虹とモンスーン

アジア連帯講座のBLOG

反天皇制-反ナショナリズム

案内 : 天皇制はいらない!「代替わり」を問う 2.11反「紀元節」行動

天皇制はいらない!「代替わり」を問う 2.11反「紀元節」行動に参加を!

▼日時 2017年2月11日(土)
デモ:13時集合(13時30分出発)
討論集会:15時
*今回は、デモのあとに集会です

▼場所はいずれも  日本キリスト教会館4F 地下鉄早稲田駅
日本キリスト教会館, 〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2丁目3−18

 2016年夏の、明仁天皇の「生前退位」意向表明と「ビデオメッセージ」によって、天皇主導の「天皇代替わ り」が始まった。政府が設置した「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」の第6回会合は、天皇の「公的行為」について、その時々の天皇が「自らの考えで程度、内容などを決めていけばよい。天皇、時代によって 異なるべきだ」との認識でおおむね一致したと報じられている。「国事行為」以外の「公的行為」という天皇の 違憲の行為を追認しただけでなく、その「公的行為」の内容さえも、天皇が決めてよいという見解を示したの だ。「公務」の拡大を通じた天皇の行為の拡大や、政教分離違反の皇室祭祀の政治的前面化は、安倍政権の下 ですすめられようとしている改憲プランとも一致している。

 すでに、2018年中の「即位・大嘗祭」が日程に上り始めている。私たちは、神武天皇の建国神話にもとづく 天皇主義の祝日(「紀元節」)である2.11反「紀元節」行動を、「代替わり」状況のなかで、天皇制がどのような 方向に再編成されようとしていくのか、そして、それと現実的に闘っていくために何が課題かということを、各地で闘いを開始している人びとと意見をかわしながら、「代替わり」過程総体と対決していく行動を共同で作 り出していくための場にしていきたい。

多くの皆さんの参加を訴える。


天皇制はいらない! 「代替わり」を問う2・11反「紀元節」行動
連絡先●東京都千代田区神田淡路町1-21-7-2A 淡路町事務所気付
電話●090-3438-0263  振替●00110-3-4429[ゴメンだ ! 共同行動]

【呼びかけ団体】 アジア連帯講座/キリスト教事業所連帯合同労働組合/研究所テオリア/市民の意見30の会・東京 スペース21/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反天皇制運動連絡会 「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/ピープルズ・プラン研究所/靖国・天皇制問題情報センター 連帯社/労働運動活動者評議会

報告/「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤廃! 2・5総決起集会」

配信:都教委 2月5日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲首都圏ネットは、東京しごとセンターで「『日の丸・君が代』強制反対!10・23通達撤廃! 2・5総決起集会」を行い、120人が参加した。

 石原都知事と東京都教育委員会は、2003年、小泉政権が押し進めるグローバル派兵国家建設と連動して新自由主義と愛国心教育路線の一環として10・23通達」(校長の職務命令により、入学式・卒業式での国歌の起立斉唱・ピアノ伴奏を強制)を強行した。ただちに教育労働者・地域の仲間たちは、反撃の陣形を立ち上げ、「日の丸・君が代」強制反対と10・23通達撤回を掲げ、教育現場、地域、裁判闘争などで闘ってきた。「君が代」斉唱強要に抗議する不起立・不伴奏等を理由にして延べ四七八人の教職員が不当処分された。再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否も行った。包囲ネットは、卒業式・入学式シーズン直前の闘う意志一致を行った。

 集会は、見城﨣樹さん(包囲ネット)の主催者あいさつから始まり、「安倍政権の反動化に抗する闘う結集軸が弱い状況が続いている。様々な課題で粘り強く闘われているが、課題別の壁を乗り越え団結と連帯を強めながら反撃を強化していこう」と訴えた。

 「現場からの報告」。

 「日の丸・君が代」被処分者は、「『日の丸・君が代』は絶対に認められない。その考えを生徒たちに丁寧に説明してきた。その成果もあって生徒たちは『心配』から『応援』に変わっていった。この変化を大事にしながら不起立を行っていきたい」と発言した。

 根津公子さん(河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会)は、「2015年5月、東京高裁は2007年『君が代』不起立処分取り消しと損害賠償を求めた事件で、河原井さんの停職三カ月処分を取り消しただけでなく、根津・停職六カ月処分の取り消しと河原井さん、根津の損賠を求める判決を出し、最高裁は都の上告を棄却した。2008年事件、2009年事件の裁判と闘いは続くが頑張っていきたい」とアピール。

 高校生へのオリンピック教育反対のチラシ撒きを行っているビラまき交流会は、「都教委は、『オリンピック・パラリンピック学習読本』を配布し、年間35時間もの学習を指示している。例えば、長野五輪の財政問題、環境破壊などに一言も触れず、一方的なオリンピック教育そのものだ。高校生に対して『オリンピックってなんだ! 勝利至上主義? 商業主義? ナショナリズム? 〈平和の祭典〉であるはずのオリンピックで何が起きているか、考えてみませんか!』というビラを撒いている。反応は少しずつ関心を集めている」と報告。

 「さまざまな闘いの現場」では、坂本茂さん(練馬平和委員会)が「学校現場を翻弄する自衛隊入隊者獲得の実態」を報告。

 石橋新一さん(破防法・組対法に反対する共同行動)が「労働運動・市民運動の解体ねらう共謀罪」を批判した。

 宮崎俊朗さん(「2020オリンピック災害」おことわり連絡会)は「東京オリンピックおことわり宣言と連絡立ち上げ」報告。

 井上森さん(立川自衛隊監視テント村)が「11.20天皇制反対デモに対する右翼・警察が一体となった弾圧」を糾弾した。

 山中雅子さん(心神喪失者等医療観察法〈予防拘禁法〉を許すな!ネットワーク)は、「相模原やまゆり園事件」を批判し、「医療観察法は精神障害者に対する保安処分だ。保安処分の拡大に反対し、精神障碍者差別を許さない」と強調した。

 北村小夜さん(元教員)は、「改めていま『教室から戦争がはじまる』」というテーマから①戦争動員は教室から始まる②軍国少女から反戦へと至るプロセスを検証③戦争翼賛体制に巻き込まれていく流れをストップするためになどを問題提起した。

 さらに「2016年4月から小中学校の健康診断の内科健診で『四肢に状況(四肢形態及び発育並びに運動器の機能に注意すること)』」の検査を実施することになった。『四肢に状況』と聞いただけで、軍隊式の姿勢や訓練を連想する。2003年の健康増進法施行で健康は国民の責務になった。国の健康管理状況が戦前のようになってきている。戦争準備は国民の体力づくりからだ」と指摘した。

 「各地からの発言」では、「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワークから闘いの報告と連帯アピール。

 最後に「卒業式 正門前チラシ撒き」行動の提起、集会決議を採択し、「団結がんばろう」でしめくくった。

(Y)

報告:1.22五輪ファーストおことわり!オリンピックやめろ!デモ&2020年東京五輪反対にむけた連絡会結成集会

配信:オリンピックデモ 1月22日、反五輪の会は、「五輪ファーストおことわり!オリンピックやめろ!デモ」の前段集会を原宿・神宮橋で行った。

 反五輪の会の仲間たちは、次々と「生活と人間の尊厳を犠牲にするオリンピックはまさに『災害』だ。小池都知事は、『都民ファースト』を実現したいなら、東京五輪は即刻中止だ。オリンピックに憤る人びとよ、声をあげよう。五輪ファースト反対!オリンピックおことわり!」とアピールを行った。

 正午、デモに出発し、原宿一帯にわたって「オリンピックおことわり!金食い虫五輪はいらない!」とシュプレヒコールを響かせた。沿道の人々は、デモに注目し、賛同する拍手もわき起った。ところが表参道十字路に到達すると、沿道の人々の共感が広がるのを恐れた警察権力は、デモに対して不当な規制を繰り返してきた。デモ隊は警察権力の弾圧を糾弾したが、警察は突然、仲間を暴力的に排除し、1人を不当逮捕した。仲間たちは、不当逮捕・デモ弾圧に抗議した。

 デモ隊は、オリンピック会場~ 日本オリンピック委員会(JOC)への抗議~都営団地「霞ケ丘アパート」破壊抗議と住民への激励(三戸が生活)~千駄ヶ谷区民会館というコースで貫徹した。
 
 午後1時半から千駄ヶ谷区民会館で「2020オリンピック災害」おことわり連絡会は、2020年東京五輪反対にむけた連絡会結成集会を行い、140人が参加した。

 原宿からのデモに参加した仲間たちが会場に合流し、集会が始まった。 主催者あいさつを鵜飼哲さんが行い、「すでにオリンピック動員が始まっている。オリンピック費用も巨額な額に膨らみ、誰が負担するのかと国、東京都、大会組織委員会、関連自治体などで混乱している。その一方で明治公園の野宿者排除、霞ケ丘アパート破壊などを強行している。すでに反五輪の会の仲間たちは闘い、私たちはその闘いに敬意を表し、学びつつオリンピック反対の取り組みをスタートさせていきたい。オリンピックナショナリズムを突破していくために奮闘していきたい。デモに対して不当弾圧・逮捕を強行したが、まさに力尽くでオリンピックをやろうとする現れだ。支配者たちの野望を許さない」と訴えた。

 「リードイン・スピークアウト」に移り、谷口源太郎さん(スポーツジャーナリスト)、アツミマサヅミさん(東京にオリンピックはいらないネット)、北村小夜さん(元教員)、山本敦久さん(成城大学教員)、江沢正雄さん(オリンピ
ックいらない人たちネットワーク)、友常勉さん(東京外国語大学教員)、なすびさん(被ばく労働を考えるネットワーク)、いちむらみさこさん(プラネタリィ ノーオリンピック・ネットワーク)、ピョンチャン冬季五輪反対、脇義重さん(元いらんばい!福岡オリンピックの会)、金満里さん(劇団態変)、井上森さん(立川自衛隊監視テント村)、池田五律さん(戦争に協力しない・させない練馬アクション)、根津公子さん(「日の丸・君が代」被処分元教員)、小川てつオさん(反五輪の会)が反オリンピックをアピールした。

 最後に主催者から「東京オリンピックおことわり宣言」が提起され、参加者全体で「私たちは決して孤立していない。多くの未だ見ぬ『おことわり宣言者』との出会いを求めて私たちは本日自らの『おことわり』を高らかに宣言する!『東京オリンピックなんていらない』と」確認した。

(Y)

 
 

【転載】稲田防衛相の靖国参拝抗議声明(安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京)

827「安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京」による稲田防衛相の靖国参拝への抗議声明を転載します。






………

内閣総理大臣 安倍晋三 様

復興大臣   今村雅弘 様

防衛大臣   稲田朋美 様



安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京

          〒202-0022 東京都西東京市柳沢2-11-13



2016年12月閣僚の靖国神社参拝抗議声明



2016年12月28日、今村雅弘復興大臣が靖国神社拝殿前で参拝し、同29日には「防衛大臣である稲田朋美が一国民として参拝した」と称して稲田朋美防衛大臣が、靖国神社昇殿参拝を行った。私たち「安倍靖国参拝違憲訴訟の会・東京」は、この参拝は日本国憲法第20条1項「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」に、明らかに抵触する閣僚の憲法違反行為であるとして、ここに厳重に抗議するものである。

特に稲田防衛大臣は、ハワイ訪問から安倍首相とともに12月28日夜に帰国したばかりであり、本来であれば、アジア諸国とりわけ中国、韓国との不戦の誓いを模索すべき時に、敢えて靖国神社参拝強行に及んだ。このことは、東アジアに対して喧嘩を売る行為に等しい。事実、中国、韓国からは、直ちに参拝行為に対する厳しい批判の声があがっている。

稲田防衛大臣は、過去に「国民の一人ひとり、みなさん方一人ひとりが、自分の国は自分で守る。そして自分の国を守るためには、血を流す覚悟をしなければならないのです!」「靖国神社というのは不戦の誓いをするところではなくて、『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところでないといけないんです」と発言をしている。

このような信念に基づいての防衛大臣靖国神社参拝は、東アジア諸国にとって、戦争準備行動と捉えられるのは自明のことである。

 稲田防衛大臣は、午前8時頃の靖国神社参拝に先立ち、午前6時30分ごろには靖国神社参拝を関係者に事前予告し、マスコミ取材および関係者の動員という周到な準備を行った上での参拝であり、あたかも靖国神社が「国から特権を受け」ているような印象を与えるような世論操作を行っている。個人的参拝でなく政権党閣僚としての政治的参拝であることは明らかである。

 安倍晋三内閣総理大臣は、ハワイ真珠湾訪問に際し、「慰霊」という神道用語を多用し、マスコミもまた無批判に「慰霊」という神道用語を使っている。明らかに、憲法第20条3項(「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」)違反であり、私たちは厳重に抗議する。

安倍靖国参拝違憲訴訟の大阪高裁判決は、2017年2月28日に予定されている。私たちが取り組んでいる安倍靖国参拝違憲訴訟・東京の闘いも2017年2月6日に結審が予定され、近く東京地裁で判決が行われる予定である。

私たちは、被告安倍晋三内閣総理大臣の「個人の信教の自由」に基づく靖国神社参拝正当化論の欺瞞性を打ち砕き、靖国神社参拝違憲判決を勝ち取るために、全力を尽くして闘い続けることをここに明らかにすると共に、首相・閣僚による憲法違反の靖国神社参拝を今後、行わないことを強く要求するものである。



報告 : 12.21「リオ五輪」反対運動現地報告集会

IMG_2371 一二月二一日、東京・原宿の隠田(おんでん)区民会館で、八月に開かれたリオデジャネイロ・オリンピックの現地で、反対運動を繰り広げる現地の仲間と交流してきた仲間の報告集会が行われた。主催は「二〇二〇オリンピック災害」おことわり準備会。国立競技場周辺の野宿者排除や、競技場に近接する霞ヶ丘住宅の取り壊しに反対する運動を継続してきた「反五輪の会」のいちむらみさこさんが報告した。いちむらさんは国際的なオリンピック反対運動のネットワークである「プラネタリー・ノー・オリンピック・ネット」のメンバーでもある。

 いちむらさんはリオ五輪に異議を唱える現地の人びとの抗議行動や、デモの映像をスクリーンに映し出しながら、現地の人びとの闘いの息吹きを紹介した。



 反リオ五輪の活動を現地で呼びかけたのは、ファベーラという貧しい人びとが住むスラム街の住民たちの住宅の権利を守る運動、人身売買に反対する運動、フェミニストの運動など多様な人びとによって構成される運動である。ファベーラの住民はリオデジャネイロの人口の二四~五%にも達する。五輪のための再開発で、住民たちの立ち退き、排除が行われる一方、急速に経済危機が進む中でのオリンピックだった。

 ドバイ経由の便で三四時間もかかって着いたリオデジャネイロは、まだ五輪のための工事中で、看板がファベーラの存在を隠していた。市内の三三の学校では、給料が支払われない教員たちが抗議の占拠を続けている。経済危機の中で公共事業を後回しにして「五輪第一」を貫くやり方に人びとの抗議が高まっている。「オリンピックよりも教育を」というスローガンが掲げられている。町の中心には五輪の看板はなく、反五輪のポスターの方が多かった。五輪のモニュメントのすぐ隣に反五輪のモニュメントが建っていたりしている。



 オリンピックの開催中、さまざまなテーマに即した討論会が毎日行われた。環境問題、居住の権利、ホームレス支援、先住民、労働、公共サービスと「オリンピック災害」、スポーツの商品化とナショナリズムなどについてである。この討論会に対して、警察がゴム弾、催涙弾などを撃ち込んで解散を強制し、会場となった公園には人がいられなくなるような弾圧を行った。

 一方、チケット売り場などはガラガラで人びとがオリンピックに詰めかけるという状況ではなかったという。

 サッカー・ワールドカップの主会場となり今回のリオ五輪でも開会式・閉会式とサッカー競技が行われたマラカニヤン・スタジアムに近いマラカニヤン駅の裏でもファベーラが残っている。オリンピック前に多くのファベーラは解体されたが、しぶとく残って、自分たちの権利のために地域活動を行っている人びとがいるのだ。そこではシングルマザーの女性がコミュニティーの中心となって町づくりの中心になっている。

住居の破壊が強行されたが二〇軒が残り、行政側はついに根負けして新築の白い家を二〇軒建て、そこに住むよう促した。しかし住民たちは「自分たちは家が欲しくて抵抗したのではない」と怒り、「排除の展覧会」を開催した。

いちむらさんはこうしたリオデジャネイロでの反五輪運動の多彩な、生き生きとした活動を紹介し、二〇二〇年東京五輪反対の運動の可能性について示唆した。



なお一月二二日には午前一一時半から反五輪の会が「五輪ファーストおことわり!オリンピックやめろ!デモ」を呼びかけ(JR原宿駅表参道口すぐ神宮橋集合、一一時半:アピール、一二;〇〇デモ出発)、午後一時半からは「オリンピック災害 おことわり!」集会が千駄ヶ谷区民会館(JR原宿駅下車)で行われる(主催:「2020オリンピック災害」おことわり連絡会)が開かれる。

 「二〇二〇年東京五輪」に反対する運動を広げよう。

(K)

報告:12.23反天連シンポジウム

23シンポ 12月23日、反天皇制運動連絡会は、千駄ヶ谷区民会館で「12・23反天連シンポジウム 天皇の『象徴的行為』ってなんだ!? 『代替り』状況のなかで考える」を行い、80人が参加した。

 明仁天皇は、8月8日に天皇制延命・強化に向けて憲法違反である「生前退位表明」の政治的行動を強行し、皇室典範と関連法規の改定を求めた。また、「天皇が象徴であると共に、国民統合の象徴としての役割を果たす」と述べ、憲法上の規定のない「象徴としての行為」をあらためて押し付けていくことも表明した。

続いて、23日の「天皇誕生日」にターゲットを定め、「確信犯」として「8月には、天皇としてのみずからの歩みを振り返り、この先の在り方、務めについて、ここ数年考えてきたことを内閣とも相談しながら表明しました。多くの人々が耳を傾け、おのおのの立場で親身に考えてくれていることに、深く感謝しています」などと再度の違憲発言を行った。つまり、「内閣とも相談」してきたことを押し出すことによって憲法3条の「天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ」の枠内にあると言いたいのだ。

 だが安倍首相は、「生前退位表明」直後に「さまざまな報道があることは承知している。 事柄の性格上、コメントすることは差し控えたい」と述べ、あわてて対応に走った。明仁天皇が「内閣とも相談」してきたと言うならば、その後の安倍政権のドタバタはなんなのか。事実経過がまったく明らかにされず、メディアもなんら追及しないという構造にある。さらに天皇明仁が2018年をメドに新天皇に「譲位」したいと表明しているため、安倍政権は「有識者会議」(天皇の公務負担軽減等に関する有識者会議)を設置し、明仁天皇一代限りの「生前退位」を認める「特例法」によって集約しようとしている。

 主催者は明仁天皇の「生前退位」表明をバネとする天皇「代替わり」状況、天皇制強化にむけた「再定義」を許さない取り組みに向けてシンポジウムを行った。

 以下の三人から問題提起が行われた。

 浅野健一さん(同志社大大学院教授)のテーマは「天皇『代替わり』状況とキシャクラブメディア」。

 「7月13日、NHKの『スクープ』で始まった天皇の『代替わり』の大報道は、戦後一貫して権力とメディアが天皇賛美・天皇制維持報道の延長線上にあることを示した。キシャクラブメディア(治安維持法下で設置され日本しかない記者クラブ制度)は、天皇明仁の『お気持ち』表明自体の違憲性を問うことはない。明仁らの『慈愛』を強調し、平和天皇のイメージを振りまき続けている」。

 「8月8日のビデオメッセージは、最初から明仁とNHKの合作だったのではないか。明仁自陣と天皇側近が組んで、宮内庁記者会のNHK記者を利用して、『お気持ち』を公共の電波に乗せて、政府と国会に法改定を促した。NHKの報道が午後七時のトップという、他メディアが十分に後追いできる時間帯だったことも忘れてはならない」と批判した。

 米沢薫さんは、「象徴天皇制と政教分離」というテーマ。

 「そもそも象徴とは、つくれない、廃棄できない、コントロールできない、置換できない機能があり、不可視のものを『可視化』し、排除と帰属の作用を果たしていく。例えば、現在のヨーロッパのイスラムをめぐる『宗教』論争の中で『イスラムのベール』、キリストの『磔刑像』問題がある。象徴の暴力性としてベールを身に着けることや磔刑像に対する異論を排除する作用へと現れている。天皇制という象徴によって、天皇制に対する国民の無関心が天皇制を廃絶しようとする力に対して強く反発したり、無関心のまま天皇制を維持することを強力に求めることに現れている。これは新たなファシズムであり、『日本国家帰属意識』だ」と指摘した。

 「田川建三は、『負の宗教性というイデオロギー状況と象徴天皇制』(叢論日本天皇制/柘植書房)で『負の宗教性』的な天皇支持を明らかにし、桑原重夫が『天皇制と宗教批判』で共同性の喪失、個に解体していく孤立感を、それを埋めるものとして天皇制の宗教性を利用した『国家』共同性の強化、国民統合していく装置であると分析している。天皇制のこのような役割を見据えて天皇制反対の取り組みを意識的に行っていく必要がある」と呼びかけた。

 天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)のテーマは、「安倍改憲と<生前退位>問題」。

 「安倍政権が明仁天皇一代限りの「生前退位」を認める「特例法」でまとめようとしていることに対して明仁がどのように誕生日記者会見をするか『怯えている』という報道を週刊新潮が行った。安倍政権の「生前退位」反対と天皇ガンバレという構造がマスメディアにある。明仁は、『生前退位』について『内閣と相談しながら』と言っているが、NHKに報道させることまでは相談していなかった。明仁は違憲行為であることを自覚しながらやっている。安倍は報復人事として宮内庁長官人事異動、手引きした職員を首切った。マスメディア上ではこういう対立構造がある」と述べた。

 しかし、「明仁は、自民党の改憲草案天皇条項(第1条 天皇は、日本国の元首であり、日本国及び日本国民統合の象徴であって、その地位は、主権の存する日本国民の総意に基づく)を先取りして立ち振る舞っている。明仁と安倍の本質的対立があるわけではない。反天皇制運動は、国事行為に入っていない天皇の公務、象徴的行為と闘ってきた。そもそも国民主権だから天皇がどうなろうと関係ないはずだ。だがマスメディアが天皇賛美し続ける現状があり、これを突破するための奮闘が求められている」と訴えた。

 質疑応答後、参加者全体で2017年の反天皇制運動に向けてスクラムを強化していくことを誓いあった。

(Y)
 

報告:「日の丸・君が代」強制反対!10・23通達撤回!憲法を変えさせない!誰も戦場に送らせない!10.23集会

23集会 10月23日、学校に自由と人権を! 10・23実行委員会は、日比谷図書文化館で「『日の丸・君が代』強制反対! 10・23通達撤回! 憲法を変えさせない!誰も戦場に遅らせない! 10・23集会」を行い、188人が参加した。

 2003年、石原都知事が押し進める新自由主義と国家主義教育推進に向けて東京教育委員会が10・23通達(卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制)を強要してから一三年がたった。「君が代」斉唱強要に抗議する不起立・不伴奏等を理由にして延べ四七八人の教職員に不当処分されている。さらに再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否も行っている。

 都教委の攻撃は、安倍政権が押し進める教育委員会制度改悪、道徳教育の教科化、教科書検定制度改悪、自衛隊と一体となって宿泊防災訓練の定着化など新自由主義的教育改悪と愛国心教育の先取りであり、戦争法制定を通したグローバル派兵国家建設と連動したものであった。小池都政は、これまでの教育破壊路線を継承し、東京五輪に向けて「日の丸・君が代」を強め愛国心・ナショナリズムの浸透拡大をもくろんでいる。

 被処分者たちは、学校現場、全国ネットワーク構築などの反撃とともに粘り強く裁判闘争を取り組んできた。最高裁判決(2011年5~7月、2012年1月、2013年9月)は、10・23通達について職務命令は思想・良心の自由を「間接的に制約」するとし、「違憲とはいえない」として戒告処分を容認したが、都教委の減給処分・停職処分を取り消した。

 続いて河原井さん根津さん07年停職処分取消訴訟は、最高裁で戒告処分取り消しと損害賠償が確定した。東京「君が代」裁判第3次訴訟でも1審・2審で減給・停職処分取り消しが確定している。10・23通達関連裁判での処分取消合計数は67件・57人となった。

 しかし都教委は、違法処分を反省せず再処分を繰り返し、被処分者に対して「思想転向」を迫る「再発防止研修」を強化した。学校現場では職員会議での「挙手採決禁止」を含む「学校経営適正化通知」(2006年4月13日)以降、教職員に対して露骨な統制管理を強行し、抗議・意見を許さない現場に追い込んでいる。実行委は、都教委の攻撃に屈せず、東京の学校に憲法・人権・民主主義・教育の自由をよみがえらせるためにこれまで闘いの成果を確認し、新たな闘いに向けて確認した。

 集会は、近藤徹さん(「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会 )から実行委あいさつが行われ、「安倍政権は、『国家に従順な人づくり』の道を突き進んでいる。東京における自衛隊との連携による都立高校の宿泊防災訓練、教育課程の介入、『国旗・国歌法』に関する記述を理由とした実教出版の日本史教科書の排除などはその先取りだ。『お国に命を投げ出す』子どもづくりを狙うものだ。『戦争する国』を許さず、『子どもたちを戦場に送らない』ために闘いを広げていこう」と訴えた。

 10・23通達関連裁判訴訟団・元訴訟団が登壇し、一四団体の裁判闘争の取り組みを報告し、新たな闘いに向けたて決意を表明した。

 青井未帆さん(学習院大学教授)は、「戦争ができる国と教育」をテーマに講演した。

 青井さんは、義父が戦争動員されるプロセスと反省の手記などを紹介しながら「戦争は教室から始まる」実態を告発した。そのうえで①第13条( 個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重)、第24条(個人の尊厳と両性の本質的平等)を否定する自民党改憲草案批判②民主主義と国民主権の現状分析③立憲主義を否定する安倍政権を批判し、「政治を憲法に従わせる」観点から今後の課題を提起した。

 特別報告が澤藤藤一郎弁護士(東京「君が代」裁判弁護団副団長)から行われ、「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」を報告した。 

 澤藤さんは、①「10・23通達関連訴訟全体の流れ②最近の諸判決とその要因③訴訟での勝利への展望を提起し、「最高裁は、権利侵害論については語ったが、制度論については語っていない。『主権者である国民に対して、国家象徴である国旗・国歌への敬意を表明せよと強制することは、立憲主義の大原則に違反して許容されない』という意を尽くした主張に、判決は応えていない。憲法20条(信仰の自由侵害)、『教育の自由』侵害の主張にも、子どもの権利条約や国際人権規約違反についても、最高裁は頑なに無視したままである」と批判した。

 第2の特別報告として東京高校生平和ゼミナールが「思いを語る―18歳選挙権、広島、沖縄、憲法」をテーマに戦争反対国会デモなどの取組みを紹介し、今後の戦争反対運動に向けて語った。

 最後に集会アピールを確認し、都教委に対する請願行動の取組みへの参加が呼びかけられた。

(Y)

報告/8.15反「靖国」行動

15反天 8月15日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15 反「靖国」行動は、憲法改悪と連動した新たな天皇の代替わりに向けた「Xデー」状況下(8・8、明仁天皇の憲法違反である「生前退位」表明)、日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と戦後の象徴天皇制の犯罪を批判し、戦争賛美神社の靖国神社解体を掲げて反「靖国」行動を行い、280人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として3月29日に戦争法施行を強行し、11月に陸上自衛隊を南スーダンに国連平和維持活動(PKO)として派兵する。すでに自衛隊の「部隊行動基準」(行動できる地理的範囲、武器の使用方法)の策定作業に着手し、交代部隊に「駆け付け警護」と、他国軍と共同で拠点を守る「宿営地の共同防護」の任務を付与する。まさにいつでもどこでも「人を殺し、殺される」軍隊の構築に向けて派遣準備命令を出し、訓練を開始する。

 連動して明仁天皇は、民衆統合に向けた天皇制の任務の強化に向けて憲法違反である「生前退位」を表明し、皇室典範改正に向けて踏み込んだ。天皇主義右翼らは、8・8明仁表明に対して賛成・反対・沈黙などの反応を示しながら動揺しているのが実態だが、靖国神社賛美を軸にした戦争国家化のバックアップで統一している。高市早苗総務相、丸川珠代五輪相、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の衆参両院の国会議員70人が靖国神社に参拝した。日本会議と英霊にこたえる会は、靖国神社で「第30回 戦歿者追悼中央国民集会」を開催し、「総理靖国参拝定着」、改憲と戦争国家化のための運動を叫んだ。

 だが安倍晋三首相は、アジア諸国からの批判をかわすために自民党総裁として靖国神社に私費で玉串料を納め、稲田朋美防衛相もあわてて13~16日にアフリカ東部・ジブチで海賊対処活動をしている自衛隊への激励スケジュールを入れざるをえなかった。安倍政権の脆弱性の一端の現れだが、このようなウソとペテン手法を許さず、矛盾と混乱を拡大させていく闘いが必要だ。憲法改悪と戦争国家化、新たな天皇制強化の野望を暴き出し、反対していこう。

 反「靖国」行動の前段集会を水道橋の在日本韓国YMCAで行った。

 発言は、No Welcome ! Tokyo Olympic Games 実行委員会、米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する荒川・墨田・山谷&足立実行委、天皇出席の山形「海づくり大会」反対実行委、福島原発事故緊急会議、警視庁機動隊は沖縄・高江に行くな!緊急抗議行動、Stop!辺野古埋め立て 大成建設抗議アクション、辺野古リレー、有事立法・治安弾圧を許すな!北部実行委員会、東アジアの平和実現9・17集会実行委員会から行われ、取り組み報告と呼びかけが行われた。

 最後に参加者一同で8・15集会宣言を確認(別掲)。デモに移り、九段下交差点前で靖国神社に向けて「天皇制解体!戦争賛美の靖国神社反対!憲法改悪を許さないぞ!」のシュプレヒコールを繰り返した。

 なお天皇主義右翼らは、反「靖国」行動デモに対してイヤガラセ、妨害を繰り返してきたが、デモ隊は毅然と対応し挑発を跳ね返した。

(Y)


■2016,8,15集会宣言

 参院選の結果、改憲勢力が衆参両院で改憲発議が可能な全議席の3分の2を超え、また日本会議の副会長でもある小池百合子が東京都知事に 当選し、そして第3次安倍改造内閣に、4,28と8,15に靖国神社を、閣僚であった時期も含めて欠かさず参拝してきた稲田朋 美が防衛相となる──。このような時代状況のなかで、われわれは今年も、8,15反「靖国」行動を迎えた。

 安倍政権下、具体的に「戦争をする」国家体制は日々現実のものとなっている。中国や朝鮮の脅威を煽り、沖縄を日米の前線基地にするために、先島への自衛隊配備や、大量の機動隊を辺野古や高江に投入して、暴力的に新基地建設を推し進めようとしている。「日米同盟」のためのパフォーマンスは、「伊勢志摩サミット」にともなうオバマの広島訪問においてもみられた。そこでは、原爆殺戮の当事者であるアメリカ政府の代表者であるオバマも、植民地支配と侵略戦争の結果として、原爆被害を招いた日本政府の代表者である安倍も、その戦争犯罪について 謝罪することなく、原爆の死者を日米同盟の強化、「和解と未来志向」の場へと利用したのだ。

 8,15もまた、戦争の死者を利用し尽くす場である。本日、天皇出席のもと九段で行なわれている「全国戦没者追悼式」は、戦争の死者を戦後日本の「平和と繁栄」のための「尊い犠牲」として称えることで、人びとを死に追いやった日本国家の責任を解除する欺瞞的な儀式である。8,15はけっして戦争終結の日ではなく、「終戦の詔勅」の「玉音」が放送された日に過ぎない。にもかかわらず、この日が「終戦の日」とされていることは、「戦後日本の平和」が天皇の「ご聖断」によってもたらされたとする神話を再生産していく。

 そしていま、いわゆる明仁天皇の「生前退位」の意向表明によって、新たな形態での天皇の「代替わり」が開始された。

 8月8日の天皇の「玉音放送」が示したことは、憲法解釈学においても論点となっている、「天皇の仕事」とは何であるのかということを天皇自身が決め、そしてそれを天皇が円滑に遂行するためのシステムをつくるように促したという事実である。その行為も、それを当然のように受け入れる申請も、民主主義とはほど遠い態度である。憲法の天皇条項は、こうした現実政治への関与を防ぐために、かつての天皇制国家への反省として定められた。天皇の行為は明らかに違憲の行為だ。

 天皇の憲法違反は許されない。そもそも、天皇の「公務」自体はいらない。天皇制そのものが廃止されなければならない。本日のデモは、今後数年間にわたる、天皇主導の新たな天皇制づくりに反対する最初の街
頭デモとなる。最後までともに闘おう!

報告/8.13 2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動

配信/ヤスクニ 8月13日、「2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動―戦争法の時代と東アジア」(主催:実行委員会)が韓国YMCA・スペースYで行われ、350人が参加した。

 キャンドル行動実は、2006年に結成し、「①靖国神社の歴史認識が、再び戦争のできる国へと右旋回する日本の現状と直結している。 ②韓国・台湾・沖縄・日本の遺族に断りもなく合祀していることは許さない。 ③首相の靖国参拝は憲法が定めた政教分離原則に違反する。 これらの点を「ヤスクニの闇」として切り結ぶ共同行動に取り組みます」を確認し、これまで毎年夏に「一人一人がキャンドルの灯をともし、ヤスクニに象徴される日本の闇を照らしながら、 日本・アジア、そして世界の平和実現のために行動」してきた。共同代表は、今村嗣夫、内田雅敏、金城実、東海林勤、菅原龍憲、鈴木伶子、辻子実、徐 勝、新倉修、服部良一、高金素梅、蕭惠美、史亞山、陳政宗、李海学、李錫兌、李熙子さん。

 安倍政権は、11月に陸上自衛隊を南スーダンに国連平和維持活動(PKO)として派兵する。3月に戦争法施行を強行し、交代部隊に「駆け付け警護」と、他国軍と共同で拠点を守る「宿営地の共同防護」の任務を付与し、「人を殺し、殺される」軍隊の構築に向けて派遣準備命令を出し、訓練を開始する。改憲を射程にして沖縄・辺野古新基地と高江ヘリパッド建設反対運動に弾圧し、グローバル戦争の参戦化にむけて日米安保体制のレベルアップに着手している。

 この事態に対して実行委は、「『戦死者』が出る可能性も排除できません。その時に、必ず、「戦死者」の追悼、顕彰を許し、さらに自衛隊の「海外任務」拡大への道を歩ませるか、それとも、自衛隊にそのような任務を強いた責任を追及し、戦争法発動に対する批判世論を形成するのか、が問われてきます」と設定し、戦争賛美の靖国神社の利用を許さず、改憲と戦争反対運動の強化にむけて集会とデモを行った。

 開催あいさつが今村嗣夫さんから行われ、「自衛官や予備自衛官が戦死した場合の処遇はどうするか、ヤスクニに合祀するのか―それは法律で定まっていない。しかし、安倍首相や靖国神社を参拝する国会議員たちは、今後、相当の時間をかけて、これまでの九条の平和主義の精神を立て直し、戦争のできる国の国民にすることにある。平和憲法改正を目指す権力に、とことん抵抗するキャンドル行動を力強く推し進めよう」と訴えた。

 シンポジウム「戦争法の時代と東アジア―『戦死者』とヤスクニ―」では、以下のように報告された。

 高橋哲哉さん(東京大学)は、「安保法制から安保体制へ 安倍政権下の日本で問われること」というテーマから「安保解消の運動は、沖縄の闘いにおんぶするのではなく、本土でこそ勝負して、決着をつけなればならない。日米安保体制は、朝鮮戦争休戦以来、一貫して朝鮮半島有事に向けた軍事同盟であり、東アジアに対する米軍支配のための体制だ。日本の政治と市民運動は、日本国憲法九条を堅持し、歴史問題・領土問題等の懸案を、徹底して平和的な手段で、粘り強い対話と外交を通して解決するよう努力しなければならない」と強調した。

 金敏喆さん(韓国民族問題研究所責任研究員)は、「揺れ動く東北アジア、米日韓国軍事同盟体制」を提起。とりわけ「靖国問題解決のための一つの実践として国際化戦略」について提示し、「人権というキーワードを中心に、国際的な世論をつくる実践を一緒に行っていこう」と呼びかけた。

 新垣毅さん(琉球新報東京支局報道部長)は、「戦争法下の沖縄―踏みにじられる琉球の自己決定権)」というテーマから①沖縄の植民地化と自己決定権②自己決定権と新安保体制③沖縄の論理と東アジアの平和―を報告。

 さらに「自ら東アジアの平和構想と基地返還行動計画を策定し、それに伴う国際機関立地などの軍事基地の跡地利用を提起すれば、日本国のみならず、国際社会から理解を得る『道義』は十分ある。それには、自己決定権の拡大が不可欠だ。辺野古新基地建設阻止は、その第一歩だ」と訴えた。

 被害者証言では、山本博樹さん(日本)、朴南順さん(韓国)、李熙子さん(韓国)から靖国神社や日本政府を厳しく批判した。

 連帯あいさつとして日本軍「慰安婦」問題解決全国行動、戦争をさせない1000人委員会、日本国際ボランティアセンター、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックからアピール。

 コンサートでは、ソン・ビョンヒさん、イ・ジョンヨルさんが熱唱。

 閉会あいさつが徐勝さん(共同代表)から行われ、キャンドル行動の成果と安倍政権を糾弾した。

 集会終了後、参加者はキャンドルを持って靖国神社に向けてデモに移った。九段下交差点で「戦争のための靖国神社反対!憲法改悪反対!」のシュプレヒコールを響かせた。

 天皇主義右翼は、デモ隊の妨害のために体当たりを繰り返してきた。デモ隊は、挑発に乗らず最後まで整然と行われた。

(Y)

報告:7.30「『聖断』のウソ―天皇制の戦争責任を問う」集会

30反天皇集会 7月30日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動は、文京区民センターで「『聖断』のウソ―天皇制の戦争責任を問う」集会を行い、43人が参加した。

 オバマ米大統領は、5月27日、伊勢志摩G7サミット後、広島を訪問したが、米国の広島原爆攻撃による無差別大量殺戮について謝罪しなかった。日本政府も米国に謝罪を求めなかった。つまり、日米合作で戦争犯罪の居直りを繰り広げたのだ。実行委は、この日米の居直りの演技に対して、とりわけ日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と戦後の象徴天皇制の犯罪を批判し、8・15反「靖国」行動に向けた論議の一環として討論集会を設定した。

 さらに7月13日、明仁天皇が「生前退位」の意向などと一斉に報道し、安倍政権による憲法改悪と連動した新たな天皇制に向けた「Xデー」状況が始まった。天皇の「生前退位」は、必然的に皇室典範の改正への踏み込みであり、天皇の政治的発言を認めていない憲法四条(「天皇は国事行為のみを行う」「国政に関する権能を有しない」)の明白な違反である。だから宮内庁が否定せざるをえなかったが、これらのストーリーは、天皇と安倍政権によって仕組まれたものであり、メディアもそれを前提にしているからこそ、憲法違反として批判することをしな
いのだ。

 報道は、天皇の「生前退位意向表明」に続く第二弾として、わざわざ「関係者によると」いう形で宮内庁のリークもどき装いで、8月8日か15日あたりに、「天皇陛下、お気持ち表明へ」という見出しで配信している。あえてこの時期に設定したことは、新たな天皇制作りに向けた「Xデー」と結びついた「靖国」賛美へと演出しようとしているのだ。天皇制への民衆統合キャンペーンの強化を許さず、天皇制と靖国解体の闘いを推し進めていこう。

 集会は実行委の開催あいさつから始まり、集会設定の意義とともに反天皇制運動連絡会が天皇の「生前退位意向表明」に対して「天皇制が主導する『Xデー状況』への反撃を開始しよう!」(7月28日)〔別掲〕という呼びかけを紹介し、「新たな天皇制の再編強化のねらいを暴き、開始された『Xデー状況』に反撃を共同の作業として取り組んでいこう」と呼びかけた。

 千本秀樹さん(日本近現代史研究)は、「『聖断』のウソ」をテーマに問題提起した。

 冒頭、明仁天皇の「生前退位意向表明」問題に触れ、「これは強い天皇制を明仁自らが作っていくことの意思表示である。つまり、強い統合機能を構築していくことだと捉えなければならない。本人の意向を無視して勝手に権力がリークしたということは考えにくい。やはり天皇本人の意思が表現されている。明らかに天皇の政治関与だ。戦争する国家へ突き進もうとする安倍首相と比較して、天皇のこれまでの発言がリベラルで平和主義的であるとして、安倍首相に対する牽制役を期待する傾向があるが、天皇発言は『大東亜戦争』賛美者をも納得させる論理構造になっている。天皇は国家構造上、安倍首相の上位に位置する『象徴』として日本の政治の要としての役割を果たしている。高いレベルで統合する象徴であり、天皇もそのことを自覚して発言している。『強固な天皇制を』というのが明仁天皇の願いなのだ」と強調した。

 さらに千本さんは、昭和天皇の終戦指導のプロセス、すなわち1945年2月14日以降の沖縄戦の犠牲強要と切り捨てから8月16日の大本営の「停戦命令」に至る昭和天皇の発言、政府・軍人・官僚らの発言や立ち振る舞いを諸文献・資料を使い具体的に明らかにした。そのうえで千本さんは、「8・15『玉音放送』にしても『天皇制は続く』と宣言しているところがその本質だ。政治的意味と行動を示したのである」とアプローチし、「昭和天皇は、積極的、主体的、能動的に政治と戦争を指導した」ことを証明した。また戦後の米国・マッカーサー司令官との対応などにも触れ、昭和天皇の自己保身的な戦争犯罪人であることを浮き彫りにし厳しく糾弾した。

 連帯あいさつが沖縄一坪反戦地主会・関東ブロック、平和の灯を!ヤスクニの闇へキャンドル実行委員会、再稼動阻止全国ネットから行われた。

 最後に8・6ヒロシマ平和へのつどい2016実行委からの連帯アピールの紹介と8・15反「靖国」行動への参加が呼びかけられた。

(Y)


【反天連からのよびかけ】

天皇制が主導する「Xデー状況」への反撃を開始しよう!
──天皇も皇族もやめろ、そして天皇制は廃止せよ!


2016年7月28日        反天皇制運動連絡会

 ●これは「自粛なきXデー」の始まりである

 7月13日、明仁天皇の「Xデー」状況がはじまった。しかもこれまで全く予想されなかったかたちで。

 天皇という地位についている人間の生物学的な死としての「Xデー」へのカウントダウンが始まったわけではない。しかし、天皇の「代替わり」にともなう、新たな天皇制像の演出としての「Xデー状況」は、すでに開始されたと見るべきだ。

 反天連は昭和天皇「Xデー」との大衆的な闘いに向けて1984年に結成された。昭和天皇の「Xデー」においては、病状報道から天皇の死にいたる時期の「自粛」と「弔意強制」が、列島全体を巻き込んだ社会現象となった。それは経済状況にも影響し、何よりもその「息苦しさ」への反発が、天皇制に対する批判的な感覚を広げた。このことはおそらく、天皇制を演出する側にとっても総括すべき点であったはずである。今回の、いわば「自粛なきXデー」状況の開始は、われわれにとっても、前回とは異なる反天皇制運動の展開を要求している。そのことを見すえながら、私たちは多くの人びととの共同の作業として、開始された「Xデー状況」に反撃する闘いを、さまざまなかたちで準備し開始することを呼びかける。

 ●天皇が事態を主導している

 われわれは、今回のそれがまず、天皇自身による「生前退位」の意向表明として始まったことに注目しなくてはならない。これはたんに年老いた明仁天皇が、現役を退きたいと希望しているといった話ではない。NHKによってそれが報じられてすぐに、宮内庁幹部や政府は「報じられた事実はない」「承知していない」と打ち消して見せたが、各メディアは事実としてそれを後追いで報じ、宮内庁もまたNHKへの抗議などはしていない。さらに、首相官邸では、限られた人間しか知らず、何を検討しているかについてさえ極秘のチームが、皇室典範改正に関する検討をすでに進めていたとされる。それをも飛び越えて、天皇の「意向」が唐突に明らかになったのは、明仁天皇自身そして徳仁や文仁らの強い意向がそこに働いていたからであると判断される。

 今回の件は、明仁天皇自身が、「次代」の新しい天皇制を演出する、その主導的な担い手の一人として立つという明確な意思を表明したということを意味する。摂政をおくのではなく、皇室典範の改正が必要な「生前退位」を、明確に希望したこと、それは象徴天皇制を、明仁天皇みずからが主人公となって、積極的に変革し再構築するという宣言なのである。

 ●「国民の天皇」の政治的行為

 「生前退位意向表明」は、昭和の天皇制とは段階を画した「国民の天皇」としての、明仁天皇制をしめくくるものである。

 その即位以来、マスコミ等を通じて演出されてきた明仁天皇制の姿とは、アジアへの外交や沖縄訪問による戦争責任の和解に力を尽くし、国内外の戦跡で死者への祈りを捧げ、さまざまな自然災害の被災者を慰問するなどの「公務」を精力的に行なう、「常に国民とともに」ある明仁と美智子といったイメージであった。しかし、これら一見すると「非政治的」で平和的な、問題ともならないように見える天皇の行為は、現実にはすぐれて政治的な役割を果し続けている。

 たとえば、アジア訪問などにおける天皇の発言は、実質的に天皇制国家の責任も日本軍の責任もなにひとつとらず、ただ口先でだけ「謝罪」のことばを発して終わったことにしようとする日本国家と基本的に同じものである。それがたんなる「口先」ととらえられないのは、「国民統合の象徴」とされる地位に立つ者のことばであり、マスメディアが絶対敬語で無条件に賛美することばであり、ある人たちにとっては侵略戦争の責任者であった昭和天皇の息子のことばであるからだ。国家の儀礼を受け持つのが天皇の役割だが、それは天皇であるからこそ、他の国家機関ではなしえない何ものかを有するものとして演出される。しかし、繰り返すが天皇は国家の機関である。だから天皇のことばを賛美することは、国家のことばを無条件で賛美することと同義である。天皇はそのようなかたちで政治的な役割を果しているのだ。

 ●天皇の「公務」の拡大は違憲だ

 年齢のせいで「公務」が十分果せなくなったという思いが、今回の「生前退位」の意向表明の背景にある、とマスメディアは報じている。明仁と美智子によってさまざまにおこなわれてきた天皇の「公務」を「誠実」に果していくこと。「生前退位」の意味することは、自らが体現してきたそういう象徴天皇制のあり方を、その権威も利用しつつ、明仁天皇から徳仁天皇へと意識的につないでいくことに違いない。それは、息子の妻の病いも含め「不安」の中にある次代の天皇制を、ソフトランディングさせていくという意図に貫かれている。

 だが、憲法で規定された「国事行為」以外の「公務」なるものは、そもそも違憲の行為である。かつて「統治権の総覧者」であった主権者天皇を、「国民主権」のもとでの象徴天皇に衣替えするにあたって、天皇の役割を法的に限定したのが憲法の天皇条項である。認められた「国事行為」以外に「公的行為」なる区分を立て、天皇の「公務」としてひとくくりにすることは、いわば天皇条項の「解釈改憲」にほかならない。そうやって勝手に「仕事」を増やしておいて、それを十分に行なえないから「退位」して代替わりが必要だなどと、「政治に関与しない」はずの天皇が言い出すことは、二重に違憲の、ふざけた言い草なのだ。個人的な事情で国家の制度の変更を迫る。ここにあるのは、身体を有する特定家系の個人を国家の「象徴」とする制度自体の矛盾である。

 今後、天皇の意思を「忖度」して皇室典範改正作業が本格化されていくであろう。すでに、退位後は「上皇」になるのか、今回限りの特例法で、などといった議論も始まっている。皇室制度を安泰にするための「女性宮家」の検討も再浮上するだろう。右派の抵抗も予想されるが、皇室典範の不合理な部分を、合理化しなければならないといった議論が、「陛下の意思」を背景に、「国民的」になされる場がつくりだされようとしている。

 問題なのは、そうした議論の中で、拡大されてきた天皇の「公務」自体の違憲性を、正面から問う言説がほとんど見られないことである。逆にそれを前提とし、それらをより積極的に行なうことが天皇の役割であると言うのである。

 私たち反天連の立場からすれば、体制としての戦後民主主義のなかに埋め込まれた象徴天皇制は、民衆の自己決定としての民主主義とは矛盾するシステムである。生まれによって、特別な身分が保障されるような制度はおかしい。私たちは天皇によって「象徴」され統合された「国民」であることを拒否する。膨大な経費と人員を使って、各地に移動するたびに、人権侵害をひきおこし、批判的な少数言論を抑圧する制度は迷惑である。そうであるからこそ、新たな天皇制の再編強化を意味する「生前退位意向表明」に私たちは注目せざるを得ないし、その違憲性を批判し、そこで具体的に生み出される天皇制の政治と言説に批判的に介入していく。

 天皇も皇族であることもやめよ。徳仁も即位するな。皇族という存在はいらない。そして天皇制自体は廃止されなければならない。

【案内】「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動

「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動


★8・15反「靖国」デモ
日 時:2016年8月15日(月) 14:30集合/16:00デモ出発

集合場所:在日本韓国YMCA 3階
    (JR水道橋駅徒歩6分、御茶ノ水駅徒歩9分、地下鉄神保町駅徒歩7分)
     地図→http://www.ymcajapan.org/ayc/jp/map1.htm

主 催:「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8.15 反「靖国」行動
連絡先:090-3438-0263

呼びかけ団体:アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動評議会

HP:http://hanten-2.blogspot.jp/2016/07/815_29.html

 「聖断神話」と「原爆神話」――この二つの大嘘によって戦後が始まった。

 この大嘘(神話)は、日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と、無差別大量殺戮という米国の戦争犯罪を隠蔽するためであった。

 そして、戦後の米国による核・軍事力を背景とした世界支配戦略を可能にし、日本では、天皇制の象徴天皇制というかたちでの延命(戦争責任を取らない体制)を可能にした(それによって「靖国信仰」も延命させた)。

 米大統領がヒロシマ訪問で謝罪しない、日本政府も謝罪を求めない――この歪んだありようも二つの大嘘に起因する。

 こんな戦後は一刻もはやく終わらせなければならない!

 71年前に時間を巻き戻し、天皇制の戦争責任を追及し、あるべき戦後の姿を作り直そう!

 二つの大嘘(神話)を撃つ、8.15 反「靖国」行動に是非参加を!

【案内】2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動-戦争法の時代と東アジア

「2016 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動-戦争法の時代と東アジア」

(1) 開催日時:8月13日(土) 午後1時30分~6時30分 (開場:午後1時)
(2) 開催場所:韓国YMCA・スペースY (JR水道橋駅より徒歩7~8分)
(3) シンポジウム 『戦争法の時代と東アジア-「戦死者」とヤスクニ-』
(午後1時45分~4時15分)


報告1 
基調「戦争法の時代-東アジアの中の日本の立ち位置」(仮題)報告者=高橋哲哉さん (東京大学教授)

報告2 
「戦争法と日韓・日朝の未来-戦争法を韓国から見る(仮題)」報告者=韓洪九さん (韓国・聖公会大学教授)

報告3 
「戦争法下の沖縄-踏みにじられる琉球の自己決定権)」
報告者=新垣 毅さん (琉球新報編集委員)

(4) 被害者証言 (午後4時30分~6時15分)
    ・被害者証言-韓国、日本の遺族等

(5)各団体からのアピール
・WAM、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、教科書ネット
ほか

(6)コンサート
・ソン・ビョンフィさん、クォン・ヘヒョさん(韓国)、等

(7)キャンドル・デモ (午後7時~   )
・韓国YMCAを出発→   

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 今年、2016年は、昨年9月に「成立」した戦争法を発動させるか否か、7月参院選(衆参同日選になる可能性も)で改憲派に発議権を持たせるか否かが問われる年となります。朝鮮が4度目の核実験を実施し、さらに「人工衛星」を発射したこともあり、安倍政権は、戦争法発動、「緊急事態条項」新設を突破口とした改憲への動きを強めています。これに対し、戦争法案反対運動を展開してきた側も、戦争法廃止、立憲主義を守ることなどをめざして2000万署名運動や、参議院における野党共闘実現などに力を注いでいます。

 戦争法は3月末に施行されます。しかし、朝鮮の「人工衛星」発射対応などでは日米はすでに軍事的に一体的な行動を展開しています。沖縄・辺野古では日米共同使用を想定した新基地の建設を反対運動を抑え込んで進めています。民間船員を有事に活用する計画の第一歩として、民間船員21人を予備自衛官にする訓練費を2016年度予算案に盛り込みました。南スーダンPKOに派遣している自衛隊の任務に、「駆けつけ警護」、「住民保護(地域治安維持)」を組み込むことも準備しています(一部メディアでは「駆けつけ警護」の任務化を見送るとの報道もあり)。戦争法はすでに発動段階に入っていると言っても過言ではありません。

 戦争法が施行されたとき、憲法9条で交戦権を否定されているにもかかわらず、自衛隊は否応なく殺し、殺される部隊へと変容させられことになります。「戦死者」が出る可能性も排除できません。その時に、必ず、「戦死者」の追悼、顕彰を許し、さらに自衛隊の「海外任務」拡大への道を歩ませるか、それとも、自衛隊にそのような任務を強いた責任を追及し、戦争法発動に対する批判世論を形成するのか、が問われてきます。

また、戦争法の発動は、戦費の増大と自衛隊増員をともないますが、それはGNPの2.3倍もの政府債務と、少子化のもとで慢性的に隊員の欠員と高齢化を抱える日本にとって、高いハードルです。これを突破するために安倍政権は、メディアを統制・動員し、軍事予算調達、隊員リクルートに対する国民の信認をとりつけるための宣伝、世論操作を進めて来ます。このような世論形成を許すか否か、これが私たちに課せられてきます。

 2016年、ヤスクニ・キャンドル行動は、上記のような課題に応えるキャンペーン、運動をつくっていきます。そのため8月に向けて、前段で学習会を企画するとともに(別添の案内チラシをご参照ください)、8月本番には例年のとおりシンポジウム、コンサート等とキャンドル・デモを実施します。

 つきましては2016年ヤスクニ・キャンドル行動の下記の企画を成功させていくために、皆さまのご賛同、ご協力をお願い申し上げます。

                           以上

(共同代表)今村嗣夫、内田雅敏、大口昭彦、金城実、菅原龍憲、鈴木伶子、辻子実、徐 勝、野平晋作、服部良一、高金素梅、飛魚雲豹音楽工団、李錫兌、李熙子

******************

2 お願いしたいこと
 (1)企画に賛同いただくこと。
   賛同金:1口1千円 (何口でも結構です。団体については、可能であれば5口以上の賛同をお願いいたします。同封しました振込用紙をご利用ください)

   振込先:(郵便振替口座)00140-3-446364
        口座名義:ヤスクニキャンドル行動 内田雅敏

 (2)参加協力券(1,000円)を購入していただくこと。

 (3)8.8企画を準備、成功させるために事務局員、ボランティア・スタッフとしてご協力していただくこと(宣伝、
  コンサート進行、受付、ゲスト・アテンド、会場設営、会計、通訳、記録、等)。

3 連絡先

(1)住所:新宿区三栄町8 四谷総合法律事務所気付

(2)電話:03-3355-2841  FAX:03-3351-9256

(3)E-mail: peacecandle2006@yahoo.co.jp

(4)ホームページ:www.peace-candle.org

報告:天皇行事の『海づくり大会』はいらない!海づくりは、海こわし7・18討論集会

配信:海の日 7月18日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動は、築地社会教育会館で「天皇行事の『海づくり大会』はいらない!海づくりは、海こわし7・18討論集会」を行い、45人が参加した。

 7月13日、報道は天皇アキヒトが天皇の位を生前に皇太子ヒロノミヤに譲る「生前退位」の意向を示していることを一斉に配信した。宮内庁は、天皇自らの「生前退位」という皇室典範の法改正につながる政治的発言が憲法違反が明らかなため「否定」した。しかし「生前退位」報道は、安倍政権によって事前のシナリオに基づいて参院選挙後、憲法改悪攻撃と連動した皇室典範改正など天皇漬けをねらったものだ。天皇の代替わり賛美キャンペーン=Xデーが始まったのである。

 今後の天皇の行事と休日は、この延長で演出されることになる。安倍政権は、天皇賛美を最大限に利用しぬき、改憲の野望にむけて踏みだそうとする。その初戦として本日の反天皇闘争集会を開催した。

 天皇制賛美行事である『第36回全国豊かな海づくり大会~やまがた』が9月10日~11日に山形県で開催される。「漁業の推進等を通して水産業の振興と発展をはかることを目的に、天皇皇后両陛下のご臨席を通例として、毎年各県持ち回りで開催」し、大震災と原発事故による被害から「復興」を目指す機会と称して漁業、諸団体、学生たちを動員する。しかし福島原発事故は深刻な状態であり、汚染水放出による海洋汚染を拡大し続けている。この現実を直視せず、隠ぺいするために「海づくり大会」=天皇賛美づけを推し進めているのだ。

 2016年岩手「国体」、2018年福島「植樹祭」へと続き、2020年東京オリンピックをゴールに演出が大仕掛けになっていくだろう。そもそも「海の日」は、一九九五年戦前の「海の記念日」を復活・制定したのであり、天皇制への民衆統合の一環だ。天皇賛美を許してはならない。

 鈴木雄一さん(反戦反天ネット山形)は、「東北(支配)と水産業」というテーマから東北の地域歴史と水産業、山形県の水産業の現状についてスケッチしたうえで、「福島原発事故による福島県の魚汚染は、国は基準を超えるものはなくなったと言っているが、民間レベルで測定すると基準値を上回りウソであることが明らかになっている。宮城県の漁業は、水産基本法によって大型化を押し付けている。これまでの漁業協同組合は、じゃまとなり、経済特区へと再編しようとしている。つまり、東北の水産業は原発汚染も含めて産業だという強引に位置づけて、カネをつぎ込んでいるのだ。『海づくり大会』は、このような東北の『復興』のために演出される」ことを強調した。

 天野恵一さん(8・15反「靖国」行動実)は、「天皇行事の政治的意図」について次のように問題提起した。

 「天皇の『生前退位』が発表された。今日の集会は、偶然だが歴史的なものとなっている。天皇のXデープログラムに対して最初の反撃の集会となった。『生前退位』というシグナルをどう受け止めるか。昭和天皇のXデープロセスを検証してきたが、日本列島をめぐる自粛騒ぎだった。今回は、同様な形では進まないだろう。『平成天皇』のXデーは、生きたまま始まった。皇室典範改正の問題が出てくる。天皇が生きたまま即位したり、元号が変わったりする。具体的にどう反撃していくかを自覚しなければならない」。

 「アキヒトは、諸儀式で間違いをしたり、火葬ではなく土葬にしてくれなど自分の死に対して介入しだしていた。くたびれたから退位できないだろうかということだ。安倍ら官僚も大筋で了解し、『生前退位』が明らかとなった。宮内庁は、『否定』した。皇室典範を変えろというのは政治的行為だからだ。天皇の意向で法律を変えますとはいかない。象徴天皇制の自己矛盾を露呈しながらXデーが始まった。今後、このことがどのように押し上げられていくか注意する必要がある」。

 「安倍政権下で平成Xデーが始まってしまった。ヒロヒトXデーに抗して日本中で反対集会をやり、駆け回った。アキヒトXデーは権力側による複雑怪奇なプロセスで始まった。今後の天皇儀礼は、全部Xデープロセスで演出される。棄民化政策、被災者の切り捨てを行いながら『震災の復興』を演出する。その総仕上げは、『復興』茶番の東京オリンピックだ。このことを同時に考えていかなければならない」。

 「共産党は、天皇出席の国会開会式に出席した。これまで象徴天皇の政治化を制限し、許さないという立場から象徴天皇条項の『解釈改憲』に屈服し、『民主的改革のための積極的対応』だと言い出している。護憲派の総崩れに対して見ているだけではだめだ。やはり『違憲の行為はやめろ』という土俵で共闘していくような言論と運動をどのように作っていくかが、かなり大切な局面に入っていくだろう。『天皇の行為は違憲だ』と主張する人々との共闘枠を考えていく必要がある。討論の渦を作り出していこう」。

 最後に主催者から7月30日(土)の「討論集会「聖断」のウソ――天皇制の戦争責任を問う/講演:千本秀樹(午後6時/文京区民センター2A)と8月15日(月)の反「靖国」行動(午後2時30分集合/在日韓国YMCA)への参加が呼びかけられた。

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報告:安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28―29連続行動

29反「昭和の日 4月28~29日、「安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28―29連続行動」(主催:実行委)が取り組まれた。

 4・28沖縄デー集会(文京区民センター/参加者75人)は、実行委として「1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約と日米安保条約の発効であるこの日を

①アジア・太平洋の植民地・被侵略国民衆に対してとるべき戦争・戦後責任を回避し、アメリカの世界戦略・戦争政策に加担する道であった

②戦後沖縄を「本土」から切り離し、沖縄戦以後続いていた米軍による沖縄への軍事支配を承認することによって一体ものであった

③昭和天皇は、沖縄への米軍の長期の駐留を『希望』した『天皇メッセージ』を発し、日米安保締結を推進した。明仁天皇への代替わりを経て、今なおその独自の役割を果たし続けている」と捉えた。

 そのうえで「戦争法制の施行『集団的自衛権』解禁によって沖縄の中国・朝鮮を始めとするアジアに対する前線基地としての役割が、ますます強められている。『南西諸島』への自衛隊配備等の強化に対して沖縄・琉球弧の島々を、再び日本軍の要塞にしてはならない」、「『ヤマト』の地において安保体制の強化と沖縄の前線基地化を許さない運動を作り出すことが要求され続けているのだ」と結論づけた。

4・28沖縄デー集会

 主催者から開催あいさつが行われ、「沖縄と安保問題は、天皇制と深く結び付いている。4・28―29反『昭和の日』行動を連続的に問うことが必要だと設定し、2010年から取り組んできた。『本土』に生きる者として歴史的な視野をもって沖縄と天皇制 に向き合っていこう」と呼びかけた。

 西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師) は、「沖縄『構造的差別』の歴史と現在」をテーマに問題提起した。

 「日本で唯一地上戦が行われた沖縄戦の体験が今日の平和のための闘いにとって重大な意義を持っているからこそ継承され続けなければならない。その一つとして沖縄戦に動員された従軍看護婦の話がある。彼女は『皆さんは、人間の肉体が蛆虫によって食われる音を聞いたことがあるか。死体が腐っていく強烈な臭いを体験したことがあるか』と問いかけた。戦争の悲惨さと平和を求める切実な願いを訴えていた。人の痛みを共感できなければ平和は語ることはできない。歴史的な体験に則して継承していかなければならない」。

 「分断と対立を克服していくために、何が必要か。沖縄の人々は、大国間に囲まれ、いろんな利害の対立の中で韓国の人々と反基地運動を取り組み、アジアとの連帯を発展させてきた。人と人との触れあいによって平和を実感していく経験が重要だ。安倍政権は、『緊急事態』導入を口実にして改憲をねらっている。改憲阻止と辺野古新基地反対の闘いは一体だ」と強調した。

 天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)は、ロバート・エルドリッヂ著『オキナワ論』(新潮新書)を取り上げ、「ロバートは、米軍が沖縄を全面支配する中で沖縄の主権をめぐって米軍と国務省の間で対立が存在していたことを明らかにし、ここに介入する形で『天皇メッセージ』が出されたと言っている。今日、価値観が全然違う立場、支配者の立場などから『天皇メッセージ』の評価について色々と意見が出ている。『天皇メッセージ』=『沖縄の売りたわしだ』と言っていればすむ状況ではない。このような言説とも闘っていかなければならない」と強調した。

 連帯アピールが沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、反五輪の会、辺野古への基地建設を許さない実行委員会、STOP!辺野古埋め立てキャンペーンから行われた。

 最後に「4・28―29行動集会宣言」を参加者全体で採択し、明日の反「昭和の日」行動に参加することを確認した。

4・29反「昭和の日」行動

4月29日、新宿・柏木公園で「4・29反『昭和の日』行動」が行われ、95人が参加した。

 実行委は、「4月29日の『昭和の日』は、天皇制の延命のために敗戦を遅らせ、その結果飛散な沖縄戦を招いたばかりか、戦後における『構造的沖縄差別』の成立に対しても大きな役割を果たした昭和天皇を賛美する日だ」と位置づけ、反天皇制運動の一環として新宿デモを行った。

 前段集会は、反安保実から昨日の集会報告で始まった。

 西尾市郎さんは、「元号を使っている国は、日本だけだ。裕仁は、戦犯だ。アジアの2000万人の人々を殺し、日本兵も殺した。アメリカの戦後政策で天皇を延命させた。4・28は、沖縄が切り捨てられた日であり、『屈辱の日』だ。安倍政権は、天皇を持ち出しながら、『主権回復の日』だとして収めようとしている。アメリカの承認のもとでだ。主権は在民にある。天皇制に惑わされないで、真実を知りながら前に進んでいきたい」とアピールした。

 さらに伊勢志摩サミット反対実、G7茨城・つくばサミット反対を取り組む戦時下の現在を考える講座、自由と生存のメーデー実行委員会2016、三多摩メーデーから発言が行われた。

 集会後、デモに移り、新宿一帯にわたって「反『昭和の日』!天皇制解体!沖縄辺野古新基地反対!安倍政権を打倒しよう」と訴えた。途中、辺野古埋め立て工事に関与している大成建設に対して「辺野古新基地建設をやめろ!」とシュプレヒコールをたたきつけた。

(Y)

案内 : 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動

安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動

❖ 4/28沖縄デー集会 ❖
沖縄「構造的差別」の歴史と現在


講 師 西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師)
[日 時] 4月28日(木) 18:00開場/18:30開始
[会 場] 文京区民センター 2A(地下鉄春日駅・後楽園駅すぐ)[資料代] 800円

❖ 4/29反「昭和の日」デモ ❖
4・29反「昭和の日」行動


[日 時] 4月29日(金・休) 13:00集合/14:00デモ出発

[集合場所] 柏木公園 (JR新宿・西口から8分) 新宿区西新宿7-14
★新宿駅西口から駅を出て右へ直進し小滝橋通りへ進み最初の信号を左折2分 )

主催 ● 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動実行委員会

■戦後日本国家の基底となった「象徴天皇制」と「日米安保体制」。それは、それまでの日 本 国家による植民地支配・侵略戦争の責任をあいまいにするための体制でもあった。敗戦から 70 年を超えた現在も、その果たされない責任 =「負の遺産」は、安倍・自民党政権がどの ようにあがこうが、また天皇が「慰霊の旅」を繰り返そうが、厳然として存在する。 ■沖縄は、近代天皇制国家の出発点をなす「琉球処分」、沖縄差別・収奪政策、「皇民化」政 策から沖縄戦、米軍支配と「本土」からの切り捨て、「復帰」による再統合と安保前線基地 化といった歴史を、戦前は日本政府そして戦後は日米両政府によって負わされてきている。

■沖縄切り捨ての日を 3 年前に、安倍は「主権回復の日」として天皇出席の下で、天皇万歳 の声で祝った。他方で、反対住民を暴力的に排除しながら辺野古新基地建設を強行しつつ。

■「本土」に生きる者として、4.28 と 4.29 は、改めて歴史的な視野をもって沖
縄と天皇制 に向き合うべき日だと考える。ぜび集会に参加を!


● 安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4.28-29連続行動実行委員会
【呼びかけ団体】 アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村/反安保実行委員会/反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」の強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

連絡先 090ー3438ー0263

報告:『日の丸 君が代』強制反対!10・23通達撤廃! 2・13総決起集会

配信:都教委 2月13日、都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットは、「『日の丸 君が代』強制反対!10・23通達撤廃! 2・13総決起集会」をセシオン杉並で行い、100人が参加した。

 東京都教育委員会は、新自由主義と愛国心教育路線の下、石原都政によって2003年に「10・23通達」(校長の職務命令により、入学式・卒業式での国歌の起立斉唱・ピアノ伴奏を強制)を強行した。グローバル派兵国家建設と改憲攻撃と連動した「10・23通達」に対して多くの教育労働者は、抗議の不起立、不伴奏を行ってきた。被懲戒処分者は、すでに延474人(2015年4月)に及んでいるが、処分撤回等の裁判闘争を行っている。

 ネットは、安倍政権による戦争法強行制定以降、教科書の右傾化、道徳の教科化、教育現場と自衛隊の連携など戦争を見据えた教育政策反対の取り組みを行ってきた。今春の卒業式・入学式時においても「日の丸・君が代」強制は国家権力による教育介入だとして地域の仲間とともにビラまき行動を取り組み、都教委を包囲していこうとしている。集会はそのための意志一致の場として行われた。
 
 集会は、大内裕和さん(中京大学教授)の講演で始まった。テーマは「安保法制と教育」。

 大内さんは、冒頭、「戦争法反対国会包囲行動を取り組んできた戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会などの闘いによって、民主党や維新(分裂に追い込んだ)を安保法制反対に引き留める機能を担った。安倍政権の改憲攻撃を跳ね返すために共同行動を積み重ね、とりわけ沖縄基地問題は安保法制・九条改憲の行方を左右する」と指摘した。

 そのうえで戦争法制下による「格差と貧困」の深まりを許さず、「学生であることを尊重しないブラックバイトを許さない取り組みが重要だ。冊子『ブラックバイト対策マニュアル』、弁護団、ユニオンなどが作られ反撃の取り組みが始まっている。さらに現行の奨学金制度によって大学生の過半数が奨学金負債を抱え、困難な生活を強いられている。ブラック企業・ブラックバイトの根絶、貸与型奨学金(負債)の拒否と給付型奨学金の導入、最低賃金一律1000円以上の即時実施と最低賃金時給1500円を要求していくことが必要だ」と強調した。
 
 「現場からの報告」として①田中聡史さん(石神井特別支援学校)が「『君が代』不起立を闘い続けて」②高校教員から「君が代」処分と職場状況③「君が代」処分採用拒否賠償訴訟④小学校教員から「道徳の教科化の現状」の発言があった。都教委による「日の丸・君が代」強制、転向強要のための再発防止研修、不当な人事介入、職場移動とパワハラなどの事例が紹介され、悪質化する都教委を厳しく糾弾した。

 大西一平さん(立川自衛隊監視テント村)は、「2015・9・1立川防災訓練」反対闘争について報告し、「立川防災訓練には学校行事と称して小中学生424人を動員した。自衛隊は13年度だけでも『総合学習の時間』への協力として3423件も行っていた。15年度から全都立高校に『防災活動支援隊』の結成が義務付けられた。『防災』を口実にした自衛隊と教育現場の連携の強まりを警戒する必要があり、社会的な批判を強めていこう」と訴えた。

 「破防法・組対法に反対する共同行動」は、今国会で刑訴法改悪強行採決の危険性とセットである共謀罪制定策動を許さない取り組みを強化していこうと呼びかけた。

 最後に、主催者から「卒業式 正門前チラシ撒き」が提案され、都立高校卒業式などの日時、結集場等を確認し、集会決議を採択した。

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報告:2.11反「紀元節」行動

配信:反「紀元節」行動 2月11日、安倍戦争国家と天皇制を問う2・11反「紀元節」行動実行委員会は、神宮前穏田区民会館で集会を行い、100人以上が参加した。

 安倍首相は、2月11日の「建国記念の日」を迎えると称して「環境の変化に適応しつつ、今日の尊い平和と繁栄を守り、素晴らしい伝統を子や孫の世代に引き渡していく大きな責任がある」というメッセージを発し、グローバル派兵国家建設に邁進していくことを再確認した。

 連動して天皇主義の日本会議や神社本庁は、明治神宮会館で「日本の建国を祝う会」を行い、「できるだけ早く政府主催の式典を開催して、国を愛する心を育てるべきだ」と要求し、「5月には三重県の伊勢志摩でサミットが開催され、世界に向けて日本のすばらしい精神性を発信する絶好の機会となる。誇りある国づくりへ向けて一層力を尽くすことを誓う」などと決議し、憲法改悪と軍拡路線を担う先兵として意志一致した。すでに「美しい日本の憲法をつくる国民の会」を作り、憲法改悪にむけた1000万人署名を開始している。草の根で改憲勢力を広げ、参議院選挙に向けた事前運動を行っている。

 安倍政権と右派勢力による改憲、戦争国家作りを補完する天皇制の解体を掲げ、天皇神話と賛美の日として位置づける「建国記念の日」(紀元節)反対行動を取り組んだ。

 集会は実行委の基調提起から始まり、①2・11と右派の動向②天皇のフィリピン訪問と安倍政権③国家の軍事化と社会の軍事化について批判した。

 さらに天皇制は新たな戦死者追悼の装置へと強化され、皇室外交は5月の伊勢志摩サミットにおいても繰り広げることを糾弾し、「天皇は政治利用されるために存在している。政策を円滑に進めるために『非政治的・権威的』存在として機能している。政策を遂行する政権と、政権と一体のものとしてある天皇制にNOの声をあげていこう」と訴えた。

 須永守さん(近現代史研究)は、「戦争国家と天皇の『慰霊』―『戦没者』における受難と貢献」というテーマで問題提起した(別掲)。

 連帯アピールが「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、福島原発事故緊急会議、「3・1朝鮮独立運動89周年 今こそ日朝正常化を!日韓民衆連帯集会」、 STOP!辺野古埋め立てキャンペーン、有事立法・治安弾圧を許すな!北部集会実行委員会、「3・11天皇出席の震災追悼式典―全国一斉黙祷反対!集会・デモ」実行委から行われた。

 集会終了後、デモに移り、渋谷一帯にわたって「建国記念の日反対!天皇解体!安倍政権打倒!」のシュプレヒコールを響き渡らせた。

 なお警察・機動隊は、デモに対して不当な規制を繰り返した。とりわけデモ最後尾に対して盾を使って押し続けたり、参加者の腕を掴んで妨害した。警察・機動隊のデモ破壊を断固糾弾する。

(Y)


須永守さん(近現代史研究)講演要旨

 「平和を願い、戦争を批判する」天皇像がどのように作られてきたのか。天皇の戦地慰霊の旅がメディアで大きく取り上げられ、イメージが作り上げられてきた。天皇の発言は、あらゆる戦争責任の問題を排除することによって、犠牲者の記憶を継承し、日々を暮らしていきたいというコメントが繰り返されている。

 そこには戦没者遺族の共感(犠牲=受難者)と戦争の上に築かれた平和(犠牲=貢献)という構図を共通して語る。受難と貢献を分離せず、国のために死んだ戦没者の遺志を受け継ごうという国家への貢献の側面を賛美し、同時に、それを批判することは戦死した受難を冒涜するのかという批判に誘導してきた。そのために戦争責任、戦後責任への問いかけが回避されて続けている。「平和の象徴」としての天皇と戦没者遺族運動は相互補完的に形成されてきた。

 戦争犠牲者遺族同盟が結成(1946・6)されたが男性遺族によって分裂に追い込まれ、挫折する。日本遺族厚生連盟(1947・11)が結成され、全国組織化に際して天皇・皇后の拝謁が行われた。戦没者の遺志を受け継ぎ、戦後日本を支えようと意志一致していった。のちに日本遺族会へと受け継がれた。

 占領軍(GHQ)は、戦没者遺族運動の戦没者再評価に対して軍国主義の復活だとして認めなかった。だから遺族会は、国家の犠牲者という受難者を強調した。1952年の独立によってGHQの統制がなくなり、戦没者の再評価運動に転換していく。全国戦没者追悼式(1952・5)で戦没者は戦後日本と平和の礎であると位置づけた。つまり、受難者の状態から貢献者として確認した。天皇は、戦没者への同情、受難への同情、遺族への同情を表明することによって共感する役割を担い、可視化した。この構図がその後の流れを作っていった。

 このように 反戦平和運動の分断・解体は、戦没者遺族運動が担う戦没者の扱いについての問題が密接に関わっている。戦没者の犠牲という論理の中に受難的側面と貢献的側面が存在し、そのことによって批判を避け、戦争を肯定する側面が現れた。

 今日、安倍政権は、積極的平和主義を掲げ、「平和」をキーワードにして改憲・軍国主義へとひた走っている。新たな戦死者、戦没者に対して賞賛していくことが想定できる。「平和の象徴の天皇」、「安倍の暴走の歯止め」と思わせることが天皇制の役割だ。安倍は、戦没者の貢献を積極的に顕彰し、天皇は戦没者や遺族の受難の側面を再確認し、可視化する役割を担っている。戦没者再生産への加担だ。安倍政権と天皇制の相互補完的役割分担の危険性に注意し、批判していこう。

【案内】安倍戦争国家と天皇制を問う-2.11反「紀元節」行動

安倍戦争国家と天皇制を問う
2.11反「紀元節」行動に参加を!


▼講師  須永守(近現代史研究)
「戦争国家と天皇の『慰霊』」

▼日時 2016年2月11日(木)
13時15分開場 *集会後デモ

▼場所 神宮前穏田区民会館1F
地下鉄明治神宮前駅/JR原宿駅下車

▼…敗戦70年目の2015年は、日本国家が、アメリカ主導の戦争にいつでも、どこでも参加しうる戦争体制に、公然と踏み込んだ年となった。自衛隊が具体的な戦闘行動に参加し、殺し殺される関係へと入っていく危機は、かつてなく高まっている。さらに安倍は、2016年の参院選での「勝利」をバネに、改憲攻撃をさらに強めようとしている。憲法を無視し、現実的にそれを破壊しながら、他方で憲法それ自体をも変えていこうというのだ。

▼…この1月26日には、明仁天皇夫婦が、フィリピンを「公式訪問」する予定だ。マニラで歓迎式典やアキノ大統領との会見、晩餐会に出席し、日本政府が1973年にラグナ州に建てた「比島戦没者の碑」を訪れるという。日本の侵略戦争の結果、アジア太平洋戦争を通じてフィリピンではきわめて大量の死者が生み出された。圧倒的多数の民間人を含む、フィリピンの死者は111万人にのぼる。日本人死者も、地域別では最多の約51万8000人だ。兵士の多くが餓死であるという。

▼…戦争・戦後責任を一貫して果たさ戦後国家の象徴こそ天皇制である。決して責任者を名指ししない国家による死者の「慰霊・追悼」においては、死者は国家がひきおこした戦争の被害者であるというより、なによりもまず、いまの「平和」をもたらした「尊い犠牲」となる。こうして国家責任が問われることはなくなる。そして新たな戦争の死者も、「平和」のための死、国家のための死の賛美という点では、同様の位置づけをされることになるだろう。天皇を中心としてなされる、国家による「慰霊・追悼」を決して許さない。

▼…安倍政権による「戦後」総括と戦争政策、改憲攻撃と対決し、その中における天皇制の役割を批判しぬく反天皇制運動をつくっていこう。2016年の反天皇制運動の展開の第一波として準備される、2・11反「紀元節」行動の集会とデモへ参加を ! 


  安倍戦争国家と天皇制を問う2・11反「紀元節」行動実行委員会
振替●00110-3-4429[ゴメンだ ! 共同行動]

【呼びかけ団体】アジア連帯講座/研究所テオリア/戦時下の現在を考える講座/立川自衛隊監視テント村反天皇制運動連絡会/「日の丸・君が代」強制反対の意思表示の会/靖国・天皇制問題情報センター/連帯社/労働運動活動者評議会

報告:8.15反「靖国」デモ 『戦後レジーム』の70年を問う!7・8月行動

8.15反天デモ安倍談話の居なおりを許すな!

 8月15日、「『戦後レジーム』の70年を問う!7・8月行動」は、反靖国デモを行い、200人が参加した。

 安倍政権は、戦争法案を制定するために衆院に続いて参院でも強行採決をねらっている。グローバル派兵国家にむけての踏み込は、安倍晋三首相が14日に発表した「戦後70年談話」にみごとに現れている。

「村山談話」(戦後50年)、「小泉談話」(戦後60年)での「わが国は、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々にたいする多大の損害と苦痛を与えた」の文言を排除し、主語をぼやかし、一般的に「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「おわび」などの言葉をあてはめたにすぎない。あげくのはてに「日露戦争は、アジアからアフリカまで植民地支配の下にいる多くの人々を力づけました」と歴史の偽造を行い、この延長で「『平和への積極的な貢献』の旗を掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献します」などと強調し、米軍とともに対中国、北朝鮮シフトを強めながらグローバル派兵に参戦していくことを宣言したのだ。

 安倍談話とセットで右派国会議員たちは戦争施設である靖国神社賛美を次々と強行した。高市早苗総務相、山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍・少子化担当相、超党派の国会議員でつくる「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の衆参両院の国会議員67人が靖国神社に参拝した。安倍首相は自民党の萩生田光一総裁特別補佐を通じて「私費」による「玉串料」を靖国神社に奉納し、賛美を繰り返した。

 さらに英霊にこたえる会と日本会議は、安倍政権と連動して靖国神社で「第二九回戦歿者追悼中央国民集会」を行っている。寺島泰三(「英霊にこたえる会」会長)は、「安倍総理大臣は談話で未来志向に徹し、積極的平和主義の旗を掲げ、先の大戦を巡る歴史認識、外交問題に決着をつけた」と確認し、安倍政権を支え改憲・派兵国家建設の先兵として行動していくことを表明した。田久保忠衛(「日本会議」会長)も「子々孫々にまで謝罪する宿命を背負わせてはならないと述べたことは、大きく潮目を変えたものと断言できる」と持ち上げ、戦争国家化への転換であることを浮き彫りにした。

 右派国会議員、天皇主義右翼などが一体化した動きのうえで15日の政府主催「全国戦没者追悼式」でも安倍は、従来通り、アジア諸国に対する「加害責任」に触れなかった。天皇明仁は「おことば」で「さきの大戦に対する深い反省と共に、今後、戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い」と述べ、天皇制の戦争責任を回避し、象徴天皇制に民衆を統合していく任務を貫徹した。

 安倍談話を糾弾し、日本国家と天皇制の侵略戦争責任・植民地支配責任を追及し続け、天皇制解体にむけてスクラムを打ち固めていこう。

 デモに移る前の集会が、たんぽぽ舎で行われた。

 冒頭、主催者は安倍談話を厳しく糾弾し、靖国神社に向けた抗議デモを右翼らの妨害をはねのけて行っていこうと呼びかけた。

 続いて、戦時下の現在を考える講座から「敗戦70年 1日遅れの8・15 つくば集会+デモ 反戦・平和は生きているか?」のアピール、自衛隊・米軍参加の東京都・立川市総合防災訓練―9都県市防災訓練に反対する実行委員会が「防災訓練反対プレ集会(8・21)、9・1訓練当日監視・デモ」への呼びかけ、辺野古への基地建設を許さない実行委員会から辺野古現地攻防、政府と県との協議などの報告と連帯が訴えられた。

 最後に主催者から「反『靖国』行動 アピール」が読み上げられ(別掲)、参加者全体で確認した。その後、靖国神社に向けてデモに移った。炎天下に抗して「靖国・天皇制解体!戦争法案廃案!辺野古新基地作るな!」のシュプレヒコールを神保町・九段下一帯に響かせた。デモに対して天皇主義右翼の暴力妨害、在特会の挑発が繰り返されたが、整然とデモを最後まで貫徹した。

(Y)

2015・8・15反「靖国」行動 アピール

 敗戦70年の夏、私たちは今年も靖国神社に向うデモに出発する。

 1945年8月15日は戦争が終わった日ではない。ポツダム宣言受諾は8月14日であり、降伏文書への調印は9月2日だ。8月15日は天皇のラジオ放送がなされた日でしかない。これが「終戦記念日」とされるのは、昭和天皇のいわゆる「聖断」によって戦争が終わり、「国民の命が救われた」という歴史意識を、人々の間に刷り込むためにほかならない。

 しかし、昭和天皇こそ、アジアの2000万人以上の人々を殺し、日本軍軍人軍属230万人を含む310万人以上の死者を生み出したこの戦争の最高責任者だ。昭和天皇は、1945年2月、すでに敗戦は必至であったにもかかわらず、重臣による戦争終結の進言を「もう一度戦果を挙げてから」と言って拒否し、その後東京など各地の空襲、沖縄戦、広島・長崎への原爆投下を招いた。東京大空襲・沖縄・広島・長崎だけでも、その死者は48万6000人(行政機関発表の数字)にものぼる。民間人の死者の多くが、この時期に死んでいるのだ。最後まで天皇制国家の維持を最優先にして、戦争終結を引き伸ばし続け、国内外の命を奪い続けてきたのが昭和天皇である。戦後の日本国家が、こうした天皇の戦争責任の否認から始まっていることを、私たちは何度でも確認しよう。

 靖国神社は天皇のための神社であり続けている。それは、たんなる一宗教法人などではない。天皇の戦争のための死者を「英霊」として祀り、称え続けている戦争のための施設である。戦前は陸海軍によって祭事が執り行われ、戦後もたびたび天皇や首相が参拝し、厚生省から戦没者名簿の提供を受けるなどの便宜を得るなど、国家と深い結びつきを持ち続けてきた。そこに祭神として祭られている者の圧倒的多数は、アジアへの侵略戦争に狩り出され、加害者にされた結果、「殺し殺された」被害者である。そこには、植民地支配の結果日本軍人とされた、朝鮮人・台湾人の死者も含まれている。これらの被害者を「神」として祭り上げ、国のための死を賛美する道具とすることこそ、一貫したこの神社の役割である。

 昨日発表された安倍70年談話において、日本が引き起こした侵略戦争と、それにいたる植民地支配が、どのように語られるかが注目された。おそらく安倍が、それにふれないですませたかっただろう「村山談話」のキーワード――「侵略」「植民地支配」「痛切な反省」「お詫び」という言葉――は、文字のうえではすべて入った。そこには政治的な駆け引きがあったに違いない。だが出てきたそれは、日本がそれらの行為の主体であり責任の主体であることを回避ないし限りなくぼかし、日本の近代史に居直るロジックに満ちた代物である。「侵略」はたった1カ所、「事変」や「戦争」という言葉と並んで、国際紛争を解決する手段としては二度と用いてはならないという一般論として語られているだけだ。

「植民地支配」も、朝鮮や台湾の植民地支配にふれないばかりか、19世紀の国際社会においては一般的にあったことで、日本はむしろ植民地化の危機をはねのけて独立を守り抜いた、朝鮮半島支配をめぐる帝国主義間戦争にほかならない日露戦争における日本の勝利が、植民地支配にあった人々を力づけたとまで言うのだ。満州事変以後、日本が道を誤ったというが、それも世界恐慌や欧米諸国主導のブロック化によって強いられてそうなったというような口ぶりである。こういう手前勝手な歴史観にもとづいて「反省」や「謝罪」など決してできないが、事実、安倍は「反省」も「謝罪」もしていない。ただ、「我が国は繰り返し痛切な反省と心からのお詫びをしてきました」と述べているだけだ。

しかし問題は、これまで政治家たちがたんに言葉の上だけで「反省」や「お詫び」を語り、被害当事者たちへの日本国家による謝罪と補償を一貫して拒否し続けてきたことが批判されているということであり、そのことを忘れてはならない。さらに被害を受けた国々の「寛容」を謳い、「私たちの子や孫、そしてその先の世代の子供たちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません」というのである。これは、すでにさんざん謝罪の意を示してきたのに、いつまで謝れというのかという、右派の論理をソフトに言い換えただけのことだ。

 「戦場の陰に、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいた」とか、「我が国が与えた」苦痛と一方で認めながら、「歴史とは実に取りかえしのつかない、苛烈なもの」「今なお言葉を失い、断腸の念を禁じえない」などと、まるで第三者的な視点で言ってのける態度は許しがたい。そして、「これほどまでの尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります」という。

 しかし、こうした論理は、国家による死者の追悼においてはおなじみのものである。本日九段で行なわれた天皇出席の「全国戦没者追悼式」は、靖国のように過去の戦争を公然と賛美することはしないが、戦争の死者が「戦後日本の平和の礎」となったとすることにおいて、「国のための死」を価値づける儀式である。とりわけ、そこに「国民統合の象徴」とされる天皇が出席することによって、それはまさしく「国民的」な儀式となるのである。この「平和のための死」は、過去の戦争の死をそのように解釈してみせるだけではない。安倍政権によって強行的に成立させられようとしている戦争法案は、新たな戦争の新たな死者を生みださざるを得ない。このとき、その死は必ず「平和のための死」として賛美されるだろう。国のための死は尊いということを、毎年国民的に確認するこの国家による追悼儀式に、私たちは反対していく。

 なお、今年の全国戦没者追悼式における天皇の「お言葉」には、「さきの大戦に対する深い反省」「平和の存続を切望する国民の意識に支えられ」て戦後の平和が築かれたなどの文言が加えられた。これがおそらく、安倍談話のひどさと対比した天皇の平和主義として、様々な場で肯定的に語られることになるのだろう。しかし、そこで隠されているのは、その戦争を起こした天皇制国家の責任である。天皇の言葉ということで言えば、昭和天皇の「遺徳」を受け継ぐと言って天皇に即位した現天皇という立場を消去した、極めて欺瞞的なものである。

 日本国家がなすべきことは、内外に多くの被害を与えた戦争について反省し、戦闘参加者を含むすべての戦争の死者に謝罪し、賠償を行うことだ。だが、戦後日本国家が行ってきたことは、まったく逆である。日本国家が行いつづけてきたことは、国家による戦争が生みだした死者を「尊い犠牲者」として賛美することだ。しかもその死の顕彰は、かつての帝国の序列に従って差別化される。高級軍人の遺族ほど手厚い軍人恩給制度がある一方で、空襲による被害者に対しては「受認論」によってなんの補償もなされないままだ。朝鮮人兵士は軍人恩給からも排除され、「慰安婦」とされた女性や強制労働を強いられた朝鮮人などに対しては、排外主義的な攻撃対象にさえされる。

 戦後70年、侵略戦争責任・植民地支配責任を一貫してとらず、アメリカの戦争政策につき従ってきたのが戦後日本である。そしていま安倍政権は、「戦後レジームからの脱却」を掲げて、日米同盟の方向性は強化しながら、戦後に含まれていた「民主主義的価値」さえも一掃して、新自由主義と国家主義による戦争国家へと全面的に転換してきている。安倍談話も含めた、この政権の歴史認識総体が批判されなければならない。戦前・戦後の日本国家と天皇制の責任を問い、戦争法案の成立を阻止しよう。安倍政権の戦争政策と対決する闘いに合流し、戦争国家による死者の利用を許さないために、ともに抗議の声を上げよう!

 2015年8月15日

「戦後レジーム」の70年を問う7・8月行動実行委員会

報告:8.8平和の火を!ヤスクニの闇へキャンドル行動

①配信用ヤスクニキャンドル 8月8日、「平和の火を!ヤスクニの闇へキャンドル行動」が在日韓国YMCAで行われ、500人が参加した。

 ヤスクニ・キャンドル行動は、2006年から開始し、第10回目だ。今年のテーマは、「2015~積極的平和主義を支えるヤスクニ~コンサート&証言」。

 安倍政権は、米軍とともに自衛隊のグローバル派兵をめざす戦争法案をなにがなんでも制定するために衆院で強行採決した(7月16日)。参院に入っても政府・与党の不誠実な態度は変わらず、礒崎陽輔首相補佐官の「法的安定性は関係ない。わが国を守るために必要な措置かどうかを気にしないといけない」(7月26日/大分講演)などと暴言が飛び出し、中谷元・防衛相にいたっては(3日)「輸送」任務のため核兵器、化学兵器、毒ガス兵器の輸送も法律上は排除していない」と答えるほどだ。

 このような戦争法案に対して民衆は、国会包囲、全国各地で廃案にむけたうねりを拡大させている。キャンドル行動は、戦争法案廃案、「村山談話/河野談話」の否定を許さない取り組みとして行われた。

 集会は今村嗣夫さん(キャンドル行動実行委協同代表)の主催者あいさつで始まり、「権力を乱用し、この国の民主主義を破壊する政府に対して市民の知恵と力を合わせて、とことん抵抗したい。集団的自衛権の発動による戦没者は、靖国神社に合祀し、後に続く自衛官の士気を高めることになるからだ。『積極的平和主義』の欺瞞を暴きだし、戦争法案の廃案をめざそう」とアピールした。

高橋哲哉さん、半田滋さん提起

 シンポジウムは、以下の4人から問題提起が行われた。

 高橋哲哉さん(東京大学教授)は、「戦後70年と日本の課題 『日米同盟』とヤスクニをめぐって」という観点から提起した。

 「共同通信/戦後70年全国世論調査」データにもとづいて「護憲派の日本国民の大多数は、日米安保とセットで(日米同盟とセットで)憲法9条を支持している。護憲派のほとんどは、在日米軍と自衛隊の存在を肯定し、それが憲法9条と矛盾しないと考えている。だが、この日米安保体制は沖縄を犠牲にすることによってしか成り立たなかった『犠牲のシステム』だ」。

 「私は六月に『沖縄の米軍基地 [県外移設]を考える』(集英社新書)を出版し、在沖米軍基地は本来すべて本土に引き取るべきものではないかと提起した。現在、翁長雄志知事が政治的に体現している沖縄からの『県外移設』の要求に、『イエス』と応答することだ。『県外移設』から安保解消へ。東アジアに戦争のない平和の秩序を作っていくことが目標である」。

 半田滋さん(東京新聞論説兼編集委員)は、「安保法制を読み解く―安倍政権の狙い」というテーマから「安倍首相は、2016年参院選挙で与党3分の2議席を確保し、2017年、第1回目の憲法改定のための国民投票(環境権、緊急事態条項)を目ざし、2018年に第2回目の国民投票で憲法九条を改定しようと狙っている。憲法無視の安全保障法案は、派遣の国会承認は『原則事前』となっているが、派遣内容は特定秘密とされ、『事後』では意味不明になりかねない。法制化されれば、憲法改正なしに自衛隊は軍隊になるということだ」。

 「法制化後、想定される自衛隊の海外活動は、①米国が空爆を続けるイラク、シリアを対象にした後方支援から武力行使。②中国が埋めたて続ける南シナ海を対象にした自衛隊の能力を超える警戒監視活動。③核開発を進める北朝鮮を対象に、米国による寧辺空爆計画(1993年)と連動した軍事行動、などを上げることができる。これらの動向に注意し、監視していかなければならない」。

鄭旭湜さん、木戸衛一さん提起

 鄭旭湜さん(韓国・平和ネットワーク代表)のテーマは、「朝鮮半島平和体制の構築と日本」。
 「日本の平和憲法と朝鮮半島停戦体制」の分析をベースにして、「朝鮮半島停戦体制の不安が加重されれば、朝鮮半島の有事を備えるという理由に日本の平和憲法の無力化も加速化するだろう。つまり、日本平和憲法と朝鮮半島問題は拮抗関係にある。変えなければならないことは、朝鮮半島停戦体制であって、日本の平和憲法ではない。日本の平和憲法を守り、朝鮮半島平和体制を作っていくことが、この時代に私たちに与えられた歴史的な使命である」と強調した。

 木戸衛一さん(大阪大学准教授)は、「戦後70年―ドイツの歩みから何をくみとるか」を切り口にして、ドイツがNATOの一員としてユーゴ空爆に参加し(1999年3月)、アフガニスタン派兵(2001年11月)を行ったことを批判し、連邦軍の被害と加害性を分析した。

 そのうえで「70年前、日本人もドイツ人も、『もう戦争はこりごり』と不戦の誓いを立てたはずである。軍国主義・ナチズムの『過去』を克服することは、真正な想起と積極的な和解という歴史認識の次元にとどまらず、『力こそ正義』の世界観を拒否し、平和・人権・民主主義を志向するという今日性・普遍性を備えていなければならない。その意味で私たちは、今また力で世界を支配しようとする動きに抗し、公正な平和に向け、世代と国境を越えて連帯を追求する必要がある」と結論づけた。

靖国神社は軍事施設だ

 洪成潭さんの特別映像「東アジアのヤスクニズム」と上映に合わせて崔善愛さんピアノ演奏。

 「遺族証言」では李熙子さん(韓国)が「私にとっての解放70年」、張嘉琪さん(台湾)のメッセージ、吉田哲四郎さん(日本)が発言。

 特別報告が俵義文さん(子どもと教科書全国ネット21)、清水雅彦さん(戦争をさせない1000人委員会)、辻子実さん(安倍靖国参拝違憲訴訟'東京事務局)から行われた。

 コンサート(韓国:ソン・ビョンフィ、イ・ジョンヨル)後、閉会あいさつが徐勝さん(共同代表)から行われ、「軍事施設である靖国神社は、死を恐れずに天皇のために命を投げ出す軍人を作る。戦後、宗教法人と名前を変えたが、本質的なものは引き継いでいる。以前の靖国反対闘争は、政教分離の観点から行われていた。宗教法人として認めてしまうことだ。反ヤスクニの闘いは、被害者である韓国、台湾、沖縄、日本人も含めて、2年前の安倍靖国参拝を通して再び世界的に広がった」とまとめた。

 集会後、キャンドルデモに移り、神田一帯にわたって「ヤスクニノー!戦争反対!」のシュプレヒコールを響かせた。天皇主義街宣右翼、在特会の妨害行動と挑発があったが、整然とデモを貫徹した。

(Y)
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