虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

政治情勢

【コロナ禍問題】労働者が感染爆発を生き残るには

sinagawa緊急事態宣言はいらない!

今すぐの生活保障が先だ!


 東京都での感染拡大を受けて政府は緊急事態宣言を発令した。我々は政府の緊急事態宣言発令に反対する。補償がないままの緊急事態宣言は、派遣やパート労働者を中心に多くの失業者が生み出され、ネットカフェで暮らす人々などが行き場をなくし、感染ではなく経済的苦境により命を落とすことになる。

しかも緊急事態宣言が発令されれば、企業は、現状では義務となっている労働者に対して休業補償を企業は免れることができる。このように一方的に労働者・地域住民のみにリスクを押し付けるやり方では感染封じ込めはできない。今求められているのは、労働者・住民の自主的「籠城」を政府・自治体が全面的に支援することである。

ロックダウンではなく自主的「籠城」の支援を

今回の緊急事態宣言の背景には、無策を糊塗したい政府や都が、感染拡大を前に日本医師会や一部専門家を中心に、緊急事態宣言に続きロックダウンという強力な措置を行い、感染を封じこめて医療崩壊を防ぐべきだという一定の世論の広がりを受けて判断したものだ。

例えばクルーズ船での杜撰な体制を実名で批判した岩田健太郎神戸大学教授・医師は自身のツイッターで「東京都は「ロックダウン」を決断すべきです。今日です。現状の患者の増え方は一意的でこれまでの患者選択、検査、コンタクトトレーシングでは抑え込めません。 つまり現状維持では状況は悪くなる一方で、別の方針に転換する、プランBに移行する必要があります。」とツイートしていた。

しかし特措法にはロックダウンは定義されていない。特措法で可能なのはあくまでも「外出の自粛」だけであり現行と変わりはない。つまり切り札的イメージと裏腹にロックダウンは実施不可能である。しかし感染拡大を封じ込めるためには岩田教授が言うように現在は外出制限が必要である。

であるから政府・自治体はロックダウンのような勇ましい言葉をもてあそぶのではなく、労働者・住民が自主的に「自宅」に「籠城」できるように支援を行う必要がある。そして自宅を持たない人、自宅に居場所がない人には新たに安全な「籠城」場所を提供する必要がある。

したがって政府・自治体がまず行うべきことは、住民にのみリスクを押し付ける現行の対策からの転換である。経済活動の縮小により困窮に陥った人々を救済することが待ったなしに求められている。一律平等な現金の支給が必要だ。

年度末をまたいだ現在、様々な支払いに苦慮する人々、とりわけ収入が減り家賃の支払ができなくなった人を早急に救済する必要がある。「5月目途に所得減少世帯に30万」が検討されているが遅すぎる。このままでは「籠城」どころか多くの人が路上に放り出されてしまい、感染の封じこめは不可能だ。

災害に無力な小さな政府

直接・早急に住民に援助を届けようとすると時に障害となるのが、国・地方を含めた公務員の少なさである。20年以上にわたって公務員定数を削り、民間委託を広げてきた小さな政府・自治体は、このような非常時には何もできない。どこに生活困窮者がいるのか等、現在の自治体では、住民のニーズをほとんどつかみ切れていない。そのため、このままでは多くの孤独死が発生する可能性がある。これがこの間、新型コロナウイルスの感染拡大が明らかにした事実である。

迅速一律平等な所得補償を

政府が強権で感染を封じ込めることはできない。そして感染のリスクは平等ではなく階級差が歴然と存在する。私たちが生き残るためには自主「籠城」と、矛盾するようだが連帯が必要である。必要なのは自主「籠城」とそれを支える様々なネットワークである。住民による自主的な地域ネットワーク(それは個人加盟労組、地域労組の取り組みや貧困対策に取り組んできたNPOだったりするだろう)が求められている。

必要なのは政府の強権ではなく、自主「籠城」を支えるネットワークとそれを支える迅速一律平等な所得補償である。様々なネットワークがつながりながら、共に政府に向けて運動を展開しよう。このままでは、医療崩壊と失業・困窮による大量の病死、自殺・孤独死が発生してしまう。


感染症医療体制の今すぐの確保を!

感染拡大のさなかに都立病院を半民営化の愚

オリンピックの延期が決定されて以降、緊急事態宣言まで国や東京都の対応は手のひら返しとなった。明らかに都知事選を意識している小池都知事は「ロックダウン(都市封鎖)」という強い印象を持つ言葉を使用し、強力なリーダーシップを発揮する指導者として自分を都民に売り込んだ。しかし小池都知事の「強力なリーダーシップ」は決して都民のためには発揮されない。

その力はどこまでも大資本の利益のために奉仕される。今現在、都知事が真っ先に行わなければいけないことは医療の確保、中でも集中治療体制の確保である。しかし小池都知事は、感染が拡大する中で、都内の指定感染症病床の約70%(80/118)を占める都立・公社病院を22年度中に地方独立行政法人化する方針を3月31日付で公表した。感染との闘いが長期戦になることは明らかにもかかわらず安倍政権に倣った真逆の方針である。

感染との闘いのただ中で都立・公社病院の地方独法人化を強行すれば、労働条件の切り下げによる看護職員の大量退職などで医療提供に支障をきたす可能性が高い。都は都立・公社病院の地方独法化を今すぐ撤回し、都立・公社病院へ人工呼吸器などの医療資源と人材を集中させるべきである。とりわけ感染症病床の確保は、軽症・無症状者の入院を制限したとしても深刻さを増している。

都は現在においても都立・公社病院を自己収支比率といった経営指標で評価することをやめようとしていない。経営指標で病院運営を縛ることを直ちにやめ、採算性を度外視しても住民の命を守るために都立・公社病院を最大限活用すべきである。民間病院との間で役割分担を行い、都立・公社病院を中心に感染症対応可能病床を確保するべきである。


地域医療を疲弊させた医療費抑制

都は感染症指定病床に加えて都内の拠点病院に協力を要請して感染症対応可能病床を1000床まで確保したとしている。今後、4000床まで拡大するとしている。しかし財政措置のないお願いにとどまっているため、対応可能病床の増床は感染者の拡大に追いつておらず、自覚症状がありながら病床が空くまで自宅待機や一般病院での入院せざるを得ない患者が多数いる。

病床確保が進まない理由は財政措置ばかりではない。この間政府が進めてきた医療費抑制政策と病床削減を義務付けた地域医療構想により、地域医療を支えてきた病院が感染症医療に対応する体力をなくしている。医療費削減のために診療報酬が改悪される度、地域の中規模病院では急性期医療を断念し人員配置の少ない慢性期病床へと病床が変更されてきた。

急性期病床に比べ少ない人員配置の慢性期病床では人手のかかる感染症医療を行うことはできない。したがって国は医療従事者を確保し感染症対応病床を確保しようとする病院に対して財政措置を行い全面的に支援するべきである。しかし国は、真逆な対応を取っている。地域医療構想実現のために病床を削減する病院を支援する84億円を計上した20年度予算をそのまま成立させた。このように小池都政の都立・公社病院の地独法化は、安倍政権の医療費削減と一体のものである。


脆弱な日本の医療体制

日本は病床数こそ多いが、そこに働く医師・看護師数は少なく、多くの医療従事者を必要とする集中治療室の数も少ない。人口1000人当たりの診療医師数はドイツ4.3、イタリア4.0人に対し日本は2.4人でOECD加盟35か国中30番目である。看護師数はドイツ12.9、イタリア5.8人に対し日本は11.3人、OECD加盟国中11番目である。集中治療室の病床数は10万人当たりドイツ29~30床、イタリア12床、日本は5床程度である。しかも看護師の配置数は他のOECD加盟国の半分である。

この人員配置数では感染予防を徹底させた場合4分の一程度しか運用できないと指摘されている。つまり新型コロナウイルス感染症の前では人口10万人あたり実際に稼働できるICU2床弱であり、イタリアの6分の1である。

日本では体制不備のため検査数が極端に少ない。そのため国内感染者数が5000人を超える前にあっけなく医療崩壊に至る可能性がある。


感染爆発を生き延びるために

1.財政措置による感染症病床の増床と軽症・無症状者の入所施設の早急な開設。

2.迅速一律平等な所得補償。

3.自主「籠城」を支える「自宅」の確保。

4.封鎖ではなく住民・労組などのネットワークを活用したすべての住民の自主「籠城」への相互援助、とりわけ自主「籠城」中の職の確保を企業に義務付けること、派遣切り、雇止め、解雇、内定取り消し等を許さない闘い。

5.自主「籠城」を支える公共サービスの維持。

6.公共サービスを支える労働者への支援、とりわけ長時間労働の禁止。この感染爆発を労働者階級が生き延びるための戦略・戦術を確立するために経験を交流させよう。


(矢野薫)

報告:3.26オリンピック災害おことわり新宿デモ

配信:3.26新宿反五輪デモ 東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナVのパンデミックによって、3月24日にIOCが1年間の延期を決定した。それにともなって26日に予定されていた福島県のJビレッジからスタートする聖火リレーも中止になった。そうした状況のなかで、東京オリ・パラの延期でなくて中止を訴える行動が、3月26日に新宿アルタ前での集会と都庁までのデモとしてかちとられた。

 聖火リレーも東京オリ・パラも中止だ中止! のこの日の行動には、80人が参
加した。多彩な横断幕も三枚広げられて、道行く人々に大きくアピールすることになった。集会ではまず、実行委員会から新型コロナV影響の現状と開催するにあたっての経過報告が行われた。福島で予定されていた聖火リレーに対する抗議行動は、聖火リレーそのものが中止になったために抗議行動も中止になっている。いくつかのアピールの前に力強くコールがあげられた。

 五輪災害おことわり! JOCは恥を知れ! 延期じゃなくて中止だ中止! 
五輪じゃなくて生活保障! インフラ盗む五輪はいらない! 情報隠蔽許さない! 原発復興終わってないぞ!……怒りの声をあげていこう!

 アピールのなかで、「オリンピック災害」おことわり連絡会からは「JOCもIOCもマネーファーストで悪どいことをやってきた」として、インフラ建設にともなった住民の追い出し、過酷な突貫工事にともなった労働者の過労死、広大な熱帯林の破壊と先住民の被害などを明らかにし、オリンピックの中止と廃止を訴えた。

 福島県の南相馬から神奈川県に避難し現在、被団連の活動をしている村田さんは、「東京オリンピックは原発被害者にとっては恨みそのものだ。安倍首相は原発はアンダーコントロールされていて健康の心配はないとウソを言って引っ張ってきた。そして20年までに被害をゼロにすると無理強いさせて、県も政府の手下となって住宅支援の打ち切りと帰還の強制を行い、被害者を提訴までしている」と訴え、最後に「オリンピックは安倍自身のために延期されたのだ」と東京五輪延期の欺瞞性を明らかにした。

 新宿駅西口の繁華街をコールをあげながら元気よく進むデモは、道行く人々の注目を集めた。「中止! 東京オリンピック」「STOP! Tokyo Olympic」と書かれたプラカードに次々とカメラが向けられる。一方、高層ビルが林立するオフィス街は新型コロナVの影響なのか、ほとんど人通りがない。

「TOKYO 2020」の大看板を張り出している都庁ビルも、わずかばかりの窓明かりを残して力なくそびえ立っているようだ。

 警察の規制を跳ね返して、都庁に向けて怒りのコールをあげる。その後デモは
新宿中央公園での解散となった。一九三六年のベルリン五輪がヒトラーとナチスの五輪だったのと同様に、延期された東京五輪は腐敗しきった安倍政権延命のための五輪に他ならない。そんなオリンピックはまっぴらごめんだ。オリンピックマフィアとゼネコンのための五輪はどこにもいらない。東京オリンピックを中止に追い込もう。

(R)

報告:3.28郡山/「聖火リレーと五輪災害」トーク・リレー集会

配信:郡山駅前・大河原さきさん 3月28日、「オリンピック災害」おことわり連絡会は、福島の仲間たちとともに「聖火リレーと五輪災害」トーク・リレー集会を行った。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、3月24日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大とともに各国、五輪選手などからの東京五輪・パラリンピックの延期要求に対して利権とカネの膨大な損失が必至なために抵抗していたが、ついに無駄な抵抗も崩れ七月から開催予定だった東京五輪・パラリンピックを一年程度延期し、遅くとも2021年夏までに開催すると発表した。

バッハ会長は、なんら科学
的根拠を示すこともなく延期した五輪大会を「前例のない危機を人類が克服した祝祭とする」などとオリンピックマフィアの意向を代弁する始末だ。安倍首相に
いたっては、「IOCによる延期の検討は、完全な形で大会を実施する方針に沿うものだ。東京大会の開催は、世界がコロナウイルスに打ち勝った証しになるとともに、日本の成功の証しになる」などと強調し、東京五輪の開催決定以降の関連経費が全体で3000億円以上の無駄ガネがかかることを前提にぶち上げた。

 かつて安倍は、福島原発事故後は「アンダーコンロールされている」と大嘘をついて日本に五輪招致を決めさせたが、その犯罪に続く、大嘘だ。すでに五輪総経費は3兆円を超えている。巨額な無駄カネを五輪に使うのではなくコロナウイルス対策のための医療システム、無償の検査・医療アクセスの充実、発症者・感染者などへの生活援助、コロナ感染拡大の被害による労働者休業補償、雇用・賃金手当などに支出すべきなのだ。

 東京五輪延期が決まったことに対して連絡会は、①五輪延期ではなく中止だ 
②延期によって膨大な人員とカネがこれまで以上に五輪に投じられることに反対 ③五輪延期による復興やコロナ対策へのしわ寄せを許さない ④2024パリ五輪、2028ロス五輪に反対する地元のグループとのスクラムを継続していくことなどを確認している。

 また、26日の福島復興キャンペーンの一環としてのJビレッジからの聖火リレーは中止となり、28日の午後5時過ぎに郡山駅西口駅前広場スタートから開成山公園自由広場にゴールも中止になった。そのため26日に予定していた「聖火リレーへのスタンディング・アピール」を28日に予定していた郡山駅前での行動に集中することになった。

 トーク・リレーのトップは宮崎俊郎さん(連絡会)から行われ、「コロナウィルス感染が拡大している東京の者が福島にコロナウィルスをばら撒く危険性もあるということで郡山に来ることについて議論してきた。しかし、皆さんに五輪は延期ではなく、中止だということをぜひ伝えたいという思いで来た。1940年に東京五輪を開こうとしていたが戦争で返上した。関東大震災からの復興としていた。1964年は、太平洋戦争からの復興として位置づけていた。2020東京五輪も福島原発と東北大震災からの復興として位置づけた。だが復興していない現実を隠すためにオリンピックを利用しているにすぎない。延期された五輪も『コロナウィルスに打ち勝った』などと、また嘘の位置づけでやろうとしている。こんなオリンピックはいらないことを強く訴えたい。そのために自家製のトーチを作って走ろうとしていた。五輪にカネを使うのではなく、福島の復興のために使えと言いたい」とアピール。

 大河原さきさん(ひだんれん/原発事故被害者団体連絡会事務局長)は、「『共同声明「福島はオリンピックどごでねぇ』(ひだんれん、脱原発福島ネットワーク)を出し、二月二九日に双葉郡楢葉町のJヴィレッジ周辺で、『福島はオリンピックどごでねぇ』アクションを行った。福島から県外に避難した人たち、県内に避難した人たちの損害賠償裁判を取り組む団体が入っている連絡会です。県は、避難者への住宅の無償提供を2017年に打ち切り、有償で国家公務員宿舎に住むことを認めていたが、それを認めず追い出しを行っている。3月25日に県は、四世帯に対して追い出すために裁判に提訴した。追い出しをやめろと抗議しています。ほとんどの人が非正規で就労し、コロナ状況による雇止め、収入減に追い込まれている。住んでいる人たちには、二倍の家賃を請求してきている。支払えない状況を無視し、五輪には無駄なカネを使っている。被害者、避難者への補償、救済が必要だ。オリンピックどこでねぇ。廃止を求めます」と訴えた。

 くわばらよもぎさん(連絡会)は、「東京五輪が延期となりましたが、私たちは五輪の中止と廃止の訴えはかわりません。都は週末の外出自粛を要請してるが、マスクも店頭になく、生活補償、休業補償など全くなされないままだ。『復興五輪』だと言うが、避難者支援の打ち切りなどをやっている。五輪のお金でもっと様々な支援ができたはずだ。毎月、東京駅前でスタンディングを行い、五輪の問題を訴えてきた」と発言。

 梅津俊也さん(郡山駅前アクション・ 原発いらない金曜日)による「民衆の唄」アピール。

 鵜飼哲さん(一橋大学教員)は、「東京五輪の延期のプロセスは非常に問題だ。延期を決めたとたんにコロナ感染人数が増えだした。多くの人がおかしいと思っている。支配者にとって都合が悪いときは、数字をいくらでも改ざん、隠されてきた。福島原発事故以降、このことを経験してきた。全く同じことがコロナウィルス問題でも起きている。オリンピックと結びついて世界的な感染症の拡大が繰り返されてきた。リオデジャネイロオリンピック(2016年)のときジカ熱の感染拡大が危惧されていたが、WHOが延期、中止の勧告しなかったことで批判されている。長野オリンピック(1998年)の時もインフルエンザの拡大があったにもかかわらず行った。七年前、福島原発事故被害を隠すために安倍首相は嘘をつき、今度はコロナウィルスに打ち勝ったことにして東京五輪をやろうとしている。こんなでたらめがあるか。現在のままコロナ感染が拡大していけば医療崩壊は必至だ。またしても人々に犠牲を強要しようとしている。本当に許せない」と糾弾した。

 黒田節子さん(原発いらない福島の女たち)は、「五輪は延期になったが、中止だ、廃止だ。オリンピックは、福島の大惨事を隠すためにやるということが福島にいるとよくわかる。オリンピックに使うカネがあるなら、被災者のために使え。公営住宅に入れて、今度は出ろと言われている。被災者が訴えられているというとんでもないことが起きている。子どもたちの健康被害の問題もいいかげんな扱いだ。オリンピックをやっている場合じゃない」と強調した。

 谷口源太郎さん(スポーツジャーナリスト)は、「オリンピックの延期はオリンピック憲章にない。まともにみせようということで2020東京をそのまま二一年に延長して使う。バッハIOC会長は、自ら破るデタラメぶりだ。IOCは、大会をやるごとに一兆円近くのカネが入ってくる。だから、それが入ってこなくなると困るので延期にした。全てカネが根源にある。安倍首相は、政治利用のためであることは明らかだ。マネーファースト、国家ファーストによって堕落してしまったオリンピックだ。あまりにも選手たちが可哀相だ。いいかげんにオリンピックを止めさせ、これからどのようにスポーツのあり方があるのかを追求していくきっかけにしていこう」と呼びかけた。

 最後に「原発いらないいのちが大事の歌」を合唱し、トーク・リレーを終えた。

「聖火リレーと五輪災害」集会

 引き続き、郡山市総合福祉センターで「聖火リレーと五輪災害」をテーマに集会を行った。

 鵜飼哲さんは、「『聖火』を人質に取った『復興』五輪」について取り上げ、①「聖火」はどのように日本に運ばれたか ②五輪/「聖火」/リレー ③「原発事故と新型コロナ―災害『克服』という名の災害について問題提起した。

 とりわけ、「2013年に7年後、被災地は『復興』していることにされたように、2020年に一年後、世界は新型コロナを『克服』していることにされた。安倍が意図せずしてバッハにこの理屈を受け入れさせられたのは五輪理念に元来『復興』の観念が含まれているためだ。つまり、五輪は単に利用されているのではなく権威主義国家の優生思想、棄民政策、能力主義と高い類縁性がある。64年の東京五輪準備でも死者が300人以上も出ている。今回の準備でもどれだけの犠牲者が出ているのか」などの問題点を浮き彫りにした。

 谷口源太郎さんは、「1月2日、国会で安倍首相が施政方針演説を行った。オリパラを乱発した。とくに『国民一丸となって』ということを強調していた。『復興』の象徴としてJビレッヂからスタートする聖火リレーだと言っていた。とくに『子どもたちの笑顔があふれている』と表現していた。Jビレッヂは、原発事故の工事拠点として使った場所だ。工事拠点をとっぱらい、『復興』の拠点にするために聖火リレーの出発点とした。東電は一切、除染していなかったことが環境団体によって明らかにされた。汚染物質がたくさんあるのに聖火リレーのスタート地点にし、子どもたちを動員しようとしていた」ことなどを厳しく批判した。

 へびいし郁子さん(郡山市議/「虹とみどりの会」)は、「メディアも東京五輪と聖火リレーの宣伝を繰り返し行っていた。福島の聖火ランナー(200数人)の写真を一人ひとり掲載するほどでオリンピック一色だ。郡山市長が外出自粛を要請していたが、先ほどの駅前アピールでのビラの受け取りはいつもよりよかった。連絡会のとりくみがあって、大変感激し、力強かった。オリンピックは、安倍首相の数々の悪政を隠すための政治利用だ。オリンピックは中止しかない。」と批判した。 また、郡山市議会に対して「新型コロナ感染症による社会・経済影響は深刻 医療・食・住居の保障を!」などの要求実現に向けて取り組んでいることを報告した。

 さらにトークは、黒田節子さん、中路良一さん(郡山教組)、桜井大子さん(連絡会)、稲垣絹代さん(沖縄)、中森圭子さん(神奈川)、くわばらよもぎさん、斉藤春光さん(いわき)から行われた。最後に主催者から今後の行動提起を受け、終了した。

(Y)

【第四インターナショナル声明】新型コロナウイルスのパンデミック:やつらの利益を守るのではなく、われわれの生命を守ろう!

rsayFO1R(画像はコロナ医療支援にイタリアに駆け付けたキューバ医師団。3月22日)








新型コロナウイルスのパンデミック:やつらの利益を守るのではなく、われわれの生命を守ろう!


第四インターナショナル執行ビューロー
二〇二〇年三月一七日


 コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)は、深刻な公衆衛生の問題であり、それによる被害は膨大なものとなるだろう。西ヨーロッパにおいてはすでに、医療システムは崩壊の瀬戸際にある。それがグローバル・サウスにまで拡大するならば、すでに非常に脆弱であった公衆衛生システムが四〇年に及ぶ新自由主義政策によって恐ろしいほどに壊されてきたために、数多くの死者がでるだろう。

 それはこの一世紀でのもっとも深刻なパンデミックとなっている。一九一八年から翌年にかけてのいわゆるスペイン風邪による死者数は、推計は困難だが膨大なものだった。その多くは青年層だった。その影響は、とりわけ第一次世界大戦の直後に深刻となった。新型コロナウイルスによるパンデミックの急速な拡大はとりわけ、資本主義グローバリゼーションや一般化した商品化、そして利潤法則の優先によってもたらされた国際貿易の発展という状況のもとで、新自由主義的秩序や危機の高まりによって引き起こされた人民の抵抗能力の減少によって説明することができる。

 この新型コロナウイルスは二〇一九年一一月はじめに中国で発見された。警告を発しようとした医師と科学者は当初、弾圧され、沈黙させられた。中国共産党がただちに対応していたとすれば、流行の危険は未然に防がれていたかもしれない。

 危険を認めない政策は、中国政府に限ったものではない。アメリカ合衆国のトランプは、この「外国のウイルス」をあざ笑っていた。ボルソナロは、すでにブラジルがパンデミックに巻き込まれていたのに、「サッカー試合を禁止するなんて過剰反応だ」と述べて、法律や医療当局の指示に反して、裁判所や議会に反対する(支持者たちの)デモに参加した。イギリスのボリス・ジョンソンは、はじめのうち「集団免疫」(ウイルスが広がるのを許容し、人口の約七〇%が感染するまで流行するのにまかせる)を提唱していた。彼はあとでこの冷淡で危険なアプローチを変更せざるをえなくなった。ベルギー首相のソフィア・ウィルメスは、長い間いかなる警告にも耳を貸さなかった。

 フランス大統領は、二〇二〇年一月に最初の症例が見られても、すぐには戦略的備蓄(防護服や防護用品……)を補充しなかった。

 東ヨーロッパのあまり感染者が出ていない国の政府は、西ヨーロッパにおける医療危機の教訓から学んでいない。ヨーロッパ連合(EU)は、深刻な打撃を受けているイタリアに対するもっとも基本的な連帯すら組織することができないでいる。イタリアは、国内ではマスクの生産さえしていないのに……。こうした遅れの主な理由は、政府が経済活動や製品輸送を危うくすることを望んでおらず、人々を守るためのリソースを最小限にしようとしていることにある。労働者に対する資本の攻撃としての緊縮政策を続けたいという要求と景気後退への不安の方が、人々の健康を守ることよりも強いのである。

 医学・科学研究がきわめて急速に進歩しているにもかかわらず、新型コロナウイルスの進化について予見するには早すぎる。たとえば、北半球に暖かな天候が到来すれば、ウイルスは弱まるのだろうか? その病気は収束するのだろうか?

 ウイルスは突然変異するのだろうか? もし変異するとすれば、毒性が強まるのだろうか、それとも弱まるのだろうか? 中国で発生した伝染病は、東西に拡散していった。それには、ヨーロッパ、イラン、アメリカ合衆国が含まれる。それらは条件の整っている国である。しかしながら、ウイルスは同様に南の諸国にも存在しており、そこでは、たとえば季節の次の変わり目に、北へと逆流する前に、感染が大きく増加する可能性がある。ワクチン開発には時間がかかるだろう。新型コロナウイルスによる病気が短期間のうちに自然に消え失せることを期待するとすれば、それは無責任である。

 ウイルスは非常にすばやく広がっている。実際に感染している人数と感染が判明した人数との割合は、日常的なスクリーニング検査がなされていないためよくわからない。しかし、その危険性ははっきりと立証されている。病気による致死率は、国によってさまざまである。感染者のうち、八〇%は軽症であり、二〇%が重症化し、そのなかで五%が重篤になり、約二%が死亡すると言われている。高齢者や持病を抱えた人だけに重症化する危険があるわけではない。流行が広がった地域では、もっと若い人々も集中治療室に入れられている。

 主だったメディアや政府は、年齢による致死率の違いに焦点を当てている。しかし、階級の違いに関心を寄せようとはしないし、コロナウイルスに起因する致死率が、収入や資産によって人々にどう影響するかにも注意を払おうとはしない。あなたが七〇歳でしかも貧しいとき、集中治療室での治療にアクセスできて、そこで治療を受けられる保証は、あなたが金持ちであるときとは同じではないのだ。

 人々の中には、新型コロナウイルスの抗体は存在していない。重症化したときの治療には、最先端の設備と訓練された有能な医療スタッフが必要である。こうしたものがなければ(あるいは病院のシステムがパンクすれば)、多くの治療可能な患者が亡くなっているし、これからも亡くなるだろう。

 それゆえ、新型コロナウイルスのパンデミックは、われわれの組織も含めて、すべての進歩的な活動家のネットワークがきわめて真剣に考慮すべきことなのである。流行が広がっているところではどこでも、流行を封じ込め、人々を守るための厳格な方法がとられなければならないし、このことが資本主義経済を機能させることよりも優先されなければならない。すべての国において、起こりうる流行の広がりに備え、政府に真の予防策をやらせるために、最初に被害を受けた国々の教訓を学ばなければならない。

強力な予防計画

 感染が広がったほとんどの国では、準備ができていなかったために、政府は不足分を何とかやりくりしたり、ときには開き直ったりしている。すでに予防計画があるところでは、それを強化しなければならないし、ないところでは予防計画を制定しなければならない。

 こうした計画では、全体としての医療システムの再構築や流行した場合に必要とされるリソースのすべてを動員することが準備されなければならない。とりわけ、すでに深刻な人手不足に陥っている医療サービス従事者をただちに増員する準備をしなければならない。

 病院は、重症者の治療に当たることで、感染と闘う中心的存在のひとつであるにもかかわらず、これまでずっと予算削減や弱体化、民営化にさらされてきた。公的・社会的コントロールのもとで、民間の治療サービス、薬品や医療用具の生産は徴発されなければならない。スペイン政府は、民間病院の病床を徴発する措置をとっている。

 防護服、水性アルコール消毒ジェル、検査キットといった戦略的備蓄は、医療労働者やその他の絶対に必要な労働者、そしてもっともリスクを抱えた人々に優先的に回されなければならない。

 予防計画はまた、医学的・科学的研究をも含んでいる。しかしながら、ここでもう一度言わなければならないのは、緊縮政策によって研究予算が減額ないしはカットされてきたことである。とりわけコロナウイルスの研究予算はそうである。この分野で仕事しているすべての民間企業は公的・社会的コントロールのもとで国営化されなければならない。

 韓国は、流行の動きを理解しできるだけ早く対処するためには、大規模なスクリーニング検査をおこなうことが有効であることを示した。しかしながら、予算の制約があるということは、こうした検査キットの備蓄がたとえあったとしても更新されてこなかったということを意味する。これによって劇的な状況が作り出されている。防護手段が不足しているという状況では、それは装備が不足している医療従事者やその家族のために優先的にとっておかなければならない。

 生活条件を保障するために、家賃、住宅ローン、公共料金の支払いは猶予されなければならない。住宅からの立ち退きをすべて中止させること、ホームレスの人々に必要な家具のある避難所を設けること、不健康な建物に人々を放置しておかないように空き家を徴発することが実施されなければならない。道路上で生活している人々を孤立させたり、どこかに閉じ込めたりしてはならない。

 資本主義経済における問題の蓄積によって準備され、パンデミックによって爆発する経済的・社会的危機の到来が、さらなる富の集中と社会的権利の破壊の機会であってはならない。むしろ、進歩的勢力は、リソースの再分配と公共財に基礎を置く解決策を求めなければならない。

 最後に、流行の急速な拡大を考えるならば、社会的接触や旅行を制限する極めて厳格な措置や経済活動の急激な縮小が実施されなければならなかった。それゆえ、計画の中には、貧困の拡大を防ぎ、医療危機の際に誰一人として貧困のまま放置させないために、人々への大規模な援助が含まれなければならない。これは、賃金労働者とフリーランスの労働者のいずれにも適用されなければならない。こうした規制にかかる費用は、利潤や企業収入、大金持ちへの増税によってまかなうべきである。

社会的自己組織化の大きな重要性

 われわれは、当局が人々の医療や社会保障を守るため、必要なすべての措置をとることを要求しなければならない。しかし、こうしたものだけに頼ることほど危険なことはない。社会構成者の独立した動員が不可欠である。

 労働運動は、すべての不必要な生産と輸送を中断させるために、どうしても必要な労働職場には最大限の安全衛生条件を確実に遵守させるために、全面的ないしは部分的な失業の場合にも労働者の収入と労働協約が確実に十分に維持されるために、闘わなければならない。すでに自動車のような不必要な生産をおこなっている労働職場を閉鎖することを要求して、ストライキが発生した。たとえば、バスク州のビクトリアにあるメルセデス・バンツ工場がそうである。他のところでは、たとえばフランスの病院やスコットランドのごみ収集の場において、どうして必要な労働に従事する労働者が、より安全な条件を要求して行動を起こした。

 地域組織は、多くのレベルにおいて不可欠な役割を担っている。それらは人々が置かれている孤立を打ち破るのを助ける。とりわけ自宅隔離の期間中に家事や子育てというもっと重い束縛を引き受けざるをえない女性の孤立を打ち破るのを助ける。地域組織は、レイシズムや外国人嫌悪、LGBT+嫌悪と闘うことによって、不安定な、移民の、登録されていない、差別されているマイノリティが、受ける資格のある保護から確実に排除されないようにすることができる。地域組織は、自宅隔離によって暴力を振るう配偶者と一緒に過ごすことになり、自宅が死に至る刑務所になってしまう女性を助けることができる。地域組織は、「社会的距離をとる」という日常的な行為が確実に尊重されるようにすることができる。

 これまでなかったことだが、近隣地区やマンションにある草の根組織が、援助を申し出る人々と助けを求める人々(高齢者、障がい者、隔離中の人)とをつなげるという例がさまざまな国、たとえばイギリス・オランダ・フランスにおいて多く見られる。イタリアでは、実際の援助とならんで、バルコニーからみんなで歌うことを通じて、コミュニティが一緒になって孤立を打ち破り、連帯を示そうとしてきた。

社会運動は、どんな手段が効果的で不可欠なものであり、国際的な交流を励ますのかを知るために、独立した医学的・科学的知見を信頼できなければならない。医師と研究者は、社会運動にかかわらなければならない。

 最後に、社会運動の自己活動は欠くことのできない民主的保証である。大国の専制主義は、効率の名のもとで医療危機の際に強化される可能性がある。可能なもっとも広範で単一の動員によって、この支配的な傾向に反対しなければならない。

資本主義社会の世界的危機

 パンデミックは、社会にとっての重要な試金石を示している。北イタリアのロンバルディの状況は、支配的秩序に何が起こっているのかを端的に示している。ロンバルディはヨーロッパでもっとも豊かな地域の一つであり、もっとも充実した病院システムの一つを有している。にもかかわらず、この病院システムは新自由主義的政策によって弱体化させられてきた。病院は、重症患者が殺到することで身動きが取れなくなり、麻酔鎮痛集中治療学会が、患者を選別して、生存する望みのある患者だけを治療し、そのほかの患者は死ぬに任せるという指示を出すほどまでになっている。

 これは、事故のあとに、救急労働者が多数の犠牲者の中から最初に治療するものを決めなければならないときのような一過性の状況ではなく、もし政策が別のものであったならば避けられたかもしれない制度的失敗なのである。平時において、必要なものが不足することによって、全員を助けるのを放棄する戦争医学が必要となっているのだ。これが、世界でもっとも経済的に豊かで、医療が発達した地域の一つで起こっていることである。そして、明日のヨーロッパのどこででも起こりうるのだ。

資本主義支配秩序への明確な非難

 問題は、新型コロナウイルスのパンデミックが、明日にでも「正常化する」のかどうかではなく、どれだけの死者を出して、どれだけの社会的激変の犠牲を払ってなのかということである。というのは、われわれは大きな流行(SARS、AIDS、新型インフルエンザ、ジカ熱、エボラ出血熱……)が繰り返し発生する時代に生きているからである。慢性的な医療危機の状態は今日、世界的なエコロジー危機(地球温暖化はそのひとつの側面)、永続的戦争状態、新自由主義的グローバリゼーションの不安定さ、資本の「金融化」、債務危機、基本的社会構造の不安定と脆弱さの増加、ますます専制的になる体制の増加、差別、レイシズム、外国人嫌悪などと結びついている。

 医療危機と闘うことは、多国籍企業や製薬業界ロビー、工業的農業と具体的に闘うことを必要とする。工業的農業は、均衡のとれたエコシステムを可能とする小農民のアグロ・エコロジーやアグロフォレストリーに敵対しているからである。それは、都市改革において、不健康なメガシティに終止符を打つことを必要とする。一般的には、利潤論理に無料の治療を対置する。いかなる病人も社会的地位にかかわらず無料で治療されなければならない。われわれの生命はやつらの利益なんかよりも価値があるのだ。

 エコ社会主義は、資本主義社会のこの世界的危機に対するオルタナティブを表現する。医療危機への対応は、このオルタナティブを実現するための他の分野の闘いと一体となった動員であるべきである。そのようにエコ社会主義者、フェミニスト、労働者の闘いを一つにすることは、その目標として、われわれや地球を殺しつつある資本主義システムの廃棄と新たな社会の建設を掲げなければならない。


(「インターナショナル・ビューポイント」三月一八日)

【韓国からのオピニオン】新型コロナウイルス:崩れた公共医療、脆弱になった世界

韓国医師すべての中国人を阻もう? 拡散する見当違い

ウ・ソッキュン人道主義実践医師協議会共同代表へのインタビュー


毎日新型コロナウイルス関連のニュースが更新され、国全体の耳目がこの感染症に注がれている。その中で広がっている不安心理をもとに「中国人入国を源泉封鎖しよう」という主張も広がった。漠然とした恐怖ではなく、科学的根拠に基づいて、事態の本当の原因を確かめてみる時だ。現職医師でもあるウ・ソッキュン人道主義実践医師協議会共同代表に会って、この事態の原因からムン・ジェイン政府と中国政府の問題点まで話を聞いた。



Q 新型コロナウイルス事態が続いているが、「中国人入国を食い止めろ」とい
う感情が広がるなど、中国人に対する反対や嫌悪も大きくなっている。現職医師でもある立場から、科学的根拠に基づいて見ると、今拡散している「中国人拒否」の動きについてどう考えていますか。


毎日状態が変化しているが、現在の中国の資料を見ると、ウイルスが他の地域に伝播しているのは、主に武漢の人々の移動によるものである。湖北省を除けば、地域社会の感染は限定的であり、入国禁止を、中国の他の地域にまで拡大するのは、科学的根拠がないと思う。また、現在、日本やタイ、シンガポールに行ってきた後、感染された人がいるが、それでは、このすべての国にも入国禁止措置をとるだろうか?

そして、今回の事態について、中国人の食習慣への批判も多く出ているが、このウイルスがコウモリから直接移るわけではない。コウモリを食べて生じたものではない。SARSやMERSのような中間の媒介の役割をした何かがある。例えば、ヘビの話もあるが食べるために飼われているヘビや生きている山の熊の胆汁を飲むように、一部の韓国人もしていることだ。食習慣に原因を求めるのは科学的ではない。

このような主張はむしろ真の原因を覆い隠すことになる。真の原因は、中国の貧富の格差と公衆衛生の問題である。現在、中国は米国との覇権競争でものすごいお金を空母など軍備に注いているが、それに反して、公共医療や公衆防疫、健康保険システムは、非常に脆弱である。例えば、韓国の医療民営化論者が中国には営利病院が多いとうらやむほどだ。今回の事態は、市場化‧営利化された医療システムがどのように大きな災害をもたらすことになったのかを示すものである。批判の焦点は、普通の中国人民にではなく、中国政府に向けなければならない。

Q ムン・ジェイン政府が武漢に住んでいた韓国人を輸送してシンチョンとアサンにしばらく隔離措置することで、地域政界の反発などもあった。同胞たちの受け入れを「感染拡散」と規定して非難する一部の政治家の行動はむしろ不安と恐怖、さらに嫌悪と排除を助長することになるのでは。

今回の事態について、北朝鮮が国境を閉じたが、北朝鮮がそのような措置をとるしかないのは、病院や陰圧設備のような医療インフラが非常に不足しているからだ。北朝鮮は、SARSの時も、国境を封鎖した。

事実、武漢から入国する場合であっても、感染の症状がなければ隔離対象ではな
く、監視対象であるだけだ。ところが、あまりにも不安感が激しくて政治的理由などを考慮して隔離される。

もちろん地域住民の反対を利己主義だと批判だけすることは難しい。現代感染症への対処で非常に重要なのが「危険疎通と地域社会の参加」だ。危険疎通の最初がまさに地域社会の恐怖や不安を尊重することだ。地域住民に対して「あなたがたは無知だ」という態度ではだめだ。不安を尊重しながら説得する過程が必要で、政府が地域住民を決定過程に参加させ、しっかりと説得しようとする過程を踏まなければならない。一方、地域社会の経済的損失も発生することがあるが、住民が一緒に参加して例えば政府に補償を求めることができる経路などを用意しなければならない。「無条件でだめだ」態度は、科学的根拠はないが、だからといって「無条件で行え」とすることも困難である。住民の不安を解消することができるように十分に説得しなければならない。

Q 公共医療の観点から見て、感染症への対処で、過去のウイルス事態以後良くなった点はありますか。

現在、韓国で国家指定の陰圧病床が198病床ある。ところが、この程度では感染症に適切に対処することは困難だ。伝染病が発生した場合、患者のほか、密接接触者や感染者ではないが、感染が疑われる患者が多く生じるが、これらを陰圧病床に移して検査しなければならない。

この陰圧病床を増やしたのがMERS事態以後のパク・クネ政府の時だった。ところが、その後は増やさなかった。パク・クネ政府の時、医療法施行規則を改正し、2018年までに300病床相当の陰圧病床を備えるとして、100病床相当の陰圧病床を一つずつ設置することにした。ところが、陰圧病床を新たに建てるのではなく、移動型にすることもできるようにしたが、実質的に使えない陰圧病床も多い。市道の指定陰圧病床の現況が数百と出ているが、そのうちのどれだけ正しく使うことができるのかを明確に知ることはできない。

そもそも民主党の公約では中央感染症専門病院と圏域別の感染症専門病院、地域拠点公共病院を立てるということであった。しかし、この約束芽忘れられた。この政権に入ってから公共病院は一つも建てられていない。この政権が前政権よりもそれでも良いのは感染者の移動経路などの情報をすべて明らかにするということだ。しかし、公共医療インフラを一つも増やしていない。振り返ってみると、政権毎に伝染病が一つずつ切迫しているが、ノ・ムヒョン政権時のSARS、イ・ミョンバク政権時の新型インフルエンザ、パク・クネ政権時のMERSは、今のコロナウイルスまできた。このような状況なのにどうして公共医療インフラを増やさないのか分からない。

公共医療インフラを増やすお金がないというのは嘘だ。たとえばウイルス事態でGDPが約0・25%減少した。これだけでも数兆ウォンに達する。そのお金を公共医療インフラに使えば、1年に1兆ウォン当てても公共病院をいくつかずつ建てることができる。公共病院拡充や新設の問題が出てくれば、常に病床が残らないかは、問題が提起される。それでは、逆に聞きたい。病床が残ると言うならば私立民間病院病床はなぜずっとやりたいように黙って置いておくか? 公共病院を建てるときにのみ「病床が残るのに、なぜ作るのか」という話をする。

何よりも、この政権は、保健医療分野をさらに市場に任せる政策を展開している。
あらゆる規制緩和と遠隔医療そして、大学病院の営利技術持株会社設立を通じた事実上の大学病院営利化まで推進する。さらに、データ3法を通過させて、健康関連の個人情報を、民間の保険企業に渡して健康管理サービスを民営化するガイドラインを作るなど、民営化一色である。公共医療に投資する考えはまったくないし、自分の公約も無視している。パク・クネ政府の時の医療民営化政策を創造経済という名前で革新経済だと名付けて、バイオヘルス3台を投資分野としながら、より洗練させて進めている。


ムン・ジェイン政府も人種主義的政策から自由ではないようで中国人留学生登校停止措置や大学開講1カ月延期勧告措置がそれだ。これは、他の中国人入国者に比べて同等でもなく、医学的、科学的根拠もない措置だ。寄宿舎の別途使用や寄宿舎の使用禁止のような大学当局の措置は言うまでもない。人種差別的偏見に対する政府の屈服であり、それ自体が、中国人に対する偏見を煽る。人種的嫌悪自体も問題だが、これはまた、市場化された医療システムや私たちの社会の公共医療の不十分さのような本当の問題を覆って、まるで中国人が新型コロナ感染症(コロナ-19)の社会的原因であるかのように見せる効果を生む。

Q 政府と専門家は、共通してマスクの着用や手の洗浄など、主に個人衛生に気を使ってもらいたいと強調している。ところが先日、公共運輸労組が声明を通して提起したように、いざ人が集まる交通機関や公共施設で働く労働者の健康と安全のための措置は、適切に講じられていないようだ。
ある労働者が主に危険に多くさらされているかどうか、この労働者の安全のために必要な措置と国家に対する要求は何でなければならないのでしょうか。


病院では非正規職が非常に多い。一部の国立大学病院では、正規職化がされたが、まだ残っている非正規職にも正社員と同じように保護具を支給しなければならない。もう一つ、正規職と非正規職の差別をなくし有給病気休暇を保障しなければならない。

公共施設や社会サービスに従事している労働者も同じだ。正規職でも非正規職でも関係なく、自分を防護するために手洗いが正しくできるようにスペースを用意しなければなければならない。マスクの場合、医学的効用性については議論があるが、労働者がマスクを必要に応じて使えるように供給しなければならない。

何よりも、病院をはじめとするでんな所でも、感染症の対処で非正規職労働者への差別があってはならない。先に有給病気休暇を保障しなければならないと言ったが、特に公共でも民間でも人を相手にするサービス分野の従事者にはとても重要な問題だ。多くの人に会って接触せざるを得ない、労働者が感染源になれば手に負えなくなる。この労働者に咳のような症状が出た場合は、病院に行くことができるように有給病気休暇がとれなければならない。また、学校休校や休園など家族の面倒が必要な場合、有給休暇が必要である。有給病気休暇保障が重要なのだ。


病院の場合には、人材不足も深刻だ。特に陰圧病室の場合、熟練人材が必要だが、あまりにも不足している状態だ。感染病室に勤務する人々は、ほとんどが過労死することになる。この点でも、公共医療人材が非常に不足している点を必ず指摘しなければならない。かりに地域に公共医療施設を建てる場合でも、今は行くべき人材がいない。すべてがソウルに集まるからだ。


公共医療人材を拡充するには、少なくとも国立公共保健医科大学はもちろんのこと国立医大や医療系列大学に公共人材育成のために定員を30%は増員しなければならない。そして、これらに無償教育を提供しながら、地域の公共医療機関に10年以上勤務するように義務付ける方法も考えられる。このように人材も拡充が求められている。現在例えば予防医学とか感染内科のようなものは開業も難しくお金もかかるので志願者が多くない状況だ。私立(民間)病院では、お金がないので募集もせず訓練もさせない。

ところが、韓国の公共医療病床は10%余りしかない。OECD平均の73・5%
(2018年公共医療資料集)の7分の1にもならない。このように、公共医療施設と人材を増やすことを考えていないから、残るのは労働時間を増やし延長勤労をさせることだけである。今、労働部は防疫と治療関連業務の特別延長勤労申請が入ってくるとすぐにそれを措置しようとするが、既にこの労働者たちは延長勤労をするしかない。前述したよう政権毎に伝染病が突発しているが、事前に備えながら、公共医療‧防疫‧検疫の人員を増やさなければならない。今人材が足りず、軍の人員を投入しているが、それでは軍の医療は誰が責任をとるのか? これは上手なやり方ではない。

Q 過去にも多くの人命を奪った伝染病があったが、2000年代以降だけでも、SARS・鳥インフルエンザ・MERS・エボラ、そして今の新型コロナウイルスまで、短い期間に強力な伝染病が相次いで発生しているようだ。最近の伝染病の発生とその対処における利益中心のこの資本主義システムがどのような影響を及ぼしているか話してください。

韓国から武漢まで通常3〜4時間程度で行くことができる。それほど資本主義はグローバル化を通して、地球を、単一の生活圏のように作った。問題は、それにふさわしい防疫体系や公衆保健システムが備わっていないことだ。今回の事態も中国の不十分な公衆保健システムの結果が韓国にいる私たちにも影響を及ぼしているのではないか。国家間の格差もあり、中国の次元で見ても、その内部の格差も深刻だ。農民工は最初から健康保険から排除されたり、中国政府は、公衆衛生に投資していない中で、営利病院が雨後の竹の子のように生じている。中国の資本主義の問題が結局、韓国にまで直接影響を与えているのだ。

特に中国が公衆衛生には背を向けて、空母、あるいは宇宙戦争のような軍備に莫大な資源を注ぎ込む米国との覇権競争が重要な要因として作用している。それらによる軍事的緊張が世界的にとても多くの資源を浪費することになる。その過程で、公共医療や社会保障は、簡単に無視され、結局この世界資本主義の問題が継続的な新型感染症に脆弱な世界を作り出している。

また、環境破壊で人間が野生動物と接触する機会が多くなって、資本主義的工場式畜産業で豚や鶏などの遺伝的多様性が排除された動物でのウイルス変異が容易に起こり、急速に広がる異常な条件が揃っている。ここに移動手段の発展とでたらめな公衆防疫システムの問題が重なったことがパンデミック発生の真の原因である。

一方、製薬会社も資本主義体制の問題を露出する。例えば今、新型コロナウイルスに対応するため、既存の開発された抗ウイルス剤を投与しているが、この薬がかなり高い。製薬会社は、この特許を握って莫大な利益を享受する。すぐに人を治療するために薬を使わなければならが、特許があるために政府が勝手に作ることもできない。今回も韓国政府は、コロナウイルスに経験的に使用する抗ウイルス薬(エイズ治療薬として知られている)カルレトゥラを生産する多国籍製薬会社アボットなどに会ったことが分かっている。


Q 最後に、今回の新型コロナウイルスの事態と関連して強調したい点があれば一言お願いします。


中国人を憎むのではなく、中国での民衆の苦痛を見なければならない。今回の事態で、中国資本主義の素顔が明らかになった。米国とともに「G2」と呼ばれるが、実際にはその内部では、医療システムも公衆防疫も目茶苦茶だったし、民主主義も機能していなくて、中国政府は、事態初期に隠すのに汲々となってこれだけ拡大させてしまった。中国が自ら主張するように、社会主義であれば、最も民主的でなければならないが、むしろ非常に閉鎖的ではないか。中国の民衆の苦痛をどのように等しく解決するのか心配する時ではないかと思う。

キリスト教の黙示録を見ると、世界の終末の時期に災いを呼び起こす4人の奇士が登場する。まさに疫病、戦争、飢饉、死である。今日を見ると、気候の危機がドック打ち、今すぐ見られるように、病気の危機もある。気候危機は、食糧危機につながるものであり、戦争の危機はいたるところに存在する。そのためローザルクセンブルクが投げかけた問い、すなわち「前近代主義か社会主義か」という問いが浮かび上がる。私たちは、資本主義を超えて変革を苦悶しなければ、人類文明が危機に処するのがますます現実化されるのではないか。今のような伝染病の症状について、自然科学的にだけで眺めるのではなく、資本主義で、なぜこのようなことが度々発生するのか問われなければならない。この資本主義システムが果たして持続可能なのかという問いを投げ続けている。

*インタビューまとめ:イ・ジュヨン(機関紙委員長)

(社会変革労働者党「変革と政治」100号より)

報告:『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つ! 2・11反『紀元節』行動

配信:はんてん 2月11日、文京シビックセンターで「『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つ!2・11反『紀元節』行動」が行われ、140人が参加した。

 「建国記念の日」(紀元節)は、1967年、自民党政権が戦前の天皇神話である「紀元節」(初代神武天皇の即位)を天皇賛美としてデッチあげた「祝日」だ。
だが、2005年から社会的批判によって政府式典は中止のままだ。憲法九条改悪をめざす安倍政権と日本会議、神社本庁など天皇主義右翼は、グローバル派兵国家建設の一環として天皇制統合装置の強化に向けて政府式典の復活をねらっている。

昨年の天皇「代替わり」キャンペーンとインチキ儀式の強行をバネに、かつ東京五輪を利用しながら天皇制賛美とナショナリズムへとからめとり、改憲攻撃への踏み込みに向けて憲法審査会での強引な審議へと加速させようとしている。

 安倍首相は、例年通りにメッセージを公表し、「令和初の建国記念日」を確認し、「伝統を守りながら困難な課題に果敢に挑み、乗り越えていく」などとあらためて憲法九条改悪に突進していくことを強調した。  連動して日本の建国を祝う会(神社本庁)ら天皇主義右翼は、明治神宮周辺で「建国記念の日奉祝パレード」、「奉祝式典」(自民党、日本維新の会などの国会議員も参加)を行い、「憲法改正を始めとした真の祖国再生に向かう、新たな時代となることを心より祈り念じる」などと意志一致している。また、「自民党の選挙公約には、政府で建国記念の日を祝う式典を開催するという一項があった。残念ながらその約束は未だ果たされていない」と批判し、政府主催の式典実施を強く求めた。

 安倍政権を支え、日本会議「機関紙」の産経新聞(2・11)は、「連綿と続く歴史祝いたい」というタイトルで「建国記念の日ができたのは、戦後20年以上もたつてである。いまだにこの日に反対する声がある。いいかげんにしたらどうか。これは国として健全ではない」「政府は式典を主催し、堂々と祝うべきである」などと危機感丸出しで叫んでいる。

 この一連の天皇主義右翼らの「いらだち」は、憲法改悪反対運動の反撃に直面し、すでにボディーブローに到達していることを示している。安倍政権と日本会議の野望を許さず、天皇「代替わり」反対闘争の成果を打ち固め、安倍政権打倒!天皇制解体に向けた陣形を強化、拡大していこう。

 集会は、実行委の基調報告から始まり、冒頭、「わたしたちは、自身『神』とつながり、またそのことを通して、国家の神聖性を文字通り『象徴』として体現する天皇という存在が、象徴天皇制のもとで明確に生きていることを、確認せざるを得なかった。われわれは、この『代替わり』に露出した『天皇神話』を撃つという視点から、今年の2・11反『紀元節』行動に取り組む」と宣言した。

 そして、①「紀元節」と右派をめぐる状況②「女性天皇」も「女系天皇」もNO! 天皇制はいらない③安保、軍事、沖縄米軍基地、「積極的平和主義」、戦争の時代の「平和」天皇④徳仁の天皇制との対決を!⑤今年も展開される天皇パフォーマンス――を提起した。

 とりわけ四月の中国の習近平国家主席が国賓としての来日について言及し、「中国との経済関係を重視せざるを得ない日本政府・財界は、領土問題や戦争責任問題で声高に反中を叫ぶ右派勢力を押さえるために天皇を利用するのであろう。一方の習近平にすれば、国内にくすぶる戦後補償(個別補償)要求の声を、天皇から『お詫び』あるいは『反省』に類する言葉を引き出すことによって押さえようとする意図があるのかもしれない。また米中経済戦争の渦中で、日中関係を正常に近い形で維持したいという思惑もあるだろう。いずれにせよ天皇(利用)の政治が展開される」と分析した。

 そのうえで「天皇制を廃止して、真の意味の私たちの主権を確立して、その主体において、侵略戦争・植民地支配に対する謝罪・反省の表明と、被害に対する補償を行うことでしか、中国等被害国に対する責任は果たしようがないのである。(この立場は、この原則に固執して、現実的な「解決」の一切をかたくなに拒絶することではもちろんない」)と結論づけ、今後の総路線構築に向けてアプローチした。

 小倉利丸(批評家)さんは、「天皇制 文化・伝統のレイシズム」をテーマに講演した。

 小倉さんは、明仁の生前退位表明を取り上げ、「憲法では象徴天皇の国事行為は、内閣が責任をもって助言して行われる国事行為であるはずだ。しかし、明仁はそのようなものとして天皇の象徴的行為を考えていない。憲法の枠に縛られた国事行為の外にも、天皇が主体となる象徴的行為があることを明言した。……少なくとも、晩年の彼は天皇の象徴的行為の憲法超越性を自覚していたのではないか」と批判した。

 1990~2000年代、反グローバリゼーション運動に参加してきた小倉さんの経験から「冷戦後、左翼は衰退し、多くの人たちは社会主義を言わなくなった。その代わりにオルタナティブと言い出し、『もうひとつの世界は可能だ』をスローガン化した。『もうひとつの世界』の何かは不明だった。だからヨーロッパの若者の一部は、新しいイスラムを見出しIS(イスラム国)に向かった。もう一つは極右にむかった。例えば、『ドイツのための選択肢』がある。新自由主義とグローバリゼーション反対は、右翼も言い出し、伝統的なコミュニティーを守ろうとしている。左翼が将来像を出せないなかで民衆は、伝統主義的解決、権威主義へと向かった。『移民・難民は自分の家に帰れ』と排外主義とレイシズムを強めていった」現状をスケッチした。

 日本に引きつけながら天皇、皇室が繰り返す「伝統」「文化」の言説がレイシズムを支える大衆意識の基層を構成してきたことを明らかにし、「天皇制の構造は、見掛けと違って日本に固有とはいえない側面がある。神話や伝統への回帰を武器にするレイシズムと闘う世界の運動と日本の反天皇制運動とが共通の課題を見出すことは難しくなくなっている。むしろ連帯の可能性が拡がっている。このことは、伝統主義と闘う左翼の運動にとって大きな希望だと思う」と強調した。

 参加諸団体から連帯アピールが行われ、デモに移った。神保町一帯にわたって、「『紀元節』反対!天皇制はいらない!安倍政権を倒そう!」のシュプレヒコールを響かせた。

          (Y)

報告 2.16 辺野古を埋めるな 新宿アクション

縮小写真 二月一六日午後一時から、新宿駅三カ所で、辺野古に米軍基地建設反対のための宣伝活動を行い、午後二時から新宿駅東口アルタ前で集会。

 埋めるな連首都圏が「国は三月にも埋め立ての設計変更申請を行う予定だと読売新聞が報じた。これを阻止するために、二月一六日から二五日まで首都圏で集中した宣伝など諸行動を行う、今日がその第一段だ」と述べ、「大浦湾の軟弱地盤のデーターは取っていないと政府は言ってきたが、昨年三月国会に出した報告書に英語で出していたので誰も気づかなかったがあったのだ。辺野古工事を独自に検証している専門家チームが、このデータを基に護岸の安定性を試算したところ、国の要求水準を満たさないことが分かった。最悪の場合、埋め立てた盛り土が崩れ、護岸が崩壊する恐れがあるという。チームは『安全な施工は保証できない。今からでも地盤を再調査すべきだ』と指摘した(東京新聞、2月16日)。ゼネコンの利権・大儲けのための埋め立てをやめさせよう」と訴えた。

 続いて、沖縄からヘリ基地反対協の安次富浩さんが電話でアピールした。

 「安倍政権は桜を見る会支出問題、公文書の改ざんなどとってもひどい政治をやっている。辺野古埋め立てでは、埋め立て予算は三四〇〇億円と言ってきたが九〇〇〇億円に、五年の工期を一〇年に変更せざるを得なかった。これは闘いによって追い込んだ。玉城知事はサンゴの移植を拒否し、埋め立て承認取り消しの裁判を起こし、基地建設を止めるために、真っ向から政府に挑んでいる」。

 「首里城炎上、ブタ熱、新コロナウィルスの沖縄での感染と厳しい局面にあるが知事を支持し運動を展開していく。連日、辺野古での座り込み、海での闘いを続けている。マヨネーズ状の軟弱地盤のデーターが隠されていたことが判明した。こんな連中に沖縄の将来を委ねていいのか。中東に軍艦を派遣したり、ヘリ空母を持とうとしている。軍事大国化のためにカネを使うのではなく、原発被災地・災害被災地のためにカネを使え」。

 「宮古・石垣・八重山・奄美への自衛隊基地建設を許してはならない。ふたたび沖縄を戦場にしてはならない。普天間基地の即時撤去、オスプレイ配備撤回が必要だ。大きな県民大会を予定している。安倍政権打倒に向けて粘り強く未来に向けてがんばろう」。

 沖縄の抗議船の船長が「今年になって、埋め立て状況が変わってきている。昨年一年で埋め立ては一%しか進んでいないと発表されているが、安房・塩川での動きが激しくなっている。ここにきて埋め立てが二%を超えたのではないか。それはカヌーで週三回一〜二時間止めているが、運搬作業は真っ暗になっても行われ、土曜日も返上している。運搬船も二〇〇〇トンから四〇〇〇トンになり、運搬量も倍になっている。危機感をもって、抗議を強めよう」と訴えた。

 ストップ辺野古埋め立てキャンペーンが埋め立て予定企業への抗議行動、国会包囲実行委が三月六日、日本教育会館での首都圏集会、埋めるな連がこの一週間の首都圏での宣伝活動の報告を行った。

 この後、午後三時から埋め立てを行っているゼネコンの大成建設への抗議を含めて、新宿駅一周のデモを一六〇人が行った。

(M)

報告 : 1.31「2020人権のつどい 包括的な人種差別撤廃法制度の制定にむけて~ヘイト スピーチを中心に」

 一月三一日午後六時半から、東京・江東区亀戸文化センターホールで、「2020人権のつどい 包括的な人種差別撤廃法制度の制定にむけて~ヘイトスピーチを中心に」がつどい実行委主催で行われた。

 2016年に差別を解消するために「障害者差別解消法」、「部落差別解消推進法」、「ヘイトスピーチ解消法」の人権三法が施行された。これらの法律が制定試行された背景は、今もなお、様々な差別が現実に発生しているからだ。しかし、これら人権三法は、いずれも罰則規定のない個別理念法であることから、一定の抑止力とはなりうるものの被害者の救済という点では限界性を持っている。長年この問題に取り組んできた師岡康子弁護士(外国人人権法連絡会)が講演を行った。

(M)

 川崎市の多文化交流施設「市ふれあい館」に「謹賀新年 在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら、残酷に殺して行こう」と書かれた年賀状が届いた。殺害を宣言し、在日コリアン市民を恐怖に陥れるという許さざるヘイトクライム(差別に基づく犯罪)が起きた。おぞましい文面が示すのは同じ人間とみなさず、共に生きる存在と認めない迫害の意思だ。

 過去の例から、昨年一二月の川崎市の差別根絶条例の制定がきっかけとなったことは想像に難くない。ただちに抗議の署名運動が呼びかけられ、三万筆が集まった。市長も犯罪行為、必要な措置をとると表明した。その後一月二七日、市の職場に「爆破の犯罪行為を行う」と脅迫が続いている。せめぎあいであり、逃げることはできない。

1.ヘイトスピーチと人種差別

 ヘイトスピーチの本質は歴史的、構造的に差別されてきた人種、民族、社会的出身(世系)、国籍、性別、性的指向、障がいなどの属性に基づくマイノリティ(社会的少数者)集団・個人に対する、属性を理由とする、言動による差別、とりわけ差別の煽動。

 植民地支配の時代と共通する根深い差別構造が継続している。マイノリティにとって全生活にわたって差別されている中の一部であり、差別全体と取り組む必要性がある。特殊の集団によるデモの問題に切り縮められない。

 一九二三年の関東大震災での虐殺事件、拉致問題以後起きた朝鮮学校生への襲
撃事件、政府の朝鮮学校生徒への授業料無償化からの排除、二〇一一年東日本大震災時の、中国人窃盗団というデマを信じて自警団を組織した事件、最近の韓国バッシングでの韓国学園生徒への暴力行為など。危険な状態になっていて、決して放置できない。ヘイトスピーチが物理的暴力に結びつき、戦争にまでつながる可能性さえある。

 外国人住民調査結果(2016年)によると、
入居を断られた 四割 就職差別 四人に一人 直接侮辱された 三割。

 身構えて生活しなければならない。ヘイトデモに合わないようにする。被害に先が見えない。「出ていけ。皆殺しにする」の暴言は、結局日本国籍を取るか通称を使うかと強制さらせれる。人権侵害が起きている。

2.国際社会におけるヘイトスピーチと人種差別

 世界共通の人種差別と排外主義との闘いの問題。日本も一九九五年に人種差別撤廃条約に加盟しており国際法上、人種差別を「禁止し、終了する義務」がある。

 国際人権法の求める九つの最低限の基準

ア)法制度設計の前提となる差別の被害者グループとの認識及び実態調査

イ)国の行ってきた差別を生じさせ又は永続化させる法制度の洗い直し

ウ)平等な人権を保障する法制度

エ)人種差別禁止法

オ)ヘイトクライム及びヘイトスピーチの処罰

カ)人種差別撤廃教育

キ)被害者の保護と救済

ク)国内人権機関

ケ)個人通報制度

 日本は致命的に取り組みが遅れている。人種差別撤廃政策も、担当省庁もない。

 日本政府の基本姿勢。①新法を作るほどの差別もスピーチも認識していない②現行法で対処できる③差別は啓発でなくすべき。

 現行法制度の欠陥。民事裁判提訴は可能だが、被害者に主張・立証責任があり、
差別と認められることは容易ではない。極めて深刻な二次被害を伴い、効果も限定的。不特定多数の集団に対する差別的表現を規制する規定、救済手続きがない。

3.ヘイトスピーチ解消法の意義

 理念法とはいえ、ヘイト側を「表現の自由」として守ってきた国が、それを差別として認め、重大な害悪を認め、許さないとの反差別の立場に立ったことは反差別法整備の出発点となる。

 両院附帯決議、参議院法務委員会決議により、人種差別撤廃条約の義務の履行の一部と明確化したのであり、人種差別撤廃条約及び人種差別撤廃委員会の勧告などを解釈の指針とすべき。地方公共団体においても取り組む責務、義務がある。

 しかし、人種差別撤廃基本法ではない。その結果、対象が差別的言動のみ、在
日外国人のみ、基本方針策定義務、国会報告義務、実態調査義務、施策を検討する専門機関の設置も財政措置もない。実効性が弱い。

 解消法設立後の現状。ヘイトデモの回数は半減、ただし東京集中。ヘイト街宣は微増。二〇一八年のヘイトデモ・街宣数合計は三〇〇。嫌韓・嫌中流の日常化、ネットの書き込み、選挙活動に名を借りたヘイト街宣、地方議会への進出。日本第一党(在特会元代表桜井誠が党首)―都知事選、衆院選挙にも。NHKから国民を守る会、日本国民党(維新政党新風東京都本部、代表鈴木信行・葛飾区議)。

 裁判所でヘイトデモ禁止仮処分の決定や損害賠償を認める判決が出ている。警察は二〇一六年六月三日通達後、デモ届け出時点でヘイトスピーチをしないよう注意。一部の警察ではデモ中、解消法の条文をアナウンスしたり、カウンターへの敵視一辺倒の態度が変化。カウンターの逮捕者数は激減。

 解消法実行化の地方レベルの現段階。①公共施設の利用をガイドラインを作り制限、川崎や京都。条例制定についての行政・議会の動き。大阪市、香川県観音寺市(差別禁止条項・罰則つき、五万円)、国立市、神戸市、大阪府、狛江市。

4.今後の課題

 川崎市は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を成立させ、違反した場合、五〇万円以下の罰金を科すことを決めた。何回やってもカウンターしても止められないヘイトスピーチに対して行政が踏み込んだ。他の地域で川崎市のように作るのかが問われている。

 江東区地域でもヘイト行動が行われている。江東地域でもぜひ条例を作ってほしい。

 条例の内容で重要なのは、①人種差別全体に取り組むことが不可欠②禁止条項+何らか制裁規定③救済制度と第三者機関による審査手続きは不可欠である。禁止規定のみだと結局裁判をやるしかなく、絵にかいた餅になる。

 解消法、条例制定など、市民があきらめず、声を出し働きかけ続ければ、社会
は変えられる。差別を許さない強い姿勢を示すことが求められている。差別のない社会を作っていこう。

(講演とレジメをもとに編集部がまとめた、文責編集部)

報告 : 森雅子法相による死刑執行に抗議する1.25集会

IMG_3049 一月二五日午後六時半から、東京文京区民センターで「森雅子法相による死刑執行に抗議する集会」と望月衣塑子さんと考える「いつまで続く……安倍政治と死刑」が死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUM90の主催で行われた。

 一二月二六日、福岡拘置所で、魏巍(ウェイウェイ)さんが死刑執行された。二〇〇三年の一家四人殺人事件で死刑が確定していたが再審請求中だった。

 最初に、片山徒有さん(被害者と司法を考える会代表)が発言した。

 「被害者遺族はなぜ幼い子どもまで殺したのか、事件全体の解明を求めていた。情報公開しても情報が出てこない。執行は予想外で新たな命が奪われた。執行はとどまるべきだった」。

 次にアムネスティインターナショナル・日本の中川事務局長が「嫌われている人、悪い人の人権も守るべきだ。拷問禁止条約から死刑廃止という世界の流れだ。世界の三分の二以上の国は死刑を廃止している。日本はまず執行を停止しそして死刑を廃止すべきだ」と述べた。

 続いてフォーラム90の安田好弘弁護士が包括的に発言した。

  ウェイウェイさんは従犯的立場ではなかったか。後二人の共犯者は中国に逃亡し一人は死刑・処刑され、一人は自首したとして無期懲役になった。三人は同郷ということだが詳しい話は分からない。去年一年で三人が死刑執行され、安倍政権下で四九人が執行された。たいへんな数で、大量虐殺ではないか。

 今回の執行の問題は三つある。①再審請求だった②森法相が就任して五〇日しか経っていず、十分精査したといえるか③年末ぎりぎりの執行。死刑囚に年末面会したが、執行されるのではないかと非常に緊張していた。死刑囚に恐怖を与えていた。

 刑事訴訟法の〔死刑執行の命令〕第四百七十五条 死刑の執行は、法務大臣の命令による。

② 前項の命令は、判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。但し、上訴権回復若しくは再審の請求、非常上告又は恩赦の出願若しくは申出が されその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であった者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。

 となっているが、六カ月以後の再審請求の場合は執行してもよいと法務省は解釈している。

 五年に一度死刑制度についての世論調査が行われている。「死刑を廃止すべきである」九・〇%、「死刑もやむを得ない」八〇・八%。五年前と比べ廃止が一%減り、存置が一%増えていて悪くなっている。たいへん厳しい現実にある。日弁連は死刑廃止の立場で各地で集会をやってきている。死刑存置の立場から死刑制度について考えてみることもしなければならないだろう。

 問題はどのように誰が死刑執行をするのかという法律がないまま行われている。一八七四年(明治六年)に出された太政官布告による執行の手順によっているだけだ。大阪で死刑制度を問う活動をしている弁護士はこの問題で、二億円のカネを集めて民事訴訟を全国で民事訴訟を起こし、裁判官に死刑問題を考えてもらう、法律を作ろうということで、国会で論戦を行う。厳しい状況の中で、次に何ができるのかやっていきたい。

 次に、望月衣塑子さんと考える「いつまで続く……安倍政治と死刑」が、望月記者(東京新聞)と対談する形で進められた。望月記者にスポットをあてたドキュメンタリー映画を作った森達也監督が発言した。

 「自分のゼミ生に死刑についてのレポートを提出させる。最初死刑に賛成が八割だったが、弁護士や遺族など関係者の話を聞くことによって、六対四くらいで廃止が多くなる。アメリカでも死刑の方法をめぐり、薬殺について製薬会社が反対し、もだえている。多面的多角的に死刑制度について知ることが重要だ」と発言した。

望月記者の発言から。

 オウムの一三人の死刑執行について、議論が深まっていない。安倍政権下で四九人も執行され、継続的に執行されているので執行にならされている。記事の扱い、取材も減っている。情報の公開が難しい。一度しか刑場が見られていない。この時、取材した記者はショックを受けた。どういうふうに執行するのか生々しい現場を見た。人が人を殺める。人道的にあってはならないと感じた。存置派も見てほしい。

元刑務官の話を聞いたことがある。踏板が開き、執行される。その下に医者がいる。まだ心臓が動いている。今助ければ助かる。合理性のつかないことをやっている。報道していくことが必要だ。

 一昨年、オウムの死刑囚井上、新実さんは大阪拘置所で、顔色が悪く異常に汗をかく。房内に臭い匂いが漂っていた。毎晩失禁していたからだ。死刑の恐怖におののいていた。普通の人間だったと言う。なぜ道を間違ったのか。生き苦しみ悩んでいた。

山ゆり園事件の植松聖。四五人を殺傷した。誰も彼を許せないと思う。障がい者を税金と時間を奪うものであり、安楽死をすべきだと犯行に及んだ。こんな奴は死刑だと思うだろう。しかし、死刑制度が犯罪の抑止にはなっていないことは廃止した国から明らかになっている。

 植松と面会した元毎日新聞の記者は「自分の重度の自閉症の子どもに対して、植松は二歳の時に殺しておくべきだったと言った。自分でも息子に対してマイナスの思いを抱いたことがあった。誰でもこうした刃は持っていて他人事ではない。それをどう防ぐかだ。

 質疑応答の後、死刑執行への抗議と二度と執行しないように森法相に求める集会決議を採択した。

(M)

【フランス】年金改革反対スト - NPA活動家の論評

kHoyJV5THOKVzxelexWjerhRqYg草の根で構築した団結維持し、マクロンと社会の全面対決へ


レオン・クレミュー

 

 マクロン政権がもくろむ年金改革に反対する鉄道労働者とパリ地下鉄労働者を中心とするストライキは、「クリスマス休戦」を拒否して継続された。それは、大規模な連帯デモが表現するように、マクロンのもくろみに対する全民衆的憤激を反映するものであり、このストライキに対する民衆的支持は依然高い。

しかしマクロンの強硬な姿勢も変わらず、情勢は一種の膠着状態にある。以下は、闘争戦線に未だ克服すべき課題が残っていることを含め、12月17日の大デモの成功後のこの情勢を説明、現在のストライキの堅持を中心に、1月のさらなる闘争拡大を呼びかけている。(編集部)

高まる一方の反年金改革の気運


 12月17日の新たなデモ行動日は、年金改革に反対して高まる一方の社会的衝突の全般的傾向を確証した。

 デモは国中で、12月5日よりも数で少ないことはまれで多くの場合もっと大きく、デモの全体数は全国レベルで100万人を優に超えるまで高まり巨大だった(とはいえ政府は、大した確信もないまま、12月5日のより小さな数の周知を深く銘記させようと試みた)(主催者は5日を30万人上回る180万人決起と発表、警察発表も5日を上回っていた:訳者)。

 諸々のデモへのCFDTとUNSA(訳注)の参加は、マクロンの計画に対する高まる反対を映し出した。とはいえこれは、行進での注目に値する存在感には移し替えられなかった。国立教育機関の従業員は、小学校と中学校の決起における実体的高まり(50%と60%)によって、どこでも大きな数となった。私企業部門からの隊列の存在感は低かったが、諸々のデモには大きな多様性があった。しかしほとんどの例で、この改革に反対する迫力と急進的スローガン、そして闘いを継続する鮮明な意志の表示があった。

 同時に、12月17日は、SNCF(フランス国鉄)とRATP(パリ交通公団)におけるストライキに対する大規模な参加数と大衆集会、そしてストライキ継続を支持する組織的な票決を見た。SNCFの経営当局は、運転士の80%近くがストライキに入っていることを認めた。雇用主団体は、八個所の精油所の内五つが封鎖されたこと、またEDF(フランス電力)の仲介業者(電力民営化により多く電力小売業者が生まれた:訳者)による電力カットを認めた。しかしそうであっても、これは新たな部門の総力をあげたストライキが始まった画期点でも、この国のある種の経済封鎖に向かう出発点でもなかった。

 12月11日の首相による全体的計画概要の公表はこうして、被雇用者と労働組合運動内部に急進的な拒絶の作用を及ぼし、17日の強さによって映し出された一つの傾向をもたらした。あらゆる世論調査は、運動に先立つ数カ月と数週間ではこの拒絶が少数派にとどまっていたのに、今では計画それ自身に対する住民内部の多数の拒絶を示している。同様に、ストライキに対する支持もまた12月17日前後により強くなった。

 この力勝負のある種付随的犠牲者として、二年の間年金改革に責任を負う政府閣僚であったドゥルボアが最終的に、この対立の最中に彼の職務からの辞任を強いられた。彼は閣僚指名時点で、保険会社に結びついている諸機関に保持していたいくつかのポストを明らかにすることを忘れ果てていた。その上、彼の辞任以来、諸々の暴露が、特に彼が代表を務めている一つの団体に対する100万ユーロという気前の良い資金融通、が明るみに出た。つまり、AG2Rラ・モンディアルグループ(補足的な保険に対する主な管理会社の一つ)による資金融通問題であり、この企業は、新しい法と年金の基金化に対する期待と非常な利害関係にあるのだ。

 議会多数派内部では、エヂュアル・フィリップ(首相)の頑固さを批判し、その改革に対するCFDTの敵意を取り除こうと試みる「ふりをする」よう彼に圧力をかける形で、亀裂が諸々作用し始めた。

 CFDT指導部との論争は基本的に、年金制度改革に加えられた一点、つまり「受給年齢」を軸に集中している。

マクロンの戦略が核心的対決点

 マクロンは、ポイント制度を基礎にした確定拠出に基づく制度への移行によって、現行の年金制度を完全に清算したがっている。しかし彼はまた、年金満額を受け取る年齢、つまりいかなる不利益もない年齢を六二歳から64歳へと動かすことを決定するために、この機会を利用する意図ももっている。その場合は実際上、62歳で退職する場合、被雇用者は彼あるいは彼女の最終年金額が最終的に10%引き下げられることを経験すると思われ、年金満額のためにはさらに二年仕事にとどまることを迫られるだろう。

政府は、今後の年月で予算を均衡させるためにこの延長が不可欠と考えている。しかしながら実態は、今日年金基金会計は均衡し、2027年に向けた赤字予想は、支出増大によるものではなく、年金への資金充当における相当な下落によるもの、ということなのだ。そしてその下落に対する二つの本質的な要因は、企業が享受する社会保障拠出からの免除であり、それが国家によって埋め合わされないということ、そして公務員による拠出の下落に導く公的雇用の後退だ。


加えて、COR(年金方針調整会議)の推計もまた、今後20年にわたるGDPに対する比率としての年金支出の下降を予想している。その原因は、右翼と社会党の政府による以前の改革の結果である、平均年金額における計画的引き下げだ。その改革が、満額年金を受け取るために必要な労働年月数を、私企業と公務部門双方で引き上げたのだ。

その上で強調されるべきことがあり、それは、働いている人数の減少、およびもっと長く働く必要との想定、についてわれわれが告げられる際、ほとんどの「専門家」が、7%以上の失業率の維持を是認している、ということだ。

こうして、今回の新たなCOR報告を口実にした受給年齢後ろ倒しは、主にマクロンにとっての政治目標遂行にほかならない。

何よりもまず、その報告ははっきりと、いかなる妥協にも、あるいは労働組合との交渉にも、それが「改良主義者」の組合であっても、屈服するつもりがない、ということを、さらに社会的保護の引き下げを押しつけるつもりだということを、述べている。それはまた、諸企業にとって経済的に必須と考えられるものは論争の対象にはできない、ということも断言している。こうしてそれは、資本家の諸利益のしっかりした管理者として、マクロンの地位を打ち固めることをもくろんでいる。

しかしその目標は同時に、ポイント制を基礎にした制度に基づく年金管理になると思われるもの、を先取りすることでもある。それが拠出を増やす問題でも、購入や清算に基づいてポイントの価値を変える問題でもない(現在の約束によれば)以上、年金基金均衡に対する最後の変数は、依然として受給年齢なのだ。

したがって政府はこの問題に早くも里程標を設定することにより、国家がゲームを支配する位置に着くつもりだ、その位置にいるのは社会的パートナーではない、と言い張り続けている。ここでもまた、雇用主と労組間での社会的保護システムに対する自律的管理、がもつ重みをさらに引き下げることが、マクロンの意図だ。

追い詰められるCFDT指導部


そしてそれこそが、受給年齢をCFDT指導部に対し行き詰まりの集約点にする最後の点なのだ。

2019年はじめ、政府がUNEDIC(失業手当管理機関)支出の30億ユーロ以上引き下げを押しつけたがったとき、この制度の管理にあたっているMEDEF(フランスの主要経営者団体)と諸労組は、この引き下げを本来の状態でやり遂げるための合意点を見つけ出すことができなかった。したがって、「社会的対話」を迂回し、失業者を攻撃する一つの布告を押しつけたのは政府だった。

しかし、CFDTの名刺になっているものこそ、この社会的対話、この諸労組と雇用主間の対等性、交渉のこの枠組み、なのだ。この労組の第一書記であるローレン・ベルガーは、先のエピソードにひどい怒りを覚えた。そして彼は、社会保障制度のもう一つの部分に対してもマクロンが、名誉ある出口すら残さずに「パリタリニズム」の扉を閉じるつもりでいることに、同様の状況を見ている(注一)。

CFDT指導部は、年金制度における大きな社会的後退を受け容れる用意ができている。とはいえ、かつてと同様「鎖の重さを交渉」できる形で、管理者としてのその役割を維持するという条件でだ。

このような労組指導部の辛辣さを説明するものが、先に見たことなのだ。年金とUNEDIC両者に対しCFDTは、諸労組には合意に署名するペンの色を選ぶことだけを任せる形で、まず優先的に政府が工程表と結論を確定しなければならない、ということを受け容れてはいない。

B9721268106Z.1_20191016111933_000+GBEEN0723.1-0鉄道労働者のスト継続意志


17日の巨大な決起の翌日、12月18日、エヂュアル・フィリップはしたがって、この行き詰まりを壊し、交渉の道を再開するという彼の意志を彼の支持者に見せつけたいと思いつつ、すべての労組指導部と二、三時間の見せかけの交渉に取りかかった。

改革の実質の部分でも、あるいは受給年齢の点でも、新しいものは何もなかった。しかしながら表面下では、またいかなる合図もないまま、SNCFとRATPの経営当局は、1975年以後生まれた僅かに多い世代に、今回の改革に含まれた不利益の回避を可能にする、移行調整を交渉しようとした。

UNSAとCFDTの連合官僚は、政府の妨害とストライキ運動の強さの間で挟まれ、「クリスマス休戦」支持を自ら宣言することにより、一歩脇に出てこの運動から撤退するために、交渉のこの段階を利用しようと試みた。とはいえ彼らが確保している唯一の約束は、一月のさらなる討論にすぎない。

政府は明らかに、特に時期が政府にとって難しくなっている中で、「組合戦線の亀裂」を見て喜びを覚えることができただろう。政府は、休日前夜の外出が列車不足で混乱することに関し、あらゆる合意を妨げていることで責任を負っているのだ。

CFDTとUNSA指導部の決定は、象徴としては重要だが、ストライキ労働者の戦線にはほとんど重みをもっていない。RATPではCFDTは極めて弱体であり、UNSAの多数は、ストライキを止めるというその指導部の選択に反対した。

SNCFでUNSAは、CGTに次ぐ、またSUDレールがその後に来る第二位の組合だが、本質的に管理職と監督員の組合であり、運転士の中では八%以下しか代表していないのだ。その上に、ほとんどのSNCF全員集会でUNSAの支部は、彼らの官僚との関係を断ち切り、ストライキ継続を求めた。SUDレールに次ぐ第四位の組合であるCFDTの鉄道労働者もまた、ストライキ継続を求めた。CGTとSUDは合わせて運転士の三分の二を代表している。

ENvtl0vWsAAN3z0(フランス北部グラヴリーヌ原発で無期限スト突入宣言 1月7日)

これからは新しい局面が始まる


 この決意と国内の社会的力関係にもかかわらず、運動にはいくつかの否定的な要素がのしかかっている。

第一は、SNCFとRATPにおけるほとんど三週間におよぶストライキ行動の重さだ。17日におけるストライキ労働者数もまた、その以後の長すぎるストライキ継続を迫られないために、大きな打撃を印すという切望を告げる信号だった。加えて教員たちは、12月21日に冬休みに入る。そして彼らの動員は次の二週間、影響力のある響きとはならないだろう。これまで決起していなかった他の部分がこの休日期間に行動に入る、ということもありそうにない。

その上、CGT、FO、FSU、ソリデールの全国労組共闘は、休日期間の休戦を拒否すると言っているものの、どのような形態でも、どのような規模でも、一月九日以前の新しい動員日をまったく呼びかけなかった。こうして、上記共闘は、最も決起している部門、何よりもまずSNCFとRATPに対してその役割を今も果たしていない。新たな全国的アピールがなければ、全国労組共闘もまた事実上、この極めて難しい時期に休戦状態にあるように見えるのだ。

またソリデールは、12月20日と23日の間で行動を求める新聞発表を出した。加えて、ストライキを更新し続けているSNCFとRATPを超えて、多くの町と出先では、労組共闘と戦闘的な部門横断全員集会が、21日と翌週はじめの諸行動を求めた(注二)。

結論として、政府はこの二、三日を、政治的孤立の中で何も譲ることなく何とか切り抜け、政府を屈服させ、後退を強いることができたと思われる経済生活の封鎖を、回避することができた。その上、政治的レベルでは、政府は陣営内部のその政治的重みを固め、LR党(伝統的右翼の主力政党である共和党、マクロンとの関係では一応野党の位置にある:訳者)を全面的に麻痺させることに成功しつつある。

社会運動は、その支持を高め、改革と政府それ自身に対する民衆的な不信を強めた。しかしそれは、ストライキの更新と決起を、私企業部門はもちろん市民サービスの他の部門へと拡張する強さをもっていなかった。基本的な任務は、この数週間に草の根のレベルで築き上げられた団結を維持することにより、これからの二週間、ストライキと部門横断的な現場の決起の残り火を燃やし続けることだ。いずれにしろ、この二週間に始まることになるのは新しい局面になるだろう。(2019年12月21日)

▼筆者はソリデール労組連合と反資本主義新党(NPA、フランス)の活動家であり、第四インターナショナル書記局の一員。

(注一)フランスの社会保障システムは、雇用主と被雇用者の拠出で資金を充当され、被雇用者と諸労組の代表により共同で管理されている。このシステムは、全国レジスタンス評議会主導の下に、第二次世界大戦の余波の中で構築された。「パリタリニズム」は、このシステムの管理機関における雇用主と諸労組の代表に関する同等性を指している。


(注二)現在12月28日のデモに向け多くのアピールが作成されている。(「インターナショナルビューポイント」2019年12月号)

(訳注)CCGT、CFDT、UNSA、ソリデール、FSU、FOは各々、労組ナショナルセンター。 









報告:12.20/21 香港に自由と民主主義を〜沖縄・日本・アジアのなかで

配信:12.20チェンさん 「#FIGHT FOR HONG KONG @ 2019」は、12月20日、21日、文京シビックセンターで「香港に自由と民主主義を〜沖縄・日本・アジアのなかで」をメインスローガンに香港から2人のゲストを迎え、香港民主化運動について報告した。

 20日は、陳怡(チェン・イー) さんが「協力と緊張〜香港デモにおける非暴力派と直接行動派」をテーマに報告した(報告要旨別掲)。

 21日は、「衛港之戰2019」をテーマに陳怡さん、區龍宇(アウ・ロンユー)さんが報告した(報告要旨別掲)。

 陳怡さんは、大学院で学ぶ傍ら、この間の社会運動にも積極的に参加してきた。なお香港政府の厳しい弾圧下のため報告会では「お面」をつけざるをえなかった。

 區龍宇さんは、香港の左派の民主派活動家。邦訳書に『台頭する中国 その強靭性と脆弱性』『香港雨傘運動 プロレタリア民主派の政治論集』(ともに柘植書房新社)がある。


■20日 陳怡さんの報告

 香港民主化運動のきっかけは、2月に逃亡犯送還条例の改正案を香港政府が提案しようとしたからです。すでにこの時に抗議行動を始めています。三月末に民間人権陣線(民陣)が組織した抗議行動がありました。12000人の参加者がありました。4月末には、13万ぐらいの参加者がありました。大規模になったのは、雨傘運動の中心だった9人に対して不当判決が出たことが大きな理由だと思います。実際
に雨傘運動に参加した人たちには大きな怒りがありました。

 つまり、逃亡犯送還条例案が出る以前から市民の中で政府に対する不満が渦巻いていたことがわかります。

 6月4日は、天安門事件30周年であり、その抗議行動の参加者は18万人でした。また、雨傘運動2014の5周年も重なってました。以前から6月4日の抗議行動が取り組まれていたが、それぼどの参加者ではなかった。6月9日も大勢の人たちが参加し、103万人でした。香港の歴史上最も大きなデモでした。これは国際的にもよく知られていることだと思います。しかし、その夜に林鄭月娥長官が6月12日に予定
通りに逃亡犯送還条例改正案の審議を行うことを宣言しました。

 市民の怒りは、6月12日に条例案改正案の2回目の審議に対して抗議するために立法会に集まりました。この時に抗議者と警察との緊張関係になりました。平和的な抗議をする人たちと過激な抗議をする人たちが協力しました。

 6月15日、長官は条例改正案の審議を中止すると宣言したが、その後に200万人という規模のデモがありました。その理由は、6月12日に警察が非常に暴力を振るうようになったので、それに対する怒りとそれ以上の要求をしなければと強まったわけです。もう一つの理由は、若い抗議者がビルディングの上で抗議をしていたが、そこから転落死したことでした(6月15日)。

 主催者の民陣は、参加者を200万人と発表したが、市民たちはさらに亡くなった抗議者も含めて200万プラス1人と表わわしました。抗議者の参加者があまりにも多かったので警察は、恐れをなして大勢で出てこなかったと思います。抗議の暴力はありませんでした。つまり、警察がいなければ暴力的な行動がないと言えるのです。

 ほとんどの人が6月15日までは平和的な抗議によって、よい結果が得られると考えていたと思います。しかし、長官は6月18日に謝罪をしたけれども、条例改正案を撤回するとは表明しませんでした。このことによって多くの市民は失望し、抗議者の考え方が変わっていったと思います。

 6月22日、抗議者は警察本部を包囲し抗議した。他の政府の建物に対しても封鎖するという動きを取りました。この時までは民陣は、やれることはなんでもやろうと考えていたと思います。7月1日、抗議者は立法会の中に突入し、施設を破壊しました。民主派議員の一部は、抗議者を止めようとしたが、抗議者はその呼びかけに応えず突入しました。

 これ以降、色々な団体、個人が色々な抗議行動を企画しました。以前は民陣を中心にやってましたが、誰でも行動していくことになりました。ところが7月12日、地下鉄元朗駅で白いシャツを着た男達が抗議者に暴力を振るうという事件が起きました。ターニングポイントになった事件です。

 香港ラジオテレビは、これに関するビデオを作り、詳細に何が起こったのか、証拠の数々が入っています。これからわかることは、警察はこのような襲撃が起こることを事前に知っていたということがわかります。警察は見て見ぬふりをし、協力したということです。

 8月5日は、香港中でストライキを呼びかけました。このあたりで非常に緊張が高まりました。過激派と言われる人たちの行動は、まったく組織だっておらず、バラバラでした。外国勢力がいるとの声もありますが、バラバラぶりはそんなことはない証明です。このころは平和的な抗議者は、過激な行動をとる人たちに対して、自分たちは同じような行動はしないけれど彼らを支援するという姿勢にな
りました。

 写真には8月11日、女性の抗議者が警察が放ったゴム弾に当たった時のものです。私も含めてこれで怒りをかきたてられた。次の日、空港への抗議行動に向かいました。8月12日の抗議行動は、全く暴力がない平和的な行動でした。午後のフライトが全てキャンセルとなり、成功しました。

 8月12日の平和的なデモは、170万人でした。民陣は、「和理非」というスローガンを掲げ、平和的にやろうというメッセージがこめられていました。過激な行動をとるある人たちは、「私たちは、今日は平和的なやり方で抗議行動をします」というプラカードを持って参加してました。

 ところが8月31日に緊張がクライマックスになるような出来事が起こりました。香港の地下鉄の駅に警官が乱入し、抗議者を殴り、逮捕しました。8月のはじめ、抗議行動で自殺した人たちがいると言われていたが、警察に殺されたのだという噂が流れていました。31日も抗議者が殺されたという噂が流れました。

 つまり、多くの抗議者が警察によって仲間が殺されたと信じこんでいます。証拠がないのに多くの抗議者は、より過激な行動になっていきました。警察は、捜査の結果、死者は出ていないと発表している。抗議者は、警察を信じなくなっています。

 10月1日、警察は抗議者に対して初めて実弾を使用した。民陣は、警察に抗議デモの申請をしたが、許可されませんでした。にもかかわらず大勢の人たちによって無許可デモが行われました。権利が抑圧されてはならないと行動で示しました。

 10月4日、長官は集会でマスクをつけることを禁じる禁止令を出した。政府は、いつも間違ったタイミングで間違った決定をしています。覆面禁止法で、市民の怒りが高まりました。地下鉄が止まるという抗議行動が行われた。

 10月16日、民陣の岑子傑が何者かによって襲撃されました。私の友人です。平和的なデモを行っている人たちも同様なことが起こると感じました。また、自由がなくなっていると思わされました。このことがきっかけとなって平和的抗議者が過激な行動で訴えるしかないという方向に変わっていきました。

 11月8日、警察の強制排除の最中に建物から転落して重体だった香港科技大学の周梓楽さんが亡くなった事件です。これも証拠はないが、ほとんどの抗議者は警察に落とされたのだと信じています。多くの抗議者に悲しみをかきたて各地で追悼集会が行われました。

 理工大に立てこもった学生たちは、警察に捕まったら殺されると信じていた人が多くいました。だから降服しなかったのです。逮捕者は1000人で、理工大に立てこもった学生、支援しようとして外にいた人たちでした。その中の200人は、暴動に参加した罪で次の日に裁判に送られました。この罪は、最高で10年も刑務所に送られるのです。

 11月24日の区議会議員選挙に非常に大勢の人が投票して民主派が勝利しました。区議会選挙以来、状況は非常に落ち着いたと思っています。

 区議会選挙で民主派が勝利したことによって彼らが事態を変えてくれるという期待感が強まったからです。抗議に参加している人たちは、長期戦になることを覚悟しています。なおかつ過激な方法ではない抗議行動になっていくのではと考えています。過激なやり方ではなく、別な方法でやったほうがよいと考えるようになってきました。


 以下は、抗議行動の中で私が観察したことです。

 雨傘運動以来、香港の市民社会は2つに別れています。青リボン派と黄リボン派です。青は政府支持者、黄が抗議をしている人たちの支持者です。

 抗議者の宣伝活動は、政府に対して非常に強いものとなっています。政府支持者を効果的に攻撃するようなスローガンなどが考えられています。青も黄もお互いを攻撃するのですが、攻撃の対象となるのが女性になりがちであった。

 青の人たちは、6月9日の抗議行動で若い女性が警察に連行されている写真を使いました。この写真は加工されていて、乳首を黒くしています。この女性はブラジャーを付けていないと強調し、実は「売春婦」だと印象づけようとしています。

 女性の抗議者は、実際に警察によって恥ずかしいめにあうことがありました。服を破かれたり、下着が丸見えで連行されたりです。 黄は、警察によって女性が侮辱されていると非難しました。それに対して警察を支持する青は、抗議行動に参加するような女にはそのような扱いがふさわしいのだと宣伝しました。

 青リボン派は保守だから女性差別をするのは当然だと考えるかもしれませんが、実は黄リボン派も礼儀をわきまえた行動をとると考えるかもしれませんが、女性差別的な宣伝がありました。黄リボン派のある人々は、長官を非難するために女性差別を使った写真を使いました。もちろん長官は最悪ですが、だけれどもそれが女性だからという事実とは関係ないことです。香港は文明化された社会だと考えられていますが、それでも誰かを攻撃する時は、その人が女性だという側面が利用されて攻撃するわけです。

 このように黄派の中でも女性差別だけではなく、階級とかを理由にした差別的なスピーチがよくありました。私は差別について取り上げていろんな人たちと話をしようと思ったが、周りはとるにたらないことを取り上げて、騒ぎたてようとしているという感じで非難されることが多かったです。しかし、このような問題についてきちんと意識を持っていることは大切なことだと考えています。


■21日 陳怡さんの報告

 今日は、私たちの陣営がどのように総括し、次に結びつけることができるのかについてお話したいと思います。また、運動の中で様々な克服しなければならない課題があり、それらを指摘したいと思います。

 この運動が当初、平和的なデモから始まり、様々な過程を経て、警察との激しい衝突に至っています。デモ参加者が自分たちに敵対する人間に対して私刑・リンチを行ったりとか、お店が破壊されたりとかが報道されています。なぜこうなってしまったのか。

 運動が始まってから7月21日に香港の元朗で行われたデモに対して地元のヤクザが自警団を組織してデモ隊を襲う事件がありました。これが運動の大きな転換点になったと思います。

 例えば、9月15日にも大きなデモがあり、その際には別の福建のヤクザがナイフでデモ隊を襲撃し、デモ隊はそれに反撃し、攻撃したことがありました。一般的にはこの行為は犯罪になるわけですが、ただ香港の状況は緊迫しており、一般的な法律概念では理解できない状況になっています。こういう事件が発生することもいたしかたがないと思っています。襲撃に対して防衛目的でやり返す、襲撃に対して恐れていないということを示すことは必要なことです。

 しかし、それから数ヶ月がたちますが、襲撃してくる者たちに対するデモ隊の中で増幅される憎悪が膨らんでいくことになります。例えば、デモ隊に襲撃してくる者ではなく、街頭からヤジを飛ばすような通行人、政府支持派に対しても暴力を行うようになりました。

 私はこれはおかしなことだと思ってます。間違ったことは間違っているとはっきり言うべきだと思います。今後同じような過ちを繰り返さないためには、正しく指摘することが必要だからです。

 私たちの運動は民主化を求める運動なわけです。1人1人が政治的見解を持ち、それを止めることができないのが民主主義です。政治的立場が違うだけで襲撃の対象にしていいわけではないのです。もちろん直接に襲撃してくる者たちに対しては反撃は必要です。

 運動には「分裂はしない」という大きなスローガンがあります。それは運動が分裂してしまっては勝てない、団結しようという意味です。それが徐々に批判を受入れなくなっていきました。友人達も心理的変化が現れていきました。襲撃、店舗破壊、私刑・リンチに対して批判してきた人たちが批判しなくなり、そのような行動を防衛するようになりました。

 そうなってしまったのは、デモ隊が受ける被害があまりにも大きく、それに対する悲しみと怒りが影響しているからです。もう一つの理由は、平和的なデモ支持派は、警察に対する反撃なども含めてそこまで自分はできないとか、申し訳ないとか、不甲斐なさを隠そうとして応援してしまうのでした。

 議論の中では、勇武派の若者たちがいなければ条例改正は成立していただろうし、そのように若者を追い込んでいったのは自分たちの世代のせいだなどの理由で勇武派の行為を擁護する意見がたくさんありました。

 そういう状況が続くなかで、本来やってはいけないことまでやるようになっていったわけです。その後も批判がなく続いています。

 強調したいことは実力で闘争を行っていくことが間違っていることではありません。力関係が拮抗している時、実力を行使することはありえます。例えば、7月21日のヤクザの襲撃がありましたが、その次の週にそれに対する反撃ということでデモを行い、襲撃があったらやり返すと呼びかけました。私も参加しました。ヤクザと対峙する力はデモ隊は準備をしっかりしていればできるということでそのような方針をとりました。しかし、その対象が警察となると同じような力で対抗できないと考えます。

 私たちは民主化運動をやっているわけですから、実力で闘争する場合も無関係な者をなるべく巻き込まないという原則を守るべきです。

 もう一つ議論になったのは、大学での攻防戦です。警察が大学に突入し弾圧をしました。一般的には警察が大学に入ってはだめだという考えです。大学の友人は、学生宿舎に入っています。大学も攻防戦の一つでした。デモ隊が学生宿舎を闘争の拠点にしたと聞いています。宿舎の防犯カメラを全て壊し、入口に火炎瓶をたくさん並べました。

 その宿舎に友達がいました。それを聞いて私は怒りました。宿舎には闘争に参加するかわからない人たちもいるなかで闘争拠点に変えてしまいました。友人は闘争に参加しないことで出ました。その途中でデモ隊が投げた物が彼女にかすめたわけです。その後、大学当局は警察に通報しました。私は大学がやったことは間違ったことではないと思っています。

 米国の香港人権法案ですが、運動は歓迎ムード一色です。しか、この法律は問題があるわけです。香港の人権と米国の外交政策をリンクさせてしまっています。法律の中には、米国が実施するイランや朝鮮に対する制裁を香港は守っているかと監視する条項があるのです。

 もう一つの問題は、米国と香港の間でも逃亡犯引渡条例がありますが、今後、香港が米国の要請に従って逃亡犯を米国に送り返すのかどうかと書かれています。私は「悪魔との契約」として批判しています。香港の人権を守るために逃亡犯を中国に送らないようにするための闘いだったにもかかわらず、自分たちの人権を守るために朝鮮やイランの主権、米国から政治的に亡命する人間を米国に送り返すことは、自分たちの人権を売り渡すことと同じだ。

 理工大の弾圧は、多くの勇武派の人たちが逮捕され、今の状況は少し変わりつつあります。最近のデモでは大きな激突がみられなくなってます。実力路線がボトルネックにつきあたっていると多くの人たちが感じ始めたからです。30歳以下のサラリーマンの人たちは、労働組合を作ろうという動きが出始めています。将来、ストライキ、ゼネストを打って闘争に参加しようというつもりがあるからです。

 それがいつ成功するか、身を結ぶかわかりませんが、新たしい方向でもう一度始めようという若い人たちがいます。様々な闘争の中で失敗もあり、違いがあり、それらを乗り越えて新しい闘争をやりだそうとしていることに希望があります。


配信:12.20チェンさん■區龍宇さんの報告

 香港返還後22年たちますが、香港の自治を守る闘いは、2003年には国家安全条例に反対する闘争がありました。その後、中国は学校の中で北京語で教育をするように押し付けに抗議する運動もありました。2014年には、雨傘運動がありました。そして2019年の闘争です。

 2月から5月は、運動の萌芽期だった。運動は、すべて若者による闘いと言えないでしょう。当初、政府は法律を発表し、反対の取り組みを始めたのは上の世代が中心となっている民主派の主流派であったり、大衆組織に参加している人たちでした。

 決定的な転換点となったのは、6月12日でした。立法会議会の周りを数万人の人々が包囲しました。政府は、それを見て審議をしないと決定しました。にもかかわらず若者たちは議会から立ち去ることはしませんでした。警察は高圧的な態度で若者達に対応したわけです。それで衝突が起こり、デモ隊からブロックを投げる人も出たわけです。

 当初、政府はデモ隊が暴力を使ったら一挙に支持がなくなるだろうと見ていたわけです。香港人は、普段、おとなしく、優しい人たちです。衝突の際にデモ隊には、様々な暴力を振るうわけですが、世論の非難は政府と警察に対してたくさん届けられたわけです。

 6月12日のデモは民権陣線が呼びかけ、200万人の参加者がありました。これ以降、運動が高揚していきました。本当の運動のピークは、8月5日だったわけです。六月から七月にかけて若者たちは、非常に果敢にデモや警察と対峙したわけですが、一方ではその運動の限界を感じはじめていたわけです。実力で警察と対峙するだけじゃだめだということでストライキが必要だと呼びかけはじめました。

 8月5日にストライキが呼びかけられました。そのストライキでは、香港のかなりの交通部門が止まり、経済活動が麻痺しました。飛行場では国内・国際便含めて半分がフライト中止に追い込まれました。

 8月5日のストライキの時は、香港全土で七カ所でストライキ突入集会が行われました。私は長年香港で活動をしてきましたが初めての事態だったわけです。北京政府はすぐに反撃に出ました。キャセイ航空の経営者2人を解雇する圧力をかけました。新しい経営者は、ストライキに参加した労働組合員を解雇する攻撃に出ました。

 ストライキはなかなか難しくなり、学生たちは別な方法でストライキをやるしかないとなった。交通を麻痺させるということです。11月1日もストライキが呼びかけられ、線路の上に椅子を置いたりしました。こういうことを香港の全てのところで電車の線路、バスが通る道路に障害物などを置きました。その日は社会全体が混乱しました。

 副作用がありました。ああいう形でストライキができるのだったら、労働者は俺たちがやることはないから、あとは学生に任せましたよ、となってしまった。8月5日以降、10回以上ストライキ、ゼネストが呼びかけられるが、一度も成功することはありませんでした。

 9月から10月にかけて引き続き拡大していきました。中高校生が立ち上がったわけです。各地の中高生が地元でグループを作り、ヒューマンチェーンをやったり、スタンディングをやったり、様々な形で運動に参加してくるわけです。

 11月11日以降、二週間にわたって香港の大学で警察との攻防戦が行われました。そこで包囲された学生を救えと多くの市民が理工大に駆けつけました。その一方で運動がボトルネックに入りました。

 市民が学生を救えと呼びかけ、10万人以上が現場に駆けつけました。もしその時、警察と衝突も辞さず学生たちを救援したら香港の情勢は大きく革命的情勢に入っていたと思います。しかし、駆けつけた大人たちは、全てを投げ打って警察と闘う準備ができていなかったわけです。警察の警戒線を突破し、衝突をしてまで突破しようとした人たちは数千人いたかどうかの数です。

 9月以降、それ以上の運動が発展することはなく、政府も弾圧することもできず対峙しながら、どちらも引くことができない状態でした。そのような経過を見て、2度にわたる大学攻防戦で敗北し、12月に入るなかで一時的に運動の見直し時期に入りました。実力で闘うことの代償も大きいわけです。すでに6000人以上が逮捕されているわけです。この6000人という数は、香港で収監されている数を上まわ
っています。

 すでにこの運動ではゼネストが何度もよびかけられ、実際に行われ、たくさんの労働者階級が運動に参加している。労働者を覚醒させているわけです。香港の労働運動は、力が弱かった。この運動を通じて覚醒され、労働運動の弱さを自覚し、再認識したわけです。さきほどの落書きの訴えをどのように形にして、運動につなげていけるのかを考えるのが私たちの役割です。

 若い人たちは、労働組合を軽視していました。もちろん自分たちで労働組合を作ろうなんていう人はほとんどいません。運動の中でストライキの力を感じ、11月以降、労働組合を作らなければならないと動き出している人たちが出始めています。38業種の中で組合が結成されたり、準備中だという人たちがいます。

 香港の民主化運動の歴史的意義は、革命をどのように考えるかということです。1989年の北京の民主化運動以降、初めて革命という言葉が香港で使われたことが歴史的意義があります。89年の民主化運動は、非常に壮絶な運動だった。しかし、その時の学生たちは、私たちがやりたいことは革命じゃないんだと必死で革命の言葉を否定しました。ハンストという死ぬまでの闘争をしたわけです。それでも革命という言葉を拒否したわけです。

 天安門で学生弾圧が始まった時、労働者たちも参加していたが、労働者たちは武器をとって学生たちを守ろうとしたが、その時も学生たちは労働者に対して武器をとるな、革命を止めてくれと必死に訴えたわけです。

 香港の今の運動は、若い人たちだけではなく、大人も「時代革命」と叫んでいるわけです。驚きの事態になっているわけです。革命が必要だとみんな言っているわけですが、どのように革命にもっていくのか。中国では多くの革命があったが、政権が交代するだけだった。

 しかし、私たちが実現しなければならないことは、民主主義革命だと思っています。今回の運動の中で市民が民主主義を実現しようという要求があり、中国の過去の農民反乱だと考えている人たちもいる。いずれにしても運動の路線をはっきりとしなければ中国共産党がたどった悲劇を繰り返すことになります。革命政党として出発した共産党が、反動政権になってしまった歴史を繰り返す必要はないわけです。


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報告:11.15香港に自由を! 連帯デモ

配信:香港デモ 11月15日、新宿アルタ前広場で「香港に自由を! 連帯デモ」が行われた。呼 びかけ団体は、ApFS労働組合、ATTAC Japan(首都圏)、ジグザグ 会、LACC(反資本主義左翼講座)、NO―VOX Japan。

 中国共産党第19期中央委員会第四回総会(4中総会/10・31)で香港に対して 「特別行政区が国家の安全を守るための法律制度と執行メカニズム」(①「一国 二制度」の堅持と改善②中国政府による香港行政長官や主要高官の任免制度③全 人代常務委による香港基本法の解釈制度の改善)構築とともに「特別行政区の法 執行力強化」を確認しながら、「中国の歴史と中華文化」「国家意識と愛国精神」 教育の強化を押し進めていくことも意志一致している。

 四中総会後、中国の習近平国家主席は香港特別行政区の林鄭月娥行政長官と会 談し、香港の治安回復を命じた。以降、香港政府は、民衆の五大要求〈(1) 「逃亡犯条例改正案の撤回は、撤回を勝ち取ったが、(2)デモの「暴動」認定 の取り消し(3)警察の暴力に関する独立調査委員会の設置(4)拘束したデモ 参加者の釈放(5)普通選挙の実現〉を無視し続け、重弾圧体制を広範に敷き、先 取り的にマスク着用を禁止する「覆面禁止法」制定(10・4)を皮切りにデモ参加 者に対する無差別大量逮捕、警告発砲をせず「銃殺」を前提にした実弾発砲を繰 り返している。

 さらに中国の習近平国家主席は、わざわざブラジルの新興5カ国首脳会議(11・ 14)で「香港行政長官が率いる香港政府の法に照らした施政や、香港警察の厳正 な法執行、香港司法機関の法に照らした暴力犯罪分子の処罰を引き続き固く支持 する」と表明し、香港民衆との全面対決を見据えていくことを国際的に宣言した のである。

 緊迫した現地情勢に連動して、実行委は、「香港は、今や『真の民主主義と自 由』を求める闘いの最前線に立っています。香港の民衆と共に立ち上がろう!」 と呼びかけ、本日のデモをスタートに連帯行動を積み上げていくことを訴えてい る。

 実行委の開催あいさつが京極紀子さんから行われ、「昨日、大嘗祭という天皇 儀式を27億円かけて行われた。200人の仲間とともに東京駅前広場から皇居に向け て抗議行動を行った。性差別・身分差別の天皇制がある日本は、本当に民主主義 国家なのか。世界は民主主義のために闘っている人々がいる。香港の人々は、命 をかけて民主化のために闘っている。自分たちのことは自分たちで決めるという 自己決定のために闘っている。「逃亡犯条例改正」案に端を発して春から民衆の 闘いが高揚し、100万人、200万人がデモに参加している。九月に「逃亡犯条例改 正」撤回を勝ち取ったが、五大要求を実現するために闘っている。しかし、警察 の暴力によって亡くなった仲間、多くの負傷者、大学突入破壊などの暴挙を繰り 返している。2回ほど香港を訪問してきたが、すごく心配だ。香港の民衆は、中国 の介入を見据えながら闘っているが、だからこそ国際的な連帯行動が重要だ」と 強調した。

 稲垣豊さん(ATTAC Japan(首都圏)は、香港民衆と警察との攻防局 面、情勢などを報告し、「11月11日~12日、香港中文大学にいるデモ参加者を検 挙するために警察が突入を試みたが、民衆は約10時間以上も抵抗しつづけた。警 察の無差別テロによって負傷者が60人以上となっている。警察の暴力のエスカレー トを国際的な包囲で少しでも止めさせていくことが緊急に求められている」と発 言。  さらに民主化運動内の状況について触れ、「香港の街頭では親中国派やヤクザ と闘う民衆の衝突が起きている。それだけではなく、残念ながら運動内部におい ても暴力によって相手の言論を封じ込める事態も発生している。運動が過激にな ればなるほど運動内部の民主主義が非常に重要になってきている。ある友人は、 運動内民主主義、香港の民主主義、中国の民主化を一体的に求めて闘っている。 香港のゼネストが呼びかけてられている。親中国派の組合が多いなかで困難な闘 いが続いている。運動の内部状況も含めてリアルな報告と連帯を勝ち取るために 12月に香港の仲間が訪日する。ぜひ多くの仲間が参加され、今後、香港と日本の 連帯運動の発展に向けて共に考え、行動していくことを呼びかけたい」とアピー ルした。

 NO―VOX Japanは、「香港に自由を!連帯行動」の呼びかけを行った。  前段集会終了後、デモに移り、「香港に自由を! 香港民衆の五大要求支持!  覆面禁止法撤回! 実現しよう民主主義」などのシュプレヒコールを繰り返し、 新宿一帯にわたって香港民主化をアピールした。最後に香港の仲間によるシュプ レヒコールが行われ、本日の行動を終えた。

(Y)  

報告:11.14 大嘗祭に抗議するナイトイベント『大嘗祭反対!@トーキョーステー ション』

配信:大嘗祭① 11月14日、終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク(おわてんネット)は、午後六時半から東京駅前丸の内駅前広場で「大嘗祭に抗議するナイ
トイベント『大嘗祭反対!@トーキョーステーション』」を行い、 200人近くが参加した。

 天皇「代替わり」関連の2019年度予算は、144億円だ。その内訳は、「即位の礼」
(10・22)の中心儀式「即位礼正殿の儀」などに36億円、台風被災に配慮してなどと延期したが強行したパレード「祝賀御列の儀」(11・10)で使うオープンカーに8000万円など使い放題だ。そして「大嘗祭」には27億1900万円で、儀式に使う大嘗宮の建設・解体はゼネコン各社が行う。安倍政権は、天皇家と連携プレーのうえで大嘗祭を国事行為ではなく皇室行事として実施するが、「重要な皇位継承儀式として公的性格がある」として手前勝手に決めつけ国費を支出した。

 すでに安倍政権と天皇家の水面下における綱引きの現れとして、わざわざ秋篠宮が誕生日記者会見(2018・11・30)で天皇制を強化していく観点から「大嘗祭については、これは皇室の行事として行われるものですし、ある意味の宗教色が強いものになります。私はその宗教色が強いものについて、それを国費で賄うことが適当かどうか」などと批判せざるをえない状況に入っていた。

 天皇制の暴力性の一環として多くのマスメディアは、女性差別・身分差別・神道儀式の天皇教儀式である大嘗祭に対して一切批判せず、疑問、揶揄させえもせず、賛美を繰り返した。その中でも憲法違反(政教分離)が明白な大嘗祭強行に対して産経新聞は、あえて「天皇と国民 つなぐ祭祀」(11・15)と強調し、日本会議の百地章を登場させて「大嘗祭への違憲論 解決済み」と押し出さなければならないという不安定性を自己暴露するほどだ。百地は、大嘗祭違憲裁判の判例をあげながら大嘗祭は「皇位継承のため不可欠な伝統儀式」だから特定宗教への援助ではなく公金支出も許されるなどと弱々しく整合性がない論理で居直るしかないのだ。だから百地は秋篠宮発言に触れることができず、日本会議による天皇家に対するアプローチを前提にして暴論を展開しているにすぎない。

 天皇制強化に向けた綱引きは、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」(2017・6)付帯決議の「女性宮家の創設等」の検討も含めて新たな局面に入りつつある。皇位継承議論の関連で天皇主義の自民党議員を中心に「日本の尊厳と国益を護る会」が「男系男子維持のため旧宮家の男子を現皇室の養子にしろ」(10・23)などと言い出している。当面は、徳仁および天皇家、宮内庁、安倍政権との共謀関係を維持したうえで「即位後朝見の儀」(5・1)、「即位札正殿の儀」(10・22)における「お言葉」で示したように改憲を前提にした新たな天皇像をデッチ上げていくためにたち振る舞っていかざるをえない。

 天皇制強化派の矛盾・問題点を暴き出し、広範な反天皇制戦線を広げていこう。憲法違反(政教分離)の大嘗祭強行に対してキリスト教関係者は、「即位諸儀式は神道儀式。国事行為、公的行為とすることは国民主権、政教分離、憲法尊重の義務に違反する」(11・12)と抗議している。安倍政権のグローバル派兵国家建設に向けた憲法九条改悪の野望と連動した天皇制強化を許さず、安倍政権打倒、天皇制解体運動を押し進めていこう。

皇居に向けて次々と抗議アピール

 午後6時半、広場から約900mさきの皇居では天皇教儀式の「大嘗祭」が行われいる。仲間たちは、大量の公安政治警察と機動隊の包囲と妨害に抗して皇居に向けて「天皇ヤメロ 即位反対」、「大嘗“茶番”祭」「終わりにしよう天皇制!」の横断幕、「インチキ大嘗祭」「税金かえせ」などのプラカードを断固として掲げた。

 抗議行動は、井上森さん(おわてんネット)の開催あいさつから始まり、「大
嘗祭に使われるカネは、27億円だと言われている。台風被害で多くの被災者が出ている。100人以上の人が亡くなっている。被災者、復興のためにカネを使わず、天皇の『代替わり』のために儀式、パレードを行ってきたことに天皇制の本質がある。今、天皇制反対があってはならないものになってしまっている。しかし、天皇制に反対する私たちは、ここにいる。全国にもたくさんの仲間がいる。天皇制によって殺され、奪われ、弾圧されたたくさんの天皇制反対のアジアの人々がいる」とアピール。

 参加者全体で皇居に向けて「大嘗祭反対! インチキ儀式やめろ! 税金返せ! 政教分離守れ! 終わりにしよう天皇制!」のシュプレヒコールを突きつけた。

 次々と発言が続く。

 大分の「天皇問題を考える市民ネットワーク」は、「今日は天皇制に反対する大分、福岡の仲間たちが要請行動を行っている。前代替わりの時から裁判も含めて天皇制反対闘争を行ってきた。大嘗祭で天皇教の教組になったつもりの天皇はいらない。湯水のようにカネを使ういっぽうで、私たちはわずかな年金でどうやって食べていけるのか。おかしいことはおかしいと言い続けていこう」と発言。

 「おっちんズ」の「天皇制はいらないよ」の大合唱は、皇居にも響いていった。

 東京の仲間は、「集会に対して警察は囲み、写真を撮っている。これが天皇制
の暴力だ。以前は天皇制容認だったが、歴史を学ぶことによって反天皇制の立場になった。アジアの民の呪いの声を受け止め、私たちの手で天皇制を葬り去らなければならない」と訴えた。

 静岡の仲間は、「今年は反天皇集会を6回、3回のデモを行った。大嘗祭反対集
会を11月10日に行った。裕仁下血の時は、自粛が強制された。天皇制を考える集会に対して静岡県は会場不使用にした。高裁では、『市民の表現の自由は守られるべきだ』という確定の判決を勝ち取っている。粘り強く天皇制に反対していこう」と発言。

 さらに2020オリンピック災害おことわり連絡会、フェミニストグループ「紅一点」、女性と天皇制研究会、即位大嘗祭違憲訴訟などからアピールが行われた。

 最後に再度、「天皇制はいらないよ」の大合唱を行い、反天皇シュプレヒコールが東京駅前と皇居にわたって響いた。

(Y)

報告 : 11月3日、首相官邸前で南西諸島自衛隊配備反対アクション

DSC_027011月3日、琉球弧自衛隊配備反対アクションは、通算20回目になるアクションを首相官邸前で行った。参加者は100人を超えた。


この日本国憲法公布の日である11月3日に行動を行ったのは、「南西諸島における自衛隊配備は改憲成就前に海外で戦争ができる国の物理面での完成になるから」という趣旨が司会から説明され、この問題意識は参加者からも繰り返し、述べられていた。

また、司会の植松青児さんからは「10月にとうとう宮古島保良地区での弾薬庫基地の工事が着工されてしまったが、地権問題は解決してもいないし、地主と裁判になっている。しかし、自衛隊の問題は日本と日本人の問題だ。だから、官邸前で行動をやる。工事はまだ止められる」とあいさつ。


宮古島出身の下地さんは「保良地区で工事が始まって、現地では阻止行動が展開されている。まさに辺野古のような状況だが、あまり『内地』では報道されない。しかし、現地では基地建設が進行している千代田地区の住民が保良に支援に行くなど、連帯のつながりが強まっている。また、保良の土地をめぐる裁判で、新たに地主が『先祖の土地を戦争には使わせない』として、裁判闘争を決意している。この言葉を『内地』の運動で響かせてほしい。宮古にない官邸・国会がここにある。この場所の闘いをもっと大きくしましょう」と訴えた。

参加者へのマイクリレーでは、「安倍はやはりペルシャ湾と紅海沿岸への自衛隊派兵を決意したようだ。絶対に止めよう。今までの海外派兵はすべて資源と権益確保のためのものだった。イランに対しても同様だろう。侵略戦争を繰り返させないためにも、南西諸島に基地を作られてはならないし、改憲を阻止しなくてはならない」の声や「与那国島で最初に自衛隊新基地が作られてしまったことに、声をあげなかった責任を痛感している。あそこからなし崩し的に島々に基地がどんどん作られている。4年前、戦争法反対でこの場所に集まった数万の人々は、真に改憲と戦争を止めるためにこの問題でも立ち上がってほしい」などのアピールが続いた。

(F)



報告:10.31「香港人反抗! デモとお粥と催涙弾」報告会/ATTAC Japan(首都圏)

10.31香港 10月31日、ATTAC Japan(首都圏)は、新宿・カフェ・ラバンデリアで「香港人反抗! デモとお粥と催涙弾」報告会が行われた。

 香港民衆は、容疑者送還条例の改悪(容疑者の身柄を中国本土にも引き渡せるようにする条例)に対して6月から大規模なデモを連続的に展開し(6・9は103万人)、7月には香港に拡大していった。すでに逮捕者が9月下旬までに1556人以上にもおよんでいる。そんな中でも民衆は、5大要求〈(1)「逃亡犯条例改正案の撤回は、撤回を勝ち取ったが、(2)デモの「暴動」認定の取り消し(3)警察の暴力に関する独立調査委員会の設置(4)拘束したデモ参加者の釈放(5)普通選挙の実現〉を掲げ、断固として闘い抜いている。

 逆に、反対運動の拡大にともなって中国政府は反対運動の鎮圧指示を香港特別行政区政府に強め、機動隊を先兵に殺人的な暴力弾圧をエスカレートさせている。それだけではない。暴力団ヤクザを動員しながら機動隊の弾圧を強化していくありさまだ。あげくのはてにデモ参加者のマスク着用を禁止する「覆面禁止法」を制定〈10・4〉し、無差別大量逮捕を強行している。

 また、中国共産党第19期中央委員会第4回総会(10・31)では、香港の反対運動をターゲットにしたコミュニケを出し「国家の安全を守る法律制度と執行メカニズムを確立する」「一国二制度を堅持し、香港基本法に基づいて管轄統治を厳格に実行する」と強調し、香港政府の弾圧を支援、強化していくことを確認している。民衆は、中国政府・香港政府と対峙しつつ、反撃陣形を再構築しつつある。緊迫した現地と情勢に注目し、日本における香港民衆連帯・支援の取り組みが求められている。

 京極紀子さん(ATTAC Japan(首都圏)、稲垣豊さん(同)は、7月1日の香港返還記念日のデモ、9月15日の民間人権陣戦の呼びかけたデモに参加した。現地での様々なデモ、仲間たちとの交流、立法会包囲、機動隊の暴力に抗する民衆などの写真と動画を上映しながら報告した。報告会では交流を深めるためにマスター手作りの『お粥』が提供された。

 開催あいさつが京極さんから行われ、「6月9日に103万人、16日が200万人プラス1人(亡くなった仲間も含めて)のデモが行われ、以降も大規模なデモが続いている。香港の人口が800万人だから4人に1人がデモに参加している。政権が倒れてもおかしくはないが、バックに中国政府がいるため倒れていない。行政長官は、デモの収束をねらって条例撤回を明言せざるをえなかったが、覆面禁止法を制定し、機動隊の暴力も激しくなっている。民衆は五大要求の実現に向けて闘っている。中学生、高校生も起ち上がっている。私たちは、反グローバリズム、オリンピック反対などの取り組みとともにインターナショナルな出来事にもつながっていきたいと考えている」と述べた。

 稲垣さんは、①容疑者送還条例改悪の解説と批判②五大要求の積極性③11月24日に行われる香港の区議会議員選挙(地方選挙)と政府の妨害実態などを浮き彫りにした。そのうえで「中国政府は、中国の中に香港情勢を伝えられないように妨害している。正しい情報が伝わることを恐れている。香港の実態について各方面に発信し、連帯の輪をひろげていきたい」と強調した。

 香港の仲間は、「政府は、逮捕者を増やせば収まると考えている。街中で買い物に出ているだけで逮捕されるケースもあるほどだ。昨日も団地に入り込み、デモから逃げた人を逮捕するために不法侵入した。その住民に対しても逮捕するぞと脅かし、手を上げさせていた。当初のデモに対する弾圧と比べると、すさまじい形で弾圧されている。日常的になっている。デモが始まる前、黒Tシャツを呼び止め、カバンにマスクとか持っているだけで逮捕する。警察は、デモ参加者の格好をしてデモ隊列に潜り込み、突然、参加者を逮捕したり、挑発行為を行っている。香港の地下鉄は、警察、機動隊の移動のために優先的に使われている。地下鉄にデモ参加者がいると襲撃も行う。行方不明者も出ている。状況は大変厳しい」と報告した。

 マカオの仲間は、「マカオは、ポルトガルから1999年に中国に返還された。ほとんどの人は中国政府を応援している。だから民主運動を行うのは、大変だ。僕みたいに中国政府を批判し、香港のデモ応援する人は少ない。だが香港が勝ったら大きな変化を作るだろう。正しいことをやつている香港の人々を応援していきたい」と述べた。

 最後に京極さんは、「1997年に香港が返還され、一国二制度で50年間は建前上、今までのままだということになった。だが22年たったが自由選挙になっておらず、だんだん中国に支配される危機感を感じている。香港の人たちは、今、声をあげないとだめだという覚悟を持っている。11月に区議会選挙があり、中国派と対抗して民主派が多数立候補する。見せしめ的に立候補を認められない人もいる。政府は暴力団のテロなども使って恐怖支配を策動している。支援・連帯の呼びかけに応えていこう」とまとめた。

 さらに行動提起①香港連帯スタンディング/11月3日(日)16時~17時、JR御茶ノ水駅 御茶ノ水橋口 ②「香港に自由を!連帯行動」/11月15日(金)、午後七時、新宿駅東口アルタ前広場―が行われた。
          
(Y)

報告:東京戒厳令を打ち破れ!10.22 即位式反対デモ 3人の不当逮捕糾弾!

10.22反天デモ 10月22日、終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)は、ニュー新橋ビル地下ニュー新ホールで「東京戒厳令を打ち破れ!10.22 即位式反対デモ」の前段集会を行った。さらに午後1時から行われている天皇の即位宣言ショー、国事行為と称して違憲(政教分離原則違反)が明白である「即位札正殿の儀」を演じている皇居に向けた抗議デモを500人以上の参加者で断固として貫徹した。

 国家権力は、天皇即位式反対を掲げる反天皇制デモに対する報復として3人の仲間を不当逮捕した(10月25日、1人奪還)。この暴挙を糾弾し、仲間たちの即時奪還を勝ち取り、反天皇制運動の包囲によって権力犯罪を暴き、追及していく。救援会声明

 安倍政権は、「即位式」に対して約26000人の警察を動員して首都戒厳体制を敷いた。なぜならば約50カ国の外国要人を招き、国内はもちろん国際的な政治ショーとしてメディアをフル動員させて演出し、なんとしてでも天皇即位総賛美の「即位式」を作り上げねばならなかった。

 ところが、公然と「即位礼も大嘗祭も憲法違反だ!天皇即位式に反対しよう!」を掲げる「おわてんねっと」デモの登場によって、その目論見は崩れ、その報復として最初から不当なデモ規制・弾圧態勢を敷き、「封じ込め」を策動してきた。デモの左右に機動隊を配置するサンドイッチ規制、デモの先頭と後尾に対する不必要な介入などを繰り返してきた。

 通常のデモよりも、速攻でデモ参加者を逮捕する態勢を作ってきた公安政治警察も大量配置してきた。つまり、デモに対する不必要な暴力的挑発を行い、デモ破壊を強行してきたのである。「おわてんねっと」のデモ、反天皇制運動に対する圧殺を跳ね返し、国家権力に不当逮捕・弾圧を強行した責任をとらせる。

 天皇即位関連儀式は、総額166億円をかけて11月14日の皇位継承儀式「大嘗祭」など来年4月まで行われる。パレード「祝賀御列の儀」は、「台風19号の甚大な被害を考慮」して11月10日に延期した。なぜ「甚大な被害を考慮」するならば一連の即位儀式に支出するカネ全額を被災地・住民にまわさないのだ。改憲を射程にした安倍政権と天皇制の維持・強化をねらう天皇一家にとってそんなことは絶対できない。その共謀共犯関係を居直り的に押し出したのが「即位札正殿の儀」での天皇徳仁の「お言葉」であり、安倍首相の「寿詞」だ。

 天皇徳仁の「お言葉」では、従来通り、明仁元天皇が天皇制と裕仁の戦争犯罪を棚上げにし、アジア・太平洋などの民衆に謝罪することもなく、欺瞞的な「平和主義」天皇像をつくりあげてきた手法を踏襲していくことを表明した。さらに、5月1日の「即位後朝見の儀」の「お言葉」と同様に、「日本国憲法」の「日本国」を使わず、「憲法にのっとり、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います」と述べ、あえて自らの任務を再確認しているようにみせている。ところが明仁前天皇は、これまで「お言葉」において「日本国憲法を守り、これに従って責務を果たす」と述べてきたが、徳仁はこの部分は踏襲していないのだ。

 安倍首相の「寿詞」では、「日本国憲法にのっとり、象徴としての責務を果た
される」と述べ、徳仁とバランスをとろうとしていている。つまり、明らかに2人は、現行の「日本国憲法を守り」と述べず、徳仁が改憲を前提にした憲法に「のっとり」という意味を込めて述べることを、示し合わせて使ったのである。安倍と首相官邸、天皇一家と宮内庁の下準備を周到に行ったうえで、かつそのような共謀共犯関係を隠すこともなく、改憲を射程にした連携プレーを演じたのである。

 「即位式」は、安倍政権のグローバル派兵国家建設に向けた憲法九条改悪の貫
徹と天皇制を強化するために位置づけられ、連動して2020東京五輪キャンペーン、差別・排外主義を貫くナショナリズムを煽りながら民衆統合の強化のためのイベントであることをあらためて示したのである。

 集会は、京極紀子さん(おわてんねっと)の司会あいさつではじまり、『おわてんねっとは、天皇代替わり』に対して、この一年間、全力で闘っていこうと結成した。首都圏の仲間たちを中心に粘り強く積み上げてきた。4月30日〜5月1日の即位式に対しては、反天ウィークとして5日間の連続行動を取り組んだ。5月1日は、ここから銀座デモを500人で行った。今日の闘いは、反天皇闘争の後半戦の始まりだ。午前中から天皇制の神道儀式が国事行事として強行している。本日は、大阪、静岡など全国各地で闘われている。私たちも全力で今日、闘いぬこう。パレードが延期になったが、ならば儀式を全部やめてしまえ!」と発言した。

 死さん(おわてんねっとツイッター仲間)は、「天皇制がどれだけの人の尊厳を踏みにじっているのか。反天皇制を掲げると『いやなら日本から出ていけ』と言われる。天皇制は廃絶しかなく、日本こそ出ていけと言いたい。天皇制はぬぐいきれない侵略の血にまみれている。息苦しさをたどれば天皇制、家父長制、資本主義、侵略主義にたどりつく。日本こそ私から出ていけ。『日の丸』は掲げない、燃やす!天皇制廃絶」とアピール。

 斉藤たまみさん(日本キリスト教団神奈川教区社会委員会ヤスクニ・天皇制問
題小委員会/バスストップ から基地ストップの会)は、「キャンプ座間基地反対の取り組みとともに反天皇制の取り組みを行っている。私はクリスチャンだが、宗教が国家と結びつくことはおことわりだ。武力ではなく話し合いで解決していくことを願っています。基地や軍備にお金をかけるのではなく、基地を一つ一つなくしていくことだ。天皇制を終わりにしましょう」と発言。

 続いて、反天皇制・即位式反対の決意表明が五郎丸さん(武蔵野市などで活
動)、アナルコ・フェミニズムぐるーぷ・紅一点、大山千恵子さん、「表現の不自由展・その後」の再開をもとめる愛知県民の会、大分の「天皇問題を考える市民ネットワーク」から行われた。

 最後に、「おっちんズ」の反天皇制の唄を参加者全体で合唱し、銀座デモに向
かった。

(Y)



報告:10.1 香港の民衆と連帯し闘おう 新宿駅頭でアピール行動

配信:香港新宿②暴力で民主主義はつぶせない

 10月1日、中国の「建国記念日」にあたる「国慶節」のこの日、香港では中国・香港政府に反対する大規模な市民デモが行われた。「反送中」(法律に違反したとされる市民を逮捕して、強制的に中国に連行することを可能にする弾圧法撤回を求める運動)がメインテーマだ。香港の警察はデモに対して実弾を発射し、18歳の高校生が重傷を負った。なんとか一命を取りとめたとはいえ、こうした暴力的弾圧のエスカレートにわれわれは強く抗議する。

 この日、東京・新宿では香港の自由と民主化を求め、中国・香港の両政府によ
る暴力的弾圧に抗するアピール集会が、呼びかけられた。題して「Stand with Hong Kong @TOKYO 1001」。この間、7月と9月の二回にわたり香港でのデモに参加してきた仲間も呼びかけた。

 午後七時からのアピール行動には、40人が参加。香港から東京に来ている若者たちのグループも参加し、広東語で連帯を訴えた。

 集会では最後に、労働組合活動家による連名の連帯アピールを松元ちえさん
(新聞通信合同ユニオン)が読み上げた。

 香港では、警察の弾圧がエスカレートしている。民主主義と自由のために連帯
を広げよう!    

(K)


アピール
連帯よ永遠に 香港の市民とともに立つ


 私たちは日本における草の根の労働運動活動家のネットワークです。香港で歴史を紡ぐ行動に深く動かされ、この声明を、香港の労働組合やワーカーセンター、市民団体、また労働組合に関りがなくても声をあげている仲間のみなさんに送ります。そして、声を上げたことで解雇された香港の仲間と深く連帯し、解雇した企業に対して強く抗議します。

 私たちは自由意志に基づいて考え行動する権利があること、そしてそれは決し
て侵害されてはならない権利だということを、いまこそともに再確認するときです。声をあげる自由は基本的人権だということを考えるときです。私たちは一人ひとり生まれながらにして、大切にされ尊重される権利があり、力があります。香港の仲間の行動に突き動かされ、今あらためてそのことを思い返し、再確認しようではありませんか。

 職場でもコミュニティーでもそれぞれの国でも、世界中どこにいても、つなが
ることで私たちは強くなるのです。

 香港の仲間たちが解雇され、暴力を受けたり、表現や言論の自由を奪われているのを見て、悲しみに暮れると同時に怒りに震えます。暴力による解決はありません。私たちは、支配よりも連帯を選び、あらゆる暴力を否定します。

 私たちは離れていますが、国境により分断されることはありません。私たちは
ひとつです。労働者と社会の連帯は永遠に。

2019年9月

アジア・ワーカーズ・ソリダリティ・フォーエバー

報告 9.28-10.4 宮古島弾薬庫建設に反対して2週連続アクション

EGCPVPrU4AEYNeT(画像は琉球弧自衛隊配備反対アクションのツイッターから)

今年4月に陸上自衛隊基地が千代田地区で開設されたばかりの宮古島に、さらに平安名岬にほど近い保良(ぼら)地区で、ミサイル弾薬庫を主目的とする基地の着工が、急ピッチで進められようとしている。

政府・防衛省は、保良地区の旧鉱山地権者との交渉もまとまっていない現段階において、既成事実つくりのために早ければこの10月早旬にも、基地建設工事に着手しようとしている。

19-10-04-repo01そのアリバイのために、防衛省は10月3日に城辺保良の公民館で「説明会」の開催を強行。しかし、住民の多くは参加を拒否し、政府側の説明車より少ない12人の参加に留まった。さらに、公民館前では、宮古島住民たちが結集して、力強い集会が勝ち取られたことが報道されている。

また、このかんの宮古島下地島空港における海自機の使用(「屋良覚書」で軍事的な使用はしないと取り決めた空港)、あるいは奄美大島における日米共同訓練「オリエント・シールド19」とそれにともなう軍用機の空港使用や市街地封鎖の日常化、また住民投票を求める市民の声を無視し続けて強行されている石垣島での基地建設など、日本政府の南西諸島における軍事的で先制的な諸々の動きにも抗議するために、琉球弧自衛隊配備反対アクションが9月28日と10月4日に「2週連続アクション」に取り組んだ。

9月28日は、首相官邸前での行動。司会の植松さんからは「自衛隊配備の問題は日本政府のしていることであり、その政府を許してしまっている私たちの問題だ。現地に任せるようなことではだめだ。4年前の戦争法に反対するような結集で闘わなければならないテーマのはず。改憲を止めるためにも、今後も頑張りましょう」とあいさつ。

主に埼玉で自衛隊配備問題の街頭宣伝に継続的に取り組んでいる「島々スタンディング」の仲間たちは、歌を交えて「自然を壊さないで、島の平和を壊さないで」とアピールした。

宮古島出身の仲間は「弾薬庫建設は、自民党支持層からも憂慮の声を聞く。しかも、地下型ではなく地上型にしようという計画などだから、当然というほかない。10月にお台場でPAC3を持ち出しての訓練をやるとのことだが、宮古島や南西諸島各地ではすでに日常化しつつある。南西諸島の軍事化も『本土』の軍事化にも反対していくことが問われていると思う」と訴えた。


参加者からは「沖縄で、またも自衛官による性暴力事件が引き起こされた。数年前に自衛隊が来たら必ず性暴力事件が引き起こされると言った市議が猛烈なバッシングにさらされたが、まったくその通りになっている。誰も責任を取らない。いま、世界中で気候温暖化を止める若者の闘いが広がっている。海、ジャングル、マングローブ、サンゴを守るのは、温暖化を止める闘いの核心の一つだ。与那国島での自衛隊基地建設は赤土を流出させて、サンゴの海を大規模に破壊した。奄美大島でも。辺野古と同様に、自衛隊新基地反対の闘いは、海と地球を守る闘いとしても、もう一度位置付けたい」と声を上げた。

10月4日は、国会正門前での行動。

主催からは「私たちは、7月にホルムズ海峡派兵反対の集会を行った。この9月に「有志軍構想」をけん引したボルトン国務長官がトランプから罷免されて危機が遠のくかと思ったら何者かによるサウジ油田への攻撃があり、まったく予断を許さない状況だ。すでに、アフリカへの派兵のための自衛隊軍用機は沖縄島から飛び立っている。安倍政権は改憲成就前に海外で戦争をできる体制の完成をもくろんでいて、そのために南西諸島を踏みにじっている。自衛隊の新基地が完成して改憲が成就すれば、米軍が沖縄からアジア・中東に展開したように、今度は自衛隊が南西諸島からジブチ基地をもステップにして、海外でグローバルに展開する軍隊になろうとしている。日本を再び軍事大国にさせない、侵略国家にさせない、そのために南西諸島自衛隊配備に反対していこう」と訴えた。

2回の行動で、のべ35人の結集。次回は11月3日16時から首相官邸前で行われる予定だ。

(F)

報告:9.20 グローバル気候マーチ 私たちの未来を奪うな

配信:気候マーチ 9月23日から始まる国連気候行動サミットを前に、9月20日、全世界で地球温暖化を止める「グローバル気候マーチ」の取り組みが行われた。スウェーデンの高校生グレタさんが「地球温暖化」の危機を訴えて開始したこの行動は、全世界に波及した。今年も全世界で約400万人が参加する、文字通り「グローバル環境アクション」となった。「グローバル・ストライキ」というスローガンは、文字通り環境危機に対する直接行動を示すものだ。

 日本でも26都市で5000人が参加したと報じられている。

 この日の夕方、東京・渋谷の国連大学前には約2800人が集まり、温暖化の危機を止める意思を明らかにした。高校生など若い人たちの姿が目立ち、外国人の参加者が半数近い、フレッシュでジェンダーバランスの取れたユニークな行動となった。

 全労協系の各労組も、宣伝カーの手配などで協力していた。若者たち、女性た
ちの発言と、行動への参加は、新しい社会的・政治的アクションへの可能性をはっきりと示すものとなっている。

 日本では諸外国に比べて地球温暖化への関心が低いと報じられている。確かにそうだろう。しかし、この日の行動を契機に、温暖化STOP!の意識が広がることを期待したい。 

(K)

報告:みんなで議論する! 東京パラリンピック! ただし、アンチ(9月8日)

東京パラリンピック 9月8日、2020オリンピック災害おことわり連絡会は、アカデミー茗台学習室で「みんなで議論する! 東京パラリンピック! ただし、アンチ」を行った。

 連絡会は、パラリンピック開催(2020年8月25日~9月6日)1年前にあたって様々な角度からパラリンピックを検証するためのステップとして企画した。論点としては、例えば、「競技であるかぎり差別の助長につながらないか」「競い合わないスポーツはありうるのか」などを設定した。

 すでに連絡会は、そのためのアプローチとして「反東京オリンピック ガイド」の「14 パラリンピックと優生思想」で「『障害者』スポーツの多くは、障害の程度や種類によって細かくクラス分けされています。秒単位で勝敗を争う世界の発想は、障害の軽重によって、能力の高低によって人々を序列化するのが前提です。人々はそれぞれの『障害』の軽重、能力の高低に沿って『分をわきまえる』ことが当然のように求められるようになります。これはナチスドイツが国策として『障害者』を抹殺した優生思想の発想となんら変わるところはありません」と批判。

 また、「『障害者』たちは、パラリンピックとは関係ないところで、自然発生的にスポーツを含む様々なことを工夫しながら楽しんできました。また、共生共学の空間の中では、『障害』のある子ども、ない子どもが知恵を出し合いながら色々なことを一緒に行ってきました。パラリンピックと『障害者』スポーツの称揚は、スポーツ以外のことを行っている人々の姿を不可視化し、共に生きている人たちの存在を後景化していきます」と強調している。

 そのうえで学習会の呼びかけでは「『健常』という『国民の責務』を果たさな
い、つまり戦争に行けないという『非国民』の範疇から脱出するための装置の一つとしてパラリンピックがあるのではという議論、皇室による観戦と慰労、オリパラ道徳教育、感動の共生、高額な義肢器具、オリパラの一体化など、パラリンピックが記録やメダルをともなう国威発揚に政治利用されていないかといった問題についても、みんなで議論したいと思います」と呼びかけた。

 問題提起を北村小夜さん(障害児を普通学校へ全国連絡会)、岡崎勝さん(自由すぽーつ研究所)が行った。

 北村さんは、「分けるな(パラリンピックは障害者差別を助長する)と言う立
場から」というテーマ。

 資料として「『障スポ』と歩む皇室」(朝日/18・10・12)、「東京パラリンピック 22競技540種目」、「障害区分(障害の種類・程度)」、「2018全国障害者スポーツ大会出場選手申込」などを材料にしながパラリンピックが抱える「差別・選別」などの問題性を浮き彫りにした。

 とりわけ北村さんは、「しばしばパラリンピックについて発言してきたのは、障害者や家族が生きて行くための要求をしていく中でしばしば恩恵に甘んじなければならない場面を見てきたからです。それは深い所で天皇制につながっています。皇族たちは障害児・者に対しては『憐み』を惜しみません。それがパラリンピックには露骨に表われます。感動、慈愛と同じ路線上に在る健常者は、頑張る障害者に感動し、できない障害者を憐れみます」と問いかけ、健常者と障害者の関係と差別のあり方、天皇制統合装置の反動性を暴いた。

 さらに、「『パラリンピック』が正式名称になり『もう一つのオリンピック』という考えが定着してきた。こうして大会ごとに整ってきたように見えるが、よく見ると障害者の振り分けの基準が整ってきたということである。制度が整い優れた能力の先主が現れればできないことを弁えざるを得ない障害者が明らかになる。それを無視するのが競争の理である。排除が進み、人々の心のバリアフリーも障害者の能力を過小評価するか過大評価するかに二極化されかねない」ことを明らかにした。

 岡崎さんのテーマは、「パラリンピックっていいものなの? スポーツにとっての『障害』を考える」。(この日、台風15号の影響で会場参加ではなく電話での報告となった)。

 冒頭、「教員という仕事で、障害を持った子どもたちと長い間付き合ってきたけれど、体育やスポーツの授業や指導の場面で、彼らと向き合うときは、体育やスポーツとは何か?という本質的な問いなしですまされなかった。オリンピック批判はスポーツ批判や社会批判として成立しなければならないけれど、パラリンピックも同様なのだと思う。『障害者スポーツ』について少し考えてみたい」と述べ、次のような問題提起を行った。

 「パラリンピックのスポーツとは、人間を障害者と健常者にカテゴリー化することと同一視することである。さらに掘り下げれば、①競争原理と排除の原理の中に感動を求めている ②費用対効果、宣伝効果によってスポーツの社会モデルを構築していく。資本の論理。 ③スポーツの意義を障害を持つ人にも強制していく。教育の論理。④「障害者への理解」を「障害者の『克服』を志向する」こととセットにする。勤勉効率。 ⑤障害「用」スポーツの囲い込みと分断。肢体と知的。障害の微細な分類。 ⑥「健康な障害者」イメージの固定化と暗黙の強制と動員。総動員体制などの問題が存在している―などと分析する視点をあげることができる」と述べた。

 さらに「オリンピックとパラリンピックの同一性と『協力』」、「障害者スポーツを見るまなざし」について取り上げ、「いずれも格差序列を前提としており、権力行為そのものだ。『健常』とは何かとして問われている」と訴えた。

 討論では、「運動会そのもののあり方、必要性があるのか」、「れいわ新選組
の積極性と今後の課題」、「障害者による『健常者社会』の告発、諸要求実現、あらゆる場でアプローチしていく踏みこみの必要性」などの論点などが様々な経験談の紹介も含めて提起され、明日に向けたリアルな論議が行われた。これからの1年間、パラリンピックに対する問題提起を継続して行っていくことを参加者全体で確認した。

(Y) 
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