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アジア連帯講座のBLOG

人権-フェミニズム

【パンフ紹介】『知らないうちにみられてる これ一冊でわかる監視社会』

watchingyouパンフ紹介
『知らないうちにみられてる これ一冊でわかる監視社会』

編集・発行 「秘密保護法」廃止へ!実行委員会、共謀罪NO!実行委員会 

頒価 300円  


安倍政権は、日米安保下における米軍との共同作戦・実戦への踏み込みに向け たグローバル派兵国家建設の一環として特定秘密保護法(2013年12月6日成立)、 共謀罪(改正組織犯罪処罰法/2017年6月15日)を次々と成立させた。

この二法の 制定後、この二法の戦争法としての危険性と人権侵害に満ちた市民監視のねらい を社会的に告発してきた「秘密保護法」廃止へ!実行委員会、共謀罪NO!実行 委員会は、すでに内閣情報室が政府機関の中枢として野党、官僚、市民の監視の 強化とともに治安対策と称して市民の個人情報を集積している実態を明らかにし、 あらためて監視社会の現在を共に共有化し、人権侵害を許さないスクラムを構築 していくためのバネとして本パンフを発刊した。

 小笠原みどり(ジャーナリスト、社会学者)は、巻頭論文で「ネット監視はこ うして日本で始まった―アメリカの世界スパイ網に協力して国民を見張る政府」 (パンフ)を暴いている。  2012年末、安倍政権は、インターネツトの大量無差別監視に着手した。大量無 差別監視とは、インターネットでのメール、チャット、ビデオ通話、ウェブサイ トの閲覧・書き込みなど政治に関係なく全てを集積することだ。この作戦の実施 は、2001年からの米国の対テロ戦争と連動して国家安全保障局(NSA)による 「すべて収集する」原則(海底ケーブルの上陸地点、グーグル、アップル、マイ クロソフト、フェイスブックのサーバーに介入し全て集積する)の追随であった。 政府が言う「サイバー・ネットワーク防衛」とは、ネットの大量無差別監視の強行のことだ。

 このことを暴露(2013年6月)したのがNSAの元契約社員エドワード・スノー デンだった。NSAが米空軍横田基地に国防省日本特別代表部を置き、日本の民 衆のコミュニケーションを収集していたことを明らかにした。しかも日本政府が そのためにNSA監視装置の建設のために莫大なカネをつぎ込んでいた。この詳 細は、「スノーデン・ファイル徹底検証 日本はアメリカの世界監視システムに どう加担してきたのか」小笠原みどり(毎日新聞出版刊)を参照していただきたい。

 小笠原は言う。「腐敗のオンパレードにもかかわらず、安倍首相が戦後最長記 録を達成できたのには、こうした監視活動を秘密裏に広げて、メディアを含む世 論操作に成功してきたことにも一因であることを見逃してはなりません」の指摘 は、さらに掘り下げて分析していく必要がある。

 なお筆者は、「かけはし 2018年9月24日号」で「『スノーデン 監視大国日本 を語る』(エドワード・スノーデン著/集英社新書 )の紹介で日米政府による秘 密の共謀によって「①防衛省情報本部電波部がNSAの日本側パートナーとなっ ている。同様に内閣情報調査室もその役割を担い、日本のネット諜報導入を推進 していると明記。②米軍横田基地内通信機器製造工場が日本政府の思いやり予算 によって年間37万5000ドルを計上。③1990年代から2000年代のはじめにかけて、 クロスヘア作戦(内容不明)と呼ばれる諜報作戦に日本も参加。④防衛省情報本 部電波部の傍受施設は全国に6カ所ある。⑤2012年以降、コードネームがマラード と呼ばれる衛星傍受システムにより、日本は、民間衛星を経由しているインター ネットから大量の情報を収集している」ことが明らかとなっており、継続した監 視と摘発が求められていることを強調してきた。

 政府による大量無差別監視の推進エンジンについて海渡雄一(弁護士)は、 「内調を核として政権に奉仕する情報監視体制が確立しつつある―プライバシー 権で監視社会に対抗しよう―」(パンフ)で分析している。とりわけ安倍首相が 官邸の重要ポストに警察出身者を重用し配置してきたことを指摘する。

 とりわけ北村滋(国家安全保障局長、内閣特別顧問)に焦点をあて、情報操作、 フレームアップなどを繰り返してきたことを浮き彫りにし、「公安警察が集めた 個人情報によって、政治家や官僚の弱みを握って黙らせるという、独裁的な政治 を進めているように思います」と総括している。海渡は、控えめに総括している が、まさに公安政治警察の非合法活動も含めて重厚に治安弾圧体制を構築してきたのである。

 その実例として、①北海道―安倍首相の演説に対するヤジを飛ばしただけで警 察に拘束された事件を契機にして、全国一斉に安倍演説の警備強化とヤジに対す る排除が進められた。②「これが本当なら『現代の特高』前川元次官が語る告発 ノベル「官邸ポリス」のリアル(毎日新聞・19・6・20)を取り上げ、国家安全保 障局の局長に北村滋が就任して以降、これまでの国家安全保障局のポストには外 務省、防衛両省のメンバーが中心だったが、組織のトップに警察官僚が「君臨」 していることを批判している。

 かつて青木理(ジャーナリスト)は、2010年時点で公安政治警察内の「I・S (インテリジェンス・サポート)/〇〇7」の存在をクローズアップさせ、警察 庁警備局の元幹部の「『幅広情報』の中で最も重視されているのは政治関連の情 報、そしてマスコミ関連の動向です。特に政治情報は与野党を問わず、地方議会 レベルの動きから中央政界における閣僚や有力議員のスキャンダルに至るまで、 ありとあらゆる情報を掻き集め」ていることの独白を紹介していた。つまり、奉仕する政権に公安政治警察のこのような存在意義を売りにして組織再編・拡大を ねらっていた。 公安政治警察の野望の到達点としてあるのが、安倍首相・官邸と北村滋をはじめ とする公安政治警察の連携プレーだ。

 最後に海渡は、闘う全国の力によってはね返していく陣形の中に「プライバシー の権利に基づく人権侵害抑圧メカニズム」の実現、秘密保護法・共謀罪廃止運動を広げていこうと訴える。

 さらにパンフに収録されている論文は、「オリンピックで一挙に進む監視社会」 (宮崎俊郎)、「国家を上回る個人情報法収集力をもつ巨大IT企業」(角田富 夫)、「監視カメラは目に見えない一種のパパラッチ」(原沢史郎)、「監視の 社会基盤としてのマイナンバー制度」(原田富弘)、「生活の道具が監視の道具 にもなる 『IoT機器』とは」(中森圭子)、「捜査照会」(鈴木猛)などを 取り上げている。グローバル派兵国家建設のための治安弾圧体制の現在を暴き出す、本パンフの一読を!

(Y)

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【フランス】国際女性デー 新たな闘いの宣言 暴力への対決で抵抗新たに高揚

1(高揚したパリ3.8国際女性デー闘争2020)







国際女性デー 新たな闘いの宣言

ペネロペ・ドゥガン

暴力への対決で抵抗新たに高揚

 近年における女性運動の新しい高まりは、暴力の問題によって大きく推し進められてきた。二〇一五年のアルゼンチンにおける「ニ・ウナ・メノス」(一人も欠けさせない)の第一宣言以来、挑戦課題は、その経済的、社会的、国家的、家庭内、またジェンダーの諸形態をとった女性に対する暴力に向けたものになった。二〇一六年、ポーランドの女性は中絶の問題で決起し、最初の女性ストライキが起きた。

 これらには、二〇一七年一月のトランプ就任式典に対する諸々のデモ――米国内だけではなく国際的にも――が続いた。二〇一七年の国際婦人デーでの国際的女性ストライキ呼びかけと同年九月の「#me・too」運動の爆発は、この運動の国際的拡大のもう一つの段階を刻みつけた。

 われわれは、気候運動の中に、アルジェリア、スーダン、ブラジル、またチリの民主的抗議行動、同じくロジャヴァ(シリア圏クルディスタン)女性の闘争の中に、決然とした、そして著しい女性の存在を見てきた。われわれはまた、フランスの黄色のベストの中の、あるいは年金「改革」反対の運動の中の女性を忘れてはならない。そして重要なことだが、ラテンアメリカ、スペイン、イタリア、スイス、ベルギーでは諸々の運動が女性ストライキを呼びかける声を上げてきた。

システムにノー 女性ストライキ

 フェミニストストライキの呼びかけは、全体としての、またさまざまな道筋で特に女性に害を及ぼしている、その新自由主義政策に反対する反抗の前線に女性がいる一つの時期と関係している。女性ストライキは、「#me・too」、賃金と所得の不平等や緊縮の効果の姿をとった経済的暴力、国家的抑圧、自身の肉体を支配する女性の権利に対する暴力の形をとった社会的暴力、そして過剰消費により引き起こされたものも含む地球に対する暴力、これらの暴力との間に結びつきを作りつつ、ジェンダー的暴力に異議を突きつけている。それゆえフェミニストストライキの呼びかけは、職場での作業停止という観念の先まで進み、それは、全体としてのシステムに対する拒絶を象徴する行動の一方法となっている。

あらゆる波と同じようにこの波は不均等だ。いくつかの地域では長続きする影響力をまだ獲得するにいたらず、他のところでは下降を経験中だ。しかしアルゼンチン、ブラジル、あるいはチリでの大規模な諸決起、あるいは二〇一八年のスペインで数百万人の女性が決起したストライキ、のような高い段階がこれまでに生まれ、他方遅れて始まった諸国は、ベルギーやスイスを例に、二〇一九年にようやく初めてのストライキを作り上げた。

フェミサイド(女性殺人)の高い発生率で悪名高い国であるメキシコは二〇二〇年、ブルジョア報道の中で注目の焦点になっている。しかし現場のフェミニストはもっと慎重だ。行動の呼びかけには、サパティストが組織し、女性と少女に対する暴力に反対する今年の、特に三月八日の共同行動を呼びかけた、「第二回闘う女性国際集会」が加わった。

その呼びかけは次のように述べている。つまり「日、週、月がいつであれ、世界のどこであれ女性は、いつか攻撃を受け、連れ去られ、殺害されるのでは、とびくびくしていることをわれわれは知っている。われわれはすでに、闘う女性には安心がないと確認した。したがってわれわれは、われわれの声を聞き、読み、あるいは注目しているみなさんに、一つの共同行動を提案したい。それは今年のどんな日でも可能だろう。家父長制はわれわれへの虐待を止めない、ということをわれわれが知っているからだ。しかしわれわれは、世界中の闘う女性のこの共同行動を二〇二〇年三月八日に行うことを提案する」と。

ベルギーの運動は、二〇一九年のブリュッセルにおけるうまくいった最初のイニシアチブを受けて、この国の様々な部分における異なったリズムをも考慮しながら、さまざまな現場でのもっと多くのイベントを今めざしている。

フランスのフェミニストは、特に女性がどれほどひどく失うことになるかを示すために、また決起とフェミニストストライキの行動日として三月八日を押し上げるために、年金改革をめぐる運動の中でずっとキャンペーンを行ってきた。とはいえ主要労組は、年金に関する長期に続いたストライキの後を受けたストライキの呼びかけに腰が引けてきた。交通ストが原因で全国会議が計画できなかった期間が長かったことを条件に、全国レベルの協調は難しかった。とはいえ、重要な決起がさまざまな都市で予想されている。

女性決起の伝播ウィルスしのぐ


コロナウィルスのCovid―19の広がりと政府による諸制約を前にイタリアとスイスでは、メッセージを行き渡らせるためにフラッシュモッブスや他の戦術を利用して、さまざまな運動は分散的な諸行動を組織してきた。たとえばスイスの組織、ソリダリテSは次のように説明している。

つまり「今年二月二八日、連邦会議はコロナウィルスの広がりを抑えるために異例の保健衛生方策を取り、一〇〇〇人以上のあらゆるデモを禁じた。結果として、ストライキの活動家たちはこの大動員日に向けて、計画を再構築することを公表した。ソリダリテSはこの日曜日、さまざまな分散的行動に加わるつもりだ」。

再び南からのイニシアチブ


今日あらゆる者の任務は、時を通じて維持され、政治的、社会的現場で強力な主体となることを国際的に確実にする、一つの組織化され包括的な運動を構築することだ。この方向でのイニシアチブがあらためてラテンアメリカから現れている。一月九日から同一一日の間に、チリの三・八共闘が「闘う者たち」の多国民会議の呼びかけを発した。この会合から現れた呼びかけは次のように強調している。

つまり「下記に署名した諸団体は、労働者階級、先住民、黒人や農民の女性、同じく学生、レスビアン、トランス、また異性服愛好者が三月八日と同九日に発進させられた反乱と行動に向けた多くの呼びかけに加わるために結集した。われわれは、支配、搾取、占領、また強奪に対決して世界中に広がり続けているフェミニストの反乱にエネルギーを注ぎ続けるための、共通の戦略構築を求める」。

多様で包括的な国際的運動追求


その呼びかけは、次のように極右の脅威を照らし出している。「それは、マイノリティが集住しているコミュニティ、女性、レスビアン、トランスジェンダーの人々を敵視する憎悪に油を注いでいる」。そしてその極右に対し女性は、違いと経験の多様性を認める包括的な闘いとして今闘っているのだ。

それはさらに進んで、「中東やクルディスタンの女性がロジャヴァの歴史的な抵抗に続いて今行っているように」、女性の人権と自由に対する系統的な侵犯と軍事化に対して反乱するという女性の権利、また政治的暴力としての性的暴力を糾弾しつつ、暴力に対決して女性の肉体と土地を支配するという女性の権利、を例に挙げ、「人生のあらゆる側面をひっくり返すことになると思われる決起の広大な歩みの高まりを求めて」呼びかけを行っている。

それらはまた、「子どものケアの世界的危機、強奪の直接的形態としての債務の高まりと投獄、臨時職化、命の否認」をも指摘している。それらは、「反乱するよう、もうたくさんと言い、ノーと言うわれわれの力をはっきり声にするよう」叫びを上げ、「われわれがこれまであったこととしての同じダンス――悲惨……の管理に関し真に責任ある者たちを示し、われわれの多くの物語と傷跡を共に織り上げるいわば有罪宣告であるダンス――に調子を合わされた前進の道を示すよう」叫びを上げている。

アルゼンチン、ボリビア、チリ、エクアドル、メキシコ、ウルガイの諸団体、同じくクルディスタン、ブルガリア、フランス、またイタリアの他の人々、および米国の国際的な「女性ストライキ」が署名したこの呼びかけは、一つの重要性を示している。それは、あらゆる多様性の中にある全女性を含む一つの運動の建設に、および資本主義と家父長制のシステムを打倒する闘いの中で、これまで歴史的に女性に対し否認されてきた場を含むところで、全面的に自分の場を占めることに、この新しい運動が与えている重要性だ。

▼筆者は、フランスNPAメンバーであると共に、第四インターナショナル執行ビューローの一員、かつ「インターナショナルビューポイント」の編集者。また特に女性プログラムに責任を負っているアムステルダムのIIREスタッフでもある。

(「インターナショナルビューポイント」二〇二〇年三月号)



報告 : 1.31「2020人権のつどい 包括的な人種差別撤廃法制度の制定にむけて~ヘイト スピーチを中心に」

 一月三一日午後六時半から、東京・江東区亀戸文化センターホールで、「2020人権のつどい 包括的な人種差別撤廃法制度の制定にむけて~ヘイトスピーチを中心に」がつどい実行委主催で行われた。

 2016年に差別を解消するために「障害者差別解消法」、「部落差別解消推進法」、「ヘイトスピーチ解消法」の人権三法が施行された。これらの法律が制定試行された背景は、今もなお、様々な差別が現実に発生しているからだ。しかし、これら人権三法は、いずれも罰則規定のない個別理念法であることから、一定の抑止力とはなりうるものの被害者の救済という点では限界性を持っている。長年この問題に取り組んできた師岡康子弁護士(外国人人権法連絡会)が講演を行った。

(M)

 川崎市の多文化交流施設「市ふれあい館」に「謹賀新年 在日韓国朝鮮人をこの世から抹殺しよう。生き残りがいたら、残酷に殺して行こう」と書かれた年賀状が届いた。殺害を宣言し、在日コリアン市民を恐怖に陥れるという許さざるヘイトクライム(差別に基づく犯罪)が起きた。おぞましい文面が示すのは同じ人間とみなさず、共に生きる存在と認めない迫害の意思だ。

 過去の例から、昨年一二月の川崎市の差別根絶条例の制定がきっかけとなったことは想像に難くない。ただちに抗議の署名運動が呼びかけられ、三万筆が集まった。市長も犯罪行為、必要な措置をとると表明した。その後一月二七日、市の職場に「爆破の犯罪行為を行う」と脅迫が続いている。せめぎあいであり、逃げることはできない。

1.ヘイトスピーチと人種差別

 ヘイトスピーチの本質は歴史的、構造的に差別されてきた人種、民族、社会的出身(世系)、国籍、性別、性的指向、障がいなどの属性に基づくマイノリティ(社会的少数者)集団・個人に対する、属性を理由とする、言動による差別、とりわけ差別の煽動。

 植民地支配の時代と共通する根深い差別構造が継続している。マイノリティにとって全生活にわたって差別されている中の一部であり、差別全体と取り組む必要性がある。特殊の集団によるデモの問題に切り縮められない。

 一九二三年の関東大震災での虐殺事件、拉致問題以後起きた朝鮮学校生への襲
撃事件、政府の朝鮮学校生徒への授業料無償化からの排除、二〇一一年東日本大震災時の、中国人窃盗団というデマを信じて自警団を組織した事件、最近の韓国バッシングでの韓国学園生徒への暴力行為など。危険な状態になっていて、決して放置できない。ヘイトスピーチが物理的暴力に結びつき、戦争にまでつながる可能性さえある。

 外国人住民調査結果(2016年)によると、
入居を断られた 四割 就職差別 四人に一人 直接侮辱された 三割。

 身構えて生活しなければならない。ヘイトデモに合わないようにする。被害に先が見えない。「出ていけ。皆殺しにする」の暴言は、結局日本国籍を取るか通称を使うかと強制さらせれる。人権侵害が起きている。

2.国際社会におけるヘイトスピーチと人種差別

 世界共通の人種差別と排外主義との闘いの問題。日本も一九九五年に人種差別撤廃条約に加盟しており国際法上、人種差別を「禁止し、終了する義務」がある。

 国際人権法の求める九つの最低限の基準

ア)法制度設計の前提となる差別の被害者グループとの認識及び実態調査

イ)国の行ってきた差別を生じさせ又は永続化させる法制度の洗い直し

ウ)平等な人権を保障する法制度

エ)人種差別禁止法

オ)ヘイトクライム及びヘイトスピーチの処罰

カ)人種差別撤廃教育

キ)被害者の保護と救済

ク)国内人権機関

ケ)個人通報制度

 日本は致命的に取り組みが遅れている。人種差別撤廃政策も、担当省庁もない。

 日本政府の基本姿勢。①新法を作るほどの差別もスピーチも認識していない②現行法で対処できる③差別は啓発でなくすべき。

 現行法制度の欠陥。民事裁判提訴は可能だが、被害者に主張・立証責任があり、
差別と認められることは容易ではない。極めて深刻な二次被害を伴い、効果も限定的。不特定多数の集団に対する差別的表現を規制する規定、救済手続きがない。

3.ヘイトスピーチ解消法の意義

 理念法とはいえ、ヘイト側を「表現の自由」として守ってきた国が、それを差別として認め、重大な害悪を認め、許さないとの反差別の立場に立ったことは反差別法整備の出発点となる。

 両院附帯決議、参議院法務委員会決議により、人種差別撤廃条約の義務の履行の一部と明確化したのであり、人種差別撤廃条約及び人種差別撤廃委員会の勧告などを解釈の指針とすべき。地方公共団体においても取り組む責務、義務がある。

 しかし、人種差別撤廃基本法ではない。その結果、対象が差別的言動のみ、在
日外国人のみ、基本方針策定義務、国会報告義務、実態調査義務、施策を検討する専門機関の設置も財政措置もない。実効性が弱い。

 解消法設立後の現状。ヘイトデモの回数は半減、ただし東京集中。ヘイト街宣は微増。二〇一八年のヘイトデモ・街宣数合計は三〇〇。嫌韓・嫌中流の日常化、ネットの書き込み、選挙活動に名を借りたヘイト街宣、地方議会への進出。日本第一党(在特会元代表桜井誠が党首)―都知事選、衆院選挙にも。NHKから国民を守る会、日本国民党(維新政党新風東京都本部、代表鈴木信行・葛飾区議)。

 裁判所でヘイトデモ禁止仮処分の決定や損害賠償を認める判決が出ている。警察は二〇一六年六月三日通達後、デモ届け出時点でヘイトスピーチをしないよう注意。一部の警察ではデモ中、解消法の条文をアナウンスしたり、カウンターへの敵視一辺倒の態度が変化。カウンターの逮捕者数は激減。

 解消法実行化の地方レベルの現段階。①公共施設の利用をガイドラインを作り制限、川崎や京都。条例制定についての行政・議会の動き。大阪市、香川県観音寺市(差別禁止条項・罰則つき、五万円)、国立市、神戸市、大阪府、狛江市。

4.今後の課題

 川崎市は「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」を成立させ、違反した場合、五〇万円以下の罰金を科すことを決めた。何回やってもカウンターしても止められないヘイトスピーチに対して行政が踏み込んだ。他の地域で川崎市のように作るのかが問われている。

 江東区地域でもヘイト行動が行われている。江東地域でもぜひ条例を作ってほしい。

 条例の内容で重要なのは、①人種差別全体に取り組むことが不可欠②禁止条項+何らか制裁規定③救済制度と第三者機関による審査手続きは不可欠である。禁止規定のみだと結局裁判をやるしかなく、絵にかいた餅になる。

 解消法、条例制定など、市民があきらめず、声を出し働きかけ続ければ、社会
は変えられる。差別を許さない強い姿勢を示すことが求められている。差別のない社会を作っていこう。

(講演とレジメをもとに編集部がまとめた、文責編集部)

報告 : 森雅子法相による死刑執行に抗議する1.25集会

IMG_3049 一月二五日午後六時半から、東京文京区民センターで「森雅子法相による死刑執行に抗議する集会」と望月衣塑子さんと考える「いつまで続く……安倍政治と死刑」が死刑廃止国際条約の批准を求めるFORUM90の主催で行われた。

 一二月二六日、福岡拘置所で、魏巍(ウェイウェイ)さんが死刑執行された。二〇〇三年の一家四人殺人事件で死刑が確定していたが再審請求中だった。

 最初に、片山徒有さん(被害者と司法を考える会代表)が発言した。

 「被害者遺族はなぜ幼い子どもまで殺したのか、事件全体の解明を求めていた。情報公開しても情報が出てこない。執行は予想外で新たな命が奪われた。執行はとどまるべきだった」。

 次にアムネスティインターナショナル・日本の中川事務局長が「嫌われている人、悪い人の人権も守るべきだ。拷問禁止条約から死刑廃止という世界の流れだ。世界の三分の二以上の国は死刑を廃止している。日本はまず執行を停止しそして死刑を廃止すべきだ」と述べた。

 続いてフォーラム90の安田好弘弁護士が包括的に発言した。

  ウェイウェイさんは従犯的立場ではなかったか。後二人の共犯者は中国に逃亡し一人は死刑・処刑され、一人は自首したとして無期懲役になった。三人は同郷ということだが詳しい話は分からない。去年一年で三人が死刑執行され、安倍政権下で四九人が執行された。たいへんな数で、大量虐殺ではないか。

 今回の執行の問題は三つある。①再審請求だった②森法相が就任して五〇日しか経っていず、十分精査したといえるか③年末ぎりぎりの執行。死刑囚に年末面会したが、執行されるのではないかと非常に緊張していた。死刑囚に恐怖を与えていた。

 刑事訴訟法の〔死刑執行の命令〕第四百七十五条 死刑の執行は、法務大臣の命令による。

② 前項の命令は、判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。但し、上訴権回復若しくは再審の請求、非常上告又は恩赦の出願若しくは申出が されその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であった者に対する判決が確定するまでの期間は、これをその期間に算入しない。

 となっているが、六カ月以後の再審請求の場合は執行してもよいと法務省は解釈している。

 五年に一度死刑制度についての世論調査が行われている。「死刑を廃止すべきである」九・〇%、「死刑もやむを得ない」八〇・八%。五年前と比べ廃止が一%減り、存置が一%増えていて悪くなっている。たいへん厳しい現実にある。日弁連は死刑廃止の立場で各地で集会をやってきている。死刑存置の立場から死刑制度について考えてみることもしなければならないだろう。

 問題はどのように誰が死刑執行をするのかという法律がないまま行われている。一八七四年(明治六年)に出された太政官布告による執行の手順によっているだけだ。大阪で死刑制度を問う活動をしている弁護士はこの問題で、二億円のカネを集めて民事訴訟を全国で民事訴訟を起こし、裁判官に死刑問題を考えてもらう、法律を作ろうということで、国会で論戦を行う。厳しい状況の中で、次に何ができるのかやっていきたい。

 次に、望月衣塑子さんと考える「いつまで続く……安倍政治と死刑」が、望月記者(東京新聞)と対談する形で進められた。望月記者にスポットをあてたドキュメンタリー映画を作った森達也監督が発言した。

 「自分のゼミ生に死刑についてのレポートを提出させる。最初死刑に賛成が八割だったが、弁護士や遺族など関係者の話を聞くことによって、六対四くらいで廃止が多くなる。アメリカでも死刑の方法をめぐり、薬殺について製薬会社が反対し、もだえている。多面的多角的に死刑制度について知ることが重要だ」と発言した。

望月記者の発言から。

 オウムの一三人の死刑執行について、議論が深まっていない。安倍政権下で四九人も執行され、継続的に執行されているので執行にならされている。記事の扱い、取材も減っている。情報の公開が難しい。一度しか刑場が見られていない。この時、取材した記者はショックを受けた。どういうふうに執行するのか生々しい現場を見た。人が人を殺める。人道的にあってはならないと感じた。存置派も見てほしい。

元刑務官の話を聞いたことがある。踏板が開き、執行される。その下に医者がいる。まだ心臓が動いている。今助ければ助かる。合理性のつかないことをやっている。報道していくことが必要だ。

 一昨年、オウムの死刑囚井上、新実さんは大阪拘置所で、顔色が悪く異常に汗をかく。房内に臭い匂いが漂っていた。毎晩失禁していたからだ。死刑の恐怖におののいていた。普通の人間だったと言う。なぜ道を間違ったのか。生き苦しみ悩んでいた。

山ゆり園事件の植松聖。四五人を殺傷した。誰も彼を許せないと思う。障がい者を税金と時間を奪うものであり、安楽死をすべきだと犯行に及んだ。こんな奴は死刑だと思うだろう。しかし、死刑制度が犯罪の抑止にはなっていないことは廃止した国から明らかになっている。

 植松と面会した元毎日新聞の記者は「自分の重度の自閉症の子どもに対して、植松は二歳の時に殺しておくべきだったと言った。自分でも息子に対してマイナスの思いを抱いたことがあった。誰でもこうした刃は持っていて他人事ではない。それをどう防ぐかだ。

 質疑応答の後、死刑執行への抗議と二度と執行しないように森法相に求める集会決議を採択した。

(M)

報告:移住者と連帯する全国フォーラム・東京2019

配信:19061移住者42日間にわたり 活発な論議が

 6月1、2日の両日、日本教育会館を会場に「出合う、感じる、多民族・多文化共生社会〜いっしょに考え、ともにつくろう〜」をテーマとして「移住者と連帯する全国フォーラム・東京2019」が開催された。主催は同フォーラム実行委員会。

 文字通り内容がぎっしりつまった催しであり、6月1日は、テレビなどで活躍するサヘル・ローズさんと矢野デイビッドさんのダイアローグで多文化共生とはどういうことかを考え、その後同会館の7・8・9階の会議室を使って、15の分科会でテーマを絞った議論、2日は、全体会「どうなる、どうする移民政策」を通じて、外国にルーツをもつ人々を迎え入れるに当たって、今年四月施行された新入管法があらためて日本の社会に突きつけている課題を共有、という構成だ。

制服姿の高校生たちも参加して

 政府は新入管法で「特定技能(1号と2号)」という新たな在留資格を設定し移住労働者受け入れを拡大する一方で、現実に進んでいる移民社会の現実に背を向け、頑として「移民政策」を拒否、移住労働者を1人の人間として社会に迎え入れるための制度を整えていない。そうであるならば、市民の側から移民政策をつくっていこう、今回のフォーラムはその思いから企画されたという。

 実は同フォーラムには20年以上の積み重ねがあり、第1回が1997年に開催された。バブル経済の中で日本社会に、それ以前の中国や朝鮮半島にルーツをもつ人々以外のルーツをもつ人々(「ニューカマー」と呼ばれた)が増え始めたが、当時の日本社会には現在以上に多文化共生の備えがなく、政府は治安的管理以外はすべて放置、移住労働者が遭遇した生活上のさまざまな困難と必要には、労働組合運
動を含む市民が、遅れてその圧力の下に自治体が、まさに手探りで応じていた。同フォーラムは、それら市民団体の経験交流を進め、また移住労働者自身の声を集めつつ、それらを基礎に、市民の側から多民族・多文化共生の理念と施策の必要を発信する場として無視できない役割を果たしてきた。1999年以降は全国持ち回りで開催されてきた。

 政府が昨年秋から前述のように、手前勝手で御都合主義的な、「労働力」としてのみの移住労働者導入を画策し、実に粗雑で空虚な議論のまま新入管法を強行に成立に持ち込み、「共生のため」と称する急ごしらえの「総合的対応策」でも、共生施策を事実上自治体丸投げにする状況の中で、移住労働者が直面する困難と人権侵害はさらに深刻化することが懸念された。日本社会がすでに移民社会になっていることを直視した「移民政策」が避けては通れない課題になっていることは明白だ。

 今回のフォーラムは、まさにこの状況を前に20年ぶりに会場を東京に設定して開催されたものだが、いわば先のような危機感も背景に、移住労働者当事者はもちろん、弁護士や研究者、現場の労働運動活動家を含み実に多様な参加者が集い、また若さが溢れる催しとなった。実際、ダイアローグ会場は参加者で溢れ、分科会では事前申込で定員が一杯になるものがいくつも出た。また、制服姿の高校生の集団など、開会に当たって司会者があえて触れるほど、この種の集まりでは他に例がないほど若者の姿が光り、参加者平均年齢が格段に低下していたことは歴然だった。

 そのことだけでも同フォーラムは成功と言えるが、ダイアローグ、分科会(筆者は当然ながら一つにしか参加できなかったが)、全体会ではいずれも参加者に深く訴える問題提起があり、充実した資料集とパンフレット「移民社会20の提案」を加え、フォーラムは豊かな成果を残した。なお同フォーラムは、朝日、毎日、東京の各紙、および共同通信の後援を受けていた。このフォーラムの成果が移住者関連の報道にどう反映されるか、今後を注視したい。

「一人の人間」として生きること

 その上で簡単だが企画のいくつかを紹介する。

 まずダイアローグが刺激的だった。登場の2人が語った半生が実に壮絶だったが、2人の提言は、その経験に裏打ちされた強い感銘を参加者に残した。

 具体的にまず矢野さんは、どんどん進む多様化に追いつこうとすること、あるいは何かに合わせようとすることではなく、1人の人間として自分の人生を生きることを基軸に置いて、それに寄り添うことが何よりも大切、と力説した。そして、移住者が新たなものをつくる可能性をもっていることを前向きに受け止めることも必要、と加えた。

 サヘルさんは、移住者には各々事情があり、まず人として見て信じることから始めてほしい、と訴えた。そして実は「多民族・多文化共生」という言い方には引っかかりを感じていると語り、国境は誰が決めた、アイデンティティは私、自分探しではなく自分つくりこそ基本、と強調した。

 二人とも民族でアイデンティティをくくるのではなく、あくまで一人の人間として直接ふれあうことの重要さを語ったことが印象的だった。そして最後に、会場の若者による、イランやイラク人の人々に周囲のほとんどがテロリストの印象をもっていることを変えたいとの質問に、サヘルさんは躊躇なく、まず友達になろう、レストランに行こう、と直截に答えた。それは参加者に、笑いの中で、人としてふれあうことへ自分の中から変える必要をあらためて納得させるものだった。

医療・福祉の分科会に参加

 筆者が参加した分科会は、医療・福祉・社会保障分科会。当日受付の段階では定員に空きがあって参加できたのだが、ここも始まってみると、すぐさま補助椅子が必要になるほど会場は一杯になった。

 議論は、各地での実例紹介も含めて、移民政策の不在が、健康保険に入れないことによる医療抑圧や、医療通訳の問題、また予防接種に当たっての罹災確認の困難さなど、すでに移住者に医療のさまざまな問題をつくり出していることを明らかにした。そして今回の新入管法施行で打ち出された「総合的対応策」も、それらを克服するものであるどころか、健康保険の適切な適用を名目に移住労働者に対する差別的な施策に余地を与えていることが指摘された。

 多岐にわたるそれらの問題は、ことの性格上厳密さが必要でありここで簡略に紹介することは控える。しかしそれらの問題の根底に、在留資格の法的地位が権利ではなくあくまで資格にすぎないという問題が通底していること、したがって人権保障としての明確な移民政策が不可欠と強調されたことは明確にしておきたい。

 同時に、先の施策打ち出しに当たって、ネットを中心に流されたフェイクも大きな影響を与えたこと、そうしたフェイクがスーッと入り込む状況があること、さらに「なりすまし」防止を口実にすでに診療拒否を打ち出している医療機関が出ていることなど、市民の側からの警戒と対抗の必要があらためて浮き彫りにされた。

多民族・多文化共生社会実現へ

 全体会ではまず、国士舘大学教員の鈴木江里子さんから、新入管法と「総合的対応策」に関する制度解説が行われた。そして、「特定技能一号」という新たな在留資格は明らかに異なる扱いであり、職場移動に際して地域移動をコントロールする余地を残していること、永住許可の居住要件の就労資格から排除することで安定的な在留資格への移行を制限していることなど、重大な問題を残していることを指摘した。さらに「総合的対応策」に対しても、いくつかの具体的事項を指摘しつつ、事実上自治体丸投げであり、制度的不平等の改善がまったくなく、共生の実現を不可能にしている制度的な壁が依然放置されている、と厳しい批判が加えられた。

 この報告を受けて大阪大学教員の高谷幸さんが、政策提言としての「移民社会20の提案」を提起した。政府省庁への働きかけに力点を置いたこの間の活動における、当事者の視点の不足と広い社会への訴えの不足を反省し、その二点を意識し必要最低限なものに絞った内容にすべく作成には三年をかけたという。そしてあくまで議論の素材であるとして、移民政策の実現に向けたプロセスとして広く活用を呼びかけた。

 その上で、日系ブラジル人三世のアンジェロ・イシさん、韓国出身のイ・ソンヒさん、在日朝鮮人三世の金竜介さんの3人が前述の鈴木さんをファシリテータとして、「どうなる、どうする移民政策〜移動・定住・永住する人々の視点から考える」との標題で議論を交わし、さまざまな切り口から示唆に富む具体的な問題提起が行われた。たとえば権利防衛における自己決定権、特に職業選択の自由の決定的重要性、家族帯同を妨げることにはらまれる人権侵害の深刻さ、などが指摘され、権利は特権ではないことの理解を進める啓発、および社会構成員として一括的な権利を確立することの必要性が力説された。

 特に、移住者の権利の問題は日本社会の底辺にある問題と共通する、社会全体の連帯で底辺の問題全体のステップアップを、と訴えたイ・ソンヒさんの指摘は印象に残るものだった。ダイアローグを含めて、このフォーラム全体は確かに、人権そのものに関して日本社会が抱える問題を照らし出していたと言えるからだ。

 こうして参加者に今後に向け多くの刺激と示唆を残した今回のフォーラムは、その示唆を「一人ひとりを大切にする多民族・多文化共生社会を実現」する課題として確認する大会アピールを採択して終了した。
         
(D)   



報告:3.8ウィメンズマーチ東京2019

配信:ウィメンズ 3月8日、ウィメンズマーチ東京2019は、国連大学前(渋谷)に450人が集合し、「差別や暴力のない誰もが生きやすい社会を目指して」ともに歩いた。この日は、国際女性デー。世界の仲間たちは、ジェンダー平等を求めるグローバルマーチに数百万人が参加する。ウィメンズマーチ東京もその一環として取り組まれた。

 マーチ出発前、主催者から今日の取り組みの意義、およびみんなで掲げる要求スローガンを以下のように提起した。

 ・憲法24条を含む憲法の改悪をやめること

 ・男女間の賃金格差を是正する措置をとること

 ・夫婦同姓強制および再婚禁止期間の撤廃を含む民法改正を行うこと

 ・優生保護法下における強制不妊手術について、国の責任を認め、被害者中心アプローチによる被害の回復を行うこと

 ・女性差別撤廃条約の選択議定書を批准すること

 ・「慰安婦」問題について被害者中心による解決を目指すこと

 ・朝鮮学校に対する「高校無償化」制度からの除外や補助金の停止等の差別的
な扱いを改めること

 ・現行の外国人技能実習制度を見直し、外国からの労働者も国内の労働者と同
じ保護・権利の下で働けるようにすること

 ・公人による性的少数者に対する差別発言を許さず、性的少数者の権利を確立
すること

 ・基地周辺における性暴力の現状を理解し、新たな基地建設を中止すること

 要求スローガンを全体で確認し、マーチへ。渋谷一帯に渡って「今日は国際女性デー わたしたちの声で社会を変えよう あなたの声で政治を変えよう」などのコールを響かせた。

 マーチ終了後、東京ウィメンズプラザでリレートーク。

 『週刊SPA!』の「ヤレる女子大学生RANKING」企画に抗議する「Voice Up Japan」、佐藤かおりさん(女性と人権全国ネットワーク共同代表)、林美子さん(メディアで働く女性ネットワーク代表世話人)、議会の男女同数を目指す元橋利恵さん、移住労働者と連携する全国ネットワーク(移住連)、レズビアンのためのスペース「れ組スタジオ・東京」、医学部入試における女性差別対策弁護団、YMCA、マイノリティー差別を取り組む堀あきこさん、柚木康子さん(均等待遇アクション21)が発言。

 女性差別、性的少数者抑圧社会について次々と告発、批判が続いた。

(Y)


報告:大垣警察市民監視違憲訴訟 共謀罪はやっぱり廃止! 警察による市民運動潰しの監視・介入・干渉を許さない」2.16院内集会

配信:大垣事件 2月16日、衆議院第2議員会館で「大垣警察市民監視違憲訴訟 共謀罪はやっぱり廃止! 警察による市民運動潰しの監視・介入・干渉を許さない」院内集会が大垣警察市民監視違憲訴訟の勝利をめざす「もの言う」自由を守る会の主催、共謀罪NO!実行委員会の協賛で行われた。

 共謀罪の先取りというべき大垣警察市民監視事件とは何か。

 2005年頃から中部電力の子会社であるシーテック社が岐阜県大垣市に風力発電施設計画を進めていたが、風力発電による低周波被害などの不安を感じて地元市民が勉強会を開始し、それを大垣警察署警備課の公安政治警察が監視し、運動つぶしのためにシーテック社に情報提供と「指導」していた事件だ。

 朝日新聞(名古屋本社版/2014年7月24日)は、シーテック社の内部文書を入手し、「岐阜県警が個人情報漏洩 風力発電反対派らの学歴・病歴」という見出しでスクープ報道した。議事録は、風力発電反対運動つぶしのために公安がシーテック社を「指導」しているやりとりが明記されていた。さらに勉強会を開いた地元住民2人と脱原発運動活動や平和運動をしていた大垣市民2人の「氏名」「学歴」「病歴」などの個人情報、地域の様々な運動の中心的役割を担っている法律事務所に関する情報をシーテック社に提供していた。

 住民は、16年2月4日、名古屋地裁に対して公安とシーテック社の意見交換記録「議事録」の証拠保全を申し立て4議事録(第1回/13年8月7日)(第2回/14年2月4日)(第3回/14年5月26日)(第4回/6月30日)を入手し、全容が明らかとなった。大垣警察署にシーテック社を呼びつけた公安は、「勉強会の主催者であるA氏やB氏が風力発電に拘わらず、自然に手を入れる行為自体に反対する人物であることを御存じか」などと環境破壊反対運動に対する露骨な敵対心を露わにし、わざわざ「今後、過激なメンバーが岐阜に応援に入ることが考えられる。身に危険を感じた場合は、すぐ110番して下さい」と事件作り(仕事作り)のために「指導」するありさまだ。

 住民は、その後、岐阜県個人情報保護条例に基づく本人開示請求、岐阜県警本
部長や岐阜県公安委員会への抗議・要求書の提出、警察法第79条(苦情の申出等)に基づく苦情申出、地方公務員法違反の刑事告発を行ったが、14年11月に「通常の警察業務の一環だ」と居直り回答を行ってきた。

 同様に、参議院内閣委員会(2015年)でこの事件が取りあげられたが、警察庁
警備局長は、「公共の安全と秩序の維持の観点から関心を有し、必要に応じて関係事業者と意見交換を行っております。そういうことが通常行っている警察の業務の一環だということでございます」と答弁し、公安政治警察による日常的な住民監視は合法だと強調したのである。

 このような公安警察の人権侵害のやりたい放題に対して住民と弁護団は、16年12月、岐阜県を被告として国家賠償請求訴訟を名古屋地裁に提訴した。訴訟は、①公権力の行使の違法性②プライバシー侵害③個人に関する情報を承諾なくみだりに収集・管理・提供されない自由(憲法13条)の侵害③表現行為人格権(憲法21条1項、13条)の侵害④表現の自由(憲法21条)の侵害などを争う。被告県は、ことごとく「認否しない」と反論している。

 さらに住民は、県警に個人情報の開示請求をしたが、「存在の有無も答えない」とする非開示の不当決定に対して「警察庁及び岐阜県警の保有する原告四人の個人情報を抹消せよ」という個人情報抹消請求を追加提訴(18年1月)した。

 共謀罪制定以前から公安政治警察は、市民監視を日常的に行い、微罪弾圧も含
めて罪名をこじつけて事件をデッチ上げ、不当逮捕・家宅捜索、長期拘留を行い市民運動を弾圧してきた。大垣事件はその氷山の一角であるが、公安が運動潰しのための「意見交換」を行ってきた証拠が「議事録」として明らかになったことは、公安の暴走を止め、共謀罪を使った新たな弾圧を許さない重要な反撃戦だ。大垣警察市民監視意見訴訟を支援・連帯していこう。

 院内集会は、海渡雄一弁護士(共謀罪NO!実行委員会)のあいさつから始まり、「戦前の戦争体制の要は、治安維持法、軍機保護法、国防保安法だった。現在、軍機保護法、国防保安法に匹敵するのが特定秘密保護法であり、治安維持法の団体規制として復活したのが共謀罪だ。特高警察は、戦前の三法にもとづいて動いていた。同じように公安警察も同様の動きをしており、クローズアップして
いかなければならない。その最前線として闘われているのが大垣事件だ。秘密保護法、共謀罪廃止の闘いは公安警察の監視であり、暴走を止めていかなければならない」と発言。

 山尾志桜里衆院議員(立憲民主党)は、「先の国会の法務委員会で上川陽子法相は、『共謀罪で捜査している事件はゼロである』と答弁した。しかし、大垣事件のように公共の安全と秩序の維持のために通常業務として行っているはずだ。警察が共謀罪で捜査をしたら徹底的にチェックし、みんなで戦闘体制を維持していこう」と訴えた。

 続いて共産党の藤野保史、穀田恵二両衆院議員、福島瑞穂参院議員(社民党)も
発言し、支援連帯を表明した。

 弁護団長の山田秀樹弁護士は、違憲訴訟の概要を報告し、「新聞の見出しは
『個人情報漏洩』となっているが、誰かが間違って情報を流した事件ではない。警察が積極的に運動つぶしの目的に従って情報を事業者に提供している。警察の行為が明確に違憲であると裁判所に言わせなければならない」と強調している。

 清水勉弁護士は、個人情報抹消請求について報告し、「公安警察の情報収集の法的根拠はそもそもない。『公共の安全と秩序の維持』のためと称してやりたい放題だ。公安は情報交換によっていろんなデータを蓄積している。個人情報は抹消廃棄せよと規制しなければならない」と発言した。

 原告の松島勢至さん、船田伸子さん、近藤ゆり子さんは、警察の住民監視の不
当性を糾弾し、「生きづらい社会はいやだ。憲法によって人間の尊厳を実現していきたい。訴訟に勝利しよう」と訴えた。

(Y)

 

【中国】嬴秦に仁政なく、鬼国に義士あり 劉暁波を追悼する

20170718liu

嬴秦に仁政なく、鬼国に義士あり
(訳注1)

劉暁波を追悼する

 

區龍宇

 

劉暁波は自由になったが、劉霞はこれまで以上に不自由となった。痛わしきや、劉霞よ。

 

劉暁波を殺したのは中共である。しかし劉暁波はたんに被害者に甘んじたわけではない。かりに劉暁波の全綱領に、すべての人が同意するものではないとしても(訳注2)、彼は専制に反対し、その身を殉じたのだから義士である。罪を犯したのは彼ではなく、中共である。我々は劉霞とともに嘆き悲しむ。

 

◎ 習近平は蒋介石にも及ばない

 

香港本土派の一部は、中国人のことを「鬼国賊民」と形容して喜んでいる。前半の句[鬼国]は真実である。中共統治下の中国は、すでに悪鬼が横行する国となっている。中共が1949年に政権を獲得して以降、自ら好んで「新中国」と称し、「旧中国では人が鬼となった。新中国では鬼が人になった」と主張していた。これも同じようにその前半の句は真実である。旧中国の[政権党の]国民党は、人々から「刮民党」と呼ばれていた。民から刮(け)ずる、つまり奪い取るには、悪鬼[悪党]を雇わなければならない。だから「人が鬼になった」のである。だが「新中国」もそれほど誇れるものではなかった。1949年からほどなくして、新中国も猛スピードで以前の状況に後退したからだ。その結果、革命の幹部らも徐々に人から鬼になってしまった。鬼になることをよしとしない者は、毛主席による闘争で命を奪われ、恨みを抱えた鬼[幽霊]になるしかなかった。共産党も早いうちから重惨党[旧中国時代の共産党に対する中傷的呼称]となっていた。ここで両党のもとでの反対派の運命を比較しても差し支えないだろう。

 

1932年、刮民党統治下の中華民国で名声赫々たる反対派の陳独秀が逮捕された。当初、弾圧に都合の良い軍事法廷で彼を裁こうとした。しかし逮捕のニュースが伝わると、全国で陳独秀救援運動が展開された。国民党の著名人であった宋慶齢、柏文尉、蔡元培らも進んで陳独秀擁護の言論を展開した。蒋介石はしかたなく、陳を公開裁判で裁くことにした。胡適と蔡元培はすぐさま陳のために同じく名声赫々たる「公共知識人」である章士釗を弁護士として選んだ。法廷で検察官は「(陳が)国民党を打倒することを主張して民国に危害を及ぼした」と告発した。章士釗はすぐに立ち上がってこう弁護した。「そんなことはありません。陳独秀はすでに共産党を離脱しています。つまり国民党のためなることをしたのです」。これを聞いた陳独秀は、机をたたいて立ち上がり、自分の声明を読み上げた。「章弁護士の弁護はまったく彼個人の意見であり、当事者の政治主張は当事者の文書を根拠とすべきである!」 つづけて彼は自分で執筆した「弁訴状」を読み上げたのである。

 

「半植民地の中国、経済が立ち遅れた中国は、外からは国際資本帝国主義に、国内では軍閥官僚に苦しめられている。民族の解放、民主政治の成功を求め、血で自由をあがなう大業は、自分の身や妻子のことしか考えない懦弱で妥協的な上層搾取階級の輩に実行できるものではない。…最も抑圧され最も革命的な労農勤労人民[の]革命の怒潮をもって、対外的には帝国主義の支配を排除し、対内的には軍閥官僚の抑圧を一掃」する。(原注)

 

◎ 共産党は国民党にも及ばない

 

ここで注目すべきは、当時の刮民党の党内において、著名人が公然と蒋介石と論争し、蒋介石も若干の譲歩を余儀なくされたということである。そして刮民党は公開裁判を決めれば、本当に公開裁判を行い、原告と被告の双方の主張が新聞で報じられ、そのおかげで、これまで刮民党が抑えてきた陳独秀による刮民党批判が、広範な読者の目に触れることができたのである! もちろん刮民党もお人よしではない。最後には8年間の懲役刑で陳独秀に応えた。刮民党の監獄は居心地のいいものではなく、無数の仁愛の義士が暗闇の監獄の命を落とした。だが陳独秀のような著名な反対派に対してはいくらか丁寧に接した。妻子との毎週の面会を許可するなど、監獄の決まりを大幅に超えた優遇をしたのである。

 

これに比べると、重惨党はまったく刮民党に及ばないし、習近平は蒋介石に及ばない!暁波ひとりの容疑に対して、妻子や友人にまで弾圧を広げている!すべての裁判は事実上の秘密裁判である!そして獄中の待遇は犬小屋以下である!

 

両党が支配した中国はどちらも「鬼の国」であるが、重惨党の鬼はたんなる悪鬼ではなく、厲鬼[凶暴な鬼]である。そうであろう。毛主席が梁漱溟[18931988、思想家、政治家。工業化を唱えた毛沢東を農本主義の立場から批判した]を攻撃した際、「共産党は仁政を敷かない!」と公然と宣言したではないか。刮民党も仁政を敷かなかったが、少なくとも公然とそのようなことを主張したことはなかった。重惨党は本当に惨事を重ねている。恥知らずに平然と厲鬼の政治を敷いていても、党内から誰ひとりの異議も敢えて提起することができないからだ!

 

◎ 市井の義士こそ中国の脊柱

 

だが市井には敢えて提起しようとする人々がまだ存在している。この瞬間も劉暁波のために身を挺して声を上げ奔走する多くの人々が存在している。これはまさに魯迅が言うところの中国の脊柱である。

 

「われわれには古来より、わき目も振らずに一所懸命にやる人、必死でやりぬき通す人、民のために助けを請う人、捨て身で真理を求める人がいた……帝王や将軍、宰相らのために書かれた家譜にも等しいいわゆる『正史』でも、これらの人々の輝きを覆い隠すことはできない。これこそ中国の脊柱なのである。」(訳注3)

 

いまでも中国には脊柱が存在している。だから、いわゆる「鬼国賊民」の後ろ半分はすべて間違いである。もちろん中国国民のなかには「虎の為に倀鬼となる」(悪人のために悪事を働く)ものもごく少数だがいる。しかし少しでも理解力のある人間なら、多数の国民が黙々と悪鬼に抵抗しており、さらにはその中の義士が身を挺して正義のために獄につながれてきたことを知っている――かつての李旺陽(訳注4)や現在の劉暁波のように。暁波の後には、幾千幾万もの暁波が、今後わき起こるであろう滔々たる民衆の波濤を巻き起こすだろう。暁波の死は無駄ではない。中国は鬼の国の歴史を終わらせるだろう。

 

 

2017714

 

 

原注:『陳独秀全伝』、唐宝林、中文大学出版社、2011年、16章から要約抜粋。[日訳は『陳独秀文集3』江田憲治、長堀祐造編訳、156頁より]

 

訳注1:嬴秦は、春秋戦国時代の「秦」の国姓「嬴」をつけた呼称。ここでは苛政を敷いた秦王朝と現在の中国をなぞらえている。

 

訳注2:劉暁波が起草にかかわった〇八憲章など、中国リベラル派に対する綱領的批判は『台頭する中国』(區龍宇ほか著、柘植書房新社、二〇一四年)に収録されている「劉暁波中国の自由主義派」に詳しい。以下のサイトも参照。
社会主義の名において劉暁波氏の逮捕を糾弾する(旧「虹とモンスーン」ブログ、2009年6月)
08憲章が提起する積極性と限界(章泉、かけはし2009518日号)


訳注3:「中国人は自信力を失ったのか」、魯迅、1934925日、『且介亭雑文』に収録

 

訳注4:李旺陽[195020121979年の民主化運動からの労働者活動家。89年民主化運動にも故郷の湖南省邵陽市で労働者組織を結成して参加し、反革命宣伝扇動罪で13年の懲役。さらに2001年に国家政権転覆罪で起訴され20115月まで刑に服した。獄中での肉体的ダメージから両目両耳が不自由となっていた。出獄後も民主化を訴え、香港のインターネットTVの取材が放映された4日後の201266日、入院先の病室で首をつった状態で発見された。当局は自殺と発表した。生前の取材では「斬首されようとも信念を曲げることはない」と力強く答えていた。こちらのサイトも参照。

一人一人の李旺陽(ふるまいよしこ、中国風見鶏便り、2012620日)

中国:労働者民主化活動家・李旺陽の死(虹とモンスーン、2012613日)




【報告】5.31共謀罪法案の廃案を求める市民の集い

20170531kyo

 

 五月三一日午後六時半から、「5・31共謀罪法案の廃案を求める市民の集い」が5・31共謀罪法案の廃案を求める市民の集い実行委員会が主催して開かれた。午後六時三五分にはすでに東京・日比谷野外音楽堂は定員オーバーになり、外での参加も含めて四七〇〇人が参加した。

 

 実行委の参加団体は以下のとおり。アムネスティ・インターナショナル日本/グリーンピース・ジャパン/自由人権協会/女性と人権全国ネットワーク/新聞労連/日本消費者連盟/ピースボート/移住者と連帯する全国ネットワーク/反差別国際運動/ヒューマンライツ・ナウ/人身売買禁止ネットワーク/共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会/共謀罪NO!実行委員会/戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会。

 

 多くの市民が反対し、過去三度も廃案になった共謀罪法案。その共謀罪法案が、名前だけを「テロ等準備罪」に変え、国会での十分な審議もなされないまま、成立しようとしています。共謀罪は、話したことだけを理由として人々を取り締まるものです。この法律ができれば、会話の内容は広く監視され、自由にモノを言えない社会が作り出されることになります。共謀罪は、表現の自由、思想の自由を侵害し、市民団体の活動を萎縮させるものです。自由に物事を考え、自由に意見を表明することは市民の基本的人権であると同時に、民主主義の根幹でもあります。すなわち、共謀罪は、民主主義を破壊します。真のテロ対策とは、さまざまな考え方や意見があることを理解し、民族的・文化的・宗教的な違いを乗り越え、差別や貧困、抑圧をなくしていくことです。テロ対策」を名目に異なる考え方や意見を弾圧する今回の法案は、むしろ「テロ対策」に逆行しています。私たちは、共謀罪の成立が監視社会の幕開けとなることを危惧し、将来に禍根を残さないため、今、共謀罪法案に反対します。(呼びかけ文より)

 

 集会前に豊岡マッシーさんの三線と沖縄の歌によるプレ企画が行われ、集会を盛り上げた。最初に野平晋作さん(ピースボート共同代表)が共謀罪反対・辺野古新基地建設反対の6・10国会包囲行動の呼びかけを行った。

 

 米田祐子さん(グリーンピース・ジャパン事務局長)が「五月二五日、人権・環境団体も共謀罪の対象になると金田法相が国会で答弁した。監視・分断を深めるもので許せない」と主催者あいさつをした。海渡雄一さん(弁護士)が国連人権理事会特別調査員の書簡を読み上げ、「共謀罪法案の根本を批判している。共謀罪法案の審議をストップし、国連の問いに答えよ」と特別アピールを行った。

 

 野党の国会議員が多数参加し、廃案に向けた熱の入った発言を行った。

 

 山尾しおりさん(民進党、衆院議員)。「議員会館で次の日の国会質問を考えている時、いつも闘いの声が聞こえている。これが私を支えてくれている。私の検事時代の経験から言っても捜査機関のちゅうちょをなくした時、自由がなくなる。あきらめていない。必ず廃案に持ち込める」。

 

 山下芳生さん(共産党、参院議員)が「風力発電に反対する岐阜の市民四人に対して運動をつぶすために、警察が個人情報の収集をしていたことが明らかになった。共謀罪は普通に暮らす市民を監視するものだ」と批判した。福島みずほさん(社民党、参院議員)は「共謀罪成立の目的が憲法改悪のためであり、戦争ができる国造りの一環であること」を明らかにし批判した。

 森ゆうこさん(自由党、参院議員)は、「森友学園問題は八億円の土地の払い下げであったが、加計学園は二〇〇億~三〇〇億円の話であり、さらに学校ができた後にも一〇〇億円の補助金が今治市などから出される。安倍政権がこれを進めた」と明らかにし、共謀罪によって「新たな戦前を作ってはならない」と痛烈に批判した。

 糸数慶子さん(沖縄の風、参院議員)は「辺野古での抗議行動、座り込み、ブロックを積むことが共謀罪の対象にならないと政府は答えたが本当だろうか。現に山城博治さんは五カ月にもわたって拘束された。山城さんは六月国連に行って人権侵害を訴える」と報告し、共謀罪成立が沖縄の基地建設反対行動に適用される可能性について言及した。

 

 特別ゲストの香山リカさん(精神科医)が「私の実家は小樽市で、プロレタリア作家の小林多喜二が生まれた。多喜二は一九三三年二月二〇日治安維持法違反で逮捕され、その日の夜に拷問で殺された。そんな社会にしてはいけないと小さい時から教わってきた。精神科医をやっているが、人間は自分で感じたり決めたりすることが大事。共謀罪は人の心を破壊する。これに反対する闘いは人間を守る闘いだ」と発言した。

 

 続いて、実行委参加団体の以下の人たちが発言した。山口薫さん(アムネスティ・インターナショナル日本)、旗手明さん(自由人権協会理事)、小林基秀さん(新聞労連委員長)、小田川義和さん(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)、加藤健次さん(法律家団体連絡会)。山田健太さん(日本ペンクラブ言論表現委員会委員長)は、「表現の自由を奪うこと。警察・政府が管理する秘密社会をつくることになるために反対する。今後、記者会見を行い、反対をアピールする」と意気込みを語った。

 

 集会では何回も、「共謀罪NO!」のプラカードを掲げコールを行った。集会は熱気に包まれた。集会後、銀座デモを行った。共謀罪を廃案へ。(M)

 

報告 : 狭山事件の再審を求める5.23市民集会

IMG_1924当逮捕54年! いまこそ事実調べ・再審開始を!


 五月二三日午後一時から、東京・日比谷野外音楽堂で「不当逮捕54年! いまこそ事実調べ・再審開始を!狭山事件の再審を求める市民集会」が市民集会実行委主催で開かれた。真夏のような太陽が照りつけるなか、全国から部落解放同盟を先頭に労働者・市民が参加した。

 中川五郎さんの歌によるプレイベントの後、本集会が始まった。組坂繁之さん(部落解放同盟中央本部委員長)の開会のあいさつ、民進党、社民党のあいさつの後、石川一雄さんと早智子さんがアピールした。

 石川さんは看守から送られた曽我兄弟の仇討の本の話を紹介し、そこから不屈の精神を培ったことを話した。そして「被害者の万年筆が私の家にあるはずがないことを下山鑑定が明らかにした。この新証拠をもって再審を勝ち取る」と決意を語った。連れ合いの早智子さんは「闘いが最終段階に入っている。裁判所は検察に対して、全証拠の開示を命令すべきだ。東京高裁に対して、何年間も訴え、全国でも闘いを続けている。希望は閉ざされていない。新しい世界がある。確信を持って進もう」と訴えた。

 次に弁護団が報告した。中山武敏さん(主任弁護人)は「石川さんが自分に弁護人を依頼した時、中山さんは部落出身者だから、部落問題に根本的にメスを入れて欲しいと言ってきた。これが私の狭山闘争を取り組む原点だ」と語った。続いて中北龍太郎弁護団事務局長が「①国語能力が小学一年生にも達していないので脅迫状を書けるはずがない。②取り調べのテープは、自白が強要・誘導されたものであることを明らかにした。③五つの秘密の暴露のなかで、石川さん宅から発見された万年筆が下山鑑定によって明らかになった」と石川さんの無実を新証拠から明らかにした。



 基調提案の後に、袴田事件の袴田巌さんの姉の秀子さんが「弟は最近、ジョギングをするようになり、体重が一一キログラム減り、食事もきちんと取り元気である」と報告した。支援者が「検察主張のDNA再鑑定が行われたが結論が出せないでいること」を報告し、いったん決定した再審を取り消す動きを批判した。足利事件の菅家利和さんと布川事件の桜井昌司さんが、えん罪をつくり出す検察と裁判所、社会のあり方を厳しく批判し、石川さんとの固い連帯、石川さんの無罪を勝ち取るように力強く語った。

 雨宮処凛さんがえん罪事件、狭山集会に初めて参加したことを明らかにし、貧困問題をテーマに取り組んできたが、現在起こっているのは新しい貧困・差別であり、共謀罪が成立すればえん罪が増えると話した。集会アピールの採択・閉会のあいさつ、団結がんばろうで集会をしめくくり、数寄屋橋・東京駅方向に向けてデモ行進し、狭山再審・部落完全解放を訴えた。

(M)

報告:5.23共謀罪衆院本会議強行採決糾弾!国会前行動

23国会共謀 5月23日、自民党・公明党・維新の会による共謀罪法案の衆院本会議強行採決に抗議する「共謀罪廃案、安倍政権の改憲暴走を止めよう!国会議員会館前行動」(共催:共謀罪NO!実行委員会/戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が行われ、2400人が参加した。

 集会は、与党の「審議時間が30時間を超えた」などという理由で一方的に質疑打ち切り強行採決した暴挙に対する満身の怒りで「共謀罪絶対廃案!強行採決許さないぞ!」のシュプレヒコールから始まった。

 主催者あいさつが福山真劫さん(戦争をさせない1000人委員会)から行われ、「安倍の悪事は続いている。森友・加計学園問題はお友だちに便宜をしてきたことは明らかだ。官邸は謀略や弾圧によって必死にもみ消そうとしている。反対運動を押し潰すために共謀罪をなんとしてでも制定しようとしている。21日には、全国で共謀罪反対行動が取り組まれた。朝日新聞、毎日新聞の世論調査によれば強行採決を支持していない結果だ。国連人権理事会特別報告者のジョセフ・カナタチさんが共謀罪法案はプライバシー権、表現の自由を侵すおそれが強いという書簡(要旨別掲)が安倍首相宛に出されている。衆議院を上回る闘いを参議院で作ろう」と発言した。

 又市征治参議院議員(社民党)、藤野保史衆院議員(共産党)、神本美恵子参議院議員(民進党)、森裕子参議院議員(自由党)から共謀罪法案衆議院強行採決糾弾と参議院での闘いに向けた決意表明が行われた。

 連帯アピールが海渡雄一弁護士(共謀罪NO!実行委員会)から行われ、「国連人権理事会特別報告者のジョセフ・カナタチさんが18日、安倍首相宛に手紙を送った。国連の支援を受け入れて、法案の修正を行おうという呼びかけだった。だから政府は踏みとどまるべきだった。逆に『強く抗議する』という返事だ。菅義偉官房長官は、『個人の資格で発言しているので国連を代表するものではない』と言った。外務省は『国連を代表して意見を出してほしくなかった』というのが返事だ。菅発言は外務省との見解が違っている。ロイター通信が配信したらカナタチさんは、『日本政府の抗議がまともな反論ではなく、国連国際組織犯罪条約を批准するために必要だと言っているが、プライバシーの権利に対する十分な保護措置がなく正当化するものではない。法案修正のために立ち止まって気付く時だ。世界基準の民主主義国家への道に歩みを進めるべきだ』と言われた。しかし
カナタチさんの提案を拒否した。日本は非民主主義国家であることを世界に宣伝した。まったく恥ずかしい。法案の成立根拠はない。廃案しかない」と批判した。

 創価学会婦人部の女性は、「公明党の議員さんに言いたい。われわれは今まで応援してきた。『違うよ』と伝えたい。共謀罪法案に反対している多くの創価学会員は苦しんでいる。平和のために連帯してきた皆さんを裏切っている。共謀罪は対話、人間性の発露を絞めるものだ。創価学会の創立者である牧口常三郎・初代会長が治安維持法で獄死した。先生がここに立てと言ってらっしゃるような気がします。絶対に勝とう」とアピール。 

 続いて戦争はいやだ!座間市民の会、 横山聡弁護士(東京第二弁護士会憲法問題検討委員会)、戦争をさせない八王子市民集会実からも発言。

 主催者の高田健さんから「政府は連休前、明けに衆院通過をねらっていたが、ついに今日まで採決できなかった。参議院本会議の趣旨説明を明日やりたがっていたが、それも来週になってしまった。政府・与党は、国会延長を言い出している。もし強行採決したら都議会選挙で強固採決した与党と追い込んでいく。公明党はそのことを恐れている。来週の闘いは、とりわけ重要だ。木曜行動、大街頭宣伝、連続国会行動などを取り組んでいこう」と行動を提起した。

 最後に再度、国会に向けてシュプレヒコールを行った。

(Y)

★ジョセフ・カナタチさんの書簡要旨─

①創設される共謀罪を立証するためには監視を強めることが必要となるが、プライバシーを守るための適切な仕組みを設けることは想定されていない。

②監視活動に対する令状主義の強化も予定されていないようである。

③ナショナル・セキュリティのために行われる監視活動を事前に許可するための独立した機関を設置することが想定されていない。

④法執行機関や諜報機関の活動がプライバシーを不当に制約しないことの監督について懸念がある。例えば、警察がGPS捜査や電子機器の使用のモニタリングをするために裁判所の許可を求める際の司法の監督の質について懸念がある。

⑤特に日本では、裁判所が令状発付請求を認める件数が圧倒的に多いとのことであり、新しい法案が、警察が情報収集のために令状を得る機会を広げることにより、プライバシーに与える影響を懸念する。


報告:共謀罪強行採決糾弾!共謀罪廃案、安倍政権の改憲暴走を止めよう!5.19国会正門前行動

19国会 5月19日、「共謀罪廃案、安倍政権の改憲暴走を止めよう!5・19国会正門前行動」(共催:安全保障関連法に反対する学者の会/共謀罪NO!実行委員会/戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が国会正門前で行われた。

この日、共謀罪法案を審議する衆議院法務委員会で自民党、公明党、維新の会は、午後、質疑を一方的に終了させ採決を強行した。この暴挙に抗議する労働者・市民が9000人が参加し、午後の共謀罪廃案!議員会館前集会、議員会館前座り込み行動には1300人が参加している。

 集会は、国会に向けた「共謀罪はいますぐ廃案!強行採決断固糾弾!答弁できない法相辞任!」の怒りのシュプレヒコールで始まった。

 蓮舫参議院議員(民進党代表)は、「審議をつくしたというが、不安定な答弁を繰り返したのが金田法相だ。共謀罪によって一億総監視社会になってしまうのではないか問いただしたが、まともな回答はなかった。森友問題、加計問題、昭恵隠しと共謀罪強行採決は一体だ。衆院議員の闘いは、参議院でも引き継がれる。参議院法務委員会では民法改正の審議が行われている。まともな審議環境にない。様々なボロを隠すために採決を急いだ。参議院で廃案に追いこんでいこう」と発言。

 小池晃参議院議員(共産党)は、「審議によって共謀罪が違憲立法であり、ボロボロであることが明らかになった。野党四党は、採決は認められないとして、共謀罪法案を衆院本会議に上程せず、委員会に差し戻すことを衆院議長に申し入れた。お上にたてついたら『一般人』ではなくなるというのが共謀罪だ。テロ対策と言うが国際組織犯罪条約はテロ対策の条約ではなかった。2000年に日本政府は、テロ対策にすべきではないと主張もしていた。ウソばっかりだ。反対の声を大きく広げて共謀罪を廃案にしよう」と発言。

 福島瑞穂参議院議員(社民党副党首)は、「昨日、ジュネーブの国連プライバシー特別報告者ジョセフ・ケナタッチさんから、共謀罪法案は人権侵害、プライバシー侵害の恐れがあるという手紙が届いた。そのとおりだ。法務委員会で維新の会は、『野党はピントはずれの質問を何度もやり、30時間審議はつくした』と言った。金田法相は、まともな答弁が一切なかったのが実態だ。衆院法務委員会で再度、徹底審議が必要だ。森友、加計学園問題に安倍首相の関与が明らかになっている。私が加計学園問題について安倍首相に質問したら、『責任とれるのか』と恫喝した。安倍首相は、『関与しているなら総理大臣を辞める』と言った。一刻も早く辞めてもらおう。共謀罪と安倍政権を葬り去ろう」と発言。

 糸数慶子参議院議員(「沖縄の風」代表)は、「沖縄の県民が反対している辺野古新基地、高江の森を壊さない闘いの先頭にたっている山城博治さんを不当逮捕した。これこそ共謀罪の先取りだ。不当逮捕された仲間たちに対しても、釈放後も監視が続いている。共謀罪は違憲であり、私たちの自由な活動の妨害をねらっている。参議院法務委員会で審議が始まるが、私も法務委員のメンバーとして野党、市民の皆さんと力を合わせて廃案に向けて頑張っていきたい」と発言。

 連帯あいさつが葛野尋之さん(一橋大学教授)、山下瑛梨奈さん(アムネスティ・インターナショナル日本)、野平晋作さん(止めよう!辺野古埋立て~国会大包囲行動)、岩崎貞明さん(日本マスコミ文化情報労組会議)、柚木康子さん(安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション)から行われた。

 最後に主催者から行動提起、参議院での共謀罪廃案に向けてシュプレヒコールを行った。

(Y)


報告:共謀罪廃案、安倍政権の改憲暴走を止めよう!5.16大集会

配信:共謀 5月16日、日比谷野外音楽堂で「共謀罪廃案、安倍政権の改憲暴走を止めよう!5.16大集会」(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、共謀罪NO!実行委員会の共催)が行われた。

衆院法務委員会で共謀罪法案を審議しているが、審議すればするほど法案の欠陥が明らかとなっているにもかかわらず与党は17日にも質疑終了後、採決強行の予定だ。与党の暴挙を許さず、法案の廃案に向けて会場外も含めて4200人の労働者・市民が集まった。

 主催者あいさつを福山真劫さん(総がかり行動実行委員会)が行い、「5月3日、憲法違反の戦争法を合憲化するために2020年に憲法9条の改悪を言い出した。共謀罪は確実に警察権限を拡大し、市民・市民団体が憲法で保障されている19条(思想・良心の自由)、21条(集会の自由・結社の自由・表現の自由)、31条(法による適正手続きを保証)などの権利が骨抜きだ。平和・民主主義を求める市民団体、労働組合を管理・抑圧することにある。朝日新聞の世論調査では共謀罪を知らない人が六三%、今国会で成立が不必要が64%だった。5・3憲法集会(有明)に55000人、大阪集会に15000人が集まった。共謀罪緊急請願署名は61万筆も集まっている。運動は確実に広がっている。衆院段階では今週が山場だ。共謀罪NO!安倍政権NO!を全力で闘おう」と訴えた。

 枝野幸男衆院議員(民進党)、山本太郎参院議員(自由党)、山下芳生参院議員(共産党)、吉川元衆院議員(社民党)、糸数慶子参院議員(沖縄の風)が共謀罪廃案に向けて決意表明後、参加者全体で「共謀罪絶対廃案!強行採決するな!」のプラカードコール。

 連帯あいさつに移り、海渡雄一弁護士(共謀罪NO!実行委員会)は、「今日、国会で参考人として共謀罪法案反対を話してきた。国会は、ほんとにおかしくなっている。公明党は、私に質問をせず説教し、弁護士会の悪口を言うだけだ。創価学会の初代会長牧ロ常三郎が治安維持法で獄死したことを知っているのか。イギリスの共謀罪は、150年にわたって労働組合を大弾圧してきた。アメリカの共謀罪は、マッカーシズムの時は米共産党、ベトナム反戦運動を弾圧した。今の日本の司法状況だったら共謀罪によってもっとひどいことになる。威力業務妨害罪、強要罪などで共謀罪を適用すれば現代治安維持法として使われる。憲法改悪を許さないために絶対に勝たなければならない。17日に衆院法務委員会、18日に衆院本会議で強行採決するという噂が流れている。強行採決の策動に立ちふさがり、共謀していこう」と発言した。

 小野文珖さん(「宗教者九条の和」世話人/日蓮宗教師)は、宗教の違いを超えて共謀罪に反対し、国会前座り込みを行っていることを報告し、「創価学会・公明党の原点は、治安維持法で殺された初代会長牧ロ常三郎を繰り返さないことだ。この会場に創価学会の会員が集まっている。学界・公明党の幹部は、あいかわらず安倍政権と一心同体だ。公明党に訴える。私たち宗教者は、安倍政権の戦争する国づくりに断固反対し、『殺すな殺されるな』と祈りつづけ、未来への責任を果たしていきたい。共謀罪廃案!」と強調した。

 続いて中野晃一さん(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)、佐高信さん(評論家)が発言した。

 最後に高田健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)から行動提起。参加者全体で銀座デモに移り、共謀罪廃案のシュプレヒコールを響かせた。

(Y)

 
 

報告:話し合うことが罪になる共謀罪法案の廃案を求める4・6大集会

6日比谷 4月6日、日比谷野外音楽堂で「話し合うことが罪になる共謀罪法案の廃案を求める4・6大集会」(共催:共謀罪NO!実行委員会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が行われ、3700人が参加した。

 安倍政権と与党は、4月6日、民衆監視と対テロ治安弾圧体制強化に向けた共謀罪(「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画」を処罰する罪)を新設する組織犯罪処罰法改正案の衆議院審議入りを強行した。言論の自由、結社の自由、通信の秘密、基本的人権破壊の共謀罪法案衆院審議入りを糾弾する。

 自民党と公明党は、11日の衆院法務委員会審議入りを策動している。すでに委員会には性犯罪を厳罰化する刑法改正案、債権関係の規定を改める民法改正案が提出されており、法案提出順に審議すべきところを共謀罪法案を優先して審議することを決めてしまった。衆院(週3日審議)通過を4月中、参院(週2日審議)法務委員会を国会会期末6月18日までの成立をねらっている。

 公明党は、当初、人権侵害に満ちた共謀罪法案に対して党内と創価学会の慎重派、東京都議選(6月23日告示)対策などの事情で自民党の早期の法案審議入りに対して公明党の山口那津男代表が「後から出した法案を、なぜ先に議論しなければならないのか」「慎重審議」などと常套手段の抵抗ポーズを演じた。これまで秘密保護法、戦争法、TPP法で「慎重審議」ポーズをとりながら法案成立に向けてバックアップしてきた役割を今回も貫徹した。6日の衆院本会議で安倍晋三首相は共謀罪法案が「一般の人が処罰の対象にならないことをより明確にし、これまでに示された不安や懸念を払拭できる成案がまとまった」「適用対象をテロリズム集団や暴力団などの組織的犯罪集団に限定している。正当な活動をしている団体が対象になることはない」などといつも通りのウソ答弁を行い、グローバル派兵国家建設に向けて、これまでの既遂処罰が原則の法体系を破壊し、未遂でも罰することを可能にする反動的転換に踏み出していくことを宣言した。しかも法案には「テロリズム集団その他の組織的犯罪者集団」の定義・範囲を明記せず、とりわけ「その他」の文言によって警察権力・公安政治警察の恣意的判断で277罪を適応していくことを前提に、すべての民衆を監視・犯罪者対象とし、いつでもどこでも弾圧することが可能となってしまうことも触れなかった。

 さらに安倍は、「「国際組織犯罪防止条約を締結していないのは世界で11か国、G7では日本だけで、日本が国際社会における法の抜け穴となるわけにはいかない」「条約の締結に必要な国内法整備、すなわちテロ等準備罪処罰法を成立させ、条約を早期に締結することが必要不可欠だ」と従来の答弁を繰り返した。しかし組織犯罪条約はテロ対策の条約ではなくマフィアなどの越境的犯罪集団の犯罪を防止するための条約だ。国連立法ガイドの「第5 目的」には「国の法的伝統を生かしていけばいい」と明記している。しかも日本政府は国連のテロ関係主要13条約をすべて批准しており、共謀罪を新たに立法する根拠は消滅しているのだ。

 これまでの国会審議で金田勝年法相は「(共謀罪の)成案が得られたらきちんと答弁する」などと答弁拒否してきたが、強行開催される委員会でも二転三転し、答弁いきずまりが予想される。だから政府・与党は、法務省刑事局長らの答弁を増やすことで審議を加速させようとしている。こんな審議の不誠実対応を許さず、政府・与党の法案ウソキャンペーンを次々と暴露し、全国に発信していく必要がある。

 共謀罪法案に対する各社世論調査は、共同通信社(3月11~12日)は反対が45・5%、賛成が33%、毎日新聞は(3月11~12日)反対が41%、賛成が30%だが、NHK(3月10~12日)は法整備が必要45%、必要でない11%、産経新聞とFNN(3月18~19日)合同世論調査は賛成57・6%、反対31・2%という結果だった。法案賛成派を反対派に獲得するアプローチを強めつつ、国会を包囲していく全国運動の拡大を作り出していかなければならない。4・6集会をスタートに国会審議を厳しく監視し、いいかげんな政府・与党答弁を批判しぬき、各地で反対集会を継続して取り組んでいこう。

廃案に向けて全国運動を

 集会は「共謀罪は絶対廃案!テロ対策とウソつくな!思想弾圧許さない!共謀罪は憲法違反!治安維持法絶対反対!金田法相ただちに辞任!」のシュプレヒコールで始まった。

 海渡雄一さん(共謀罪NO!実行委員会)が開会のあいさつを行い、「共謀罪法案の本質は、まだ危険な行為がなにもなされていない段階で政府に異議を申し立てる様々な市民の活動を全面的に封じ込められるところにある。今日、与党は職権で共謀罪の審議入りを強行した。この暴挙に強く抗議する。政府が平気で国会でウソをつくような社会は、戦争を避けることはできないのではないか。共謀罪制定後、さらなる盗聴捜査の拡大を求めてくる。歴史に学び、現代の治安維持法である共謀罪制定の野望の挫き、廃案を誓う」とアピールした。

 有田芳生参議院議員(民進党)は、「戦後最悪の治安立法、共謀罪が審議入りしたことに強い憤りを持って批判しなければならない。法案廃止をめざして対策本部を立ち上げ、全国キャンペーンを取り組む」と報告。

 また、「法務省に法案にテロリズム集団の定義はあるのかと聞いたら、『ありません』と答えた。法案はいいかげんだ。安倍首相は、『普通の団体が一変して組織的犯罪者集団になることがある』の例として、オウム真理教をあげた。安倍首相は『普通の宗教団体がオウム真理教のように一変して組織的犯罪者集団になるならば一網打尽だ』と言った。1995年オウム真理教の出家信者は約1000人、在家信者は1万人。まったく事件に関係ない人を一網打尽にするというのが共謀罪の本質だ」と批判した。

 続いて、田村智子参議院議員(共産党)、福島みずほ参議院議員(社民党)、山本太郎参議院議員(自由党)、伊波洋一参議院議員(沖縄の風)が国会報告と共謀罪廃案に向けて決意表明を行った。

 さらに発言は、吉岡忍さん(ノンフィクション作家/日本ペンクラブ専務理事)、青木初子さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、佐藤学さん(安全保障関連法に反対する学者の会)、山口二郎さん(立憲デモクラシーの会)、高山佳奈子さん(京都大学教授・刑法)から行われ、共謀罪廃案運動の報告と今後の方向性を提起した。

 最後に福山真劫さん(総がかり行動実行委)から行動提起後、共謀罪廃案に向けた国会請願デモに移った。衆参議面前ではデモ隊と国会議員がエールを交換し、共に闘う決意を打ち固めた。

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報告:3・14共謀罪国会提出許さない!国会正門前集会

14共謀罪
 3月14日、共謀罪NO!実行委員会と戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会の共催で「3・14共謀罪国会提出許さない!国会正門前集会」が行われ、500人が参加した。

「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」とはすべての民衆

 安倍政権は、2月28日、民衆監視と対テロ治安弾圧体制強化に向けた「実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪の遂行」罪(共謀罪)を新設する組織犯罪処罰法改正案原案を自民党、公明党に提示した。しかし、民衆に危機を煽り、騙すためのテロの表記が一切ないことに対して批判が出たため、「テロリズム集団その他の」の文言を加えた改正法案をデッチ上げた。修正改正法案の表題を「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団による実行準備行為を伴う重大犯罪遂行の計画」罪とし、「【テロリズム集団その他の】組織犯罪集団の活動として、当該行為を実行するための組織により行なわれるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行なわれたときは、当該各号に定める刑に処する」と明記した。原案と同様に条文には、「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団組織的犯罪者集団」の定義・範囲を明記していない。

 つまり、安倍政権、警察権力と公安政治警察は、グローバル資本主義と日本国家防衛という階級的任務を貫徹していくために既遂処罰が原則の法体系を破壊し、未遂でも罰することを可能にすることを狙っている。共謀罪と称していつでもどこでも窃盗罪、組織的な封印等破棄罪、組織的な強制執行妨害目的財産損壊等罪、組織的な強制執行行為妨害等罪、組織的な逮捕監禁罪、組織的な強要罪などを適用し、準備行為を立証するために盗聴法などを拡大した刑訴法を悪用してくるだろう。電話・メール・フェイスブック・ライン・盗撮・衛星利用測位システム(GPS)機器設置にいたるまでプライバシー侵害の違法行為のやりたい放題だ。

 人権侵害に満ちた修正案に対して法務省官僚は、「テロリズム集団は組織的犯罪集団の典型のため、あえて明記する必要はないと考えていた。再検討し、テロ等準備罪の対象をより正確に理解できると考えた」と補強した。与党もテロの表記が入ったため「国民に説明しやすくなった」などと民衆を騙す法案性格の「本音」を言い出しながら法案を了承した。安倍政権は、共謀罪を3月10日に閣議決定する予定だったが、原案修正と与党対策のために21日に延期した。

 共同通信社は、3月11~12日、全国電話世論調査を実施し、共謀罪に反対が45・5%、賛成が33%だった。毎日新聞の全国世論調査(11~12日)でも反対が41%、賛成が30%だった。いずれも前回の調査では賛成が反対を上回っていたが、今回は共謀罪反対が多数を示した。急速な反対運動の拡大によって安倍政権の危機アジリと「テロ対策」のウソが瓦解しはじめた現れだ。言論の自由、結社の自由、通信の秘密、基本的人権の破壊の共謀罪の正体を暴き出し、賛成派に切り込んでいきながら廃案運動を拡大していこう。

共謀罪法案上程阻止・廃案へ

 国会前集会は、「戦争法と一体の共謀罪は絶対反対!言論封じの共謀罪はいらない!閣議決定絶対反対!答弁不能の金田法相はただちに辞任!」のコールから始まった。

 主催者あいさつが海渡雄一弁護士(共謀罪NO!実行委員会)から行われ、「共同通信と毎日新聞の世論調査で共謀罪反対が賛成より上回った。反対の声が少しずつ世論を変えてきた。政府の偽りの情報を打ち破り、テロ対策ではなく政府に異議申し立てする市民を一網打尽にする戦前の治安維持法なみの治安立法だと示されたからだ」と強調した。

 国会議員の発言では逢坂誠二衆院議員(民進党)、山下芳生参院議員(共産党)、福島みずほ参院議員(社民党)から行われ、共謀罪廃案に向けた決意とともに森友学園問題、稲田防衛相糾弾が続いた。

 落合恵子さん(作家)は、「森友学園の不透明きわまりない問題や東京都の豊洲問題百条委員会についてメディアは盛んに報道している。その影に隠れて共謀罪が前のめりになっている。あわててテロという文言を入れた。テロとオリンピックをドッキングさせたら、みんな納得するだろうという安易さを許せない。政府は言い換えで本質を隠してきた。私たちこそ民主主義の下に彼らをアンダーコントロールすべきだ」と発言した。

 鎌田慧さん(ルポライター)は、「共謀罪によって盗聴、司法取引、尾行などを行ってくる。共謀罪によって『社会を脅かす』者だとしてデッチ上げ、逮捕する。沖縄の山城博治さんは、いまだに釈放されていない。怪しいヤツを安心・安全のために逮捕するのが狙いだ。国会包囲によって共謀罪を粉砕する」と訴えた。

 桜井昌司さん(布川事件えん罪被害者)は、「えん罪被害者は警察を信用できない。いかに悪党の組織かを体験して知っているからだ。人を死刑にするために、平然と証拠を捏造する。警察が共謀罪を持ったらヤクザに拳銃を与えるのと同じだ。裁判所も信頼できない。沖縄の山城博治さんは釈放されているはずだ。裁判所は警察にフリーパスを与えているからだ」と批判した。

 続いて三澤麻衣子弁護士(共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会)、武田隆雄さん(日本山妙法寺)、秘密保護法廃止をめざす藤沢の会 斉藤隆夫さん(秘密保護法廃止をめざす藤沢の会)、宮崎俊郎さん(盗聴法廃止ネットワーク)がアピール。

 最後に高田健さん(総がかり実)が「3・21共謀罪閣議決定糾弾 首相官邸前行動」、「自衛隊は南スーダンから即時撤退、共謀罪反対、3・19国会議員会館前行動」「4・6共謀罪反対!日比谷野音集会・デモ行動」などを提起した。

(Y)

報告:1.20話し合うことが罪になる共謀罪 国会提出を許さない院内集会

20共謀罪 1月20日、「秘密保護法、戦争法と一体 話し合うことが罪になる共謀罪 国会提出を許さない院内集会」(共催/「秘密保護法」廃止へ!実行委員会/解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会/日本マスコミ文化情報労組会議/盗聴法廃止ネットワーク)が参議院会館講堂で行われ、340人が参加した。

 安倍政権は、3度も廃案になった共謀罪の名称だけを変えた「テロ等組織犯罪準備罪」法案(=新共謀罪―犯罪を行ったら処罰するのが近代法の原則だが、それを否定し、法律に違反する行為を話し合い、合意しただけで処罰可能にする)を今国会提出に向けて加速している。安倍首相は、施政方針演説で「安心・安全の国創り」の項目で「テロなど組織犯罪への対策を強化します」と強調した。すでに共同通信のインタビュー(1月11日)で(『共謀罪』の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に関し)「成立させなければテロ対策で各国と連携する国際組織犯罪防止条約が締結されず、2020年東京五輪・パラリンピックができない。『共謀罪』は一般の方々が対象となることはない」などとウソを繰り返した。

 そもそも国際犯罪防止条約(TOC条約)の立法ガイドには、『自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる』と明記されおり、新共謀罪は犯罪の既遂以前を取り締まりであり、国内法原則の逸脱だ。テロ対策が必要というならば、すでに現行法で予備罪、準備罪、ほう助犯、共謀共同正犯などの形で共謀を犯罪とする措置がとられている。つまり、派兵国家建設と一体である治安弾圧強化に向けて警察権力の権限拡大のために盗聴法改悪などの刑訴法制定とセットで新共謀罪を使って民衆監視・管理・人権侵害のやりたい放題の「武器」を握りたいのだ。現在、自民党と公明党は、法案の国会提出に向けて修正協議を法務省、警察官僚らとともに適応刑法の絞り込みを行っている。安倍政権の民衆管理・弾圧強化に向けた新共謀罪の国会提出反対と制定阻止をめざして新たなスクラムを実現した。

 司会は中森圭子さん(「秘密保護法」廃止へ!実行委員会) が行い、「共謀罪法案が国会提出リストに入ってしまった。行為を処罰するのではなく、思想、考えそのものを処罰するのがねらいだ。市民的自由の制限を許さず、なんとしてでも4度目の廃案を目指して取り組んでいこう」と開催あいさつを行った。

 主催者あいさつが高田健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)から行われ、「共謀罪は戦争法と一体だ。憲法破壊につながる悪法だ。すでに南スーダンに自衛隊が派兵され、戦争法が発動されている。自衛隊を撤退させたい。全国の戦争法廃止集会では共謀罪反対のスローガンが入り、制定阻止にむけて広がりつつある。韓国の民衆と連帯して安倍内閣を倒そう」と発言した。

 民進党、共産党、社民党、自由党の国会議員も複数駆けつけ、共謀罪制定阻止をアピールした。

 平岡秀夫さん(元民主党法務大臣、弁護士)は、「共謀罪(テロ等準備罪)の問題点」をテーマに問題提起。とりわけ政府の「国際犯罪防止条約を批准するために共謀罪が必要だ」という主張に対して「条約の目的(第1条)は『国際的な組織犯罪を防止、これと戦うための協力を促進』することであり、条約34条1項には『自国の国内法の基本原則に従って措置(立法上、行政上)』せよと明記されている。この枠組みであれば、すでに国内法で十分満たしている。密告、盗聴、司法取引を可能にした刑訴法改悪と一体で共謀罪を制定し、警察権力による監視社会の強化だ。政府のウソを暴き、法案制定を阻止していこう」と発言した。

 海渡雄一さん(弁護士)は、「平成の治安維持法・共謀罪法案の国会提出に反対しよう!」をテーマに①通常国会へ提出必至の情勢②なぜ共謀罪に反対してきたのか③盗聴捜査の拡大を招く危険④秘密保護法には既に共謀罪が導入されている⑤組織犯罪集団の関与を要件にしたら大丈夫か?⑥準備行為を要件としても、曖昧さは解消されない⑦共謀(合意)の対象となる犯罪としての「重大な犯罪」を限定したら⑧1925年治安維持法制定時には濫用のおそれのない完璧な法案と宣伝された⑨治安維持法と共謀罪との共通点と相違点について解説し、「条約批准のために共謀罪制定は不可欠ではなく、共謀罪法案の提案に反対する」と結論づけた。

 連帯発言が桜井昌司さん(布川事件元被告人)、治安維持法事件「横浜事件」の元被告の妻・木村まきさん、日本国民救援会、日本民主法律家協会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会から行われた。

(Y)

報告:12.6話し合うことが罪になる共謀罪の国会提出を許さない!市民の集い

配信:共謀罪12月6日、「秘密保護法」廃止へ!実行委員会は、文京区民センターで「秘密保護法 強行採決から3年『12.6を忘れない六日行動』 話合うことが罪になる共謀罪の国会提出を許さない!市民の集い」が行われ、70人が参加した。

 実行委は、新聞労連、平和フォーラム、5・3憲法集会実行委員会、秘密法に反対する学者・研究者連絡会、秘密法反対ネット、日本国民救援会で構成され、秘密保護法廃止をめざして定期的に国会行動を取り組んでいる。 秘密保護法が強行制定されてから3年。安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として秘密保護法と戦争法を一体のものとして打ち固め、南スーダンPKOの自衛隊派遣部隊を派兵した。現地は内戦状態にあり、戦争の拡大連鎖の危険性の中で民衆を殺し、自衛隊員が殺される戦場に送り込んだ。すでに国内外の戦時態勢のレベルを上げており、国内治安弾圧体制の強化を加速しつつある。

 5月に刑事訴訟法改悪(一部可視化、司法取引、盗聴対象拡大)を強行した。その延長において8月時点で菅義偉官房長官は、3度も廃案になった共謀罪の名称だけを変えた「テロ等組織犯罪準備罪」法案(=新共謀罪―犯罪を行ったら処罰するのが近代法の原則だが、それを否定し、法律に違反する行為を話し合い、合意しただけで処罰可能にする)を臨時国会に向けて提出するキャンペーンを「国際犯罪防止条約の締結に伴う法整備」から「対テロ対策のために必要な法律」へと比重をかけて開始した。

 なんら治安弾圧と人権侵害の性格が変わっていない法案に対して野党、日弁連、市民などの抗議に直面し、表向きTPP法案などの成立を優先すると称して先送りにした。つまり、12月の盗聴法の施行強行のうえで、次の通常国会に新共謀罪法案を提出するということだ。実行委は、戦争法廃止とともに新共謀罪制定に反対していく新たな運動の取り組みに向けて集会を行った。


 集会は、実行委の中森圭子さんから開催あいさつが行われ、「この6日で秘密保護法強行採決から3年だ。この日を忘れずに6日に国会抗議行動を取り組んできた。安倍政権は、秘密保護法とセットである新共謀罪を通常国会提出に向けて準備を進めている。現代版治安維持法の危険性を社会的に訴えていこう。当面、国会提出を許さない取り組みをポイントにしながら戦争法反対運動とも連携しながら強化していこう」と訴えた。

 平岡秀夫さん(元民主党法務大臣、弁護士)は、「共謀罪と監視社会について考える―国連越境組織犯罪条約は共謀罪をつくらなくても批准できる」というテーマで以下のように講演した。

 「2000年の国連総会で採択された『国際的な組織犯罪の防止に関する条約』(TOC条約)に日本政府が12月に署名し、03年5月、国会で批准を承認したことにより、国内法整備のためとして組織犯罪処罰法の中に共謀罪新設を打ち出した。しかし共謀罪法案は、3度も廃案に追い込まれた。政府は、国際犯罪防止条約の締結に伴う法整備のために共謀罪が必要だと言ってきた。しかし、TOC条約の立法ガイドには、『自国の国内法の基本原則に従って必要な措置をとる』と求めているにすぎない。現行法ですでに予備罪、準備罪、ほう助犯、共謀共同正犯などの形で共謀を犯罪とする措置がとられている。共謀罪を導入せずともTOC条約を批准することは可能だ」。

 「法務相だった2011年9月に法務官僚に対して『TOC条約の目的・趣旨に基づいて防止すべき罪に対して、すでに当該罪について陰謀罪・共謀罪・予備罪・準備罪があるものを除き、予備罪・準備罪を創設することには、どのような問題があるか』と検討指示し、共謀罪を設けずに批准する道を探った。だが、『時間がかる』と言って慎重対応だった。法務相辞任後、自民党と警察官僚、財務官僚は、共謀罪制定に向けて一気に動き出した。TOC条約の立法ガイドを後景にしながら『テロ対策のために共謀罪は必要』という主張に対して反論していく必要がある。三度の廃案に追い込んだ国会審議を整理した。新国会議員は、共謀罪の存在と危険性をまったく知らない。国会議員の勉強会も含めて取り組んでいきたい。監視社会の野望を止めていこう」と強調した。

 講演後、平岡さんと海渡雄一さん(秘密保護法対策弁護団)が「共謀罪、秘密保護法、盗聴法で進む日本の監視社会」をテーマに対談を行い、秘密保護法反対運動の一定の総括を行い、今後の新共謀罪反対運動の課題を浮き彫りにした。

 後半は、米倉洋子さん(日本民主法律家協会)、高田健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)、木村広さん(出版労連・書記長)、宮崎俊郎さん(共通番号いらないネット)、鈴木猛さん(日本国民救援会)から新共謀罪反対運動の決意が表明された。

 最後に前田能成さん(実行委、出版労連)が閉会あいさつを行った。

(Y)

沖縄情報:現場の写真(2016年5月28日)

みなさん

5月28日(土)、女性暴行殺人・死体遺棄事件の現場に行ってきました。

恩納村安富祖から金武町に抜ける県道104号線沿いの雑木林です。

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実は私はこの道を5月2日に通りました。

そのときはまだ事件が明るみに出ていませんでしたが、女性はすでに殺されて山中に捨てられていたのです。

今沖縄の野山のあちこちに咲き誇っているテッポウユリを3株手向け、手を合わせました。

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同じ時間、バイクに乗って若者がやって来て手を合わせていました。

現場の道路や雑木林の入口には、女性が好きだったというピンク色の花束や生前の写真、飲物、お菓子などがたくさん供えられています。

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これまで数百、数千と重ねられてきた基地あるが故の悲劇はもう繰り返したくない!

県民の気持ちは一つです。

6月19日(日)那覇市のセルラー球場で県民大会が開かれます。

3万5千人の収用定員を大きく上回る県民の怒りの爆発の場となるでしょう。

O・Y

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沖縄情報(2016年5月20日)

沖縄情報2016.5.23 その2 
米軍属の女性暴行殺人・死体遺棄事件に抗議する5.20嘉手納基地前抗議行動

①2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 朝7時半から150人が集まりました。
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②2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 赤信号で停車する米兵の車両(Yナンバー、Aナンバー、Eナンバー)の前でいっせいに抗議。「CLOSE ALL BASES」
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③2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 米軍人・軍属の車の運転席に駆け寄り、訴えます。
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④2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 抗議団の激しい抗議に県警が出動しました。ゲート入口付近はもみ合いで混乱。
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⑤2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 女性が涙ぐんで訴えます。「DON'T RAPE OKINAWA」
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⑥2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 米軍の車両の前に立ちふさがる人々。
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⑦2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 警官隊との攻防。人々の怒りが強く簡単に規制されません。
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⑧2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 ゲート入口付近にたむろする軍警(米軍に雇われた民間人警備員)
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⑨2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 上空を飛ぶF15イーグル戦闘機。連続して離陸し訓練を行なっています。
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⑩2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 ゲート入口付近の米軍専用ゴルフ場。米兵がカートに乗ってプレイしていました。
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⑪2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 正午に開かれた抗議集会。嘉手納基地爆音差止訴訟団と中部地区労の共催。200人以上参加しました。
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⑫2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 マスコミの注目も大きく、たくさんのテレビカメラが取材しています。
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⑬2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 前に立つ主催者のメンバーたち。向かって左から3人目は、伊波洋一さん。
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⑭2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 第1ゲート前の歩道と左折用車道は人でいっぱいです。
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⑮2016.5.20 嘉手納基地第1ゲート前 辺野古海上チームの仲間たち。「基地があるから米軍の犯罪がおこる。辺野古に基地はいらない。沖縄から基地をなくそう」と訴えました。
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報告:マイナンバー制度の廃止を求める12・12集会

12 12月12日、連合会館で「マイナンバー制度の廃止を求める12・12集会 延期させよう!1月利用開始 申請やめよう!個人番号カード 支援しよう!違憲訴訟」集会が行われ、280人が参加した。主催は、共通番号いらないネット、マイナンバー反対連絡会、マイナンバー違憲訴訟東京弁護団の実行委。

 白石孝さん(共通番号いらないネット)から開会あいさつを行い、冒頭、「今日の集会にテレビ局の取材がまったく入っていない。マイナンバー反対の意見をニュースで報道しない姿勢の現れだ。安倍政権とともにメディアもマイナンバー推進の立場だと言える」と批判した。

 さらに「マイナンバー(危ない共通番号)の利用開始が 2016年1月に迫るなか、番号利用開始の延期と共通番号制度の廃止を求めていこう。個人番号通知が届いているが、その中身は個人番号カードを申請させようと誘導している。この手法は民主主義に反している。番号通知が届き、人々の不安が高まっている。だが個人が孤立した状況でもある。反対運動が間に合っていない。労働組合の取り組みを強化していこう」と訴えた。

 瀬川宏弁護士(マイナンバー違憲訴訟東京弁護団)は、「マイナンバー違憲訴訟の論理とは」をテーマに報告した。

 「12月1日、マイナンバー違憲訴訟を東京、仙台、新潟、金沢、大阪の五地裁に提訴した。請求の趣旨は、①原告らのマイナンバーの収集、保存、利用及び提供の禁止。②保存している原告らのマイナンバーの削除。③原告らに対し、各11万円の慰謝料の支払い。この請求は、憲法13条で保障されたプライバシー権(自己情報コントロール権)、人格権を侵害されたことを理由として、国に対して、原告らのマイナンバーの利用等の差し止めを求める民事訴訟だ。コンピュータ・ネットワークなどの情報通信技術の進展と、『ビッグデータ』の利活用が推し進められている現代社会におけるプライバシーの保護のあり方を問う裁判だ。マイナンバー違憲訴訟を支援してください」と述べた。

 原田富弘さん(共通番号いらないネット)は、「番号利用開始前の状況と今後の運動について」、次のように提起した。

 「番号利用開始前の状況は、私たちが指摘してきた問題が現実化した。通知カード配布の遅れ・トラブル。住民票交付のトラブル。マイナンバー口実の詐欺の多発だ。さらに自治体のセキュリティー対策の未整備状況が続いている。つまり見切り発車で強引に進めている。厚労省担当官汚職で逮捕されたが、IT利権のための推進ではないのかという疑問が浮上している」。

 「利用開始後、さらに問題が広がるだろう。取り上げればたくさんあるが、例えば、役所や会社で番号やカードのない人や記入拒否する人に対する不当な圧力が行われる。政府は、個人番号を3カ月で1000万枚交付すると言っているが、自治体窓口にたくさんの人々が殺到して窓口が混乱するのは必至だ。DV等の被害者の番号通知カードが加害者宅に届く危険性もある。問題点はたくさんあるが、結局、労働者の税徴収の強化にねらいがある」。

 「今後の運動は、①利用開始を延期させ、見直し・凍結・中止・廃止を、さらにアピールしていくことだ。同時にマイナンバー制度の運用監視、制度の定着と利用拡大反対の取り組みを進めいこう。基本的人権の侵害を許さないための措置を自治体と国に求めていこう」。

 徳森岳男さん(マイナンバー制度反対連絡会)は、「番号利用開始延期の取り組みについて」(①マイナンバー反対署名〈2万筆到達〉②国会議員要請行動③院内集会開催の予定)を報告した。

 リレートークでは、全国商工団体連合会、 神奈川県保険医協会、生活と健康を守る会連合会、反五輪の会、ふじしろ政夫千葉県議会議員などから取り組み報告とマイナンバー反対の発言があった。

 池内さおり衆議院議員(共産党)は、「視覚障がい者から『点字がないから通知カードが届いても読めない』と抗議が寄せられており、そのことを総務省に伝えると『携帯電話のらくらくホンで聞いて』『音声変換する音声コードを付けた』とか言って、居直っていた。障がい者の実情無視のマイナンバー制度だ。さらに中小零細企業は、マイナンバー対策費で多額な出費が強要されると怒っている。まさにマイナンバー増税だ」と糾弾した。

 最後に集会宣言を採択し、政府に対して①運用開始に値する準備が不足している状況に鑑みて2016年1月の共通番号制度運用開始を延期すること②個人番号カードの所持を強制するような施策を行わないこと③共通番号記入が求められる申告・申請書類に共通番号の記入がなくても受理し、不利益を与えないことを周知徹底すること④共通番号制度運用の検証が行われていないのに、利用拡大を法制化しないこと。検証作業の中で制度そのものの廃止も含めて抜本的な見直しを行うこと―を要求していくことを確認した。

(Y)
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