虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

反天皇制-反ナショナリズム

【案内】「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動

「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動


★8・15反「靖国」デモ
日 時:2016年8月15日(月) 14:30集合/16:00デモ出発

集合場所:在日本韓国YMCA 3階
    (JR水道橋駅徒歩6分、御茶ノ水駅徒歩9分、地下鉄神保町駅徒歩7分)
     地図→http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/map1.htm

主 催:「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8.15 反「靖国」行動
連絡先:090-3438-0263

呼びかけ団体:アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動評議会

HP:http://hanten-2.blogspot.jp/2016/07/815_29.html

 「聖断神話」と「原爆神話」――この二つの大嘘によって戦後が始まった。

 この大嘘(神話)は、日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と、無差別大量殺戮という米国の戦争犯罪を隠蔽するためであった。

 そして、戦後の米国による核・軍事力を背景とした世界支配戦略を可能にし、日本では、天皇制の象徴天皇制というかたちでの延命(戦争責任を取らない体制)を可能にした(それによって「靖国信仰」も延命させた)。

 米大統領がヒロシマ訪問で謝罪しない、日本政府も謝罪を求めない――この歪んだありようも二つの大嘘に起因する。

 こんな戦後は一刻もはやく終わらせなければならない!

 71年前に時間を巻き戻し、天皇制の戦争責任を追及し、あるべき戦後の姿を作り直そう!

 二つの大嘘(神話)を撃つ、8.15 反「靖国」行動に是非参加を!

【案内】2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動-戦争法の時代と東アジア

「2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動-戦争法の時代と東アジア」

(1) 開催日時:8月13日(土) 午後1時30分~6時30分 (開場:午後1時)
(2) 開催場所:韓国YMCA・スペースY (JR水道橋駅より徒歩7~8分)
(3) シンポジウム 『戦争法の時代と東アジア-「戦死者」とヤスクニ-』
(午後1時45分~4時15分)


報告1 
基調「戦争法の時代-東アジアの中の日本の立ち位置」(仮題)報告者=高橋哲哉さん (東京大学教授)

報告2 
「戦争法と日韓・日朝の未来-戦争法を韓国から見る(仮題)」報告者=韓洪九さん (韓国・聖公会大学教授)

報告3 
「戦争法下の沖縄-踏みにじられる琉球の自己決定権)」
報告者=新垣 毅さん (琉球新報編集委員)

(4) 被害者証言 (午後4時30分~6時15分)
    ・被害者証言-韓国、日本の遺族等

(5)各団体からのアピール
・WAM、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、教科書ネット
ほか

(6)コンサート
・ソン・ビョンフィさん、クォン・ヘヒョさん(韓国)、等

(7)キャンドル・デモ (午後7時~   )
・韓国YMCAを出発→   

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 今年、2016年は、昨年9月に「成立」した戦争法を発動させるか否か、7月参院選(衆参同日選になる可能性も)で改憲派に発議権を持たせるか否かが問われる年となります。朝鮮が4度目の核実験を実施し、さらに「人工衛星」を発射したこともあり、安倍政権は、戦争法発動、「緊急事態条項」新設を突破口とした改憲への動きを強めています。これに対し、戦争法案反対運動を展開してきた側も、戦争法廃止、立憲主義を守ることなどをめざして2000万署名運動や、参議院における野党共闘実現などに力を注いでいます。

 戦争法は3月末に施行されます。しかし、朝鮮の「人工衛星」発射対応などでは日米はすでに軍事的に一体的な行動を展開しています。沖縄・辺野古では日米共同使用を想定した新基地の建設を反対運動を抑え込んで進めています。民間船員を有事に活用する計画の第一歩として、民間船員21人を予備自衛官にする訓練費を2016年度予算案に盛り込みました。南スーダンPKOに派遣している自衛隊の任務に、「駆けつけ警護」、「住民保護(地域治安維持)」を組み込むことも準備しています(一部メディアでは「駆けつけ警護」の任務化を見送るとの報道もあり)。戦争法はすでに発動段階に入っていると言っても過言ではありません。

 戦争法が施行されたとき、憲法9条で交戦権を否定されているにもかかわらず、自衛隊は否応なく殺し、殺される部隊へと変容させられことになります。「戦死者」が出る可能性も排除できません。その時に、必ず、「戦死者」の追悼、顕彰を許し、さらに自衛隊の「海外任務」拡大への道を歩ませるか、それとも、自衛隊にそのような任務を強いた責任を追及し、戦争法発動に対する批判世論を形成するのか、が問われてきます。

また、戦争法の発動は、戦費の増大と自衛隊増員をともないますが、それはGNPの2.3倍もの政府債務と、少子化のもとで慢性的に隊員の欠員と高齢化を抱える日本にとって、高いハードルです。これを突破するために安倍政権は、メディアを統制・動員し、軍事予算調達、隊員リクルートに対する国民の信認をとりつけるための宣伝、世論操作を進めて来ます。このような世論形成を許すか否か、これが私たちに課せられてきます。

 2016年、ヤスクニ・キャンドル行動は、上記のような課題に応えるキャンペーン、運動をつくっていきます。そのため8月に向けて、前段で学習会を企画するとともに(別添の案内チラシをご参照ください)、8月本番には例年のとおりシンポジウム、コンサート等とキャンドル・デモを実施します。

 つきましては2016年ヤスクニ・キャンドル行動の下記の企画を成功させていくために、皆さまのご賛同、ご協力をお願い申し上げます。

                           以上

(共同代表)今村嗣夫、内田雅敏、大口昭彦、金城実、菅原龍憲、鈴木伶子、辻子実、徐 勝、野平晋作、服部良一、高金素梅、飛魚雲豹音楽工団、李錫兌、李熙子

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2 お願いしたいこと
 (1)企画に賛同いただくこと。
   賛同金:1口1千円 (何口でも結構です。団体については、可能であれば5口以上の賛同をお願いいたします。同封しました振込用紙をご利用ください)

   振込先:(郵便振替口座)00140-3-446364
        口座名義:ヤスクニキャンドル行動 内田雅敏

 (2)参加協力券(1,000円)を購入していただくこと。

 (3)8.8企画を準備、成功させるために事務局員、ボランティア・スタッフとしてご協力していただくこと(宣伝、
  コンサート進行、受付、ゲスト・アテンド、会場設営、会計、通訳、記録、等)。

3 連絡先

(1)住所:新宿区三栄町8 四谷総合法律事務所気付

(2)電話:03-3355-2841  FAX:03-3351-9256

(3)E-mail: peacecandle2006@yahoo.co.jp

(4)ホームページ:www.peace-candle.org

報告:天皇行事の『海づくり大会』はいらない!海づくりは、海こわし7・18討論集会

配信:海の日 7月18日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動は、築地社会教育会館で「天皇行事の『海づくり大会』はいらない!海づくりは、海こわし7・18討論集会」を行い、45人が参加した。

 7月13日、報道は天皇アキヒトが天皇の位を生前に皇太子ヒロノミヤに譲る「生前退位」の意向を示していることを一斉に配信した。宮内庁は、天皇自らの「生前退位」という皇室典範の法改正につながる政治的発言が憲法違反が明らかなため「否定」した。しかし「生前退位」報道は、安倍政権によって事前のシナリオに基づいて参院選挙後、憲法改悪攻撃と連動した皇室典範改正など天皇漬けをねらったものだ。天皇の代替わり賛美キャンペーン=Xデーが始まったのである。

 今後の天皇の行事と休日は、この延長で演出されることになる。安倍政権は、天皇賛美を最大限に利用しぬき、改憲の野望にむけて踏みだそうとする。その初戦として本日の反天皇闘争集会を開催した。

 天皇制賛美行事である『第36回全国豊かな海づくり大会~やまがた』が9月10日~11日に山形県で開催される。「漁業の推進等を通して水産業の振興と発展をはかることを目的に、天皇皇后両陛下のご臨席を通例として、毎年各県持ち回りで開催」し、大震災と原発事故による被害から「復興」を目指す機会と称して漁業、諸団体、学生たちを動員する。しかし福島原発事故は深刻な状態であり、汚染水放出による海洋汚染を拡大し続けている。この現実を直視せず、隠ぺいするために「海づくり大会」=天皇賛美づけを推し進めているのだ。

 2016年岩手「国体」、2018年福島「植樹祭」へと続き、2020年東京オリンピックをゴールに演出が大仕掛けになっていくだろう。そもそも「海の日」は、一九九五年戦前の「海の記念日」を復活・制定したのであり、天皇制への民衆統合の一環だ。天皇賛美を許してはならない。

 鈴木雄一さん(反戦反天ネット山形)は、「東北(支配)と水産業」というテーマから東北の地域歴史と水産業、山形県の水産業の現状についてスケッチしたうえで、「福島原発事故による福島県の魚汚染は、国は基準を超えるものはなくなったと言っているが、民間レベルで測定すると基準値を上回りウソであることが明らかになっている。宮城県の漁業は、水産基本法によって大型化を押し付けている。これまでの漁業協同組合は、じゃまとなり、経済特区へと再編しようとしている。つまり、東北の水産業は原発汚染も含めて産業だという強引に位置づけて、カネをつぎ込んでいるのだ。『海づくり大会』は、このような東北の『復興』のために演出される」ことを強調した。

 天野恵一さん(8・15反「靖国」行動実)は、「天皇行事の政治的意図」について次のように問題提起した。

 「天皇の『生前退位』が発表された。今日の集会は、偶然だが歴史的なものとなっている。天皇のXデープログラムに対して最初の反撃の集会となった。『生前退位』というシグナルをどう受け止めるか。昭和天皇のXデープロセスを検証してきたが、日本列島をめぐる自粛騒ぎだった。今回は、同様な形では進まないだろう。『平成天皇』のXデーは、生きたまま始まった。皇室典範改正の問題が出てくる。天皇が生きたまま即位したり、元号が変わったりする。具体的にどう反撃していくかを自覚しなければならない」。

 「アキヒトは、諸儀式で間違いをしたり、火葬ではなく土葬にしてくれなど自分の死に対して介入しだしていた。くたびれたから退位できないだろうかということだ。安倍ら官僚も大筋で了解し、『生前退位』が明らかとなった。宮内庁は、『否定』した。皇室典範を変えろというのは政治的行為だからだ。天皇の意向で法律を変えますとはいかない。象徴天皇制の自己矛盾を露呈しながらXデーが始まった。今後、このことがどのように押し上げられていくか注意する必要がある」。

 「安倍政権下で平成Xデーが始まってしまった。ヒロヒトXデーに抗して日本中で反対集会をやり、駆け回った。アキヒトXデーは権力側による複雑怪奇なプロセスで始まった。今後の天皇儀礼は、全部Xデープロセスで演出される。棄民化政策、被災者の切り捨てを行いながら『震災の復興』を演出する。その総仕上げは、『復興』茶番の東京オリンピックだ。このことを同時に考えていかなければならない」。

 「共産党は、天皇出席の国会開会式に出席した。これまで象徴天皇の政治化を制限し、許さないという立場から象徴天皇条項の『解釈改憲』に屈服し、『民主的改革のための積極的対応』だと言い出している。護憲派の総崩れに対して見ているだけではだめだ。やはり『違憲の行為はやめろ』という土俵で共闘していくような言論と運動をどのように作っていくかが、かなり大切な局面に入っていくだろう。『天皇の行為は違憲だ』と主張する人々との共闘枠を考えていく必要がある。討論の渦を作り出していこう」。

 最後に主催者から7月30日(土)の「討論集会「聖断」のウソ――天皇制の戦争責任を問う/講演:千本秀樹(午後6時/文京区民センター2A)と8月15日(月)の反「靖国」行動(午後2時30分集合/在日韓国YMCA)への参加が呼びかけられた。

(Y)

報告:安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28―29連続行動

29反「昭和の日 4月28~29日、「安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28―29連続行動」(主催:実行委)が取り組まれた。

 4・28沖縄デー集会(文京区民センター/参加者75人)は、実行委として「1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約と日米安保条約の発効であるこの日を

①アジア・太平洋の植民地・被侵略国民衆に対してとるべき戦争・戦後責任を回避し、アメリカの世界戦略・戦争政策に加担する道であった

②戦後沖縄を「本土」から切り離し、沖縄戦以後続いていた米軍による沖縄への軍事支配を承認することによって一体ものであった

③昭和天皇は、沖縄への米軍の長期の駐留を『希望』した『天皇メッセージ』を発し、日米安保締結を推進した。明仁天皇への代替わりを経て、今なおその独自の役割を果たし続けている」と捉えた。

 そのうえで「戦争法制の施行『集団的自衛権』解禁によって沖縄の中国・朝鮮を始めとするアジアに対する前線基地としての役割が、ますます強められている。『南西諸島』への自衛隊配備等の強化に対して沖縄・琉球弧の島々を、再び日本軍の要塞にしてはならない」、「『ヤマト』の地において安保体制の強化と沖縄の前線基地化を許さない運動を作り出すことが要求され続けているのだ」と結論づけた。

4・28沖縄デー集会

 主催者から開催あいさつが行われ、「沖縄と安保問題は、天皇制と深く結び付いている。4・28―29反『昭和の日』行動を連続的に問うことが必要だと設定し、2010年から取り組んできた。『本土』に生きる者として歴史的な視野をもって沖縄と天皇制 に向き合っていこう」と呼びかけた。

 西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師) は、「沖縄『構造的差別』の歴史と現在」をテーマに問題提起した。

 「日本で唯一地上戦が行われた沖縄戦の体験が今日の平和のための闘いにとって重大な意義を持っているからこそ継承され続けなければならない。その一つとして沖縄戦に動員された従軍看護婦の話がある。彼女は『皆さんは、人間の肉体が蛆虫によって食われる音を聞いたことがあるか。死体が腐っていく強烈な臭いを体験したことがあるか』と問いかけた。戦争の悲惨さと平和を求める切実な願いを訴えていた。人の痛みを共感できなければ平和は語ることはできない。歴史的な体験に則して継承していかなければならない」。

 「分断と対立を克服していくために、何が必要か。沖縄の人々は、大国間に囲まれ、いろんな利害の対立の中で韓国の人々と反基地運動を取り組み、アジアとの連帯を発展させてきた。人と人との触れあいによって平和を実感していく経験が重要だ。安倍政権は、『緊急事態』導入を口実にして改憲をねらっている。改憲阻止と辺野古新基地反対の闘いは一体だ」と強調した。

 天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)は、ロバート・エルドリッヂ著『オキナワ論』(新潮新書)を取り上げ、「ロバートは、米軍が沖縄を全面支配する中で沖縄の主権をめぐって米軍と国務省の間で対立が存在していたことを明らかにし、ここに介入する形で『天皇メッセージ』が出されたと言っている。今日、価値観が全然違う立場、支配者の立場などから『天皇メッセージ』の評価について色々と意見が出ている。『天皇メッセージ』=『沖縄の売りたわしだ』と言っていればすむ状況ではない。このような言説とも闘っていかなければならない」と強調した。

 連帯アピールが沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、反五輪の会、辺野古への基地建設を許さない実行委員会、STOP!辺野古埋め立てキャンペーンから行われた。

 最後に「4・28―29行動集会宣言」を参加者全体で採択し、明日の反「昭和の日」行動に参加することを確認した。

4・29反「昭和の日」行動

4月29日、新宿・柏木公園で「4・29反『昭和の日』行動」が行われ、95人が参加した。

 実行委は、「4月29日の『昭和の日』は、天皇制の延命のために敗戦を遅らせ、その結果飛散な沖縄戦を招いたばかりか、戦後における『構造的沖縄差別』の成立に対しても大きな役割を果たした昭和天皇を賛美する日だ」と位置づけ、反天皇制運動の一環として新宿デモを行った。

 前段集会は、反安保実から昨日の集会報告で始まった。

 西尾市郎さんは、「元号を使っている国は、日本だけだ。裕仁は、戦犯だ。アジアの2000万人の人々を殺し、日本兵も殺した。アメリカの戦後政策で天皇を延命させた。4・28は、沖縄が切り捨てられた日であり、『屈辱の日』だ。安倍政権は、天皇を持ち出しながら、『主権回復の日』だとして収めようとしている。アメリカの承認のもとでだ。主権は在民にある。天皇制に惑わされないで、真実を知りながら前に進んでいきたい」とアピールした。

 さらに伊勢志摩サミット反対実、G7茨城・つくばサミット反対を取り組む戦時下の現在を考える講座、自由と生存のメーデー実行委員会2016、三多摩メーデーから発言が行われた。

 集会後、デモに移り、新宿一帯にわたって「反『昭和の日』!天皇制解体!沖縄辺野古新基地反対!安倍政権を打倒しよう」と訴えた。途中、辺野古埋め立て工事に関与している大成建設に対して「辺野古新基地建設をやめろ!」とシュプレヒコールをたたきつけた。

(Y)

案内 : 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動

安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動

❖ 4/28沖縄デー集会 ❖
沖縄「構造的差別」の歴史と現在


講 師 西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師)
[日 時] 4月28日(木) 18:00開場/18:30開始
[会 場] 文京区民センター 2A(地下鉄春日駅・後楽園駅すぐ)[資料代] 800円

❖ 4/29反「昭和の日」デモ ❖
4・29反「昭和の日」行動


[日 時] 4月29日(金・休) 13:00集合/14:00デモ出発

[集合場所] 柏木公園 (JR新宿・西口から8分) 新宿区西新宿7-14
★新宿駅西口から駅を出て右へ直進し小滝橋通りへ進み最初の信号を左折2分 )

主催 ● 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動実行委員会

■戦後日本国家の基底となった「象徴天皇制」と「日米安保体制」。それは、それまでの日 本 国家による植民地支配・侵略戦争の責任をあいまいにするための体制でもあった。敗戦から 70 年を超えた現在も、その果たされない責任 =「負の遺産」は、安倍・自民党政権がどの ようにあがこうが、また天皇が「慰霊の旅」を繰り返そうが、厳然として存在する。 ■沖縄は、近代天皇制国家の出発点をなす「琉球処分」、沖縄差別・収奪政策、「皇民化」政 策から沖縄戦、米軍支配と「本土」からの切り捨て、「復帰」による再統合と安保前線基地 化といった歴史を、戦前は日本政府そして戦後は日米両政府によって負わされてきている。

■沖縄切り捨ての日を 3 年前に、安倍は「主権回復の日」として天皇出席の下で、天皇万歳 の声で祝った。他方で、反対住民を暴力的に排除しながら辺野古新基地建設を強行しつつ。

■「本土」に生きる者として、4.28 と 4.29 は、改めて歴史的な視野をもって沖
縄と天皇制 に向き合うべき日だと考える。ぜび集会に参加を!


● 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動実行委員会
【呼びかけ団体】 アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」の強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

連絡先 090ー3438ー0263

報告:『日の丸 君が代』強制反対!10・23通達撤廃! 2・13総決起集会

配信:都教委 2月13日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットは、「『日の丸 君が代』強制反対!10・23通達撤廃! 2・13総決起集会」をセシオン杉並で行い、100人が参加した。

 東京都教育委員会は、新自由主義と愛国心教育路線の下、石原都政によって2003年に「10・23通達」(校長の職務命令により、入学式・卒業式での国歌の起立斉唱・ピアノ伴奏を強制)を強行した。グローバル派兵国家建設と改憲攻撃と連動した「10・23通達」に対して多くの教育労働者は、抗議の不起立、不伴奏を行ってきた。被懲戒処分者は、すでに延474人(2015年4月)に及んでいるが、処分撤回等の裁判闘争を行っている。

 ネットは、安倍政権による戦争法強行制定以降、教科書の右傾化、道徳の教科化、教育現場と自衛隊の連携など戦争を見据えた教育政策反対の取り組みを行ってきた。今春の卒業式・入学式時においても「日の丸・君が代」強制は国家権力による教育介入だとして地域の仲間とともにビラまき行動を取り組み、都教委を包囲していこうとしている。集会はそのための意志一致の場として行われた。
 
 集会は、大内裕和さん(中京大学教授)の講演で始まった。テーマは「安保法制と教育」。

 大内さんは、冒頭、「戦争法反対国会包囲行動を取り組んできた戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会などの闘いによって、民主党や維新(分裂に追い込んだ)を安保法制反対に引き留める機能を担った。安倍政権の改憲攻撃を跳ね返すために共同行動を積み重ね、とりわけ沖縄基地問題は安保法制・九条改憲の行方を左右する」と指摘した。

 そのうえで戦争法制下による「格差と貧困」の深まりを許さず、「学生であることを尊重しないブラックバイトを許さない取り組みが重要だ。冊子『ブラックバイト対策マニュアル』、弁護団、ユニオンなどが作られ反撃の取り組みが始まっている。さらに現行の奨学金制度によって大学生の過半数が奨学金負債を抱え、困難な生活を強いられている。ブラック企業・ブラックバイトの根絶、貸与型奨学金(負債)の拒否と給付型奨学金の導入、最低賃金一律1000円以上の即時実施と最低賃金時給1500円を要求していくことが必要だ」と強調した。
 
 「現場からの報告」として①田中聡史さん(石神井特別支援学校)が「『君が代』不起立を闘い続けて」②高校教員から「君が代」処分と職場状況③「君が代」処分採用拒否賠償訴訟④小学校教員から「道徳の教科化の現状」の発言があった。都教委による「日の丸・君が代」強制、転向強要のための再発防止研修、不当な人事介入、職場移動とパワハラなどの事例が紹介され、悪質化する都教委を厳しく糾弾した。

 大西一平さん(立川自衛隊監視テント村)は、「2015・9・1立川防災訓練」反対闘争について報告し、「立川防災訓練には学校行事と称して小中学生424人を動員した。自衛隊は13年度だけでも『総合学習の時間』への協力として3423件も行っていた。15年度から全都立高校に『防災活動支援隊』の結成が義務付けられた。『防災』を口実にした自衛隊と教育現場の連携の強まりを警戒する必要があり、社会的な批判を強めていこう」と訴えた。

 「破防法・組対法に反対する共同行動」は、今国会で刑訴法改悪強行採決の危険性とセットである共謀罪制定策動を許さない取り組みを強化していこうと呼びかけた。

 最後に、主催者から「卒業式 正門前チラシ撒き」が提案され、都立高校卒業式などの日時、結集場等を確認し、集会決議を採択した。

(Y)

報告:2.11反「紀元節」行動

配信:反「紀元節」行動 2月11日、安倍戦争国家と天皇制を問う2・11反「紀元節」行動実行委員会は、神宮前穏田区民会館で集会を行い、100人以上が参加した。

 安倍首相は、2月11日の「建国記念の日」を迎えると称して「環境の変化に適応しつつ、今日の尊い平和と繁栄を守り、素晴らしい伝統を子や孫の世代に引き渡していく大きな責任がある」というメッセージを発し、グローバル派兵国家建設に邁進していくことを再確認した。

 連動して天皇主義の日本会議や神社本庁は、明治神宮会館で「日本の建国を祝う会」を行い、「できるだけ早く政府主催の式典を開催して、国を愛する心を育てるべきだ」と要求し、「5月には三重県の伊勢志摩でサミットが開催され、世界に向けて日本のすばらしい精神性を発信する絶好の機会となる。誇りある国づくりへ向けて一層力を尽くすことを誓う」などと決議し、憲法改悪と軍拡路線を担う先兵として意志一致した。すでに「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を作り、憲法改悪にむけた1000万人署名を開始している。草の根で改憲勢力を広げ、参議院選挙に向けた事前運動を行っている。

 安倍政権と右派勢力による改憲、戦争国家作りを補完する天皇制の解体を掲げ、天皇神話と賛美の日として位置づける「建国記念の日」(紀元節)反対行動を取り組んだ。

 集会は実行委の基調提起から始まり、①2・11と右派の動向②天皇のフィリピン訪問と安倍政権③国家の軍事化と社会の軍事化について批判した。

 さらに天皇制は新たな戦死者追悼の装置へと強化され、皇室外交は5月の伊勢志摩サミットにおいても繰り広げることを糾弾し、「天皇は政治利用されるために存在している。政策を円滑に進めるために『非政治的・権威的』存在として機能している。政策を遂行する政権と、政権と一体のものとしてある天皇制にNOの声をあげていこう」と訴えた。

 須永守さん(近現代史研究)は、「戦争国家と天皇の『慰霊』―『戦没者』における受難と貢献」というテーマで問題提起した(別掲)。

 連帯アピールが「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、福島原発事故緊急会議、「3・1朝鮮独立運動89周年 今こそ日朝正常化を!日韓民衆連帯集会」、 STOP!辺野古埋め立てキャンペーン、有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委員会、「3・11天皇出席の震災追悼式典―全国一斉黙祷反対!集会・デモ」実行委から行われた。

 集会終了後、デモに移り、渋谷一帯にわたって「建国記念の日反対!天皇解体!安倍政権打倒!」のシュプレヒコールを響き渡らせた。

 なお警察・機動隊は、デモに対して不当な規制を繰り返した。とりわけデモ最後尾に対して盾を使って押し続けたり、参加者の腕を掴んで妨害した。警察・機動隊のデモ破壊を断固糾弾する。

(Y)


須永守さん(近現代史研究)講演要旨

 「平和を願い、戦争を批判する」天皇像がどのように作られてきたのか。天皇の戦地慰霊の旅がメディアで大きく取り上げられ、イメージが作り上げられてきた。天皇の発言は、あらゆる戦争責任の問題を排除することによって、犠牲者の記憶を継承し、日々を暮らしていきたいというコメントが繰り返されている。

 そこには戦没者遺族の共感(犠牲=受難者)と戦争の上に築かれた平和(犠牲=貢献)という構図を共通して語る。受難と貢献を分離せず、国のために死んだ戦没者の遺志を受け継ごうという国家への貢献の側面を賛美し、同時に、それを批判することは戦死した受難を冒涜するのかという批判に誘導してきた。そのために戦争責任、戦後責任への問いかけが回避されて続けている。「平和の象徴」としての天皇と戦没者遺族運動は相互補完的に形成されてきた。

 戦争犠牲者遺族同盟が結成(1946・6)されたが男性遺族によって分裂に追い込まれ、挫折する。日本遺族厚生連盟(1947・11)が結成され、全国組織化に際して天皇・皇后の拝謁が行われた。戦没者の遺志を受け継ぎ、戦後日本を支えようと意志一致していった。のちに日本遺族会へと受け継がれた。

 占領軍(GHQ)は、戦没者遺族運動の戦没者再評価に対して軍国主義の復活だとして認めなかった。だから遺族会は、国家の犠牲者という受難者を強調した。1952年の独立によってGHQの統制がなくなり、戦没者の再評価運動に転換していく。全国戦没者追悼式(1952・5)で戦没者は戦後日本と平和の礎であると位置づけた。つまり、受難者の状態から貢献者として確認した。天皇は、戦没者への同情、受難への同情、遺族への同情を表明することによって共感する役割を担い、可視化した。この構図がその後の流れを作っていった。

 このように 反戦平和運動の分断・解体は、戦没者遺族運動が担う戦没者の扱いについての問題が密接に関わっている。戦没者の犠牲という論理の中に受難的側面と貢献的側面が存在し、そのことによって批判を避け、戦争を肯定する側面が現れた。

 今日、安倍政権は、積極的平和主義を掲げ、「平和」をキーワードにして改憲・軍国主義へとひた走っている。新たな戦死者、戦没者に対して賞賛していくことが想定できる。「平和の象徴の天皇」、「安倍の暴走の歯止め」と思わせることが天皇制の役割だ。安倍は、戦没者の貢献を積極的に顕彰し、天皇は戦没者や遺族の受難の側面を再確認し、可視化する役割を担っている。戦没者再生産への加担だ。安倍政権と天皇制の相互補完的役割分担の危険性に注意し、批判していこう。

【案内】安倍戦争国家と天皇制を問う-2.11反「紀元節」行動

安倍戦争国家と天皇制を問う
2.11反「紀元節」行動に参加を!


▼講師  須永守(近現代史研究)
「戦争国家と天皇の『慰霊』」

▼日時 2016年2月11日(木)
13時15分開場 *集会後デモ

▼場所 神宮前穏田区民会館1F
地下鉄明治神宮前駅/JR原宿駅下車

▼…敗戦70年目の2015年は、日本国家が、アメリカ主導の戦争にいつでも、どこでも参加しうる戦争体制に、公然と踏み込んだ年となった。自衛隊が具体的な戦闘行動に参加し、殺し殺される関係へと入っていく危機は、かつてなく高まっている。さらに安倍は、2016年の参院選での「勝利」をバネに、改憲攻撃をさらに強めようとしている。憲法を無視し、現実的にそれを破壊しながら、他方で憲法それ自体をも変えていこうというのだ。

▼…この1月26日には、明仁天皇夫婦が、フィリピンを「公式訪問」する予定だ。マニラで歓迎式典やアキノ大統領との会見、晩餐会に出席し、日本政府が1973年にラグナ州に建てた「比島戦没者の碑」を訪れるという。日本の侵略戦争の結果、アジア太平洋戦争を通じてフィリピンではきわめて大量の死者が生み出された。圧倒的多数の民間人を含む、フィリピンの死者は111万人にのぼる。日本人死者も、地域別では最多の約51万8000人だ。兵士の多くが餓死であるという。

▼…戦争・戦後責任を一貫して果たさ戦後国家の象徴こそ天皇制である。決して責任者を名指ししない国家による死者の「慰霊・追悼」においては、死者は国家がひきおこした戦争の被害者であるというより、なによりもまず、いまの「平和」をもたらした「尊い犠牲」となる。こうして国家責任が問われることはなくなる。そして新たな戦争の死者も、「平和」のための死、国家のための死の賛美という点では、同様の位置づけをされることになるだろう。天皇を中心としてなされる、国家による「慰霊・追悼」を決して許さない。

▼…安倍政権による「戦後」総括と戦争政策、改憲攻撃と対決し、その中における天皇制の役割を批判しぬく反天皇制運動をつくっていこう。2016年の反天皇制運動の展開の第一波として準備される、2・11反「紀元節」行動の集会とデモへ参加を ! 


  安倍戦争国家と天皇制を問う2・11反「紀元節」行動実行委員会
振替●00110-3-4429[ゴメンだ ! 共同行動]

【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

報告:8.15反「靖国」デモ 『戦後レジーム』の70年を問う!7・8月行動

8.15反天デモ安倍談話の居なおりを許すな!

 8月15日、「『戦後レジーム』の70年を問う!7・8月行動」は、反靖国デモを行い、200人が参加した。

 安倍政権は、戦争法案を制定するために衆院に続いて参院でも強行採決をねらっている。グローバル派兵国家にむけての踏み込は、安倍晋三首相が14日に発表した「戦後70年談話」にみごとに現れている。

「村山談話」(戦後50年)、「小泉談話」(戦後60年)での「わが国は、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々にたいする多大の損害と苦痛を与えた」の文言を排除し、主語をぼやかし、一般的に「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「おわび」などの言葉をあてはめたにすぎない。あげくのはてに「日露戦争は、アジアからアフリカまで植民地支配の下にいる多くの人々を力づけました」と歴史の偽造を行い、この延長で「『平和への積極的な貢献』の旗を掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献します」などと強調し、米軍とともに対中国、北朝鮮シフトを強めながらグローバル派兵に参戦していくことを宣言したのだ。

 安倍談話とセットで右派国会議員たちは戦争施設である靖国神社賛美を次々と強行した。高市早苗総務相、山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍・少子化担当相、超党派の国会議員でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の衆参両院の国会議員67人が靖国神社に参拝した。安倍首相は自民党の萩生田光一総裁特別補佐を通じて「私費」による「玉串料」を靖国神社に奉納し、賛美を繰り返した。

 さらに英霊にこたえる会と日本会議は、安倍政権と連動して靖国神社で「第二九回戦歿者追悼中央国民集会」を行っている。寺島泰三(「英霊にこたえる会」会長)は、「安倍総理大臣は談話で未来志向に徹し、積極的平和主義の旗を掲げ、先の大戦を巡る歴史認識、外交問題に決着をつけた」と確認し、安倍政権を支え改憲・派兵国家建設の先兵として行動していくことを表明した。田久保忠衛(「日本会議」会長)も「子々孫々にまで謝罪する宿命を背負わせてはならないと述べたことは、大きく潮目を変えたものと断言できる」と持ち上げ、戦争国家化への転換であることを浮き彫りにした。

 右派国会議員、天皇主義右翼などが一体化した動きのうえで15日の政府主催「全国戦没者追悼式」でも安倍は、従来通り、アジア諸国に対する「加害責任」に触れなかった。天皇明仁は「おことば」で「さきの大戦に対する深い反省と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い」と述べ、天皇制の戦争責任を回避し、象徴天皇制に民衆を統合していく任務を貫徹した。

 安倍談話を糾弾し、日本国家と天皇制の侵略戦争責任・植民地支配責任を追及し続け、天皇制解体にむけてスクラムを打ち固めていこう。

 デモに移る前の集会が、たんぽぽ舎で行われた。

 冒頭、主催者は安倍談話を厳しく糾弾し、靖国神社に向けた抗議デモを右翼らの妨害をはねのけて行っていこうと呼びかけた。

 続いて、戦時下の現在を考える講座から「敗戦70年 1日遅れの8・15 つくば集会+デモ 反戦・平和は生きているか?」のアピール、自衛隊・米軍参加の東京都・立川市総合防災訓練―9都県市防災訓練に反対する実行委員会が「防災訓練反対プレ集会(8・21)、9・1訓練当日監視・デモ」への呼びかけ、辺野古への基地建設を許さない実行委員会から辺野古現地攻防、政府と県との協議などの報告と連帯が訴えられた。

 最後に主催者から「反『靖国』行動 アピール」が読み上げられ(別掲)、参加者全体で確認した。その後、靖国神社に向けてデモに移った。炎天下に抗して「靖国・天皇制解体!戦争法案廃案!辺野古新基地作るな!」のシュプレヒコールを神保町・九段下一帯に響かせた。デモに対して天皇主義右翼の暴力妨害、在特会の挑発が繰り返されたが、整然とデモを最後まで貫徹した。

(Y)

2015・8・15反「靖国」行動 アピール

 敗戦70年の夏、私たちは今年も靖国神社に向うデモに出発する。

 1945年8月15日は戦争が終わった日ではない。ポツダム宣言受諾は8月14日であり、降伏文書への調印は9月2日だ。8月15日は天皇のラジオ放送がなされた日でしかない。これが「終戦記念日」とされるのは、昭和天皇のいわゆる「聖断」によって戦争が終わり、「国民の命が救われた」という歴史意識を、人々の間に刷り込むためにほかならない。

 しかし、昭和天皇こそ、アジアの2000万人以上の人々を殺し、日本軍軍人軍属230万人を含む310万人以上の死者を生み出したこの戦争の最高責任者だ。昭和天皇は、1945年2月、すでに敗戦は必至であったにもかかわらず、重臣による戦争終結の進言を「もう一度戦果を挙げてから」と言って拒否し、その後東京など各地の空襲、沖縄戦、広島・長崎への原爆投下を招いた。東京大空襲・沖縄・広島・長崎だけでも、その死者は48万6000人(行政機関発表の数字)にものぼる。民間人の死者の多くが、この時期に死んでいるのだ。最後まで天皇制国家の維持を最優先にして、戦争終結を引き伸ばし続け、国内外の命を奪い続けてきたのが昭和天皇である。戦後の日本国家が、こうした天皇の戦争責任の否認から始まっていることを、私たちは何度でも確認しよう。

 靖国神社は天皇のための神社であり続けている。それは、たんなる一宗教法人などではない。天皇の戦争のための死者を「英霊」として祀り、称え続けている戦争のための施設である。戦前は陸海軍によって祭事が執り行われ、戦後もたびたび天皇や首相が参拝し、厚生省から戦没者名簿の提供を受けるなどの便宜を得るなど、国家と深い結びつきを持ち続けてきた。そこに祭神として祭られている者の圧倒的多数は、アジアへの侵略戦争に狩り出され、加害者にされた結果、「殺し殺された」被害者である。そこには、植民地支配の結果日本軍人とされた、朝鮮人・台湾人の死者も含まれている。これらの被害者を「神」として祭り上げ、国のための死を賛美する道具とすることこそ、一貫したこの神社の役割である。

 昨日発表された安倍70年談話において、日本が引き起こした侵略戦争と、それにいたる植民地支配が、どのように語られるかが注目された。おそらく安倍が、それにふれないですませたかっただろう「村山談話」のキーワード――「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「お詫び」という言葉――は、文字のうえではすべて入った。そこには政治的な駆け引きがあったに違いない。だが出てきたそれは、日本がそれらの行為の主体であり責任の主体であることを回避ないし限りなくぼかし、日本の近代史に居直るロジックに満ちた代物である。「侵略」はたった1カ所、「事変」や「戦争」という言葉と並んで、国際紛争を解決する手段としては二度と用いてはならないという一般論として語られているだけだ。

「植民地支配」も、朝鮮や台湾の植民地支配にふれないばかりか、19世紀の国際社会においては一般的にあったことで、日本はむしろ植民地化の危機をはねのけて独立を守り抜いた、朝鮮半島支配をめぐる帝国主義間戦争にほかならない日露戦争における日本の勝利が、植民地支配にあった人々を力づけたとまで言うのだ。満州事変以後、日本が道を誤ったというが、それも世界恐慌や欧米諸国主導のブロック化によって強いられてそうなったというような口ぶりである。こういう手前勝手な歴史観にもとづいて「反省」や「謝罪」など決してできないが、事実、安倍は「反省」も「謝罪」もしていない。ただ、「我が国は繰り返し痛切な反省と心からのお詫びをしてきました」と述べているだけだ。

しかし問題は、これまで政治家たちがたんに言葉の上だけで「反省」や「お詫び」を語り、被害当事者たちへの日本国家による謝罪と補償を一貫して拒否し続けてきたことが批判されているということであり、そのことを忘れてはならない。さらに被害を受けた国々の「寛容」を謳い、「私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」というのである。これは、すでにさんざん謝罪の意を示してきたのに、いつまで謝れというのかという、右派の論理をソフトに言い換えただけのことだ。

 「戦場の陰に、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいた」とか、「我が国が与えた」苦痛と一方で認めながら、「歴史とは実に取りかえしのつかない、苛烈なもの」「今なお言葉を失い、断腸の念を禁じえない」などと、まるで第三者的な視点で言ってのける態度は許しがたい。そして、「これほどまでの尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります」という。

 しかし、こうした論理は、国家による死者の追悼においてはおなじみのものである。本日九段で行なわれた天皇出席の「全国戦没者追悼式」は、靖国のように過去の戦争を公然と賛美することはしないが、戦争の死者が「戦後日本の平和の礎」となったとすることにおいて、「国のための死」を価値づける儀式である。とりわけ、そこに「国民統合の象徴」とされる天皇が出席することによって、それはまさしく「国民的」な儀式となるのである。この「平和のための死」は、過去の戦争の死をそのように解釈してみせるだけではない。安倍政権によって強行的に成立させられようとしている戦争法案は、新たな戦争の新たな死者を生みださざるを得ない。このとき、その死は必ず「平和のための死」として賛美されるだろう。国のための死は尊いということを、毎年国民的に確認するこの国家による追悼儀式に、私たちは反対していく。

 なお、今年の全国戦没者追悼式における天皇の「お言葉」には、「さきの大戦に対する深い反省」「平和の存続を切望する国民の意識に支えられ」て戦後の平和が築かれたなどの文言が加えられた。これがおそらく、安倍談話のひどさと対比した天皇の平和主義として、様々な場で肯定的に語られることになるのだろう。しかし、そこで隠されているのは、その戦争を起こした天皇制国家の責任である。天皇の言葉ということで言えば、昭和天皇の「遺徳」を受け継ぐと言って天皇に即位した現天皇という立場を消去した、極めて欺瞞的なものである。

 日本国家がなすべきことは、内外に多くの被害を与えた戦争について反省し、戦闘参加者を含むすべての戦争の死者に謝罪し、賠償を行うことだ。だが、戦後日本国家が行ってきたことは、まったく逆である。日本国家が行いつづけてきたことは、国家による戦争が生みだした死者を「尊い犠牲者」として賛美することだ。しかもその死の顕彰は、かつての帝国の序列に従って差別化される。高級軍人の遺族ほど手厚い軍人恩給制度がある一方で、空襲による被害者に対しては「受認論」によってなんの補償もなされないままだ。朝鮮人兵士は軍人恩給からも排除され、「慰安婦」とされた女性や強制労働を強いられた朝鮮人などに対しては、排外主義的な攻撃対象にさえされる。

 戦後70年、侵略戦争責任・植民地支配責任を一貫してとらず、アメリカの戦争政策につき従ってきたのが戦後日本である。そしていま安倍政権は、「戦後レジームからの脱却」を掲げて、日米同盟の方向性は強化しながら、戦後に含まれていた「民主主義的価値」さえも一掃して、新自由主義と国家主義による戦争国家へと全面的に転換してきている。安倍談話も含めた、この政権の歴史認識総体が批判されなければならない。戦前・戦後の日本国家と天皇制の責任を問い、戦争法案の成立を阻止しよう。安倍政権の戦争政策と対決する闘いに合流し、戦争国家による死者の利用を許さないために、ともに抗議の声を上げよう!

 2015年8月15日

「戦後レジーム」の70年を問う7・8月行動実行委員会

報告:8.8平和の火を!ヤスクニの闇へキャンドル行動

①配信用ヤスクニキャンドル 8月8日、「平和の火を!ヤスクニの闇へキャンドル行動」が在日韓国YMCAで行われ、500人が参加した。

 ヤスクニ・キャンドル行動は、2006年から開始し、第10回目だ。今年のテーマは、「2015~積極的平和主義を支えるヤスクニ~コンサート&証言」。

 安倍政権は、米軍とともに自衛隊のグローバル派兵をめざす戦争法案をなにがなんでも制定するために衆院で強行採決した(7月16日)。参院に入っても政府・与党の不誠実な態度は変わらず、礒崎陽輔首相補佐官の「法的安定性は関係ない。わが国を守るために必要な措置かどうかを気にしないといけない」(7月26日/大分講演)などと暴言が飛び出し、中谷元・防衛相にいたっては(3日)「輸送」任務のため核兵器、化学兵器、毒ガス兵器の輸送も法律上は排除していない」と答えるほどだ。

 このような戦争法案に対して民衆は、国会包囲、全国各地で廃案にむけたうねりを拡大させている。キャンドル行動は、戦争法案廃案、「村山談話/河野談話」の否定を許さない取り組みとして行われた。

 集会は今村嗣夫さん(キャンドル行動実行委協同代表)の主催者あいさつで始まり、「権力を乱用し、この国の民主主義を破壊する政府に対して市民の知恵と力を合わせて、とことん抵抗したい。集団的自衛権の発動による戦没者は、靖国神社に合祀し、後に続く自衛官の士気を高めることになるからだ。『積極的平和主義』の欺瞞を暴きだし、戦争法案の廃案をめざそう」とアピールした。

高橋哲哉さん、半田滋さん提起

 シンポジウムは、以下の4人から問題提起が行われた。

 高橋哲哉さん(東京大学教授)は、「戦後70年と日本の課題 『日米同盟』とヤスクニをめぐって」という観点から提起した。

 「共同通信/戦後70年全国世論調査」データにもとづいて「護憲派の日本国民の大多数は、日米安保とセットで(日米同盟とセットで)憲法9条を支持している。護憲派のほとんどは、在日米軍と自衛隊の存在を肯定し、それが憲法9条と矛盾しないと考えている。だが、この日米安保体制は沖縄を犠牲にすることによってしか成り立たなかった『犠牲のシステム』だ」。

 「私は六月に『沖縄の米軍基地 [県外移設]を考える』(集英社新書)を出版し、在沖米軍基地は本来すべて本土に引き取るべきものではないかと提起した。現在、翁長雄志知事が政治的に体現している沖縄からの『県外移設』の要求に、『イエス』と応答することだ。『県外移設』から安保解消へ。東アジアに戦争のない平和の秩序を作っていくことが目標である」。

 半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)は、「安保法制を読み解く―安倍政権の狙い」というテーマから「安倍首相は、2016年参院選挙で与党3分の2議席を確保し、2017年、第1回目の憲法改定のための国民投票(環境権、緊急事態条項)を目ざし、2018年に第2回目の国民投票で憲法九条を改定しようと狙っている。憲法無視の安全保障法案は、派遣の国会承認は『原則事前』となっているが、派遣内容は特定秘密とされ、『事後』では意味不明になりかねない。法制化されれば、憲法改正なしに自衛隊は軍隊になるということだ」。

 「法制化後、想定される自衛隊の海外活動は、①米国が空爆を続けるイラク、シリアを対象にした後方支援から武力行使。②中国が埋めたて続ける南シナ海を対象にした自衛隊の能力を超える警戒監視活動。③核開発を進める北朝鮮を対象に、米国による寧辺空爆計画(1993年)と連動した軍事行動、などを上げることができる。これらの動向に注意し、監視していかなければならない」。

鄭旭湜さん、木戸衛一さん提起

 鄭旭湜さん(韓国・平和ネットワーク代表)のテーマは、「朝鮮半島平和体制の構築と日本」。
 「日本の平和憲法と朝鮮半島停戦体制」の分析をベースにして、「朝鮮半島停戦体制の不安が加重されれば、朝鮮半島の有事を備えるという理由に日本の平和憲法の無力化も加速化するだろう。つまり、日本平和憲法と朝鮮半島問題は拮抗関係にある。変えなければならないことは、朝鮮半島停戦体制であって、日本の平和憲法ではない。日本の平和憲法を守り、朝鮮半島平和体制を作っていくことが、この時代に私たちに与えられた歴史的な使命である」と強調した。

 木戸衛一さん(大阪大学准教授)は、「戦後70年―ドイツの歩みから何をくみとるか」を切り口にして、ドイツがNATOの一員としてユーゴ空爆に参加し(1999年3月)、アフガニスタン派兵(2001年11月)を行ったことを批判し、連邦軍の被害と加害性を分析した。

 そのうえで「70年前、日本人もドイツ人も、『もう戦争はこりごり』と不戦の誓いを立てたはずである。軍国主義・ナチズムの『過去』を克服することは、真正な想起と積極的な和解という歴史認識の次元にとどまらず、『力こそ正義』の世界観を拒否し、平和・人権・民主主義を志向するという今日性・普遍性を備えていなければならない。その意味で私たちは、今また力で世界を支配しようとする動きに抗し、公正な平和に向け、世代と国境を越えて連帯を追求する必要がある」と結論づけた。

靖国神社は軍事施設だ

 洪成潭さんの特別映像「東アジアのヤスクニズム」と上映に合わせて崔善愛さんピアノ演奏。

 「遺族証言」では李熙子さん(韓国)が「私にとっての解放70年」、張嘉琪さん(台湾)のメッセージ、吉田哲四郎さん(日本)が発言。

 特別報告が俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21)、清水雅彦さん(戦争をさせない1000人委員会)、辻子実さん(安倍靖国参拝違憲訴訟'東京事務局)から行われた。

 コンサート(韓国:ソン・ビョンフィ、イ・ジョンヨル)後、閉会あいさつが徐勝さん(共同代表)から行われ、「軍事施設である靖国神社は、死を恐れずに天皇のために命を投げ出す軍人を作る。戦後、宗教法人と名前を変えたが、本質的なものは引き継いでいる。以前の靖国反対闘争は、政教分離の観点から行われていた。宗教法人として認めてしまうことだ。反ヤスクニの闘いは、被害者である韓国、台湾、沖縄、日本人も含めて、2年前の安倍靖国参拝を通して再び世界的に広がった」とまとめた。

 集会後、キャンドルデモに移り、神田一帯にわたって「ヤスクニノー!戦争反対!」のシュプレヒコールを響かせた。天皇主義街宣右翼、在特会の妨害行動と挑発があったが、整然とデモを貫徹した。

(Y)

報告:7.26『戦後レジーム』の70年を問う!7・8月行動

726ten

7月26日、「『戦後レジーム』の70年を問う!7・8月行動」は、全水道会館で講演集会を行い、56人が参加した。

 講演集会は、敗戦後70年を検証し、8・15反「靖国」行動とセットで設定した。安倍政権は戦争国家に向けて戦争法案を衆院で強行採決し、参院でも強引な審議を行い制定をねらっている。安倍政権の暴走を許さず、同時に天皇制国家の植民地支配・戦争責任と象徴天皇制の戦後責任を追求し、国家による「戦没者」の慰霊・追悼を批判していく取り組みだ。

 集会は主催者の基調報告から始まり、「1985年の中曽根首相による靖国公式参拝に抗議してから、毎年抗議デモを行い30年。ここ10年は、街宣右翼、在特会などによる暴力的攻撃が激しくなってきた。今年も8・15反『靖国』行動を取り組む。戦後国家そのものが象徴天皇制として作られた問題を解き明かし、平和主義・人権などを右から潰すことをねらう安倍の『戦後レジーム』を攻撃を跳ね返していこう。かつて村山首相は、村山談話を発表した記者会見で『天皇に戦争責任はない』と発言した。天皇の戦争責任を問わないまま引き継いでいることを示した。この現実と格闘し反天皇制、安倍を打ち倒そう」と呼びかけた。


米国の世界戦略と象徴天皇制国家


 田中利幸さん(「8・6ヒロシマ平和のつどい2015」代表)は、「米国の世界戦略と象徴天皇制国家」というテーマで講演した。

 田中さんは、「敗戦七〇周年を迎えるにあたって~戦争責任の本質問題を考える」という切り口から①明仁の「慰霊の旅」②裕仁の戦争責任③裕仁の戦後責任と天皇制について批判した。 

 そのうえで「安倍政権打倒の必要性」について、次のように強調した。

 「原爆と大量の焼夷爆弾を使った無差別大量殺戮という由々しい『人道に対する罪』を犯した国家責任が問われることがなかった米国は、戦後も、朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガン戦争、イラク戦争などで繰り返し無差別爆撃を続け、世界各地で多くの市民を殺傷してきた。にもかかわらず、その犯罪性が追求されることがなく、したがってなんらの国家責任も問われないままこの70年を米国はおくってきた。そのような正義に反する戦争をするたびに、いつも『正義の戦争』であると主張してきた無責任国家である米国の支配に完全に従属し、独立国でありながら米国の植民地のごとく自立性と自律性を失った政策を70年間も続け、国民への真の責任を回避してきた日本政府の無責任さにも大きな原因がある。同時にまた、そのような状況に『断乎抵抗できる個々人の自立と、それを支えかつ自己批判をも可能にする普遍的原理の内なる確立』をしてこなかった我々市民自身の責任も、ここで再確認する必要がある」。

 「戦後70年を経たいま、安倍政権を打倒し、日本を本当の意味で人道的、平和的な社会にするような方向にその進むべき進路を矯正するためには、もう一度、戦後の様々な問題の発生源である『終戦の詔勅』を厳しく再検討・批判し、いろいろな局面での日米両国の国家責任を厳しく問い直すことが、必要不可欠であると私は信じる。つまり、『過去の克服』を国民的レベルで成功させない限り、安倍政権打倒は困難であり、日本社会の破滅を避けることも非常に難しいと私は考える」。

 「そのために、今年の『8・6ヒロシマ平和へのつどい2015』では、8月4日から6日の3日間にかけて『検証:被爆・敗戦70年―日米戦争責任と安倍談話を問う―』という集会を開くことにした。みなさんからの強い支援と協力をえて、この集会をぜひとも成功させ、安倍政権打倒の運動に少しでも貢献できれば幸いである」。

 連帯アピールが、「2015 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動」、つくばの「戦時下の現在を考える講座」、安倍靖国参拝違憲訴訟の会から行われた。


8.15反「靖国」行動へ


 最後に主催者から「8.15反靖国デモ」(8月15日/15:00集合/16:00デモ出発/事前打ち合わせ会場:スペースたんぽぽ(水道橋駅5分・たんぽぽ舎4F)/主催:「戦後レジーム」の70年を問う!7・8月行動)への参加が呼びかけられた。
(Y)

報告:教科書ではじまる『戦争する国』STOP! 5.25みんなのつどい

教科書 5月25日、安倍教育政策NO・平和と人権の教育を!ネットワーク、子どもと教科書全国ネット21の呼びかけによる「教科書ではじまる『戦争する国』STOP! 5.25みんなのつどい」(主催:教科書集会実)が文京シビックセンターで行われ、180人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として新自由主義・愛国心を軸にした教育再生路線を押し進めている。とりわけ教科書に対しては、領土教育、慰安婦、戦後補償問題などをターゲットにして政府の統一見解を加筆するよう強要してきた。

文部科学省は、4月に2016年度から使われる中学校用の教科書検定結果を公表したが、例えば、社会科の検定を申請した教科書一八冊すべてが尖閣諸島と竹島について取り上げて「日本固有の領土」と記述し、周辺諸国の主張を一切無視した。下村博文・文科相は「これまで光と影のうち影の部分が多かった。政府見解を載せることで、よりバランスがとれる」と居直った。

 それだけではない。天皇制・侵略戦争を賛美する育鵬社、自由社の教科書(歴史・公民)の採択にむけた右派の策動が強まっている。日本教育再生機構が作った教育再生首長会議に参加している首長が教科書採択に介入して育鵬社教科書を採択させようとしている。また、自民党、日本会議、日本女性の会、幸福実現党などが反動教科書採択運動を展開している。安倍政権による不当な教科書介入を許さず、育鵬社、自由社の教科書採択阻止にむけた取り組みの強化が求められている。集会は、5月以降の各地区運動に向けた意志一致として行われた。

育鵬社、自由社の教科書採択阻止

 野平晋作さん(ピースボート共同代表)が開会あいさつを行い、「安倍政権は戦争法案を国会に提出し、なにがなんでも成立させようとしている。この流れとセットで教育・教科書に介入し、反動的な教科書を採択させようとしている。この動きをストップさせよう」と訴えた。

 寺川徹さん(出版労連副委員長)は、「育鵬社教科書の問題点と教科書をめぐる情勢」というテーマで報告し、中学校検定(社会科)の特徴について提起した。

 「教科書を国家統制するために政府、自民党の圧力が出版社にあり、結局、出版社が自主規制してしまう。そのうえで検定・採択段階での規制によって政府が求める教科書ができあがってしまうシステムだ。検定審査要項・学習指導要領解説の改悪が行われ、次々と検定基準が改悪された。戦後補償問題では『国家間での賠償問題は解決済み』という政府の立場を追加させた。慰安婦記述では『軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような資料は発見されていない』という政府の立場を追加させた。関東大震災で軍や警察・自警団によって数千人の朝鮮人が虐殺されたという記述に対して『数千人』は通説的な数字ではないことを追
加させた」。

 「原発記述、沖縄戦記述など、総じて安倍政権・文科省の意向を出版社側が過度に反応している。全体的に戦争加害の記述なども後退した」。

 さらに育鵬社教科書に対して「歴史教科書は、天皇中心の国家観の育成、戦争を美化し,肯定的に受け止める歴史認識の育成にねらいがある。公民教科書は、憲法改正のためのパンフレットとも言える。立憲主義を否定し、国民をしばる憲法観の醸成だ。つまり、もの言わぬ国民・労働者の育成にある」と批判した。

 田代美江子さん(埼玉大学教授)は、「『戦争する国』づくりに対抗できる教育をつくる―安倍『教育再生』政策の意図を見抜く力を若者に―」というテーマで基調講演し、①「戦争する国」づくりのために否定される権利として教育②育鵬社の教科書にみる人権・権利の否定③若者の歴史認識と現状認識と未来認識などについて紹介し、問題提起した。

 リレートークが行われ、公正な採択を求める大田区民の会、横浜教科書採択連絡会、子どもたちに「戦争を肯定する教科書」を渡さない品川区民の会、武蔵村山子どもの教育と文化を育てる会、江東区中学校教科書の採択を考える会、東京教科書採択連絡会から報告と今後の取り組みについての発言があった。

 最後に「まとめと行動提起」が俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21)から行われ、「育鵬社、自由社教科書をどの子どもにも渡さないために」①教育委員会への取り組み②地域の住民に広げていく取り組み③安倍政権の諸政策に反対する様々な運動と手をつなぎ、広範な大運動をめざす―ことを提起した。参加者全体で確認し、スクラムを強化した。(Y)

報告:4.28―29敗戦70年:沖縄・安保・天皇制を問う連続行動

IMG_1052 4月28日~29日、敗戦70年:象徴天皇制の70年を撃つ/4・29反「昭和の日」行動と反安保実行委員会の共催で「敗戦70年:沖縄・安保・天皇制を問う連続行動」が取り組まれた。

 主催者は、4月28日(沖縄デー)と29日(「昭和の日」=ヒロヒトの誕生日)の連続行動を

①近代天皇制国家の出発点をなす「琉球処分」、沖縄差別・収奪政策、「皇民化」政策から沖縄戦、米軍支配と「本土」からの切り捨て、「復帰」による再統合と安保前線基地化のうえで辺野古基地建設反対住民に対する暴力の強行がある

②天皇制国家の侵略・植民地支配・戦争といった負の歴史を総括して歩み出すべきサンフランシスコ講和条約発効の日(4月28日)が、しかし、「切り詰めた」補償と戦争責任の曖昧化、日本列島の米軍基地化の継続、そしてその一環として沖縄の「切り捨て」の日となってしまった

③こうした「誤った戦後のスタート」を直視し、あるべき「負の歴史の総括」を求めていくことを確認して取り組んだ。

高里鈴代さんの講演

 28日は、千駄ヶ谷区民会館で「占領・『復帰』そして現在(いま) 沖縄基地問題からみた戦後70年」というテーマで高里鈴代さん(基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)の講演が行われ、七五人が参加した。

 高里さんは、冒頭、「2013年4月28日、政府として主権回復の日の式典を行った。しかし沖縄では、『屈辱の日』であり、抗議デモを行った。沖縄の辺野古基地反対を無視して日米会談で再確認してしまった。どのような立場から戦後70年を振り返るのか」と問いかけた。

IMG_1048 そのうえで「沖縄戦の特徴」について「実態は、軍命による集団自決、スパイ容疑で住民虐殺、強制移住によるマラリヤ禍、疎開船・対馬丸が撃沈され多くの児童と住民が犠牲となった。14歳から17歳の男子は鉄血勤皇隊へ、女子は従軍看護婦になった。

沖縄全域に軍隊慰安所が一四五ケ所設置され、韓国・朝鮮、台湾そして沖縄の女性たちが軍隊慰安婦にされた。軍は銃剣で脅し、民家を慰安所に強制接収した。当時の泉守紀知事は、『ここは満州や南方ではない。少なくとも皇土の一部である』として慰安所設置を拒否したが、更迭された。このように天皇制護持の『捨石戦』であった」と批判した。

 さらに①サンフランシスコ講和条約の締結と発効や人権を侵害する米軍基地の存在を厳しく批判し、とりわけ「戦後70年間にわたり駐留米軍構成員による、特に女性、少女へ向かう暴力、人権侵害が続いた。そもそも紛争地に直結する派兵基地の全機能は、兵士の事件、事故、女性への暴力と人権侵害に深く繋がっている。沖縄差別の実態を考えるには、①日本による植民地主義・同化政策など歴史的な背景②沖縄戦③米軍の異常な集中などの分析が重要だ」と強調した。

 連帯アピールが沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委員会、日韓民衆連帯全国ネットワーク、福島原発事故緊急会議から行われた。

大成建設への抗議

 4月29日は、4・29反「昭和の日」デモ(柏木公園<西新宿>)が行われ、100人が参加した。
 前段集会では、反安保実、自由と生存のメーデー・2015、反五輪の会、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会から報告と決意表明が行われた。

 デモは、昭和天皇裕仁の誕生日を賛美するための「昭和の日」の抗議とともに、デモコース途中にある新宿センタービル内の辺野古新基地建設工事を請け負う大成建設本社への抗議も同時に行われた。

 新宿一帯にわたって「天皇制賛美の『昭和の日』反対!天皇制解体!辺野古新吉建設を許さない!大成建設は工事をやめろ!」のシュプレヒコールを響かせた。

(Y)
 

4.28-29「安保・沖縄・天皇制」を問う連続行動

4月28日(沖縄デー)と29日(「昭和の日」=ヒロヒトの誕生日)の連続行動のご案内です。
現在の辺野古新基地建設をめぐるヤマト政府の姿勢は、講和条約の発効の日(沖縄切り捨ての日)から連続しています。

敗戦後70年の今年、沖縄の基地問題(=ヤマト政府の沖縄差別問題)を歴史的に振り返り、今現在の問題を考えます。

ぜひご参加下さい。


●転送・拡散歓迎!!
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4/28沖縄デー集会
占領・「復帰」そして現在(いま)
沖縄基地問題からみた戦後70年


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[講 師] 高里鈴代さん
     (基地・軍隊を許さない行動する女たちの会)
[日 時] 4月28日(火)18:00開場/18:30開始
[会 場] 千駄ヶ谷区民会館 1F会議室(JR原宿駅6分)
     http://www.j-theravada.net/tizu-sendagaya.html
[資料代] 500円
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4/29 反「昭和の日」デモ
敗戦70年:象徴天皇制の70年を撃つ
4・29反「昭和の日」行動
[日 時] 4月29日(水・休)13:00集合/14:00テ?モ出発
[集合場所] 柏木公園(西新宿)

http://chizuz.com/map/map95457.html

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■現在、沖縄・辺野古で繰り広げられている海上保安庁職員や県警機動隊による基地建設反対住民に対するひどい暴力の数々。

 その背景には、近代天皇制国家の出発点をなす「琉球処分」、沖縄差別・収奪政策、「皇民化」政策から沖縄戦、米軍支配と「本土」からの切り捨て、「復帰」による再統合と安保前線基地化といった歴史がある。

■天皇制国家の侵略・植民地支配・戦争といった負の歴史を総括して歩み出すべき講和条約発効の日(4月28日)が、しかし、「切り詰めた」補償と戦争責任の曖昧化、日本列島の米軍基地化の継続、そしてその一環として沖縄の「切り捨て」の日となってしまった。

■こうした「誤った戦後のスタート」を直視し、あるべき「負の歴史の総括」を求めて、今年も4・28「沖縄デー」と4・29の「昭和の日」を、「安保・沖縄・天皇制」を問う連続行動として取り組む。

[共催]
●敗戦70年:象徴天皇制の70年を撃つ 4.29反「昭和の日」行動
【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君か?代」強制反対の意思表示の 会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動評議会●反安保実行委員会

【案内】天皇のパラオ「慰霊」の旅⇒責任隠蔽儀礼を許すな!4.12集会

天皇のパラオ「慰霊」の旅⇒責任隠蔽儀礼を許すな!
4.12集会――殺し殺されるということ


[日 時] 2015年4月12日(日) 14:15開場
[会 場] 韓国YMCA 302会議室(JR水道橋駅6分/地下鉄神保町駅7分)
[資料代] 500円
[講 師] 彦坂諦さん(文学者/近著『文学をとおして戦争と人間を考える』)

■今年4月8~9日、天皇・皇后はパラオ共和国を公式訪問し、太平洋戦争の激戦地となったペリリュー島を訪れる。多くの日本兵・米兵が戦争で殺しあった島だ。


■その目的は戦争で死んだ日本(皇軍)兵士の「慰霊」。そこでは、誰が起こした何のための戦争であったかは問われることはない。また、1万人を超える兵士の具体的な死に様が思い起こされることもない。逆に、天皇制の戦争責任と個々の兵士の具体的な死の実相を隠蔽するための「慰霊」なのだ。


■敗戦から70年。天皇による「慰霊」という政治が隠そうとする戦争責任と戦場における殺戮と死の実態を、兵士の視点から考える――そういう集会にしたい。


ぜひご参加を!


[共催]
●敗戦70年:象徴天皇制の70年を撃つ 4.29反「昭和の日」行動
 連絡先 090ー3438ー0263
【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/
反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇
制問題情報センター/連帯社/労働運動活動評議会
●反安保実行委員会 連絡先 03ー3254ー5460

報告:敗戦70年と象徴天皇制の70年を撃つ 2・11反「紀元節」行動

2.11デモ 2月11日、「敗戦70年と象徴天皇制の70年を撃つ 2・11反「紀元節」行動」が千駄ヶ谷区民会館で行われ、130人が参加した。


安倍政権は、「イスラム国」による「人質殺害事件」を政治利用し、「対テロ」戦争への参戦、対中国シフトを強めながらグローバル派兵国家建設に突き進もうとしている。安倍首相は、ナショナリズムを煽っていくために戦前の「紀元節」(初代神武天皇の即位)を「祝日」としてデッチ上げた「建国記念の日」を位置づけ、昨年に続けてメッセージを発した。

 

天皇制と日本帝国主義の戦争責任を居直り、「先人たちは勇気と希望をもって新しい時代を切り開いてきた。……平和と繁栄を次の世代に引き継ぐ。10年先、50年先、100年先をも見据えた改革に果断に取り組む」と強調し憲法改悪にむけた「ロードマップ」を準備しているほどだ。応援団の産経新聞にいたっては、「中国の領海侵入などで日本の主権が脅かされているばかりか、国際的なテロ組織によって国民の命が危険にさらされてもいる」「紀元節制定時に倣って今こそ、国を挙げ『日本人自身が日本を衛る』覚悟を決めなければならない」(2・11)と叫んでいる。

 

これらと連動して右派勢力は、明治神宮会館で「日本の建国を祝う会」(神社本庁、日本会議など1000人参加)を行い「憲法改正に向けた動きを加速してゆく」「賛同者の輪を拡大する国民運動を大いに推進する」ことを決議した。日本会議は、その推進役として各地で「建国奉祝」行事を組織化し、「政府主催の式典」の実現をめざしている。

 

このような安倍政権と右派勢力の野望を許さず、天皇制解体と反「紀元節」を掲げて集会とデモが取り組まれた。

集会は、実行委から集会基調①安倍政権と敗戦70年②日米安保の強化、戦争国家化と沖縄の反基地闘争③安倍政権と天皇制について―を提起し、「敗戦70年をめぐる言論状況のなかで、いわゆる『安倍談話』をめぐってもすでにあらわれているように、植民地支配と戦争の責任、歴史認識が鋭く問われる年となる。戦後象徴天皇制の総括とも連動して、次なる『Xデー』に向けた平成天皇制の『総仕上げ』のキャンペーンともなるはずだ」と述べ、反天皇制運動を闘っていこうと訴えた。

 

森正孝さんから(映画「侵略」上映委員会)「安倍極右政権の歴史改ざん主義と中国脅威論」というテーマで講演が行われた。

 

森さんは、「戦後70年の二つの核心的課題」について「①歴史修正主義による歴史改ざん問題〈村山談話の全面否定による安倍談話の発出/軍隊慰安婦と南京大虐殺の否定〉」と「②積極平和主義の名による積極的武力主義〈集団的自衛権行使するための18本の戦争法を成立させる/辺野古新基地建設をめぐる攻防〉を取り上げ、「ニューヨークタイムス」の「歴史修正主義やナショナリズムの推進勢力と軍事力強化を求める勢力が重複一体となっている。中国との対立関係が強調され、軍事力強化が日本国民に説得力を持っており、東アジアの緊張の原因となっている」(社説)を紹介しながら批判した。

 

そのうえで「戦争の記憶をどう継承するのか」「当事者世代が消えてもなお戦争の記憶をどうつなげていけるのか」と問い、「映像・ミュージアムの充実、戦跡ツアー、アジアの被害者聞き取りなどを通した戦争の記憶の社会的共有化、戦争体験の歴史体験化、教育現場における歴史教育を充実化させていかなければならない。戦争美化・帝国日本の美化が強まっているなか、史実を繰り返し伝える努力がますます重要な取り組みになってきている」と強調した。

 

さらに「安倍首相の右翼人脈、何をやってもOKという状況に入っている。民間右翼は、『憲法改正を実現する1000万人署名』(美しい憲法をつくる国民の会)など草の根右翼運動と対決する取り組みが求められている」が、とりわけ「中国脅威論」(尖閣諸島〈釣魚諸島〉問題/軍事力強大化/南シナ海領有権問題/米国と中国の関係)のウソを暴き出し、歴史的に批判していくことが必要だ」と指摘した。

 

連帯アピールとして、「2015・3・1独立運動96周年集会実行委員会」、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、福島原発事故緊急会議、警察の人権侵害を許さない会などから行われた。

不当逮捕糾弾!

集会終了後、渋谷に向けてデモに移った。天皇主義右翼は、事前に参加団体に対して天皇制批判をやめろなどという「脅迫状」や「いやがらせ電話」をかけ、反天皇制運動の破壊を試みてきた。この日もデモ破壊をねらって突入を行ってきた。挑発に乗らず、毅然とデモを展開しぬいた。

 

ところが警察権力は、デモ出発時から過剰警備、盗撮を強行し続けた。「右翼警備」を口実にしながら参加者に対して不当な挑発を繰り返し、不当弾圧の「チャンス」をねらっていたことは間違いない。デモに平行して歩道にいた「不当逮捕」を任務とする赤ヤッケを着た私服警察部隊が、突然、仲間たちに襲いかかってきたのだ。部隊の突入に続いて機動隊が介入し、デモ破壊を行いながら、そのどさくさで一人の仲間を不当逮捕し、原宿警察署に連行した。その「素早さ」は、事前に計画されていたのではないかと思わせるほどだ。右翼を先兵にしながら警察権力の闘争破壊、仲間の不当逮捕を許さない。

 

デモは解散地点の神宮通公園で集約。原宿警察署に不当勾留されている仲間への激励行動が取り組まれた。原宿署の二次弾圧策動をはねかえし、「不当逮捕糾弾!仲間をすぐかえせ!」を繰り返した。ただちに救援会の準備に入り、奪還の取り組みを開始している。仲間の早期奪還のための支援・連帯を行っていこう。

 

(Y)

*被弾圧者は12日に奪還された。

 

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【案内】敗戦70年と象徴天皇制の70年を撃つ 2・11反「紀元節」行動

敗戦70年と象徴天皇制の70年を撃つ 2・11反「紀元節」行動

▼講師 森正孝(映画「侵略」上映委員会)
◯安倍極右政権の歴史改ざん主義と中国脅威論

▼日時 2015年2月11日(水)
13時15分開場 *集会後デモ

▼場所 千駄ヶ谷区民会館2F
JR原宿駅/地下鉄北参道駅下車

▼ 12月の衆院選で「勝利」した安倍政権は、どのような無茶も「国民の信任」のもとで強行できると思い上がっているようだ。もはや法も人権も民主主義もない、傍若無人に戦争をする国づくりに突き進む姿しかみえない。

▼ 侵略戦争と植民地支配の歴史。戦前より一貫して利用し尽くすだけの支配的関係を強いてきた沖縄の基地問題。原爆被害をまんまと原発推進にすり替えた詐欺の政治。歴史に頬被りを決め、戦争を「平和」と言いくるめてきた日本政府は、米国との密約を重ねることで無反省・無責任な「敗戦処理」と「戦後復興」を果たした。

▼ その結果とも言える差別・排外主義、偏狭なナショナリズムに社会は席巻され、あらたな棄民政策による貧富の格差は拡大するばかり。憲法破壊と戦争国家のゴールがそこに見えている。

▼ そして天皇一族は、戦後的価値が一掃される中で不安定に陥る社会をまとめるべく、すべての矛盾を覆い隠す役割に、今年も忙しく動くことだろう。すでに3.11の東日本大震災追悼式や4月のパラオ慰霊訪問などが予定されている。

▼ 敗戦から70年の今年、放置され形を変えながら残り続けた問題の一つひとつをたぐり寄せ、現在の問題と繋げながら、日本社会と安倍政権にあらためて突き返していきたい。

▼ 敗戦70年最初の反天皇制行動、2.11反紀元節の集会とデモへ! 

敗戦70年と象徴天皇制の70年を撃つ 2・11反「紀元節」行動
http://2015211.blogspot.jp/

【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

【フランス】「シャルリー・エブド」への恐るべき攻撃への「国民的団結」は罠だ

1月11日にパリでは、オランド政権が呼びかけた大規模な「テロ」反対デモが行われたが、NPAはその呼びかけを拒否し、以下の声明を発した。

p0110
左から欧州委員会のジャンクロード委員長、イスラエルのネタニヤフ首相、サルコジ前仏大統領、
マリのイブラヒム・ケイタ大統領、オランド仏大統領、ドイツのメルケル首相、パレスチナのアッバス議長



「シャルリー・エブド」への恐るべき攻撃への
「国民的団結」は罠だ

民主主義と連帯のためにレイシズムに反対する団結を


2015年1月11日

NPA(反資本主義新党)



 フランシスコ・オランドの社会党、ニコラ・サルコジのUMP(国民運動連合)、そしてフランスの政党の圧倒的多数や、政府の多くの高官たちがならんで一月一一日にパリで行われる「国民的統一」のデモにNPAは参加しない。

 重火器を携えた襲撃で、「シャルリー・エブド」のパリ事務所で一二人が殺されたことは、同情、憤慨、怒り、嫌悪の感情を全国的に引き起こした。このテロリストによる攻撃は全く受け入れられないことである。職員や漫画家たちの殺害は、われわれすべてに向けた犯罪であり、民主主義と表現の自由に対する犯罪である。われわれはこの血の惨劇の犠牲者に全面的な連帯をささげる。

こうした犯罪に関わった者たちは、テロを望んだのであり、意識的に恐怖を挑発したのである。かれらは極度の緊張に満ちた状況を作り出し、衝突とその過激化を引き起こそうとした。そこには、レイシズムとイスラム憎悪の高まりに直面するという大きな危険が存在する。われわれはすでに、モスクや住民への攻撃といった反ムスリム活動を見ている。われわれは、一切の妥協なくこうした事態に抗しなければならない。われわれは以前にも増して、あらゆる形での共同体に烙印を押し付ける行為や、いかなる形態の差別にも反対して闘わなければならない。われわれはまた、治安部隊により大きな権力を与えたり、市民的自由を制限することも拒否しなければならない。

オランドは国民的団結を訴えている。彼の社会党とサルコジのUMPは、国民的団結のデモを組織しており、オランドは一月九日に国民戦線と会い、そのデモに国民戦線が参加するよう招き入れたのである。こうしたやり方でかれらは、われわれが生きている政治的環境の質的低下と有害な雰囲気への自らの責任を覆い隠そうとしているのだ。かれらはそうでないように装いながら、外国人嫌いでレイシスト的な空気、外国人や自分とは違った人びとへの恐怖をはぐくんでいるのだ。それは憎悪の地盤の育成なのである。かれらは、勤労民衆を分断し、勤労民衆をかれらの政策に従属させ、また勤労民衆を自分たちが反対していると主張している文明破壊を引き起こすかれらの社会秩序に従属させることを望んでいるのだ。シニシズムの縮図はマリーヌ・ルペンである。彼女のおもな活動とは移民と外国人をターゲットにしたゼノフォビア(外国人嫌悪)の煽りたてである。

絶望とバーバリズム

 この殺害の暴力は、どこからもたらされたのだろうか。それは、労働者階級の資産で生活している多くの若者たちにとってきわめてよくある社会的・モラル的暴力の核心において作り出されたものである。それはレイシズム、ゼノフォビア、差別と、失業と搾取の暴力である。この文明破壊的暴力は、右派と左派の財政支出をめぐる社会的戦争が生み出した「モンスター・チャイルド」(恐るべき子どもたち)なのである。その頂点においてかれらがイラク、アフガニスタン、リビア、アフリカ、シリアに対して行った戦争がある。さらに数十年にわたるパレスチナ人民に対する戦争がある。

これらは、そのただ一つの目的が多国籍企業の支配とかれらの略奪の権利を維持しつつ、もっとも反動的な原理主義者を力づける戦争なのである。この文明破壊的な暴力は、もう一つの異なった形での文明破壊的暴力を創造する。「シャルリー・エブド」に対する犯罪がその劇的な表現となった社会的解体に対する回答は、それを可能にした政治に対してわれわれが闘うことぬきには、存在しないのだ。

労働者と諸民族の連帯

われわれの「シャルリー・エブド」への連帯、そしてこの憎悪に満ちたテロリスト犯罪の犠牲者――その何人かはわれわれの闘争にしばしば参加していた――への連帯は、諸民族や個々の男女を相互に敵対させるすべての反動的愚行、そしてすべての後ろ向きの偏見に対して闘うことである。民主主義と表現の自由は、民衆や人命の尊厳と同様に不可分のものである。

われわれが職場、家庭、大学で、反動派や政府から完全に独立した形で、民主主義と自由を生きたものにするために、討論し、会合し、デモを行うのはそのためである。


都教委と自衛隊が一体となった「防災教育」を利用した高校生リクルートを許さ

BsK-YOXCMAASjHn 東京都教育委員会は、安倍政権のグローバル派兵大国建設と連動して、先取り的に愛国心教育と新自由主義教育を押し進め、その一環として「東京都教育ビジョン(三次)」で「防災教育と自衛隊と連携」することを掲げ、「防災教育推進校」を設定してきた。

 


すでに「防災教育推進校」の田無工業高校は、陸上自衛隊朝霞自衛隊基地での宿泊防災訓練(2013年7月26日~28日)、続いて夢の島の東京スポーツ文化館での防災訓練(2学年の127人参加/28人不参加)を強行した(14年2月3日~5日)。参
加した自衛隊員が12人、都教委が16人が参加し、すべての経費(施設使用料等131万1820円、一般需用費105万900円など)を都教委が負担している。

 

さらに大島高校も11月26日~28日にかけて横須賀の自衛隊武山駐屯地での宿泊訓練を強行し、2年生33人が参加した。表向きは都教委高校教育指導課が自衛隊連携訓練校を募集し(4月18日)、大塚健一大島高校校長が応募したような形にしている。

 

だが大島高校の事前に年間行事予定に組み込んでいなかったことから明らかなように都教委が昨年10の台風26号による大島町土石流災害と自衛隊訓練を強引に結びつけて強要したのである。しかも「教育活動としての防災訓練」と言っていながら非公開だった。なぜならば訓練内容が大島高校職員会議資料「防災教育実施要項」によれば「整列と行進等」「起床・点呼」「自衛隊員が実行している規則(ルール)に従って団体行動」などで、まさに「基本教練」の軍事訓練そのものだからだ。

 

また、九鬼東一一等陸佐(防衛大学校教授)による講話も行っている。自衛隊は、防災訓練を「広報活動」という募集活動として位置づけている。つまり田無工業高校と同様に自衛隊入隊のための宣伝ショーを繰り広げたのである。

 


これは災害予測と連絡体制の強化、防災設備の補強、大島町消防本部―消防団―地域住民とともに防災陣形を担っていく姿勢がない。戦争のための軍事行動の自衛隊訓練に高校生を参加させることを前提にしているからだ。



「赤紙がきた」

「軍隊と教育」の結合強化はこれだけではない。7月1日、安倍政権が集団的自衛権行使容認を閣議決定した日に「自衛官募集」の案内DMが全国の高校3年生の自宅宛に送付していた。高校生たちの間では、一斉に「徴兵制みたいだ」「赤紙がきた」というメールが飛び交った。当然、どうやって住所を知っているのだという疑問が噴き出した。

 

この「謎」について東京新聞(10月6日)は、「防衛省が自衛官募集DMを郵送するため、住民基本台帳に記載されている適齢者の名前、生年月日、性別、住所の四情報の提供を求めたのに対し、全国の1742市町村・特別区(3月末現在)のうち、約71%に当たる1219市町村・特別区が積極的に情報提供していた」関係を築き上げてきたことを明らかにしている。

 

報道に対して自衛隊は、「毎年、高卒予定者への求人広報活動解禁日から『自衛官募集』のDMを送っており、「ことしは、閣議決定と募集広報の解禁日がたまたま重なった」と居直った。

 

しかも「住民基本台帳の一部写しの閲覧は適法」であり、「自衛官および自衛官候補生の募集」が自衛隊法九七条(都道府県知事および市町村の長がその事務の一部を行うこととしている)に基づいて行っているから「合法」だと正当化した。つまり自衛隊は、高校生、学生をターゲットにした自衛隊員へのリクルートのために個人情報大量取得のやりたい放題とともに監視・管理を強化していくことも狙っているのだ。

 

抗議運動の後退によって長年、自衛隊は学校掲示板に募集ポスターを掲示し、大学祭時にキャンパスや防災訓練のたびに宣伝ブースの設置を任務として行ってきた。例えば、自衛隊神奈川地方協力本部のサイトでは「総合的な学習の時間~職場体験学習~」として「神奈川県内の小・中・高校のカリキュラムとして実施されている『総合的な学習の時間』(職場体験学習)の県内の駐屯地(基地)受入支援を行っています」と募集活動も行っているほどだ。このような宣伝・「職場体験学習」と称したリクルート活動の拡大に反対していく取り組みが急務だ。


防災教育の実態を暴く

大島高校の自衛隊防災訓練に対して11月11日に「大島高校の自衛隊での訓練に反対する緊急集会」(実行委員会)が行われた。都教委包囲・首都圏ネットワーク、「ふぇみん婦人民主クラブ」、「自衛隊をウオッチする市民の会」などが公開質問状、抗議の申し入れを行っている。

 

bk-4886837727 また、ブックレット「高校生をリクルートする自衛隊・自衛隊の手法を取り入れる教育行政」(同時代社発行・800円)が緊急出版されている。

 


本書は、「1 高校生に届く自衛隊からの手紙――自衛隊は「平和を、仕事にする」職業か?/2 「防災訓練」の名のもとに、教育現場に入りこむ自衛隊/3 自衛隊駐屯地で行われた高校生の「防災訓練」/ドキュメント 東京都立田無工業高校生の朝霞駐屯地での三日間/4 都立田無工業高校二回目の自衛隊との宿泊防災訓練 夢の島・BumBの宿泊防災訓練レポート/5 沸き上がる自衛隊の宿泊防災訓練への抗議・反対運動の取り組み 自衛隊をウォッチする市民の会/都教委包囲首都圏ネットワーク/ふぇみん婦人民主クラブ/6 都立大島高校の宿泊防災訓練/7 銃剣道による自衛隊への子どもたちの取り込みは許されない!/8 東京都総合防災訓練とこれへの児童・生徒の参加」について取り上げ、「軍隊と教育」の結びつきの現段階を批判している。この流れを阻止するために必読書である。

 

都教委は、安倍政権と「国家安全保障戦略(NSS)」(13年12月17日)が求める「我が国と郷土を愛する心を養う」活動として防災教育推進校を指定し、高校生を国防訓練に動員していくために自衛隊リクルーターの任務を強化しつつある。安倍政権による集団的自衛権の行使容認によって、「軍隊と教育」の結合、定着の拡大化をねらっている。都教委と自衛隊が一体となった高校生の軍隊動員を許してはならない。
(Y)

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中教審の「道徳の教科化」答申批判―安倍政権の教育再生実行会議路線を許さない

img_1 文科省の諮問機関である中央教育審議会(安西祐一郎会長)は、10月21日、安倍政権のグローバル派兵国家建設の一環である新自由主義教育政策と愛国心教育の徹底に向けた教育再生実行会議路線の具体化である、小中学校の「道徳の時間」の教科化強行にむけて「道徳に係る教育課程の改善等について」を答申した。

 

中教審の「道徳の教科化」答申に至る経過はこうだ。

 

安倍首相は、第一次安倍政権(2007年)時に道徳の教科化を策動したが中教審、文科省官僚の抵抗によって頓挫したことを踏まえ、人事配置から着手した。

 

下村博文文科相、副大臣に藤井基之、丹羽秀樹、政務官に赤池誠章、山本ともひろなどの天皇主義右翼、日本会議に加盟する自民党議員を文科省の役職につかせた。

 

それに先行して安倍の極右思想と国家主義を実現していく演出装置である教育再生実行会議にも佃和夫(原発・兵器産業の三菱重工業会長)、加戸守行(「新しい歴史教科書をつくる会」、前愛媛県知事)、河野達信(「日の丸・君が代」教育推進の全日本教職員連盟委員長)、曽野綾子(歴史偽造・右翼作家)、八木秀次(日本教育再生機構)など札つきの右翼を配置していた。

 

再生会議は、「いじめの問題等への対応について」(第一次提言)(13年2月26日)で「改正された教育基本法の理念が十分に実現して」いないと称して「道徳の教科化」が必要だと強調した。それは「心のノート」を使った「規範意識」「道徳」の押し付け、学習指導要領で事例を列挙し、成績をつけるというものだった。委員の加戸は「戦前の修身教育を思い出させるなどと批判はあるが、今はそんな時代ではない。文科省にはできない道徳の教科化を、政治主導で方向づけできる」と居直っていたほどだ。

 

 

道徳教科化のねらい

 

 

 

この教育再生実行会議路線を踏襲する形で文科省は、「道徳教育の充実に関する懇談会」を設置した。最終的な報告書案(一三・一二・二)も「規範意識」「道徳」の押しつけの姿勢を維持して①小中学校の「道徳の時間」の教科への格上げ②評価は数値ではなく記述式③教材は検定教科書④授業は学級担任が受け持つ⑤「道徳教育推進リーダー教師」を指定することを提言した。要するに「我が国と郷土を愛する」という「愛国心条項」盛り込んだ改悪教育基本法の理念を押しつけ、強要していくために道徳の教科化を実現していくことにある。

 

すでに文部科学省は、道徳教育用教材「心のノート」を全面改訂し、「私たちの道徳」を完成させ、四月からばらまいている。

 

小学校五、六年の「私たちの道徳」は、 「4みんなとつながって⑴法やきまりを守って ⑵公正、公平な態度で ⑶自分の役割を自覚して ⑷公共のために役立つことを ⑸家族の幸せを求めて ⑹より良い校風を求めて ⑺郷土や国を愛する心を ⑻世界の人々とつながって」、同様に中学の「私たちの道徳」でも「4社会に生きる一員として ⑴法やきまりを守り社会で共に生きる ⑵つながりをもち住みよい社会に ⑶正義を重んじ公正・公平な社会を ⑷役割と責任を自覚し集団生活の向上を ⑸勤労や奉仕を通して社会に貢献する ⑹家族の一員としての自覚を ⑺学校や仲間に誇りをもつ  ⑻ふるさとの発展のために ⑼国を愛し、伝統の継承と文化の創造を ⑽日本人の自覚をもち世界に貢献する」という項目を立てて愛国心と国家主義を巧妙に注入しようとねらっている。

 

安倍は、「教育基本法を改正し、教育の目標に伝統文化の尊重や愛国心や郷土心も書いたが、検定基準では改正基本法の精神が生かされていない」(一三年四月一〇日)とどう喝しながら、中国や韓国などのアジア諸国に配慮するよう求める「近隣諸国条項」の撤廃を主張してきた。

 

文科省は、道徳の教科化によって検定教科書として改悪教基法下の道徳教科書を作り上げていく魂胆だ。しかも安倍政権が求めるグローバル資本主義と戦争国家を担う人材育成にむけた現代版「修身科」と国定教科書の再現である。

 

 

 

国家に忠実な人間育成

 

 

 

中教審答申は、基本的に自民党「教育再生実行本部」、安倍政権の「教育再生実行会議」、文科省の「道徳教育の充実に関する懇談会」の提言を集約したものでしかない。

 

答申の「1 道徳教育の改善の方向性」の「(1)道徳教育の使命」において「道徳教育は、人が一生を通じて追求すべき人格形成の根幹に関わるものであり、同時に、民主的な国家・社会の持続的発展を根底で支えるものでもある」と規定し、国家建設を担うための規範意識の形成として位置づけるのだ。

 

ここを基準とし、前提にしているから小学生、中学生に対する道徳教育は、「社会を構成する主体である一人一人が、高い倫理観をもち、人としての生き方や社会の在り方について、多様な価値観の存在を認識しつつ、自ら感じ、考え、他者と対話し協働しながら、よりよい方向を目指す資質・能力を備えることがこれまで以上に重要であり、こうした資質・能力の育成に向け、道徳教育は、大きな役割を果たす必要がある」などと高圧的な姿勢で露骨な国家建設にとって有効な価値観、倫理観をでっち上げ押し付け、国家に忠実な人間育成を推し進めるものになっている。どのような社会なのかという分析も総括もなく、グローバル資本主義と新自由主義による競争主義、弱肉強食、格差拡大と貧困化の社会を批判していく回路の重要性に触れることもない。

 

しかも「特別の教科 道徳」(仮称)として新たに位置付けているが道徳の教科化の根拠が薄弱なままだ。強引に「学校教育の中核として位置付けられるべきもの」と押し出し、「道徳教育の要である道徳の時間において、その特質を生かした授業が行われていない場合があることや、発達の段階が上がるにつれ、授業に対する児童生徒の受け止めがよくない状況にあること、学校や教員によって指導の格差が大きいことなど多くの課題が指摘されており、全体としては、いまだ不十分な状況にある。こうした実態も真摯に受け止めつつ、早急に改善に取り組む必要がある」から「道徳の教科化」が必要だと恫喝するだけだ。

 

結局は、安倍政権がめざすグローバル派兵国家構築にむけて「学校における道徳教育全体の充実を図ることは、教育基本法に定める『人格の完成』や『平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質』の育成など教育の根本的な理念の実現にとっても極めて大きな意義をもつものと考える」と結論づけるのだ(答申「2 道徳に係る教育課程の改善方策」)。

 

 

 

教育と軍隊

 

 

 

あげくのはてに答申は、わざわざ「なお、道徳教育をめぐっては、児童生徒に特定の価値観を押し付けようとするものではないかなどの批判が一部にある」と触れざるをえないほど社会的批判を気にしているポーズをとりながら、「しかしながら、道徳教育の本来の使命に鑑みれば、特定の価値観を押し付けたり、主体性をもたず言われるままに行動するよう指導したりすることは、道徳教育が目指す方向の対極にあるものと言わなければならない」と答申の基本性格と矛盾、整合性がないことを表面化する欠陥を露呈している。

 

「道徳の視点の順序」において「3 主として自然や崇高なものとの関わりに関すること」と「4 主として集団や社会との関わりに関すること」を取り上げ、天皇制と「日の丸・君が代」教育を射程にしたイデオロギー注入を指摘している。

 

「3 その他改善が求められる事項」では、「道徳教育は、人の一生涯にわたる人格形成に関わる課題であって、就学前の幼児期、高等学校、特別支援学校などにおける道徳教育についても、一貫した理念に基づき、改善を図っていく必要がある」と明記し、「幼稚園や高等学校における道徳教育の充実に関しては、学習指導要領の総則に関わる部分を除き、主に次期全面改訂に際し、本格的に検討を行うべき事柄である」と強調している。

 

とりわけ高等学校を対象にした道徳教科化導入策動は、「道徳教育推進教師のリーダー役として助言等を行う『道徳教育推進リーダー教師』(仮称)の設置の促進や、道徳教育を専門に担当する指導主事の配置、道徳教育に優れた経験を有する退職教員や民間人材の活用など、教員の指導力向上を推進するためのスタッフの充実も必要である」と合わせて提示していることに注意しなければならない。

 

この提起は、すでに愛国心教育と新自由主義教育を先取りしてきた東京都教育委員会の取り組みを先行事例として組み込んでいく危険性がある。

 

都教委は、「東京都教育ビジョン(三次)」で「防災教育と自衛隊と連携」する「防災教育推進校」、「道徳教育先行実施校」、「規範意識向上先行実施校」を設置した。さらに「道徳授業地区公開講座」を行い、八月に都内全公立小・中学校の道徳教育推進教師を対象にした養成講座を行った。「東京都道徳教育教材集」をベースにしながら都教委に忠実な教師作りを強化してきた。

 

「ボランティア活動での活用事例」には「東京消防庁の防災訓練の写真」を見せ、「防災訓練」も地域にとって大切な活動である」と取り上げている。この位置づけのもとに生徒たちを防災訓練に動員している。

 

すでに「防災教育推進校」の田無工業高校では陸上自衛隊朝霞自衛隊基地での宿泊防災訓練(2013年7月26日~28日)、自衛隊リクルーターが指導する夢の島防災訓練を強行した(14年2月3日~5日)。社会的批判が強まるなか、11月26日~28日にも大島高校の自衛隊武山駐屯地での宿泊訓練を再度強行しようとしている。高校生を国防訓練に動員し、自衛隊入隊を応援する始末だ。都教委のように道徳授業、軍隊の一体化に結びつく危険性を厳しく批判しなければならない。

 

安倍政権が「国家安全保障戦略(NSS)」の基本方針(13年12月17日)で「我が国と郷土を愛する心を養う」を明記したことと連動した動きだ。NSSは、「国家安全保障を身近な問題として捉え、その重要性や複雑性を深く認識することが不可欠」だとして位置づけていることに現れている。

 

「特別の教科 道徳」は、「日の丸・君が代」強制に続く国家による思想統制であり、戦前の戦争動員のための皇民化教育の「修身科」の復活と言える。安倍政権・自民党・日本会議など右翼勢力の悲願であった「道徳の時間」教科化に反対していこう。

 

(Y

 

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