虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

政治情勢

報告 : いのちをつなぎ くらしを守れ フクシマと共に 9.17さようなら原発全国集会

IMG_2705 九月一七日一二時半から、東京・代々木公園B地区野外ステージで「いのちをつなぎ くらしを守れ フクシマと共に 9・17さようなら原発全国集会」が主催:「さようなら原発」一千万署名市民の会、協力:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会で開かれ、八〇〇〇人が参加した。

 木内みどりさんの司会で集会は始められた。最初の一時間はゼロノミックスと
うじきつよしのコンサートが行われた。鎌田慧さん(ルポライター)と澤地久枝さん(作家)が主催者あいさつを行った。

 鎌田さんは「原発いやの声は広がっている。原発推進派はカネもうけのために再稼働している。これを許さないためには政権を代えるしかない。東海原発再稼働するかどうかが問題になっている。青森県の下北・大間原発、再処理場は核センターとしてやられている。原発は絶対に認められない」とあいさつした。澤地さんは「自民党の総裁選では足をひっぱったり、おどしをかけている。こんなひどい政治があるか。フクシマを切り捨てているばかりか、原発を輸出しようとしている。私たちは原発稼働を許さない。被害者といっしょになって闘う。沖縄で
も勝ちましょう。NO!原発」と発言した。

 フクシマから、村田弘さん(福島原発訴訟かながわ原告団)と佐藤和良さん
(福島原発刑事裁判支援団)が報告した。

 村田さんは「原発関連自殺者が今年でも三人、通算一〇二人にのぼる。事故はおわっていないのだ。三週間前、内堀福島県知事は帰還困難区域の避難者への住宅提供を再来年の三月で打ち切ると発表した。二万数千人の住宅が奪われる。家がなかったらどう生きていけというのか。二〇二〇年のオリンピックで、もう福島は終わったと言いたいのだろう。三〇近い集団訴訟で、七つの判決が出て、その内の四つの裁判で東電と政府の責任を認めた。静かに怒るのではなく、赤鬼になっても立ち上がる。むしろ旗、座り込み、署名などあらゆる行動を起こす」と語った。

 佐藤さんは「二五回の公判の中で、東電の津波は想定外であり、法的責任はな
いという主張がいかにでたらめか分かってきた。二〇〇六年に耐震審査があり、二〇〇七年、吉田所長が部として計画を立てて地震対策をするとなった。二〇〇八年六月の東電の常務会で決めたにもかかわらず、七月三一日にそれを中止した。それは津波対策に四年と数百億円の費用がかかること、当時、新潟地震の影響で柏崎原発が停まっていたことがあり、福島原発が停まったら経営が成り立たないと、経営を優先させたからだ。九月五日に、この内容の証拠が採用された。これでほぼ有罪が決まった。一〇万余人が避難している民事裁判にも大きな影響が出るだろう。一〇月に被告人尋問が行われ、年内に論告求刑、来年には一審判決が予想される。裁判の支援を」と訴えた。

 東海第二原発再稼働について、大石光伸さん(東海第二原発訴訟原告団)が
「一一月末に、四〇年ルールを骨抜きにし、二〇年の延長を決め再稼働を目論んでいる。東海原発は首都圏の人口三〇〇〇万から五〇〇〇万人から一一〇キロの地点にある。東海原発を運営する日本原電は国策民営会社だが、資産の一四一億円の内、八〇億円を差し押さえられている。そのため、再稼働に必要な一七四〇億円を東電が肩代わりするとしている。こんなことを許してはいけない」と発言した。

 原発ゼロ法案について、吉原毅さん(原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟)が
「原発はコンクリートで出来ているので、普通の民間戸建て住宅よりも地震に弱いことを示し、原発を止めよう」と話した。

与儀睦美さん(辺野古の海を土砂で
埋めるな!首都圏連絡会)が首都圏における集会などの取り組みの報告をし、知事選で玉城デ二―さんの勝利に向けて支援を訴えた。

福山真劫さん(戦争させな
い・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が、①憲法改悪の発議を阻止すること②沖縄県知事選勝利で、辺野古新基地建設を阻止すること③東アジアで、非核・平和の確立を、と訴えた。

 最後に落合恵子さん(作家)が安倍政治を批判し、原発、沖縄そして自衛隊と問題点をあげ、命以外に大事なものはない、政権に命と人生を左右させない」と閉会のあいさつをした。その後、渋谷コースと原宿コースに分かれてデモ行進を行った。

(M)


読書案内『日本会議の野望』俵義文 著

日本会議の野望読書案内『日本会議の野望』
極右組織が目論む「この国のかたち」
日本会議の政治戦略を検証する

俵 義文 著/花伝社刊 1200円+税


 日本会議は、安倍政権を生み出し、支えぬく天皇主義反革命勢力の一つだ。与党政権の大臣は、「20人中15人(75%)が安倍と麻生が特別顧問の日本会議国会議員懇談会の政治家である。そして、安倍が会長の神道政治連盟国会議員懇談会の大臣は19人(95%)であり、安倍晋三を総理・総裁にすることを最大の目的にしている安倍が会長の議連・創生『日本』の大臣は10人(50%)」(本書)が所属している。この実態からでも、ほぼ日本会議によって制圧中であると言える。

 俵は、子どもと教科書全国ネット21代表委員であり、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会に参加し国会包囲などにいつも参加している活動家だ。長年の教育・教科書問題を取り組むなか、政権に対する日本会議の暗躍をチェックし、その調査から日本会議が目的意識的に全国展開し、とりわけ地方議員の送りだしなども含めた地方自治体への浸透工作の常習犯であり、その到達点として中央政治の制圧を狙っていることを早くから暴露してきた。

 森友学園の国有地格安払い下げ事件が日本会議絡みであることが発覚するや、マスコミ等ではあまり取り上げられてこなかった日本会議がクローズアップされ、しかも森友学園の理事長籠池 泰典が日本会議大阪府本部運営委員であり、天皇主義教育を実践していたこなどが次々と明らかとなる。

安倍政権支える実働部隊として

 すでに本屋の店頭には、2016年の『日本会議の研究』(菅野完)を皮切りに『日本会議の正体』(青木理)、『日本会議 戦前回帰への情念』(山﨑雅弘)など日本会議批判関連書が積み上げられていた。俵は、先行して日本会議批判を取り組み、その集約として『日本会議の全貌―知られざる巨大組織の実態』(花伝社)を発刊していた(2016年6月)。既刊書では日本会議の前身、結成、人脈、活動実態などを浮き彫りにしているので、本書の紹介では省くが、セットで学習すれば日本会議と安倍政権、自民党が一体であることがわかるだろう。

 ところが俵は、あえて本書を発刊しなければならなかった理由として、各地の講演会のたびに「(安倍政権が)これだけ悪政をつづけ、支持率が下がってもなぜ安倍政権はつぶれないのか」と参加者から質問されることを紹介している。

 俵は、「衆参で自公の与党が3分の2以上の議席をもち、数の力による政治を続けていることが一番大きな理由である。そのこととも関係して、安倍政権を支える右翼的な議員連盟(その所属議員)と日本会議の役割が大きい。日本会議は『安倍首相でなければ憲法改正はできない』と主張して、改憲という『悲願』を共有する安倍政権を民間において支えている」と答えている。つまり、安倍政権打倒の闘いは民間反革命=日本会議との攻防であることを再確認するために本書を発刊しなければならなかったのである。

 この闘いは、「安倍政権打倒」の気分やムードなども大事だが政治的武装ぬきに闘争力は持続しないことも再認識しなければならないということだ。先の質問のように、この間の安倍政権の支持率下げから上げ傾向などによって一喜一憂し、落胆したりなどの波があることも確かだ。そのことを自覚的に乗り越えていくための一つの糧として本書(第4章/日本会議9つの野望、第5章/日本会議の教育政策、第6章/日本会議と森友・加計学園問題)を土台にして日本会議批判を押し進めていこう。

国民投票での過半数射程に

 日本会議は、1997年5月に結成し、47都道府県に県本部・252支部、役員は約3500人、会員が約4万人。現在、憲法改正に向けた国民投票運動のイニシアチブ装置として構築している真最中だ。

 日本会議のフロント組織である「美しい日本の憲法をつくる国民の会」
(2014年10月設立/共同代表・櫻井よしこ、田久保忠衛、三好達)は、「憲法改正1000万賛同署名」を取り組み、18年2月に1000万人を達成し、「憲法に自衛隊明記と緊急事態条項新設を求める決議」を採択している。

 日本会議との攻防にとって、あえて「国民の会」の「平成30年度の国民運動方針」を示しておくのも無駄ではないだろう。

「方針」では成果として

①1000万賛同者
拡大運動(1001万8221名)、②地方議会決議(36都府県〈76%〉)、③国会議員署名(376名〈18年2月28日現在〉)を確認。そのうえで賛同署名達成を踏まえ全国で幅広い啓発運動を推進―①憲法改正行事②憲法改正研修会③自衛隊DVD上映・普及活動④インターネット「改憲チャンネル」、動画配信⑤女性や青年を対象とした啓発活動を柱にしながら、その推進者として全国289の小選挙区に「国民投票連絡会議」を設立し、来るべき国民投票における過半数の賛成投票を目指すことを確認している。

 国民投票法は、継続審議の扱いとなっているが、自民党は制限なしの膨大な資
金力で宣伝を繰り広げていけることをねらっている。これは日本会議と国民の会の意向を代弁し、すでに先取り的に国民の会が「草の根」で進めていることだ。民主主義を否定する与党の国民投票法制定を許してはならない。

その組織実態と政治的力は

 さらに組織実態を明確化するために俵資料にもとづいて、以下を列挙しておく。

 日本会議国会議員懇談会に所属する国会議員が290人(約九割が自民党)、自民党内「日本会議議連」メンバーが衆参議員417人(衆参議員717人の約4割、自民党衆参議員417人の約6割)、日本会議地方議員連盟に所属する議員が1800人。

 日本女性の会(2001年9月結成/39都道府県に四六支部)は、現在、憲法改悪国
民投票運動に向けて「女性による憲法おしゃべりカフェ」を開催し、各世代へのアプローチを切り開いている。

 日本会議経済人同志会(2004年4月結成)は、100社が加盟し、日本会議の政策を支持し、各種キャンペーンを担っている。

 自民党の憲法改正推進本部は、46人の役員がいるが、日本会議連に所属が33人(71・7%)、神道議連が40人(87・0%)、靖国議連が35人(76・1%)、「創生」日本が13人でダブッているとは明らかだ。なお自民党議員でどの議連にも所属していないのが2人(平将明〈衆/東京四区〉、福田達夫〈衆/群馬四区〉)しかいない。

 俵は言う。「こうした右翼組織と右翼議連が日常的・継続的に連携して政治や教育などの課題に取り組み、政策をつくり実現するという図式」を調査活動の到達点として立証し、このような日本会議と「日本会議連」は、今までの右翼運動を「大きく転換した」と結論づけている。要するに、「両者の連携によって、日本の政治や社会、教育に重大な影響を及ぼしてきた。『影響を及ぼす』というよりも、日本会議の政策・要求が『日本会議連』の活動によって、実現したり、政府の政策を断念させたりしてきた」と規定する。

 公明党は、安倍政権・自民党が日本会議に制圧されている政治構造を前提にしているのであり、その土俵の上で利権を餌にして支持層を維持し、反動的な役割を展開することによって防衛されているにすぎない。

 俵は明記していないが、あえて言えば安倍・日本会議政権とレッテルを貼っても言い過ぎではないのである。改憲阻止闘争は、このような政治構造の分析、日本会議の動向と支える人脈の言論、安倍政権応援団の産経新聞と読売新聞の主張と日本会議メンバーの登場分析などを明確化させ、運動として共有化していくことは重要だ。要するに、改憲突撃隊としての日本会議の組織と行動確認の追跡、その蓄積活動と連動して政治・政策の掌握と危険予想の提示が求められている。

その強さと弱点をえぐり出す

 なお日本会議の役割について過大・過小評価に陥ることのないように構える注意は必要だ。そのうえでの私見だが安倍首相と日本会議は、森友学園と籠池を立ち上がりの時点からバックアップし、天皇主義教育の先取りとして実現させようとしていた。だが、国有地格安事件の発覚を契機にして、森友学園問題がマスコミでクローズアップされ、天皇主義教育に対して批判が集中してしまった。同時に総がかり行動の国会包囲、全国的な反安倍政権の高まりに直面した安倍首相と日本会議は、速攻で籠池切り捨てへと進んだ。反発した籠池一家のパフォーマンスはワイドショーネタとしてさらに大きく広がる始末だった。

 このプロセス、つまり安倍政権と日本会議の共謀のうえで籠池切捨てへと乗り移った。この速攻性に脆弱性が現れている。日本会議は、以前から児童・小中生を天皇行事に動員してきた。ところが今回の事態ではあわてふためき動揺を深めた。御都合主義と防衛主義的な立ち振る舞いによって、いかにこの組織が瓦解へと向かうかのポイントを自己暴露したのである。 

(Y)


報告:なぜ元号はいらないのか? 7・21集会

配信:元号反対 7月21日、反天皇制運動連絡会、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、天皇制いらないデモ実行委員会、靖国・天皇制問題情報センターの呼びかけで「なぜ元号はいらないのか? 7・21集会」が文京区民センターで行われた。参加者は97人。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設に向けて憲法改悪をめざし、2019「天皇代替わり」と「明治150年」を結びつけ天皇制賛美キャンペーンを行っている。その一環として来春に新元号を発表して天皇制民衆統合の強化へと加速化している。

 しかし、この実態は、安倍政権と右派勢力などによる手前勝手な妥協の産物で
しかない。「新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議」(議長=古谷一之・内閣官房副長官補/5・17)は、当初、生活の混乱を生じさせないため準備期間を長くとるために今夏あたりの公表としていた。だが右派などから「新元号の発表によって天皇陛下と新たに即位する皇太子さまという『二重権威』が生じる」などの圧力もあって首相官邸は「(新元号の)早すぎる発表は天皇陛下に失礼。ギリギリの時期でいい」と判断した。また、旧元号から新元号へのシステム改修が間に合わない場合は、一定期間は「平成」の利用も認めることになった。

 なお新元号システム改修特需によってIT大企業には巨額なカネが舞い込むことになった。例えば、佐賀県では新元号対応のシステム改修費約1億3200万円も計上している(佐賀新聞5・18)。一つの県でこれだけの費用を使うのだから、中央―全国でどれだけの費用がかかるのか。とんでもない無駄遣いだ。

 このように新元号への移行だけでも大迷惑な事態なのに、あくまでも天皇制強
化に向けた新元号の押し付けを貫徹しようとドタバタを繰り返している。すでにNHK世論調査(17年)では「西暦よりも元号をつかう」(28%)、「元号よりも西暦をつかう」(63%)という結果で明らかなように民衆生活にとっては元号使用は不便な存在でしかない。その一方で各所、学校で元号が慣例化し、公共機関と関係を持つケースでは元号使用を強制される。天皇制強化に向けた大迷惑な元号を廃止し、西暦で統一すればいいのだ。

 元号はいらない署名運動は、「新元号制定に反対する署名」運動で5000筆を越
える署名を集約している。運動の広がりを受け、1万筆をめざすことになった(最終集約18年11月15日)。各地区・現場で署名運動を押し進めていこう。

 集会は、井上森さんから主催者あいさつからはじまり、「2月から『新元号制定に反対する署名』運動を開始した。新元号の発表がどんどん遅れて19年4月となった。署名は5000筆を越え、1万筆をめざすことになった。11月に集約するが、継続して署名運動を広げていこう」と呼びかけた。

 坂元ひろ子さん(中国思想史・一橋大名誉教授)は、「中国の革命経験から考えるアジアの共和国」をテーマに講演した。

 冒頭、坂元さんは、「天皇制は、差別抑圧強制の根源であり、習慣化・身体化されている。『日の丸』強要、皇室への敬語・『お言葉』の強要、年号使用の強制〈政府機関・国立大学、民間企業、集合住宅管理組合等〉で明らかだ」と指摘した。また、最近の反右派を含む象徴天皇『翼賛』傾向(とりわけ退位問題以降)、批判忌避空気の現れとして、内田樹の『天皇主義者宣言』、柄谷行人の『憲法の無意識』、白井聡の『国体論 菊と星条旗』を取り上げ批判した。

 「アジアの共和国」に関して①対中国「起源」コンプレックス~漢字文化(漢
字ことば権威)②中国の「天」観念と共和「革命」について史実に基づいて検証し、「中国の君主専政政体はヨーロッパの場合に比して、中国は広大な地で独裁するだけに統治の網の目が粗らかった」と指摘。

 さらに中国同盟会(1905)の『民報』、人類館事件(1903)、亜洲和親会
(1907)から第一次世界大戦と中国、満州事変(1931)と国共内戦などの歴史的評価をしながら「中国の漢字文化そのものに革命思想はあったが地大人多による『共和』かつ『民主』の困難性もあった。日本は、中国の漢字文化にコンプレックスを持ち、真似をしながら天皇制を万世一系などとデッチ上げた。北朝鮮、韓国、中国、沖縄を直視できないことと繋がっている」と批判した。

 「反天皇市民1700ネットワーク」、「大分の島田雅美さん」からの連帯メッセージが紹介。

 中川信明さん(靖国・天皇制問題情報センター/練馬教育問題交流会)は、「今度こそ、元号とサヨウナラするために~元号反対運動の実践と展望」について次のように報告した。

 「元号反対運動の3つのピークがあった。1979年の元号法制化反対運動。1989~
1995年の〈昭和から平成〉やめよう!元号運動を行い、東日本と関西で署名運動を展開した。2017年、元号いらない署名運動の取組みだ。次の一手に向けてどうするか。年号に関して①広報物の年月日記載めぐって②国・自治体・民間企業などの手続き書類をめぐって③国・自治体などが個人に発行するものをめぐって―の3つのステージがある。これらの攻防を共有化し、次への可能性を探っていく必要がある。元号反対!改元拒否の世論形成のための署名運動を取組みながら具体化していこう」。

 大沢ゆたかさん(元立川市議)は、「元号改訂に関する2018年立川市予算委員会での質疑から」について報告し、「『元号、西暦の併記を考えている自治体』を調査した。23区26市のうち西暦のみが1市(町田市)、元号のみが2市(清瀬市、稲城市)、元号と西暦併記が5区市、併記検討中が10区市、検討していないが21区市、その他が10区市だった。東京都は必要に応じて元号・西暦併記だ。さらに『平成元号を使用しているシステム数 元号改定に伴う作業とシステム変更とその経費』についても調査し、巨額なカネが使われることがわかった。自治体に対して西暦を書かせろと要求していくことが必要だ。元号費用について決算時でどれだけ使ったのかをチェックし、公表していくことも必要だ。天皇のためにムダなカネを使うことはない」と訴えた。

 連帯アピールが茨城・戦時下の現在を考える講座、「オリンピック災害」おことわり連絡会、アジア資料センター、あいち代替わり・植樹祭を考える会(仮)から行われ、最後に主催者から今後の署名運動の提起があった。


(Y)

報告 : 報告:2020東京オリンピックいらない! まだ間に合う、返上しよう!7.22原宿 アピール&渋谷デモ

配信:オリンピック「金権五輪」の実態をあばく

 7月22日、「オリンピック災害」おことわり連絡会は、午後四時から東京・原宿駅前の神宮橋で「2020東京オリンピックいらない! まだ間に合う、返上しよう!原宿アピール&渋谷デモ」を行った。酷暑の中で100人のアピール集会とデモが行われ、多くの人々の注目を集めた。

 最初の発言者はスポーツジャーナリストの谷口源太郎さん。谷口さんはオリンピックが「マネーファースト」の拝金主義に貫かれていることを厳しく批判した。

「オリンピックでは一兆円を超す興行収入があり、NBC(米国の放送資本)な
どは放送権料として2000憶円も支払っている。放送権料や企業からの収入で多くの贈収賄逮捕者が生まれ、懲役年数を合わせると50年になる」と金権五輪の実態を暴露した。

 1925年生まれで、1932年のロスアンゼルス五輪をラジオで聴いた記憶があるという元教員の北村小夜さんは「オリンピックの弊害は道徳教育・愛国心教育の強化にも示されている」と語り「こんなオリンピックはいらない。返上しよう」と訴えた。「反五輪の会」メンバーで障がい者学校の教員である仲間は、「スポーツの本質は『排除』でもある。五輪教材には都合の悪いことは何も書かれていない。オリ・パラ教育に反対し転校を強要されたり、授業を外されたりする教員も出ている」と語った。

「人権」「復興」にだまされるな

 元大学教員の鵜飼哲さんは、オリンピックが国策教育と深い関係にあることを指摘し、1952年の「主権回復」とヘルシンキ五輪、1964年の東京五輪開会式での昭和天皇裕仁の開会宣言の例を挙げた。そして天皇代替わりと連動した2020年東京五輪が1963年のベルリン五輪=ナチス五輪との相似性を持つものとなる危険な構造を提起した。

 武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)の杉原浩司さんは、「オリンピック
が呼び込む軍事体制」をもテーマにした「川崎でイスラエル軍事エキスポを考えるシンポ」(8月3日)を紹介した。

反五輪の会の首藤久美子さんは「オリンピックが儲かるということで、皆さんの
生活が良くなるのか」と注意を喚起し、「明治公園、宮下公園からの野宿者の排除、都営住宅の解体と住民追い出し」を厳しく批判した。次に宮城県気仙沼市の木村さんは、福島原発事故災害が終わっていない現状の中で、「復興」を口実に東京五輪が使われていることを厳しく批判した。

 東京にオリンピックはいらないネットの渥美さんは「小池東京都知事は、オリ
ンピックで『人権尊重』と言っているがまやかしだ。引っ越し代を一銭も支払わず強行した都営霞ヶ丘住宅の取り壊しは地域コミュニティーの破壊だ。オリンピックこそ人権破壊のかたまりだ」と糾弾。さらにパレスチナ連帯運動に取り組んでいる八鍬さんは、イスラエルにとってはオリンピックこそ「サイバー攻撃」を口実にした「人権破壊のショーケース」となっていると批判し、大榎さんは福島原発事故の放射線被害を隠蔽したまま行われる「復興五輪」の内実を指摘した。

 集会後、原宿から渋谷へ多くの人びとでにぎわう街中を「オリンピックはいら
ない」と訴えた。  

(K)


報告 : 土砂で辺野古に運ぶな!本土からの特定外来生物 8月土砂投入ストップ!7.25首都圏集会

IMG_2565 七月二五日午後六時半から、東京・全水道会館で「土砂で辺野古に運ぶな!本土からの特定外来生物 8月土砂投入ストップ!首都圏集会」が主催:辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会/辺野古土砂搬出反対!首都圏グループ、共催:辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会、協賛:「止めよう!辺野古埋め立て」国会包囲実行委で開催され、二〇〇人を超える人々が集まった。

 首都圏グループの岩槻武行さんが「土砂投入が決められ、翁長知事がこれを拒否するという緊迫した状況にある。二〇一二年土砂搬出問題について話し合い、防衛省や環境省に申し入れを行い、二〇一四年からは署名運動を始めて広がっている。首都圏でも埋めるな連ができた。何としても土砂投入を止めよう」と主催者あいさつをした。

県は最大の切り札を行使する

 次に、全国から参加した土砂連の仲間が報告した。

 沖縄から、北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会・土砂全協顧問)が緊迫する情勢について話した。

 「知事がいつ承認取り消しを発表するかにかかっている。防衛省は土砂・石材を大量に運び、工事の強行の構えを見せている。現状にしぼって報告する。八月一七日以降から土砂を投入する。辺野古側の②―1工区から始める。七月一九日に外周護岸がつなげられた。一週間県庁前座り込みと翁長知事になり初めて知事室前座り込みを行った。七月一九日、副知事と市民側一〇人が会った。副知事は『七月中の埋め立て承認撤回を表明し、防衛省への聴聞の手続きを始めること』を明言した。聴聞には一カ月かかる。県は最大の切り札行使へ向かう。①八月一七日に間に合うのか、②国の対抗策は? 国は効力の執行停止を求めて、国と県で新たな裁判が始まる。しかし工事は行われるだろう」。

 「最大の争点は軟弱地盤の問題だ。大規模な地盤埋め立てが必要となり、設計変更が必要だ。そうなれば知事の承認が必要となる。知事選が決定的な意味を持ってくる。大型のケーソンを置けない。この問題についてデーターが不存在であるとして非開示にしてきた。それに対して裁判を起こして闘っている」。

 「八月一一日、オール沖縄として県民大会、八月六日~一〇日、八月一六日~一八日を集中大行動としている。ゲート前は苦しい状況が続いている。一人でも多く人が結集して欲しい」。

有害外来生物を運び込むな

 報告②。大津幸夫さん(自然と文化を守る奄美会議・土砂全協共同代表)。

「辺野古に土砂を運ぶために、採石場で石を削り、岩ズリを山積みにして搬出の準備をしている。那覇第二滑走路の建設のための埋め立て工事で石材を搬入した。採石場や港湾などで特定外来生物ハイイロゴケグモが発見された。石材を洗浄して搬出した」。

 「辺野古埋め立ての土砂を水で洗ったらなくなってしまう。大量の土砂を高熱処理、塩水処理の方法は非常に困難だ。鹿児島県に対して、ハイイロゴケグモの侵入する奄美大島から土砂(岩ズリ)の沖縄県への搬出に対して、沖縄県や県議会から、協力要請があったら全面協力してほしい、と七月二〇日までに回答するように申し入れた。県は国がやることと逃げた。各県で反対集会をやろう」。

 報告③。八記久美子さん(北九州連絡協議会)。「門司地域には、五つの採石場に、全体の三五%に当たる七四〇万㎥の岩ズリのストックがある。辺野古土砂北九州は三年前に三二団体で結成し、故郷の土を戦争に使わせないために、様々な活動を行っている。門司では外来生物のオオキンケイギク・セアカゴケグモ・ヒアリが見つかっている。万が一土砂が搬出されるようになった場合、全量検査は絶対の条件だ」。

 「沖縄の基地を知ってもらうために、『辺野古シネマ』と銘打った映画上映会を行ってきた。そして八月五日には稲嶺進さんの講演会を開く。昨年の冬に、福岡県や北九州市と交渉を行った。『要請があれば知らん顔はできない』という言葉をもらった。『辺野古土砂北九州』と『山口のこえ』で合同の『福岡山口土砂会議』を開き、議員と市民が学習会や情報交換を行っている」。

 「福岡で進む米軍の基地化。自衛隊築城基地の緊急整備は普天間基地返還の条件の一つで、いま滑走路を三〇〇m沖合に延長する問題が起きている。芦屋基地でも滑走路の延長が言われている。福岡空港ではヘリ拠点機能を移設し二〇一九年度末完成予定。基地建設にも反対していく」。

全国から土砂を搬出させない!

 報告④。安陪悦子さん(辺野古土砂搬出反対全国協議会共同代表)が全国協の運動を紹介した。

 辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会の歩み。二〇一五年奄美市で、七団体で全国協が発足。署名運動を開始。沖縄県で土砂条例可決。二〇一六年、加盟団体。

香川県:小豆島環境と健康を考える会、故郷の土で辺野古に基地をつくらせない
香川県連絡会、山口県:「辺野古に土砂を送らせない」山口の声、福岡県:「辺野古埋め立て土砂搬出反対」北九州連絡協議会、門司の環境を考える会、熊本県:辺野古土砂搬出反対熊本県連絡会、長崎県:五島列島自然と文化の会、鹿児島県:南大隅を愛する会、自然と文化を守る奄美会議、沖縄県:本部島ぐるみ会議・島ぐるみ会議名護、三重県:辺野古に土砂を送らせない三重県民の会(ケーソン)他六団体と二協力団体。二〇一八年三月防衛省交渉。署名提出計一一万七三一〇筆。

 各地の対県交渉。各県から前向きな答弁引き出す。


 鹿児島県:二〇一六年、一七年、一八年七月一一日、要望・要請活動。

 熊本県:県から書面回答で「沖縄県からの要請が出ていない段階では対応等を
お示しすることはできません。要請があれば国と協議し対応を検討することとし
たい」。
 長崎県:二〇一七年三月、県交渉で、一般論と断りつつ「沖縄の土砂条例に基づいて協力要請があった場合に、長崎県としては沖縄の条例の範囲内でこれに協力する体制をとる」「各県ごとに、生物多様性地域戦略を推進する立場から、これは自らの責務であることを確認する作業が必要」。

 福岡県:二〇一七年一二月、北九州市環境保全課長「沖縄県から(外来種対策
の協力)要請があれば検討します」。

 山口県:「二〇一七年一〇月、議会環境福祉委員会で県環境政策課長が「具体
的な要請がない」と断りながらも、議員の重ねての要請に「一般的に出来ることと出来ないことはあるが、出来ることには真摯に対応する」。

 香川県:「二〇一八年二月定例議会で、浜田知事答弁があり「沖縄県の条例に
基づく立ち入り調査は、基本的には同県が実施するものであるが具体的な協力要請があった場合には、その内容を確認した上で所管する法令等に基づき対応したい」。

 土砂全協は五月二九日、沖縄県副知事への要請、七月二日県議会与党会派へ

「土砂条例の改正―届け出制を許可改正に、罰則規定を設けるなどの申し入れをした。県外土砂搬出に反対する署名活動を展開する。国会での野党会派とりわけ立憲民主党への働きかけを強める。

 報告⑤。中村さん(辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会)が「首都圏で大成建設抗議、MXテレビ問題、警視庁機動隊の高江への派遣違法訴訟などを行ってきた。六月に二七団体で埋めるな連を結成した。八月一一日には県民集会に呼応して池袋デモ、知事承認撤回表明後に官邸前での抗議行動を予定している」と報告した。

全国自治体も前向きな対応

 全国港湾労働組合連合会・糸谷欽一郎委員長が「沖縄港湾が辺野古新基地反対の声を上げ、門司港湾が岩ズリ・土砂搬出・搬入を決めた。全体として沖縄に岩ズリを持っていくことはけしからんとなった。なぜ日本に米軍基地を存続させる必要があるのか。フィリピンではスービック、クラーク米軍基地を返還させた。フィリピンでできたことが日本でできないはずはない。米軍基地はいらない」とアピールした。「止めよう!辺野古埋め立て」国会包囲実行委の木村辰彦さんが発言し、辺野古基金共同代表の菅原文子さん(メッセージ代読)がアピール。

 湯浅一郎さん(土砂全協顧問)がまとめと行動の提起を行った。当面の行動として、八月から新たな署名活動を展開する。そして、防衛省、環境省に対して、外来生物防除対策を示せと迫る。富田英司さん(首都圏グループ)が集会決議を読み上げ、松本宣崇さん(土砂全協事務局長)が閉会のあいさつを行い、熱気につつまれた集会を終えた。

          (M)



報告:6.15「強行採決から一年!やっぱり共謀罪はいらない」集会

配信:共謀罪6月15日、共謀罪廃止のための連絡会は、星陵会館で「強行採決から1年!やっぱり共謀罪はいらない」集会を行い、300人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設にむけて特定秘密保護法(2013年12月)、盗聴やえん罪生産の司法取引の導入などの刑事訴訟法等改悪(16年5月)を制定し、治安弾圧強化の総仕上げとして近代法の既遂処罰原則を否定する共謀罪(17年5月/改正組織犯罪処罰法)を強行成立させた。いずれも全国各地で反対運動が取り組まれ、果敢に闘い抜かれた。

 共謀罪施行後、安倍政権は同法違反での逮捕、起訴件数は現時点でゼロ件だとする答弁書を決定し(17年11月14日)、その後も法務委員会で野党の質問に対して「現状では把握しているかぎりではゼロ件である」と表明している。しかし、警察庁は、全国の都道府県警に「同法の捜査は警察本部の指揮で行う」(17年6月23日)と全国通達し、初適用に向けてターゲットの絞り込み、行動確認を蓄積中だ。公安政治警察は、「公共の安全と秩序の維持」と称して市民監視を日常的に行い、弾圧してきた。一九年の天皇代替わり、大阪G20サミット首脳会議、2020年の東京五輪を見据えて治安弾圧体制の強化をねらっている。全国の力で共謀罪適用を許さず、廃案をめざそう。

 集会は芹沢斉さん(自由人権協会)の主催者あいさつで始まり、共謀罪制定後の状況を整理し、廃案に向けた取り組みを粘り強く行っていこうと訴えた。

 政党のあいさつでは福島みずほ参議院議員(社民党)、松田功衆院議員(立憲民主党)、藤野保史衆議院議員(共産党)が発言し、共謀罪運用と初適用阻止に向けて共に闘っていこうと決意表明。

 MilK(弥勒)が歌によって共謀罪廃止と沖縄連帯をアピール。

 海渡雄一さん(共謀罪対策弁護団)は、「憲法・国際人権法から共謀罪を考える」をテーマに①共謀罪反対運動が明らかにした共謀罪の危険性とプライバシーの危機②成立した共謀罪には、濫用の危険が残っている③共謀罪の捜査によるプライバシー侵害の危険性が著しく高まる④政府は国連特別報告者や自由権規約委員会などの指摘に答えるべきである⑤共謀罪を廃しするための運動の課題⑥国連組織犯罪防止条約と共謀罪について提起。

 さらに共謀罪廃止法案(17年12月、立憲民主、共産、自由、社民、衆院会派「無所属の会」が衆院に共同提出。参議院においても提案準備中)の取り組みを紹介し、「このような廃止運動の存在とその活動そのものが、法の濫用の歯止めとなり、政権が交代したときには法の廃止を実現できる担保・根拠となる」と強調した。

 連動して市民のプライバシー情報を集めているIT企業が警察の捜査にどのよ
うな基準でどれだけの情報を提供しているのかを自ら公表する「透明性レポート」の取り組みの重要性を報告し、「IT企業に『透明性レポート』の公表について13社に質問アンケートをした。5月末までに五社から回答があり、LINE、グーグル、アップルはすでに『透明性レポート』を公表し、ヤフーが「検討中」。し
かしソフトバンク、KDDI、NTTドコモなど八社は二度のアンケート要請にも回答がなかった。警察に協力し、市民のプライバシー保護を否定する姿勢だ」と批判した。

 ゲストの斉藤貴男さん(ジャーナリスト)は、「共謀罪と監視社会」をテーマに、「共謀罪の疑いで逮捕された人はまだいない。しかしそれは権力が逮捕しなかったにすぎない。恣意的判断で逮捕できる状況は変わっていない。今月から他人の罪を密告すれば自分の罪を軽くできる司法取引制度も始まっている。全ての動きは連動している」と警鐘乱打した。

 岩崎貞明さん(日本マスコミ文化情報労組会議事務局長)、篠田博之さん(日本ベンクラブ言論表現委員会副委員長)、大江京子さん(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)から共謀罪反対運動の連帯発言を行った。

 最後に纐纈美千世さん(日本消費者連盟)が閉会あいさつを行い、「廃止運動の取り組みの強化を押し進めよう」と訴えた。

(Y)

 


報告 : 5.26南西諸島自衛隊配備反対アクション

IMG_20180526_1636435月26日、永田町首相官邸前で自衛隊新基地建設が進行する宮古島・奄美大島、次の大規模自衛隊基地建設が狙われる石垣島への連帯行動として、通算13回目の「琉球弧自衛隊配備反対アクション」が行われた。参加者85人。

この日の行動は、辺野古米軍進基地建設に反対する国会包囲行動があり、自衛隊配備反対アクションのメンバーは包囲行動参加者に「自衛隊新基地にも反対を」とチラシ等で訴え、午後4時からの首相官邸前の行動に入った。


全体でシュプレヒコールを上げた後、主催の栗原学さんからアピール。

「現在、朝鮮半島の融和が現実味を帯びた情勢には一定が、それをもたらしたのは北朝鮮の核武装による恫喝ではなくて、韓国民衆の闘いとその民衆運動が生み出したと言える大統領の存在ゆえだ。私たちは韓国民衆の闘いを見習わなければならないし、南西諸島における自衛隊配備反対は東アジアの平和のための活動として重要な意味がある。安倍政権は朝鮮半島和平の動きを陰に日に妨害しているように見える。脅威を煽らなければ軍拡を正当化できないからだ。そして、南西諸島の島々にPAC3などの役に立たない武器をごみ置き場のように置こうとしている。南西諸島はいわば日本の軍拡の捨石だ」

「現在、大河ドラマ『西郷どん』は西郷隆盛が島流しにされた奄美大島を舞台にしている。薩摩藩による島の人々への圧政と搾取をきちんと描いている。薩摩藩は奄美大島や琉球への搾取で大藩となって維新の原動力になった。言わば、日本のアジア侵略戦争は南西諸島への搾取と圧政から開始されたということだ。かつて、奄美大島に軍司令部が置かれた瀬戸内町に再び大規模基地を作るということは、日本帝国主義にとってアジアを見据えた地理的戦略価値の視線が戦前と変わっていないということではないか。自衛隊オスプレイを佐賀に、新設された水陸機動団を長崎に配置するのも朝鮮半島・中国大陸を見据えてのものだろう。自衛隊新基地反対は、日本の侵略国家化反対の闘いだ」とアピールした。

宮古島出身の下地さんから、宮古島での基地建設の様子を写した写真図を示しながらのアピール。

「このように、残念ながら千代田地区では大規模に基地建設工事が進行している。この現実を前に野原地区住民は基地建設反対の決議を撤回してしまった。それを責めることは誰にもできないと思う。また、景勝地の東平安名岬にほど近い保良地区でも弾薬庫および海保の射撃訓練場建設の具体化が進行している。住民生活を破壊しながら日本が作る日本のための基地建設に、日本本土で反対を強めてほしい」と訴えた。

最近、宮古島や石垣島を訪問した仲間や、練馬で米軍・自衛隊基地に反対する運動で進めてきた仲間などからもアピールがあり、「米軍新基地も自衛隊新基地にも反対していこう」と全体で確認して、最後にシュプレヒコールで行動を締めくくった。


(F)

報告:美ら海壊すな土砂で埋めるな5・26国会包囲行動

26沖縄 5月26日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会の主催で「美ら海壊すな土砂で埋めるな5・26国会包囲行動」が国会正門前、首相官邸前、議員会館前、国会図書館前のエリアで行われ、1万人が参加した。

 安倍政権は、米軍とともに対中国、北朝鮮軍事シフト、グローバル派兵の実戦化に向けて沖縄辺野古新基地建設を強引に進め、警察権力を大量に動員し暴力を前面に押し出してキャンプ・シュワブゲート前の闘いなど沖縄民衆を先頭にした反基地闘争を押し潰そうとしている。しかも県の許可を得ないままの違法な辺野古護岸工事を強行し、6月には辺野古側の浅瀬の海を護岸で囲い込み、土砂を投入することをねらっている。辺野古の海の破壊でしかない。

 ところが基地建設の埋め立て予定地の海底がマヨネーズ並みの超軟弱地盤で活断層の存在もあり、工事そのものが困難な状況に陥ることが明白になってきている。沖縄防衛局は、「当初想定されていないような特徴的な地形・地質」と報告せざるをえない状態なのだ。地盤改良が必要だとしても、設計変更のための県知事の承認を得なければならない新たな困難な事態が発生しつつある。このような人権と環境破壊に満ちた辺野古新基地建設に対して憲法九条改悪反対の闘いと結びつけて国会包囲行動を行った。

 国会包囲実行委員会の野平晋作さんは、「『軟弱地盤と活断層』の言葉を拡散してほしい。辺野古新基地工事の地盤が『軟弱地盤と活断層』であることが明らかになった。政府は『活断層がある』ことを知っていながらウソをついていた。森友・加計問題と同じだ。政府に不都合な真実を隠蔽する安倍政権の姿勢は一貫している。辺野古土砂投入をなんとしても止めよう」と訴えた。

 山本隆司さん(オール沖縄会議事務局長)は、「2013年1月28日に安倍首相に対して沖縄全市町村長が署名した建白書(辺野古新基地阻止、普天間基地閉鎖、オスプレイ撤去)を提出した。県民総意の要求だ。しかし、米軍基地による被害は悪化し続けている。憲法の平和・人権・地方自治をともに実現していこう」と発言。

 安次富浩さん(ヘリ基地反対協議会共同代表)は、「安倍政権を倒さなければ
沖縄問題は一歩も前進できない。今日、辺野古基地建設に向けて作業車輌300台が入った。瓦礫を運ぶ船も動いている。日本政府と米国が一緒になって民主主義を破壊している。基地建設工事はマヨネーズ地盤、活断層問題があることが明らかになっているが、さらに米航空基地は海抜55m以上の建物を作ってはならないという規定がある。ところが小中学校、国立専門学校、鉄塔などは高さ制限に引っかかっていることが大きな問題となっている。この問題は、政府はすでに知っていたことだ。米国ではジュゴン裁判で一審差し戻しになっており、環境問題が大きく浮上している。辺野古新基地は国際問題として批判が強まっている。世界の人々と共に基地建設を阻止していこう」とアピール。

 さらに福山真劫さん(総がかり行動実行委員会)、高田健さん(9条壊すな!実行委員会)の発言。

 国会議員の発言では近藤昭一立憲民主党副代表(衆院議員)、小池晃共産党書記局長(参院議員)、福島みずほ社会民主党副党首(参院議員)、伊波洋一参院議員(「沖縄の風」)が沖縄辺野古新基地反対と安倍政権打倒を訴えた。

 最後に各地の仲間から取り組み報告と辺野古新基地反対がアピールが行われた
後、全体で抗議のシュプレヒコール、人間の鎖包囲を行った。

(Y)

【書籍紹介】「治安維持法と共謀罪 今こそ検証したい戦後の大いなる矛盾」内田 博文 著

330652【紹介】「治安維持法と共謀罪 今こそ検証したい戦後の大いなる矛盾」

内田 博文 著/岩波新書


 第1章は、治安維持法の制定から弾圧対象の初適用から拡大のプロセスを検証している。加藤高明内閣は、1925年に普通選挙法(満二五歳以上の男子全員に投票権を与える)を制定すると同時に共産主義・社会主義運動等の社会運動を封じ込めるために治安維持法を結社規制法(「国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ又ハ情ヲ知リテ之ニ加入シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス」)として制定した。

 しかし、「当局は治安維持法を制定したものの、適用対象をあぐねていた」(内田)。すでに治安警察法による弾圧によって第一次共産党(1924年)は解党していたからだ。警察当局は、治安維持法を初適用しようと京都学連事件(1926年1月15日、大学の社会科学研究会の全国組織を弾圧)に着目し弾圧体制を敷いていった。「1月以来、4カ月にわたって、思想検事の平田勲(東京検事局)の指揮のもとに、各府県警察部特高課を動員して記事報道を差し止めた上で全国の社会科学研究会員の検挙が実施された。……検挙された学生のうち三八名は治安維持法違反、出版法違反および不敬罪で起訴された」。

 以降、治安維持法の適用を拡大させ、特高を先兵に次々と不当逮捕・弾圧を広
げていったが、内田はこのプロセスを総括することによって「共謀罪」(改正組織的犯罪処罰法〈『テロ等準備罪』〉/2017年6月)の初適用、弾圧拡大を警戒していくうえで重要な指摘と問題提起を行っている。

 第1は、政府は「『テロ等準備罪』はマフィア対策だ、あるいはテロ対策だとされているが、現実にはそうなっていない。『真の立法事実』は隠されているといってよい。『裏の立法事実』との間には大きな乖離が見られる。このような立法の場合、事件のでっち上げがなされる可能性は高いということに警戒が必要であろう。罪刑法定主義、なかでも明確性原則はこのでっち上げに対し歯止めの役割を果たすものであるが、『テロ等準備罪』の要件の無限定性はこの歯止めを奪っている」。

 第2は、(『テロ等準備罪』は)「行為者の内心の『目的』が処罰根拠となるこ
とから、事実認定の中心は行為者の主観に置かれることになる。この主観を針小棒大に膨らませ、被疑者・被告人らの事件関係者に対し『暴力団関係者』、「テロリスト」、「社会の敵』といったレッテルを貼ることによってこの主観についても規範的評価が先行する」。外の応援団としてマスメディアを最大限利用する。「報道統制」、情報操作によって共謀罪弾圧は「正当」のキャンペーンを張り、萎縮作用を働かせ被弾圧者に対する支援、連帯の輪の広がりを防ごうとしてくる。

 第3は、「治安維持法の解釈・運用は思想検事が牽引した」が、現在の「検察官司法の下で、『テロ等準備罪』の解釈・運用は捜査官の裁量にもっぱら任されることになる。……この裁量が濫用に陥るのを阻止するシステムを私たちは設けていない」から濫用を防止するシステムを導入することが重要だ。

 第4は、「テロ等準備罪」の適用・運用のために必要な個人情報収集のために通
信傍受法の適用を拡大し、室内会話の盗聴をねらっている。盗聴法改悪をゆるしてはならない。また、GPS(全地球測位システム)捜査の立法化も射程にしている。最高裁は、裁判所の令状を取らずにGPSを使う捜査手法は違法(17年3月)と判断したが、GPS捜査の立法化を行えと指示もしている。プライバシー侵害を合法化する立法化の危険性を暴いていく必要がある。

 第5は、共謀罪による政府による住民監視とともに「一般国民同士がお互いの行
動や思想を監視しあう」ことの恒常化を作りだしていくことの危険性だ。すでに「安全・安心まちづくり条例」が各自治体によって制定されているが、この条例を通して住民相互監視を緻密化のために警察が軸になって町内会自治会末端と日々連絡システムができあがっている。人権とプライバシーの侵害の攻防において一つ一つクローズアップし、社会的な抗議が求められている。

 共謀罪には司法取引制度導入による「自首減免の規定」(実行に着手する前に
自首した者は、その刑を軽減し、又は免除する)がある。スパイ育成・転向強要のために公安政治警察はこれを多いに使ってくるだろう。被疑者の減刑、釈放をエサにしてえん罪でっち上げが多発してしまう恐れがある。この人質司法の人権侵害を糾弾していかなければならない。

 そのうえで内田は、「治安維持法の制定および拡大がそうであったように共謀罪の創設も安保法制や秘密保護法などとの関連において捉える必要がある。今以上に世界中に軍隊を派遣できるようにする時には反対者がもっと広範に出てくるだろう。政府としては、それを徹底的に取り締まる法律が必要になる。その時に共謀罪はその気になればいくらでも使える、そういう風にできている」と集約し、警鐘乱打する。

 安倍政権は、改正組織犯罪処罰法施行後、同法違反での逮捕、起訴件数は現時点で〇件だとする答弁書を決定している(17年11月14日)。また、大垣警察市民監視意見訴訟院内集会(2月16日)で山尾志桜里衆院議員(立憲民主党)が「先の国会の法務委員会で上川陽子法相は、『共謀罪で捜査している事件はゼロである』と答弁した」ことを報告している。つまり、共謀罪を適用した捜査・逮捕はしていないが、公安政治警察の日常業務は続行中であると断言しているのだ。

 治安維持法制定後、検察と警察中枢は、初適用に向けたターゲットをリサーチ
していたように現在の公安検察と公安政治警察は、初適用のターゲットを絞り込んでいるはずだ。警察庁が共謀罪施行を見据えて全国の都道府県警に「同法の捜査は警察本部の指揮で行う」(17年6月23日)と全国通達をしているように、これは初適用のタイミング、効果ある弾圧対象の設定にむけた謀議を繰り返していることの現れだ。

 公安政治警察は違法な住民監視、運動破壊工作を警察法に基づく合法的な業務だと居直り続けている。グローバル派兵国家建設の一環である対テロ治安弾圧体制の強化にむけて2019年の天皇代替わり、大阪G20サミット首脳会議、2020東京五輪を通して構築していこうとしている。その突破口として位置づけているのが共謀罪適用だ。敵の密集した共謀罪初適用に対しては、全国のスクラムによってはねかえしていこう。

(Y)


【書籍紹介】情報隠蔽国家 青木理

_SX336_BO1,204,203,200_「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の財務省改ざん事件発覚によって、安倍政権は政府危機に追い込まれている。政権の反動化と官僚の腐敗・堕落
に満ちた有り様の全面化だ。首相官邸の指示なのか不明だが、政官一体で情報隠蔽と操作だけでなく、公文書の改ざんまで強行していた。政権と官僚の危機の結果として、自己保身に満ちた強権的な権力機構の推進途上で必然的に現れてしまった。この危機の現れを青木は、本書を通してその予兆の諸事件を取り上げ、検証することを通してすでに沸騰点から暴発に達していたことを証明している。

 「衝撃なノンフィクション」としてとり上げたのが、冤罪事件をでっち上げられた自衛官、イスラム教に改宗したために退職に追い込まれた元公安調査官の告発、公安政治警察と地方警察の犯罪などだ。すべてを紹介することはできないが、その一つとして日米安保下における防衛省・自衛隊・警務隊の無残な実態を明らかにしたのが「第1章 日米同盟の暗部と葬り去られた国家機密―現役自衛官が実名告発」である。

 背景と経過はこうだ。2015年、安倍政権は、グローバル派兵国家建設に向けて憲法違反の集団的自衛権を行使するために戦争法を制定し、米軍との共同実戦体制の構築へと加速しつつあった。

 戦争法は、衆院段階で強行採決し、論議は参議院に移っていた。9月2日、参議
院の「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」で統合幕僚長・河野克俊が14年12月中旬に訪米し、米陸軍参謀総長のレイモンド・オディエルノと会談した記録「統幕長訪米時のおける会談の結果概要」(2014年12月24日)という防衛省・自衛隊内部文書を共産党の二比聡平参議院議員が入手し、質問した。そこには戦争法が成立していないにもかかわらず、次のような記録が明記されていた。

 オルディエノ「現在、ガイドラインや安保法制について取り組んでいると思う
が予定通に進んでいるか?何か問題はあるか?」

 河野「(この直前の総選挙での)与党の勝利により、来年(2015年)夏までに
は終了するものと考えている」

 安倍首相の米上下両院合同会議での戦争法制定表明(2015年4月)よりも前に法案制定を前提に米軍幹部と自衛隊幹部で確認していた。つまり、自衛隊幹部の暴走というよりも国会論議を軽視し、民衆の戦争法反対が国会包囲として取り組まれているなかでの会談であり、民衆無視の安倍政権の姿勢がこのような形で現れていた。

 中谷元・防衛相は「いかなる資料か承知していないのでコメントすることはで
きない」、安倍首相も「確認できなかった」と答弁し、逃げ切りを演じた。

 ところが防衛省・自衛隊警務隊は、「存在しない記録」のはずなのに証拠隠蔽と漏洩犯人捜しに奔走する。「記録」問題が明らかになった翌日の9月3日に「取扱厳重注意」扱いから「省秘」に指定し、防衛省情報本部のパソコンに残っている記録データを削除させた。河野の訪米直後、「記録」は情報本部にメールで配信されていたからだ。

 警務隊は、配信された「記録」メールを通常業務として部内に配信した防衛省情報本部の大貫修平3等陸佐(42)を「犯人扱い」し、防衛相の承認の下、大貫さんの自宅官舎・実家への家宅捜索、ポリグラフ検査も使った過酷な取り調べを行い、自白強要を繰り返した(2015年9月中旬以降)。しかし、大西は「やってもいないことを認められるわけがありません」と反論していった。

 結局、大貫さんは警務隊の取り調べ後、東京検察庁に自衛隊法違反(機密の漏えい)容疑で書類送検(17年8月)されたが、「嫌疑不十分」(17年9月22日)で不起訴となった。

 大貫さんは、「身に覚えのない内部文書の漏えいを疑われ省内で違法な捜査を受けた」として、国に慰謝料500万円を求める国家賠償請求訴訟をさいたま地裁に起こした(17年3月17日)。国会で安倍首相、中谷元防衛相(当時)らは「同一の文書は存在しない」と否定してきたが、口頭弁論の中で国は、文書の存在を認めた(17年12月)。安倍、中谷の嘘答弁があらためて確認される始末だ。

 つまり、財務省改ざん事件と同様な態度を先行して繰り返し、悪質な隠蔽と情報操作をしていたのだ。それを「糧」にして安倍政権と官僚機構は民衆無視の腐敗・堕落を助長させ、常習犯として現在に至っていることを示している。

 1章の後半のクライマックスは、青木による大貫さんへの長時間インタビュー(17年10月10日)だ。警務隊の人権侵害・冤罪作りの不当な取り調べをリアルに再現し、告発する。そのうえで青木は「森友学園や加計学園をめぐる疑惑につきまとう政権と政府の情報隠蔽体質であり、『一強』政権の意向を忖度して行政をねじ曲げて恥じぬ官僚たちの姿であり、何よりも米国にひたすら追従して軍事一体化にひた走る日米『同盟』の実像でもある」と総括し、さらに「南スーダン共和国を舞台とした国連平和維持活動の日報隠蔽問題」(16年7月)なども含めて「防衛省・自衛隊を舞台とした抜きがたい情報隠蔽体質」を厳しく批判する。

 さらに青木は、「第2章 『私が従事してきた謀略活動と共産党監視』―元・
公安調査官が実名告発」、「第4章 共謀罪と公安警察と前川スキャンダル」などを通して「情報隠蔽国家」と権力犯罪を浮き彫りにしながら、読者にとっては次々と発覚する政官一体によって引き起こした財務省改ざん事件の必然性をより鮮明に理解することができる。

 最後に青木は、「公的情報は徹底して隠され、私たちは情報獲得の手段すら与
えられていない。そう、私たちは暗闇の中に立たされていないか。無知に追いやられ、都合よく支配されようとはしていないか。それはまさに悲劇への序章ではないのか。そうしたことを痛切に再考する一助に本書がなれば、著書としてそれ以上の幸せはない」と結んでいる。

(Y)


東京都迷惑防止条例「改正」案を廃案へ

「市民・労働運動、取材活動弾圧条例」だ


 東京都・警視庁は三月都議会に、東京都迷惑防止条例「改正」案(「公衆に著しく迷惑をかける暴力行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例案」)を提出した。

 「改正」案では、現行の規制に加え

●みだりにうろつくこと

●電子メール(S
NSを含む)を送信すること

●監視していると告げること

●名誉を害する事項を
告げること

●性的羞恥心を害する事項を告げること

を新たな規制の対象として、
罰則を重くするもの。

 弁護士の宇都宮健児さん(希望のまち東京をつくる会代表)は三月二〇日に、この条例の問題点を以下のように指摘している。

 「刑法の名誉毀損罪は『公然と人の社会的評価を低下させること』が要件な上
に、被害者の告訴が必要ですが、条例改正案では、告訴が不要で『公然と』は要件となっていません」。

 「国会前や路上で『安倍ヤメロ』などと首相を批判したり、労働組合が社前集会で会社を批判したり、マンション建設に反対する住民がチラシをまいたり、消費者が企業の商品の不買運動を呼びかけることなども規制対象になりかねません」。

 「また、行為の形に関する制限もないので、SNSでの発信も規制対象になる可能性があります」。

 「『監視していることを告げること』『みだりにうろつくこと』を追加することの問題点。張り込み取材やオンブズマンの監視活動も制約される可能性があります」。

 「さらに、問題なのは、このような改正を必要とする立法事実が全く示されていないことです」。

 「今回の条例改正案は、憲法が保障する国民・市民の言論・表現の自由、知る権利、報道の自由、労働組合の団体交渉権などを侵害する上に、市民運動、労働運動、報道活動に対し警察権力の介入を容易にする道を開こうとするものであり、容認することはできません」。

 「条例改正案は、三月一九日(月)の都議会警察・消防委員会でわずか一時間ほど審議され、三月二二日(木)には委員会採決、三月二九日(木)定例会最終日の本会議で採決される段取りとなっており、施行は今年の七月の予定だということです」。

 「正当な市民活動にも警察の介入を招くおそれのある条例改正案に、断固反対の声を上げていきましょう」。

 日本国民救援会東京都本部や自由法曹団東京支部が問題点を指摘し、都議会各会派事務所へ抗議のFAXを呼びかけた。三月一七日、新宿駅東口での高度プロフェッショナル制度街頭宣伝や三月一八日、新宿駅西口大宣伝行動にも、抗議のFAX要請のチラシがたくさん配られていた。そして多くの反対の声が届けられた。

 三月一九日の委員会参加者の報告を紹介する。

 三月一九日の委員会に多くの傍聴希望者がいたので四〇席に増加された。委員も警視庁も、傍聴者の真剣な雰囲気を感じ取ったのか、緊張感を漂わせていた。

 質疑では、全会派(都ファ・公明・自民・民進立民・共産の五会派)が質問し
た。多くの会派が、「『改正』案への懸念・不安の声がFAXなどにより寄せられている」とし、「市民運動、労働運動、取材活動といった憲法に保障されている活動に適用されるのか」と質問。そのたびに警視庁が「対象にあたらない。適用しない」旨を回答した。そして立法事実を具体的に示せなかった。急速に広がった世論が、後押ししている。

 特定秘密保護法、刑事訴訟法の改悪、「共謀罪」の成立とそれを拡大解釈適用
し、言論弾圧を目論む憲法違反の「東京都迷惑防止条例改正案」を廃案に追い込もう。

(M)


報告 : 3.19 「森友学園問題徹底究明、佐川・安倍昭恵など証人喚問実現 安倍内閣退陣へ」国会前行動

DSCN4833 三月一九日午後六時半から、衆議院議員前で「森友学園問題徹底究明、佐川・安倍昭恵など証人喚問 安倍内閣退陣を」求めて、総がかり行動などが呼びかけた月例の19行動が行われ、小雨の降る中ではあったが五〇〇〇人が国会前を埋め尽くした。

この日は参議院予算委員会での森友問題の集中審議の日であり、国会
で熱い論戦が行われ、佐川前国税庁長官の国会証人喚問を求めたが自民党はこれを拒否し、攻防が続いている。

 司会の菱山南帆子さんが「朝日新聞の世論調査で内閣支持率が三一%に急落した。市民の怒りが急速に広がっている。一桁台に落とし、万余の人で国会を埋め尽くし安倍を打倒しよう。キャンドル革命を起こした韓国の人々は国境を越えた連帯を表明し、北東アジアの平和を求めている。日本でもキャンドル革命を起こそう」と呼びかけた。

 駆けつけた国会議員が国会状況の説明と闘う決意表明を行った。山本和嘉子さん(衆議院議員、立憲民主党)、穀田恵二さん(衆院議員、共産党)、福島みずほさん(参議院議員、社民党)、伊波洋一さん(参議院議員、沖縄の風)。大阪から駆けつけた木村真さん(豊中市議)は「とにかくがまんならん。安倍はやめろと心の叫びだ」と熱く訴えた。

 憲法9条を大切に守りたいという主義で、9の数字の紋付を着て高座に上がっている古今亭菊千代さんの発言の後、諏訪原健さん(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)が「自分たちのためなら何をやってもいいという安倍政治にみんな怒っている。初めて行動に参加したという人がたくさんいる。一〇万、二〇万人集めよう」と話した。

 宮里邦雄さん(労働弁護団)、佐藤学さん(安全保障関連法に反対する学者の会)、練馬9条の会の大柳たけひこさん、沖縄・国会包囲実行委の青木初子さんがそれぞれ活動報告と安倍政治を批判した。

 宇都宮健児さん(弁護士)が東京都迷惑防止条例「改正」案の危険性について
説明し、条例案の撤回を求めた。

 「東京都は集会・デモつぶしの条例を採択しようとしている。今までの条例だと告訴しないと捜査できなかったがそれがいらなくなっている。罰則も重くなっている。悪徳会社の社長を糾弾したり、マスコミの取材で『みだりにうろつく』と弾圧の対象になる。質疑が始まったが根拠が示されていない。今回の条例改正案はこっそりと出され、今行われている国会や官邸前行動も対象になる。安倍政権の委託を受けているのではないかと疑いたくなる。三月二二日、委員会採択、二八日本会議にかけられる。弾圧条例を阻止しよう」。

 最後に福山真劫さん(平和フォーラム)が「本日の行動には五〇〇〇人が参加
し、確実に広がっている。週末にかけてと三月二七、二八日午後六時半から衆議院会館前行動、四月中旬に国会正門前行動を行う。安倍打倒を実現しよう」と行動提起し、国会に向けてコールを行った。

(M)

報告 : 3.16安倍・麻生の国家の私物化糾弾!公文書改ざんを許さない緊急行動

IMG_2374 三月一六日正午から、衆議院議員会館前で「安倍・麻生の国家の私物化糾弾!公文書改ざんを許さない緊急行動」が、総がかり行動などが呼びかけて行われた。雨が降る中ではあったが一二〇〇人が集まった。

 参加した国会議員が次々と安倍退陣を求めて発言した。近藤昭一さん(衆院議員、立憲民主党)は「前川前事務次官が名古屋の公立中学校で講演を行った。それに対して文科省が名古屋市の教育委員会に内容を問いただし、講演録を出せと要求した。これは教育への介入だ。第一次安倍内閣の時、教育基本法を法にそって教育をしろと変えた。みずほの國、教育勅語の見直しなど、国が人を支配していく。そこに根本的な問題がある。森友学園の教育方針に安倍首相らが賛同していた。そこから森友事件が起きた。佐川さん一人が文書の改ざんを指示したわけではなく、組織をあげてやっていた。そうしたことを官邸・総理が知らないわけがない。総理に責任がある」と批判した。

 元総務省の官僚であったという小西ひろゆきさん(参議院議員、民進党)が
「国会の国政調査権に基づき、提出を要求した資料が書き換えられ、偽造されたということは議会政治を否定するもので、最も仕事に厳格であるとされる財務省がそうしたことを単独でするはずはなく、別の所からの強い指示がなければやらない」と自らの経験を通じて、安倍政治を痛烈に批判した。藤野やすふみさん(衆議院議員、共産党)、福島みずほさん(参議院議員、社民党)、糸数慶子さん(参議院議員、沖縄の風)も安倍退陣を要求した。

 公文書のあり方に詳しい右崎正博・独協大名誉教授(憲法・情報法)が安倍政
治の在り方を批判した。

 「二〇一二年、安倍首相が政権に返り咲いてから、秘密保護法、集団的自衛権行使、安保法、共謀罪と立て続けに問題になった法案を成立させてきた。そうした流れの中で今回の意図的な虚偽文書・改ざんがあった。これは国民への冒涜であり、民主主義の破壊だ」。

 「集団的自衛権問題で、内閣法制局の中でどういう討論があったか文章を作成していなかった。いったん作られた想定問答を使わなかった。それの公開を拒否した。公文書管理法では民主主義を支える知的資源であり、文書を作成しなければならないことを義務づけている。それによって政権の活動を監視することができる。今回起こっているのは国民主権の破壊になる。麻生大臣は佐川を擁護し続けている。即刻退陣を」。

 小田川義和さん(憲法共同センター)さんが「高田さんらと韓国に行き、市民団体と交流してきた。国政の私物化をしたチェ・シンスルゲートと同じだと言われた。朝鮮半島の平和をじゃましている安倍政権。アメリカがイラク戦争を始めたのも、イラクが大量破壊兵器を持っているというウソの情報からだった。五〇〇兆円の戦費、ISを生み出し、破壊と貧困を作り出した。自民党の九条改憲案、働き方改革法案も葬り去ろう」と主催者あいさつを行った。

 棗一郎さん(日本労働弁護団)は「たった今、二〇〇人で院内集会を行い、この行動に合流した。裁量労働制でデータをごまかした。いったん法案提出をあきらめたが来年出し直すとしている。そして高度プロフェッショナル制度の導入はあきらめていない。これは労働規制を安全にはずすもので、絶対に容認できない。もっともっと怒りをもとう。安倍内閣の存在自体が許せない」と痛烈に批判した。

 最後に、高田健さんが「安倍政権退陣行動は、三月一七日福島集会、二一日の代々木公園での反原発集会と連帯する行動である」と連帯を表明し、「三月二二日から二三日に佐川国会喚問がある。来週がヤマ場だ。定例の一九日行動も行う」と行動への参加を呼びかけ、全員で国会向けてコールを行った。

(M)


報告 : 3.14辺野古埋立て差し止め訴訟判決、山城博治氏らの裁判判決 不当判決糾弾「首相官邸前行動」

IMG_2364三月一四日午後六時半から、首相官邸前で「辺野古埋立て差し止め訴訟判決、山城博治氏らの裁判判決
不当判決糾弾」行動が沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの呼びかけによって行われた。三月一二日、森友学園データ改ざん問題が明らかになり、安倍内閣退陣行動が官邸前や国会前で連日行われている中で、志をいっしょにする行動としても行われた。午後六時半から一時間を沖縄の枠として明けてもらった。

二〇一七年七月二四日、辺野古の新基地建設で県の岩礁破砕許可を得ずに工事を進めるのは違法だとして、沖縄県が日本政府を那覇地裁に提訴した。あわせて工事の差し止めの仮処分申請をした。この裁判は、漁業権の存否、岩礁破砕許可の要否が争点になる。翁長知事は「国は恣意的に漁業権の見解を変えた」と批判した。三月一三日、那覇地裁は辺野古基地建設問題に踏み込んだ判断をせず、門前払い的に国の言い分を認める不当判決を出した。
そして、山城博治さんらの闘いに対して、基地建設NOの圧倒的な民意を背景にした沖縄の民衆の抵抗に対し威力業務妨害、公務執行妨害、傷害罪などをでっち上げ、不当逮捕と長期勾留の弾圧をかけてきた。三月一四日、那覇地裁は山城博治さんに懲役2年、執行猶予3年を言い渡し、他二人の仲間にも不当な有罪判決を言い渡した。

最初に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが両日の判決を批判し、今後も辺野古新基地建設を許さない闘いをしていくと主催者あいさつを行った。続いて、伊波洋一さん(参議院議員、沖縄の風)が「基地建設による自然破壊に抗議した仲間たちを国が弾圧し、それに追随して裁判所は有罪判決を下した。そして、県の岩礁破砕を認めない決定を却下した。基地建設の中身を問題にすることなく門前払い判決を下した。これを許すことはできない。アメリカで行われているジュゴン裁判が地裁に戻され、重要な局面に来ていて、五月にも判決が出される。都合の悪いことは隠す安倍内閣が窮地に立っている。安倍内閣はいらない。退陣すべきだ」と訴えた。

次に、警視庁機動隊の違法な沖縄派遣に対しての住民訴訟第六回公判が三月一四日にあり、その報告がされた。「都は最初からこの問題で裁判をやる必要がないと、実質審理を拒否してきた。それに対して裁判所は『機動隊派遣の必要性について、都としての説明を次回まで回答しなさい』と要求した。次回は五月二三日、いよいよ実質審理の本番だ。ぜひ傍聴席をいっぱいにして、都の責任を追及し、弾圧のための機動隊派遣を中止させよう」。

日韓ネットの尾沢さんが米韓合同訓練中止を求める三月一八日米大使館行動参加を呼びかけた。昨年一月にMXテレビが「ニュース女子」での沖縄基地建設反対行動をねじ曲げ、ねつ造報道をしたのに対して、謝罪と訂正を求める運動が続けれてきた。運動の仲間が「BPOが問題ある番組であり、是正を求める判断を下したことにより、MXテレビが『ニュース女子』の番組打ち切りを決めた。しかし、MXテレビはこの放送について、謝罪も訂正もしていない。スポンサーのDHC(大手化粧品会社)は地方局で『ニュース女子』で放送することを明らかにしている。地方局での放送を辞めさせるように運動を全国化しよう」と呼びかけ、四月一五日午後六時から、東京・文京区民センターで集会を予定していると発言した。最後に抗議文を読み上げ、今後の予定を提起した。3.24午後2時、新宿駅東口アルタ前集合、その後デモ。4.2午後6時半、防衛省申し入れ行動。5.26国会包囲行動。

IMG_2367「不当判決許さないぞ。山城さんたちは無実、無罪を勝ち取ろう。工事は違法だ。門前払いは許さない。民意は辺野古新基地NO!。海を壊すな、埋め立てるな。不当逮捕繰り返すな。座り込みで阻止しよう」と官邸に向けてコールした。引き続き行われた安倍退陣行動に合流した。この行動は一万人の参加者で官邸前は人で埋め尽くされた。(M)


習の無思想、官僚共和国、魑魅魍魎主義

20180316china


習の無思想、官僚共和国、お化け主義


區龍宇


2018314日 


原文



全人代は、国家主席が連続二期をこえて就任することはできないという憲法の規定をついに削除した。これを聞いて、わたしは毛沢東が1966年に江青に宛てた手紙の一句を思い出した。「事物はいつも反対面に向かうものである。高く飛べば飛ぶほど、墜落した時の衝撃も激しくなる。わたしは墜落して粉々になることに備えている」。習総書記よ、備えは万全であろうか。


◎習総書記の官職思想


もうひとつの重要な改憲内容は、「習近平新時代の中国特色の社会主義思想」を憲法に書き入れたということだ。結局のところ習総書記の思想とは何だろうか?2015年に習総書記が自らの神格化運動をはじめた際、「焦裕禄(訳注1式の県委員会書記」という中央党学校での講演録を発表した(原注1)。講演は語るべきものなきこの人物の無思想性が見事に反映されていた。講演は全篇にわたって、いかにして……官職を全うすべきかを教え諭している。もちろん良き官僚、清廉公正な役人としてである。「民のために官職を全うしないのであれば、故郷に帰ってイモでも売ってろ」ということのようだ(訳注2)

講演は全部で六千字にのぼり、「官」という文字が19か所登場する。読めば読むほど、どうしたことか、厳かにも歴代の官箴(役人への戒め)を読んでいるようである。現代においてこの官箴を知る者はそう多くない。かつての中華帝国では、官僚は必ず腐敗したが、それでもその道の学問があり、官箴といった類の書物が書かれ、まさに習総書記とおなじように、いかにすれば良き役人となることができるのかを教え諭したのである。官箴には多くの金言がある。たとえば「官を務めるための方法は三つしかない。いわく清く、慎ましく、勤勉であること」。さらにはこんな言葉もある。「万民の心を心とし、百官は無心であれ」。この一句は習総書記の「心中に民あらば、重責を引き受けなければならず」よりもはるかに高尚である。習総書記は冷めたチャーハンにも及ばない。どうせなら歴代王朝の官箴を読むべきであろう。そこには、文学的にも名文といえるものも含まれているし、習総書記の講演のような、党文献特有のだらだらとした文章はみられない。


また、習総書記が良き官僚となるべきだと教え諭していることは、無意識のうちにある秘密を暴露している。つまり、彼は幾度となく革命の初心を忘れるべからずと指摘するが、その実、それを忘れているのが彼自身だということである。


◎「人民の公樸」の現実


毛沢東の革命は、ある程度まで易姓革命[社会革命ではなく政権交代]であったが、それでも「人民に奉仕する」という建前はいくらかあった。それゆえ、毛主席は幾度となく、官僚の旦那になるのではなく、人民の奉仕員となるべきだと全党を戒めた。中国共産党は延安時代から全面的に旧時代の官僚制度を全面的に復活させはしたが、それでも中国国内の新聞紙上では(封建時代を彷彿とさせる)「官」という字を忌諱し、「幹部」という呼称をつかうか、「官」を使う時にはカッコに入れて用い、自分たちは「人民の公樸」であることを打ち出していた。だが現在では、習総書記は人々の前で平然と良き官僚となるよう教え諭し、歴代王朝において下部官僚からの選抜を重視していたかを公然かつ積極的に引用している。これは何かの間違いなのか、これではまるで諸君らは「革命幹部」「人民の公樸」ではなく、かつての専制王朝と同じく大小さまざまな官僚であることを認めることになるのではないのか、と。だがこのような疑問については、市井の庶民は早くからわかっていたことだ。いわゆる人民共和国は、とっくの昔に官僚共和国に変質していたのである。しかし実際にそうなっていても口には出せないとは、なぜ習総書記はかくもいい加減なのだろうか。


毛沢東は結局「お山の大将」的な革命を実行したが、それでも「革命の初心」については理解していた。しかし習総書記といえば、半封建半近代的な官僚制度の中で培養されてきたことから、初心など党の昔にわすれてしまい、官僚主義と権謀術数のほかには、凡庸さしか残らない。現代中国の官僚制度は、封建時代のそれと同じメカニズムをもっている。それは劣勝優敗であり、有能だったり独立的思考をもつ官吏を徐々に淘汰し、もっぱらイエス・マン、つまり太鼓持ちや超凡人のみが残るというものである。「無駄口をたたくな、何度も額づけ」とは、道光帝の寵臣で大学士[皇帝の補佐官]の曹振鏞の宮仕えの心得であった。


◎憲法が雑貨店に

 昨年10月の共産党19回大会の記者会見で、なぜ中国共産党の指導思想に指導者の名前を冠するのかという質問を受けたとき、当時の宣伝部副部長の答えは次のようであった。「党の指導者の名前を指導思想に用いるのは国際共産主義運動においてよく見られるやり方である。たとえばマルクス主義やレーニン主義があるし、たとえばわが国には毛沢東思想や鄧小平理論がある。習近平同志は……大いに貢献し……ゆえに彼の名前を用いて命名したが……その名に恥じない。」(原注2)この大官僚は必ず批判しなければならない。基本常識すら間違っているからだ。「マルクス主義」であれ「レーニン主義」であれ、どちらも本人自ら発明したものではなく、まして自身が所属する党派が奉じたものでさえなく、逆に彼らの敵が皮肉を込めて両人に贈った名称なのであり、おべっかを使って紹介するような代物なのだろうか。極度の自惚れだったスターリンでさえも、ソ連共産党の指導的思想として自らの名前を冠した「スターリン主義」を用いることは憚られ、「レーニン主義」を焼き直してその象徴とした。生きた指導者の名前を用いて「党の指導的思想」を命名したのは、ほかでもない毛沢東自身であり、「マルクス主義の中国化」の後の中国由来のやり方なのである。

 この宣伝副部長をあまりあげつらうのは良くないのかもしれない。「あの皇帝にこの家臣あり」だからだ。習総書記の内閣大臣[明清王朝の皇帝補佐職]が発明した「習近平新時代の中国特色の社会主義思想」という名称のなかで、「習近平」と「中国特色」の二言だけが間違いのないもので、それ以外の文言はすべて事実にそぐわないでたらめなものだ。習総書記の思想に何ら「新時代」的なものはなく、最も陳腐な官僚思想と専制思想を継承したものにすぎない。「社会主義」に至っては、あぁ!これまででのさまざまな公式の呼称である「社会主義商品経済」「社会主義初級段階」「社会主義市場経済」等々、これら導入されたものは人民を裏切る密貿易品であり、どれもこれも公共資産の私物化としての官僚資本主義に他ならない。さらに「マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、三つの代表、科学発展観」などに付け加えて習近平思想が憲法に書き入れられたが、憲法があれやこれやの密貿易品が並べられた雑貨店になってしまった。

こんな笑い話がある。ほら吹きで有名な男が、長さ20丈[約35m]、幅2丈もの大蛇を見たと言った。だが周囲の度重なる疑義に対して、どんどん長さを修正していった。「たしかに20丈はなかったが、15丈はあった!」と。しかし疑義は収まらず、最終的には目撃した蛇の長さを2丈にまで修正した。するとすぐにこう問い詰められた。「大ぼらもいいとこだ!どこにそんなまん丸の蛇がいるもんか!」

 今日の中国共産党の憲法改正は、この大ぼら吹きの男が言ったまん丸の蛇と同じくらいでたらめ極まりないものである。

あれこれと述べてきたが、中国共産党にとって、一つの主義を除いて、すべてはでたらめである。それは「魑魅魍魎主義」である。「魑魅魍魎主義」とは何か?「魑魅魍魎を描くのは簡単だが人間を描くのは難しい」とはよく言ったものだ。お化けなのでどんなふうに描いても間違いではないからだ。だがそれが続けば「正当性の危機」(legitimacy crisis)が訪れることになる。結局のところ、雑貨店なのか、無冠の皇帝なのか、あるいはまん丸の蛇なのか、いったいこれは何なのだ、というわけである。

現在すでにこの状況が訪れている。中国共産党に対して、リベラル派は市場経済から乖離していると非難する。左派は社会主義を裏切ったと批判する。儒家は羊頭狗肉だと憤る。レイオフされた国有企業労働者は労働者への裏切りだと怒りをあらわにする。農民工は低端人口と言われて排除されたと罵る……、こうして中国共産党は人民の公僕から人民の公敵になってしまった。たしかにその批判の多くが公然となされているものではない。だがリベラル派であれ、あれこれの左翼であれ、最近逮捕された8人の毛沢東主義者への支援を公然と行っていることからみれば、事情は確実に変化している。少し前までは、リベラル派と毛沢東主義者はたがいを主要な敵とみなしており、党や政府がその一方を弾圧したときには、もう一方の側はもろ手をあげて歓迎していた。しかし今回は違った。

 中国共産党は、前述の笑い話の男のように批判を受けて自らの主張や振る舞いを後退させることはない。むしろ頑なに「20丈の長さの大蛇」というホラ話を貫き通そうとする。だがここでも問題に突き当たる。ホラ話を貫こうとすると結局は、白黒をつけることができるのは自分だけ、つまり自分の言うことだけが真理ということになる。つまり「朕は国家なり」である。


◎無冠の皇帝の苦悩


ここでもまた問題に突き当たる。今回の憲法改正で実現できるのは、せいぜいのところ習総書記が死ぬまでは法的根拠にもとづいてその地位を享受できるということに過ぎず、皇帝になることはできない。せいぜいなれても無冠の皇帝どまりである。無冠と冠の違いは、習近平にとってはダモクレスの剣[栄華に存在する危険]となる。毛沢東ですら後継者問題を解決することができなかったのに、習総書記がはたして……。この話はこの辺にしておこう。われわれは、冒頭に紹介した毛沢東の手紙のなかの一句を紹介して結論に代えることにしよう。「勝利に酔い痴れていてはならない。自らの弱点、欠点、誤りを常に考えなければならない。」


帝政の長所は、あらかじめ権力継承の方法が、少なくとも制度的に与えられているという事である。だが無冠の皇帝には継承方法が存在しない。これは権力継承の闘争を不断に促進することになる。しかもこの種の制度は高度の不安定さを伴い、正当性の危機に対処する能力に最も欠けるものでもある。習総書記は専制主義と旧官僚制度の全面的復活によって自らの支配を維持できると考えているようだが、この二つの「お化け」こそが、今日の中国の混乱の源なのである。一方、習総書記が直面している今日の中国人民は、識字率の低い農民が大部分を占める1949年のときの人民と全く違った状況にある。かつてのように天下を取り、天下を治めた開国の英雄が、皇帝に即位するとこは当然のことだと考えられていた。だが21世紀の今日、そのような伝統的な考えを信じる者はますます少なくなっている。


さぁ、お立会い。お芝居の見どころは最後に訪れる。

 

2018314


 
【原注】


(原注1)習近平:做焦裕禄式的県委書記(
2015/9/7、学習時報)http://dangjian.people.com.cn/n/2015/0907/c117092-27551158.html

(原注2)王暁暉:用党的領袖来命名理論是国際共産主義運動中的通行做法(2017/10/26、新華網)

http://news.xinhuanet.com/politics/19cpcnc/2017-10/26/c_129727202.htm


【訳注】


(訳注1)焦裕禄(192264):山東省の貧農の家に生まれ1946年入党。196212月、河南省蘭考県書記に就任。防風、治水、土地改良を自ら率先して進めた。64514日肝臓ガンで病死。遺言として「私を蘭考県に送り返して、砂の中に埋めてほしい。生前には砂丘の治理が果たせなかったが、死後も砂丘の治理を見守りたい」という要望を残す。死後、革命烈士に封ぜられ、662月に「人民日報」で紹介。「毛沢東同志のよき学生、焦裕禄同志に学ぶ」という社説も掲載された。

(訳注2)明代の親民聡明な地方役人の活躍を描いた映画「七品芝麻官」の名台詞。

報告 : 3.13森友学園問題徹底追及、安倍退陣へ!国会前行動

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戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委
森友学園疑惑徹底追及! 安倍内閣は総辞職を!
国会前連続行動


 三月一三日正午から、衆院議員会館前で「森友学園疑惑徹底追及! 安倍内閣は総辞職を!」緊急行動が、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委の呼びかけで行われ、労組、市民団体、宗教者など一〇〇〇人が集まった。

 野党議員が多く参加していたが、代表者のみの発言となった。トップをきって、福島みずほさん(参議院議員、社民党)が「三月一二日、改ざん文章が明らかになった。改ざんと大量の偽造が行われていた。写しも公文書偽造罪が成立する場合があり、一〇年以下の懲役刑だ。こんなことを財務省だけでやれるか、佐川一人に責任を押しつけて幕引きはできない。官邸政治であり、麻生・安倍の責任だ。昨年の二月一七日、『森友学園問題に妻や私がかかわっていたとしたら、国会議員・首相もやめる』と国会で安倍首相が発言した後に、昭恵、安倍、日本会議などが全部削除された。昭恵夫人や佐川氏を国会招致しなければならない。安倍内閣の退陣を勝ち取ろう」と訴えた。

 杉尾秀哉さん(参議院議員、民進党)は「改ざん・隠ぺい、こんなひどいこと
が国会で行われていた。いっしょになって安倍を引きずりおろすために闘おう」と熱く語った。糸数慶子さん(参議院議員、沖縄の風)は沖縄の強引な基地建設の手法を批判しながら、「森友学園問題でも政治の関与がなければ書き換えはありえない」と話した。

逢坂誠二さん(衆議院議員、立憲民主党)が安倍のひどい対応を批判し、「われわれも死にものぐるいで闘う」と決意表明した。宮本岳志さん(衆議院議員、共産党)は「森友問題で追及しはじめてから三九一日目になる。もう一歩で安倍内閣を倒せる。NOの審判を突きつけよう」と語った。

 次に、主催者の山本さんが「全容解明すること、責任を明らかにすることを求める。そして麻生・安倍の責任だ。安倍内閣は総辞職・退陣せよ」と訴えた。参加した大衆団体からあいさつが行われた。日韓ネットの渡辺健樹さんは「韓国のパク・クネ大統領を追いつめた状況と似ている。韓国の民衆はキャンドル革命でパクを倒した。日本でも同じようにできる。より多くの人を集めて安倍を倒そう」とあいさつした。宗教者ネットの武田上人(日本山妙法寺)は「安倍内閣の目的は戦争する国にすることだ。平和の声で埋めつくし、安倍を退陣させよう」と話した。

 最後に、金曜日まで連続議員会館前、国会正門での行動、そして、月曜日の19日行動が提起され、この一週間が山場で行動に参加しようと呼びかけた。国会前での抗議行動に参加し、安倍退陣を勝ち取ろう。

(M)

報告 : 大軍拡と基地強化にNO!2・24集会

IMG_2280 二月二四日午後六時半、東京・文京シビックセンターで、「大軍拡と基地強化にNO!2・24集会」が大軍拡と基地強化にNO!アクション2017の主催で開かれ、四〇数人が参加した。

 田村順玄さんが米軍岩国基地問題について講演を行った(別掲載)。田村順玄さんのプロフィール。岩国市議(リベラル岩国)。一九六四年岩国市役所に就職。職場では港湾行政をあゆみ、組合では市職員組合委員長など就任、岩国市職平和研究所を設立し平和運動をになう。一九九五年市議に初当選。基地監視団体「リムピース」運営委員を務める。

 この集会では、自衛隊練馬基地、立川基地、習志野基地に反対するグループが、入間基地での戦闘医療病院の建設問題、陸自総隊司令部が朝霞駐屯地に設置される意味、米軍横田基地の動き、木更津自衛隊基地でのオスプレイ整備問題などが報告された。そして、木元さん(すべての基地にノー ファイト神奈川)が米海軍横須賀基地の大増強問題や米軍と連動する自衛隊の動きを報告した。今回の講演・学習会で、「朝鮮有事」状況の中で、米軍の増強と自衛隊の大軍拡の姿が浮き彫りにされた。

(M)


田村さんの講演から。

極東一の巨大基地に変貌する米軍岩国基地艦載機移転や最新鋭機配備で在日米軍のハブ基地に

 私はひとり会派のリベラル岩国として二二年間市議会議員をやっている。三二人の市議のうち、共産党四人、無所属二人と私の七人が基地に反対している。最近岩国基地はものすごい飛行状況だ。爆音被害も増えている。海兵隊岩国基地から米軍岩国基地へと変貌している。この間のオスプレイやヘリ事故はハブ(拠点)空港の岩国基地がからんでいる。

 海軍、海兵隊、自衛隊、民間(6便)が一本の滑走路を使い激しい飛行をしている。厚木基地から艦載機が昨年一一月二八日半分来て、残りは五月まで、合計六一機移転する。オスプレイ四機が厚木から岩国を経由して普天間に戻った。岩国がハブ空港になっている。P8ポセイドン哨戒機が嘉手納や普天間基地から飛んできて訓練した。最新鋭のステレス戦闘機F35B(垂直離着陸ができる)が岩国に配備される。一月一四日に、強襲揚陸艦ワスプが佐世保に配備された。このワスプ配備は北朝鮮などをにらんだもので、東アジアの軍事緊張をいっそう高めるものだ。ワスプにF35Bが着陸でき、辺野古新基地はヘリ基地用なのでF35Bが使える。こうした連携した運用が考えられる。

 昨年一二月に韓国で実施された米韓合同演習の際には、米軍三沢基地に駐留する米空軍のF16戦闘機が一挙に一八機飛来し、岩国基地を中継しこの訓練に参加した。航空自衛隊のジェット練習機もたびたび飛来し、岩国基地を利用し近傍での訓練に参加している。

 五年前、岩国基地は二五〇〇億円かけ、沖合い一キロメートル先に移転した。基地面積は一・四倍化し、大幅に増強され、在日米軍の「ハブ基地」機能を持った基地となった。五月に、艦載機スーパーホーネットを六一機から一二〇機に増やし配備する。兵士も三八〇〇人増え、軍人・軍属合わせて一万一〇〇〇人となる。そのために米軍住宅がどんどん作られている。日本政府は二〇万円の家賃補助をしている。四〇〇〇戸で収まるのに五四一一戸を準備し、二〇〇〇人が市内に住んでいる。外の方が便利なので基地の中には六〇%しか住んでいない。

 基地から五キロメートル離れた愛宕山の土砂二〇〇〇万立方メートルを削り埋
め立てた。その跡地に二六二戸の米軍住宅を建てた。価格は七〇〇〇万円から八〇〇〇万円。すべてシェルターがついている。しかし、基地から離れているのであまりうまくいっていない。北朝鮮が岩国基地にミサイルを撃つと言ったため、日本人も住宅にシェルターを作ってほしいという要求があがった。見学会があったのでそれを見に行った。一・五メートルのボックスが玄関についている。これで防げるわけがないが精神的なものとして要求しているのだろう。

 米軍住宅は一一〇〇戸作る予定だったが大きな反対運動によって、四五ヘクタールの埋め立て地のうち、一五ヘクタールに二五〇億円かけて野球場や体育館などスポーツ施設を作った。広島カープが春季キャンプをやったり、日米友好マラソン大会をやっている。市民がどっぷりつかるように使われている。

 二〇一八年の岩国市の予算八〇二億円のうち一三八億円が防衛省から出ている。来年度から小中学校給食費の無料化、中学卒業までの医療費の無料化などに使われている。新市庁舎の建設に三五億円の交付金が使われた。基地漬けにするため、補助金を出している。大きな事故が起こらなければと思っている。五月に一二〇機が入り乱れ飛行することになる。これを停止させなければならない。全国の皆さんと監視し続けていかなければならない。来月号の『世界』に報告を書いたので読んでほしい。

(発言要旨、文責編集部)


◆2018年度軍事予算の主なもの

*2018年度予算の主なもの。5兆1911億円で、過去最高。

*陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」関連7億3000万円。1基1000億円で2基を5年かけ導入。

*長距離巡航ミサイルの取得費など約22億円。


*イージス艦に搭載する迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を440億円で取
得。

*戦闘機F35Aを6機838億円で取得。


*オスプレイ4機(688億円)。


*高出力レーザーシステムの研究に87億円。


*沖縄県の宮古、石垣両島などに配置する部隊の施設整備に553億円。


*新型護衛艦の建造(2隻:922億円)。


*潜水艦の建造(1隻:697億円)。


*滞空型無人機(RQ―4Bグローバルホーク)の取得 (147億円)。


*「島嶼防衛用高速滑空弾」の要素技術の研究(46億円)。


*「島嶼防衛用新対艦誘導弾」の要素技術の研究(54億円)。


*「将来中距離空対空誘導弾」の日英共同研究(69億円)。


報告:2.25『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!総決起集会

25日の君 2月25日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲首都圏ネットは、「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!総決起集会」を東京しごとセンターで行い、90人が参加した。

 2003年、石原都知事と東京都教育委員会は、グローバル派兵国家建設と連動して新自由主義と愛国心教育路線の一環として「10・23通達」(校長の職務命令により、入学式・卒業式での国歌の起立斉唱・ピアノ伴奏を強制)を強行した。

「日の丸・君が代」強制反対と10・23通達撤回運動は、教育現場、地域、裁判闘
争などで闘ってきた。だが都教委は再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否なども行い、不当処分された教職員は延べ482人だ。しかも東京地裁で減給処分を取り消された都立高校教員二人に対し、その報復として七年前、八年前の事案で、新たに戒告処分発令(2月21日)を強行している。都教委の悪質化が強まる中、改憲―天皇代替わりに反対し、今春の学校の卒業式・入学式に強行される「日の丸・君が代」強制に抗議していく集会が行われた。

 開会あいさつを見城﨣樹さん(包囲ネット)から行われ、「総決起集会は14回目になる。安倍内閣は、『明治150年』を提示し、改憲と天皇代替わりの問題を突きつけている。『共謀罪』制定を許し、安倍政権が存続し続けている。この間の闘いを切開しながら、この状況を突破していく方向性をたぐり寄せよう。新たな団結を作りだしていく結集軸、戦略を作りだしていこう」と発言した。
 
 講演が小倉利丸さん(評論家・元富山大学教授)から行われ、「『明治150年』と改憲攻撃―『日の丸・君が代』強制反対の闘いの意義」をテーマに問題提起した。

 小倉さんは、①近代150年の断絶と継続②憲法とナショナリズム③憲法はナショ
ナリズムとどのような関係をもつのか④日の丸・君が代とオリンピックをめぐるナショナリズムの攻勢について提起。

 そのうえで「戦争法規という重要な課題は、武器や兵器を廃棄するだけでなく、
戦争の心情を形成する国家や国民へと収斂するアイデンティティ形成の文化的イデオロギー装置をいかかにして打ち砕くか、ということだ。オリンピックでいえば、『日の丸・君が代』は、歴史の記憶のなかの戦争との繋がりだけでなく、スポーツそれ自体に組み込まれた敵意の醸成の装置になっている。私たちが議論すべきなのは、近代国家としての日本と資本主義としての日本、この二つの日本を文字通り総括して継ぎの社会を『日本』とは呼びえない何ものかとして構想する創造/想像力としてどのように獲得するか、という徹底した『夢』を追求し続けることではないかと思う」と集約した。
 
 「闘いの現場から」では、佐野通夫さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会)、東京「君が代」裁判第四次訴訟、根津らの「君が代」解雇をさせない会、道徳教育の教科化と闘う教育労働者、千葉県立高校で闘う仲間、「学校でのオリンピック・パラリンピック教育の強制おことわり」を取り組む仲間、破防法・組対法に反対する共同行動、練馬自衛隊基地ウォッチング、大阪の「『日の丸・君が代』処分状況と処分撤回闘争などから、この間の闘いの報告と今後の取り組みについての紹介が行われた。

 主催者から卒業式のビラ撒き行動の提起。最後に「集会アピール」を採択し、「天皇代替わりを迎える時代における『日の丸・君が代』強制反対の闘いを進めていく。『明治150年』と改憲攻撃―『日の丸・君が代』強制反対の闘いを一体的に進め、教職員・労働者・市民・学生の共同した闘いで今春期の攻防を闘いぬこう」と意志一致した。

(Y)

報告 大軍拡と基地強化にNO!2.24防衛省デモ

IMG_2274 二月二四日午後四時から、東京・市ヶ谷の外濠公園から防衛省に向けて、デモ・申し入れ行動を行い、五〇人が参加した。主催は大軍拡と基地強化にNO!アクション2017。

[参加団体]有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委
員会/立川自衛隊監視テント村/パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会/反安保実行委員会/武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)[賛同団体]戦争・治安・改憲NO!総行動。

 実行委主催者が「六年連続で防衛予算がアップされ、今年は五兆一九一一億円で史上最大の予算が組まれている。安保法制が出された二〇一五年、立川、練馬、習志野の自衛隊基地に反対する運動団体が呼びかけて軍拡に反対する銀座デモを行った。今日、防衛省に軍拡はやめろと申し入れる」とあいさつした。

 その後、参加団体が行動提起。3・12霞が関デモ第三弾、日韓連帯、3・18韓米合同軍事演習反対米大使館行動(午後2時から)。武器輸出反対ネット、「輸出反対でやってきたが、現在は輸入反対で活動している。今までは武器に制限を持たせていたが、長距離巡航ミサイルの導入などそれからの大転換がなされている。イージス・アショアの配備。秋田では一キロ以内に小・中学校があり、強いレーダー波を出すので地元で反対運動が起きている」。

 「平和の声・行動ネットワーク入間」、「航空自衛隊入間基地に戦争でケガをした人のための戦闘医療病院が建設されようとしている。入間基地に対して抗議行動を継続している」。次に、ミサイル避難訓練に反対する行動を行った仲間が「一月二二日に首都東京で初めてミサイル避難訓練が住民や企業・社員三〇〇人をエキストラ動員して、後楽園周辺で行われた。これに対して一二〇人がプラカードを掲げて反対行動を行った。文科省は小・中学校に訓練をするように通達を出した。また、国会議員向けの訓練も行うという」と治安訓練の強化に反対を表明した。反天連、「3・27琉球処分の日、3・28与那国島に自衛隊が配備された日、このような記念日に天皇が沖縄・与那国島に行く。これに抗議する3・24集会を予定している」。先島への自衛隊配備に反対し、埼玉・千葉などいろいろな駅でスタンディングをやっている「島じまスタンディング」の訴え、2・25沖縄連帯池袋デモも呼びかけられた。

 デモの途中で防衛省に対して、大軍拡に抗議する申し入れが行われた(M)。

 6年連続の軍事予算増大、日米軍事一体化の推進、自衛隊の「軍隊」化に抗議する申し入れ書

 内閣総理大臣 安倍晋三殿
 防衛大臣 小野寺五典殿
 外務大臣 河野太郎殿

 2月1日、参院での可決により2017年度補正予算が成立した。うち軍事関連は2345億円と過去最高額となり、当初予算との合計額は5兆3596借円と前年度比2%増、伸び率も異常であるが対GDP比は1%を超える。当初予算では1%を割り込ませながら補正を加えて1%枠を超えさせるという姑息な手段は、ここ10年問に6回も繰り返されている。

 それだけではなく、昨年8月の「概算要求」での次年度項目を「補正」及び「新規後年度負担」に盛り込み、当初予算案を少なく見せるという手段も繰り返されている。とりわけ今回は「ミサイル防衛」関連の予算振り分けが日に余る露骨さと狡猾さを示している。すでに2兆円近い税金を投入しながら、現実的には役にも立たない「ミサイル防衛」のさらなる経費膨張を糊塗しつつ、朝鮮民主主義人民共和国の核とミサイル開発を奇貨として、トランプ政権に約束した「米国製首額兵器爆買い事業」の前倒し実施が画策されていることを看過することは出来ない。

 さらに、すでに「概算要求」にも「鳥嶼防衛用高速滑空弾」と「島嶼防衛用新対艦誘導弾」が計上されていたが、昨年末になって戦闘機搭載型の「長射程巡航ミサイル(「スタンド・オフ攻撃ミサイル」)」3種が突如当初子算に盛り込まれた。ここに、同じく昨年末突如浮上してきた「いずも」型ヘリ空母を実用的な「空母」に改修し、F35Bを艦載して日米で共同運用するという事案、同じく空母艦載が運用の前提となる「EA18G“グラウラー”電子戦機」導入構想を加えるならば、-一方で共和則の「脅威」を煽り「ミサイル防衛」強化で税金を空費し、一方対中国包囲網という虚言で自衛隊の「南西シフト」を強引に推し進めつつ同じく貴重な税金を空費するという、米国追従、軍需産業優先の軍事予算の聖城化、我が国の虚妄な軍事大国化かあらわになっていると断じざるを得ない。

 一方で来年度当初予算案では、軍事予算に5兆1911億円という連続する過去最高額を計上しながら、これまた引き続く社会保障費の自然増圧縮が行われ、1345億円削減。さらに第二次安倍政権発足以来顕著な「生活保護」世帯への攻撃がまたも行われ、生活の根本を担う「生活扶助費=生活費」は180億円削減、母子加算も2割カットで20億円削減される。本来国民生活の基本部分を保障するのが政府の責務であるにもかかわらず、それを放棄し、社会的弱者を狙い撃ちにするようにして、ただでさえ「アベノミクス」なる愚策により強いられている苦しい生活をさらに破壊させながら、それで浮いた税金で高額兵器を購入する現政権の卑劣な方針を私たちは絶対に許さない。

 最後に、「基地の街」から反戦・平和・反基地、武器輸出反対を訴え続けてきた私たちは、今回の補正予算と当初予算案に如実に現れている「安全保障」の名を借りた軍事優先、国民統制優先の施策が、安倍政権が目論む「憲法9条明文改憲」と緊密に結びついていることを、憤りをもって糾弾するものである。「日本国憲法」前文と9条に込められた崇高な「平和主義」の理念のもとに生きることへの自負と誇りをもって、私たちは平和のための闘いを担ってきた。このかけがえのない平和への希求が、軽佻浮薄、内実行無の安倍政権のもとで無惨に破壊されることなど断じて認めない。

・来年度予算の防衛費を徹底的に見直し、敵基地攻撃兵器を含む高額装備の購入費、軍事研究費等を削除すること。

・沖縄県民の民意と自治、人権を蹂躙して進められている辺野古新基地建設、先島の軍事要塞化を即刻中断すること。

・米軍再編と自衛隊再編による全国の基地機能の強化とそれに伴う周辺環境の悪
化を中止すること。

・日米同盟に加えて、日英、日仏、日豪と拡大を目論む軍事同盟強化を断念すること。

・わが国へのイージス・アショア導入計画を放棄し、「ミサイル防衛」からの撤退をすること。

・「特定秘密保護法」「安保法制」「共謀罪法」を廃止レ「9条明文改憲」を断念すること。

 2018年2月24日
大軍拡と基地強化にNO!アクション2017
2・24対防衛省中入行動参加者一同

「安全保障技術研究推進制度」参加の大学に軍事研究からの撤退を求める要望書


 現行の「防衛大綱」(2013年12月策定)の「研究開発」に「大学や研究機関との連携の充実」が明記されてから、4年が経過した。この間、2015年に「安全保障技術研究推進制度」が発足し、その予算額が3億円から6億円に、さらに昨年度は一気に110億円に増大し、本年度当初予算案においても101億円か計上されているところである。

 昨年末に、2017年度に「分担研究機関」として助成を受けた4大学名が明らかにされたが、今年になって、制度発足より4年間に「代表研究機関」に3大学、また6大学(研究課題7件)、5国立研究開発法人(6件)が分担研究機関として参加していることが判明している。

 周知の通り、「日本学術会議」は1950年、1967年と「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」「軍事目的のための科学研究を行わない」主旨の声明を発表し、戦前の学術と軍事との癒着を拒否する姿勢を示してきた。安倍政権の元で再び学術と軍事が接近させられようとしている中、『日本学術会議』は昨年3月これまでの「声明を継承する」主旨の声明を発表している。また、市民の間からも「軍産学複合体」拡大に抗する運動も展開されている。

 こうした背景から、結果的には一昨年、昨年度と大学からの同制度への応募は
横ばい状態となっており、明確に「応募しない」との態度を明確にする大学も増えてきている。しかし、そうした状況の中で、代表研究機関は企業、パートナーとしてともに研究を進める分担研究機関として大学が参加するというケースが2017年度に明確になってきたのである。

 具体的には「小規模研究課題」に東京農工大学、「大規模研究課題」に岡山大学、東海大学、東京工科大学、東京農工大学が参加することになっている。企業が前面に立つことで、軍産学複合体の実態を隠蔽し、大学等の参加を促す意図が見て取れる。

 国立大学の法人化以来、大学・研究機関は恒常的な研究資金不足に直面している。軍事など特定の目的に特化された資金投入は、学術全体の健全な発展に悪しき影響が及ぶことは必至である。また、明治以降日本の近代化の過程での「国力増強」の名の下に「官・産・軍・学共同」が連続する帝国主義的侵略戦争を牽引した歴史が、米トランプ政権との密接な関係を強引に追求する現政権の姿勢において形態を変えて再来するのではないかとの危惧も禁じざるを得ない。

 基地現地から日本の軍事大国化に抗し、真の平和実現のための活動を続けてき
た私たちは、2017年度委託を受けた4大学において、上述の日本近代史において大学が果たしてきた負の側面への反省から発せられた「日本学術会議」の3度にわたる「声明」の本旨に則り、委託の辞退を含む、軍事研究そのものからの撤退を強く求めるものである。

 2018年2月24日

大軍拡と基地強化にNO!アクション2017

報告:教科書を考える2.17シンポジウム 国が家庭教育にふみこんでよいのか~家庭教育支援法案と家庭科学習指導要領

配信:家庭科 2月17日、子どもと教科書全国ネットなどの呼びかけで「第44回 教科書を考えるシンポジウム 国が家庭教育にふみこんでよいのか~家庭教育支援法案と家庭科学習指導要領」が南池袋ミーティングルームで行われた。

 安倍政権の憲法改悪攻撃(とりわけ憲法24条〈両性の平等と家庭内の個人の尊厳〉改悪)に連動して親学推進議員連盟(2012年4月発足/安倍晋三会長)と自民党は、議員立法で家庭教育支援法案の国会提出を準備している。法案は、「保護者が子に社会との関わりを自覚させ、人格形成の基礎を培い、国家と社会の形成者として必要な資質を備えさせる環境を整備する」「保護者が子に生活のために必要な習慣を身に付けさせる」と明記し、国が家庭教育の基本方針を決め、その施策に動員していくとこをねらっている。自民党改憲草案の「家族は、互いに助け合わなければならない」と称して国家に奉仕する家族像の押し付けだ。また、家庭科の学習指導要領でも「少子高齢社会発展に対応して、幼児と触れあう活動などを一層充実するともに、高齢者など地域の人々と協働する」と述べ、社会保障・福祉・教育費を充実していくのではなく削減し、民衆に負担を増やしていくことが柱にある。

 つまり、グローバル派兵国家建設の一環として教育基本法を改悪(2006年12月)し、国家の介入を家庭にまで踏み込んでいくために家庭教育支援法案の制定を策動している。議連発足時、安倍は法案の制定に向けて「教育は本来『家庭教育』『学校教育』『社会教育』の3本柱で行われなければなりません。しかし戦後「家庭教育」が消され、家族の価値すら、危うくなっています」「私達の議連は改正基本法を基に、『家庭教育支援法』を制定し、子供達の為に子育て家庭を支援していきたいと思います」と表明し、「戦前の伝統的な子育て」の継承を強調していたほどだ。この安倍の魂胆は、現在も位置づけているのは明らかだ。

 安倍政権を支え、改憲運動を展開している日本会議の高橋史朗(明星大教授)は、「親学」をデッチ上げ、「親学推進協会」を通して「子守歌を聞かせ、母乳で育児。授乳中はテレビをつけない」「児童の2次障害は幼児期の愛着の形成に起因する。子どもを産んだら母親が傍にいて育てないと発達障害になる。だから仕事をせずに家にいろ」などと現代版家父長制の再建を手前勝手に主張するほどだ。日本会議の椛島有三(日本会議事務総長)にいたっては、「『親学』は男女共同参画に対する対案の意味を持つ。ジェンダーフリーに対する保守の側の回答であり対策であります」「親学は父親母親の違いを明確にし、結果として男らしさ女らしさを育みます」と明確に法案の本質を政治的に位置付け、憲法改悪とセットで実現していくことを明らかにしている。

 このように憲法24条を明確に否定し、改悪教基法の具体化にむけた家庭教育支
援法案の国会提出と家庭科学習指導要領反動化を許してはならない。

 知識明子さん(家庭科教育研究者連盟)は、「家庭教育支援法のねらい」をテーマに次のように問題提起した。

 「法案は民衆に対して公助より自助・共助・自己責任の強調し、生活保護をはじめ社会保障の切り捨て、家族の助け合い、伝統・あるべき姿などを強調している。憲法二四条を否定し女性の地位の低さを温存し、生き方の多様性の否定だ。親に対しては家庭教育支援法を根拠にして命令し、子どもに対しては『特別の教科 道徳』によって国家につくす人材育成が目的だ」。

 「変化し、多様化している家庭の現状を見ることもなく、原因の分析もないまま、困難のすべての責任は家庭にあり、その家庭を正すのだと、家庭に規範を押しつけようとしている。戦前の『戦時家庭教育指導要領』が求める内容と酷似しており、家庭を支援するように『見せかけ』て、政府と自治体がつくった施策・規範に、家庭が従うよう命令し、家庭に介入・統制することをねらい、子育てを『国に役立つ人材づくり』とするものだ」。

 「どのように生きるか、だれを人生のパートナーにするか、子どもを産むか産まないかなどの個人の生き方の自由に関わることに、国家が踏み込むことは、憲法違反だ。まして、国家による性の管理は許せない。政府の取り組むべきことは、社会基盤を整え、社会福祉を充実させることだ。憲法24条・25条(生存権)・26条(教育を受ける権利と教育の義務)、国連子どもの権利委員会の勧告、国連女性差別撤廃委員会の勧告の実現だ。法案のねらいを見破り、子どもの権利条約・憲法を実現していく決意をかためあいたい」。

 海野りつ子さん(家庭科教育研究者連盟)は、「次期学習指導要領で家庭科はどうなるか」について報告し、「指導要領と家庭科の見方・考え方のベースは、企業が世界で一番活動しやすい国をめざしていることだ。だから家庭科を『これまでの生活文化の継承・創造、持続可能な社会の構築等の視点で捉え、よりよい生活を営むために工夫する』ことだと位置づけ、グローバル化、少子高齢化、持続可能な社会の構築などの現代的な諸課題を適切に解決できる能力を要求している。これらは憲法13条(個人の尊重、幸福追求権)、24条、25条、26条と子どもの権利条約の否定に貫かれている」と批判した。

 さらに「次期学習指導要領 家庭科の特徴」について取り上げ、「家族・地域の位置づけを強化している。家庭や地域への『帰属意識』を育て、『だんらん』の大切さも強調している。その延長に愛国心教育へとつなげるために『伝統的な日常食である米飯及びみそ汁の調理』、『日本の伝統的な生活についても扱い、生活文化に気付くことができるように』『和食の基本となるだしの役割』などを取り上げ、巧妙に『日本の伝統と文化、食生活』を媒介にして育成しようとしている。また、『健康でいさせる』と称して社会保障の削減、国防のできる体作りめざし、『早寝早起き朝ごはん』をクローズアップし家庭責任の押し付けるだけだ。子どもの貧困の政治的社会的の背景、政府の無責任に切開していかせないための操作でしかない」ことを明らかにした。

 討論後、今後も教師、教科書編集者、研究者、市民の協同作業によってより良
い教科書をめざしていくことを確認した。

(Y)

 
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