虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

反天皇制-反ナショナリズム

報告:「明治150年」天皇制と近代植民地主義を考える8・15行動

15反天 8月15日、「明治150年」天皇制と近代植民地主義を考える8・15行動実は、在日韓国YMCAで8・15反「靖国」行動の集会を行い、185人が参加した。

 安倍政権はグローバル派兵国家建設に向けた改憲攻撃、天皇代替わりと「明治150年」を一体化させた天皇制賛美キャンペーンを繰り広げている。連動して全国戦没者追悼式で天皇明仁は、最後の式典出席として「おことば」で「戦後の長き
にわたる平和な歳月に思いを致しつつ」の一節を加え、またしても欺瞞的な「平和主義」天皇像をデッチ上げた。日米安保体制下、戦争準備態勢を押し進めながら米軍の派兵を応援し、自衛隊が共同参戦してきた歴史を覆い隠すことに加担した。天皇制の植民地支配の犯罪、戦争・戦後責任からの逃亡について居直り続け、なんら反省することもなく、新たな戦争を射程にしながら戦争の死者を「尊い犠牲者」として賛美したのである。

 マスコミは一斉に「おことば」が「長き平和に思い」を現わしたなどと持ち上
げ、安倍首相の式辞が日本の戦争「加害触れず」などと対抗的に描き出す始末だ。

 安倍首相は、中国、韓国などの反靖国抗議を抑えるために靖国神社に玉串料の
奉納で右派対策し、閣僚には参拝を行わせなかった。だが自民党主要幹部、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」が参拝することによって靖国派としてのアピールを押し出した。また、日本会議と「英霊にこたえる会」は靖国神社で集会を行い、安倍首相の総裁選三選と改憲の加速化に向けて意志一致している。

あらためて天皇制賛美を許さず、「代替わり」を通した新天皇賛美状況に楔を打ち込んでいかなければならない。反「靖国」行動は、すでにスタートしている2019天皇「代替わり」と侵略・植民地主義の「明治150年」賛美に抗する闘いに向けたステップとして取り組まれた。

 パネルディスカッションに入り、四人のパネラーから問題提起が行われた。

 坂田弁護士は、「即位・大事要塞訴訟に関する問題提起メモ」を報告し、「30年前の即位・大嘗祭訴訟では『一切の儀式・行事に国費を支出してはならない』などを請求した。大阪地裁(1992年)・高裁(1995年)は、政教分離について疑義は一概に否定できないと認めた。さらに天皇の即位を祝うことについて、個人が祝意を表わすことを国家が事実上にしろ強制すれば、私人の思想、表現の自由の侵害になると認めた。

 しかし、控訴審判決では控訴人らの訴えを全面的に斥けた。今回は退位の礼も
あり、すでに過去の批判を踏まえた上で実施が検討されている。だから現時点における訴訟の論理構成として ①政教分離 ②主権在民 ③納税者訴訟 ④天皇代替わりの手続き の問題を取り上げ、批判していきたい」と述べた。

 黒岩さん(「北方領土の日」反対!「アイヌ新法」実現!全国実行委員会〈ピリカ全国実〉)は、8月5日の「天皇出席の 『 明治・北海道150年式典 」反対、アイヌ民族連帯決起集会」とデモの取組みを報告し、「式典はアイヌモシリ(北海道)の侵略・植民地化、アイヌ民族同化・抹殺政策の歴史の隠ぺいだ。天皇制国家による他民族侵略・支配の『原型』としてのアイヌモシリ侵略である。私たちは、この開拓史観、民族排外主義が問われている。『明治150年』式典から天皇退位・即位式典とうち続く天皇制永続化攻撃と対決する統一戦線を構築しよう」と呼びかけた。

 井上森さん(元号いらない署名運動)は、「署名は5000筆を突破し、1万筆目指してさらなる行動をしていきたい。当初、2018年夏に『新元号発表』だったが、自民党保守派などの反発もあり代替わり1カ月前に延ばした。すてに大迷惑な状況が発生しているが、中央官庁、JR、警察らは書類、コンピューター、免許証などでは元号を使わず西暦で統一化している。元号をめぐって天皇明仁は沈黙し続けている。その一方で『平成のうちに』ということでオウム大量処刑を強行している。やはり日本において最高度の国家暴力を正当化する論理は天皇制しかないことを現わしている。この論理を打ち破る闘いが問われているだろう」と発言した。

 新孝一さん(反天連)は、「反天連第Ⅱ期」(1991・4)のスタートをふり返り、「『国際化』時代の『ソフト』で『クリーン』で環境問題にも理解あるというイメージをふりまくアキヒト(天皇制)との正面からの政治的対決をこそ、主要課題として私たちは結集する」と位置づけ、明仁天皇制を性格、役割、犯罪性などを暴露し、批判してきたことを浮き彫りにした。

 つまり、「結論を言えば、時に強い独自性や個性を発揮して明確なメッセージを発信することもあった、明仁天皇の言動は、歴史と政治によって大きく規定され、変化する。同時に、天皇の憲法の規定とは別の役割がある。この間の天皇主導の『退位』と天皇による天皇制の再定義したことに現れている。30年かけてここに収斂し、天皇像の到達点だとも言える」と集約した。

 連帯アピールが沖縄一坪反戦地主会・関東ブロック、日韓民衆連帯全国ネット
ワーク、オリンピック災害おことわり連絡会、米軍・自衛隊参加の防災訓練に反対する実行委員会から行われた。

 最後に集会アピールを確認し、靖国神社に向けてデモに移った。

 権力・機動隊は、デモ隊列に対して不当な規制を行ってきた。天皇主義右翼や在特会などは、デモに対して挑発を繰り返してきた。だが仲間たちは毅然と対応し、「天皇制反対・靖国神社解体」などの横断幕、プラカード、のぼりを林立させ街頭の人々にアピールし、靖国神社に向けて抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。

(Y)


body 報告:8.11 「平和の灯を! ヤスクニの闇へ」キャンドル行動

配信ヤスクニ 8月11日、「平和の灯を! ヤスクニの闇へ」キャンドル行動実行委員会は、在日本韓国YMCAで「2018 『明治150年』とヤスクニ、そして改憲」をテーマに集会を行い三五〇人が参加した。

 実行委は、2006年、小泉純一郎首相の靖国参拝に抗し、靖国訴訟を取り組んできた東アジア四地域(日本、沖縄、台湾、韓国)の市民運動が靖国神社反対共同行動として開始した。その柱は、①靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している、 ②韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない、③ 首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する、―ことを確認しこれらの点を「ヤスクニの闇」として切り結ぶ共同行動として取り組んできた。毎年、8月に集会とデモを行い、今年で13回目だ。

 安倍政権は、憲法改悪をめざして2019年「天皇代替わり」と「明治150年」を結びつけ天皇制と植民地主義賛美キャンペーンを繰り広げている。この流れに日本会議など天皇主義右派勢力は、連動して侵略戦争と天皇制を賛美する靖国神
社を位置づけ、民衆動員をしながら靖国史観を広げようとしている。実行委は、安倍政権と右派が一体となった改憲攻撃を許さず、靖国神社の犯罪をあらためて社会的に暴き出していくために行われた。

 主催者あいさつが今村嗣夫さん(共同代表)から行われ、「安倍首相は、『長期政権の維持と権力の拡大強化』を図り、『平和憲法の改正』をもくろんでいる。靖国神社は、大日本帝国の下での植民地台湾・朝鮮出身の日本兵の戦没者やキリ
スト教徒の戦没者についても例外なく『合祀』している。『合祀』は『個』を『全体』に優先する民主主義社会の条理に背くものだ。今年も靖国神社に対して『アジアの遺族の人権を侵すな』、安倍政権に対し『平和的生存権を侵すな』と訴えていこう」と発言した。

 シンポジウムは、「『明治150年』とヤスクニ、そして改憲」をテーマに内海愛子さん(恵泉女学園大学名誉教授)の司会、3人のパネリストが問題提起した。

 高橋哲哉さん(東京大学教授)は、「『日毒』の消去という課題」をテーマにして提起。「日毒」とは、石垣島の詩人の八重洋一郎の日帝侵略を糾弾した詩集のタイトル。

 高橋さんは、「日毒」を紹介し、「明治維新150年」を貫く日本の植民地主義の克服という課題を八重が言うように「必ず果たさなければならない」課題であることを強調した。

 また、「朝鮮半島情勢が激動した。さしあたり戦争の危機が遠のいたばかりか、朝鮮戦争終結と在韓米軍撤退の可能性まで話題に上るに至った。今後についてはなお予断を許さないとしても安倍政権は、帝国期の植民地支配の責任を否認し続け、戦後日本が加担し続けてきた朝鮮戦争の終結にも背を向けるに至っては、『断絶』の克服どころか、新たな極東アジアの国際地図のなかで孤立を深めるばかりとなるだろう」と指摘。

 さらに「明治維新以後150年経った今も、日本はその継続する植民地主義によって、近隣諸民族との信頼関係を構築することができないでいるということではないか」と批判した。

 吉田裕さん(一橋大学教授)は、「日本軍兵士』、靖国、そして明治憲法体制」をテーマに提起。

 吉田さんが執筆した『日本軍兵士』(中公新書)の問題意識について語った。 「『日本軍兵士』は、兵士の目線、兵士の立ち位置から戦場の凄惨な現実を再構成するために兵士の身体へと着目した。ミクロな視点とマクロな視点を組み合わせた。戦場のリアルな現実に対する想像力を鍛え上げることが重要だ」と述べた。

 そのうえで「アジア・太平洋戦争期における日本軍の現実」として「全戦没者310万人の約9割は1944年以降の死者だ。指導者の責任の問題があり、遺族のわだかまりへとつながっている。いかに殺されたか。具体的には戦病死者、餓死者の異常な多さ、海没死、特攻死の特異な死、自殺の多さ、傷病兵・投降兵の殺害、食料強奪のための日本軍兵士殺害などだ。兵士たちの死の無残さ、兵士たちのおかれた状況の苛酷さを事実をもって対置することが重要だ。『英霊』にまつりあげることへの拒否へとつながる。兵士たちの加害と被害の関係性をどう考えるかは残された課題だ」と強調した。

 権赫泰さん(韓国・聖公会大学教授)は、「韓日関係:『安保が歴史を殺す』」をテーマに問題提起した。

 「朴政権は日本と歴史的争点である『慰安婦合意』(2015・12)を内外の反対世論を押し切って合意した。この合意は、ラオスで開かれた朴・安倍会談(16・10)で日韓軍事情報保護協定締結(16・11)を確認し、そのために拙速で処理したのだ。つまり、『慰安婦』合意と軍事情報保護協定は、『安保のために歴史を殺した』のである」と指摘。

 さらに「文在寅政権の登場と南北会談を通じた南北対立の緩和の可能性の台頭は、『安保のために歴史を殺した』既存のシステムの廃棄を要求するものである。靖国問題、『慰安婦』問題などの歴史問題の解決の努力が平和秩序の構築の最も
重要な要素だ。『安保を殺し歴史をいかさねばならないという』理由がまさにここにある」と呼びかけた。

 遺族証言では李明九さん(ヤスクニ合祀取消訴訟原告)が父の思い出を語り、「私の父は日本の名前で今も靖国に利用されています。一日も早く父を靖国から解放させてあげ、私もこの苦痛から抜け出したいのです。私はその日まで皆さまとともに頑張って行きたいと思います」と訴えた。

 日本軍「慰安婦」問題解決全国行動のアピール後、コンサート。閉会あいさつを李煕子(共同代表)が行った。

 集会終了後、靖国神社に向かうキャンドルデモに移り、「靖国反対!改憲やめろ!」のシュプレヒコールを九段下一帯にわたって響かせた。

(Y)

案内 : 「明治150年」天皇制と近代植民地主義を考える8.15行動

「明治150年」天皇制と近代植民地主義を考える8.15行動

【日時】 8月15日(水)
14時開場 集会後、デモに出発!
【会場】在日韓国YMCAアジア青少年センター
9階国際ホール
 ※JR水道橋駅、御茶ノ水駅、地下鉄神保町駅

■ 今年の8月15日の全国戦没者追悼式は、明仁にとっては、天皇として最後の式典出席となります。全国戦没者追悼式は、戦争の死者を、戦後日本の発展をもたらした「尊い犠牲者」と賛美することによって、その死を美化し顕彰する儀式にほかなりません。その意味において、軍人・軍属(戦闘協力者)の死者を「英霊」として祀る靖国神社と同質のものです。

■ 8・15反「靖国」行動は、国家による「慰霊・追悼」を撃ち、天皇制の植民地支配、戦争・戦後責任を批判し抜く行動として取り組まれてきました。日本が、戦争法や治安法を整備し、海外における米軍への協力活動など、実際の軍事行動に踏み込んでいる現在、国家にとって「新たな戦争の死者」をどう位置づけ、利用していくかという課題は、ますます現実的なものとなっています。


 国家による「慰霊・追悼」それ自体が、戦争準備の一環をなしているのです。「代替わり」に伴って新たに登場する新天皇が、そこでどのような役割を果し、また果すことが期待されているのかについても問うていかなければなりません。

■ 8・15反「靖国」行動をステップに、「明治150年」から「代替わり」諸儀式に具体的に反対していく運動を強化し、向こう側からの「平成の総括」を批判しぬき、天皇「代替わり」を契機として創り出される天皇制社会の時間と空間に抗していく、私たちの自由を取り戻す闘いを準備していきましょう。

主催 ●「明治150年」天皇制と近代植民地主義を考える8.15行動

【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/市民の意見30の会・東京/スペース21/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/ピープルズ・プラン研究所/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

報告:なぜ元号はいらないのか? 7・21集会

配信:元号反対 7月21日、反天皇制運動連絡会、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、天皇制いらないデモ実行委員会、靖国・天皇制問題情報センターの呼びかけで「なぜ元号はいらないのか? 7・21集会」が文京区民センターで行われた。参加者は97人。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設に向けて憲法改悪をめざし、2019「天皇代替わり」と「明治150年」を結びつけ天皇制賛美キャンペーンを行っている。その一環として来春に新元号を発表して天皇制民衆統合の強化へと加速化している。

 しかし、この実態は、安倍政権と右派勢力などによる手前勝手な妥協の産物で
しかない。「新元号への円滑な移行に向けた関係省庁連絡会議」(議長=古谷一之・内閣官房副長官補/5・17)は、当初、生活の混乱を生じさせないため準備期間を長くとるために今夏あたりの公表としていた。だが右派などから「新元号の発表によって天皇陛下と新たに即位する皇太子さまという『二重権威』が生じる」などの圧力もあって首相官邸は「(新元号の)早すぎる発表は天皇陛下に失礼。ギリギリの時期でいい」と判断した。また、旧元号から新元号へのシステム改修が間に合わない場合は、一定期間は「平成」の利用も認めることになった。

 なお新元号システム改修特需によってIT大企業には巨額なカネが舞い込むことになった。例えば、佐賀県では新元号対応のシステム改修費約1億3200万円も計上している(佐賀新聞5・18)。一つの県でこれだけの費用を使うのだから、中央―全国でどれだけの費用がかかるのか。とんでもない無駄遣いだ。

 このように新元号への移行だけでも大迷惑な事態なのに、あくまでも天皇制強
化に向けた新元号の押し付けを貫徹しようとドタバタを繰り返している。すでにNHK世論調査(17年)では「西暦よりも元号をつかう」(28%)、「元号よりも西暦をつかう」(63%)という結果で明らかなように民衆生活にとっては元号使用は不便な存在でしかない。その一方で各所、学校で元号が慣例化し、公共機関と関係を持つケースでは元号使用を強制される。天皇制強化に向けた大迷惑な元号を廃止し、西暦で統一すればいいのだ。

 元号はいらない署名運動は、「新元号制定に反対する署名」運動で5000筆を越
える署名を集約している。運動の広がりを受け、1万筆をめざすことになった(最終集約18年11月15日)。各地区・現場で署名運動を押し進めていこう。

 集会は、井上森さんから主催者あいさつからはじまり、「2月から『新元号制定に反対する署名』運動を開始した。新元号の発表がどんどん遅れて19年4月となった。署名は5000筆を越え、1万筆をめざすことになった。11月に集約するが、継続して署名運動を広げていこう」と呼びかけた。

 坂元ひろ子さん(中国思想史・一橋大名誉教授)は、「中国の革命経験から考えるアジアの共和国」をテーマに講演した。

 冒頭、坂元さんは、「天皇制は、差別抑圧強制の根源であり、習慣化・身体化されている。『日の丸』強要、皇室への敬語・『お言葉』の強要、年号使用の強制〈政府機関・国立大学、民間企業、集合住宅管理組合等〉で明らかだ」と指摘した。また、最近の反右派を含む象徴天皇『翼賛』傾向(とりわけ退位問題以降)、批判忌避空気の現れとして、内田樹の『天皇主義者宣言』、柄谷行人の『憲法の無意識』、白井聡の『国体論 菊と星条旗』を取り上げ批判した。

 「アジアの共和国」に関して①対中国「起源」コンプレックス~漢字文化(漢
字ことば権威)②中国の「天」観念と共和「革命」について史実に基づいて検証し、「中国の君主専政政体はヨーロッパの場合に比して、中国は広大な地で独裁するだけに統治の網の目が粗らかった」と指摘。

 さらに中国同盟会(1905)の『民報』、人類館事件(1903)、亜洲和親会
(1907)から第一次世界大戦と中国、満州事変(1931)と国共内戦などの歴史的評価をしながら「中国の漢字文化そのものに革命思想はあったが地大人多による『共和』かつ『民主』の困難性もあった。日本は、中国の漢字文化にコンプレックスを持ち、真似をしながら天皇制を万世一系などとデッチ上げた。北朝鮮、韓国、中国、沖縄を直視できないことと繋がっている」と批判した。

 「反天皇市民1700ネットワーク」、「大分の島田雅美さん」からの連帯メッセージが紹介。

 中川信明さん(靖国・天皇制問題情報センター/練馬教育問題交流会)は、「今度こそ、元号とサヨウナラするために~元号反対運動の実践と展望」について次のように報告した。

 「元号反対運動の3つのピークがあった。1979年の元号法制化反対運動。1989~
1995年の〈昭和から平成〉やめよう!元号運動を行い、東日本と関西で署名運動を展開した。2017年、元号いらない署名運動の取組みだ。次の一手に向けてどうするか。年号に関して①広報物の年月日記載めぐって②国・自治体・民間企業などの手続き書類をめぐって③国・自治体などが個人に発行するものをめぐって―の3つのステージがある。これらの攻防を共有化し、次への可能性を探っていく必要がある。元号反対!改元拒否の世論形成のための署名運動を取組みながら具体化していこう」。

 大沢ゆたかさん(元立川市議)は、「元号改訂に関する2018年立川市予算委員会での質疑から」について報告し、「『元号、西暦の併記を考えている自治体』を調査した。23区26市のうち西暦のみが1市(町田市)、元号のみが2市(清瀬市、稲城市)、元号と西暦併記が5区市、併記検討中が10区市、検討していないが21区市、その他が10区市だった。東京都は必要に応じて元号・西暦併記だ。さらに『平成元号を使用しているシステム数 元号改定に伴う作業とシステム変更とその経費』についても調査し、巨額なカネが使われることがわかった。自治体に対して西暦を書かせろと要求していくことが必要だ。元号費用について決算時でどれだけ使ったのかをチェックし、公表していくことも必要だ。天皇のためにムダなカネを使うことはない」と訴えた。

 連帯アピールが茨城・戦時下の現在を考える講座、「オリンピック災害」おことわり連絡会、アジア資料センター、あいち代替わり・植樹祭を考える会(仮)から行われ、最後に主催者から今後の署名運動の提起があった。


(Y)

報告 : 報告:2020東京オリンピックいらない! まだ間に合う、返上しよう!7.22原宿 アピール&渋谷デモ

配信:オリンピック「金権五輪」の実態をあばく

 7月22日、「オリンピック災害」おことわり連絡会は、午後四時から東京・原宿駅前の神宮橋で「2020東京オリンピックいらない! まだ間に合う、返上しよう!原宿アピール&渋谷デモ」を行った。酷暑の中で100人のアピール集会とデモが行われ、多くの人々の注目を集めた。

 最初の発言者はスポーツジャーナリストの谷口源太郎さん。谷口さんはオリンピックが「マネーファースト」の拝金主義に貫かれていることを厳しく批判した。

「オリンピックでは一兆円を超す興行収入があり、NBC(米国の放送資本)な
どは放送権料として2000憶円も支払っている。放送権料や企業からの収入で多くの贈収賄逮捕者が生まれ、懲役年数を合わせると50年になる」と金権五輪の実態を暴露した。

 1925年生まれで、1932年のロスアンゼルス五輪をラジオで聴いた記憶があるという元教員の北村小夜さんは「オリンピックの弊害は道徳教育・愛国心教育の強化にも示されている」と語り「こんなオリンピックはいらない。返上しよう」と訴えた。「反五輪の会」メンバーで障がい者学校の教員である仲間は、「スポーツの本質は『排除』でもある。五輪教材には都合の悪いことは何も書かれていない。オリ・パラ教育に反対し転校を強要されたり、授業を外されたりする教員も出ている」と語った。

「人権」「復興」にだまされるな

 元大学教員の鵜飼哲さんは、オリンピックが国策教育と深い関係にあることを指摘し、1952年の「主権回復」とヘルシンキ五輪、1964年の東京五輪開会式での昭和天皇裕仁の開会宣言の例を挙げた。そして天皇代替わりと連動した2020年東京五輪が1963年のベルリン五輪=ナチス五輪との相似性を持つものとなる危険な構造を提起した。

 武器輸出反対ネットワーク(NAJAT)の杉原浩司さんは、「オリンピック
が呼び込む軍事体制」をもテーマにした「川崎でイスラエル軍事エキスポを考えるシンポ」(8月3日)を紹介した。

反五輪の会の首藤久美子さんは「オリンピックが儲かるということで、皆さんの
生活が良くなるのか」と注意を喚起し、「明治公園、宮下公園からの野宿者の排除、都営住宅の解体と住民追い出し」を厳しく批判した。次に宮城県気仙沼市の木村さんは、福島原発事故災害が終わっていない現状の中で、「復興」を口実に東京五輪が使われていることを厳しく批判した。

 東京にオリンピックはいらないネットの渥美さんは「小池東京都知事は、オリ
ンピックで『人権尊重』と言っているがまやかしだ。引っ越し代を一銭も支払わず強行した都営霞ヶ丘住宅の取り壊しは地域コミュニティーの破壊だ。オリンピックこそ人権破壊のかたまりだ」と糾弾。さらにパレスチナ連帯運動に取り組んでいる八鍬さんは、イスラエルにとってはオリンピックこそ「サイバー攻撃」を口実にした「人権破壊のショーケース」となっていると批判し、大榎さんは福島原発事故の放射線被害を隠蔽したまま行われる「復興五輪」の内実を指摘した。

 集会後、原宿から渋谷へ多くの人びとでにぎわう街中を「オリンピックはいら
ない」と訴えた。  

(K)


案内 : 2020東京オリンピックいらない!まだ間に合う、返上しよう!原宿アピール&渋谷デモ

2020東京オリンピックいらない!
まだ間に合う、返上しよう!


原宿アピール&渋谷デモ

◎日時:7月22日(日) 
 16時〜:アピール
 17時:デモ出発

◎場所:原宿駅前・神宮橋
    JR原宿駅(表参道口)
    地下鉄千代田線神宮前駅(出口1)すぐ

★2020東京オリンピックいらない!これだけの理由
(1)「アンダーコントロール」という大嘘
(2)資材・人材枯渇で復興阻害
(3)嘘と賄賂で射止めた招致
(4)利権に群がるゼネコン・JOC・競技団体
(5)暗部を報じない協賛マスコミ
(6)後は野となれ祝祭資本主義
(7)野宿者追い出し再開発
(8)「日の丸」万歳!メダルを集めろ!五輪憲章無視の国威発揚
(9)児童・生徒を大動員
(10)ボランティアという無償労働者
(11)パラリンピックが生み出す新たな差別
(12)共謀罪も成立させるデタラメ
(13)監視強化・治安強化で警察焼け太り
(14)勝利至上主義がつくり出す薬漬けアスリート
(15)原発事故隠し・再稼働への大イベント

etc, etc ...



◎主催:「オリンピック災害」おことわり連絡会

連絡先
東京都千代田区神田淡路町1-21-7
静和ビル1階A スペース御茶ノ水(ATTAC首都圏気付)

info@2020okotowa.link
http://www.2020okotowa.link

fb.com/1378883338802691
twitter @ okotowa_link

★カンパ振込先 郵振 00120−7−324492
 名義  「オリンピック災害」おことわり連絡会」


報告:明治150年と領土問題~真実の歴史を見つめ直す集会

独島展示 6月30日、「明治150年と領土問題~真実の歴史を見つめ直す~」集会(主催:実行委員会、「竹島の日」を考え直す会)が連合会館で行われた。

 安倍政権は、「明治150年」関連施策各府省庁連絡会議/内閣官房「明治150年」関連施策推進室を設置し、「明治以降の歩みを次世代に遺すことや、明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは、大変重要なことです」などと称して、中央・各地で「明治150年」賛美キャンペーンを繰り広げている。明治政権の侵略主義と排外主義の歴史を正当化し、居直りながら「北方領土」、「竹島」、「尖閣諸島」を「固有の領土」とでっち上げ続けている。すでに小学校の社会科・中学校の地理・公民・歴史において歴史の偽造教育も行っている。連動して内閣官房領土・主権対策企画調整室は、「領土・主権展示館」(市政会館)を常設し、竹島と尖閣諸島の関連資料を展示し、子どもをターゲットにした「じゆうちょう」(竹島と尖閣諸島の塗り絵)も配布するほどだ。

 このような「領土ナショナリズム」キャンペーンを許さず、史実にもとずく反論陣形を作り出していくために集会が行われた。

 趙吉夫さん(「竹島の日」を考え直す会・代表)から主催者あいさつが行われ、「この会は、けっして反日でも、嫌日でもない。3月の大阪集会では、初めてヘイトスピーチの妨害があった。接近したが、『出ていけ』『よその国に来てウソをつくな』などと話にならない。真実を学習していくのが苦しくなってきている。安倍総理大臣になってから、とくにそのように感じるのは、僕だけでしようか。『領土・主権展示館』に行ってきましたが、『相手国の主張も明示されたらいかがでしょうか』とアンケートに答えておいた。日本の主張は真実ではない」と強調した。

 李相模さん(韓国慶尚北道 独島財団代表理事)は連帯あいさつを行い、「今日のように一緒にセミナーができて嬉しいです。南北会談、米朝会談が行われた。戦争が終る流れだ。戦争は嫌いだし、平和が大事だ。東アジアの流れは平和の時代になればいいし、人々によって作ることもできる。一緒に作り上げていこう」と訴えた。

 黒田伊彦さん(「竹島の日」を考え直す会副代表)は、「明治150年の侵略思想と竹島・独島問題」をテーマに講演。

 黒田さんは、
①侵略と差別の明治150年史観を撃つ
②吉田松陰の海外膨張・侵略
主義と坂本龍馬の竹島開拓策動
③国権に対置する民権力としての米騒動100年
④朝
鮮の植民地化のさきがけとしての独島(リアンクール岩)の強奪
⑤侵略思想を克
服するために、福沢諭吉を1万円札から追放する民衆運動を!について提起。

 さらに黒田さんは5月に韓国の中学生3人が島根県の中学校五六校に竹島教育批判の手紙を送ったことを報告し、「日本政府の竹島見解を書かせた国定教科書によって思想統一を図ろうとしている。国策に都合の悪い情報として、

①江戸時代
の竹島は朝鮮領との認識
②日本は無関係という太政官指令
③日露戦争時の竹島・
独島強奪

など隠蔽して情報操作している。『固有の領土論、不法占拠』の一方的
決めつけは『敵』意識を扇動し、在日韓国人児童・生徒と日本人生徒を分断・対立させ『いじめ』を生む危険性を持っている」と批判した。
 
 久保井規夫さん(「竹島の日」を考え直す会理事長)は、「領土問題は明治に生じる~『固有の領土』論の破綻 長久保赤水、林子平、松浦四郎たちと領土問題」というテーマで会場の机に「幕末・維新の地理学者と領土問題史料」を展示した。久保井さんは、長久保赤水、林子平、松浦四郎が作った地図等について説明し、日本政府の竹島=固有の領土規定を反論した。
 
 パネル討論では増田都子さんが「高校学習指導要領の改訂と領土問題」、国富建治さんが「政府の『領土・主権展示館』批判」―それぞれ問題提起。質疑応答を行い、論議を深めた。今後も日本政府の「明治150年キャンペーン」「領土ナショナリズム」の展開を監視し、具体的な史実に基づく批判を共に行っていくことを確認した。

(Y)


案内:明治150年と領土問題~真実の歴史を見つめ直す~


明治150年と領土問題

 ~真実の歴史を見つめ直す~

 

日時:2018630日(土)13時半~17時(開場1315分)

会場:連合会館 201号室 (メトロ 新御茶ノ水駅 B3出口すぐ) 

会費:500

主催:明治150年と竹島・独島を考える集会 実行委員会

   「竹島の日」を考え直す会

 

◎主催あいさつ
国富建治  明治150年と竹島・独島を考える集会 実行委員会

  吉夫  「竹島の日」を考え直す会 代表

 

◎連帯あいさつ
李相模  韓国慶尚北道 独島財団 代表理事

 

◎講演 

明治150年の侵略思想と竹島・独島問題

黒田伊彦 「竹島の日」を考え直す会 副代表

 

◎原本史料展示・解説
領土問題は明治に生じる~「固有の領土」論の破綻

 長久保赤水、林子平、松浦武四郎たちと領土問題

 《竹島=独島》、《琉球、尖閣=釣魚諸島》、《蝦夷=北海道・北方領土》

久保井規夫 「竹島の日」を考え直す会 理事長

 歴史学名誉博士、アジア民衆歴史センター主宰

 

◎パネル討論

高校学習指導要領の改訂と領土問題    増田都子

政府の「領土・主権展示館」批判     国富建治

韓国中学生の日本の竹島学習批判の手紙  黒田伊彦

 

■主催■ 明治150年と竹島・独島を考える集会 実行委員会

東京都渋谷区初台1-50-4-103 

新時代社 気付 電話03-3372-9401

 

報告:天皇『代替わり』と安保・沖縄を考える4・28―29連続行動

29 4月28日、「天皇『代替わり』と安保・沖縄を考える4・28―29連続行動」(主催:実行委)の一環として「 明治150年:日本(ヤマト)による沖縄差別を問う―近代天皇制国家形成から日米安保体制のもとで」を掲げた集会が文京区民センターで行われ、106人が参加した。

 1952年4月28日、フランシスコ講和条約と日米安保条約の発効によって沖縄を「本土」から切り離し米軍による沖縄への軍事支配を承認し、米軍基地の過重な負担を押しつけた。沖縄では「屈辱の日」として抗議し続けている。

 安倍政権は天皇制賛美の「明治150年」キャンペーンを展開し、連動して天皇明仁・美智子は3月27日~29日に沖縄を訪問した。実行委は沖縄と日本(ヤマト)の関係、天皇制の役割について分析し、第一が日本と沖縄が生み出し続けている矛盾や「違和」を消去させ、日本の沖縄支配を正当化し、住民を政治的・文化的に「再統合」していくものであり、第二は遺族に「寄り添い」、「慰撫」するとされるふるまいを通して、天皇制国家の戦争・戦後責任を観念的に清算し消去してく装置であることを批判した。さらに「与那国への陸自配備、宮古島や石垣島、沖縄本島への配備計画など、軍事的な対中国シフトを強化している現政権の志向と、天皇の沖縄訪問とが、今回とりわけ露骨にリンクしていた」(集会宣言)ことを明らかにした。

 集会は、天野恵一さん(実行委)の問題提起から始まった。天野さんは、新崎盛暉さんの死去(3月31日)を通して、あらためて新崎さんが問い続けてきた課題について「日米安保体制の歴史と現在、そしてこれから」(PP研50号)、「戦後アメリカ―日本―沖縄 関係の原型」(運動〈経験〉37号)などを整理し、何を継承していくのかや今後の反天皇制運動の課題について掘り下げていった。

 湖南通さん(那覇市出身、日本近代法史研究)の「お話」。

 冒頭、辺野古新基地反対・キャンプシュワブゲート前500人6日間連続行動において座り込み闘争に対する機動隊の暴力によってけが人が続出しつつも、断固して闘いぬいたことを報告し、さらなる現地結集と連帯を呼びかけた。

 さらに「明治150年:日本(ヤマト)による沖縄差別を問う」をテーマに①幕藩体
制と天皇②明治政府による法的差別③国防の人柱とされる沖縄―日本本土の盾に④米軍統治時代から沖縄返還以降について提起した。

 その中で「沖縄における公用地等の暫定使用に関する法律」(1971年制定)、地方分権推進一括法(1999年)をとり上げ、「公用地法は、米軍に自分の土地を提供することを拒否する反戦地主の土地をも強制的に借り上げることを可能となり、沖縄だけに適用される。地方分権法は米軍に提供する土地を総理大臣の一存で取り上げができるようになった。これらの法を多数の国会議員によって制定された。このような議員を選んだ日本の有権者には、沖縄の基地を集中、固定化する差別立法を成立させた責任の一端がある」と批判した。

 連帯アピールが 沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、沖縄の元海兵隊員による性暴力殺害から2年 基地・軍隊はいらない! 4・29集会、警視庁機動隊の沖縄への派遣は違法住民訴訟、優生手術に対する謝罪を求める会、安倍靖国参拝違憲訴訟の会、元号はいらない署名運動から行われた。

4・29反「昭和の日」デモ

 連続行動の二日目、4・29反「昭和の日」デモが行われ、100人が参加した。

 常盤公園で前段集会。前日の集会の報告および、天皇制の戦争貢任・植民地支配責任を問い、天皇裕仁の誕生日として賛美することを許さない反「昭和の日」デモの意義について意志一致した。さらに連続行動が来年の天皇「代替わり」に反対していく取り組みのステップとしてかちとられていることを確認した。

 参加諸団体のアピール後、デモに移り、機動隊の不当なデモ規制を許さず、銀座一帯にわたって「安倍政権の改憲を許さない!天皇制はいらない!天皇『代替わり』賛美をやめろ!『昭和の日』いらない!沖縄辺野古新基地建設反対!」などのシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

案内 : 天皇の沖縄・与那国訪問を問う3.24集会

天皇の沖縄・与那国訪問を問う3.24集会

報告「自衛隊配備と天皇の与那国訪問」
    大仲 尊 さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)
報告 「アキヒト天皇と沖縄」
    天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)

[日 時] 3月24日(土)18:00 開始
[会 場] 駒込地域文化創造館 (JR&地下鉄南北線・駒込駅からすぐ)
[資料代]500円

■来る3月27日から29日にかけて、アキヒト天皇が沖縄・与那国を訪問する。

■アキヒトが沖縄入りする3月27日は、139年前(1879年)に内務官僚・松田道之が、軍隊300名と警官160名余を率いて首里城に入り、琉球国王に城の明け渡しを求め廃藩置県を布告した日である。

■また翌28 日にアキヒトは、初めて与那国島を訪問するが、この日は、ちょうど2年前(2016年)に、自衛隊与那国駐屯地が開設され、与那国沿岸監視隊(150名程度)が配備された日にあたる。

■与那国だけでなく、宮古島、石垣島、奄美大島にも自衛隊配備が強行されつつある中での、自衛隊開設記念日の天皇の訪問は何を意図するものなのか。

■「象徴としてのありかた」を模索してきたというアキヒト天皇の今回の沖縄・
与那国訪問の意味を問う。


主催 ●天皇「代替わり」と安保・沖縄を考える4.28-29 連続行動実行委員会
【呼びかけ団体】(2018年3月6日現在)
アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」の強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/労働運動活動者評議会
【連絡先】090ー3438ー0263

案内 : 天皇「代替わり」と安保・沖縄を考える4.28-29連続行動

天皇「代替わり」と安保・沖縄を考える4.28-29連続行動

●4月28日(土)
明治150年:日本による沖縄差別を問う
——近代天皇制国家形成から日米安保体制のもとで
[お 話]湖南 通 さん(那覇市出身,日本近代法史研究)
[日 時]4月28日(土)18:00開場/18:15開始
[会 場]文京区民センター・3A(地下鉄春日駅・後楽園駅からすぐ)
[資料代] 500円

●4月29日(日・休)
4・29反「昭和の日」デモ
[日 時]4月29日(日)13:00集合/14:00デモ出発
[集合場所]柏木公園(予定)(西新宿7-14 *JR新宿駅西口より徒歩6分)

■武力によって大日本帝国(天皇制国家)の版図へ強制的に組み込まれ,皇民化政策のもとで植民地的支配を自ら被りながらも,侵略・植民地支配の先兵として動員され,さらに,本土防衛の「捨て石」とされ,住民の4人に1人が戦争で殺された沖縄。

■敗戦後も米国軍政下に置かれ,日本(ヤマト)の「主権回復」後も裕仁天皇の
メッセージによって占領状態が継続され,「復帰」後にも米軍基地(日米安保体制)の過重な負担を押しつけ続けられている沖縄。

■日本国家は,「明治」から「昭和」にかけての戦争・植民地支配政策の推進とその破綻(敗戦)の負担も,戦後の平和憲法のもとで併存したアメリカ核軍事力に依存した日米安保体制の負担も,沖縄に押しつけ続けてきた。

■今年政府は,「明治の精神に学び,日本の強みを再認識する」という「明治150年」キャンペーンを展開している。「明治150年」とは近代天皇制の150年である。日本(ヤマト)によって沖縄との間に作り出されてきた関係は,政府の賛美とは逆に,その醜悪な構造を露わにする。この沖縄と日本(ヤマト)の関係をみすえる集会を持ちます(4月28日:沖縄デー)。また,天皇制の戦争責任・植民地支配責任を問い,歴史の改竄を許さない,反「昭和の日」デモも行います(29日:裕仁の誕生日)。ぜひ多くの方のご参加を!

主催 ●天皇「代替わり」と安保・沖縄を考える4.28-29 連続行動実行委員会
【呼びかけ団体】(2018年3月6日現在)
アジア連帯講座/研究所テオリア/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」の強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/労働運動活動者評議会
【連絡先】090ー3438ー0263


報告:2.25『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!総決起集会

25日の君 2月25日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲首都圏ネットは、「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤回!総決起集会」を東京しごとセンターで行い、90人が参加した。

 2003年、石原都知事と東京都教育委員会は、グローバル派兵国家建設と連動して新自由主義と愛国心教育路線の一環として「10・23通達」(校長の職務命令により、入学式・卒業式での国歌の起立斉唱・ピアノ伴奏を強制)を強行した。

「日の丸・君が代」強制反対と10・23通達撤回運動は、教育現場、地域、裁判闘
争などで闘ってきた。だが都教委は再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否なども行い、不当処分された教職員は延べ482人だ。しかも東京地裁で減給処分を取り消された都立高校教員二人に対し、その報復として七年前、八年前の事案で、新たに戒告処分発令(2月21日)を強行している。都教委の悪質化が強まる中、改憲―天皇代替わりに反対し、今春の学校の卒業式・入学式に強行される「日の丸・君が代」強制に抗議していく集会が行われた。

 開会あいさつを見城﨣樹さん(包囲ネット)から行われ、「総決起集会は14回目になる。安倍内閣は、『明治150年』を提示し、改憲と天皇代替わりの問題を突きつけている。『共謀罪』制定を許し、安倍政権が存続し続けている。この間の闘いを切開しながら、この状況を突破していく方向性をたぐり寄せよう。新たな団結を作りだしていく結集軸、戦略を作りだしていこう」と発言した。
 
 講演が小倉利丸さん(評論家・元富山大学教授)から行われ、「『明治150年』と改憲攻撃―『日の丸・君が代』強制反対の闘いの意義」をテーマに問題提起した。

 小倉さんは、①近代150年の断絶と継続②憲法とナショナリズム③憲法はナショ
ナリズムとどのような関係をもつのか④日の丸・君が代とオリンピックをめぐるナショナリズムの攻勢について提起。

 そのうえで「戦争法規という重要な課題は、武器や兵器を廃棄するだけでなく、
戦争の心情を形成する国家や国民へと収斂するアイデンティティ形成の文化的イデオロギー装置をいかかにして打ち砕くか、ということだ。オリンピックでいえば、『日の丸・君が代』は、歴史の記憶のなかの戦争との繋がりだけでなく、スポーツそれ自体に組み込まれた敵意の醸成の装置になっている。私たちが議論すべきなのは、近代国家としての日本と資本主義としての日本、この二つの日本を文字通り総括して継ぎの社会を『日本』とは呼びえない何ものかとして構想する創造/想像力としてどのように獲得するか、という徹底した『夢』を追求し続けることではないかと思う」と集約した。
 
 「闘いの現場から」では、佐野通夫さん(「高校無償化」からの朝鮮学校排除に反対する連絡会)、東京「君が代」裁判第四次訴訟、根津らの「君が代」解雇をさせない会、道徳教育の教科化と闘う教育労働者、千葉県立高校で闘う仲間、「学校でのオリンピック・パラリンピック教育の強制おことわり」を取り組む仲間、破防法・組対法に反対する共同行動、練馬自衛隊基地ウォッチング、大阪の「『日の丸・君が代』処分状況と処分撤回闘争などから、この間の闘いの報告と今後の取り組みについての紹介が行われた。

 主催者から卒業式のビラ撒き行動の提起。最後に「集会アピール」を採択し、「天皇代替わりを迎える時代における『日の丸・君が代』強制反対の闘いを進めていく。『明治150年』と改憲攻撃―『日の丸・君が代』強制反対の闘いを一体的に進め、教職員・労働者・市民・学生の共同した闘いで今春期の攻防を闘いぬこう」と意志一致した。

(Y)

報告:「代替わり」と近代天皇制150年を問う!2.11「反紀元節」集会・デモ

11写真  2月11日、「代替わり」と近代天皇制150年を問う! 反「紀元節」2.11行動は、全水道会館で反「紀元節」集会を行い、180人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として憲法九条改悪を射程に、
「天皇代替わり」と「明治150年」を結びつけながら民衆統合を強化しつつある。「産経新聞」(2・11)は、「社説」で中国・北朝鮮脅威を煽りながら「こんなときこそ明治の、ひいては神武創業の精神を思い起こし、政府主唱の下、国民が団結して日本の平和と国民の安全を守り抜く覚悟を決めねばならない」と叫び戦争遂行=死を強要する主張を展開するほどだ。しかも政府主催の「紀元節」式典(2005年から中止)が開催できない状況にいらだちながら政府主催で開催せよと言い出している。

 連動して天皇主義右翼らの「建国記念の日奉祝式典」(明治神宮会館)では、改憲と戦争煽動決議、高村正彦副総裁(自民党)・松沢成文参議員(希望の党)・石井苗子参院議員(日本維新の会)が決議と同様の発言を行っている。

 2・11行動は、安倍政権の野望を許さず、連動してデッチ上げの「紀元節」(初代神武天皇の即位)を「祝日」とした「建国記念の日」と称した天皇制強化に抗議する行動を行った。

 集会の冒頭、立川自衛隊監視テント村から緊急アピール。

 「この間、テント村が反天皇制運動を取り組んでいるということでテントの宣伝カーが右翼に壊されてきた。今日も反『紀元節』デモに使う宣伝カーを駐車している周辺を右翼の街宣車が取り囲んでいた。テントの事務所前にも右翼街宣車が来ていた。しかも警察は右翼を見守っていた。こういう事態でテント宣伝カーは、本日のデモに参加することができなくなった。右翼は、テントの宣伝カーが出なければデモができないと思っているらしい。この右翼の攻撃を跳ね返していくために共に考えていく必要がある。反天皇制デモに参加する宣伝カーを増やしていく努力が必要だ」と訴えた。警察権力と天皇主義右翼が一体化した「天皇制と暴力」弾圧を許さず、跳ね返していくスクラムを強化していくことを参加者全体で確認した。

 集会基調報告が実行委から行われ、①「建国記念の日=紀元節」をめぐる問題
②「明治150年キャンペーン」に反対しよう③「天皇退位特例法」と天皇状況④「天皇制国家劇場の連続興行」と改憲にNOを!―を提起した。

 とりわけ「『明治150年』(2018年)は、新天皇即位・改元(2019年)、新天皇の国際デビューである東京五輪(2020年)と連続する『天皇制国家劇場の連続興行』の皮切りとなる」と批判し、「私たちは、天皇の代替わり過程における国家儀礼・儀式に対する抗議の声をあげるとともに、戦後つくり上げられてきた天皇による国家統合のさまざまな仕組み(植樹祭、海づくり大会、国民体育大会、慰霊追悼のたび、被災地慰問等々)に対して執拗にNO!の声を上げ続ける」と強調するとともに、「明仁天皇の3月27~29日の沖縄訪問が『明治150年』の当初から今日まで連続する日本(ヤマト)国家による沖縄の植民地(的)支配、構造的差別構造を改めて厳しく問わなければならない」と宣言した。

 太田昌国さん(民族問題研究)は、「明治150年=近代天皇制を問う」をテーマに次のように講演した。

 「明治国家を評価する『明治論』に大きな影響を与えたのは司馬遼太郎の『坂の上の雲』などの関連諸作品であった。しかし、登場人物の会話は仮構性であるとことを気をつけなければならない。さらに、ペリー来航(1853)の過大視の限界があった。すでに外国船は、ロシアは18世紀後半から、欧米船も19世紀初頭から日本近海へ現れていた。江戸鎖国時代にとって外洋に面する諸藩の危機感が深まっていた。薩摩、長州連合の主導によって幕府が倒され、明治国家を形成していく。この近代国家の形成過程のイデオロギーを美化し、継承していくのが『新しい教科書運動』、『歴史修正主義』、日本会議などであった。これらを基盤にして第一次安倍政権の成立(2007)とともに在特会などが公然と民族排外主義が台頭してきた」。

 「鎖国に対し開国を迫られた。その中で中国のアヘン戦争の敗北を見ながら欧米の圧力に対して、開国派、ヨーロッパの植民地主義に学びながら強力な国家建設派の攻防があった。国家建設派の勝利によって明治新政府が発足する(1868)。その後、蝦夷地の併合を強行し、アイヌ民族を全面的に支配していった。ロシアとの対抗を維持しながら軍事的にも強化していった。さらに江華島事件(1875)を契機にして朝鮮半島支配に向かう。近代国家に組み入れるために1879年の『琉球処分』があった。明治国家は、吉田松陰が指示した道筋をたどっていった。最終的に1945年の結末を迎える。私たちとは真逆な勢力が政権の座におり、安倍政権は六年以上も続いている。支える層は、一握りではなく社会層として存在している。困難な状況にあるが、私たちは対峙している」。

 「簡単にこの状況を突破できないが、植民地主義問題をやり過ごしてきたことは確認しなければならない。思想的立場、歴史的立場、実践的な活動などの不十分であった結果だ。植民地主義を十分に清算し切っていない問題が根っこにある。ピョンチャン・オリンピックの行動、安倍政権の言葉の一つ一つに植民地主義の痕跡が日々見られる。アジアとの関係がいまだにゆがんだものとなっている。だからこそ歴史修正主義、排外主義と闘ううえで植民地主義の克服が重要であり、集団的努力を続けていこう」。

 連帯アピールは、 2020オリンピック災害おことわり連絡会、3・1独立運動99周年集会実行委員会、沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック、大軍拡と基地強化にNO!アクション2017、安倍靖国参拝違憲訴訟から行われた。

 集会後、デモに移り、神田一帯に渡って「紀元節反対!天皇のための『代替わり』反対!天皇制はいらないぞ!」のシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

報告:『生前退位』!? なにやっテンノー!!?? 12・23に天皇制の戦争・戦後責任を考える討論集会

23 12月23日、反天皇制運動連絡会は、千駄ヶ谷区民会館で「『生前退位』!? なにやっテンノー!!?? 12・23に天皇制の戦争・戦後責任を考える討論集会」が行われた。

 天皇明仁は、天皇制延命・強化に向けた憲法違反(憲法第4条〈天皇の権能の限
界、国事行為の委任〉、第7条〈国事行為〉)のビデオメッセージ「生前退位表明」(2016.8.8)強行によって与野党の天皇制翼賛国会を引きだし、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」の成立(17.6)にこぎつけた。明仁は、12月23日の誕生日の記者会見で「この度、再来年4月末に期日が決定した私の譲位については、これまで多くの人々がおのおのの立場で考え、努力してきてくれたことを、心から感謝しています」と憲法違反を居直って自画自賛した。

 さらに明仁は、ビデオメッセージに対して違憲だとする批判を意識しているが
ゆえに、あえて「お言葉」の冒頭から「即位以来、私は国事行為を行うと共に、日本国憲法下で象徴と位置づけられた天皇の望ましい在り方を、日々模索しつつ過ごして来ました」「憲法の下、天皇は国政に関する権能を有しません。そうした中で、このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつつ、これからも皇室がどのような時にも国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていく」ことを強調せざをえなかった。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の野望のために憲法九条改悪と連動させて天皇代替わり(19年)、東京五輪開催(20年)を通して国民統合を強化していくことをねらっている。すでに19年4月30日に退位、皇太子が5月1日に新天皇に即位するスケジュールを決め、しかも違憲隠しのために政府は、

①退位の儀式を現
天皇から新天皇へ皇位を直接譲り渡す形式にはしない。②内閣の助言と承認を必要とする国事行為と位置付けることによって「憲法との整合を徹底できる」などと強引にでっち上げる始末だ。連動してマスコミ等を動員しながら代替わり賛美キャンペーンを演出している。天皇制攻撃の流れに抗して天皇制廃止運動の前進に向けて奮闘していこうではないか。

 天皇制攻撃が強まれば強まるほど国家権力・公安政治警察と天皇主義右翼の暴
力は密集し、一体化した闘争破壊・弾圧を決行する。「天皇制戒厳体制」は、先行して天皇制暴力が吉祥寺「天皇制いらないデモ」(16年11月20日)に続いて立川自衛隊監視テント村宣伝カー破壊(17年11月23日)を行ったことに現れている。権力はアリバイ的に右翼実行犯を事後逮捕したが、これは犯行の事前共謀と黙認を覆い隠すための稚拙な工作でしかない。この日の集会も大量の公安政治警察と機動隊の配置、右翼らの妨害が行われている。権力と右翼が一体となった闘争破壊を跳ね返していこう。

 集会は、この1年間の天皇制攻撃と反撃の闘いの成果を確認し、来年の闘いに向けて4人から問題提起が行われた。

 北野誉さん(反天連)は、「反天連の問題意識」をテーマに次のように述べた。

「天皇『代替わり』の状況に突入しているが、89年の天皇代替わりと言論状況が大きく変わっている。天皇賛美の声が『リベラル』の中から大量に生み出されている。その中で天皇の『平和主義』と安倍首相の『戦争政策』を対立させ、天皇に期待するロジックも現れだした。私たちは、国家としての天皇制が果たす役割があり、戦争国家として天皇と安倍の役割分担・補完関係をなしていることを明らかにしてきた」。

 そのうえで「天皇の『平和主義』言説に対して『その本質は戦争だ』と言うだけでは不十分ではないか。それは戦後『平和と民主主義』体制の土俵のうえで明らかにしていくことも求められているのではないか」と今後の論議の方向性を示した。

 桜井大子さん(反天連)は、「問題提起 『良い王様』と『悪い政治家』?」と題して「多くの人びとの眼には、象徴天皇はどのように写っているのか。どのように認識し、どのような天皇を欲しているのか。なぜそうなるのか」と論点設定。また、タイ国王制と比較検討しながら「日本はどこに位置するのか? どこに位置すると観念されているのか?」とアプローチした。

 中間集約として「『国民』が君主を認識するのは、国内視察、王室外交、言論
活動、政治関与した場合その結果として、天皇・皇族は、政治関与を除けば君主と同じような振る舞いをしてきたし、社会もそれを認める。今、天皇の政治関与は強まり、そういう強力な君主としての天皇を、社会も望んでいるように見える」。

 第2論点として「象徴天皇を、象徴とみるのか、天皇=君主と見るのか。現実は
君主的な存在としての天皇があり続け、それが強化され、それが望まれているだろう社会にあるということを踏まえる必要があるのではないか。象徴天皇制の曖昧さが作り出す強さを再認識し、格闘していかなければならない」とまとめた。

 天野恵一さん(反天連)は、「老人・明仁が仕事を辞めたいと言っているのだからそれを認めてあげればいいではないかという人々に対してどのように語りかけるのか。明仁は、辞めればただの人間になるわけではなく、元天皇だ。膨大なカネも貰い続ける特権的な存在だ。ただ、この問題はもう少し深く考えたほうがいいと思っている」と論点を浮き彫りにした。

 この考察のヒントとして平井啓之の「自己欺瞞」・「近代天皇制と日本人意識」を取り上げ、天皇の「人間宣言」そのものを問題にしながら「自己欺瞞の民族」として批判していることを強調した。つまり、「『人間=象徴』天皇が、あらためてビデオ・メッセージ『人間宣言』を発したなどというのはマスコミの論理だ。高齢であるなま身の『人間』としてのみ見ようとする庶民の『自己欺瞞の意識』は、戦後主にマスコミによって作為的につくりだされ続けてきた。『神人天皇』から「象徴(人間)天皇」へと外見は変容しても、連続している『自己欺瞞』の意識、これが天皇制を支え続けている。代替わりした象徴天皇制も『言論抑圧マシーン』であり『タブーづくりの装置』であること、それが『偽善性=ペテン性』にみちみちたものである」と分析した。

 平井玄さん(批評家)は、「金持ちと貧乏人の間 安倍政権の岩盤破壊と左翼をオルグする皇后陛下」というタイトルで問題提起した。

 平井さんは①貧乏人は天皇をありがたがり、戦争国家を歓迎するのか?②戦後
の岩盤(無意識)を破壊するのか、防御するのか?と問いかけ、「さらなる債務の拡大と終わりなき先延ばしに向かう」国家財政の脆弱性を指摘し、安倍政権批判の突破口を提示した。

 また、「美智子のカルチュラルスタディーズ(文化攻勢)」の観点から「護憲平和天皇のイリュージョンは、リベラル左派までも文化イメージ戦略にますます溺れさせた。同時にフリマアプリによるネット中古品リユース・マーケットの急激な拡大、海外で移住フリーターになる日本人が増えていることなどから見えてくるのは、資本主義の収縮過程ということだ。新たな運動の方向性の一つとして、『生存原理としての経済』を考えるべきではないか」と呼びかけた。

 問質疑応答後、討論を集約し、あらためて来年の反天皇制運動に向けてスクラ
ムを強化していくことを確認した。

(Y)

 

報告:終わりにしよう天皇制 11・26大集会・デモ

26① 11月26日、「終わりにしよう天皇制 11・26大集会・デモ」(主催・実行委員会)が東京・千駄ヶ谷区民会館で行われ、180人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の野望のために憲法9条改悪(憲法9条3項に自衛隊を位置づけ、戦力の不保持と交戦権を否定した憲法9条2項の空洞化をねらっている)、天皇代替わり(2018年)、東京五輪開催(2020年)を通して民衆統合を押しすすめながら実現することをねらっている。

2016年10月7日に政府は、明治150年を迎えて記念事業を実施すると発表し、『明治の日』を制定することも策動している。つまり、日本帝国主義と天皇制のアジア侵略の歴史と戦争犯罪を居直っていくために「明治150年」を煽り、11月3日の「文化の日」を「明治の日」への改称もねらい憲法改悪と連動させながら天皇の代替わりを演出しようとしているのだ。

 天皇明仁は、天皇制存続強化に向けて憲法違反が明白であるにもかかわらず「生前退位」を表明。それを受けて国会では与野党の天皇制翼賛国会を作り出しながら、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」を成立させた。11月22日、菅義偉官房長官は臨時の記者会見を行い天皇明仁の退位日の決定前に意見を聞く皇室会議を12月1日午前9時に宮内庁で開くと発表し、権威主義的に押し出した。政権は、天皇制攻撃の加速化に向けて天皇が退位する日程候補として2019年4月30日に退位し、皇太子が5月1日に新天皇に即位し、同日から新元号の施行を強行する案と年度が替わる19年3月31日に退位、4月1日に即位という案を検討していることをメディアにリークした。

それだけではない。メディアに対してわざわざその設定理由について「与野党が対決する統一地方選挙が19年4月にあることを考慮し、選挙後の静かな環境で皇位継承を行うことが望ましい」「3月末は、予算案を巡る国会審議が大詰めを迎える時期でもある。全国で異動に伴う転出入が多い」、「元号の切り替えに伴う官公庁のシステム変更と転居時期が重なることへの懸念もある」などと煽り立てる始末だ。メディアは、安倍政権与党のリークを垂れ流し、天皇制賛美の演出の任務貫徹へと踏み出した。

 安倍政権の改憲と天皇制攻撃の強化、それを支える「天皇制と暴力」事件が再び発生した。11月23日、陸上自衛隊立川駐屯地で行われた「防災航空祭」に抗議していた立川自衛隊監視テント村の宣伝カーが天皇主義右翼に襲撃され、フロントガラスやサイドミラー、ランプなどが破壊された。警察権力は、右翼の襲撃を放置していた。16年11月20日の吉祥寺で行われた「天皇制いらないデモ」も右翼の襲撃によって宣伝カーが破壊されたが、今回の襲撃も明らかに右翼と警察・公安政治警察が一体となった反天皇制運動に対する暴力破壊である。立川自衛隊監視テント村は、ただちに「抗議声明とカンパのお願い」を出し、宣伝カーを修理して本日の闘争に参加した。

 改憲と天皇代替わり情勢に対して真正面と対決し、同時に警察権力と天皇主義右翼の一体化と暴力発動を跳ね返していくスタートとして、本日の集会とデモが行われた。安倍政権打倒と天皇制廃止に向けた陣形を強化していこう。

 集会は、主催者あいさつから始まり、会場周辺の機動隊・公安政治警察による重弾圧体制を厳しく抗議した。また、11月23日の立川自衛隊監視テント村の宣伝カーが天皇主義右翼に襲撃されたことを報告。参加者全体で国家権力と天皇主義右翼を糾弾した。

 横田耕一さん(憲法学)のビデオインタビュー(10月26日、福岡・海づくり大会抗議闘争に参加した仲間がインタビュー)が上映され、「憲法と生前退位」をテーマに語った。横田さんは、8・8の明仁ビデオメッセージで「生前退位」法成立へと主導していったことを明確に違憲だと批判した。そのうえで「天皇制は廃止すべきだ。そのために個人を尊重する人権を徹底することだ。人権を侵害を行っている天皇制を具体的に批判し、国民にアプローチしていくべきだろう」と強調した。

 吉澤文寿さん(朝鮮現代史)は、「植民地責任と象徴天皇制―朝鮮を事例として―」をテーマに①日本帝国主義と朝鮮植民地化・植民地支配②「アメリカ」がビルトインされた象徴天皇制③継続する植民地主義をどう克服するかを掘り下げた。

 吉澤さんは、「明治維新以降の日本帝国主義は、天皇制の下で植民地侵略支配し、多くの人民を苦しめた。アメリカもまた日本の植民地主義を容認し、アジア・太平洋戦争後には象徴天皇制を軸とする日本の形成に大きな役割を果たしてきた。その下で日本の植民地責任があいまい化された。日本の植民地責任とアメリカの覇権主義をともに批判していくことが重要だ。そのプロセスにおいて朝鮮を忘れないことだ」とまとめた。

 立川自衛隊監視テント村は、11・23右翼による宣伝カー襲撃を報告し、カンパを訴えた。

 さらに集会は、天皇制に抗議する仲間に対する公安政治警察の人権侵害を糾弾する映像報告、天皇代替わりと新元号をめぐる反天皇制コント、だまっとられん!、立川ハローワークの雇い止め裁判、大分・天皇問題を考える市民ネットワーク、兵庫・反天の会、大阪・反戦反天皇労働者ネットワーク、静岡・天皇制を考える会が発言した。

 最後に集会アピールを参加者全体で確認し、デモに移り、渋谷一帯にわたって「天皇制はいらない!」のシュプレヒコールを響かせた。


(Y) 
 

=立川テント村宣伝カーへの右翼の襲撃を許さない=
抗議声明とカンパのお願い


宣伝カー破壊●右翼による襲撃で破壊されたテント村の宣伝カー

 11月23日、陸上自衛隊立川駐屯地で開催された「防災航空祭」に抗議する例年の情宣活動を行ないました。ここ数年、わたしたちを攻撃するために複数の右翼団体が登場していましたが、今年の攻撃は特別に激しいものでした。何台もの街宣車でテント村の宣伝カーを取り囲んで進路をふさぎ、大音響で「国賊!」と叫び続けて反戦の呼びかけを妨害したり、サイドミラーを割ったりという暴力行為を続けました。

 さらに行動終了後、駐車場へ撤収中の宣伝カーを路上で街宣車が取り囲み、7~8名の右翼が1時間にわたって宣伝カーを叩く、蹴る、ものを使ってガラスを割るなどの乱暴をはたらきました。また車内の運転手に対し、民族差別やセクハラを含む激しい罵声を浴びせ続けました。

 右翼対策員と思われる10名ほどの私服公安警官は暴力行為の当初から周囲にたむろしていましたが、一向に暴力を止めることなく、宣伝カーの破壊を放置しました。途中から到着した10名ほどの立川署警備課の制服警官も、なにやら公安と打合せをしたり、他の車の通行を確保するための交通整理をするばかりで、目の前で繰り広げられる破壊行為に対して手出しをしようとしませんでした。

 暴力行為がはじまって1時間後、ようやく警官が街宣車に移動を促し、宣伝カーは移動することができました。

●「終わりにしよう天皇制11・26大集会」への大結集を!カンパを!

 被害は、フロントガラス、サイドミラー、前後のランプ、フロントグリル、鍵穴・ワイパーの破損など全体に及んでいます。ボディは数十回蹴りつけられて変形し、走ることはできますが内部の損傷なども心配です。車を破壊した右翼はもとより、暴力を放置した警察に対する怒りも禁じえません。

 この攻撃は、立川駐屯地祭への抗議行動を潰すために行われたものであると同時に、直後の11月26日に予定されている「終わりにしよう天皇制 大集会・デモ」への事前攻撃であることは明白です。襲撃にきた右翼からは、「26日はこんなもんじゃねえぞ」とか、「去年今年とよく壊れる車だなあ」などの発言もありました。昨年11月20日に吉祥寺で行われた「天皇制いらないデモ」でもテント村の宣伝カーが襲撃・破壊されましたが、一連の「平成代替わり反対闘争」でこの宣伝カーが果たしている役割を念頭においての襲撃です。

 暴力を使って基地反対や天皇制反対の声を封じ込めようとする右翼団体、襲撃を黙認することで運動つぶしをはかる警察を許すことはできません。「終わりにしよう天皇制 大集会・デモ」への大結集を訴えるとともに、修理費や買い替えも視野にいれたテント村へのカンパをよろしくお願いします!

2017年11月24日

立川自衛隊監視テント村
立川市富士見町2-12-10-504 042-525-9036 tento72@yahoo.co.jp

カンパ振込先⇒郵便振替00190-2-560928(口座名「立川自衛隊監視テント村」)


報告:「代替わり」過程で天皇制と戦争を問う8・15反「靖国」行動

15デモ 「代替わり」過程で天皇制と戦争を問う8・15反「靖国」行動は、8月11日に集会「天皇制と戦争:アキヒトにも責任はある!」(文京区民センター/100人)を行い、15日には反「靖国」デモ(150人)を行った。

 11日の集会は、伊藤晃さん(日本近現代史研究)が「戦後天皇制と戦争を問う」をテーマに問題提起した。

 「明仁天皇は、『平和と繁栄の戦後日本国家』として国家モデルを描き出してきたが、戦後の列強による世界支配体制は『戦争の時代』をリードしたのであり、『世界における戦争』を『日本人にとつての平和』として説き、日本の行動を隠蔽するところに戦後二代の天皇の戦争責任がある。戦前においても日本は東アジアの軍事大国として戦争と植民地の時代を先導した。大元帥天皇はその象徴であり、あらゆる戦争と植民地支配の国家行為において、その決定と執行の要の位置にあった。この国家責任と天皇の責任の回避は、明仁天皇の歴史修正主義の核心だ」と批判した。

 さらに「戦前の軍国日本を支えた国民的ナショナリズムは戦後国民の意識の内側でつながっていた。表向きの憲法九条賛美と現実の日本の国家行動の支持(自民党政権の持続)してきた。アジア諸国の民衆は、この二枚舌と自己内面における隠蔽を見抜いている。つまり、戦後二代の天皇は戦後国民意識を美しく体現し、一方で現実の日本国家の行動に平和を見、両者を結びつける役割を果たしてきた。この役割も戦後天皇の戦争責任だ」と明らかにした。

 そのうえで「安倍晋三首相は、積極的平和主義を掲げて日本の国家行動と国民の平和意識の二枚舌に決着をつけるために『戦争の時代』を主導しようとする。国家の重みを押し付け、そのツールとして天皇の権威強化によって導こうとする。明仁天皇は、戦後の二枚舌のあり方を続けようと考えているが、安倍はそのようなあり方からの転換へと踏み込んでいる。『明治150年』の総括の食い違いへと現れるが、明仁はそのズレを修復していくだろう。安倍と明仁の違いに拠り所を求めるのは間違いだ」と指摘した。

 最後に主催者から8・15反「靖国」デモで再会しようと呼びかけた。

 15日の反「靖国」デモに向けた前段集会が在日本韓国YMCAで行われた。

 安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京は、「4月28日、東京地方裁判所が違憲判断を示すことなく、原告らの請求のいずれも却下ないし棄却するという不当な判決を下した。判決は、司法が安倍政権に全面的にへつらった『安倍忖度判決』のそしりを免れないものである。行政追随判決を到底容認することはできない」と糾弾した。

 田中聡史さん(10・23通達被処分者)は、「都教委の『日の丸・君が代』強制に反対して、これまで10回、4回以降は減給10分の1、1カ月の不当処分を強行してきた。小池百合子都政でも都教委による教育破壊は続いており、新たな被処分者が出ている。天皇制を支える『日の丸・君が代』に反対していく」と発言。

 さらに米軍・自衛隊参加の防災訓練に反対する実行委員会2017、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、朝鮮半島と東アジアの平和を求める9・16集会実行委員会、辺野古リレー 辺野古のたたかいを全国へ、「2020オリンピック災害」おことわり連絡会からアピールが行われた。

 集会後、靖国神社に向けた抗議デモに移った。九段下交差点前で「靖国神社解体!天皇制はいらないぞ!」のシュプレヒコールを行った。

 国家権力は、天皇主義右翼らの「妨害」を口実に機動隊を大量に配置し、デモに対して不当な規制を行ってきた。しかも右翼らの挑発は、明らかに道路交通法違反、公務執行妨害罪が成立しているにもかかわらず、「現行犯」逮捕せず、なだめ馴れ合いながら見過ごすだけだ。逆にデモ規制に対しては暴力的に行ってくるという悪質なデモ破壊だ。権力と右翼が一体となった反天皇制闘争への敵対を許さない!

(Y)


報告:平和の灯を!ヤスクニの闇へ 2017キャンドル行動

配信:ヤスクニ「東アジアの視点から『明治維新150年』とヤスク二を問い直す」

 8月12日、「平和の灯を!ヤスクニの闇へ 2017キャンドル行動「東アジアの視点から『明治維新150年』とヤスク二を問い直す」(主宰:実行委員会)が在日本韓国YMCAスペースYで行われ、300人が参加した。

 キャンドル行動実は、2006年、小泉純一郎政権による戦争ができる国作りに抗して、「①靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している。 ②韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない。 ③首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する。 ④これらの点を『ヤスクニの闇』として切り結ぶ共同行動に取り組む」ことを確認し、シンポジウムとデモを行ってきた。今回で12回目だ。安倍政権は、改憲とグローバル派兵国家建設の野望のために「明治維新150年と」天皇代替わり(2018年)、東京五輪開催(2020年)を通した民衆統合を押しすすめながら実現することをねらっている。東アジアの軍事的緊張が強まるなか「グローバリゼーション」後のアジア─日本のあり様、関係構築の方向を探っていこうと設定した。

 開会のあいさつが今村嗣夫さん(弁護士)から行われ、「国家から『ひとりで放ってもらう権利』」をテーマにして、共謀罪制定批判、自衛官「合祀」拒否訴訟の教訓を紹介しながら「トランプ政権発足を『奇禍』として『自主国防』の強化を図り、ヤスクニとの結びつきを強め、市民の私生活、家族、住居、若しくは通信に対する干渉を強める『国家』に、とことん抵抗するキャンドル行動を、今年も力強く進めましょう」と呼びかけた。

 シンポジウムは、原武史さん(放送大学教授)、南相九さん(韓国・東北アジア歴史財団研究員)、高橋哲哉さん(東京大学教授)から問題提起が行われた。

 原さんは、「天皇の代替わりと『明治150年』」を取り上げ、「2018年は『明治150年』とも重なる。天皇の代替わりと、安倍政権が進めようとする明治を称えるキャンペーンが重なることになる。この点に関して思い出されるべきは、大正から昭和への代替わりである。政府は、国民に大正天皇を忘却させ、昭和天皇を『大帝』と呼ばれた明治天皇の再来として称えるためのキャンペーンを始める。民間にも明治天皇を称える動きが出てくる。今回の代替わりは明治以来の皇室典範で認められてこなかった退位によるという点で大正から昭和への代替わりはと異なるが、少なくとも天皇明仁は大正天皇を意識している。1921年の皇太子裕仁の摂政就任に言及しているからだ」と述べた。

 さらに「安倍政権にとって天皇明仁が退位することは都合がよい面がある。『明治150年』を煽り、11月3日の『文化の日』を、『明治の日』に改称させることができれば、平成は忘却され、徳仁は明治天皇の再来として認識されるかもしれないからである。昭和初期に秩父宮に対抗して昭和天皇を『神』として演出させる試みがなされたように、『皇嗣』と呼ばれるようになる秋篠宮文仁に対抗して、徳仁を天皇として演出するための新たな試みが始まる可能性がある。天皇の代替わりと憲法改正が連動する可能性もあることに留意すべきだろう」と強調した。

 南さんは、「『東洋平和』確立の視点からみた日本─安倍総理の歴史認識」をテーマにつぎのように提起した。

 「『東洋平和』といえば、浮かび上がるのは、1909年ハルビンで東洋の平和を惑わしたという罪を問い、伊藤博文を射殺した安重根の『東洋平和論』です。今日この場所とも関連がある1919年の『2・8独立宣言書』と『3・1独立宣言書』です。東洋平和は、韓国が独立しなければならない正当性の根源です。韓国が独立してこそ、東洋平和も維持されることができて、それが世界の平和と人類の幸福につながることができるという論理です。韓国は、日本の『積極的平和主義』に対して疑問を持っています。自衛隊は旧日本軍の連続というイメージが浮かび上がっていますが、安倍総理の『積極的平和主義』が、過去において『東洋平和』を掲げ、隣国を侵略した日本のイメージを払拭させられずにいることを見せてくれます」。

 「去年の10月7日に日本政府は、明治150年を迎えて記念事業を実施すると発表し、『明治の日』を制定する案も議論されている。これらは明治が成功した歴史、誇らしい歴史であることを前提にしている。明治を明治の当時そのままで記憶する施設が、靖国神社だ。『靖国神社忠魂史』は、日本軍により虐殺された義兵を『匪徒』や『賊』と規定し、その抗争を『暴動』であり、『駆逐』すべき対象として評価しています。義兵によって殺された者を『匪徒討伐作戦の犠牲者』として称えています。靖国神社の思想と記憶は、今でも続いていますが、『第2次世界大戦後の各国独立』という展示を見ると、独立した国家の中で韓国と台湾は抜けています」と批判した。

 高橋さんは、冒頭、朝鮮半島の軍事的緊張に対して「朝鮮民主主義人民共和国と米国の間で激しい軍事的威嚇の応酬が行われている。安倍政権は米国に追随する態度を日々見せている。戦争の危機がかつてなく高まっている。戦端を開くことに断固反対であることを皆さんとともに確認したい」と呼びかけた。

 高橋さんは、①安倍首相が尊敬する吉田松陰の『尊皇愛国』『幽囚録』の侵略と植民主義②道徳の教科化による「修身教育」の導入③佐藤優(作家)の「日本国家の神髄」で「教育勅語」と天皇制賛美を紹介し、「これが明治150年の現実だ。植民地帝国を築いた戦前の歴史、それを反省できない戦後の日本だ。靖国は、それに対応し続けている。韓国の方の合祀取り下げの要求に一切応ぜず、植民地主義を貫き通している」と糾弾した。

 関千枝子さん(安倍靖国参拝違憲訴訟・原告)、韓国の董定男さんから遺族証言。

 特別アピールが、戦争をさせない1000人委員会、沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、強制動員真相究明ネットワークから行われた。

 コンサートに移り、寿[kotobuki]、ソン・ピョンフイさん、イ・ジョンヨルさんが熱唱。

 最後に李熙子さん(反靖国共同行動・韓国委員会共同)が閉会あいさつ。

 集会終了後、靖国神社に向けてキャンドルデモが行われた。

(Y)


報告:7.23第7回『日の丸・君が代』問題等全国学習交流集会

配信:日の君 7月23日、「全国から集う!全国で闘う!洗脳『教育』はゴメンだ! 第7回『日の丸・君が代』問題等全国学習交流集会」(主催・実行委員会)が日比谷図書館文化会館で行われ、130人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として新自由主義と国家主義をセットにした教育を押し進め、子どもたちを戦争動員へと導こうとしている。その一つが学習指導要領の改悪だ。とりわけ幼稚園から①「君が代」に親しませる

②小学生の段階で「北方領土」、「竹島」、「尖閣列島」などを教える

③「国威発揚」のために「オリンピック・パラリンピック」への総動員体制の着手

④道徳教育の教科化を通した国家のための人間形成

など国家主義教育の全面化に入りつつある。さらに戦争法を支える人材づくりとして教育現場への自衛隊の浸透を押し進めている。防災教育と称して愛国心と国防意識への「洗脳」アプローチだ。このような教育攻撃とセットで東京都教育委員会による「日の丸・君が代」強制の「10・23通達」(2003年)に抗議する教育労働者に対する大量処分攻撃はさらに悪質化し、同時に全国的に「日の丸・君が代」強制と教育労働者に対する管理・統制が強まっている。実行委員会は、教育攻撃を分析し、様々な闘いを共有化すことを通して反撃に向けたステップを構築していこうと交流集会を取り組んだ。

 開会あいさつが永井栄俊さん(実行委)から行われ、「安倍政権の暴走が続いている。戦争法、共謀罪の強行採決はその現われだ。同時に教育現場でも同様な事態が発生している。教員に対する『日の丸・君が代』強制をはじめ強引な管理・統制が行われてきた。そのうえで今、北朝鮮のミサイル発射を利用し、『緊急避難』訓練などによる戦争動員を行いながら子どもたちに対して『洗脳教育』が行われている。安倍政権の教育改革を許さない取り組みを作り出していこう」と訴えた。

高島伸欣さん講演

 高島伸欣さん(琉球大学名誉教授)は、「蘇る『教育勅語体制』と『日の丸・君が代』強制を迎え撃つ ─洗脳教育を教材にし、無力化と反転攻勢の力量育成をめざす─」をテーマにして講演した。

 高島さんは、冒頭、安倍政権下の「教育勅語体制」による「洗脳教育」の悪影響を払拭するための方針として「主権者教育」の重要性を提起した。つまり、「18歳選挙権の行使準備を兼ねた『請願権』理念の学習と『請願権』行使体験の実践学習の取り組みがあるが、現行の中学『公民』と高校の『現代社会』『政治経済』の教科書の大半が誤った内容、生徒に誤解を与える内容になっている」と批判した。

 そのうえで具体的な取り組みとして、例えば、生徒たちに対して次のようなビラ配布を校門前で行うことも効果的だと紹介した。「『君たちが使わされている教科書は内容に誤りがある。そうした誤りのない教科書を選ぶように学校側に要望しよう! 正しい内容を教えてくれるように学校に要望しよう! 学校も公的な役所の一つであるのだから、そうした要望を文書で提出すると、学校側はそれへの誠実な対応が『請願法』で義務づけられている。中学生・高校生の皆さん、正しい学習ができるように自分でも行動しよう!』。中学・高校生自身に批判力の定着、底力の育成を目指したい」と強調した。

 また、

①「旭日旗」問題に見る加害者「日本(本土)」社会と被害者・近隣諸国(沖縄)社会の落差

②「洗脳教育」の再構築をめざす安倍「教育再生実行」政策

③今こそ安倍政権による「洗脳教育」への反転攻勢、について提起した。

全国の「日の丸・君が代」強制反対の闘い


 東京の闘いの報告は、増田都子さん(都教委を訴える会)、都教委による被処分者、東京「君が代」裁判第四次訴訟、東京「再雇用拒否」原告、河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会、都教委包囲首都圏ネットから行われた。

 大阪からは、奥野泰孝さん(不起立被処分者)、井前弘幸さん(戒告処分取消し訴訟)、野村尚さん(「君が代」不起立解雇撤回訴訟原告)、松田幹雄さん(大阪市「君が代」不起立戒告処分当該・グループZAZA)などから行われた。

 すでに東京は、「10・23通達」以降、四七八人が処分されている。今年も都教委は、三月の卒業式で「君が代」斉唱時に不起立した都立高校教員二人に対し「懲戒処分」(戒告、減給1ヶ月)を発令し、「服務事故再発防止研修」(思想転向強制研修)を強行している。大阪でも「日の丸・君が代」処分は62人、再任用拒否が9人になっている。報告者は、不当処分に抗議し、「思想・心情・良心・教育の自由」破壊を許さず全国ネットで反撃していくことを呼びかけた。

 闘いの報告(3)では、東京「再雇用拒否」第三次訴訟、石井泉さん(千葉高教組「日の丸・君が代」対策委員会)、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、土屋聡さん(「女川から未来をひらく夏の文化祭」実行委員会)、静岡県学校労働者組合メッセージ、小野政美さん(憲法の理念を生かし、子どもと教育を守る愛知の会)、「日の丸・君が代」の強制に反対する阪神連絡会、「日の丸・君が代」新潟被処分者を支える会、「日の丸・君が代」反対の闘いを行う福岡・佐賀の仲間、村上理恵子さん(各種学校専修学校関係労働組合連絡協議会)、片山かおるさん(小金井市議)、保護者の立場から、永井栄俊さん(パンフレット「教育に浸透する自衛隊  『安保法制』下の子どもたち」〈同時代社〉を紹介)、ひのきみ全国ネットなどから行われた。

 最後に集会アピールを採択し、銀座デモに移った。「日の丸・君が代」強制反対・「洗脳教育」ノーをメインスローガンに街頭の人々に訴えた。24日には、「日の丸・君が代」問題等に関する文科省交渉が行われた。

(Y)

報告:アジア連帯講座 「新しい『Xデー』に立ち向かおう 天皇『生前退位』問題をめぐって」

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報告:アジア連帯講座 「新しい『Xデー』に立ち向かおう 天皇『生前退位』問題をめぐって」

 

 624日、アジア連帯講座は、都内で「新しい『Xデー』に立ち向かおう 天皇『生前退位』問題をめぐって」をテーマに国富建治さん(新時代社)を講師に招き講座を行った。

 69日、参議院本会議で天皇制延命強化に向けた「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」が可決され、成立した。自民、公明、維新、民進、共産、社民党は賛成し、皇室典範改正を主張する自由党は棄権した。実質的に天皇翼賛国会状態だ。また、昨年1120日、吉祥寺の「天皇制いらないデモ」に対して国家権力と天皇主義右翼が一体となって攻撃してきた。与野党の「退位容認」「天皇制維持」を批判し、国家権力と天皇主義右翼が一体となった反天皇制運動破壊をはねかえす闘いを強化していく必要がある。

 すでに安倍首相は、天皇代替わり、東京五輪開催を契機に2020年を改憲達成の年と設定している。天皇賛美挙国一致を煽りながらグローバル派兵国家建設を押し進めようとしている。

 国富さんにこの間の天皇制問題の評価・整理、自粛を強制した「昭和Xデー」と「平成Xデー」の違いを分析し、今後の指針を共有化していく論議を行った。

(Y)

 

■国富建治さん(新時代社)の提起

 

 昨年八月に天皇の生前退位のビデオメッセージが放映されたが、反天皇制運動の仲間たちは一種の「玉音放送」のようだと揶揄していた。だが、この問題は、今までの皇室典範に書かれていないような生前退位という形をとった天皇の代替わりへの踏み込みであった。さらにどのように法律的に実施していくのかをめぐって非常に大きな対立が、とりわけ保守派の陣営、天皇主義者の中で非和解的な形で進んでいった。

 6月に生前退位の特例法法案が成立した。実質上、天皇の意思がそのまま法律に反映される法律が成立した。来年の末には、現在の明仁天皇は退位すると言われている。201812月に退位して、最終的に確定はしていないが、おそらく2019年に新しい元号と代替わりが行われる。これらのプロセスをどのように考えたらいいのか。

 

 1、新しい天皇はXデー

 

 以前の天皇Xデーは、どうだったろうか。19891月に昭和天皇が亡くなった。

実質上、889月に下血問題があって、それ以降、889月から891月までにかけて、日本はお祭りなどが中止になったり、自粛ムードになり、毎日毎日、天皇の病状が報道された。人々は「ご記帳」に行くとか、天皇の病状の回復を願うキャンペーンが展開された。

 今回の新しい天皇Xデーは、昭和Xデーと大きな違いがある。昭和天皇は第二次世界大戦の戦犯であり、侵略戦争の最高責任者だった。そんな裕仁が亡くなったことへの国民的な自粛と追悼が行われることに対して、大きな反発が広がっていった。

 最も典型的なことは、長崎の本島市長が昭和天皇の戦争責任について言及して、右翼にピストルで撃たれた。また、昭和Xデーに抗議し、天皇制に反対する人々に対する監視・弾圧が空前の規模で強行される事態が進んでいった。

 第二次世界大戦を経験した人々にとって、昭和天皇は侵略戦争に大きな責任があり、忘れられない事態であった。いくら戦後日本の平和の象徴となっても、彼は大日本帝国の最高責任者だ。そのことに対する批判は、絶対にぬぐいされないものであった。

 当時、日本共産党は、昭和天皇の戦争責任を原則的に追及するキャンペーンを行っていた。最高指導者だった宮本顕治は、天皇の名の下に行われた治安維持法で12年間獄中に囚われていた。天皇制の弾圧、戦争責任を強く実感している世代は、日本共産党の中では、かなりの層として存在していた。

 ところが平成Xデーには、特殊な状況がある。今の明仁天皇は、終戦の年にはまだ小学生だった。美智子妃との「ご成婚」も含めて、国民的人気が意識的に煽り立てられて、象徴天皇としての役割を果たしてきた。

 天皇自身が自然災害、被災地に積極的に入り、被災者を励ますとかの行動を意識的に行ってきた。昭和天皇と違って、明仁天皇に対する国民的な批判、あるいは反発が、私たちのように天皇制は民主主義に敵対する制度であると、はっきり言う人以外にはあまり見られない。

 天皇が生前退位をビデオでメッセージを810日に流した時、78割ぐらいが「天皇様、ご苦労さまでした。生前退位していただきます」という雰囲気が非常に強かった。はっきり意識的に天皇の生前退位に反対だと言ったのは、最も極右的な天皇主義者だった。それ以外はなかった。

 もちろん反天皇制運動を取り組んできた少数の人々は、天皇自身の意志によって新しい法律が作られ、実現されていくことは、天皇の政治的行為であり、憲法に違反すると批判した。

 日本国憲法の下では、第1条では「天皇は国政に関する権能を有しない」と言っている。「天皇は、日本国ならびに日本国民の統合の象徴であって、この地位は主権の存する日本国民の総意にもとづく」と書いてある。天皇は、いかなる意味でも政治的権能は持たない、持ってはならないというのは、少なくとも象徴天皇制の基本的な考え方だ。

 しかし今回の事態を見るならば、明らかに天皇自身の主導による生前退位である。それによって新法が作られることは、これはあからさまな違憲行為であると捉えなければならない。

 このことについて反天皇制運動以外でも、はっきりと指摘したのが原武史さん(政治思想史/放送大学教授)だ。原さんは、決して左翼の人ではない。反天皇制をずーっと言ってきた人でもない。ただ天皇制について研究してきた人だ。『大正天皇』という興味深い著書もある。

 彼は、3月の朝日新聞に載ったインタビューの中で次のように発言している。

 「特例法に向けて与野党が合意し、天皇の退位が現実に起きています。このような流れをどう見ていますか。

 原武史─はっきり言っておかしいです。今の憲法下で国政に関与できないはずです。それなのに天皇が退位の気持ちをにじませて発言をすると、急に政府が動き出し、国会で議論が始めた。お気持ちを通して、結果的にせよ国政を動かし、私が知るかぎり戦後天皇が意志を公に現し、それを受けて法律が作られたり、改正されたりしたことはありません。明治憲法によって大権を持っていた明治天皇、大正天皇、昭和天皇の時でもこんなことはありませんでした。今回のお気持ちの表明と、その後の退位に向けた政治の動きは、極めて異例である」。

 質問者は、「政府も国会も天皇のお気持ちが第一だと受けとめたからではないですか」と言ったが、「だからと言って、これでいいとは思いません。本来、天皇を規定する法が天皇の意志で作られたり、変わったりしたら、法の上に天皇が立つことになってしまう。政府や国会での議論の争点は、特例法か皇室典範改正かが出ていたけれど、どちらになろうと天皇の意志は現実政治に影響を及ぼしたことは変わりはない」と明確に言っている。

 今回の生前退位についての法案、これが明らかに憲法が規定する天皇の役割というものを根本的に逸脱するものであると言っている。いろんな学者の中で、彼が一番明確に言っている。

 

 2、「退位特別法案成立のプロセスの問題点」について

 

 去年から有識者会議が政府の指名によって作られ、専門家の意見聴取のプロセスがあった。これを通して天皇の生前退位を望むという意志が直接に法律の作成へと結びついていった。天皇が生前退位のメッセージを行って、それに国民からの支持が集まる、国民の総意による退位支持の動きが作られていった。つまり、天皇の意図的な政治行為であるという反対論封殺の世論操作が作られていった。有識者会議と専門家の意見聴取の中で、天皇の生前退位の訴えに反対したのは、極右の天皇主義者だった。

 極右の天皇主義者、一種の天皇主義原理主義者にしてみれば、「天皇がある都合で、政治の思惑で天皇が退位するということはあってはいけない。天皇というものは神聖なものであって、政治の道具になってはいけない。天皇が辞めさせられたり、自分で辞めたいと言い出して、天皇が代わったりするのは、天皇の政治的な利用というものに他ならない。そういうものはあつてはならない」ということだ。それをハッキリ言ったのは、極右の天皇主義者だけであった。

 共産党も、いわば最終的には、この生前退位の流れに乗ることになってしまった。共産党は、ここ数年の間、象徴天皇制に対する態度は、非常にはっきりした形で態度を変えてきた。通常国会の開院式の日には、天皇の「お言葉」が行われるが、それは憲法違反であるということで本会議を退席し続けてきた。去年の1月からその開院式での天皇発言は政治的ではなかったとして、天皇が話す「お言葉」の時に欠席しなくてもいいと態度を変えた。

 今年の4月からは、赤旗は日付に元号を並記するようになった。今まで西暦しか使っていなかったのが、今年の4月から元号を並記するようになった。

 さらに共産党はね生前退位特例法が成立する前に修正案を出した。「国民は皆賛同している」「国民の意志を尊重する」「天皇の意志も尊重する」というのが生前退位特例法法案だったが、「国民が皆支持している」からといって法案に書き込むのはおかしいと、削除要求の修正案を出した。結局は共産党修正案は否決された。だが否決されたにもかかわらず、原案を支持し、賛成にまわった。

 採決に欠席したのは、自由党だけだった。自由党は、原則的に皇室典範を改正すべきだという態度だった。自由党欠席のもとで特例法は全会一致で可決されてしまった。

 特例法の法文の違憲性は、天皇の生前退位の強い意志が示され、それによって国民の圧倒的多数が支持していると書かれていることだ。普通、法律にこんなことを書くわけがない。天皇の意志が法文に明記されるという異様な形となっている。

 第1条は、字数が400字ぐらいあり、マルがない。全部、テンで繋がっており、一つの文章になっている。ものすごい文体になっている。これは一種、教育勅語と似ているところがある。教育勅語は、テンもマルもない。行替えも終わりのほうに一箇所あるだけだ。それと似ている。法律の文は、わかりやすくするために切ったりしているが、まったくマルがない。とにかく一気に繋がっている。そこに国民が天皇のメッセージを支持しているということが書かれている。

 特例法は、天皇の意思をつけたうえで公的行為を積極的に位置づけている。憲法の中で書かれているのは、天皇は私的行為以外は、国事行為だけだ。国事行為は、外国との条約を承認、日本に来た大使の信任状を発行するとか、いくつかの項目に限られている。天皇は、憲法上は国事行為以外のことをやってはいけない。それ以外は、すべて私的行為だ。

 しかしながら超憲法的な形で公的行為がこの間、いろんな形ではさまるようになった。国体に出席するとか、被災地を訪れて被災者を慰めるとか、海作り大会に出るとか、こういうことが公的行為という位置づけで、超法規的に天皇の行為となっている。憲法上は公的行為と私的行為しかないけれど、その間に公的行為を挟んで、それを象徴という地位に基づく行為だと、天皇自ら、生前退位メッセージの時にも言った。これは法律的根拠はまったくないものだった。

 特例法の第一条には、実質上、天皇の公的行為が、これが正式な天皇としての行為だという格好で、これを合法化してしまった。公的行為はまったく法的根拠がなく、それに対して国費が出されている。これは違憲である。さらにマスメディアを中心に「国民の総意」だという世論操作も行われた。

 

 3、「天皇は祈っているだけでいい」という神権的天皇論

 

 反対論としてあったのは、「天皇は祈っているだけでいい」という神権的天皇論があった。天皇は、これを意識的にメッセージで拒否している。天皇は、象徴である以上、象徴としての行為をやらなければいけないんだと、天皇は自分の意見として生前退位メッセージを行った。

 日本国憲法に天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であると言っている。そのことを逆手にとる格好で、象徴であるためには象徴としての行為をやらなければ象徴にはならないんだと主張した。放っておいても、天皇は国民統合の象徴になるわけではない。自分は被災地に赴いたり、海づくり大会や国民体育大会に出たりして、象徴としての行為を積み重ねてきたから象徴になっているんだと。したがって象徴としての行為ができなくなった以上、自分は退位しなければならない。こういうような言い方で明仁は退位したいと言った。

 これまでの公的行為、象徴としての行為についていろんなところで言われたが、その法律的根拠はまったくなかった。しかし今回の特例法は、明らかに8月メッセージの象徴としての公的行為論だ。これを法文化してしまった。そういう意味で深刻な問題だ。

 安倍内閣は、明確に極右天皇主義を切り捨て、天皇の代替わりを認めていった。特例法によって憲法の第一条に明文化されていないが、天皇の公的行為の容認による天皇政治の部分的復権が始まった。つまり、天皇の意思にもとずいて天皇の政治的役割を規定するそういうプロセスが始まった。これは立憲主義との関係で、明らかに歴史に逆行する行為だ。

 立憲主義は、どのように成立してきたのか。ヨーロッパは、王政との闘いにおいて勝ち取られてきた概念である。王の権力、独裁と闘うなかで、王権を制限する闘いの産物だったという教訓である。

 イギリスにおいても、13世紀にできたマグナカルタがあるが、それは王の恣意的な命令、課税に対して貴族達、領主たちが、逆らって王の権限を制限したものだ。王は一方的に税金を決めたり、上げたり、そういうことをしてはいけないとなった。封建的な領主たちと王との争いの中で、王の権力を制限することで立憲主義が作り出されてきた。絶対主義的な王政、皇帝の政治、それに対して貴族たちが制限していく闘いだった。

 だが今回の生前退位特例法では、天皇の意志、王の意思によって法律が作られていった。まったくの逆転現象である。このことについて立憲主義を主張する学者の中から大きな反対の声が聞こえない。このことは深刻な問題だ。

 これからの反改憲運動との関係から言っても、現在、9条改憲問題に絞りこまれているが、立憲主義の立場から九条改悪に反対することは重要だ。しかし立憲主義の立場に立っている人たちが、事実上、天皇の意志によって憲法第一条が、実質的には変えられようとしていることを認めてしまっている。

 

 4、皇室典範と憲法

 

 大日本帝国憲法において「皇室典範」は、憲法と並ぶ最高法規であるという位置づけで天皇、皇族を規定した。現憲法で同じ名前だが、皇室典範がある。昭和天皇裕仁は戦後最後まで、皇室典範の改正と改正の発議を議会に与えることに反対だったと言われる。皇室典範とは、天皇家の家内法、一族に適用される法律であって、その法律を議会が手をつけたりすることに昭和天皇は反対だった。今回は明仁天皇が発議して、皇室典範を事実上変えてしまった。

 今後、代替わりの中でどういう闘い方をしていくかが、われわれにとって問われている。昭和Xデーの場合は、戦犯天皇の戦争犯罪を許すな、免罪するな、そういう共通の問題意識があった。同時に強烈な弾圧があり、それを突破していく共通の意思もあった。

 今回の場合は、かならずしも同じではない。代替わりについて世論調査では、八~九割近い人たちが支持している。しかも平成天皇は、国民の苦しみに寄り添って、色々と慰めてくれる、ありがたい存在だという雰囲気がある。このことに対して生前退位反対運動は、このことを意識し、人々にどう伝えていくか。色々と論議をしていかなければならない。

 しかもこのプロセスは、改憲のプロセスと重なる。安倍首相は、53日の日本会議系の集会へのメッセージで2020年に新しい憲法を施行すると言った。2020年は東京オリンピックの年だ。新しい憲法の下でオリンピックを迎えようという設定だ。実際上は、自民党は今年中に憲法草案を確定したいと言っている。2018年には、憲法改正を発議するというスケジュールだ。その際、憲法改正の国民投票と総選挙を同時にやったらどうかまで言い出した。

 現在の衆議院議員の任期は、前回総選挙は201412月だから201812月までだ。

衆議院、参議院では改憲派は、三分の二以上の議席を持っている。総選挙で改憲派が三分の二を確保できるかわからないから発議と同時にやってしまえというプランも出ている。改憲の問題、天皇の代替わり問題がセットとなる可能性がないわけでもない。新しい天皇、新しい憲法、新しい元号へと誘導していくねらいだ。

代替わりの政治利用だという批判もあって、スムーズに動くかわからない。安倍内閣にとっては、かなり冒険だが、その可能性がないわけではない。

 このプロセスにおいてわれわれは、どのように反天皇制運動を作り出していくのか、決定的に問われている。

報告:─皇族解散!「人間」にかえれ!─6・3帰ってきた天皇制いらないデモ

20170603ten

 

 63日、井の頭公園・三角広場で「─皇族解散!「人間」にかえれ!─6・3帰ってきた天皇制いらないデモ」(主催:6・3天皇制いらないデモ実行委員会)

が行われ、220人が参加した。


 62日、天皇制延命強化に向けた「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」が衆議院本会議で自民、公明、維新、民進、共産、社民党などの賛成で通過した。自由党は棄権した。実質的に天皇翼賛国会状態だ。すでに安倍首相は、天皇代替わり、東京五輪開催を契機に2020年を改憲達成の年と設定している。天皇賛美挙国一致を煽りながらグローバル派兵国家建設を押し進めようとしている。


 実行委は、天皇のビデオメッセージをはじめ憲法違反行為を繰り返しを糾弾し、与野党の「退位容認」「天皇制維持」を許さず、断固として天皇制廃止は街頭で訴えるていくことを呼びかけてきた。昨年1120日に行なった「天皇制いらないデモ」に対して反天皇制運動を弾圧するために国家権力と天皇主義右翼が一体となって攻撃してきた。自治体も市民メールでデモ注意をまき散らし、マスコミは追認した。「天皇制の壁を突破して初めて、私たちは自由や平等を語ることができるはずです」と掲げ、集会が行われた。

 

 実行委から開催あいさつが行われ、「昨年1120日のデモは、右翼が襲撃してきた。警察は、それを野放しだ。右翼に汚いことをさせ、警察が見守っていた。自治体は大きなデモがあるから吉祥寺に行くなと商店街、学校に触れ回った。天皇制に反対するデモに対する攻撃は、さらに宣伝カーのフロントガラス破壊、横断幕、マイクの窃盗、けが人も出た。この暴挙に対してカンパを呼びかけたら130万円集まった。抗議声明には600人以上も賛同してくれた。天皇は国民のことを考えていると言っているが、実際は自分のことしか考えていない。退位特例法に反対する国会議員もいなく、一部は右翼的に反対するだけだ。天皇制はいらないとデモでアピールしていこう」と呼びかけた。


 天野誠一郎さん(国立市民)は、「障がい者と天皇制」について発言し、「天皇制は日本人純血主義、優生思想と結び付いている。障がい者は抹殺され、排除されていく。障がい者として地域に根ざし、生活など身近なところから天皇制反対を訴えいきたい」と発言。


 大分から駆けつけた島田雅美さん(天皇問題を考える市民ネットワーク)は、「大分は皇害だらけだ。だが戦争責任を取らず昭和天皇が死んだ時は、赤飯を炊いて、みんなで乾杯をした。2008年の国体の時も天皇制反対をアピールしたが、ついに公安が家の裏に住み着いてしまった。国会は体制翼賛会と同じだ。一人でも天皇制反対運動を続けていく」と報告した。


 さらに岡田健一郎さん(高知大学・憲法学)、寿支援者交流会、田中聡史さん(「日の丸・君が代」反対被処分者)、直接行動(Direct Action)から各現場報告と闘う決意が表明された。


 鵜飼哲さん(大学教員)は、「天皇制に反対していくことは、公然と街頭でデモンストレーションしていくことだ。かつて野坂昭如は、『天皇制は日本人のいやしさの鏡である』で批判した。民衆に植え付けられたこの意識を変えていかなければならない。安倍首相は、2020年に改憲をやると言っている。このプログラムに天皇代替わり、東京オリンピックが組み込まれている。天皇制を批判できない運動は、これから数年間の運動を闘いぬけないだろう」と強調した。


 最後に「天皇制はいらない!天皇制は差別の象徴だ!退位なら廃止しろ!翼賛国会反対!天皇制がなくても全然平気だぞ!」とシュプレヒコールを行い、吉祥寺デモに移り、街一帯にわたって反天皇制をアピールした。

 

 なお国家権力は、大量の機動隊・公安政治警察を配置し、デモに対する威嚇、不当な規制を行ってきた。天皇主義右翼も歩道でいやがらせを繰り返してきたが、仲間たちは挑発に乗らず毅然とデモを貫徹した。

 昨年1120日のデモを襲撃した「菊水国防連合」11人を公安政治警察は、五月三一日、暴力行為等処罰法違反容疑で書類送検したことを明らかにした。権力は、6・3反天デモ対策として右翼に対してアリバイ的に「統制」のポーズを行ったにすぎない。権力と右翼が一体になった反天皇制運動の破壊を許さない!(Y)

 

 

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