虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

政治情勢

【書籍紹介】「治安維持法と共謀罪 今こそ検証したい戦後の大いなる矛盾」内田 博文 著

330652【紹介】「治安維持法と共謀罪 今こそ検証したい戦後の大いなる矛盾」

内田 博文 著/岩波新書


 第1章は、治安維持法の制定から弾圧対象の初適用から拡大のプロセスを検証している。加藤高明内閣は、1925年に普通選挙法(満二五歳以上の男子全員に投票権を与える)を制定すると同時に共産主義・社会主義運動等の社会運動を封じ込めるために治安維持法を結社規制法(「国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ又ハ情ヲ知リテ之ニ加入シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス」)として制定した。

 しかし、「当局は治安維持法を制定したものの、適用対象をあぐねていた」(内田)。すでに治安警察法による弾圧によって第一次共産党(1924年)は解党していたからだ。警察当局は、治安維持法を初適用しようと京都学連事件(1926年1月15日、大学の社会科学研究会の全国組織を弾圧)に着目し弾圧体制を敷いていった。「1月以来、4カ月にわたって、思想検事の平田勲(東京検事局)の指揮のもとに、各府県警察部特高課を動員して記事報道を差し止めた上で全国の社会科学研究会員の検挙が実施された。……検挙された学生のうち三八名は治安維持法違反、出版法違反および不敬罪で起訴された」。

 以降、治安維持法の適用を拡大させ、特高を先兵に次々と不当逮捕・弾圧を広
げていったが、内田はこのプロセスを総括することによって「共謀罪」(改正組織的犯罪処罰法〈『テロ等準備罪』〉/2017年6月)の初適用、弾圧拡大を警戒していくうえで重要な指摘と問題提起を行っている。

 第1は、政府は「『テロ等準備罪』はマフィア対策だ、あるいはテロ対策だとされているが、現実にはそうなっていない。『真の立法事実』は隠されているといってよい。『裏の立法事実』との間には大きな乖離が見られる。このような立法の場合、事件のでっち上げがなされる可能性は高いということに警戒が必要であろう。罪刑法定主義、なかでも明確性原則はこのでっち上げに対し歯止めの役割を果たすものであるが、『テロ等準備罪』の要件の無限定性はこの歯止めを奪っている」。

 第2は、(『テロ等準備罪』は)「行為者の内心の『目的』が処罰根拠となるこ
とから、事実認定の中心は行為者の主観に置かれることになる。この主観を針小棒大に膨らませ、被疑者・被告人らの事件関係者に対し『暴力団関係者』、「テロリスト」、「社会の敵』といったレッテルを貼ることによってこの主観についても規範的評価が先行する」。外の応援団としてマスメディアを最大限利用する。「報道統制」、情報操作によって共謀罪弾圧は「正当」のキャンペーンを張り、萎縮作用を働かせ被弾圧者に対する支援、連帯の輪の広がりを防ごうとしてくる。

 第3は、「治安維持法の解釈・運用は思想検事が牽引した」が、現在の「検察官司法の下で、『テロ等準備罪』の解釈・運用は捜査官の裁量にもっぱら任されることになる。……この裁量が濫用に陥るのを阻止するシステムを私たちは設けていない」から濫用を防止するシステムを導入することが重要だ。

 第4は、「テロ等準備罪」の適用・運用のために必要な個人情報収集のために通
信傍受法の適用を拡大し、室内会話の盗聴をねらっている。盗聴法改悪をゆるしてはならない。また、GPS(全地球測位システム)捜査の立法化も射程にしている。最高裁は、裁判所の令状を取らずにGPSを使う捜査手法は違法(17年3月)と判断したが、GPS捜査の立法化を行えと指示もしている。プライバシー侵害を合法化する立法化の危険性を暴いていく必要がある。

 第5は、共謀罪による政府による住民監視とともに「一般国民同士がお互いの行
動や思想を監視しあう」ことの恒常化を作りだしていくことの危険性だ。すでに「安全・安心まちづくり条例」が各自治体によって制定されているが、この条例を通して住民相互監視を緻密化のために警察が軸になって町内会自治会末端と日々連絡システムができあがっている。人権とプライバシーの侵害の攻防において一つ一つクローズアップし、社会的な抗議が求められている。

 共謀罪には司法取引制度導入による「自首減免の規定」(実行に着手する前に
自首した者は、その刑を軽減し、又は免除する)がある。スパイ育成・転向強要のために公安政治警察はこれを多いに使ってくるだろう。被疑者の減刑、釈放をエサにしてえん罪でっち上げが多発してしまう恐れがある。この人質司法の人権侵害を糾弾していかなければならない。

 そのうえで内田は、「治安維持法の制定および拡大がそうであったように共謀罪の創設も安保法制や秘密保護法などとの関連において捉える必要がある。今以上に世界中に軍隊を派遣できるようにする時には反対者がもっと広範に出てくるだろう。政府としては、それを徹底的に取り締まる法律が必要になる。その時に共謀罪はその気になればいくらでも使える、そういう風にできている」と集約し、警鐘乱打する。

 安倍政権は、改正組織犯罪処罰法施行後、同法違反での逮捕、起訴件数は現時点で〇件だとする答弁書を決定している(17年11月14日)。また、大垣警察市民監視意見訴訟院内集会(2月16日)で山尾志桜里衆院議員(立憲民主党)が「先の国会の法務委員会で上川陽子法相は、『共謀罪で捜査している事件はゼロである』と答弁した」ことを報告している。つまり、共謀罪を適用した捜査・逮捕はしていないが、公安政治警察の日常業務は続行中であると断言しているのだ。

 治安維持法制定後、検察と警察中枢は、初適用に向けたターゲットをリサーチ
していたように現在の公安検察と公安政治警察は、初適用のターゲットを絞り込んでいるはずだ。警察庁が共謀罪施行を見据えて全国の都道府県警に「同法の捜査は警察本部の指揮で行う」(17年6月23日)と全国通達をしているように、これは初適用のタイミング、効果ある弾圧対象の設定にむけた謀議を繰り返していることの現れだ。

 公安政治警察は違法な住民監視、運動破壊工作を警察法に基づく合法的な業務だと居直り続けている。グローバル派兵国家建設の一環である対テロ治安弾圧体制の強化にむけて2019年の天皇代替わり、大阪G20サミット首脳会議、2020東京五輪を通して構築していこうとしている。その突破口として位置づけているのが共謀罪適用だ。敵の密集した共謀罪初適用に対しては、全国のスクラムによってはねかえしていこう。

(Y)


【書籍紹介】情報隠蔽国家 青木理

_SX336_BO1,204,203,200_「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の財務省改ざん事件発覚によって、安倍政権は政府危機に追い込まれている。政権の反動化と官僚の腐敗・堕落
に満ちた有り様の全面化だ。首相官邸の指示なのか不明だが、政官一体で情報隠蔽と操作だけでなく、公文書の改ざんまで強行していた。政権と官僚の危機の結果として、自己保身に満ちた強権的な権力機構の推進途上で必然的に現れてしまった。この危機の現れを青木は、本書を通してその予兆の諸事件を取り上げ、検証することを通してすでに沸騰点から暴発に達していたことを証明している。

 「衝撃なノンフィクション」としてとり上げたのが、冤罪事件をでっち上げられた自衛官、イスラム教に改宗したために退職に追い込まれた元公安調査官の告発、公安政治警察と地方警察の犯罪などだ。すべてを紹介することはできないが、その一つとして日米安保下における防衛省・自衛隊・警務隊の無残な実態を明らかにしたのが「第1章 日米同盟の暗部と葬り去られた国家機密―現役自衛官が実名告発」である。

 背景と経過はこうだ。2015年、安倍政権は、グローバル派兵国家建設に向けて憲法違反の集団的自衛権を行使するために戦争法を制定し、米軍との共同実戦体制の構築へと加速しつつあった。

 戦争法は、衆院段階で強行採決し、論議は参議院に移っていた。9月2日、参議
院の「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」で統合幕僚長・河野克俊が14年12月中旬に訪米し、米陸軍参謀総長のレイモンド・オディエルノと会談した記録「統幕長訪米時のおける会談の結果概要」(2014年12月24日)という防衛省・自衛隊内部文書を共産党の二比聡平参議院議員が入手し、質問した。そこには戦争法が成立していないにもかかわらず、次のような記録が明記されていた。

 オルディエノ「現在、ガイドラインや安保法制について取り組んでいると思う
が予定通に進んでいるか?何か問題はあるか?」

 河野「(この直前の総選挙での)与党の勝利により、来年(2015年)夏までに
は終了するものと考えている」

 安倍首相の米上下両院合同会議での戦争法制定表明(2015年4月)よりも前に法案制定を前提に米軍幹部と自衛隊幹部で確認していた。つまり、自衛隊幹部の暴走というよりも国会論議を軽視し、民衆の戦争法反対が国会包囲として取り組まれているなかでの会談であり、民衆無視の安倍政権の姿勢がこのような形で現れていた。

 中谷元・防衛相は「いかなる資料か承知していないのでコメントすることはで
きない」、安倍首相も「確認できなかった」と答弁し、逃げ切りを演じた。

 ところが防衛省・自衛隊警務隊は、「存在しない記録」のはずなのに証拠隠蔽と漏洩犯人捜しに奔走する。「記録」問題が明らかになった翌日の9月3日に「取扱厳重注意」扱いから「省秘」に指定し、防衛省情報本部のパソコンに残っている記録データを削除させた。河野の訪米直後、「記録」は情報本部にメールで配信されていたからだ。

 警務隊は、配信された「記録」メールを通常業務として部内に配信した防衛省情報本部の大貫修平3等陸佐(42)を「犯人扱い」し、防衛相の承認の下、大貫さんの自宅官舎・実家への家宅捜索、ポリグラフ検査も使った過酷な取り調べを行い、自白強要を繰り返した(2015年9月中旬以降)。しかし、大西は「やってもいないことを認められるわけがありません」と反論していった。

 結局、大貫さんは警務隊の取り調べ後、東京検察庁に自衛隊法違反(機密の漏えい)容疑で書類送検(17年8月)されたが、「嫌疑不十分」(17年9月22日)で不起訴となった。

 大貫さんは、「身に覚えのない内部文書の漏えいを疑われ省内で違法な捜査を受けた」として、国に慰謝料500万円を求める国家賠償請求訴訟をさいたま地裁に起こした(17年3月17日)。国会で安倍首相、中谷元防衛相(当時)らは「同一の文書は存在しない」と否定してきたが、口頭弁論の中で国は、文書の存在を認めた(17年12月)。安倍、中谷の嘘答弁があらためて確認される始末だ。

 つまり、財務省改ざん事件と同様な態度を先行して繰り返し、悪質な隠蔽と情報操作をしていたのだ。それを「糧」にして安倍政権と官僚機構は民衆無視の腐敗・堕落を助長させ、常習犯として現在に至っていることを示している。

 1章の後半のクライマックスは、青木による大貫さんへの長時間インタビュー(17年10月10日)だ。警務隊の人権侵害・冤罪作りの不当な取り調べをリアルに再現し、告発する。そのうえで青木は「森友学園や加計学園をめぐる疑惑につきまとう政権と政府の情報隠蔽体質であり、『一強』政権の意向を忖度して行政をねじ曲げて恥じぬ官僚たちの姿であり、何よりも米国にひたすら追従して軍事一体化にひた走る日米『同盟』の実像でもある」と総括し、さらに「南スーダン共和国を舞台とした国連平和維持活動の日報隠蔽問題」(16年7月)なども含めて「防衛省・自衛隊を舞台とした抜きがたい情報隠蔽体質」を厳しく批判する。

 さらに青木は、「第2章 『私が従事してきた謀略活動と共産党監視』―元・
公安調査官が実名告発」、「第4章 共謀罪と公安警察と前川スキャンダル」などを通して「情報隠蔽国家」と権力犯罪を浮き彫りにしながら、読者にとっては次々と発覚する政官一体によって引き起こした財務省改ざん事件の必然性をより鮮明に理解することができる。

 最後に青木は、「公的情報は徹底して隠され、私たちは情報獲得の手段すら与
えられていない。そう、私たちは暗闇の中に立たされていないか。無知に追いやられ、都合よく支配されようとはしていないか。それはまさに悲劇への序章ではないのか。そうしたことを痛切に再考する一助に本書がなれば、著書としてそれ以上の幸せはない」と結んでいる。

(Y)


東京都迷惑防止条例「改正」案を廃案へ

「市民・労働運動、取材活動弾圧条例」だ


 東京都・警視庁は三月都議会に、東京都迷惑防止条例「改正」案(「公衆に著しく迷惑をかける暴力行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例案」)を提出した。

 「改正」案では、現行の規制に加え

●みだりにうろつくこと

●電子メール(S
NSを含む)を送信すること

●監視していると告げること

●名誉を害する事項を
告げること

●性的羞恥心を害する事項を告げること

を新たな規制の対象として、
罰則を重くするもの。

 弁護士の宇都宮健児さん(希望のまち東京をつくる会代表)は三月二〇日に、この条例の問題点を以下のように指摘している。

 「刑法の名誉毀損罪は『公然と人の社会的評価を低下させること』が要件な上
に、被害者の告訴が必要ですが、条例改正案では、告訴が不要で『公然と』は要件となっていません」。

 「国会前や路上で『安倍ヤメロ』などと首相を批判したり、労働組合が社前集会で会社を批判したり、マンション建設に反対する住民がチラシをまいたり、消費者が企業の商品の不買運動を呼びかけることなども規制対象になりかねません」。

 「また、行為の形に関する制限もないので、SNSでの発信も規制対象になる可能性があります」。

 「『監視していることを告げること』『みだりにうろつくこと』を追加することの問題点。張り込み取材やオンブズマンの監視活動も制約される可能性があります」。

 「さらに、問題なのは、このような改正を必要とする立法事実が全く示されていないことです」。

 「今回の条例改正案は、憲法が保障する国民・市民の言論・表現の自由、知る権利、報道の自由、労働組合の団体交渉権などを侵害する上に、市民運動、労働運動、報道活動に対し警察権力の介入を容易にする道を開こうとするものであり、容認することはできません」。

 「条例改正案は、三月一九日(月)の都議会警察・消防委員会でわずか一時間ほど審議され、三月二二日(木)には委員会採決、三月二九日(木)定例会最終日の本会議で採決される段取りとなっており、施行は今年の七月の予定だということです」。

 「正当な市民活動にも警察の介入を招くおそれのある条例改正案に、断固反対の声を上げていきましょう」。

 日本国民救援会東京都本部や自由法曹団東京支部が問題点を指摘し、都議会各会派事務所へ抗議のFAXを呼びかけた。三月一七日、新宿駅東口での高度プロフェッショナル制度街頭宣伝や三月一八日、新宿駅西口大宣伝行動にも、抗議のFAX要請のチラシがたくさん配られていた。そして多くの反対の声が届けられた。

 三月一九日の委員会参加者の報告を紹介する。

 三月一九日の委員会に多くの傍聴希望者がいたので四〇席に増加された。委員も警視庁も、傍聴者の真剣な雰囲気を感じ取ったのか、緊張感を漂わせていた。

 質疑では、全会派(都ファ・公明・自民・民進立民・共産の五会派)が質問し
た。多くの会派が、「『改正』案への懸念・不安の声がFAXなどにより寄せられている」とし、「市民運動、労働運動、取材活動といった憲法に保障されている活動に適用されるのか」と質問。そのたびに警視庁が「対象にあたらない。適用しない」旨を回答した。そして立法事実を具体的に示せなかった。急速に広がった世論が、後押ししている。

 特定秘密保護法、刑事訴訟法の改悪、「共謀罪」の成立とそれを拡大解釈適用
し、言論弾圧を目論む憲法違反の「東京都迷惑防止条例改正案」を廃案に追い込もう。

(M)


報告 : 3.19 「森友学園問題徹底究明、佐川・安倍昭恵など証人喚問実現 安倍内閣退陣へ」国会前行動

DSCN4833 三月一九日午後六時半から、衆議院議員前で「森友学園問題徹底究明、佐川・安倍昭恵など証人喚問 安倍内閣退陣を」求めて、総がかり行動などが呼びかけた月例の19行動が行われ、小雨の降る中ではあったが五〇〇〇人が国会前を埋め尽くした。

この日は参議院予算委員会での森友問題の集中審議の日であり、国会
で熱い論戦が行われ、佐川前国税庁長官の国会証人喚問を求めたが自民党はこれを拒否し、攻防が続いている。

 司会の菱山南帆子さんが「朝日新聞の世論調査で内閣支持率が三一%に急落した。市民の怒りが急速に広がっている。一桁台に落とし、万余の人で国会を埋め尽くし安倍を打倒しよう。キャンドル革命を起こした韓国の人々は国境を越えた連帯を表明し、北東アジアの平和を求めている。日本でもキャンドル革命を起こそう」と呼びかけた。

 駆けつけた国会議員が国会状況の説明と闘う決意表明を行った。山本和嘉子さん(衆議院議員、立憲民主党)、穀田恵二さん(衆院議員、共産党)、福島みずほさん(参議院議員、社民党)、伊波洋一さん(参議院議員、沖縄の風)。大阪から駆けつけた木村真さん(豊中市議)は「とにかくがまんならん。安倍はやめろと心の叫びだ」と熱く訴えた。

 憲法9条を大切に守りたいという主義で、9の数字の紋付を着て高座に上がっている古今亭菊千代さんの発言の後、諏訪原健さん(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)が「自分たちのためなら何をやってもいいという安倍政治にみんな怒っている。初めて行動に参加したという人がたくさんいる。一〇万、二〇万人集めよう」と話した。

 宮里邦雄さん(労働弁護団)、佐藤学さん(安全保障関連法に反対する学者の会)、練馬9条の会の大柳たけひこさん、沖縄・国会包囲実行委の青木初子さんがそれぞれ活動報告と安倍政治を批判した。

 宇都宮健児さん(弁護士)が東京都迷惑防止条例「改正」案の危険性について
説明し、条例案の撤回を求めた。

 「東京都は集会・デモつぶしの条例を採択しようとしている。今までの条例だと告訴しないと捜査できなかったがそれがいらなくなっている。罰則も重くなっている。悪徳会社の社長を糾弾したり、マスコミの取材で『みだりにうろつく』と弾圧の対象になる。質疑が始まったが根拠が示されていない。今回の条例改正案はこっそりと出され、今行われている国会や官邸前行動も対象になる。安倍政権の委託を受けているのではないかと疑いたくなる。三月二二日、委員会採択、二八日本会議にかけられる。弾圧条例を阻止しよう」。

 最後に福山真劫さん(平和フォーラム)が「本日の行動には五〇〇〇人が参加
し、確実に広がっている。週末にかけてと三月二七、二八日午後六時半から衆議院会館前行動、四月中旬に国会正門前行動を行う。安倍打倒を実現しよう」と行動提起し、国会に向けてコールを行った。

(M)

報告 : 3.16安倍・麻生の国家の私物化糾弾!公文書改ざんを許さない緊急行動

IMG_2374 三月一六日正午から、衆議院議員会館前で「安倍・麻生の国家の私物化糾弾!公文書改ざんを許さない緊急行動」が、総がかり行動などが呼びかけて行われた。雨が降る中ではあったが一二〇〇人が集まった。

 参加した国会議員が次々と安倍退陣を求めて発言した。近藤昭一さん(衆院議員、立憲民主党)は「前川前事務次官が名古屋の公立中学校で講演を行った。それに対して文科省が名古屋市の教育委員会に内容を問いただし、講演録を出せと要求した。これは教育への介入だ。第一次安倍内閣の時、教育基本法を法にそって教育をしろと変えた。みずほの國、教育勅語の見直しなど、国が人を支配していく。そこに根本的な問題がある。森友学園の教育方針に安倍首相らが賛同していた。そこから森友事件が起きた。佐川さん一人が文書の改ざんを指示したわけではなく、組織をあげてやっていた。そうしたことを官邸・総理が知らないわけがない。総理に責任がある」と批判した。

 元総務省の官僚であったという小西ひろゆきさん(参議院議員、民進党)が
「国会の国政調査権に基づき、提出を要求した資料が書き換えられ、偽造されたということは議会政治を否定するもので、最も仕事に厳格であるとされる財務省がそうしたことを単独でするはずはなく、別の所からの強い指示がなければやらない」と自らの経験を通じて、安倍政治を痛烈に批判した。藤野やすふみさん(衆議院議員、共産党)、福島みずほさん(参議院議員、社民党)、糸数慶子さん(参議院議員、沖縄の風)も安倍退陣を要求した。

 公文書のあり方に詳しい右崎正博・独協大名誉教授(憲法・情報法)が安倍政
治の在り方を批判した。

 「二〇一二年、安倍首相が政権に返り咲いてから、秘密保護法、集団的自衛権行使、安保法、共謀罪と立て続けに問題になった法案を成立させてきた。そうした流れの中で今回の意図的な虚偽文書・改ざんがあった。これは国民への冒涜であり、民主主義の破壊だ」。

 「集団的自衛権問題で、内閣法制局の中でどういう討論があったか文章を作成していなかった。いったん作られた想定問答を使わなかった。それの公開を拒否した。公文書管理法では民主主義を支える知的資源であり、文書を作成しなければならないことを義務づけている。それによって政権の活動を監視することができる。今回起こっているのは国民主権の破壊になる。麻生大臣は佐川を擁護し続けている。即刻退陣を」。

 小田川義和さん(憲法共同センター)さんが「高田さんらと韓国に行き、市民団体と交流してきた。国政の私物化をしたチェ・シンスルゲートと同じだと言われた。朝鮮半島の平和をじゃましている安倍政権。アメリカがイラク戦争を始めたのも、イラクが大量破壊兵器を持っているというウソの情報からだった。五〇〇兆円の戦費、ISを生み出し、破壊と貧困を作り出した。自民党の九条改憲案、働き方改革法案も葬り去ろう」と主催者あいさつを行った。

 棗一郎さん(日本労働弁護団)は「たった今、二〇〇人で院内集会を行い、この行動に合流した。裁量労働制でデータをごまかした。いったん法案提出をあきらめたが来年出し直すとしている。そして高度プロフェッショナル制度の導入はあきらめていない。これは労働規制を安全にはずすもので、絶対に容認できない。もっともっと怒りをもとう。安倍内閣の存在自体が許せない」と痛烈に批判した。

 最後に、高田健さんが「安倍政権退陣行動は、三月一七日福島集会、二一日の代々木公園での反原発集会と連帯する行動である」と連帯を表明し、「三月二二日から二三日に佐川国会喚問がある。来週がヤマ場だ。定例の一九日行動も行う」と行動への参加を呼びかけ、全員で国会向けてコールを行った。

(M)


報告 : 3.14辺野古埋立て差し止め訴訟判決、山城博治氏らの裁判判決 不当判決糾弾「首相官邸前行動」

IMG_2364三月一四日午後六時半から、首相官邸前で「辺野古埋立て差し止め訴訟判決、山城博治氏らの裁判判決
不当判決糾弾」行動が沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの呼びかけによって行われた。三月一二日、森友学園データ改ざん問題が明らかになり、安倍内閣退陣行動が官邸前や国会前で連日行われている中で、志をいっしょにする行動としても行われた。午後六時半から一時間を沖縄の枠として明けてもらった。

二〇一七年七月二四日、辺野古の新基地建設で県の岩礁破砕許可を得ずに工事を進めるのは違法だとして、沖縄県が日本政府を那覇地裁に提訴した。あわせて工事の差し止めの仮処分申請をした。この裁判は、漁業権の存否、岩礁破砕許可の要否が争点になる。翁長知事は「国は恣意的に漁業権の見解を変えた」と批判した。三月一三日、那覇地裁は辺野古基地建設問題に踏み込んだ判断をせず、門前払い的に国の言い分を認める不当判決を出した。
そして、山城博治さんらの闘いに対して、基地建設NOの圧倒的な民意を背景にした沖縄の民衆の抵抗に対し威力業務妨害、公務執行妨害、傷害罪などをでっち上げ、不当逮捕と長期勾留の弾圧をかけてきた。三月一四日、那覇地裁は山城博治さんに懲役2年、執行猶予3年を言い渡し、他二人の仲間にも不当な有罪判決を言い渡した。

最初に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが両日の判決を批判し、今後も辺野古新基地建設を許さない闘いをしていくと主催者あいさつを行った。続いて、伊波洋一さん(参議院議員、沖縄の風)が「基地建設による自然破壊に抗議した仲間たちを国が弾圧し、それに追随して裁判所は有罪判決を下した。そして、県の岩礁破砕を認めない決定を却下した。基地建設の中身を問題にすることなく門前払い判決を下した。これを許すことはできない。アメリカで行われているジュゴン裁判が地裁に戻され、重要な局面に来ていて、五月にも判決が出される。都合の悪いことは隠す安倍内閣が窮地に立っている。安倍内閣はいらない。退陣すべきだ」と訴えた。

次に、警視庁機動隊の違法な沖縄派遣に対しての住民訴訟第六回公判が三月一四日にあり、その報告がされた。「都は最初からこの問題で裁判をやる必要がないと、実質審理を拒否してきた。それに対して裁判所は『機動隊派遣の必要性について、都としての説明を次回まで回答しなさい』と要求した。次回は五月二三日、いよいよ実質審理の本番だ。ぜひ傍聴席をいっぱいにして、都の責任を追及し、弾圧のための機動隊派遣を中止させよう」。

日韓ネットの尾沢さんが米韓合同訓練中止を求める三月一八日米大使館行動参加を呼びかけた。昨年一月にMXテレビが「ニュース女子」での沖縄基地建設反対行動をねじ曲げ、ねつ造報道をしたのに対して、謝罪と訂正を求める運動が続けれてきた。運動の仲間が「BPOが問題ある番組であり、是正を求める判断を下したことにより、MXテレビが『ニュース女子』の番組打ち切りを決めた。しかし、MXテレビはこの放送について、謝罪も訂正もしていない。スポンサーのDHC(大手化粧品会社)は地方局で『ニュース女子』で放送することを明らかにしている。地方局での放送を辞めさせるように運動を全国化しよう」と呼びかけ、四月一五日午後六時から、東京・文京区民センターで集会を予定していると発言した。最後に抗議文を読み上げ、今後の予定を提起した。3.24午後2時、新宿駅東口アルタ前集合、その後デモ。4.2午後6時半、防衛省申し入れ行動。5.26国会包囲行動。

IMG_2367「不当判決許さないぞ。山城さんたちは無実、無罪を勝ち取ろう。工事は違法だ。門前払いは許さない。民意は辺野古新基地NO!。海を壊すな、埋め立てるな。不当逮捕繰り返すな。座り込みで阻止しよう」と官邸に向けてコールした。引き続き行われた安倍退陣行動に合流した。この行動は一万人の参加者で官邸前は人で埋め尽くされた。(M)


習の無思想、官僚共和国、魑魅魍魎主義

20180316china


習の無思想、官僚共和国、お化け主義


區龍宇


2018314日 


原文



全人代は、国家主席が連続二期をこえて就任することはできないという憲法の規定をついに削除した。これを聞いて、わたしは毛沢東が1966年に江青に宛てた手紙の一句を思い出した。「事物はいつも反対面に向かうものである。高く飛べば飛ぶほど、墜落した時の衝撃も激しくなる。わたしは墜落して粉々になることに備えている」。習総書記よ、備えは万全であろうか。


◎習総書記の官職思想


もうひとつの重要な改憲内容は、「習近平新時代の中国特色の社会主義思想」を憲法に書き入れたということだ。結局のところ習総書記の思想とは何だろうか?2015年に習総書記が自らの神格化運動をはじめた際、「焦裕禄(訳注1式の県委員会書記」という中央党学校での講演録を発表した(原注1)。講演は語るべきものなきこの人物の無思想性が見事に反映されていた。講演は全篇にわたって、いかにして……官職を全うすべきかを教え諭している。もちろん良き官僚、清廉公正な役人としてである。「民のために官職を全うしないのであれば、故郷に帰ってイモでも売ってろ」ということのようだ(訳注2)

講演は全部で六千字にのぼり、「官」という文字が19か所登場する。読めば読むほど、どうしたことか、厳かにも歴代の官箴(役人への戒め)を読んでいるようである。現代においてこの官箴を知る者はそう多くない。かつての中華帝国では、官僚は必ず腐敗したが、それでもその道の学問があり、官箴といった類の書物が書かれ、まさに習総書記とおなじように、いかにすれば良き役人となることができるのかを教え諭したのである。官箴には多くの金言がある。たとえば「官を務めるための方法は三つしかない。いわく清く、慎ましく、勤勉であること」。さらにはこんな言葉もある。「万民の心を心とし、百官は無心であれ」。この一句は習総書記の「心中に民あらば、重責を引き受けなければならず」よりもはるかに高尚である。習総書記は冷めたチャーハンにも及ばない。どうせなら歴代王朝の官箴を読むべきであろう。そこには、文学的にも名文といえるものも含まれているし、習総書記の講演のような、党文献特有のだらだらとした文章はみられない。


また、習総書記が良き官僚となるべきだと教え諭していることは、無意識のうちにある秘密を暴露している。つまり、彼は幾度となく革命の初心を忘れるべからずと指摘するが、その実、それを忘れているのが彼自身だということである。


◎「人民の公樸」の現実


毛沢東の革命は、ある程度まで易姓革命[社会革命ではなく政権交代]であったが、それでも「人民に奉仕する」という建前はいくらかあった。それゆえ、毛主席は幾度となく、官僚の旦那になるのではなく、人民の奉仕員となるべきだと全党を戒めた。中国共産党は延安時代から全面的に旧時代の官僚制度を全面的に復活させはしたが、それでも中国国内の新聞紙上では(封建時代を彷彿とさせる)「官」という字を忌諱し、「幹部」という呼称をつかうか、「官」を使う時にはカッコに入れて用い、自分たちは「人民の公樸」であることを打ち出していた。だが現在では、習総書記は人々の前で平然と良き官僚となるよう教え諭し、歴代王朝において下部官僚からの選抜を重視していたかを公然かつ積極的に引用している。これは何かの間違いなのか、これではまるで諸君らは「革命幹部」「人民の公樸」ではなく、かつての専制王朝と同じく大小さまざまな官僚であることを認めることになるのではないのか、と。だがこのような疑問については、市井の庶民は早くからわかっていたことだ。いわゆる人民共和国は、とっくの昔に官僚共和国に変質していたのである。しかし実際にそうなっていても口には出せないとは、なぜ習総書記はかくもいい加減なのだろうか。


毛沢東は結局「お山の大将」的な革命を実行したが、それでも「革命の初心」については理解していた。しかし習総書記といえば、半封建半近代的な官僚制度の中で培養されてきたことから、初心など党の昔にわすれてしまい、官僚主義と権謀術数のほかには、凡庸さしか残らない。現代中国の官僚制度は、封建時代のそれと同じメカニズムをもっている。それは劣勝優敗であり、有能だったり独立的思考をもつ官吏を徐々に淘汰し、もっぱらイエス・マン、つまり太鼓持ちや超凡人のみが残るというものである。「無駄口をたたくな、何度も額づけ」とは、道光帝の寵臣で大学士[皇帝の補佐官]の曹振鏞の宮仕えの心得であった。


◎憲法が雑貨店に

 昨年10月の共産党19回大会の記者会見で、なぜ中国共産党の指導思想に指導者の名前を冠するのかという質問を受けたとき、当時の宣伝部副部長の答えは次のようであった。「党の指導者の名前を指導思想に用いるのは国際共産主義運動においてよく見られるやり方である。たとえばマルクス主義やレーニン主義があるし、たとえばわが国には毛沢東思想や鄧小平理論がある。習近平同志は……大いに貢献し……ゆえに彼の名前を用いて命名したが……その名に恥じない。」(原注2)この大官僚は必ず批判しなければならない。基本常識すら間違っているからだ。「マルクス主義」であれ「レーニン主義」であれ、どちらも本人自ら発明したものではなく、まして自身が所属する党派が奉じたものでさえなく、逆に彼らの敵が皮肉を込めて両人に贈った名称なのであり、おべっかを使って紹介するような代物なのだろうか。極度の自惚れだったスターリンでさえも、ソ連共産党の指導的思想として自らの名前を冠した「スターリン主義」を用いることは憚られ、「レーニン主義」を焼き直してその象徴とした。生きた指導者の名前を用いて「党の指導的思想」を命名したのは、ほかでもない毛沢東自身であり、「マルクス主義の中国化」の後の中国由来のやり方なのである。

 この宣伝副部長をあまりあげつらうのは良くないのかもしれない。「あの皇帝にこの家臣あり」だからだ。習総書記の内閣大臣[明清王朝の皇帝補佐職]が発明した「習近平新時代の中国特色の社会主義思想」という名称のなかで、「習近平」と「中国特色」の二言だけが間違いのないもので、それ以外の文言はすべて事実にそぐわないでたらめなものだ。習総書記の思想に何ら「新時代」的なものはなく、最も陳腐な官僚思想と専制思想を継承したものにすぎない。「社会主義」に至っては、あぁ!これまででのさまざまな公式の呼称である「社会主義商品経済」「社会主義初級段階」「社会主義市場経済」等々、これら導入されたものは人民を裏切る密貿易品であり、どれもこれも公共資産の私物化としての官僚資本主義に他ならない。さらに「マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、三つの代表、科学発展観」などに付け加えて習近平思想が憲法に書き入れられたが、憲法があれやこれやの密貿易品が並べられた雑貨店になってしまった。

こんな笑い話がある。ほら吹きで有名な男が、長さ20丈[約35m]、幅2丈もの大蛇を見たと言った。だが周囲の度重なる疑義に対して、どんどん長さを修正していった。「たしかに20丈はなかったが、15丈はあった!」と。しかし疑義は収まらず、最終的には目撃した蛇の長さを2丈にまで修正した。するとすぐにこう問い詰められた。「大ぼらもいいとこだ!どこにそんなまん丸の蛇がいるもんか!」

 今日の中国共産党の憲法改正は、この大ぼら吹きの男が言ったまん丸の蛇と同じくらいでたらめ極まりないものである。

あれこれと述べてきたが、中国共産党にとって、一つの主義を除いて、すべてはでたらめである。それは「魑魅魍魎主義」である。「魑魅魍魎主義」とは何か?「魑魅魍魎を描くのは簡単だが人間を描くのは難しい」とはよく言ったものだ。お化けなのでどんなふうに描いても間違いではないからだ。だがそれが続けば「正当性の危機」(legitimacy crisis)が訪れることになる。結局のところ、雑貨店なのか、無冠の皇帝なのか、あるいはまん丸の蛇なのか、いったいこれは何なのだ、というわけである。

現在すでにこの状況が訪れている。中国共産党に対して、リベラル派は市場経済から乖離していると非難する。左派は社会主義を裏切ったと批判する。儒家は羊頭狗肉だと憤る。レイオフされた国有企業労働者は労働者への裏切りだと怒りをあらわにする。農民工は低端人口と言われて排除されたと罵る……、こうして中国共産党は人民の公僕から人民の公敵になってしまった。たしかにその批判の多くが公然となされているものではない。だがリベラル派であれ、あれこれの左翼であれ、最近逮捕された8人の毛沢東主義者への支援を公然と行っていることからみれば、事情は確実に変化している。少し前までは、リベラル派と毛沢東主義者はたがいを主要な敵とみなしており、党や政府がその一方を弾圧したときには、もう一方の側はもろ手をあげて歓迎していた。しかし今回は違った。

 中国共産党は、前述の笑い話の男のように批判を受けて自らの主張や振る舞いを後退させることはない。むしろ頑なに「20丈の長さの大蛇」というホラ話を貫き通そうとする。だがここでも問題に突き当たる。ホラ話を貫こうとすると結局は、白黒をつけることができるのは自分だけ、つまり自分の言うことだけが真理ということになる。つまり「朕は国家なり」である。


◎無冠の皇帝の苦悩


ここでもまた問題に突き当たる。今回の憲法改正で実現できるのは、せいぜいのところ習総書記が死ぬまでは法的根拠にもとづいてその地位を享受できるということに過ぎず、皇帝になることはできない。せいぜいなれても無冠の皇帝どまりである。無冠と冠の違いは、習近平にとってはダモクレスの剣[栄華に存在する危険]となる。毛沢東ですら後継者問題を解決することができなかったのに、習総書記がはたして……。この話はこの辺にしておこう。われわれは、冒頭に紹介した毛沢東の手紙のなかの一句を紹介して結論に代えることにしよう。「勝利に酔い痴れていてはならない。自らの弱点、欠点、誤りを常に考えなければならない。」


帝政の長所は、あらかじめ権力継承の方法が、少なくとも制度的に与えられているという事である。だが無冠の皇帝には継承方法が存在しない。これは権力継承の闘争を不断に促進することになる。しかもこの種の制度は高度の不安定さを伴い、正当性の危機に対処する能力に最も欠けるものでもある。習総書記は専制主義と旧官僚制度の全面的復活によって自らの支配を維持できると考えているようだが、この二つの「お化け」こそが、今日の中国の混乱の源なのである。一方、習総書記が直面している今日の中国人民は、識字率の低い農民が大部分を占める1949年のときの人民と全く違った状況にある。かつてのように天下を取り、天下を治めた開国の英雄が、皇帝に即位するとこは当然のことだと考えられていた。だが21世紀の今日、そのような伝統的な考えを信じる者はますます少なくなっている。


さぁ、お立会い。お芝居の見どころは最後に訪れる。

 

2018314


 
【原注】


(原注1)習近平:做焦裕禄式的県委書記(
2015/9/7、学習時報)http://dangjian.people.com.cn/n/2015/0907/c117092-27551158.html

(原注2)王暁暉:用党的領袖来命名理論是国際共産主義運動中的通行做法(2017/10/26、新華網)

http://news.xinhuanet.com/politics/19cpcnc/2017-10/26/c_129727202.htm


【訳注】


(訳注1)焦裕禄(192264):山東省の貧農の家に生まれ1946年入党。196212月、河南省蘭考県書記に就任。防風、治水、土地改良を自ら率先して進めた。64514日肝臓ガンで病死。遺言として「私を蘭考県に送り返して、砂の中に埋めてほしい。生前には砂丘の治理が果たせなかったが、死後も砂丘の治理を見守りたい」という要望を残す。死後、革命烈士に封ぜられ、662月に「人民日報」で紹介。「毛沢東同志のよき学生、焦裕禄同志に学ぶ」という社説も掲載された。

(訳注2)明代の親民聡明な地方役人の活躍を描いた映画「七品芝麻官」の名台詞。

報告 : 3.13森友学園問題徹底追及、安倍退陣へ!国会前行動

IMG_23363.13
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委
森友学園疑惑徹底追及! 安倍内閣は総辞職を!
国会前連続行動


 三月一三日正午から、衆院議員会館前で「森友学園疑惑徹底追及! 安倍内閣は総辞職を!」緊急行動が、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委の呼びかけで行われ、労組、市民団体、宗教者など一〇〇〇人が集まった。

 野党議員が多く参加していたが、代表者のみの発言となった。トップをきって、福島みずほさん(参議院議員、社民党)が「三月一二日、改ざん文章が明らかになった。改ざんと大量の偽造が行われていた。写しも公文書偽造罪が成立する場合があり、一〇年以下の懲役刑だ。こんなことを財務省だけでやれるか、佐川一人に責任を押しつけて幕引きはできない。官邸政治であり、麻生・安倍の責任だ。昨年の二月一七日、『森友学園問題に妻や私がかかわっていたとしたら、国会議員・首相もやめる』と国会で安倍首相が発言した後に、昭恵、安倍、日本会議などが全部削除された。昭恵夫人や佐川氏を国会招致しなければならない。安倍内閣の退陣を勝ち取ろう」と訴えた。

 杉尾秀哉さん(参議院議員、民進党)は「改ざん・隠ぺい、こんなひどいこと
が国会で行われていた。いっしょになって安倍を引きずりおろすために闘おう」と熱く語った。糸数慶子さん(参議院議員、沖縄の風)は沖縄の強引な基地建設の手法を批判しながら、「森友学園問題でも政治の関与がなければ書き換えはありえない」と話した。

逢坂誠二さん(衆議院議員、立憲民主党)が安倍のひどい対応を批判し、「われわれも死にものぐるいで闘う」と決意表明した。宮本岳志さん(衆議院議員、共産党)は「森友問題で追及しはじめてから三九一日目になる。もう一歩で安倍内閣を倒せる。NOの審判を突きつけよう」と語った。

 次に、主催者の山本さんが「全容解明すること、責任を明らかにすることを求める。そして麻生・安倍の責任だ。安倍内閣は総辞職・退陣せよ」と訴えた。参加した大衆団体からあいさつが行われた。日韓ネットの渡辺健樹さんは「韓国のパク・クネ大統領を追いつめた状況と似ている。韓国の民衆はキャンドル革命でパクを倒した。日本でも同じようにできる。より多くの人を集めて安倍を倒そう」とあいさつした。宗教者ネットの武田上人(日本山妙法寺)は「安倍内閣の目的は戦争する国にすることだ。平和の声で埋めつくし、安倍を退陣させよう」と話した。

 最後に、金曜日まで連続議員会館前、国会正門での行動、そして、月曜日の19日行動が提起され、この一週間が山場で行動に参加しようと呼びかけた。国会前での抗議行動に参加し、安倍退陣を勝ち取ろう。

(M)

報告 : 大軍拡と基地強化にNO!2・24集会

IMG_2280 二月二四日午後六時半、東京・文京シビックセンターで、「大軍拡と基地強化にNO!2・24集会」が大軍拡と基地強化にNO!アクション2017の主催で開かれ、四〇数人が参加した。

 田村順玄さんが米軍岩国基地問題について講演を行った(別掲載)。田村順玄さんのプロフィール。岩国市議(リベラル岩国)。一九六四年岩国市役所に就職。職場では港湾行政をあゆみ、組合では市職員組合委員長など就任、岩国市職平和研究所を設立し平和運動をになう。一九九五年市議に初当選。基地監視団体「リムピース」運営委員を務める。

 この集会では、自衛隊練馬基地、立川基地、習志野基地に反対するグループが、入間基地での戦闘医療病院の建設問題、陸自総隊司令部が朝霞駐屯地に設置される意味、米軍横田基地の動き、木更津自衛隊基地でのオスプレイ整備問題などが報告された。そして、木元さん(すべての基地にノー ファイト神奈川)が米海軍横須賀基地の大増強問題や米軍と連動する自衛隊の動きを報告した。今回の講演・学習会で、「朝鮮有事」状況の中で、米軍の増強と自衛隊の大軍拡の姿が浮き彫りにされた。

(M)


田村さんの講演から。

極東一の巨大基地に変貌する米軍岩国基地艦載機移転や最新鋭機配備で在日米軍のハブ基地に

 私はひとり会派のリベラル岩国として二二年間市議会議員をやっている。三二人の市議のうち、共産党四人、無所属二人と私の七人が基地に反対している。最近岩国基地はものすごい飛行状況だ。爆音被害も増えている。海兵隊岩国基地から米軍岩国基地へと変貌している。この間のオスプレイやヘリ事故はハブ(拠点)空港の岩国基地がからんでいる。

 海軍、海兵隊、自衛隊、民間(6便)が一本の滑走路を使い激しい飛行をしている。厚木基地から艦載機が昨年一一月二八日半分来て、残りは五月まで、合計六一機移転する。オスプレイ四機が厚木から岩国を経由して普天間に戻った。岩国がハブ空港になっている。P8ポセイドン哨戒機が嘉手納や普天間基地から飛んできて訓練した。最新鋭のステレス戦闘機F35B(垂直離着陸ができる)が岩国に配備される。一月一四日に、強襲揚陸艦ワスプが佐世保に配備された。このワスプ配備は北朝鮮などをにらんだもので、東アジアの軍事緊張をいっそう高めるものだ。ワスプにF35Bが着陸でき、辺野古新基地はヘリ基地用なのでF35Bが使える。こうした連携した運用が考えられる。

 昨年一二月に韓国で実施された米韓合同演習の際には、米軍三沢基地に駐留する米空軍のF16戦闘機が一挙に一八機飛来し、岩国基地を中継しこの訓練に参加した。航空自衛隊のジェット練習機もたびたび飛来し、岩国基地を利用し近傍での訓練に参加している。

 五年前、岩国基地は二五〇〇億円かけ、沖合い一キロメートル先に移転した。基地面積は一・四倍化し、大幅に増強され、在日米軍の「ハブ基地」機能を持った基地となった。五月に、艦載機スーパーホーネットを六一機から一二〇機に増やし配備する。兵士も三八〇〇人増え、軍人・軍属合わせて一万一〇〇〇人となる。そのために米軍住宅がどんどん作られている。日本政府は二〇万円の家賃補助をしている。四〇〇〇戸で収まるのに五四一一戸を準備し、二〇〇〇人が市内に住んでいる。外の方が便利なので基地の中には六〇%しか住んでいない。

 基地から五キロメートル離れた愛宕山の土砂二〇〇〇万立方メートルを削り埋
め立てた。その跡地に二六二戸の米軍住宅を建てた。価格は七〇〇〇万円から八〇〇〇万円。すべてシェルターがついている。しかし、基地から離れているのであまりうまくいっていない。北朝鮮が岩国基地にミサイルを撃つと言ったため、日本人も住宅にシェルターを作ってほしいという要求があがった。見学会があったのでそれを見に行った。一・五メートルのボックスが玄関についている。これで防げるわけがないが精神的なものとして要求しているのだろう。

 米軍住宅は一一〇〇戸作る予定だったが大きな反対運動によって、四五ヘクタールの埋め立て地のうち、一五ヘクタールに二五〇億円かけて野球場や体育館などスポーツ施設を作った。広島カープが春季キャンプをやったり、日米友好マラソン大会をやっている。市民がどっぷりつかるように使われている。

 二〇一八年の岩国市の予算八〇二億円のうち一三八億円が防衛省から出ている。来年度から小中学校給食費の無料化、中学卒業までの医療費の無料化などに使われている。新市庁舎の建設に三五億円の交付金が使われた。基地漬けにするため、補助金を出している。大きな事故が起こらなければと思っている。五月に一二〇機が入り乱れ飛行することになる。これを停止させなければならない。全国の皆さんと監視し続けていかなければならない。来月号の『世界』に報告を書いたので読んでほしい。

(発言要旨、文責編集部)


◆2018年度軍事予算の主なもの

*2018年度予算の主なもの。5兆1911億円で、過去最高。

*陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」関連7億3000万円。1基1000億円で2基を5年かけ導入。

*長距離巡航ミサイルの取得費など約22億円。


*イージス艦に搭載する迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」を440億円で取
得。

*戦闘機F35Aを6機838億円で取得。


*オスプレイ4機(688億円)。


*高出力レーザーシステムの研究に87億円。


*沖縄県の宮古、石垣両島などに配置する部隊の施設整備に553億円。


*新型護衛艦の建造(2隻:922億円)。


*潜水艦の建造(1隻:697億円)。


*滞空型無人機(RQ―4Bグローバルホーク)の取得 (147億円)。


*「島嶼防衛用高速滑空弾」の要素技術の研究(46億円)。


*「島嶼防衛用新対艦誘導弾」の要素技術の研究(54億円)。


*「将来中距離空対空誘導弾」の日英共同研究(69億円)。


報告:2.25『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!総決起集会

25日の君 2月25日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲首都圏ネットは、「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!総決起集会」を東京しごとセンターで行い、90人が参加した。

 2003年、石原都知事と東京都教育委員会は、グローバル派兵国家建設と連動して新自由主義と愛国心教育路線の一環として「10・23通達」(校長の職務命令により、入学式・卒業式での国歌の起立斉唱・ピアノ伴奏を強制)を強行した。

「日の丸・君が代」強制反対と10・23通達撤回運動は、教育現場、地域、裁判闘
争などで闘ってきた。だが都教委は再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否なども行い、不当処分された教職員は延べ482人だ。しかも東京地裁で減給処分を取り消された都立高校教員二人に対し、その報復として七年前、八年前の事案で、新たに戒告処分発令(2月21日)を強行している。都教委の悪質化が強まる中、改憲―天皇代替わりに反対し、今春の学校の卒業式・入学式に強行される「日の丸・君が代」強制に抗議していく集会が行われた。

 開会あいさつを見城﨣樹さん(包囲ネット)から行われ、「総決起集会は14回目になる。安倍内閣は、『明治150年』を提示し、改憲と天皇代替わりの問題を突きつけている。『共謀罪』制定を許し、安倍政権が存続し続けている。この間の闘いを切開しながら、この状況を突破していく方向性をたぐり寄せよう。新たな団結を作りだしていく結集軸、戦略を作りだしていこう」と発言した。
 
 講演が小倉利丸さん(評論家・元富山大学教授)から行われ、「『明治150年』と改憲攻撃―『日の丸・君が代』強制反対の闘いの意義」をテーマに問題提起した。

 小倉さんは、①近代150年の断絶と継続②憲法とナショナリズム③憲法はナショ
ナリズムとどのような関係をもつのか④日の丸・君が代とオリンピックをめぐるナショナリズムの攻勢について提起。

 そのうえで「戦争法規という重要な課題は、武器や兵器を廃棄するだけでなく、
戦争の心情を形成する国家や国民へと収斂するアイデンティティ形成の文化的イデオロギー装置をいかかにして打ち砕くか、ということだ。オリンピックでいえば、『日の丸・君が代』は、歴史の記憶のなかの戦争との繋がりだけでなく、スポーツそれ自体に組み込まれた敵意の醸成の装置になっている。私たちが議論すべきなのは、近代国家としての日本と資本主義としての日本、この二つの日本を文字通り総括して継ぎの社会を『日本』とは呼びえない何ものかとして構想する創造/想像力としてどのように獲得するか、という徹底した『夢』を追求し続けることではないかと思う」と集約した。
 
 「闘いの現場から」では、佐野通夫さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会)、東京「君が代」裁判第四次訴訟、根津らの「君が代」解雇をさせない会、道徳教育の教科化と闘う教育労働者、千葉県立高校で闘う仲間、「学校でのオリンピック・パラリンピック教育の強制おことわり」を取り組む仲間、破防法・組対法に反対する共同行動、練馬自衛隊基地ウォッチング、大阪の「『日の丸・君が代』処分状況と処分撤回闘争などから、この間の闘いの報告と今後の取り組みについての紹介が行われた。

 主催者から卒業式のビラ撒き行動の提起。最後に「集会アピール」を採択し、「天皇代替わりを迎える時代における『日の丸・君が代』強制反対の闘いを進めていく。『明治150年』と改憲攻撃―『日の丸・君が代』強制反対の闘いを一体的に進め、教職員・労働者・市民・学生の共同した闘いで今春期の攻防を闘いぬこう」と意志一致した。

(Y)

報告 大軍拡と基地強化にNO!2.24防衛省デモ

IMG_2274 二月二四日午後四時から、東京・市ヶ谷の外濠公園から防衛省に向けて、デモ・申し入れ行動を行い、五〇人が参加した。主催は大軍拡と基地強化にNO!アクション2017。

[参加団体]有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委
員会/立川自衛隊監視テント村/パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会/反安保実行委員会/武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)[賛同団体]戦争・治安・改憲NO!総行動。

 実行委主催者が「六年連続で防衛予算がアップされ、今年は五兆一九一一億円で史上最大の予算が組まれている。安保法制が出された二〇一五年、立川、練馬、習志野の自衛隊基地に反対する運動団体が呼びかけて軍拡に反対する銀座デモを行った。今日、防衛省に軍拡はやめろと申し入れる」とあいさつした。

 その後、参加団体が行動提起。3・12霞が関デモ第三弾、日韓連帯、3・18韓米合同軍事演習反対米大使館行動(午後2時から)。武器輸出反対ネット、「輸出反対でやってきたが、現在は輸入反対で活動している。今までは武器に制限を持たせていたが、長距離巡航ミサイルの導入などそれからの大転換がなされている。イージス・アショアの配備。秋田では一キロ以内に小・中学校があり、強いレーダー波を出すので地元で反対運動が起きている」。

 「平和の声・行動ネットワーク入間」、「航空自衛隊入間基地に戦争でケガをした人のための戦闘医療病院が建設されようとしている。入間基地に対して抗議行動を継続している」。次に、ミサイル避難訓練に反対する行動を行った仲間が「一月二二日に首都東京で初めてミサイル避難訓練が住民や企業・社員三〇〇人をエキストラ動員して、後楽園周辺で行われた。これに対して一二〇人がプラカードを掲げて反対行動を行った。文科省は小・中学校に訓練をするように通達を出した。また、国会議員向けの訓練も行うという」と治安訓練の強化に反対を表明した。反天連、「3・27琉球処分の日、3・28与那国島に自衛隊が配備された日、このような記念日に天皇が沖縄・与那国島に行く。これに抗議する3・24集会を予定している」。先島への自衛隊配備に反対し、埼玉・千葉などいろいろな駅でスタンディングをやっている「島じまスタンディング」の訴え、2・25沖縄連帯池袋デモも呼びかけられた。

 デモの途中で防衛省に対して、大軍拡に抗議する申し入れが行われた(M)。

 6年連続の軍事予算増大、日米軍事一体化の推進、自衛隊の「軍隊」化に抗議する申し入れ書

 内閣総理大臣 安倍晋三殿
 防衛大臣 小野寺五典殿
 外務大臣 河野太郎殿

 2月1日、参院での可決により2017年度補正予算が成立した。うち軍事関連は2345億円と過去最高額となり、当初予算との合計額は5兆3596借円と前年度比2%増、伸び率も異常であるが対GDP比は1%を超える。当初予算では1%を割り込ませながら補正を加えて1%枠を超えさせるという姑息な手段は、ここ10年問に6回も繰り返されている。

 それだけではなく、昨年8月の「概算要求」での次年度項目を「補正」及び「新規後年度負担」に盛り込み、当初予算案を少なく見せるという手段も繰り返されている。とりわけ今回は「ミサイル防衛」関連の予算振り分けが日に余る露骨さと狡猾さを示している。すでに2兆円近い税金を投入しながら、現実的には役にも立たない「ミサイル防衛」のさらなる経費膨張を糊塗しつつ、朝鮮民主主義人民共和国の核とミサイル開発を奇貨として、トランプ政権に約束した「米国製首額兵器爆買い事業」の前倒し実施が画策されていることを看過することは出来ない。

 さらに、すでに「概算要求」にも「鳥嶼防衛用高速滑空弾」と「島嶼防衛用新対艦誘導弾」が計上されていたが、昨年末になって戦闘機搭載型の「長射程巡航ミサイル(「スタンド・オフ攻撃ミサイル」)」3種が突如当初子算に盛り込まれた。ここに、同じく昨年末突如浮上してきた「いずも」型ヘリ空母を実用的な「空母」に改修し、F35Bを艦載して日米で共同運用するという事案、同じく空母艦載が運用の前提となる「EA18G“グラウラー”電子戦機」導入構想を加えるならば、-一方で共和則の「脅威」を煽り「ミサイル防衛」強化で税金を空費し、一方対中国包囲網という虚言で自衛隊の「南西シフト」を強引に推し進めつつ同じく貴重な税金を空費するという、米国追従、軍需産業優先の軍事予算の聖城化、我が国の虚妄な軍事大国化かあらわになっていると断じざるを得ない。

 一方で来年度当初予算案では、軍事予算に5兆1911億円という連続する過去最高額を計上しながら、これまた引き続く社会保障費の自然増圧縮が行われ、1345億円削減。さらに第二次安倍政権発足以来顕著な「生活保護」世帯への攻撃がまたも行われ、生活の根本を担う「生活扶助費=生活費」は180億円削減、母子加算も2割カットで20億円削減される。本来国民生活の基本部分を保障するのが政府の責務であるにもかかわらず、それを放棄し、社会的弱者を狙い撃ちにするようにして、ただでさえ「アベノミクス」なる愚策により強いられている苦しい生活をさらに破壊させながら、それで浮いた税金で高額兵器を購入する現政権の卑劣な方針を私たちは絶対に許さない。

 最後に、「基地の街」から反戦・平和・反基地、武器輸出反対を訴え続けてきた私たちは、今回の補正予算と当初予算案に如実に現れている「安全保障」の名を借りた軍事優先、国民統制優先の施策が、安倍政権が目論む「憲法9条明文改憲」と緊密に結びついていることを、憤りをもって糾弾するものである。「日本国憲法」前文と9条に込められた崇高な「平和主義」の理念のもとに生きることへの自負と誇りをもって、私たちは平和のための闘いを担ってきた。このかけがえのない平和への希求が、軽佻浮薄、内実行無の安倍政権のもとで無惨に破壊されることなど断じて認めない。

・来年度予算の防衛費を徹底的に見直し、敵基地攻撃兵器を含む高額装備の購入費、軍事研究費等を削除すること。

・沖縄県民の民意と自治、人権を蹂躙して進められている辺野古新基地建設、先島の軍事要塞化を即刻中断すること。

・米軍再編と自衛隊再編による全国の基地機能の強化とそれに伴う周辺環境の悪
化を中止すること。

・日米同盟に加えて、日英、日仏、日豪と拡大を目論む軍事同盟強化を断念すること。

・わが国へのイージス・アショア導入計画を放棄し、「ミサイル防衛」からの撤退をすること。

・「特定秘密保護法」「安保法制」「共謀罪法」を廃止レ「9条明文改憲」を断念すること。

 2018年2月24日
大軍拡と基地強化にNO!アクション2017
2・24対防衛省中入行動参加者一同

「安全保障技術研究推進制度」参加の大学に軍事研究からの撤退を求める要望書


 現行の「防衛大綱」(2013年12月策定)の「研究開発」に「大学や研究機関との連携の充実」が明記されてから、4年が経過した。この間、2015年に「安全保障技術研究推進制度」が発足し、その予算額が3億円から6億円に、さらに昨年度は一気に110億円に増大し、本年度当初予算案においても101億円か計上されているところである。

 昨年末に、2017年度に「分担研究機関」として助成を受けた4大学名が明らかにされたが、今年になって、制度発足より4年間に「代表研究機関」に3大学、また6大学(研究課題7件)、5国立研究開発法人(6件)が分担研究機関として参加していることが判明している。

 周知の通り、「日本学術会議」は1950年、1967年と「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」「軍事目的のための科学研究を行わない」主旨の声明を発表し、戦前の学術と軍事との癒着を拒否する姿勢を示してきた。安倍政権の元で再び学術と軍事が接近させられようとしている中、『日本学術会議』は昨年3月これまでの「声明を継承する」主旨の声明を発表している。また、市民の間からも「軍産学複合体」拡大に抗する運動も展開されている。

 こうした背景から、結果的には一昨年、昨年度と大学からの同制度への応募は
横ばい状態となっており、明確に「応募しない」との態度を明確にする大学も増えてきている。しかし、そうした状況の中で、代表研究機関は企業、パートナーとしてともに研究を進める分担研究機関として大学が参加するというケースが2017年度に明確になってきたのである。

 具体的には「小規模研究課題」に東京農工大学、「大規模研究課題」に岡山大学、東海大学、東京工科大学、東京農工大学が参加することになっている。企業が前面に立つことで、軍産学複合体の実態を隠蔽し、大学等の参加を促す意図が見て取れる。

 国立大学の法人化以来、大学・研究機関は恒常的な研究資金不足に直面している。軍事など特定の目的に特化された資金投入は、学術全体の健全な発展に悪しき影響が及ぶことは必至である。また、明治以降日本の近代化の過程での「国力増強」の名の下に「官・産・軍・学共同」が連続する帝国主義的侵略戦争を牽引した歴史が、米トランプ政権との密接な関係を強引に追求する現政権の姿勢において形態を変えて再来するのではないかとの危惧も禁じざるを得ない。

 基地現地から日本の軍事大国化に抗し、真の平和実現のための活動を続けてき
た私たちは、2017年度委託を受けた4大学において、上述の日本近代史において大学が果たしてきた負の側面への反省から発せられた「日本学術会議」の3度にわたる「声明」の本旨に則り、委託の辞退を含む、軍事研究そのものからの撤退を強く求めるものである。

 2018年2月24日

大軍拡と基地強化にNO!アクション2017

報告:教科書を考える2.17シンポジウム 国が家庭教育にふみこんでよいのか~家庭教育支援法案と家庭科学習指導要領

配信:家庭科 2月17日、子どもと教科書全国ネットなどの呼びかけで「第44回 教科書を考えるシンポジウム 国が家庭教育にふみこんでよいのか~家庭教育支援法案と家庭科学習指導要領」が南池袋ミーティングルームで行われた。

 安倍政権の憲法改悪攻撃(とりわけ憲法24条〈両性の平等と家庭内の個人の尊厳〉改悪)に連動して親学推進議員連盟(2012年4月発足/安倍晋三会長)と自民党は、議員立法で家庭教育支援法案の国会提出を準備している。法案は、「保護者が子に社会との関わりを自覚させ、人格形成の基礎を培い、国家と社会の形成者として必要な資質を備えさせる環境を整備する」「保護者が子に生活のために必要な習慣を身に付けさせる」と明記し、国が家庭教育の基本方針を決め、その施策に動員していくとこをねらっている。自民党改憲草案の「家族は、互いに助け合わなければならない」と称して国家に奉仕する家族像の押し付けだ。また、家庭科の学習指導要領でも「少子高齢社会発展に対応して、幼児と触れあう活動などを一層充実するともに、高齢者など地域の人々と協働する」と述べ、社会保障・福祉・教育費を充実していくのではなく削減し、民衆に負担を増やしていくことが柱にある。

 つまり、グローバル派兵国家建設の一環として教育基本法を改悪(2006年12月)し、国家の介入を家庭にまで踏み込んでいくために家庭教育支援法案の制定を策動している。議連発足時、安倍は法案の制定に向けて「教育は本来『家庭教育』『学校教育』『社会教育』の3本柱で行われなければなりません。しかし戦後「家庭教育」が消され、家族の価値すら、危うくなっています」「私達の議連は改正基本法を基に、『家庭教育支援法』を制定し、子供達の為に子育て家庭を支援していきたいと思います」と表明し、「戦前の伝統的な子育て」の継承を強調していたほどだ。この安倍の魂胆は、現在も位置づけているのは明らかだ。

 安倍政権を支え、改憲運動を展開している日本会議の高橋史朗(明星大教授)は、「親学」をデッチ上げ、「親学推進協会」を通して「子守歌を聞かせ、母乳で育児。授乳中はテレビをつけない」「児童の2次障害は幼児期の愛着の形成に起因する。子どもを産んだら母親が傍にいて育てないと発達障害になる。だから仕事をせずに家にいろ」などと現代版家父長制の再建を手前勝手に主張するほどだ。日本会議の椛島有三(日本会議事務総長)にいたっては、「『親学』は男女共同参画に対する対案の意味を持つ。ジェンダーフリーに対する保守の側の回答であり対策であります」「親学は父親母親の違いを明確にし、結果として男らしさ女らしさを育みます」と明確に法案の本質を政治的に位置付け、憲法改悪とセットで実現していくことを明らかにしている。

 このように憲法24条を明確に否定し、改悪教基法の具体化にむけた家庭教育支
援法案の国会提出と家庭科学習指導要領反動化を許してはならない。

 知識明子さん(家庭科教育研究者連盟)は、「家庭教育支援法のねらい」をテーマに次のように問題提起した。

 「法案は民衆に対して公助より自助・共助・自己責任の強調し、生活保護をはじめ社会保障の切り捨て、家族の助け合い、伝統・あるべき姿などを強調している。憲法二四条を否定し女性の地位の低さを温存し、生き方の多様性の否定だ。親に対しては家庭教育支援法を根拠にして命令し、子どもに対しては『特別の教科 道徳』によって国家につくす人材育成が目的だ」。

 「変化し、多様化している家庭の現状を見ることもなく、原因の分析もないまま、困難のすべての責任は家庭にあり、その家庭を正すのだと、家庭に規範を押しつけようとしている。戦前の『戦時家庭教育指導要領』が求める内容と酷似しており、家庭を支援するように『見せかけ』て、政府と自治体がつくった施策・規範に、家庭が従うよう命令し、家庭に介入・統制することをねらい、子育てを『国に役立つ人材づくり』とするものだ」。

 「どのように生きるか、だれを人生のパートナーにするか、子どもを産むか産まないかなどの個人の生き方の自由に関わることに、国家が踏み込むことは、憲法違反だ。まして、国家による性の管理は許せない。政府の取り組むべきことは、社会基盤を整え、社会福祉を充実させることだ。憲法24条・25条(生存権)・26条(教育を受ける権利と教育の義務)、国連子どもの権利委員会の勧告、国連女性差別撤廃委員会の勧告の実現だ。法案のねらいを見破り、子どもの権利条約・憲法を実現していく決意をかためあいたい」。

 海野りつ子さん(家庭科教育研究者連盟)は、「次期学習指導要領で家庭科はどうなるか」について報告し、「指導要領と家庭科の見方・考え方のベースは、企業が世界で一番活動しやすい国をめざしていることだ。だから家庭科を『これまでの生活文化の継承・創造、持続可能な社会の構築等の視点で捉え、よりよい生活を営むために工夫する』ことだと位置づけ、グローバル化、少子高齢化、持続可能な社会の構築などの現代的な諸課題を適切に解決できる能力を要求している。これらは憲法13条(個人の尊重、幸福追求権)、24条、25条、26条と子どもの権利条約の否定に貫かれている」と批判した。

 さらに「次期学習指導要領 家庭科の特徴」について取り上げ、「家族・地域の位置づけを強化している。家庭や地域への『帰属意識』を育て、『だんらん』の大切さも強調している。その延長に愛国心教育へとつなげるために『伝統的な日常食である米飯及びみそ汁の調理』、『日本の伝統的な生活についても扱い、生活文化に気付くことができるように』『和食の基本となるだしの役割』などを取り上げ、巧妙に『日本の伝統と文化、食生活』を媒介にして育成しようとしている。また、『健康でいさせる』と称して社会保障の削減、国防のできる体作りめざし、『早寝早起き朝ごはん』をクローズアップし家庭責任の押し付けるだけだ。子どもの貧困の政治的社会的の背景、政府の無責任に切開していかせないための操作でしかない」ことを明らかにした。

 討論後、今後も教師、教科書編集者、研究者、市民の協同作業によってより良
い教科書をめざしていくことを確認した。

(Y)

 

報告:大垣警察市民監視違憲訴訟 共謀罪はやっぱり廃止! 警察による市民運動潰しの監視・介入・干渉を許さない」2.16院内集会

配信:大垣事件 2月16日、衆議院第2議員会館で「大垣警察市民監視違憲訴訟 共謀罪はやっぱり廃止! 警察による市民運動潰しの監視・介入・干渉を許さない」院内集会が大垣警察市民監視違憲訴訟の勝利をめざす「もの言う」自由を守る会の主催、共謀罪NO!実行委員会の協賛で行われた。

 共謀罪の先取りというべき大垣警察市民監視事件とは何か。

 2005年頃から中部電力の子会社であるシーテック社が岐阜県大垣市に風力発電施設計画を進めていたが、風力発電による低周波被害などの不安を感じて地元市民が勉強会を開始し、それを大垣警察署警備課の公安政治警察が監視し、運動つぶしのためにシーテック社に情報提供と「指導」していた事件だ。

 朝日新聞(名古屋本社版/2014年7月24日)は、シーテック社の内部文書を入手し、「岐阜県警が個人情報漏洩 風力発電反対派らの学歴・病歴」という見出しでスクープ報道した。議事録は、風力発電反対運動つぶしのために公安がシーテック社を「指導」しているやりとりが明記されていた。さらに勉強会を開いた地元住民2人と脱原発運動活動や平和運動をしていた大垣市民2人の「氏名」「学歴」「病歴」などの個人情報、地域の様々な運動の中心的役割を担っている法律事務所に関する情報をシーテック社に提供していた。

 住民は、16年2月4日、名古屋地裁に対して公安とシーテック社の意見交換記録「議事録」の証拠保全を申し立て4議事録(第1回/13年8月7日)(第2回/14年2月4日)(第3回/14年5月26日)(第4回/6月30日)を入手し、全容が明らかとなった。大垣警察署にシーテック社を呼びつけた公安は、「勉強会の主催者であるA氏やB氏が風力発電に拘わらず、自然に手を入れる行為自体に反対する人物であることを御存じか」などと環境破壊反対運動に対する露骨な敵対心を露わにし、わざわざ「今後、過激なメンバーが岐阜に応援に入ることが考えられる。身に危険を感じた場合は、すぐ110番して下さい」と事件作り(仕事作り)のために「指導」するありさまだ。

 住民は、その後、岐阜県個人情報保護条例に基づく本人開示請求、岐阜県警本
部長や岐阜県公安委員会への抗議・要求書の提出、警察法第79条(苦情の申出等)に基づく苦情申出、地方公務員法違反の刑事告発を行ったが、14年11月に「通常の警察業務の一環だ」と居直り回答を行ってきた。

 同様に、参議院内閣委員会(2015年)でこの事件が取りあげられたが、警察庁
警備局長は、「公共の安全と秩序の維持の観点から関心を有し、必要に応じて関係事業者と意見交換を行っております。そういうことが通常行っている警察の業務の一環だということでございます」と答弁し、公安政治警察による日常的な住民監視は合法だと強調したのである。

 このような公安警察の人権侵害のやりたい放題に対して住民と弁護団は、16年12月、岐阜県を被告として国家賠償請求訴訟を名古屋地裁に提訴した。訴訟は、①公権力の行使の違法性②プライバシー侵害③個人に関する情報を承諾なくみだりに収集・管理・提供されない自由(憲法13条)の侵害③表現行為人格権(憲法21条1項、13条)の侵害④表現の自由(憲法21条)の侵害などを争う。被告県は、ことごとく「認否しない」と反論している。

 さらに住民は、県警に個人情報の開示請求をしたが、「存在の有無も答えない」とする非開示の不当決定に対して「警察庁及び岐阜県警の保有する原告四人の個人情報を抹消せよ」という個人情報抹消請求を追加提訴(18年1月)した。

 共謀罪制定以前から公安政治警察は、市民監視を日常的に行い、微罪弾圧も含
めて罪名をこじつけて事件をデッチ上げ、不当逮捕・家宅捜索、長期拘留を行い市民運動を弾圧してきた。大垣事件はその氷山の一角であるが、公安が運動潰しのための「意見交換」を行ってきた証拠が「議事録」として明らかになったことは、公安の暴走を止め、共謀罪を使った新たな弾圧を許さない重要な反撃戦だ。大垣警察市民監視意見訴訟を支援・連帯していこう。

 院内集会は、海渡雄一弁護士(共謀罪NO!実行委員会)のあいさつから始まり、「戦前の戦争体制の要は、治安維持法、軍機保護法、国防保安法だった。現在、軍機保護法、国防保安法に匹敵するのが特定秘密保護法であり、治安維持法の団体規制として復活したのが共謀罪だ。特高警察は、戦前の三法にもとづいて動いていた。同じように公安警察も同様の動きをしており、クローズアップして
いかなければならない。その最前線として闘われているのが大垣事件だ。秘密保護法、共謀罪廃止の闘いは公安警察の監視であり、暴走を止めていかなければならない」と発言。

 山尾志桜里衆院議員(立憲民主党)は、「先の国会の法務委員会で上川陽子法相は、『共謀罪で捜査している事件はゼロである』と答弁した。しかし、大垣事件のように公共の安全と秩序の維持のために通常業務として行っているはずだ。警察が共謀罪で捜査をしたら徹底的にチェックし、みんなで戦闘体制を維持していこう」と訴えた。

 続いて共産党の藤野保史、穀田恵二両衆院議員、福島瑞穂参院議員(社民党)も
発言し、支援連帯を表明した。

 弁護団長の山田秀樹弁護士は、違憲訴訟の概要を報告し、「新聞の見出しは
『個人情報漏洩』となっているが、誰かが間違って情報を流した事件ではない。警察が積極的に運動つぶしの目的に従って情報を事業者に提供している。警察の行為が明確に違憲であると裁判所に言わせなければならない」と強調している。

 清水勉弁護士は、個人情報抹消請求について報告し、「公安警察の情報収集の法的根拠はそもそもない。『公共の安全と秩序の維持』のためと称してやりたい放題だ。公安は情報交換によっていろんなデータを蓄積している。個人情報は抹消廃棄せよと規制しなければならない」と発言した。

 原告の松島勢至さん、船田伸子さん、近藤ゆり子さんは、警察の住民監視の不
当性を糾弾し、「生きづらい社会はいやだ。憲法によって人間の尊厳を実現していきたい。訴訟に勝利しよう」と訴えた。

(Y)

 

報告:「代替わり」と近代天皇制150年を問う!2.11「反紀元節」集会・デモ

11写真  2月11日、「代替わり」と近代天皇制150年を問う! 反「紀元節」2.11行動は、全水道会館で反「紀元節」集会を行い、180人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として憲法九条改悪を射程に、
「天皇代替わり」と「明治150年」を結びつけながら民衆統合を強化しつつある。「産経新聞」(2・11)は、「社説」で中国・北朝鮮脅威を煽りながら「こんなときこそ明治の、ひいては神武創業の精神を思い起こし、政府主唱の下、国民が団結して日本の平和と国民の安全を守り抜く覚悟を決めねばならない」と叫び戦争遂行=死を強要する主張を展開するほどだ。しかも政府主催の「紀元節」式典(2005年から中止)が開催できない状況にいらだちながら政府主催で開催せよと言い出している。

 連動して天皇主義右翼らの「建国記念の日奉祝式典」(明治神宮会館)では、改憲と戦争煽動決議、高村正彦副総裁(自民党)・松沢成文参議員(希望の党)・石井苗子参院議員(日本維新の会)が決議と同様の発言を行っている。

 2・11行動は、安倍政権の野望を許さず、連動してデッチ上げの「紀元節」(初代神武天皇の即位)を「祝日」とした「建国記念の日」と称した天皇制強化に抗議する行動を行った。

 集会の冒頭、立川自衛隊監視テント村から緊急アピール。

 「この間、テント村が反天皇制運動を取り組んでいるということでテントの宣伝カーが右翼に壊されてきた。今日も反『紀元節』デモに使う宣伝カーを駐車している周辺を右翼の街宣車が取り囲んでいた。テントの事務所前にも右翼街宣車が来ていた。しかも警察は右翼を見守っていた。こういう事態でテント宣伝カーは、本日のデモに参加することができなくなった。右翼は、テントの宣伝カーが出なければデモができないと思っているらしい。この右翼の攻撃を跳ね返していくために共に考えていく必要がある。反天皇制デモに参加する宣伝カーを増やしていく努力が必要だ」と訴えた。警察権力と天皇主義右翼が一体化した「天皇制と暴力」弾圧を許さず、跳ね返していくスクラムを強化していくことを参加者全体で確認した。

 集会基調報告が実行委から行われ、①「建国記念の日=紀元節」をめぐる問題
②「明治150年キャンペーン」に反対しよう③「天皇退位特例法」と天皇状況④「天皇制国家劇場の連続興行」と改憲にNOを!―を提起した。

 とりわけ「『明治150年』(2018年)は、新天皇即位・改元(2019年)、新天皇の国際デビューである東京五輪(2020年)と連続する『天皇制国家劇場の連続興行』の皮切りとなる」と批判し、「私たちは、天皇の代替わり過程における国家儀礼・儀式に対する抗議の声をあげるとともに、戦後つくり上げられてきた天皇による国家統合のさまざまな仕組み(植樹祭、海づくり大会、国民体育大会、慰霊追悼のたび、被災地慰問等々)に対して執拗にNO!の声を上げ続ける」と強調するとともに、「明仁天皇の3月27~29日の沖縄訪問が『明治150年』の当初から今日まで連続する日本(ヤマト)国家による沖縄の植民地(的)支配、構造的差別構造を改めて厳しく問わなければならない」と宣言した。

 太田昌国さん(民族問題研究)は、「明治150年=近代天皇制を問う」をテーマに次のように講演した。

 「明治国家を評価する『明治論』に大きな影響を与えたのは司馬遼太郎の『坂の上の雲』などの関連諸作品であった。しかし、登場人物の会話は仮構性であるとことを気をつけなければならない。さらに、ペリー来航(1853)の過大視の限界があった。すでに外国船は、ロシアは18世紀後半から、欧米船も19世紀初頭から日本近海へ現れていた。江戸鎖国時代にとって外洋に面する諸藩の危機感が深まっていた。薩摩、長州連合の主導によって幕府が倒され、明治国家を形成していく。この近代国家の形成過程のイデオロギーを美化し、継承していくのが『新しい教科書運動』、『歴史修正主義』、日本会議などであった。これらを基盤にして第一次安倍政権の成立(2007)とともに在特会などが公然と民族排外主義が台頭してきた」。

 「鎖国に対し開国を迫られた。その中で中国のアヘン戦争の敗北を見ながら欧米の圧力に対して、開国派、ヨーロッパの植民地主義に学びながら強力な国家建設派の攻防があった。国家建設派の勝利によって明治新政府が発足する(1868)。その後、蝦夷地の併合を強行し、アイヌ民族を全面的に支配していった。ロシアとの対抗を維持しながら軍事的にも強化していった。さらに江華島事件(1875)を契機にして朝鮮半島支配に向かう。近代国家に組み入れるために1879年の『琉球処分』があった。明治国家は、吉田松陰が指示した道筋をたどっていった。最終的に1945年の結末を迎える。私たちとは真逆な勢力が政権の座におり、安倍政権は六年以上も続いている。支える層は、一握りではなく社会層として存在している。困難な状況にあるが、私たちは対峙している」。

 「簡単にこの状況を突破できないが、植民地主義問題をやり過ごしてきたことは確認しなければならない。思想的立場、歴史的立場、実践的な活動などの不十分であった結果だ。植民地主義を十分に清算し切っていない問題が根っこにある。ピョンチャン・オリンピックの行動、安倍政権の言葉の一つ一つに植民地主義の痕跡が日々見られる。アジアとの関係がいまだにゆがんだものとなっている。だからこそ歴史修正主義、排外主義と闘ううえで植民地主義の克服が重要であり、集団的努力を続けていこう」。

 連帯アピールは、 2020オリンピック災害おことわり連絡会、3・1独立運動99周年集会実行委員会、沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック、大軍拡と基地強化にNO!アクション2017、安倍靖国参拝違憲訴訟から行われた。

 集会後、デモに移り、神田一帯に渡って「紀元節反対!天皇のための『代替わり』反対!天皇制はいらないぞ!」のシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

報告:1.7 戦争止めよう!安倍9条改憲NO!新春の集い

7反改憲 1月7日、安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会と戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、北とぴあさくらホールで「戦争止めよう!安倍9条改憲NO!新春の集い」を行い、1300人以上が参加した。

 安倍晋三首相は、1月4日、年頭記者会見で北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のミサイルと核開発の軍拡を利用して「敵基地攻撃」を目的とする長距離巡航ミサイルやミサイル防衛システムの構築を目指して「必要な防衛力の強化」「力強い外交を展開する」と述べ、朝鮮戦争準備体制への踏み込みを強調した。セットで「憲法のあるべき姿をしっかりと提示し、憲法改正に向けた国民的な議論をいっそう深めていく。自民党総裁として、そのような1年にしたい」と表明した。明らかに憲法99条違反(国務大臣、国会議員の憲法を尊重し擁護する義務を負ふ)であるがゆえに首相年頭会見であるにもかかわらず改憲について、巧妙に自民党総裁の決意として言わざるをえなかった。

 このような安倍政権のグローバル派兵国家に向けた改憲攻撃と対決する年頭スタートとして集会が開催された。すでに全国各地、草の根で「安倍9条改憲NO!憲法を生かす全国統一署名」が展開され、創意工夫された様々な取り組みと成果が報告されている。全国署名を成功させよう。

 主催者あいさつが長尾詩子さん(安保関連法に反対するママの会)から行われ、改憲発議阻止に向けた野党と市民の共闘の成果を確認し、「もし改憲発議となったら、60日~180日で国民投票となる。国民投票法は公職選挙法と異なって国民投票運動にはほとんど制限を設けていない。もし国民投票が行われることになったら戸別訪問、制限無くビラ配布などができる。改憲派はいくらでも資金を使ってタレントを使ってテレビ宣伝などマスコミを総動員してくる。だからこそ全国統一署名の取り組みは重要だ。自民党、公明党の改憲慎重・消極派にも切り込んでいこう」と呼びかけた。

 松尾貴史さん(俳優)のミニトークでは、安倍政権の数々の悪行をクローズアップし批判を行った。とりわけ「今年、日本にとって大きな『悲劇』が来るかもしれない瀬戸際なんだと隣近所、家族に、さらに職場だとおっくうかもしれないが伝えていこう。共謀罪、秘密保護法、拡大解釈した集団的自衛権合憲、安保法制とか乱暴に決められた。あとは憲法をかえるところまでにきてしまった。ライフラインが断ち切られるわけではないが、気がついたら取り返しがつかない状況に追い込まれている。だからこそ気がついていない周りの人たちに『危ないよ』と呼びかけていくことが重要だ」と強調した。

 石川健治さん(東京大学教授・憲法学)は、「9条加憲論に対する批判視点」を提起し、「9条に自衛隊と明記されれば、大手をふって自衛隊が正当化されることになる。統制が全くないという状態になる。政治が自衛隊をコントロールできるのだろうか。統制条件がない状態の加憲は危険だ。現状追認するわけではなく、むしろ無統制状態を作っていくことに目的がある。つまり真面目に憲法のことを考えていないということは、真面目に自由を考えていないということだ」、「現実に外国から攻撃されようとする時に、国内の自由もくそもないだろう。あるいは経済的な状態がよくないなかで自由もくそもないだろう、という批判がある。だったら開発独裁をすればいいとなってしまう。しかしその結果としてわれわれの自由がなくなってしまうことになる」と批判した。

 さらに「安保法制によってアメリカと北朝鮮の戦いに巻き込まれる状態にある。
北朝鮮は戦前の日本の姿と似ている。三〇年代は国防国家だった。国防目的のために全て国民も経済も動員されていった時代だ。かつて日本の支配を受けた北朝鮮が三〇年代の日本になってしまった。それに対抗するためにわれわれが怪物になってしまってはだめだ。だから自由を確保し、立憲主義を確保することだ。国防国家に対抗するために国防国家にならないように注意する一年の始まりだ」と訴えた。

 青木愛参院議員(自由党)、小池晃日本共産党書記局長、福山哲郎立憲民主党幹事長からあいさつ。

 リレートークでは安倍政権NO!東京地域ネットワーク、総がかり取手行動、
オール埼玉共同行動実行委員会、横須賀市民九条の会が、この間の取り組みの報告と闘う決意を表明。

 最後に福山真劫総がかり行動実行委共同代表が3000万署名の運動の拡大や1月
22日の通常国会召集の国会闘争、5月3日10万人憲法集会などの取り組みを共に行っていこうと呼びかけた。

(Y)


報告:『生前退位』!? なにやっテンノー!!?? 12・23に天皇制の戦争・戦後責任を考える討論集会

23 12月23日、反天皇制運動連絡会は、千駄ヶ谷区民会館で「『生前退位』!? なにやっテンノー!!?? 12・23に天皇制の戦争・戦後責任を考える討論集会」が行われた。

 天皇明仁は、天皇制延命・強化に向けた憲法違反(憲法第4条〈天皇の権能の限
界、国事行為の委任〉、第7条〈国事行為〉)のビデオメッセージ「生前退位表明」(2016.8.8)強行によって与野党の天皇制翼賛国会を引きだし、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の成立(17.6)にこぎつけた。明仁は、12月23日の誕生日の記者会見で「この度、再来年4月末に期日が決定した私の譲位については、これまで多くの人々がおのおのの立場で考え、努力してきてくれたことを、心から感謝しています」と憲法違反を居直って自画自賛した。

 さらに明仁は、ビデオメッセージに対して違憲だとする批判を意識しているが
ゆえに、あえて「お言葉」の冒頭から「即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました」「憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていく」ことを強調せざをえなかった。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の野望のために憲法九条改悪と連動させて天皇代替わり(19年)、東京五輪開催(20年)を通して国民統合を強化していくことをねらっている。すでに19年4月30日に退位、皇太子が5月1日に新天皇に即位するスケジュールを決め、しかも違憲隠しのために政府は、

①退位の儀式を現
天皇から新天皇へ皇位を直接譲り渡す形式にはしない。②内閣の助言と承認を必要とする国事行為と位置付けることによって「憲法との整合を徹底できる」などと強引にでっち上げる始末だ。連動してマスコミ等を動員しながら代替わり賛美キャンペーンを演出している。天皇制攻撃の流れに抗して天皇制廃止運動の前進に向けて奮闘していこうではないか。

 天皇制攻撃が強まれば強まるほど国家権力・公安政治警察と天皇主義右翼の暴
力は密集し、一体化した闘争破壊・弾圧を決行する。「天皇制戒厳体制」は、先行して天皇制暴力が吉祥寺「天皇制いらないデモ」(16年11月20日)に続いて立川自衛隊監視テント村宣伝カー破壊(17年11月23日)を行ったことに現れている。権力はアリバイ的に右翼実行犯を事後逮捕したが、これは犯行の事前共謀と黙認を覆い隠すための稚拙な工作でしかない。この日の集会も大量の公安政治警察と機動隊の配置、右翼らの妨害が行われている。権力と右翼が一体となった闘争破壊を跳ね返していこう。

 集会は、この1年間の天皇制攻撃と反撃の闘いの成果を確認し、来年の闘いに向けて4人から問題提起が行われた。

 北野誉さん(反天連)は、「反天連の問題意識」をテーマに次のように述べた。

「天皇『代替わり』の状況に突入しているが、89年の天皇代替わりと言論状況が大きく変わっている。天皇賛美の声が『リベラル』の中から大量に生み出されている。その中で天皇の『平和主義』と安倍首相の『戦争政策』を対立させ、天皇に期待するロジックも現れだした。私たちは、国家としての天皇制が果たす役割があり、戦争国家として天皇と安倍の役割分担・補完関係をなしていることを明らかにしてきた」。

 そのうえで「天皇の『平和主義』言説に対して『その本質は戦争だ』と言うだけでは不十分ではないか。それは戦後『平和と民主主義』体制の土俵のうえで明らかにしていくことも求められているのではないか」と今後の論議の方向性を示した。

 桜井大子さん(反天連)は、「問題提起 『良い王様』と『悪い政治家』?」と題して「多くの人びとの眼には、象徴天皇はどのように写っているのか。どのように認識し、どのような天皇を欲しているのか。なぜそうなるのか」と論点設定。また、タイ国王制と比較検討しながら「日本はどこに位置するのか? どこに位置すると観念されているのか?」とアプローチした。

 中間集約として「『国民』が君主を認識するのは、国内視察、王室外交、言論
活動、政治関与した場合その結果として、天皇・皇族は、政治関与を除けば君主と同じような振る舞いをしてきたし、社会もそれを認める。今、天皇の政治関与は強まり、そういう強力な君主としての天皇を、社会も望んでいるように見える」。

 第2論点として「象徴天皇を、象徴とみるのか、天皇=君主と見るのか。現実は
君主的な存在としての天皇があり続け、それが強化され、それが望まれているだろう社会にあるということを踏まえる必要があるのではないか。象徴天皇制の曖昧さが作り出す強さを再認識し、格闘していかなければならない」とまとめた。

 天野恵一さん(反天連)は、「老人・明仁が仕事を辞めたいと言っているのだからそれを認めてあげればいいではないかという人々に対してどのように語りかけるのか。明仁は、辞めればただの人間になるわけではなく、元天皇だ。膨大なカネも貰い続ける特権的な存在だ。ただ、この問題はもう少し深く考えたほうがいいと思っている」と論点を浮き彫りにした。

 この考察のヒントとして平井啓之の「自己欺瞞」・「近代天皇制と日本人意識」を取り上げ、天皇の「人間宣言」そのものを問題にしながら「自己欺瞞の民族」として批判していることを強調した。つまり、「『人間=象徴』天皇が、あらためてビデオ・メッセージ『人間宣言』を発したなどというのはマスコミの論理だ。高齢であるなま身の『人間』としてのみ見ようとする庶民の『自己欺瞞の意識』は、戦後主にマスコミによって作為的につくりだされ続けてきた。『神人天皇』から「象徴(人間)天皇」へと外見は変容しても、連続している『自己欺瞞』の意識、これが天皇制を支え続けている。代替わりした象徴天皇制も『言論抑圧マシーン』であり『タブーづくりの装置』であること、それが『偽善性=ペテン性』にみちみちたものである」と分析した。

 平井玄さん(批評家)は、「金持ちと貧乏人の間 安倍政権の岩盤破壊と左翼をオルグする皇后陛下」というタイトルで問題提起した。

 平井さんは①貧乏人は天皇をありがたがり、戦争国家を歓迎するのか?②戦後
の岩盤(無意識)を破壊するのか、防御するのか?と問いかけ、「さらなる債務の拡大と終わりなき先延ばしに向かう」国家財政の脆弱性を指摘し、安倍政権批判の突破口を提示した。

 また、「美智子のカルチュラルスタディーズ(文化攻勢)」の観点から「護憲平和天皇のイリュージョンは、リベラル左派までも文化イメージ戦略にますます溺れさせた。同時にフリマアプリによるネット中古品リユース・マーケットの急激な拡大、海外で移住フリーターになる日本人が増えていることなどから見えてくるのは、資本主義の収縮過程ということだ。新たな運動の方向性の一つとして、『生存原理としての経済』を考えるべきではないか」と呼びかけた。

 問質疑応答後、討論を集約し、あらためて来年の反天皇制運動に向けてスクラ
ムを強化していくことを確認した。

(Y)

 

報告:終わりにしよう天皇制 11・26大集会・デモ

26① 11月26日、「終わりにしよう天皇制 11・26大集会・デモ」(主催・実行委員会)が東京・千駄ヶ谷区民会館で行われ、180人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の野望のために憲法9条改悪(憲法9条3項に自衛隊を位置づけ、戦力の不保持と交戦権を否定した憲法9条2項の空洞化をねらっている)、天皇代替わり(2018年)、東京五輪開催(2020年)を通して民衆統合を押しすすめながら実現することをねらっている。

2016年10月7日に政府は、明治150年を迎えて記念事業を実施すると発表し、『明治の日』を制定することも策動している。つまり、日本帝国主義と天皇制のアジア侵略の歴史と戦争犯罪を居直っていくために「明治150年」を煽り、11月3日の「文化の日」を「明治の日」への改称もねらい憲法改悪と連動させながら天皇の代替わりを演出しようとしているのだ。

 天皇明仁は、天皇制存続強化に向けて憲法違反が明白であるにもかかわらず「生前退位」を表明。それを受けて国会では与野党の天皇制翼賛国会を作り出しながら、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」を成立させた。11月22日、菅義偉官房長官は臨時の記者会見を行い天皇明仁の退位日の決定前に意見を聞く皇室会議を12月1日午前9時に宮内庁で開くと発表し、権威主義的に押し出した。政権は、天皇制攻撃の加速化に向けて天皇が退位する日程候補として2019年4月30日に退位し、皇太子が5月1日に新天皇に即位し、同日から新元号の施行を強行する案と年度が替わる19年3月31日に退位、4月1日に即位という案を検討していることをメディアにリークした。

それだけではない。メディアに対してわざわざその設定理由について「与野党が対決する統一地方選挙が19年4月にあることを考慮し、選挙後の静かな環境で皇位継承を行うことが望ましい」「3月末は、予算案を巡る国会審議が大詰めを迎える時期でもある。全国で異動に伴う転出入が多い」、「元号の切り替えに伴う官公庁のシステム変更と転居時期が重なることへの懸念もある」などと煽り立てる始末だ。メディアは、安倍政権与党のリークを垂れ流し、天皇制賛美の演出の任務貫徹へと踏み出した。

 安倍政権の改憲と天皇制攻撃の強化、それを支える「天皇制と暴力」事件が再び発生した。11月23日、陸上自衛隊立川駐屯地で行われた「防災航空祭」に抗議していた立川自衛隊監視テント村の宣伝カーが天皇主義右翼に襲撃され、フロントガラスやサイドミラー、ランプなどが破壊された。警察権力は、右翼の襲撃を放置していた。16年11月20日の吉祥寺で行われた「天皇制いらないデモ」も右翼の襲撃によって宣伝カーが破壊されたが、今回の襲撃も明らかに右翼と警察・公安政治警察が一体となった反天皇制運動に対する暴力破壊である。立川自衛隊監視テント村は、ただちに「抗議声明とカンパのお願い」を出し、宣伝カーを修理して本日の闘争に参加した。

 改憲と天皇代替わり情勢に対して真正面と対決し、同時に警察権力と天皇主義右翼の一体化と暴力発動を跳ね返していくスタートとして、本日の集会とデモが行われた。安倍政権打倒と天皇制廃止に向けた陣形を強化していこう。

 集会は、主催者あいさつから始まり、会場周辺の機動隊・公安政治警察による重弾圧体制を厳しく抗議した。また、11月23日の立川自衛隊監視テント村の宣伝カーが天皇主義右翼に襲撃されたことを報告。参加者全体で国家権力と天皇主義右翼を糾弾した。

 横田耕一さん(憲法学)のビデオインタビュー(10月26日、福岡・海づくり大会抗議闘争に参加した仲間がインタビュー)が上映され、「憲法と生前退位」をテーマに語った。横田さんは、8・8の明仁ビデオメッセージで「生前退位」法成立へと主導していったことを明確に違憲だと批判した。そのうえで「天皇制は廃止すべきだ。そのために個人を尊重する人権を徹底することだ。人権を侵害を行っている天皇制を具体的に批判し、国民にアプローチしていくべきだろう」と強調した。

 吉澤文寿さん(朝鮮現代史)は、「植民地責任と象徴天皇制―朝鮮を事例として―」をテーマに①日本帝国主義と朝鮮植民地化・植民地支配②「アメリカ」がビルトインされた象徴天皇制③継続する植民地主義をどう克服するかを掘り下げた。

 吉澤さんは、「明治維新以降の日本帝国主義は、天皇制の下で植民地侵略支配し、多くの人民を苦しめた。アメリカもまた日本の植民地主義を容認し、アジア・太平洋戦争後には象徴天皇制を軸とする日本の形成に大きな役割を果たしてきた。その下で日本の植民地責任があいまい化された。日本の植民地責任とアメリカの覇権主義をともに批判していくことが重要だ。そのプロセスにおいて朝鮮を忘れないことだ」とまとめた。

 立川自衛隊監視テント村は、11・23右翼による宣伝カー襲撃を報告し、カンパを訴えた。

 さらに集会は、天皇制に抗議する仲間に対する公安政治警察の人権侵害を糾弾する映像報告、天皇代替わりと新元号をめぐる反天皇制コント、だまっとられん!、立川ハローワークの雇い止め裁判、大分・天皇問題を考える市民ネットワーク、兵庫・反天の会、大阪・反戦反天皇労働者ネットワーク、静岡・天皇制を考える会が発言した。

 最後に集会アピールを参加者全体で確認し、デモに移り、渋谷一帯にわたって「天皇制はいらない!」のシュプレヒコールを響かせた。


(Y) 
 

=立川テント村宣伝カーへの右翼の襲撃を許さない=
抗議声明とカンパのお願い


宣伝カー破壊●右翼による襲撃で破壊されたテント村の宣伝カー

 11月23日、陸上自衛隊立川駐屯地で開催された「防災航空祭」に抗議する例年の情宣活動を行ないました。ここ数年、わたしたちを攻撃するために複数の右翼団体が登場していましたが、今年の攻撃は特別に激しいものでした。何台もの街宣車でテント村の宣伝カーを取り囲んで進路をふさぎ、大音響で「国賊!」と叫び続けて反戦の呼びかけを妨害したり、サイドミラーを割ったりという暴力行為を続けました。

 さらに行動終了後、駐車場へ撤収中の宣伝カーを路上で街宣車が取り囲み、7~8名の右翼が1時間にわたって宣伝カーを叩く、蹴る、ものを使ってガラスを割るなどの乱暴をはたらきました。また車内の運転手に対し、民族差別やセクハラを含む激しい罵声を浴びせ続けました。

 右翼対策員と思われる10名ほどの私服公安警官は暴力行為の当初から周囲にたむろしていましたが、一向に暴力を止めることなく、宣伝カーの破壊を放置しました。途中から到着した10名ほどの立川署警備課の制服警官も、なにやら公安と打合せをしたり、他の車の通行を確保するための交通整理をするばかりで、目の前で繰り広げられる破壊行為に対して手出しをしようとしませんでした。

 暴力行為がはじまって1時間後、ようやく警官が街宣車に移動を促し、宣伝カーは移動することができました。

●「終わりにしよう天皇制11・26大集会」への大結集を!カンパを!

 被害は、フロントガラス、サイドミラー、前後のランプ、フロントグリル、鍵穴・ワイパーの破損など全体に及んでいます。ボディは数十回蹴りつけられて変形し、走ることはできますが内部の損傷なども心配です。車を破壊した右翼はもとより、暴力を放置した警察に対する怒りも禁じえません。

 この攻撃は、立川駐屯地祭への抗議行動を潰すために行われたものであると同時に、直後の11月26日に予定されている「終わりにしよう天皇制 大集会・デモ」への事前攻撃であることは明白です。襲撃にきた右翼からは、「26日はこんなもんじゃねえぞ」とか、「去年今年とよく壊れる車だなあ」などの発言もありました。昨年11月20日に吉祥寺で行われた「天皇制いらないデモ」でもテント村の宣伝カーが襲撃・破壊されましたが、一連の「平成代替わり反対闘争」でこの宣伝カーが果たしている役割を念頭においての襲撃です。

 暴力を使って基地反対や天皇制反対の声を封じ込めようとする右翼団体、襲撃を黙認することで運動つぶしをはかる警察を許すことはできません。「終わりにしよう天皇制 大集会・デモ」への大結集を訴えるとともに、修理費や買い替えも視野にいれたテント村へのカンパをよろしくお願いします!

2017年11月24日

立川自衛隊監視テント村
立川市富士見町2-12-10-504 042-525-9036 tento72@yahoo.co.jp

カンパ振込先⇒郵便振替00190-2-560928(口座名「立川自衛隊監視テント村」)


報告:11.3国会包囲大行動

配信11.3国会 11月3日、安倍9条改憲NO!全国市民アクション実行委員会と戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の共催で「11・3国会包囲大行動」が取り組まれ、国会正門前、議員会館前、国会図書館前、町村会館前にステージが設置され、安倍政権の改憲(憲法9条3項に自衛隊を位置づけ、戦力の不保持と交戦権を否定した憲法9条2項の空洞化をねらっている)攻撃に抗議した。各エリアは満杯になり4万人が集まり、また同時刻に全国各地で抗議行動・アピールが行われている。

 集会は、国会に向けた「改憲反対!憲法生かせ!戦争したがる総理はいらない!安倍政権をみんなで倒そう!」のシュプレヒコールで始まった。

 開催あいさつが高田健さん(全国市民アクション運営委員)から行われ、「衆議院選挙では野党四党と市民連合の結束によって自民党の過半数割れを実現する準備を進めてきた。だが安倍政権は、野党と市民連合の結束を壊すためにさまざまな策動を行ってきた。残念ながら野党の足並みの乱れが起きてしまった。しかし、新しい勢力が生まれ、あらためて野党と市民の結束を作り出した」と総括した。

 さらに「安倍内閣は、次の国会で改憲発議、そして改憲国民投票をねらっている。改憲手続き法の国民投票は、改憲派が勝つように二重にも三重にも罠がしかけられている。改憲発議を阻止する闘いを全力で闘おう。韓国の市民が朴槿恵政権を倒した闘いに学び、安倍政権を倒そう。明後日、トランプ米大統領が来日し、安倍首相と会談する。朝鮮半島の平和を実現する決意をこめて九条改憲阻止を闘おう」と強調した。

 鎌田慧さん(ルポライター)は、「野党は国会内で少数だが、国会外はデモの力によって多数だ。安倍の暴走を許さず、改憲を阻止する国会内外の取り組みを行っていこう」と発言。

 落合恵子さん(作家)は、「安倍政権に白紙委任状を渡していない。与党の得票は20%にすぎない。8割が非自民だ。なにが国難突破解散だ。600億円の選挙費用を福祉や震災被災者、東電福島第一原発事故の被害のために使え。沖縄に国難を与えているのは誰だ」と糾弾した。

 川崎哲さん(ピースボート共同代表)は、「7月、国連で核兵器禁止条約が採択された。国連加盟国の3分の2の122カ国が賛成した。全世界の市民と広島・長崎の被爆者は応援してきた。ノーベル平和委員会が今年のノーベル平和賞を国際NGO『核兵器廃絶国際キャンペーン』(ICAN)に決めた。核兵器廃絶と憲法九条を通じた不戦の誓いは、重要な教訓だ。日本政府は核兵器禁止条約に反対し、平和憲法を壊すことを歩んでいる。世界中からなんで賛成しないのかと言われている」と批判した。

 また、「政府は北朝鮮の脅威を通じて憲法九条を変えようとしている。北朝鮮の核兵器が深刻ならば、やるべきことは核兵器禁止条約に署名、批准し、北朝鮮に対しても核兵器禁止条約に署名、批准することを迫ることだ」と訴えた。

 韓国キャンドル革命のリーダーである金泳鎬さん(東北アジア平和センター理事長)は、「日本国憲法9条は、新しい戦後関係を安心するために重要なものだ。アジアの平和の宝であり、柱だ。これがなくなったら新たな軍国主義になる。ナショナリズムで改憲を押しすすめ、戦前の国家主義に戻ることを許さない」とアピール。

 政党のあいさつ。

 枝野幸男立憲民主党代表は、「皆さんとともに安保法制反対の闘いの成果が立憲民主党につながった。立憲主義を取り戻すために先頭で闘っていく。国会の闘いと皆さんの闘いは車の両輪だ。憲法の危機を気付いていない人たちに向け、より広く拡大していく闘いを本日からスタートしたい」と呼びかけた。

 志位和夫共産党委員長、江﨑孝参議院議員(民進党)、福島みずほ社民党副党首が発言。小沢一郎自由党代表のメッセージ紹介。

 リレートークは、濱田 邦夫さん(弁護士/元最高裁判所判事)、暉峻淑子さん(埼玉大学名誉教授)、清水 雅彦さん(日本体育大学教授)、永田浩三さん(武蔵大学教授/元NHKプロデューサー)、柚木康子さん (安保法制違憲訴訟女の会)が改憲阻止・安倍政権打倒にむけた決意表明。

 最後に主催者から行動提起、参加者全体で再びシュプレヒコールを行った。

(Y) 

【第四インターナショナル声明】朝鮮半島危機に関する声明

Donald-Trump-Kim-Jong-Un-762784朝鮮半島危機に関する声明

第四インターナショナル書記局


二〇一七年一〇月一五日

(1)
朝鮮半島危機が勃発する以前から、東アジアにおける中国、日本、米国間の政治的・軍事的緊張はすでに高まっていた。米朝間の衝突に関して言えば、多年にわたるレベルとは匹敵できないレベルに達しており、この地域においてきわめて深刻な意味を持つものへと高まっていた。それは軍事化の力学を強め、それはこの間でとは比べられないほどのレベルに達し、すでにこの地域で深刻な意味を持つものになってしまった。それは民族主義的右派を強化し(とりわけ日本)、韓国新大統領の自主的な外交の余地を切り縮め、反ミリタリズム・平和志向の草の根運動は、ますます強い圧力の下に置かれている。

アメリカ帝国主義は中国に対抗して、東アジアにおけるイニシアティブを再度掌握できるようになっており、この地域のすべての国にメッセージを送っている。米国政府はとりわけフィリピンの政府に対し、同盟関係というものはシャツのように取り換えられるものではない、と思い起こさせている。

ペンタゴン(米国防総省)は現行条約に従ってマラウィ(ミンダナオ島北部の都市)でジハーディストとの戦闘を行っているフィリピン国軍にさまざまな武器を送っている。

 三つの大国(米国、中国、ロシア)は今回の朝鮮危機に直接かかわっており、核軍拡競争に新しい推進力を与えてきた。アメリカ帝国主義は、世界のこの地域において覇権を再確立する意向を明らかにしている。

(2)
アメリカは、歴史的な、かつ繰り返されるこの危機の状態に主要な責任がある。

朝鮮戦争(一九五〇~五三年)の主要な目的は、朝鮮・韓国の民衆的運動を破壊し、毛沢東の中国と対決することだった。米国は、平和協定の調印を拒否し、北朝鮮を再征服する永続的脅威を与え続けてきた。北朝鮮の核開発凍結協定が調印されたとき、米国政府はそれを尊重しなかった。

 サイバー戦争から経済制裁や韓国との合同軍事作戦に至るまで、米国政府は北朝鮮に対してきわめて攻撃的な政策を追求してきた。

 ドナルド・トランプの「黙示録」的声明は、緊張激化の原因となっている。彼は国連総会の場で北朝鮮の「完全な破壊」という脅迫を行った。朝鮮半島危機は、米国の軍部が軍事予算の大幅な増額を求めることに貢献している。その目標は、東アジアにおける米国の覇権を再確立することにとどまらない。これはこの大統領特有の「言葉の過剰」以上のものがある。朝鮮半島危機は軍が予算の大幅な増額を要求する手助けとなっている。その目標は、東アジアにおける米国の覇権を再確立することにとどまらない。既存の超大国(米国)は新興の大国(中国)の勃興を阻止することも望んでいる。米国と北朝鮮の衝突はグローバルな側面をも持っている。

(3)キム・ジョンウンの政策は、破滅的結果をもたらした。この国(北朝鮮)が脅威にさらされており、北朝鮮がこの脅威から自国を守ろうと望んでいるのは事実である。サダム・フセインやカダフィの結末を見た北朝鮮は、作戦使用可能な核兵器を保有することによってのみ生き残りの保障となるとの結論を持った。

しかしその結果、この地域における終わりのない軍事化のらせんと核兵器のエスカレーションに油を注ぐことになってしまった。

 北朝鮮は別の政策を採ることもできたはずだ。韓国の新大統領ムン・ジェニンの対話の申し入れに応えること、国際的レベルで米国の外交に反対すること、日本や韓国の住民の平和主義的感情、アジアの多くの反軍・反ミリタリズム、反核運動の存在に依拠することであり、そのような形で米国による孤立化を回避することである。

 しかしキム・ジョンウンはそうではなく、力の試し合いと北朝鮮・米国の衝突を選択した。この選択は自らの孤立化を促し、勤労住民の犠牲の上にますます多くの資源を軍事計画のために使用しなければならないことになった。

 こうした政治的選択は、極度に抑圧的で、民族主義的で、王朝的で、エスノナショナリスト的な、北朝鮮の独裁的な本質からもたらされた。その対外政策は国内政策の反映である。この政権が国際的な外交バトルを構想し、連帯の民衆的動員に訴えることは極めて困難である。

(4)
 専門家たちは、こうした「挑発」と対抗のエスカレーションが、多かれ少なかれコントロールされた、大国を巻きこむ戦闘行為に至ることを恐れている。しかし状況の進展がどうなるかは予測することは、きわめて困難である。

ドナルド・トランプは、現在の緊張のレベルでの彼の政策について十分な支持をうけてきた。しかし米国では、ブルジョアジーの重要な部分は、緊張緩和政策を主導するため外交的交渉を支持しているようにも見える。明日にはどのような政策が必要なのだろうか。

北朝鮮の政権は、ワシントンが予期したよりもはるかに弾力性に富んでいる。しかし彼らは圧力、とりわけ新しい一連の経済制裁による拘束の圧力に抗しうるのだろうか。中国指導部は、朝鮮指導部への影響力がきわめて弱いときに、どのようにして東アジアでイニシアチブを取り戻そうとするのだろうか。

いずれにせよ、情勢はすでにきわめて危機的であり、進歩的勢力はこの問題に関して動員を行わなければならない。
  
(5)
 緊張のらせん的拡大を阻止し、緊張緩和を促すことが緊急に必要である。米政府は脅しをやめ。米韓海軍の演習などの軍事作戦を停止しなければならない。北朝鮮政府は核実験とミサイル発射を中止しなければならない。

 継続的な緊張緩和を保障する会談を開始しなければならない。

(6)
 反戦運動の責任は重大である。韓国からパキスタンに至るアジアの運動はその前線に立っている。しかし彼らは世界の他の地域の姉妹組織からの支援を必要としている。朝鮮半島の危機はすべての人々の課題とならなければならない。

 同様のことが、とりわけ核兵器廃止のために闘っている運動に適用される。軍備拡大競争が再開されている。たとえば中国は、韓国へのサード・ミサイル迎撃ミサイルの配備に対抗して戦略的潜水艦部隊を配備しようとしているが、ロシアと異なり中国はこれまでそうした潜水艦部隊を持っていなかった。

 核不拡散条約は失敗した。オルタナティブは単純なものだ。核廃絶かそれとも一九四五年に広島・長崎の人びとに使用されたように、そしてペンタゴンが一九五〇~五三年の朝鮮戦争で構想したように、再び使用されるかだ。一二二か国のイニシアティブによる国連での核兵器禁止条約の採択は、核兵器廃
絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したことにより、この闘いを進めていくことが可能であることを示した。こうした意識の発展に基づいて、核兵器のあらゆる「常態化」に反対しなければならない。

一部の諸国において第四インターナショナルをふくむラディカル左翼潮流は、すでに核兵器廃絶の運動にかかわっている(インド、パキスタン、日本、フィリピンなど)。こうした運動の強化は、すべての進歩的勢力にかかわるまさに「時間との闘い」なのである。


(2017年10月15日)

報告 : 翁長知事の工事差し止め訴訟支援!オスプレイ配備撤回!辺野古新基地建設を許さない10.4集会

IMG_2143 一〇月四日午後六時半から、東京・日比谷野外音楽堂?で「翁長知事の工事差し止め訴訟支援! オスプレイ配備撤回! 辺野古新基地建設を許さない集会」が主催:基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会で開催され、二〇〇〇人が参加した。主催者を代表して、野平晋作さん(国会包囲実行委)と藤本泰成さん(総がかり行動実行委)が発言した。

 野平さん。「①翁長知事が岩礁破砕取消し裁判を那覇地裁に提訴した。初公判が一〇月一〇日に開かれる。翁長知事を支持し、世論を盛り上げよう。②一〇月一〇日は衆院選の公示日。一九九五年に、フランスのシラク大統領が核実験を再開した。その時、タヒチの先住民は、右派政権だろうと左派政権だろうと核実験に反対すると声明した。自公も希望の党も沖縄での基地建設を進める。辺野古基地建設問題を総選挙の争点にし、建設を止めていこう」。

 藤本さんは「安倍と小池が手を結べば戦前の大政翼賛会になる。それを止めるためにも、立憲民主党、共産党、社民党と市民が団結して総選挙に勝利を」と訴えた。

 次に大城悟さん(基地の県内移設に反対する県民会議・事務局長)が沖縄現地の闘いの現状を報告した。

 「四月から海上での工事が着工された。三カ所のうち一カ所の大浦湾側で三〇〇mのうち、一〇〇mまで進んだ。今後、辺野古側のK1、N5護岸に着手する。ダンプでは間に合わないので海上から砕石を投入する計画がある。しかし、大浦湾の海底は大きな窪みがある。活断層ではないか、大型船で調査を繰り返している。地盤が強固でないので、ケーソンなどの投下をどうするのか検討しているのではないか。工事は計画通り進んでおらず、三年遅れている」。

 「陸の辺野古では三時間おき、三回(午前九時、正午、午後三時)にわたり、延べ一六〇~二〇〇台のダンプカーが入っている。そのたびに、抗議の人を機動隊が出て排除している。しかし、みんな笑いながら阻止行動をする余裕が出来ている」。

 「岩礁破砕許可は知事の承認が必要だ。国は漁業権が放棄されたのだから、県知事の許可は必要ないとして違法な埋め立て工事を行っている。国のやり方を許してはならない。オスプレイが次々に事故を起こし、民間空港に緊急着陸している。民間空港を簡単に使用できるようにしている。オスプレイの飛行を中止しろ。人殺しの米軍基地を作らせない。沖縄・全国の力で基地建設を止めていこう。総選挙に勝利しよう」。

 次に、民進党と共産党の参院議員が参加していることが紹介された。



 糸谷欽一郎さん(全国港湾労働組合連合会・中央執行委員長)が土砂運搬を拒否し辺野古を守る闘いの特別アピールを行った。

 「一九七二年、協議会を立ち上げた。この時は職場の要求が中心で政治的運動にはかかわらなかった。二〇〇八年、連合会を立ち上げ、反戦平和を取り組むことにし、辺野古に新しい基地を作るのに反対することにした。何ができるのか。埋め立てのために大量の土砂が運ばれる。この仕事は港湾事業法で法律的制約がある。われわれは違法な土砂搬入を強行したら行動すると決めた。七月、業界団体に『違法な作業を強行するなら実力で阻止する』と通告した。基地をなくすために闘おう」。

 参加した市民団体の発言が続く。辺野古・高江を守ろう国際NGOネットの満田夏花さんは「五月の国会で稲田元防衛相が、普天間基地の代替で辺野古に基地を作ると従来言われていたことを、那覇空港を使わせなかったら(長い滑走を持つ空港を使いたい)、普天間は返さないと米軍は言っていると話した。これはわれわれをだましたことになる。許せない。理不尽な解散総選挙に対して、民主主義・地方分権の立場から、自民党政権と市民の二極対決で闘おう」と話した。

 ジュゴン保護センターキャンペーンの仲間は、「米国・カリフォルニア高裁で出されたジュゴン裁判で地裁への差し戻し判決を説明し、この裁判の行方によっては辺野古の埋め立てを差し止めることになる。そしてヤンバルの森を世界自然遺産に登録することはオスプレイの配備を止めさせることにつながる」と報告した。警視庁の沖縄派兵反対住民訴訟の仲間たちと東日本でのオスプレイの配備に反対する会からの活動報告の後に、全水道の代表が「高江のヘリパッドは森林を伐採し水源地に作られた。これは命の水を奪うことで基地は人権を侵している。嘉手納基地でもその中を通る川がある。基地から有害物質が流れ出る。そのたびに取水制限を行っている。基地撤去しかない。全国の基地をなくそう」と訴えた。

 最後に集会アピールを採択し、「辺野古新基地NO!」などのシュプレヒコールを行い、銀座方面へ向かうパレードを行った。

(M)

記事検索
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

  • ライブドアブログ