動提起を受け、終了した。

(Y)

【第四インターナショナル声明】新型コロナウイルスのパンデミック:やつらの利益を守るのではなく、われわれの生命を守ろう!

rsayFO1R(画像はコロナ医療支援にイタリアに駆け付けたキューバ医師団。3月22日)








新型コロナウイルスのパンデミック:やつらの利益を守るのではなく、われわれの生命を守ろう!


第四インターナショナル執行ビューロー
二〇二〇年三月一七日


 コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)は、深刻な公衆衛生の問題であり、それによる被害は膨大なものとなるだろう。西ヨーロッパにおいてはすでに、医療システムは崩壊の瀬戸際にある。それがグローバル・サウスにまで拡大するならば、すでに非常に脆弱であった公衆衛生システムが四〇年に及ぶ新自由主義政策によって恐ろしいほどに壊されてきたために、数多くの死者がでるだろう。

 それはこの一世紀でのもっとも深刻なパンデミックとなっている。一九一八年から翌年にかけてのいわゆるスペイン風邪による死者数は、推計は困難だが膨大なものだった。その多くは青年層だった。その影響は、とりわけ第一次世界大戦の直後に深刻となった。新型コロナウイルスによるパンデミックの急速な拡大はとりわけ、資本主義グローバリゼーションや一般化した商品化、そして利潤法則の優先によってもたらされた国際貿易の発展という状況のもとで、新自由主義的秩序や危機の高まりによって引き起こされた人民の抵抗能力の減少によって説明することができる。

 この新型コロナウイルスは二〇一九年一一月はじめに中国で発見された。警告を発しようとした医師と科学者は当初、弾圧され、沈黙させられた。中国共産党がただちに対応していたとすれば、流行の危険は未然に防がれていたかもしれない。

 危険を認めない政策は、中国政府に限ったものではない。アメリカ合衆国のトランプは、この「外国のウイルス」をあざ笑っていた。ボルソナロは、すでにブラジルがパンデミックに巻き込まれていたのに、「サッカー試合を禁止するなんて過剰反応だ」と述べて、法律や医療当局の指示に反して、裁判所や議会に反対する(支持者たちの)デモに参加した。イギリスのボリス・ジョンソンは、はじめのうち「集団免疫」(ウイルスが広がるのを許容し、人口の約七〇%が感染するまで流行するのにまかせる)を提唱していた。彼はあとでこの冷淡で危険なアプローチを変更せざるをえなくなった。ベルギー首相のソフィア・ウィルメスは、長い間いかなる警告にも耳を貸さなかった。

 フランス大統領は、二〇二〇年一月に最初の症例が見られても、すぐには戦略的備蓄(防護服や防護用品……)を補充しなかった。

 東ヨーロッパのあまり感染者が出ていない国の政府は、西ヨーロッパにおける医療危機の教訓から学んでいない。ヨーロッパ連合(EU)は、深刻な打撃を受けているイタリアに対するもっとも基本的な連帯すら組織することができないでいる。イタリアは、国内ではマスクの生産さえしていないのに……。こうした遅れの主な理由は、政府が経済活動や製品輸送を危うくすることを望んでおらず、人々を守るためのリソースを最小限にしようとしていることにある。労働者に対する資本の攻撃としての緊縮政策を続けたいという要求と景気後退への不安の方が、人々の健康を守ることよりも強いのである。

 医学・科学研究がきわめて急速に進歩しているにもかかわらず、新型コロナウイルスの進化について予見するには早すぎる。たとえば、北半球に暖かな天候が到来すれば、ウイルスは弱まるのだろうか? その病気は収束するのだろうか?

 ウイルスは突然変異するのだろうか? もし変異するとすれば、毒性が強まるのだろうか、それとも弱まるのだろうか? 中国で発生した伝染病は、東西に拡散していった。それには、ヨーロッパ、イラン、アメリカ合衆国が含まれる。それらは条件の整っている国である。しかしながら、ウイルスは同様に南の諸国にも存在しており、そこでは、たとえば季節の次の変わり目に、北へと逆流する前に、感染が大きく増加する可能性がある。ワクチン開発には時間がかかるだろう。新型コロナウイルスによる病気が短期間のうちに自然に消え失せることを期待するとすれば、それは無責任である。

 ウイルスは非常にすばやく広がっている。実際に感染している人数と感染が判明した人数との割合は、日常的なスクリーニング検査がなされていないためよくわからない。しかし、その危険性ははっきりと立証されている。病気による致死率は、国によってさまざまである。感染者のうち、八〇%は軽症であり、二〇%が重症化し、そのなかで五%が重篤になり、約二%が死亡すると言われている。高齢者や持病を抱えた人だけに重症化する危険があるわけではない。流行が広がった地域では、もっと若い人々も集中治療室に入れられている。

 主だったメディアや政府は、年齢による致死率の違いに焦点を当てている。しかし、階級の違いに関心を寄せようとはしないし、コロナウイルスに起因する致死率が、収入や資産によって人々にどう影響するかにも注意を払おうとはしない。あなたが七〇歳でしかも貧しいとき、集中治療室での治療にアクセスできて、そこで治療を受けられる保証は、あなたが金持ちであるときとは同じではないのだ。

 人々の中には、新型コロナウイルスの抗体は存在していない。重症化したときの治療には、最先端の設備と訓練された有能な医療スタッフが必要である。こうしたものがなければ(あるいは病院のシステムがパンクすれば)、多くの治療可能な患者が亡くなっているし、これからも亡くなるだろう。

 それゆえ、新型コロナウイルスのパンデミックは、われわれの組織も含めて、すべての進歩的な活動家のネットワークがきわめて真剣に考慮すべきことなのである。流行が広がっているところではどこでも、流行を封じ込め、人々を守るための厳格な方法がとられなければならないし、このことが資本主義経済を機能させることよりも優先されなければならない。すべての国において、起こりうる流行の広がりに備え、政府に真の予防策をやらせるために、最初に被害を受けた国々の教訓を学ばなければならない。

強力な予防計画

 感染が広がったほとんどの国では、準備ができていなかったために、政府は不足分を何とかやりくりしたり、ときには開き直ったりしている。すでに予防計画があるところでは、それを強化しなければならないし、ないところでは予防計画を制定しなければならない。

 こうした計画では、全体としての医療システムの再構築や流行した場合に必要とされるリソースのすべてを動員することが準備されなければならない。とりわけ、すでに深刻な人手不足に陥っている医療サービス従事者をただちに増員する準備をしなければならない。

 病院は、重症者の治療に当たることで、感染と闘う中心的存在のひとつであるにもかかわらず、これまでずっと予算削減や弱体化、民営化にさらされてきた。公的・社会的コントロールのもとで、民間の治療サービス、薬品や医療用具の生産は徴発されなければならない。スペイン政府は、民間病院の病床を徴発する措置をとっている。

 防護服、水性アルコール消毒ジェル、検査キットといった戦略的備蓄は、医療労働者やその他の絶対に必要な労働者、そしてもっともリスクを抱えた人々に優先的に回されなければならない。

 予防計画はまた、医学的・科学的研究をも含んでいる。しかしながら、ここでもう一度言わなければならないのは、緊縮政策によって研究予算が減額ないしはカットされてきたことである。とりわけコロナウイルスの研究予算はそうである。この分野で仕事しているすべての民間企業は公的・社会的コントロールのもとで国営化されなければならない。

 韓国は、流行の動きを理解しできるだけ早く対処するためには、大規模なスクリーニング検査をおこなうことが有効であることを示した。しかしながら、予算の制約があるということは、こうした検査キットの備蓄がたとえあったとしても更新されてこなかったということを意味する。これによって劇的な状況が作り出されている。防護手段が不足しているという状況では、それは装備が不足している医療従事者やその家族のために優先的にとっておかなければならない。

 生活条件を保障するために、家賃、住宅ローン、公共料金の支払いは猶予されなければならない。住宅からの立ち退きをすべて中止させること、ホームレスの人々に必要な家具のある避難所を設けること、不健康な建物に人々を放置しておかないように空き家を徴発することが実施されなければならない。道路上で生活している人々を孤立させたり、どこかに閉じ込めたりしてはならない。

 資本主義経済における問題の蓄積によって準備され、パンデミックによって爆発する経済的・社会的危機の到来が、さらなる富の集中と社会的権利の破壊の機会であってはならない。むしろ、進歩的勢力は、リソースの再分配と公共財に基礎を置く解決策を求めなければならない。

 最後に、流行の急速な拡大を考えるならば、社会的接触や旅行を制限する極めて厳格な措置や経済活動の急激な縮小が実施されなければならなかった。それゆえ、計画の中には、貧困の拡大を防ぎ、医療危機の際に誰一人として貧困のまま放置させないために、人々への大規模な援助が含まれなければならない。これは、賃金労働者とフリーランスの労働者のいずれにも適用されなければならない。こうした規制にかかる費用は、利潤や企業収入、大金持ちへの増税によってまかなうべきである。

社会的自己組織化の大きな重要性

 われわれは、当局が人々の医療や社会保障を守るため、必要なすべての措置をとることを要求しなければならない。しかし、こうしたものだけに頼ることほど危険なことはない。社会構成者の独立した動員が不可欠である。

 労働運動は、すべての不必要な生産と輸送を中断させるために、どうしても必要な労働職場には最大限の安全衛生条件を確実に遵守させるために、全面的ないしは部分的な失業の場合にも労働者の収入と労働協約が確実に十分に維持されるために、闘わなければならない。すでに自動車のような不必要な生産をおこなっている労働職場を閉鎖することを要求して、ストライキが発生した。たとえば、バスク州のビクトリアにあるメルセデス・バンツ工場がそうである。他のところでは、たとえばフランスの病院やスコットランドのごみ収集の場において、どうして必要な労働に従事する労働者が、より安全な条件を要求して行動を起こした。

 地域組織は、多くのレベルにおいて不可欠な役割を担っている。それらは人々が置かれている孤立を打ち破るのを助ける。とりわけ自宅隔離の期間中に家事や子育てというもっと重い束縛を引き受けざるをえない女性の孤立を打ち破るのを助ける。地域組織は、レイシズムや外国人嫌悪、LGBT+嫌悪と闘うことによって、不安定な、移民の、登録されていない、差別されているマイノリティが、受ける資格のある保護から確実に排除されないようにすることができる。地域組織は、自宅隔離によって暴力を振るう配偶者と一緒に過ごすことになり、自宅が死に至る刑務所になってしまう女性を助けることができる。地域組織は、「社会的距離をとる」という日常的な行為が確実に尊重されるようにすることができる。

 これまでなかったことだが、近隣地区やマンションにある草の根組織が、援助を申し出る人々と助けを求める人々(高齢者、障がい者、隔離中の人)とをつなげるという例がさまざまな国、たとえばイギリス・オランダ・フランスにおいて多く見られる。イタリアでは、実際の援助とならんで、バルコニーからみんなで歌うことを通じて、コミュニティが一緒になって孤立を打ち破り、連帯を示そうとしてきた。

社会運動は、どんな手段が効果的で不可欠なものであり、国際的な交流を励ますのかを知るために、独立した医学的・科学的知見を信頼できなければならない。医師と研究者は、社会運動にかかわらなければならない。

 最後に、社会運動の自己活動は欠くことのできない民主的保証である。大国の専制主義は、効率の名のもとで医療危機の際に強化される可能性がある。可能なもっとも広範で単一の動員によって、この支配的な傾向に反対しなければならない。

資本主義社会の世界的危機

 パンデミックは、社会にとっての重要な試金石を示している。北イタリアのロンバルディの状況は、支配的秩序に何が起こっているのかを端的に示している。ロンバルディはヨーロッパでもっとも豊かな地域の一つであり、もっとも充実した病院システムの一つを有している。にもかかわらず、この病院システムは新自由主義的政策によって弱体化させられてきた。病院は、重症患者が殺到することで身動きが取れなくなり、麻酔鎮痛集中治療学会が、患者を選別して、生存する望みのある患者だけを治療し、そのほかの患者は死ぬに任せるという指示を出すほどまでになっている。

 これは、事故のあとに、救急労働者が多数の犠牲者の中から最初に治療するものを決めなければならないときのような一過性の状況ではなく、もし政策が別のものであったならば避けられたかもしれない制度的失敗なのである。平時において、必要なものが不足することによって、全員を助けるのを放棄する戦争医学が必要となっているのだ。これが、世界でもっとも経済的に豊かで、医療が発達した地域の一つで起こっていることである。そして、明日のヨーロッパのどこででも起こりうるのだ。

資本主義支配秩序への明確な非難

 問題は、新型コロナウイルスのパンデミックが、明日にでも「正常化する」のかどうかではなく、どれだけの死者を出して、どれだけの社会的激変の犠牲を払ってなのかということである。というのは、われわれは大きな流行(SARS、AIDS、新型インフルエンザ、ジカ熱、エボラ出血熱……)が繰り返し発生する時代に生きているからである。慢性的な医療危機の状態は今日、世界的なエコロジー危機(地球温暖化はそのひとつの側面)、永続的戦争状態、新自由主義的グローバリゼーションの不安定さ、資本の「金融化」、債務危機、基本的社会構造の不安定と脆弱さの増加、ますます専制的になる体制の増加、差別、レイシズム、外国人嫌悪などと結びついている。

 医療危機と闘うことは、多国籍企業や製薬業界ロビー、工業的農業と具体的に闘うことを必要とする。工業的農業は、均衡のとれたエコシステムを可能とする小農民のアグロ・エコロジーやアグロフォレストリーに敵対しているからである。それは、都市改革において、不健康なメガシティに終止符を打つことを必要とする。一般的には、利潤論理に無料の治療を対置する。いかなる病人も社会的地位にかかわらず無料で治療されなければならない。われわれの生命はやつらの利益なんかよりも価値があるのだ。

 エコ社会主義は、資本主義社会のこの世界的危機に対するオルタナティブを表現する。医療危機への対応は、このオルタナティブを実現するための他の分野の闘いと一体となった動員であるべきである。そのようにエコ社会主義者、フェミニスト、労働者の闘いを一つにすることは、その目標として、われわれや地球を殺しつつある資本主義システムの廃棄と新たな社会の建設を掲げなければならない。


(「インターナショナル・ビューポイント」三月一八日)

報告:2.23おわてんねっと解散討論集会『天皇のいない民主主義を語ろう』

配信:2.23反天 2月23日、終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)は、ニュー新橋ビル・ホールで「おわてんねっと解散討論集会『天皇のいない民主主義を語ろう』」を行った。

 この日は、徳仁が「天皇」を引き継いで初めての誕生日だ。だが宮内庁は2月17日、皇居で天皇賛美のための一般参賀へと民衆を動員しようとしたが、新型コロナウイルスの感染拡大による皇室一家、皇居と周辺の感染阻止を優先して早々と中止を発表した。

 中止に至る流れをみると、明らかに安倍政権は、水面下で宮内庁と謀議し、事前に「一般参賀中止で調整」などとマスコミにリークして、一般参賀中止による他の様々なイベント中止へと波及していくことも想定しながら諸反応をみたうえでの判断だと言える。結局、「令和初の天皇誕生日」として演出しようとしたが、天皇教のインチキ儀式、茶会へとつなげざるをえなかった。

 天皇徳仁は、赤坂御所で事前に準備された記者会見質問に対していくつかの重要な発言を行っている。基本的な姿勢は、明仁前天皇が天皇制と裕仁の戦争犯罪を棚上げにし、アジア・太平洋などの民衆に謝罪することもなく、欺瞞的な「平和主義」天皇像をつくりあげていく手法を踏襲し、「社会の変化や時代の移り変わりに応じた形でそれに対応した務めを考え、行動していくことは大切なことであり、その時代の役割でもあると考えております」と述べ、一連の天皇「代替わり」プロセスにおいて安倍政権との共謀によって演じてきた任務の延長を続けていくことを表明した。

 さらに会見では天皇制強化に向けた男系天皇か、女系天皇かについての態度を示さなかったが、「秋篠宮とは、折りに触れ、いろいろな話をいたしますが、内容について言及することは控えたい」と述べ、皇室内で事前の打ち合わせを重ねていることも明らかにした。

 また徳仁は天皇制の役割として、ナショナリズムを煽る東京五輪の賛美、資本主義システムによる気候変動の覆い隠し、「水の民営化」を後景化させる「水」問題の取り組みなどを「披露」した。

 とりわけ家父長制と差別主義の天皇制の前提のうえで、(「様々な障害を持たれた方々やLGBTといった性的マイノリティーの人々が掲げる問題」について〈記者質問〉)「この世界にはいろいろな方がおられ、そういった多様性に対して、私たちは寛容の心を持って常に思ってきました」と述べ、天皇制の民衆統合装置をあらためて確認し日本帝国主義防衛のために貢献していくことを強調したのである。

 記者会見だけても徳仁の「新たな天皇」像の一端が浮き彫りになってくる。安倍政権との共犯関係を巧妙にレベルアップしていくことを狙った策動をゆるしてはならない。諸動向を掌握し、分析していくことを土台に天皇「代替わり」キャンペーンで作り出した反天皇制運動の到達地平を広げ、強化していこう。

 集会は、おわてんねっとの四人から問題提起が行われた。

 桜井大子さんは、「民主主義的感性を剥奪する天皇制」をテーマに①なぜ日本社会には「民主化運動」と呼ばれる社会運動はないのだろうか ②憲法第七条で規定する「国事行為」をどのように考えるか ③天皇は「元首」か?――と問いかけた。

 そのうえで「『元首』的存在を、われわれは選ぶことができないという事実。これを当たり前とする憲法が、天皇制が、民主主義的感性を一つ剥奪してしまっていると言えないか? 天皇制と民主主義は相入れない。このことを考えるための事例はありすぎるほどある。その一つ一つを丁寧に検証していくことで、天皇制が日本社会の非民主的なありようを真綿に包むようにしてわれわれに押しつけていること、実は民主化運動が起こってもおしくない状況に私たちが生きていることを実感できるはずである」とアプローチした。

 京極紀子さんは、「社会矛盾の隠ぺい:公的行為の問題性から 〈天皇〉象徴天皇制―国事行為の外側、公的行為にこそ意味がある」と設定し、明仁の「公的行為」ならびに「生前退位 『お言葉』」を取り上げ、小倉利丸(批評家)の論点である〈「国事行為以外の部分に天皇の象徴行為を考えている。憲法の外部にあって憲法を超越する役割。文化や伝統に内在する象徴権力の超越性」〉の側面について掘り下げていった。

 つまり、「天皇制は、包摂と排除の性格を持っている。単なる王様ではない。カルト教としての天皇制、伝道者としての天皇、教祖を憲法の一章に据えている。民主主義とは、天皇制をなくして初めてスタートラインに立つということではないか」と述べ、今後の課題として確認した。

 中村利也さんは、「旧植民地出身者にとつての戦後民主主義」というテーマから「戦後、日本政府は台湾人および朝鮮人の参政権を剥奪し、独立までは日本国籍保有者とみなした。しかし、外国人として登録・管理した。治安管理の対象であり、憲法の適用からも除外し、基本的人権を与えなかった。サンフランシスコ講和条約以降、国籍を剥奪した。このような諸策は、植民地支配への反省、清算をしないままの『戦後民主主義』を作り上げていった。同時に、多民族を排除したうえでの戦後国家の延長から移民も認めず、『単一民族国家』観を広げていった」とまとめた。

 さらに、「『旧植民地』と天皇制」の観点から「朝鮮関係の慰霊碑を訪問しない天皇。天皇の韓国『訪問』、『謝罪』をどう見るか?」という課題について日常的な朝鮮人との交流を踏まえたうえでの問いかけについて問題提起した。

 北野誉さんは、「戦後『国体』としてのアメリカ=象徴天皇制」について①戦後冷戦と日本の「復興」②裕仁の安全保障観③自衛隊海外派兵を支えてきた明仁の「平和=戦争」の犯罪性を批判し、「徳仁もその路線を踏襲している。一九年五月に天皇としての最初の国賓接受がトランプであったことから始まる。雅子の『復活』させ、皇室外交を暮れ広げた。つまり、安保の『高度化』を追認し、それにふさわしい天皇像を模索していくだろう。もちろん天皇制、安保のなくなければ本当の民主主義を実現することはできない」と結論づけた。

 最後に「おわてんねっと解散アピール」が提起され、「いよいよ『行為継承者不足』を解消するための『女性・女系』議論が本格するでしょう。『跡継ぎ問題』という天皇制最大のジレンマが大きく前景化する、これからが正念場です。天皇制の永続化をめざした動きには断固としてNO!の声を上げていきましよう」と参加者全体で当面する任務について意志一致した。

(Y)
 

報告:『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つ! 2・11反『紀元節』行動

配信:はんてん 2月11日、文京シビックセンターで「『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つ!2・11反『紀元節』行動」が行われ、140人が参加した。

 「建国記念の日」(紀元節)は、1967年、自民党政権が戦前の天皇神話である「紀元節」(初代神武天皇の即位)を天皇賛美としてデッチあげた「祝日」だ。
だが、2005年から社会的批判によって政府式典は中止のままだ。憲法九条改悪をめざす安倍政権と日本会議、神社本庁など天皇主義右翼は、グローバル派兵国家建設の一環として天皇制統合装置の強化に向けて政府式典の復活をねらっている。

昨年の天皇「代替わり」キャンペーンとインチキ儀式の強行をバネに、かつ東京五輪を利用しながら天皇制賛美とナショナリズムへとからめとり、改憲攻撃への踏み込みに向けて憲法審査会での強引な審議へと加速させようとしている。

 安倍首相は、例年通りにメッセージを公表し、「令和初の建国記念日」を確認し、「伝統を守りながら困難な課題に果敢に挑み、乗り越えていく」などとあらためて憲法九条改悪に突進していくことを強調した。  連動して日本の建国を祝う会(神社本庁)ら天皇主義右翼は、明治神宮周辺で「建国記念の日奉祝パレード」、「奉祝式典」(自民党、日本維新の会などの国会議員も参加)を行い、「憲法改正を始めとした真の祖国再生に向かう、新たな時代となることを心より祈り念じる」などと意志一致している。また、「自民党の選挙公約には、政府で建国記念の日を祝う式典を開催するという一項があった。残念ながらその約束は未だ果たされていない」と批判し、政府主催の式典実施を強く求めた。

 安倍政権を支え、日本会議「機関紙」の産経新聞(2・11)は、「連綿と続く歴史祝いたい」というタイトルで「建国記念の日ができたのは、戦後20年以上もたつてである。いまだにこの日に反対する声がある。いいかげんにしたらどうか。これは国として健全ではない」「政府は式典を主催し、堂々と祝うべきである」などと危機感丸出しで叫んでいる。

 この一連の天皇主義右翼らの「いらだち」は、憲法改悪反対運動の反撃に直面し、すでにボディーブローに到達していることを示している。安倍政権と日本会議の野望を許さず、天皇「代替わり」反対闘争の成果を打ち固め、安倍政権打倒!天皇制解体に向けた陣形を強化、拡大していこう。

 集会は、実行委の基調報告から始まり、冒頭、「わたしたちは、自身『神』とつながり、またそのことを通して、国家の神聖性を文字通り『象徴』として体現する天皇という存在が、象徴天皇制のもとで明確に生きていることを、確認せざるを得なかった。われわれは、この『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つという視点から、今年の2・11反『紀元節』行動に取り組む」と宣言した。

 そして、①「紀元節」と右派をめぐる状況②「女性天皇」も「女系天皇」もNO! 天皇制はいらない③安保、軍事、沖縄米軍基地、「積極的平和主義」、戦争の時代の「平和」天皇④徳仁の天皇制との対決を!⑤今年も展開される天皇パフォーマンス――を提起した。

 とりわけ四月の中国の習近平国家主席が国賓としての来日について言及し、「中国との経済関係を重視せざるを得ない日本政府・財界は、領土問題や戦争責任問題で声高に反中を叫ぶ右派勢力を押さえるために天皇を利用するのであろう。一方の習近平にすれば、国内にくすぶる戦後補償(個別補償)要求の声を、天皇から『お詫び』あるいは『反省』に類する言葉を引き出すことによって押さえようとする意図があるのかもしれない。また米中経済戦争の渦中で、日中関係を正常に近い形で維持したいという思惑もあるだろう。いずれにせよ天皇(利用)の政治が展開される」と分析した。

 そのうえで「天皇制を廃止して、真の意味の私たちの主権を確立して、その主体において、侵略戦争・植民地支配に対する謝罪・反省の表明と、被害に対する補償を行うことでしか、中国等被害国に対する責任は果たしようがないのである。(この立場は、この原則に固執して、現実的な「解決」の一切をかたくなに拒絶することではもちろんない」)と結論づけ、今後の総路線構築に向けてアプローチした。

 小倉利丸(批評家)さんは、「天皇制 文化・伝統のレイシズム」をテーマに講演した。

 小倉さんは、明仁の生前退位表明を取り上げ、「憲法では象徴天皇の国事行為は、内閣が責任をもって助言して行われる国事行為であるはずだ。しかし、明仁はそのようなものとして天皇の象徴的行為を考えていない。憲法の枠に縛られた国事行為の外にも、天皇が主体となる象徴的行為があることを明言した。……少なくとも、晩年の彼は天皇の象徴的行為の憲法超越性を自覚していたのではないか」と批判した。

 1990~2000年代、反グローバリゼーション運動に参加してきた小倉さんの経験から「冷戦後、左翼は衰退し、多くの人たちは社会主義を言わなくなった。その代わりにオルタナティブと言い出し、『もうひとつの世界は可能だ』をスローガン化した。『もうひとつの世界』の何かは不明だった。だからヨーロッパの若者の一部は、新しいイスラムを見出しIS(イスラム国)に向かった。もう一つは極右にむかった。例えば、『ドイツのための選択肢』がある。新自由主義とグローバリゼーション反対は、右翼も言い出し、伝統的なコミュニティーを守ろうとしている。左翼が将来像を出せないなかで民衆は、伝統主義的解決、権威主義へと向かった。『移民・難民は自分の家に帰れ』と排外主義とレイシズムを強めていった」現状をスケッチした。

 日本に引きつけながら天皇、皇室が繰り返す「伝統」「文化」の言説がレイシズムを支える大衆意識の基層を構成してきたことを明らかにし、「天皇制の構造は、見掛けと違って日本に固有とはいえない側面がある。神話や伝統への回帰を武器にするレイシズムと闘う世界の運動と日本の反天皇制運動とが共通の課題を見出すことは難しくなくなっている。むしろ連帯の可能性が拡がっている。このことは、伝統主義と闘う左翼の運動にとって大きな希望だと思う」と強調した。

 参加諸団体から連帯アピールが行われ、デモに移った。神保町一帯にわたって、「『紀元節』反対!天皇制はいらない!安倍政権を倒そう!」のシュプレヒコールを響かせた。

          (Y)

報告 2.16 辺野古を埋めるな 新宿アクション

縮小写真 二月一六日午後一時から、新宿駅三カ所で、辺野古に米軍基地建設反対のための宣伝活動を行い、午後二時から新宿駅東口アルタ前で集会。

 埋めるな連首都圏が「国は三月にも埋め立ての設計変更申請を行う予定だと読売新聞が報じた。これを阻止するために、二月一六日から二五日まで首都圏で集中した宣伝など諸行動を行う、今日がその第一段だ」と述べ、「大浦湾の軟弱地盤のデーターは取っていないと政府は言ってきたが、昨年三月国会に出した報告書に英語で出していたので誰も気づかなかったがあったのだ。辺野古工事を独自に検証している専門家チームが、このデータを基に護岸の安定性を試算したところ、国の要求水準を満たさないことが分かった。最悪の場合、埋め立てた盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れがあるという。チームは『安全な施工は保証できない。今からでも地盤を再調査すべきだ』と指摘した(東京新聞、2月16日)。ゼネコンの利権・大儲けのための埋め立てをやめさせよう」と訴えた。

 続いて、沖縄からヘリ基地反対協の安次富浩さんが電話でアピールした。

 「安倍政権は桜を見る会支出問題、公文書の改ざんなどとってもひどい政治をやっている。辺野古埋め立てでは、埋め立て予算は三四〇〇億円と言ってきたが九〇〇〇億円に、五年の工期を一〇年に変更せざるを得なかった。これは闘いによって追い込んだ。玉城知事はサンゴの移植を拒否し、埋め立て承認取り消しの裁判を起こし、基地建設を止めるために、真っ向から政府に挑んでいる」。

 「首里城炎上、ブタ熱、新コロナウィルスの沖縄での感染と厳しい局面にあるが知事を支持し運動を展開していく。連日、辺野古での座り込み、海での闘いを続けている。マヨネーズ状の軟弱地盤のデーターが隠されていたことが判明した。こんな連中に沖縄の将来を委ねていいのか。中東に軍艦を派遣したり、ヘリ空母を持とうとしている。軍事大国化のためにカネを使うのではなく、原発被災地・災害被災地のためにカネを使え」。

 「宮古・石垣・八重山・奄美への自衛隊基地建設を許してはならない。ふたたび沖縄を戦場にしてはならない。普天間基地の即時撤去、オスプレイ配備撤回が必要だ。大きな県民大会を予定している。安倍政権打倒に向けて粘り強く未来に向けてがんばろう」。

 沖縄の抗議船の船長が「今年になって、埋め立て状況が変わってきている。昨年一年で埋め立ては一%しか進んでいないと発表されているが、安房・塩川での動きが激しくなっている。ここにきて埋め立てが二%を超えたのではないか。それはカヌーで週三回一〜二時間止めているが、運搬作業は真っ暗になっても行われ、土曜日も返上している。運搬船も二〇〇〇トンから四〇〇〇トンになり、運搬量も倍になっている。危機感をもって、抗議を強めよう」と訴えた。

 ストップ辺野古埋め立てキャンペーンが埋め立て予定企業への抗議行動、国会包囲実行委が三月六日、日本教育会館での首都圏集会、埋めるな連がこの一週間の首都圏での宣伝活動の報告を行った。

 この後、午後三時から埋め立てを行っているゼネコンの大成建設への抗議を含めて、新宿駅一周のデモを一六〇人が行った。

(M)

報告 : 1.31「2020人権のつどい 包括的な人種差別撤廃法制度の制定にむけて~ヘイト スピーチを中心に」

 一月三一日午後六時半から、東京・江東区亀戸文化センターホールで、「2020人権のつどい 包括的な人種差別撤廃法制度の制定にむけて~ヘイトスピーチを中心に」がつどい実行委主催で行われた。

 2016年に差別を解消するために「障害者差別解消法」、「部落差別解消推進法」、「ヘイトスピーチ解消法」の人権三法が施行された。これらの法律が制定試行された背景は、今もなお、様々な差別が現実に発生しているからだ。しかし、これら人権三法は、いずれも罰則規定のない個別理念法であることから、一定の抑止力とはなりうるものの被害者の救済という点では限界性を持っている。長年この問題に取り組んできた師岡康子弁護士(外国人人権法連絡会)が講演を行った。

(M)

 川崎市の多文化交流施設「市ふれあい館」に「謹賀新年 在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら、残酷に殺して行こう」と書かれた年賀状が届いた。殺害を宣言し、在日コリアン市民を恐怖に陥れるという許さざるヘイトクライム(差別に基づく犯罪)が起きた。おぞましい文面が示すのは同じ人間とみなさず、共に生きる存在と認めない迫害の意思だ。

 過去の例から、昨年一二月の川崎市の差別根絶条例の制定がきっかけとなったことは想像に難くない。ただちに抗議の署名運動が呼びかけられ、三万筆が集まった。市長も犯罪行為、必要な措置をとると表明した。その後一月二七日、市の職場に「爆破の犯罪行為を行う」と脅迫が続いている。せめぎあいであり、逃げることはできない。

1.ヘイトスピーチと人種差別

 ヘイトスピーチの本質は歴史的、構造的に差別されてきた人種、民族、社会的出身(世系)、国籍、性別、性的指向、障がいなどの属性に基づくマイノリティ(社会的少数者)集団・個人に対する、属性を理由とする、言動による差別、とりわけ差別の煽動。

 植民地支配の時代と共通する根深い差別構造が継続している。マイノリティにとって全生活にわたって差別されている中の一部であり、差別全体と取り組む必要性がある。特殊の集団によるデモの問題に切り縮められない。

 一九二三年の関東大震災での虐殺事件、拉致問題以後起きた朝鮮学校生への襲
撃事件、政府の朝鮮学校生徒への授業料無償化からの排除、二〇一一年東日本大震災時の、中国人窃盗団というデマを信じて自警団を組織した事件、最近の韓国バッシングでの韓国学園生徒への暴力行為など。危険な状態になっていて、決して放置できない。ヘイトスピーチが物理的暴力に結びつき、戦争にまでつながる可能性さえある。

 外国人住民調査結果(2016年)によると、
入居を断られた 四割 就職差別 四人に一人 直接侮辱された 三割。

 身構えて生活しなければならない。ヘイトデモに合わないようにする。被害に先が見えない。「出ていけ。皆殺しにする」の暴言は、結局日本国籍を取るか通称を使うかと強制さらせれる。人権侵害が起きている。

2.国際社会におけるヘイトスピーチと人種差別

 世界共通の人種差別と排外主義との闘いの問題。日本も一九九五年に人種差別撤廃条約に加盟しており国際法上、人種差別を「禁止し、終了する義務」がある。

 国際人権法の求める九つの最低限の基準

ア)法制度設計の前提となる差別の被害者グループとの認識及び実態調査

イ)国の行ってきた差別を生じさせ又は永続化させる法制度の洗い直し

ウ)平等な人権を保障する法制度

エ)人種差別禁止法

オ)ヘイトクライム及びヘイトスピーチの処罰

カ)人種差別撤廃教育

キ)被害者の保護と救済

ク)国内人権機関

ケ)個人通報制度

 日本は致命的に取り組みが遅れている。人種差別撤廃政策も、担当省庁もない。

 日本政府の基本姿勢。①新法を作るほどの差別もスピーチも認識していない②現行法で対処できる③差別は啓発でなくすべき。

 現行法制度の欠陥。民事裁判提訴は可能だが、被害者に主張・立証責任があり、
差別と認められることは容易ではない。極めて深刻な二次被害を伴い、効果も限定的。不特定多数の集団に対する差別的表現を規制する規定、救済手続きがない。

3.ヘイトスピーチ解消法の意義

 理念法とはいえ、ヘイト側を「表現の自由」として守ってきた国が、それを差別として認め、重大な害悪を認め、許さないとの反差別の立場に立ったことは反差別法整備の出発点となる。

 両院附帯決議、参議院法務委員会決議により、人種差別撤廃条約の義務の履行の一部と明確化したのであり、人種差別撤廃条約及び人種差別撤廃委員会の勧告などを解釈の指針とすべき。地方公共団体においても取り組む責務、義務がある。

 しかし、人種差別撤廃基本法ではない。その結果、対象が差別的言動のみ、在
日外国人のみ、基本方針策定義務、国会報告義務、実態調査義務、施策を検討する専門機関の設置も財政措置もない。実効性が弱い。

 解消法設立後の現状。ヘイトデモの回数は半減、ただし東京集中。ヘイト街宣は微増。二〇一八年のヘイトデモ・街宣数合計は三〇〇。嫌韓・嫌中流の日常化、ネットの書き込み、選挙活動に名を借りたヘイト街宣、地方議会への進出。日本第一党(在特会元代表桜井誠が党首)―都知事選、衆院選挙にも。NHKから国民を守る会、日本国民党(維新政党新風東京都本部、代表鈴木信行・葛飾区議)。

 裁判所でヘイトデモ禁止仮処分の決定や損害賠償を認める判決が出ている。警察は二〇一六年六月三日通達後、デモ届け出時点でヘイトスピーチをしないよう注意。一部の警察ではデモ中、解消法の条文をアナウンスしたり、カウンターへの敵視一辺倒の態度が変化。カウンターの逮捕者数は激減。

 解消法実行化の地方レベルの現段階。①公共施設の利用をガイドラインを作り制限、川崎や京都。条例制定についての行政・議会の動き。大阪市、香川県観音寺市(差別禁止条項・罰則つき、五万円)、国立市、神戸市、大阪府、狛江市。

4.今後の課題

 川崎市は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を成立させ、違反した場合、五〇万円以下の罰金を科すことを決めた。何回やってもカウンターしても止められないヘイトスピーチに対して行政が踏み込んだ。他の地域で川崎市のように作るのかが問われている。

 江東区地域でもヘイト行動が行われている。江東地域でもぜひ条例を作ってほしい。

 条例の内容で重要なのは、①人種差別全体に取り組むことが不可欠②禁止条項+何らか制裁規定③救済制度と第三者機関による審査手続きは不可欠である。禁止規定のみだと結局裁判をやるしかなく、絵にかいた餅になる。

 解消法、条例制定など、市民があきらめず、声を出し働きかけ続ければ、社会
は変えられる。差別を許さない強い姿勢を示すことが求められている。差別のない社会を作っていこう。

(講演とレジメをもとに編集部がまとめた、文責編集部)
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