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反弾圧

読書案内 : スノーデン 監視大国 日本を語る/集英社新書 エドワード・スノーデン 著

61SkvdaQ-7Lスノーデン・リークの衝撃

 スノーデン(CIA〈中央情報局〉、NSA〈米国家安全保障局〉、DIA〈米国防情報局〉元情報局員/「報道の自由財団」理事/ロシア・モスクワ在住)は、2013年6月、米政府が米同時多発テロ事件を契機に対テロ対策と称して違法な情報収集を行っていることを暴露した。情報は国内だけではなく世界中の人々のメール、通話を集め、テロ関連情報として分析していたことを明らかにした。いわゆるスノーデン・リークだ。本書は、『スノーデン 日本への警告』(2017年4月/集英社新書)に続くスノーデン・リークの第二弾である。

 本書を把握するための前提認識を土台とするために『日本への警告』を若干紹
介しておこう。スノーデンは、米政府がNSAの監視プログラムを通して光ファイバーに直接アクセスして膨大なインターネット通信を取得していただけではなく、グーグルやフェイスブックなどのネット会社に顧客の個人情報を提供させていたことや、裁判所の監督が実質的に骨抜きとなっていた現実を明らかにし、世界の民衆の人権とプライバシーが侵害され続けていることに自戒をこめて告発した。

 とりわけ自らが2009年にデルの従業員として横田基地で監視活動を行っていた経験、ハワイでNSAに勤務していた時はXキースコア(XKEYSCORE)という大量監視ツールを扱っていた経験から特定の調査対象の通信をすべて掌握していたという告発は説得力があったため、日本の社会に大きな衝撃を与えた。

 さらに日本は国際的な光ファイバーを米国と共有しており、米国の通信会社は米国を経由する通信を傍受しNSAに提供しているから、情報を共有しているのだと強調する。スノーデンは、「NSAが保管する通信の中には、日本のフラグがつけられたものが多数ありました」と述べ、「ただ横田基地という、アメリカと日本の情報機関の橋渡しをする施設で働いていた経験から申し上げると、アメリカの情報機関は、常時、日本の情報機関とアメリカにおける情報を交換していますし、日本もしばしばアメリカに対して日本に関する情報を交換しています」と浮き彫りにする。

 安倍政権は、日米安保体制下、グローバル派兵国家建設の一環として特定秘密
保護法の制定にみられるように対テロ治安弾圧態勢を日米の連携プレーでレベルを引き上げてきた。

Xキースコアとは

 スノーデン・リークの警告から五年。刑訴法改悪と共謀罪制定によって警察権力・公安政治警察による電話の盗聴やネットデータの強奪、市民運動に対する監視・不当弾圧が拡大している。なんとしてでも権力の暴走を阻止するためにあらためてスノーデン・リークの意義を再確認したい。

 本書の冒頭では、「日本への警告」で紹介したXキースコアを取り上げている。
NHKとインターセプトは、共同スクープとしてスノーデンがリークした機密文書の中に日本に関する文書があり、米政府が日本政府にXキースコアデータを提供していたことが明記されていたと報道した(2017年4月)。

 スノーデンは言う。Xキースコアとは、コードネームで「膨大なソフトで構成
された非常に複雑な技術システムであり、多様な方法で集められた電子的通信を集約することです」。「これまでは時間や予算の制約上、監視の対象は犯罪者だけでした。今では、技術によって誰でもどこでも監視することができます。これは際立って大きな違いです」と述べ、政府は日々、人知れず何千億ものプライバシーを侵害していると注意喚起する。

 さらに本書では、NHKが継続取材しその集約としてNHKスペシャル「日本の諜報 スクープ最高機密ファイル」(2018年5月)を放映した、スノーデン・リーク機密文書の新たな事実を明らかにしている。番組を観た方もいると思うが、日本政府が米政府と共謀して秘密裏に行っていたことに対する批判と警戒を強め共有化するために、以下に列挙しておこう。

 ①日本の組織とは、防衛省情報本部電波部のことであり、NSAの日本側パー
トナーとなっている。同様に内閣情報調査室もその役割を担い、日本のネット諜報導入を推進していると明記。

 ②米軍横田基地内通信機器製造工場が日本政府の思いやり予算によって年間
37万5000ドルを計上。

 ③1990年代から2000年代のはじめにかけて、クロスヘア作戦(内容不明)と呼
ばれる諜報作戦に日本も参加。

 ④防衛省情報本部電波部の傍受施設は全国に六カ所ある。

 ⑤2012年以降、コードネームがマラードと呼ばれる衛星傍受システムにより、
日本は、民間衛星を経由しているインターネットから大量の情報を収集している。

 これらで機密文書のすべてが明らかになっているわけではないが、例えば、安倍政権が掲げる成長戦略の中の宇宙開発が諜報活動とセットであること、5兆円を超える軍事予算が米軍と一体となって支え、諜報機関とそのための高額なコンピューターシステム・ネットワーク実態の一端が見える。

 ところが機密文書について安倍政権は、「証拠となる文書に信憑性がない」と
切り捨てた。スノーデンは、日本政府の姿勢を批判し、「(リーク元である)アメリカ政府ですら、この文書が偽ものであるとは述べていません。説明責任をまったく果たそうとしない日本政府の態度は、国民を侮辱するものであるばかりか、国民を欺くものです」と糾弾している。

 本書を通して、携帯電話・メールなどの個人情報が権力に筒抜け状態であることに対して、あらためて警戒を強め、闘う側の防衛システム、法的規制強化の実現なども含めて反撃していかなければならないと痛感せざるをえない。

(Y)


【読書案内】よみがえる戦時体制 治安体制の歴史と現在 (集英社新書) 新書 荻野 富士夫 (著)

1106888364_1_sub1_l 戦前の治安維持法や特高警察を歴史的に分析、研究してきた荻野は、第二次・第三次安倍政権が「戦後レジームからの脱却」を掲げて特定秘密法、戦争法(安保関連法)、共謀罪を制定してきたプロセスが新たな戦時体制への構築に向けて一挙に加速したと総括し、国家の暴力装置というべき治安体制の観点から現代批判を試みている。

 その批判ベクトルは、特高警察によって虐殺された小林多喜二の「戦争が外部に対する暴力的侵略時に、国内に於いては反動的恐怖政治たらざるを得ない」(評論「八月一日に準備せよ!」〈プロレタリア文化〉一九三二年八月)というキー概念だ。つまり、「安倍政権の下で進行する諸施策は全体として新たな戦時体制に収斂する」流れを「構造的かつ全体的な把握をおこない、それぞれの『つながり』具合と全体の『からくり』を見通す」ことが本書の目的だ。

 もちろん「戦前と現代において社会状況が大きく異なる」「安易な類推は避けるべき」だが、「取締り当局における恣意的な運用という点について共通している」と強調する。奥平康弘(憲法学)は、すでに立川反戦ビラ事件の裁判で弁護側証人として出廷し、「治安維持法がなくても、治安維持法に近いような格好の、新しい現代的な何かが出てくるという徴候を示す」と警鐘乱打していた。

戦前と戦後の比較検証

 荻野は、「第一章 戦時体制の形成と確立——どのように日本は戦時体制を作っていったのか」、「第二章 戦時体制の展開と崩壊——どのように治安体制はアジア太平洋戦争を可能としたのか」で戦前治安体制を支えていたのが「法令としては治安維持法であり、機構・機能として特高警察と思想検察」とクローズアップし、セットとして「情報統制や経済統制、『教学錬成』の機構と機能」させながら治安法令の整備、治安警察法、出版法・新聞法、暴力行為に関する法令、改正軍機保護法などを通して強化していったことを当時の膨大な治安判決、特高警察関係資料集成や思想検察文書を通して明らかにする。

 「第三章 戦後治安体制の確立と低調化」では日米安保体制下の治安体制の再
編と強化を浮き彫りにし、「第四章 長い『戦後』から新たな『戦前』へ」においてでは、安保再定義からシーレーン防衛などの分析を通して米軍とともに参戦していく自衛隊、つまり「戦争ができる国づくり」の踏み出しを明らかにする。

 なかでも興味深いのは、防衛庁の「制服組」が極秘に行った「三矢研究」(一九六三年)を取り上げているところだ。この研究は、第二次朝鮮戦争を想定し、国内に国家総動員体制を敷き、「日米統合作戦司令部」を設置して「日米共同作戦」を実施するという図上演習の訓練を行っていた。国会で暴露され、憲法違反、文民統制違反として問題となり防衛庁長官辞任、関係者の処分という事件だった。

新たな戦争性格

 この研究の目的と狙いは、地下水脈として温存され、安倍政権は、改正防衛省設置法(二〇一五年)を制定し、「背広組」と「制服組」が対等となり、「制服組」を中心とする「統合幕僚監部」に統合され、幕僚長は国家安全保障会議(NSC)にも出席することになった。また、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に基づき設置された「同盟調整メカニズム」によって米軍と自衛隊の実戦化の具体化が押し進められた。

 荻野は、「朝鮮民主主義人民共和国をめぐる軍事的緊張の下、実質的に『同盟調整メカニズム』が機能し、運用されているはずです。五〇年余前に『三矢研究』で計画された『日米統合作戦司令部』の設置と『日米共同作戦』の実施が、もはや現実のものとなり『戦時体制』に準じた状況が生まれています」と指摘する。
 
 さらに新たな戦争の性格として「アジア近隣地域に自衛隊が先頭を切って主体的に出ていくケースは考えにくいでしょうが、集団的自衛権を実際に行使することでアメリカの軍事行動に追随し、その成り行きのなかで戦争に巻き込まれる可能性が高まりつつあります」と集約する。

情勢分析を深めるために

 「第五章 『積極的平和主義』下の治安法制厳重化——新たな戦時体制形成の最終段階へ」においても荻野は、「「一九三〇年代・四〇年代と現代が決定的に異なる」ことに触れ、「かつては大日本帝国が自らの意思と施策によつて一五年戦争を引き起こしたのに対して、現代日本は日米安保条約の下、アメリカに追随し、従属する関係のなかに深く規定されている」。だから「日本が少しでも安保体制の枠組みを越えて能動的に戦争を仕掛けようとすれば、アメリカは即座にそれを阻止し、押し潰すことは明らかです」。

 つまり、「新たな戦時体制の構築をアメリカが容認しているのは、対中国・対朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐる東アジアの軍事的緊張のなかで、まず日本に軍事的役割を分担させるためです」とあらためて位置づけることによってグローバル派兵国家建設、すなわち「米軍とともに戦争する国」に向かっていることを共謀罪制定と治安対策強化と連動させながら再確認している。

 「基本的人権の制限や民主主義・立憲主義の破壊の進行と、新たな戦時体制の出現は表裏一体の関係」として延命する安倍政権と日本情勢の分析は、荻野が繰り返し批判しているように単純な「戦前回帰」「ファシズム」などの危機アジリ的アプローチがいかに乱暴であるかを証明している。

 ただ、戦前の天皇制と軍隊の連携構造、「天皇の思想検察」、「天皇の特高警察」の役割分担などについて実証的な解明に成功しているが、戦後「象徴天皇制」と自衛隊、警察権力、公安政治警察の役割、日本会議も含めた右翼の任務、現在的な民衆統合装置などと関連づけた分析は弱い。学習を深めるためには補足文献で補強する必要がある。

(Y)

【書籍紹介】「治安維持法と共謀罪 今こそ検証したい戦後の大いなる矛盾」内田 博文 著

330652【紹介】「治安維持法と共謀罪 今こそ検証したい戦後の大いなる矛盾」

内田 博文 著/岩波新書


 第1章は、治安維持法の制定から弾圧対象の初適用から拡大のプロセスを検証している。加藤高明内閣は、1925年に普通選挙法(満二五歳以上の男子全員に投票権を与える)を制定すると同時に共産主義・社会主義運動等の社会運動を封じ込めるために治安維持法を結社規制法(「国体ヲ変革シ又ハ私有財産制度ヲ否認スルコトヲ目的トシテ結社ヲ組織シ又ハ情ヲ知リテ之ニ加入シタル者ハ十年以下ノ懲役又ハ禁錮ニ処ス」)として制定した。

 しかし、「当局は治安維持法を制定したものの、適用対象をあぐねていた」(内田)。すでに治安警察法による弾圧によって第一次共産党(1924年)は解党していたからだ。警察当局は、治安維持法を初適用しようと京都学連事件(1926年1月15日、大学の社会科学研究会の全国組織を弾圧)に着目し弾圧体制を敷いていった。「1月以来、4カ月にわたって、思想検事の平田勲(東京検事局)の指揮のもとに、各府県警察部特高課を動員して記事報道を差し止めた上で全国の社会科学研究会員の検挙が実施された。……検挙された学生のうち三八名は治安維持法違反、出版法違反および不敬罪で起訴された」。

 以降、治安維持法の適用を拡大させ、特高を先兵に次々と不当逮捕・弾圧を広
げていったが、内田はこのプロセスを総括することによって「共謀罪」(改正組織的犯罪処罰法〈『テロ等準備罪』〉/2017年6月)の初適用、弾圧拡大を警戒していくうえで重要な指摘と問題提起を行っている。

 第1は、政府は「『テロ等準備罪』はマフィア対策だ、あるいはテロ対策だとされているが、現実にはそうなっていない。『真の立法事実』は隠されているといってよい。『裏の立法事実』との間には大きな乖離が見られる。このような立法の場合、事件のでっち上げがなされる可能性は高いということに警戒が必要であろう。罪刑法定主義、なかでも明確性原則はこのでっち上げに対し歯止めの役割を果たすものであるが、『テロ等準備罪』の要件の無限定性はこの歯止めを奪っている」。

 第2は、(『テロ等準備罪』は)「行為者の内心の『目的』が処罰根拠となるこ
とから、事実認定の中心は行為者の主観に置かれることになる。この主観を針小棒大に膨らませ、被疑者・被告人らの事件関係者に対し『暴力団関係者』、「テロリスト」、「社会の敵』といったレッテルを貼ることによってこの主観についても規範的評価が先行する」。外の応援団としてマスメディアを最大限利用する。「報道統制」、情報操作によって共謀罪弾圧は「正当」のキャンペーンを張り、萎縮作用を働かせ被弾圧者に対する支援、連帯の輪の広がりを防ごうとしてくる。

 第3は、「治安維持法の解釈・運用は思想検事が牽引した」が、現在の「検察官司法の下で、『テロ等準備罪』の解釈・運用は捜査官の裁量にもっぱら任されることになる。……この裁量が濫用に陥るのを阻止するシステムを私たちは設けていない」から濫用を防止するシステムを導入することが重要だ。

 第4は、「テロ等準備罪」の適用・運用のために必要な個人情報収集のために通
信傍受法の適用を拡大し、室内会話の盗聴をねらっている。盗聴法改悪をゆるしてはならない。また、GPS(全地球測位システム)捜査の立法化も射程にしている。最高裁は、裁判所の令状を取らずにGPSを使う捜査手法は違法(17年3月)と判断したが、GPS捜査の立法化を行えと指示もしている。プライバシー侵害を合法化する立法化の危険性を暴いていく必要がある。

 第5は、共謀罪による政府による住民監視とともに「一般国民同士がお互いの行
動や思想を監視しあう」ことの恒常化を作りだしていくことの危険性だ。すでに「安全・安心まちづくり条例」が各自治体によって制定されているが、この条例を通して住民相互監視を緻密化のために警察が軸になって町内会自治会末端と日々連絡システムができあがっている。人権とプライバシーの侵害の攻防において一つ一つクローズアップし、社会的な抗議が求められている。

 共謀罪には司法取引制度導入による「自首減免の規定」(実行に着手する前に
自首した者は、その刑を軽減し、又は免除する)がある。スパイ育成・転向強要のために公安政治警察はこれを多いに使ってくるだろう。被疑者の減刑、釈放をエサにしてえん罪でっち上げが多発してしまう恐れがある。この人質司法の人権侵害を糾弾していかなければならない。

 そのうえで内田は、「治安維持法の制定および拡大がそうであったように共謀罪の創設も安保法制や秘密保護法などとの関連において捉える必要がある。今以上に世界中に軍隊を派遣できるようにする時には反対者がもっと広範に出てくるだろう。政府としては、それを徹底的に取り締まる法律が必要になる。その時に共謀罪はその気になればいくらでも使える、そういう風にできている」と集約し、警鐘乱打する。

 安倍政権は、改正組織犯罪処罰法施行後、同法違反での逮捕、起訴件数は現時点で〇件だとする答弁書を決定している(17年11月14日)。また、大垣警察市民監視意見訴訟院内集会(2月16日)で山尾志桜里衆院議員(立憲民主党)が「先の国会の法務委員会で上川陽子法相は、『共謀罪で捜査している事件はゼロである』と答弁した」ことを報告している。つまり、共謀罪を適用した捜査・逮捕はしていないが、公安政治警察の日常業務は続行中であると断言しているのだ。

 治安維持法制定後、検察と警察中枢は、初適用に向けたターゲットをリサーチ
していたように現在の公安検察と公安政治警察は、初適用のターゲットを絞り込んでいるはずだ。警察庁が共謀罪施行を見据えて全国の都道府県警に「同法の捜査は警察本部の指揮で行う」(17年6月23日)と全国通達をしているように、これは初適用のタイミング、効果ある弾圧対象の設定にむけた謀議を繰り返していることの現れだ。

 公安政治警察は違法な住民監視、運動破壊工作を警察法に基づく合法的な業務だと居直り続けている。グローバル派兵国家建設の一環である対テロ治安弾圧体制の強化にむけて2019年の天皇代替わり、大阪G20サミット首脳会議、2020東京五輪を通して構築していこうとしている。その突破口として位置づけているのが共謀罪適用だ。敵の密集した共謀罪初適用に対しては、全国のスクラムによってはねかえしていこう。

(Y)


東京都迷惑防止条例「改正」案を廃案へ

「市民・労働運動、取材活動弾圧条例」だ


 東京都・警視庁は三月都議会に、東京都迷惑防止条例「改正」案(「公衆に著しく迷惑をかける暴力行為等の防止に関する条例の一部を改正する条例案」)を提出した。

 「改正」案では、現行の規制に加え

●みだりにうろつくこと

●電子メール(S
NSを含む)を送信すること

●監視していると告げること

●名誉を害する事項を
告げること

●性的羞恥心を害する事項を告げること

を新たな規制の対象として、
罰則を重くするもの。

 弁護士の宇都宮健児さん(希望のまち東京をつくる会代表)は三月二〇日に、この条例の問題点を以下のように指摘している。

 「刑法の名誉毀損罪は『公然と人の社会的評価を低下させること』が要件な上
に、被害者の告訴が必要ですが、条例改正案では、告訴が不要で『公然と』は要件となっていません」。

 「国会前や路上で『安倍ヤメロ』などと首相を批判したり、労働組合が社前集会で会社を批判したり、マンション建設に反対する住民がチラシをまいたり、消費者が企業の商品の不買運動を呼びかけることなども規制対象になりかねません」。

 「また、行為の形に関する制限もないので、SNSでの発信も規制対象になる可能性があります」。

 「『監視していることを告げること』『みだりにうろつくこと』を追加することの問題点。張り込み取材やオンブズマンの監視活動も制約される可能性があります」。

 「さらに、問題なのは、このような改正を必要とする立法事実が全く示されていないことです」。

 「今回の条例改正案は、憲法が保障する国民・市民の言論・表現の自由、知る権利、報道の自由、労働組合の団体交渉権などを侵害する上に、市民運動、労働運動、報道活動に対し警察権力の介入を容易にする道を開こうとするものであり、容認することはできません」。

 「条例改正案は、三月一九日(月)の都議会警察・消防委員会でわずか一時間ほど審議され、三月二二日(木)には委員会採決、三月二九日(木)定例会最終日の本会議で採決される段取りとなっており、施行は今年の七月の予定だということです」。

 「正当な市民活動にも警察の介入を招くおそれのある条例改正案に、断固反対の声を上げていきましょう」。

 日本国民救援会東京都本部や自由法曹団東京支部が問題点を指摘し、都議会各会派事務所へ抗議のFAXを呼びかけた。三月一七日、新宿駅東口での高度プロフェッショナル制度街頭宣伝や三月一八日、新宿駅西口大宣伝行動にも、抗議のFAX要請のチラシがたくさん配られていた。そして多くの反対の声が届けられた。

 三月一九日の委員会参加者の報告を紹介する。

 三月一九日の委員会に多くの傍聴希望者がいたので四〇席に増加された。委員も警視庁も、傍聴者の真剣な雰囲気を感じ取ったのか、緊張感を漂わせていた。

 質疑では、全会派(都ファ・公明・自民・民進立民・共産の五会派)が質問し
た。多くの会派が、「『改正』案への懸念・不安の声がFAXなどにより寄せられている」とし、「市民運動、労働運動、取材活動といった憲法に保障されている活動に適用されるのか」と質問。そのたびに警視庁が「対象にあたらない。適用しない」旨を回答した。そして立法事実を具体的に示せなかった。急速に広がった世論が、後押ししている。

 特定秘密保護法、刑事訴訟法の改悪、「共謀罪」の成立とそれを拡大解釈適用
し、言論弾圧を目論む憲法違反の「東京都迷惑防止条例改正案」を廃案に追い込もう。

(M)


共謀罪の国会上程阻止!廃案へ! 国会包囲していこう

d_09844704 安倍政権は、2月28日、グローバル派兵国家建設の一環である対テロ治安弾圧体制にむけ、「実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪の遂行」罪(共謀罪)を新設する組織犯罪処罰法改正案の原案をまとめ、自民党、公明党に提示した。

 3月10日に閣議決定し、法案制定に向けて加速させようとしている。法案の名称を変えたとしても近代法の既遂処罰が原則という法体系を国家権力の恣意的判断で、未遂でも罰することをねらい、言論の自由、結社の自由、通信の秘密、基本的人権の破壊、サイバー弾圧など民衆の日常生活まで処罰対象を広げようとする現代版・治安維持法だ。警察権力・公安政治警察の権限拡大に向かう共謀罪の上程阻止・廃案に追い込んでいこう。

共謀罪のねらい

 法案は、共謀罪の対象を277罪(テロ犯罪110罪、薬物関連29罪、「人身に関す
る搾取」28罪、「その他資金源」101罪、「司法妨害」九罪)とし、法定刑が長期10年を超える懲役・禁錮が定められているものは5年以下の懲役・禁錮、長期四年以上10年以下の懲役・禁錮が定められているものは2年以下の懲役・禁錮としている。

 適用対象となる「組織的犯罪集団」(第6条の2)に対して、「団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行なわれるものの遂行を2人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行なわれたときは、当該各号に定める刑に処する」と明記している。条文には、「組織的犯罪者集団」の定義、政府が共謀罪の呼称として「テロ等準備罪」と使っているテロの定義もなく表記そのものがない。

 この意図は明白だ。権力のデッチ上げストーリーに基づいて2人以上のグループを、例えば、市民団体、労働組合、サークル、2人のグループなどに適用すれば弾圧が可能だからだ。例えば、「実行犯」とデッチ上げて適応する罪として以下のような弾圧が可能となってしまう。

 いわゆる「万引き」「自転車泥棒」(占有離脱物横領罪)に対して「窃盗」罪を適用する。弾圧対象はかなり広範囲となり、事前の盗聴・行動確認のやりたい放題でいつでも誰でも不当逮捕を強行してくる。

 現地闘争団結小屋、テント村、ピケット破壊にむけて「組織的な封印等破棄」「組織的な強制執行妨害目的財産損壊等」「組織的な強制執行行為妨害等」を適用し、闘う仲間たちの撤去・破壊阻止集会準備段階から弾圧が可能だ。

 これまで労働争議弾圧として強行してきたが、共謀罪によって組合会議以前の執行部の個別討論の段階から弾圧が可能となる。労働組合と資本との団体交渉で雇用主を長時間監禁の準備を計画したなどとデッチ上げ、「組織的な逮捕監禁」「組織的な強要」罪を適用してくるだろう。さらに争議組合、地域ユニオンなどによる資本や金融機関への抗議行動、ビラ撒き・街頭宣伝が「組織的な威力業務妨害」罪と「組織的な恐喝」罪を適用し計画段階から複数の組合員が行なったとして弾圧してくる。

 いずれも事前調査として盗聴法(通信傍受法―盗聴の対象犯罪が①銃器犯罪②薬物犯罪③集団密航④組織的殺人の四類型から傷害、詐欺、恐喝、窃盗などを含む一般犯罪にまで改悪)を拡大した改悪刑訴法を駆使して、電話・メール・フェイスブック・ライン・盗撮にいたるまでプライバシー侵害の違法行為を膨大な警察官とカネを投入して追跡し、「犯罪」をデッチ上げるための材料をかき集め、共謀罪違反ストーリーを練り上げ、共謀罪違反として家宅捜索令状、逮捕令状を一体である裁判所に令状発布させ不当な家宅捜索、逮捕強行をねらっているのだ。

 それだけではない。不当な家宅捜索によって押収した現金・貯金通帳、日曜大工道具を「組織犯罪準備」のための証拠とし作り上げる。「日曜大工」のための電動工具、大工道具、修繕のための工具類のたぐいも「爆弾製造」関連機材としてこじつけようとすることも可能となってしまう。

 条文の最後に「ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減刑し、又は免除する」と明記しているように、スパイの潜入捜査を前提とし、協力者を育成し、または「司法取引」によって転向・裏切り・売り渡しを行わせることも想定しているのだ。安倍首相は、共謀罪の対象が「一般の人は対象にならない」などと国会答弁してきたが、「共謀罪成立なしで五輪開けない」「通常の団体であっても、犯罪行為を反復・継続するなど活動が一変した場合には、処罰対象になり得る」と居直り、本性をむき出しにしてきた。このような現代版治安維持法である共謀罪制定を絶対に許してはならない。

国連国際犯罪防止条約について

 政府は、共謀罪制定の「根拠」として「国連国際犯罪防止条約の締結に伴う法整備」「犯罪防止条約は、昨年11月現在で約180カ国・地域が締結。主要7カ国(G7)で未締結は日本だけだが、これの締結には共謀罪の整備が不可欠だ」などと言っている。しかしこれはとんでもないウソなのだ。

 「共謀罪」は、2000年の国際総会で採択された「国連国際組織犯罪防止条約」に日本政府が12月に署名し、03年5月、国会で批准を承認したことにより、国内法整備のためとして組織犯罪処罰法の中に共謀罪新設を打ち出した。しかし、そもそも組織犯罪条約はテロ対策の条約ではなくマフィアなどの越境的犯罪集団の犯罪を防止するための条約なのだ。

 国連立法ガイドの「第5 目的」では、「締約国は、この条約に定める義務の履行を確保するため、自国の国内法の基本原則に従って、必要な措置(立法上及び行政上の措置)をとる」と明記している。つまり、その国の法的伝統を生かしていけばいいのであり、共謀罪が国家権力の恣意的判断で未遂でも罰することを可能とすれば、これまでの既遂処罰が原則の日本の法体系の破壊なのだ。

 しかも「目標が純粋に非物質的利益にあるテロリストグループや暴動グループは原則として組織的な犯罪集団に含まれない」とまで明記している。法務省、外務省官僚たちは、この文言を十分に承知し、条約に違反しているからこそ後景化させ、対テロ治安弾圧体制構築にむけて共謀罪を組み込んだのである。

 あえて言えばすでに日本の法律には、「未遂」以前の「予備」、「陰謀」、「準備」段階の処罰法(「内乱」「外患誘致、外患援助」「私戦予備及び陰謀」「自衛隊法」「特定秘密保護法」)が存在し、また、未遂前の処罰を可能とする法律として、銃砲刀剣類やピッキング器具の所持等を処罰する銃砲刀剣類等取締法、特殊開錠用具所持禁止法、凶器準備集合罪などがある。しかも日本政府は国連のテロ関係主要13条約をすべて批准しており、共謀罪を新たに立法する必要はない。
 
共謀罪廃案に向けた方向性 
 
 政府は、共謀罪(「実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪の遂行」罪)を与党に提示したが、「テロの表記を入れた方がいい」「テロ以外の組織的犯罪も含まれることからテロの明記は必要はない」(自民党)、河野太郎衆院議員にいたっては「共謀罪対象罪が676から277に減った。削れないと言っていたのは、やる気がなかったからか、国民に嘘をついたのかをはっきりさせないと議論は進まない」の意見が出たり、公明党は「テロという文言を入れた方が国民に分かりやすいのであれば、入れるのはやぶさかではない」などと、いずれも人権侵害に満ちた共謀罪を推進していく姿勢を確認している。法務省官僚は「検討する」としたが、若干の修正があろうが、ほぼ原案通りで政府は今国会に上程する。

 朝日新聞社(2月18、19日)が「テロ等準備罪」を設ける法案について全国世論調査(電話)を行ったが、「賛成」44%、「反対」25%、「その他・答えない」31%だった。ところが「一般の人まで取り締まられる不安をどの程度感じるか」という問いに対して「大いに」と「ある程度」を合わせた「感じる」が55%、「あまり」と「まったく」を合わせた「感じない」が38%だった。安倍政権のテロ対策と危機キャンペーンとセットで共謀罪制定の策動の「成果」の現れだが、多くの人々が「不安」に感じていることも示した。今後の共謀罪反対運動は、人権侵害に満ちた共謀罪の本質を暴き出しながら「賛成」層にも食い込み「不安」層の人々を反対へと獲得していく闘いでもある。共謀罪に反対する野党と連携し、国会を包囲し、上程阻止・廃案に向けて運動を拡大していこう。

(Y)



「テロ等組織犯罪準備罪」反対! 対テロ治安弾圧体制強化を許さない!

436b63fa 安倍政権は、8月26日、グローバル派兵国家建設の一環である対テロ治安弾圧体制にむけ、2020年東京五輪に向けたテロ対策と称して組織犯罪処罰法の中にあった共謀罪の名称を「テロ等組織犯罪準備罪」に変えた法案を9月26日に召集される臨時国会に提出することを検討していると明らかにした。刑訴法改悪の制定のうえで共謀罪の制定の政治的タイミングをねらっていたが、本格的な着手に入った。

 「共謀罪」は、これまで4回にわたって国会に提出してきたが、言論の自由、結社の自由、通信の秘密、基本的人権の破壊、サイバー弾圧など日常生活まで処罰対象(刑事法、商法、消費税法、道路交通法など六一五種類)を広げようとする現代版・治安維持法としての超反動法案であるがゆえに民衆の反対によって廃案に追い込まれてきた。

 たとえ法案の名称を変えたとしても近代法の既遂処罰が原則という法体系を国家権力の恣意的判断を前提とし、未遂でも罰することをねらっているのであり、従来の「共謀罪」の基本性格を踏襲している。犯罪の「構成要件を厳しくした」などと言っているが、まったくのウソだ。

 法務省は、これまでの「共謀罪」では適用対象を「団体」としていたが、法案では「組織的犯罪集団」に変えると言っている。だが「組織的犯罪集団」の定義はあいまいであり、具体的にどんな「集団」なのかを明記していないところにとんでもないトリックが隠されている。つまり、権力のデッチ上げストーリーに基づいて二人以上のグループを、例えば、市民団体、労働組合、サークルなどに適用すれば弾圧対象となってしまうのだ。

 極論ではない! 労働組合を「組織的犯罪集団」と規定したうえで団体交渉を逮捕監禁罪、金融機関への要請行動が強要罪、ビラ撒き・街頭宣伝が信用毀損や業務妨害罪として適用する危険性もありうる。現実として公安政治警察は、過去・現在において強引に「構成要件が成立」しているとして「犯罪」をデッチ上げ、不当な家宅捜索、逮捕を行ってきた。法案には、権力の恣意的判断を制限する規定もないから、従来通りやりたい放題の弾圧が可能なのである。

 「共謀」の定義も明らかにしていない。自民党は、2006年、「共謀罪」修正試案において「『共謀』の定義をさらに明確にするために『具体的な謀議を行い共謀した者』と改める。『目配せ』だけでは、条文上も共謀にあたらないことを明確にする」などと言っていた。だが法案は、さらに悪質化させ、「犯罪実行のための『資金や物品の取得、その他』を『準備行為』として構成要件に加える」としている。公安政治警察は、不当な家宅捜索によって押収した現金・貯金通帳、日曜大工道具を「組織犯罪準備」のための証拠として構成要件の成立として作り上げる。冗談ではなく「日曜大工」のための電動工具、大工道具、修繕のための工具類のたぐいも「爆弾製造」関連機材としてこじつけようとすることも可能となってしまう。

 この「謀議」の中身を立証するために「活躍」するのが、盗聴法(通信傍受法)だ。盗聴の対象犯罪が①銃器犯罪②薬物犯罪③集団密航④組織的殺人の四類型から傷害、詐欺、恐喝、窃盗などを含む一般犯罪にまで大幅に拡大してしまった。さらに通信事業者の常時立会制度を撤廃し、傍受対象通信を通信事業者等の施設において暗号化したデータを警察施設に送信し自動記録ができることになっている。

 盗聴の全データを記録するからプライバシー侵害が成立しているにもかかわらず、しかも権力の犯罪内容は全て秘密だ。盗聴法の改悪として住居不法侵入を合法化させる室内会話盗聴法の制定もねらっている。やりたい放題の盗聴の犯罪を暴き出し、セットである「テロ等組織犯罪準備罪」制定を許してはならない。

 菅義偉官房長官は、テロ等組織犯罪準備罪」法案の提出について「国民の安全、安心を確保することは政府の重要な責務だ。国際犯罪防止条約の締結に伴う法整備についてはこれを進めていく必要がある」と強調した(8月26日)。金田勝年法相も「国際社会と協調し組織犯罪と戦うことは重要な問題。必要な法整備を進めていきたい。国会審議の場などで示された不安や懸念があり、慎重に検討していく必要がある」と成立を押し進めていくことを宣言した(8月31日)。推進派(産経新聞など)は、「4年後に迫った東京五輪に向けたテロ対策の要の法案となる」、「犯罪防止条約は、昨年11月現在で約180カ国・地域が締結。主要7カ国(G7)で未締結は日本だけだが、これの締結には共謀罪の整備が不可欠だ」と煽っている。

 「共謀罪」は、2000年の国際総会で採択された「国連国際組織犯罪防止条約」に日本政府が12月に署名し、03年5月、国会で批准を承認したことにより、国内法整備のためとして組織犯罪処罰法の中に共謀罪新設を打ち出した。しかし共謀罪法案は03年、04年、05年、06年に国会提出したが、いずれも廃案に追い込まれてきた。今回は、従来の「共謀罪」の性格を引き継ぎながら「テロ等組織犯罪準備罪」として提出する。政府の法案制定の根拠も従来通り薄弱であり、詭弁の繰り返しだ。

 政府は、「必要な法整備が必要」などと言うが、ならばなぜ自由権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、社会権規約を批准しているにもかかわらず国内法制定をサボタージュし続けているのか。「共謀罪」制定は国際条約で承認しているから急ぐというのは、典型的なダブルスタンダードだ。そもそも法律の解釈・運用の指針となる国連立法ガイドや条約の「第5 目的」では、共謀罪の創設を求めているわけではない。しかも条約の意味と精神を生かし、その国の法的伝統を生かしていけばいいと明記しているほどだ。

 だから法務省、外務省官僚たちは、この文言を十分に知っているから人権条約関連法整備のサボタージュを平気で続けていることができるのだ。この怠慢を隠ぺいしながら、対テロ治安弾圧体制強化を押し出し、与党多数派を背景にして一挙に法案の制定を強行しようとしている。

 民衆に真っ向から敵対する「テロ等組織犯罪準備罪」法案を阻止していこう。

(Y)

経産省前脱原発テントの撤去糾弾

IMG_2217 八月二一日、日曜日の午前三時すぎ、経産省前の脱原発テントが撤去された。すでに七月二八日、最高裁小法廷(大谷直人裁判長)は経産省前テントの撤去と「損害賠償」(三七〇〇万円支払い)を命じる東京高裁の判決を不当とする被告二人の上告を棄却する決定を下していた(「かけはし」八月一五日号三面記事参照)が、日曜日の深夜午前三時過ぎという時間をねらって、この暴挙が行われたのだ。テントは破壊、撤去され、中にあった私物もすべて持ち去られたという。

 急を聞き、始発電車を待って人びとが駆けつけ、午前九時から抗議の記者会見、抗議の集会・座り込みなどが行われた。しかし午後一時過ぎには、抗議行動を行っていた仲間が丸の内署に逮捕された。この二重の弾圧を許さない。

 九月一一日(日)には、経産省周囲一帯で午後三時から「脱原発怒りのフェスティバル~テント設立五周年」が開催される(主催:経産省前テントひろば)。結集しよう。

(K)

【転載】5・24つくば弾圧への抗議声明

P1060334(画像は5.15G7反対つくばデモ)

5・24つくば弾圧への抗議声明 その1

 5月24日早朝、私たちの仲間Aさんの自宅に突然押しかけてきた茨城県警つくば中央署は窓ガラスを割って強引に侵入し、家宅捜索をした上にAさんを建造物侵入容疑で逮捕していきました。私たちは茨城県警に対し強く抗議し、連れ去られたAさんの一刻も早い解放を求めます。

 容疑とは3月18日につくば市国際会議場で行われた科学甲子園というイベントを視察しに来たG7大使館職員に対して、プラカードと肉声で行った抗議行動を指しています。つくばの同じ国際会議場で5月に行われる科学技術担当大臣会合の問題性を指摘していた私たちは、会合そのものへ参加して抗議の声を直接届けることはまず無理と考え、せめて大使館職員に直接、文字通りの意味で声を届けようとしました。

当日大使館職員を前にプラカードを掲げて声を上げ、警備員に追い出されて行動は終わりました。それから2ヶ月以上過ぎて、いまさらの逮捕です。私たちのつくばサミットへの取り組みは昨年12月に始まりこの5月のつくばでのサミット前日の対抗シンポジウムと当日のデモで終わっています。だからこれは単にAさんや私たちの取り組みに対する妨害、弾圧ではありません。今行わ れている「伊勢志摩サミット」への抗議行動全体に対する弾 圧であり、見せしめと考えてます。

 プラカードを掲げての抗議行動は誰にでもできる、一番手軽な抗議行動といっていいでしょう。もちろん場所も問いません。閉ざされた会場で行われていたのならまだしも誰に対しても開かれていた(だから入れました)会場での、きわめて穏健な、原初的と言ってもいいような抗議行動をすら弾圧していいのなら、弾圧はどんどん拡がっていくでしょう。これを許せば、私たちはやがて路上での抗議も、それどころかこれまた文字通りの意味で声を上げることもできなくなってしまいます。今のように、ほかの国からすればおよそ控えめなデモや抗議行動すらも、今以上に政府や国家の視線を気にしながらでしか行えなくなるということです。もはやそんな国に民主主義などありません。 

  サミットとは英語で山頂のことだそうです。七つか八つの国が「先進国」のさらに頂点と自称して、「先進国」に都合のいい秩序を押し付ける集まりがサミットです。そんな集まりはただの「先進国」のわがままだし、民主的でもありません。そのような集まりの問題性を指摘し、抗議をすることは「先進国」だと思っている国の政府や警察には面白くないでしょうが、自分たちの気に入らない者、意に沿わない者を好き勝手に逮捕する国が先進国であるはずがありません。もっとも、私たちが今住んでいるこの国が先進国かどうかなど、日々の暮らしにあえいでいる、頂上であるよりはむしろ底辺と言っていい私たちにはどうでもよいことです。

私たちは5月24日につくばで行われた弾圧に抗議し、逮捕されたAさんの一刻も早い解放を、茨城県警に求めます。

5月26日 つくばサミット弾圧救援会

連絡先 090-8441-1457 (加藤)
メール tsukubakyuuen“あっと”gmail.com
ツイッター つくばサミット弾圧救援会 @tsukubakyuuen
ブログ 「つくばサミット弾圧救援会のブログ」 http://tsukubakyuuen.hatenablog.com/


「5・24つくば弾圧への抗議声明に賛同します」

★賛同
・個人の場合
お名前     (             )
肩書き(あれば)(             )
・団体の場合
貴団体名    (             )
・名前の公開の可・不可 (       )

★連帯・支援のメッセージをお願いします。
メッセージはブログにアップロードさせて頂きます。
(                          )

上記のフォーマットに記入の上、メール:tsukubakyuuen“あっと”gmail.com
(“あっと”を@に置き換えて送信下さい。)にお送りください。


★救援カンパのお願い
弁護士費用や交通費などの諸経費のために、ぜひみなさまのカンパをお願いいたします。
郵便振替で、用紙に「つくばサミット弾圧救援会へ」とお書きいただき、以下へお振り込みください。

口座番号:00100-3-105440 「救援連絡センター」

※救援会の正式な郵便振替口座が開設しましたら、あらためてご連絡します。

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【転載】抗議声明:大阪府警公安三課による事実無根の不当弾圧に断固抗議します!

抗議声明

大阪府警公安三課による事実無根の不当弾圧に断固抗議します!


 五月二日。大阪府警公安三課は米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会/近畿連絡会に参加する団体・個人の事務所や個人の自宅など一六カ所への強制捜索を一斉に行いました。事務所五カ所、個人宅など一一カ所におよぶ大規模な弾圧です(現在までには逮捕者は出てませんが、予断を許しません)。

 大阪府警は被疑者を「××ほか二名」とし、捜索の容疑を「詐欺容疑」だとしていますが、まったくの事実無根です。そもそも、いつどのような行為が「詐欺」にあたるのか、「ほか二名」が誰なのかさえも具体的に明らかにされていないのです。このような強制捜査は、大阪府警が何と言おうとも違法なものであり、押収したすべての物品はただちに返却されるべきです。私たちは、このあからさまな不当な弾圧を徹底して弾劾し、弾圧がさらに拡大していくことを絶対に許さない闘いを断固進めていきます。

 今回の弾圧の主要な性格は、昨年六月四日~五日の「道路運送法違反容疑」での不当逮捕・不当弾圧(その後不起訴処分)に引き続き、米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会/近畿連絡会を標的にした弾圧だと推測できます。その狙いは、弾圧によって運動を萎縮させ、現地の住民との間を分断しようとすることにあると私たちは捉えています。米軍Xバンドレーダー基地反対運動は、新しく立ち上がった反基地運動ですが、地元住民と結びつき、現地闘争を軸に近畿・全国からの結集によって闘い続けられてきました。そして、沖縄・辺野古をはじめ全国の反基地運動、さらに韓国の反基地運動との国際連帯をも推進してきました。きたる六月五日には京丹後現地総決起集会(主催・実行委員会)を予定しています。

 国家権力は、東アジアにおける米国のミサイル防衛(MD)システムの要であり、日米軍事一体化の象徴でもある京丹後の米軍Xバンドレーダー基地に対する反対運動がさらに発展することを恐れ、THAADミサイルの日本配備をも展望して、この反基地運動をおしつぶそうとしているのです。しかし、京都連絡会/近畿連絡会の闘いは、非暴力直接行動として取り組まれ、権力につけいるスキを与えてきませんでした。そのために大阪府警公安三課は、昨年は「道路運送法違反容疑」、今回は詳細不明の「詐欺容疑」なるものをねつ造して弾圧を加えてきたのです。私たちは無実であり、事実無根のこの不当弾圧を絶対に許すことはできません。また、今回の弾圧は伊勢志摩サミットの直前であることや押収物から、サミット反対運動への事前弾圧という性格もあわせ持つものだと推測できます。

 不当な弾圧に対して、米軍Xバンドレーダー基地反対京都連絡会/近畿連絡会は、弾圧を受けた当該として先頭に立ち、正面から断固とした反撃を組織していきます。一人でも多くの人々が弾圧に怒り、声をあげ、立ちあがっていくならば、権力がこれ以上弾圧を維持し、拡大していくこともできなくなります。五月一二日の緊急の判断厚保集会への皆さんの参加を呼びかけます。そして、六・五京丹総決起集会を多くの人々の結集で大成功させ、大阪府警のもくろみを共に打ち砕いていこうではありませんか。東アジアの平和につながる反基地運動の前進を共に切り拓いていきましょう。

 二〇一六年五月五日

 米軍Xバンドレーダー基地反対・京都連絡会


請願書
大阪府警本部長 樋口真人 殿

 大阪府警の市民運動への不当な弾圧の中止を求める請願書


 五月二日、大阪府警公安三課は米軍Xバンドレーダー基地反対運動に参加する個人の自宅や団体の事務所など計一六カ所への強制捜索を一斉に行った。実に、個人宅など一一カ所、事務所五カ所におよぶ大規模なものである。

 大阪府警公安三課は、被疑者を「××外二名」とし、捜索の容疑を「詐欺容疑」だとしている。しかしそれはまったくの事実無根である。そもそも公安三課は、いつどのような行為が「詐欺」にあたるのか、「外二名」が誰なのかさえ具体的に明らかにしていないのだ。このような強制捜索は、公安三課が何と言おうとも違法なものであり、市民運動を標的にしたあからさまな弾圧である。われわれは、この不当で違法な強制捜索を徹底して弾劾する。そして、大阪府警に対して、押収したすべての物品をただちに返却するとともに、市民運動への不当な弾圧を中止することを求める。

【関西バス弾圧】6.4市民運動弾圧・3名不当逮捕を行った、大阪府警公安第3課ならびに西警察署に以下抗議・要請する 6.4関西市民運動弾圧救援会6月20日声明

20弾圧抗議16.4市民運動弾圧・3名不当逮捕を行った、大阪府警公安第3課ならびに西警察署に以下抗議・要請する

6.4関西市民運動弾圧救援会


 私たちは6月4日に大阪府警公安第3課が、「道路運送法違反」なる容疑で私たちの仲間を不当逮捕し、市民運動活動家や活動拠点など十数カ所の強制捜査を行ったことに強く抗議します。

 逮捕された仲間たちは去る16日と17日に、勾留延長に対する準抗告が認められ、釈放されました。勾留延長に対する準抗告が認められたという事実は、今回の捜査と逮捕の不当性を裁判所も容認できなかったことを示しています。

 しかし、私たちは大阪府警公安第3課ならびに西警察署が、言いがかりの容疑で市民運動活動家を逮捕し、13日間あるいは14日間にわたって勾留したこと、そして多数の人たちに事情聴取と称して、ありもしない違法行為に関する情報提供を求めることで有形無形の甚大な被害、苦痛、不便を強制したという事実について謝罪し、猛省し、二度と繰り返さないことを誓約するまで、この弾圧は終わっていないと考えます。

 実際、今回の弾圧は周到に準備されたものであり、逮捕・強制捜査のタイミングやメディアへの発表の方法もきわめて意図的であったことが明白です。しかも、3人の身体が解放された現時点でも、不起訴、捜査の終結を決定するのではなく、処分保留という不安な状態を継続し、3人以外の人たちにも当局による事情聴取の圧力・恫喝が続いています。

 そもそも今回の弾圧に使われた道路運送法とは、どんな法律なのでしょうか。この法律の目的は、その第一条に次のように書かれています。「この法律は、・・・道路運送事業の運営を適正かつ合理的なものとし、・・・輸送の安全を確保し、道路運送の利用者の利益の保護及びその利便の増進を図るとともに、道路運送の総合的な発達を図り、もつて公共の福祉を増進することを目的とする」とあります。ところが今回の被疑事実は、無許可での営利事業とされています。

 同法の第四条によると「一般旅客自動車運送事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の許可を受けなければならない」となっています。明らかに継続的な事業としての運行を対象としているのであり、市民団体や、地域、友人などの間でのデモ・集会への参加や、レクリエーション・文化活動などを対象しているものでないことは、法律の執行を職務とする警察官であれば、わかっているはずです。

 法治国家でこんなことがあってよいのでしょうか? 米軍Xバンドレーダー基地に抗議する政治的意思を表明するための活動でなかったら、長年にわたって反戦平和を訴えてきた市民団体でなかったら、あるいは政治団体の活動家とされる人たちでなかったら、こんな不当な扱いを受けることがありえたでしょうか?

 近年、この法律の適用が厳格化されていると聞きますが、それは無法な労働条件を競う悪質業者によって引き起こされた重大事故が頻発していることに対する社会的関心の高まりを反映したものと考えられます。今回の弾圧は、そのような悪質業者にこそ向けられるべき規制を、政治的表現の自由を奪うという目的に悪用しているという点でも許しがたいものです。

 安倍政権の下での日米同盟の強化・戦争法案の強行、辺野古基地建設、原発再稼働に対する人々の抗議の声が広がっている中で、各地で同様の不当な逮捕が相次いでいます。今回の件を含めて、その多くは全くの言いがかりです。原発事故などの大罪は起訴すらされず、警察官による不法な弾圧は野放しで、一方、政府の政策を批判する仲間たちが、数カ月も前の何の違法性もない行為を理由に突然逮捕される、あるいは強制捜査を受けるという恐怖の下で日常の生活を営まなければならないということが、常態化するならば、「法の下の平等」は死語となります。それだけではなく私たちの怒りは、行政機関の暴走を止めるべき裁判所が警察・検察の言いなりに令状を乱発していること、そして権力をチェックすべきメディアが特ダネ欲しさに警察の広報機関としての役割を果たしてきたことにも向ける必要があると考えます。自由な言論や政治的意思表示がこれほど重要になっている時代において、前時代的な警察国家への道に通じる今回の弾圧を、全国の多くの人々が憂慮しています。

 私たちは大阪府警公安第3課ならびに西警察署に対して次のことを要求します。

一)今回の弾圧が不当であってことを認め、謝罪し、二度と繰り返さないことを約束せよ


二)事情聴取等の捜査活動を直ちに中止せよ

2015年6月20日

【関西バス弾圧】6.4関西市民運動弾圧救援会からの訴え-被弾圧当該三人のメッセージ

hqdefault6.4関西市民運動弾圧救援会からの訴え


6月4日の大阪府警による関西の市民運動活動家の逮捕に抗議し、釈放を求めるアピールです。

拡散にご協力ください


最後に不当逮捕されている3人からのメッセージも紹介しています。



***

権力の不当弾圧に抗し、

自由と平和を求めるすべての労働者・市民の皆さんに心から訴える

6.4弾圧に圧倒的な抗議の声を!



 6月4日―5日にかけて“道路運送法違反”(いわゆる”白バス”営業)を口実に、大阪府警が主導して一斉に十数か所に強制捜索が行われ、3名が逮捕されるという、近年まれにみる大弾圧が起こりました。

 昨年9月28日に京都府京丹後経ヶ岬で、米軍Xバンドレーダー基地建設に抗議する行動が行われました。この行動に大型バスを準備してその費用を参加者が出し合ったことが「金儲けの営業行為」であると決め付け、法に違反しているというのです。

 このような理由による市民運動団体に対する捜査や逮捕は前代未聞です。市民運動の参加者が自分たちで費用を出し合い、バスを準備して交通手段に使うことは、道路運送法に違反するものではなく、今回のマスコミを動員してのでっち上げによる不当逮捕・家宅捜査は、長年にわたって地道に広範な市民の連帯を作り出してきた運動に対し分断を持ち込もうとするものであり、決して許すことはできません。

 いま、国会では憲法を踏みにじる安保法制が審議されています。集団的自衛権行使を実質化する戦争立法は、何としても日米軍事一体化を進めようとする安倍政権の野望です。この野望は、全国の米軍基地強化に具体化されています。沖縄では辺野古の新基地建設をめぐって、人々の粘り強い基地建設阻止の闘いが大きな煮詰まりを作り出し、全国世論調査でも安倍政権を追い詰めています。経ヶ岬でも住民の立ち上がりが始まっています。そうした状況が今回の弾圧の背景にあります。

 今回の弾圧・捜査の手はまだ収束の様を程していません。そして逮捕・拘束された3人の仲間は、完全黙秘で権力の誘導を拒否して獄中で闘っています。しかし、高齢・病弱の仲間もいる中、現在6名の弁護団を結成し、救援会を立ち上げ、定常的な接見と差し入れを開始しました。
 
 権力の不当弾圧に抗し、自由と平和を求めて止まないすべての労働者・市民に訴えます。今回の不当弾圧に対し、大阪府警に対し徹底的な抗議を行い、圧倒的な怒りの声を結集し、火と燃え上がる熱い心で権力の不当弾圧・市民運動への介入を許さない陣形を作り出そう!たたかう人々は権力の弾圧に決して屈することなく続々と立ち上がり続けることを示していきましょう!

 大阪府警は弾圧をやめろ! 今すぐ、3人を解放しろ! 6.4弾圧を許さないぞ! 

 2015,6,11

  6.4関西市民運動弾圧救援会

                  (携帯) 090-4280-3952

 

■支援のカンパをお願いします。

  これから逮捕された3名の救援活動や、起訴された場合には裁判闘争の費用など、大きな費用が予想されます。カンパのご協力を訴えます。専用の口座の開設を準備していますが、緊急性もあり当面は下記の口座にお願いします。振込みの際には「6.4弾圧カンパ」とお書きください。

    郵便振替口座  名義:関西共同行動  番号:00950-9-78379

***

勾留中の3人の仲間からのメッセージ


[大阪西警察署67号からのメッセージ]

不当な政治弾圧を許さない!屈しない!

完全黙秘でがんばっています。


6月6日午前中の西警察署前抗議行動の声が、私の房にも聞こえてきました。目が熱くなり、激励されました。

6月18日の京丹後現地闘争から7月4日の京都連絡会集会を、ぜひ成功させてください。

戦争法案廃案、辺野古新基地建設阻止へ、獄中・獄外を貫いてがんばりましょう。

6月13日のアジア共同行動・京都の集会の成功を願っています。


[Iさんからのメッセージ(2015年6月8日)]

 私の逮捕を含む今回の弾圧は、米軍Xバンドレーダー基地反対闘争への不当な政治弾圧にほかなりません。

しかも、あらかじめ弾圧の意図があり、そのために後から無理やりこじつけのストーリーを仕立てるという、悪辣極まりないものであり、到底許すことができません。

怒り心頭です。

 しかし、同時にこの不当な弾圧によって、私は、宇川における米軍Xバンドレーダー基地の建設阻止と基地撤去を目指して闘ってきた、この2年間の私たちの取り組みの意義と正当性を改めて確信しました。

 どのような弾圧も、ただそれだけで、闘いを挫いたり、人からその信念や誇りを奪い取ることはできません。

 外では、戦争法案阻止、辺野古新基地建設阻止、原発再稼働阻止、そして、京丹後米軍基地撤去に向けた闘いなど、なすべき闘いが多くありますが、権力の弾圧に対する毅然とした闘いこそが、今の私のなすべきことと見定めて、不当弾圧と断固として闘っていきます。

 6・18京丹後行動を、ぜひ成功させましょう。


[Hさんからのメッセージ]

今回の私達への逮捕は、米軍Xバンドレーダー基地建設反対運動への弾圧であるばかりでなく、わたしたちがとりくんでいる沖縄辺野古新基地反対闘争への弾圧です。

京丹後のXバンドレーダー基地反対運動が沖縄の基地反対運動とつながり、強化されることを彼らは恐れているのです。

 さらには、安倍政権も戦争する国づくり、米軍と一体となった戦争推進体制づくりに内容と実体を作り出すことを恐れ止めようとしているのです。

 こんなあからさまな政治弾圧を許せません。

 みなさまも一体となって、これらの諸々の運動をこれまで以上に進めると共に、反弾圧運動にもとりくんでいただくようお願いします。もちろんわたしたちも最後まで元気で闘います。

【関西バス弾圧】声明 大阪府警による同志の不当逮捕に抗議する JRCL関西地方委員会

6西警察署2大阪府警による同志の不当逮捕に抗議する
JRCL関西地方委員会


大阪府警は6月4日、「道路運送法違反」(いわゆる「白バス」行為)なる容疑で、京都・大阪の反戦・市民運動の活動家の自宅・事務所など十数箇所の家宅捜査を行い、わが同盟の同志1名を含む3名を令状逮捕した。

経過については別掲の「6.4不当弾圧に抗議し、早期仲間の釈放を求め、共に闘う会(仮称)」の声明に書かれている通りである。

翌日(5日)には関西新時代社や労働組合の事務所にも家宅捜査が行われた。今回の弾圧は、関西における米軍Xバンドレーダー基地に反対する闘いへの弾圧であるだけでなく、集団的自衛権と戦争法案に対する労働者・市民の闘い、辺野古基地建設に反対する沖縄の人々の闘いが日々拡大し、重要な局面に入っているタイミングで仕組まれたものであり、わが同盟はこの弾圧を京都・大阪の市民運動や労働組合運動の仲間と共にはね返し、3人の即時釈放と不当弾圧の責任追及を求めていく決意を明らかにする。

われわれはまた、別掲の声明に指摘されているように、警察がマスコミを使って、あたかもわが同盟や他の「極左団体」が市民運動を使って資金稼ぎをしているかのような悪質なフレームアップを行っていることを看過できない。これは市民運動のイメージダウンを直接の狙いとし、また、市民運動に分断を持ち込むことを意図した悪質な企てであり、それに積極的に加担したメディアの責任は重大である。

さらに、不当逮捕されたわが同盟の同志を「関西共同行動の代表」として表記したABCニュースの報道は単なる誤報ではなく、意図的なものであると考えられる。関西共同行動は、さまざまな分野で継続的な活動を行っている無党派市民活動家を中心とするネットワークとして、30年余にわたる活動の実績を持ち、そのようなネットワークとして常に関西の大衆運動に不可欠の存在となっている。

そのことはメディア関係者も知っているはずである。わが同盟は、多くの政治党派によるセクト主義や利用主義、引き回しの否定的な教訓から、そのようなネットワークが必要とされてきた経過にふまえ、この運動に個人の資格で、個人の責任において参加しながら、常にこの運動の大衆性を尊重してきた。わが同盟の同志が「関西共同行動の代表」であったことはない。それは報道の前に取材すればわかることである。

大阪府警による今回の弾圧が京都・大阪の反戦・市民運動への恫喝と運動の分断を意図していたとすれば、その意図は完全に粉砕されている。ごく短時間の間に広範な救援体制ができ、6日に緊急に呼びかけられた西警察暑への抗議行動に市民団体やユニオンネットなどの百数十人の仲間が、活動分野や党派の違いを超えて集まったことがそのことを示している。

弾圧をはねのけて集団的自衛権と戦争法案に対する闘い、辺野古基地建設反対の運動に連帯する行動をさらに拡大しよう! 全国で続いている一連の弾圧に抗議の声を! そして、3人の仲間の即時釈放を!

2015年6月6日

【転載】「関西バス弾圧」への抗議声明

20140423163120京都・京丹後における米軍Xバンドレーダー基地建設反対行動参加のためのバスの手配が「白バス」行為などとして、関西の市民運動家三人が「道路運送法違反」などとして逮捕されるという弾圧事件が発生した。

集会・デモのためにバスを出して参加者で費用を出し合うことが「営業行為」に当たるはずもなく、また「道路運送法違反」で公安警察(大阪府警公安3課)が乗り出していること自体、この「事件」が恣意的な政治弾圧であることを示している。

これはすべての社会運動に向けられた弾圧だ。全国で連帯して、共に跳ね返していこう!



〔緊急アピール〕                         
2015年6月5日
大阪府警が市民運動活動家3人を不当逮捕

京丹後市での米軍Xバンドレーダー基地建設反対行動参加のためのバスの手配が「白バス」行為?

昨日(6月4日)朝から夕方にかけて大阪府警本部警備部公安三課は、「道路運送法違反」(いわゆる「白バス」行為)なる容疑で、京都・大阪の反戦・市民運動の活動家の自宅・事務所など十数箇所の家宅捜査を行い、3名をその場で逮捕しました。

 京都・大阪の反戦・市民運動は、関西で初の米軍基地としてミサイル防衛のためのXバンドレーダーが京都府京丹後市経ケ岬に建設されるのに対して、地元の人たちと連帯しながら数度にわたって集会、デモに参加してきました。今回の「容疑」は昨年9月の現地闘争の際の大阪からのバスが無許可の営業(利用者から料金を集めた)というものです。このような理由による市民運動団体に対する捜査や逮捕は前代未聞です。

 昼のテレビのニュース(ABCニュース)で、「逮捕 “白バス”運行容疑 有料で集会参加者ら送迎か」という見出しで、関西共同行動の活動家が逮捕される様子が放映されました。つまり、警察はマスコミを同行させ、わざわざ逮捕現場を撮影させ、悪意に満ちた報道をさせたのです。

 産経新聞は、逮捕された3人をそれぞれ「XX」(政治団体)の活動家として書き立て、あたかも政治団体が資金稼ぎのために違法な営業をしていたかのような報道をしました。あたかも私たちの行動が、市民が主体の行動ではないかのようなフレームアップです。

 そもそも、「道路運送法違反」というものは、不当な利益を得たり、合法的に営業している者に不利益を及ぼすような常習的な不法行為を対象とするものであり、しかも通常は警告ですむ事象にすぎません。このような微罪ですらない罪状をでっち上げ、長年にわたって地道に広範な市民の連帯を作り出してきた運動に対し楔を打ち込もうとする今回の不当逮捕・家宅捜査を私たちは決して許しません。このような無茶苦茶な弾圧を行っている大阪府警に強く抗議します。

現在、国会で議論されている「戦争法案」の審議をめぐって、安倍政権は消化試合であるかのごとく放漫な答弁を続けています。しかしそれは決して世論の総意を得ているという自信からではなく、米軍の裏庭を守る番犬と化すことで無常の至福に包まれる安倍の妄想によるにほかなりません。

 まさに沖縄では戦後70年の総括も言うべき圧倒的な沖縄民衆の力で、辺野古に新基地を建設するという安倍政権の野望に立ちふさがっています。関西でも戦争に反対し、日々平和を求めて闘う民衆が、Xバンドレーダー基地配備に見られるような具体的な形での日米軍事一体化に激しい怒りを表すと同時に、自分たちの運動の中から沖縄の闘いに深い連帯の意を表明しつつあります。集団的自衛権と戦争法に対する闘い、そして辺野古に連帯する闘いが重要な局面に入っているこのタイミングでの弾圧をすべての人々の力ではね返すことを訴えます。

仲間を今すぐ返せ!
大阪府警は不当弾圧をやめろ!
姑息な市民運動の分断策を許すな!
我々は闘うぞ!
そして勝利するぞ!

仮称)6.4不当弾圧に抗議し、早期仲間の釈放を求め、共に闘う会

連絡先:関西共同行動
http://www17.plala.or.jp/kyodo/

※3名に対しては、すぐさま弁護士の選任を行い、接見を行っている。今後の弁護費用も必要になります。

そのためのカンパも今後訴えさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

公安テロ情報流出被害国家賠償請求事件高裁判決 公安の違法捜査を防衛する不当判決を許さない!

20110516-1(画像は流出事件被害者による記者会見 2011年)

 

 

東京高裁(高野伸裁判長)は、4月14日、公安テロ情報流出被害国家賠償請求事件について一審判決(2014年1月15日)を支持し、公安政治警察の違法捜査を容認したうえで被告の東京都に対して9020万円の賠償を命じた。





警視庁を監督する警察庁の組織的責任については、「その監査権限には限りがあり、監査責任者が恒常的に監査を怠っていたとか、監査によって不十分な点を発見したのにその指摘を怠ったというような事情は認めることができないから、被告国には本件流出事件発生の責任はない」と防衛し、国の請求について棄却した。


判決後の記者会見で原告は、「証拠は明らかなのに警察の責任をはっきり認めず、満足していない」「警察の捜査に警鐘は鳴らしたがトーンは弱く、残念だ」
「私たちの人生を危うくした。その責任を認める必要がある」と次々と糾弾した。


ムスリム違法捜査弁護団(旧:公安テロ情報流出被害弁護団)の井桁大介弁護士は、「イスラム教徒というだけで捜査対象にするのは人権侵害だというのが国際的な流れ。この日のような判決がまかり通れば、日本は司法の人権感覚が信頼できない国と見なされる」と批判した。原告は、不当判決に対して上告する方針だ。


イスラム教徒=テロ犯罪者という宗教差別

公安テロ情報流出事件は、2010年10月28日、インターネット上にグローバル派兵国家建設と連動した対テロ治安弾圧体制の一環として作られた警視庁公安部外事三課のテロ情報が流出していることが発覚したが、警視庁は速やかな流出拡大対策、被害者防衛措置をとらず、謝罪もせず、外事三課から流出したことを否定し続けた。被害者である17人(アルジェリア人、モロッコ人、イラン人などの外国人14人、日本人3人)は、東京地裁に「警視庁、警察庁及び国家公安委員会が、人権を侵害する態様で被害者らの個人情報を収集し、収集した個人情報を正当な理由無く保管し、かかる個人情報を漏洩させ、さらに、漏洩後に適切な損害拡大防止措置を執らなかった」ことを理由として総額1億5400万円の損害賠償を請求し、一審では都に損害賠償を認め、国の監督責任請求は棄却した。


地裁に続いて高裁は、都の(流出したテロ情報が)「公安警察外事三課の文書だと認める証拠はない」「個別に明らかにするのは適当でない」というウソの繰り返しに対して、テロ情報は警察職員によって持ち出されたと認定し「警視庁が情報管理を怠った。徹底した漏えい対策を行う義務があった。原告のプライバシーの侵害や名誉毀損の程度は甚大だ」と都の賠償責任を認めた。なお警視庁は流出発覚後、偽計業務妨害の疑いで捜査したが、犯人を特定できずに13年10月に公訴時効が成立している。


しかし高裁は公安外事課のイスラム教徒=テロ犯罪者という宗教差別を前提にした日常生活とモスクへの出入り監視、交友、仕事などを調べ続けたことに対して「それ自体が原告らに対して信教を理由とする不利益な取扱いを強いたり、宗教的に何らかの強制・禁止・制限を加えたりするものではない」と一審判決を支持し、公安防衛を前面に押し出した。


さらに「イスラム教徒のうちのごく一部に存在するイスラム過激派によって国際テロが行われてきたことや、宗教施設においてイスラム過激派による勧誘等が行われたことがあったことといった歴史的事実に着眼して、イスラム過激派による国際テロを事前に察知してこれを未然に防ぐことにより、一般市民に被害が発生することを防止するという目的によるもの」「本件情報収集活動自体は、国家が差別的メッセージを発するものということはできず、原告らの国家から差別的に取り扱われない権利ないし法的利益を侵害したともいえない」と誤認しながら、憲法13条(個人の尊重[尊厳]、幸福追求権及び公共の福祉)に「違反するものではない」(同じ)と言い切った。


人権侵害に満ちた公安捜査を批判

原告は、地裁判決の誤認に対して控訴審で以下の新証拠を高裁に提出し、反論していった(ムスリム違法捜査弁護団/情報発信から)。


①国連総会に提出された「テロ対策における人権及び基本的自由の促進及び保護に関する特別報告者による報告書」(ムスリムということのみを理由としたプロファイリング捜査は、効果がないばかりでなく有害であるとする報告書)


②自由権規約委員会の勧告(本件捜査を対象としてなされた勧告。本件捜査に懸念を表しつつ、警察職員に対し、ムスリムへの広範な監視活動を含む人種的プロファイリングが許容されないことなどを日本政府に対し勧告するもの)


③人種差別撤廃委員会の勧告(本件捜査を対象としてなされた勧告。本件捜査に懸念を表しつつ、民族的又は民族的宗教的集団に属することのみを理由とした個人のセキュリティ情報の体系的収集は重大な差別にあたること、警察が民族的又は民族的宗教的なプロファイリングを利用しないことを強く求めることを、日本政府に勧告するもの)


④山本龍彦慶応大学教授の証人尋問(収集された情報がデータベース化されていることに着目。個別の情報を断片的、一次的に保有するものではなく、大量の個人情報を長期継続的に保有し、分析・利用することを予定する捜査は、民主的統制=個別の法律がなければ許されず、かつ、通常の情報収集活動よりも厳格な司法的統制に服するべきであることを証言)


だが高裁は、新証拠をまともに検証せず、「違反するとしているものとはいえない」の一言で排除した。


そのうえで高裁は、判決が脆弱な論理構成であり、原告の批判に対してまともに反論を提示し立証できなかったため、(公安のイスラム教徒への情報収集が)「テロ防止にどの程度有効かは活動を続ける限り検討されなければならない。常に許容されると解されてはならない」と弱々しく言わざるをえなかった。


ムスリム・コミュニティに対する監視

この高裁の「楽観的」な態度は、公安らによる対テロ戦争に勝利しぬく論理で
武装し、意志一致のうえでの現在進行形の違法捜査・情報収集の人権侵害・宗教差別の実態を深刻に受け止めていないことを現わしている。ならば主な違法捜査・人権侵害のケースをあげるだけで即時中止しなければならない緊急性があることを浮き彫りにしておこう。


「事情聴取されたイスラム関係者たち」の捜査では訊問強要だけではなく、「モロッコ大使館コックからの情報収集」「ハマスに好意をもつパレスチナ人の事情聴取」「テロリストへ流出可能性ある資金の情報を持っている可能性あり」として「協力者」「情報線」の獲得工作も行っていた。「元アルジェリア人の妻」であることが理由で日本女性が「要監視対象」になっていたほどだ。


「要警戒対象の視察行動確認」作業では、イスラム教徒が集うモスクを監視するために拠点としてマンションを借り上げ、二一八人の公安を24時間ローテーション配置、14台の車両を配備していた。大掛かりな「捜査」を展開していたが、どこにもテロ犯人などは潜んでおらず、テロ情報のほとんどがニセものだった。


「国内のイスラム・コミュニティ監視」でもモスクだけではなく各団体、食料店等の個別調査まで広げている。「特異動向」などと位置づけて出入り総数、リスト、追跡調査までやり、事後報告リストを積み上げていた。イスラム、アフリカ料理店をピックアップし、テロ犯の「集合場所」「インフラ機能を果たすおそれがあり」などと決め付けて監視を続けていた。




在日イラン人に対する監視、尾行、調査の強化の現われとして「イラン大使館の給料支払いを東京三菱銀行の協力で調査」「イラン大使館員50名の全給料明細」「イラン大使館からの振込口座・金額明細」までやってのけている。しかも公安の資料提出要求に対して銀行、レンタカー会社、ホテル業、化学・薬品会社などが、顧客リスト、利用者情報を言われるままに提供している実態も明らかになっていた。


ムスリム・コミュニティに対する監視の一環として潜入捜査、スパイ獲得に着手するために「日本人が入り込む余地のない外国人だけで生活できる日本の中の外国のような地域が犯罪の温床になったり、テロリストの隠匿場所になったりするおそれが大きいため、共生による取組みで地域にとけ込ませるようにすることでその動きを把握しようとするものである」(流出テロ情報)などと意志一致している。


さらに「ムスリム第二世代」も調査対象であることを確認し、「15歳以上のムスリムについては就職適齢年齢であり、ホームグローンテロリストの脅威になりうる存在であります」から「①子供のためのコーラン教室参加者から把握②自転車の防犯登録のデータベースにより把握③スクールサポーター等を通じた把握(イスラム教を起因とする学校における相談事案等の取扱い)」にまで網を広げている。第二世代は、「ムスリム特有の行動や外見上の違い等に起因するいじめや差別」「イスラムの教えを実践させようとする親の意向とそれを望まない本人との対立」があるから、「 これらの問題は将来、日本社会に対する不満へと発展し、その不満が第二世代の過激化の要因となる可能性もあります」などとレッテルするほど差別・排外主義に貫かれている。


秘密保護法下の公安

公安テロ情報流出被害国家賠償請求事件高裁判決は、安倍政権によるグローバル戦争に本格的に参戦していくシステム構築にむけて憲法九条破壊の集団的自衛権行使にむけた戦争法の制定をねらい、2016年日本サミット、2020東京五輪をメルクマールにした治安弾圧体制の強化にむけて秘密保護法、「テロ対策」三法を制定し、今国会での刑訴法改悪強行の流れの中での政治判決なのだ。対テロ治安弾圧体制防衛の階級的立場の貫徹なのである。


だから警視庁は、一審判決時、「妥当な判断」「テロリストや関係者が潜む可能性を否定できない。こうした活動は必要だ」(朝日新聞/14年1月16日)と居直ったのだ。高裁判決後も警視庁は「主張が認められず残念だ。内容を検討して対応を決めたい」と述べているが、基本姿勢は一審判決時となんら変わっていない。高裁判決の不当性を社会的に暴露し、秘密保護法下の公安政治警察、公安調査庁、自衛隊情報保全隊の高裁判決をバネにした暗躍と対決していかなければならない。


治安機関による不当弾圧をはね返し、解体にむけて奮闘していこう。

(Y)

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報告:2.21国賠ネットワーク第26回交流集会

国賠ネット 2月21日、国賠ネットワークは、第二六回交流集会が行なわれ、約50人が参加した。

 

国賠ネットは、国や自治体の公務員から不法な被害を受けた人たちが国家賠償法により責任を問い、賠償を求める国賠裁判を進める原告や支援グループの連携や相互支援をめざしたネットワークだ。前半は、総会が行なわれ、この1年間の活動等を報告した。

 

講演は、竹内明美弁護士が「面会妨害国賠の現状と今後の課題」をテーマに提起した。

 

竹内さんは、東京拘置所で接見した際に体調が悪い被告をカメラで撮影して、接見を打ち切られ、その面会妨害(2012年3月30日)に対する国賠の原告だ。被告人はソマリア人の男性(11年、アラビア海の商船三井のタンカーを乗っ取ろうとして米軍が海賊対処法違反で逮捕、日本に引き渡す)。男性と接見中、体調及び精神状態の不良が見られたため、写真撮影し、録画を行なおうとした。ところが東京拘置所職員がのぞき窓から撮影行為を目撃し、写真消去を要請してきた。拒否したところ職員は、『接見中止』と告げ、強制終了させた

 

国賠は、12年10月12日に提訴し、14年11月7日に東京地裁が国に10万円の支払いを命じたが、「裁判の証拠に使う目的での被告の撮影は認められていない」と違法を認める不十分な内容だった。

 

竹内さんは、一審判決の問題点を次のように整理した。

 

①「接見」の意義―「写真撮影は接見室で取得した情報の記録化だ。国は、写真撮影は『接見』ではないと主張してきた。判決は、接見を意思疎通の確保であると限定的に解釈し、証拠保全と接見を分断して考えている」。

 

②弁護活動の自由について―「男性の心身の状況を写真撮影し、証拠として保全しておくことは、弁護活動上も必要性が高い。弁護活動の自由として保障される行為であり、それを制限したことは弁護活動の自由の侵害だ。判決は、原告の主張に触れず、撮影行為を禁止し得る実質的な論拠を示さなかった」。

 

③カメラ持込み・撮影禁止の根拠の希薄さ―「国は、外観を撮影する必要があるなら、証拠保全としての『検証』を行なえば足りる。写真撮影を認める必要はないと主張。さらに写真撮影を許すと『未決拘禁者と第三者との無制限な意思疎通を許すこととなり、未決拘禁者の逃走又は罪証隠滅のおそれが生ずる』『(画像が)被収容者の逃走の援助や身柄奪取のために用いられるおそれがある』まで主張してきた」。

 

「原告は、検証より迅速かつ簡易な写真撮影を禁止する理由はないと主張した。写真撮影=接見であり、刑訴法39条2項に基づき写真撮影を禁止する法令はないと反論したが、排除された。『撮影行為により被告人の状態を正確に記録化できることは、弁護活動を行うに当たって……必要不可欠とまでは言い難い』の一言だ」。

 

竹内さんは、一審判決に対して原告・被告ともに控訴し、3月5日から始まることを報告し、「撮影行為は、男性の現況を証拠として保全する最も効果的な手段であり、弁護活動として重要性は極めて高い。撮影行為を制約することは、必然的に『接見』の制約を伴うことになる。撮影行為の禁止も『相当の蓋然性』が認められなければ許されない」と強調した。

 

集会の後半は、裁判進行中の富山(氷見)冤罪国賠、布川事件国賠、麻生邸リアリティツアー国賠、築地署公妨国賠、新宿署違法捜査国賠、星野再審の手紙・ビデオ国賠、横浜事件国賠、よど号逮捕状撤回国賠などから報告が行なわれた。

 

最後に故国倍ネットワーク大勝・最悪賞を選出した。

 

(Y)


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特定秘密保護法の年内施行強行に反対しよう

jpg 安倍政権は、9月10日、特定秘密保護法の年内施行強行にむけて運用基準の修正案を情報保全諮問会議に提示した。特定秘密保護法は、①「防衛」②「外交」③「安全脅威活動の防止」④「テロ活動防止」のうち行政機関の長が指定する「特段の秘匿の必要性」がある機密を「特定秘密」に指定し、特定秘密を漏らした政治家、国家公務員、民間人に最高で懲役10年を科すという超反動法だ。つまり「特別秘密」の範囲が広範で知るべき情報が安易に秘匿されてしまう危険性があり、都合の悪い情報を「特別秘密」に指定して秘匿する恣意的な運用のやりたい放題へと拡大し、逆に民衆の知る権利が制限されるのだ。

 


特定秘密保護法は、全国の民衆、司法、報道、文化など各界の猛烈な反対の国会包囲に追い込まれ、2013年12月に参院で強行採決で制定せざるをえなかった。だから安倍政権は、秘密保護法に対する批判をかわすために「第三者機関」と称して政府の御用機関である「保全監視委員会」、「情報保全諮問会議」、「情報保全監察室」、公文書の廃棄の適否を判断する「独立公文書管理監」を新設することをあわてて表明せざるをえなかった。やむをえず「民意を反映」するポーズとして情報保全諮問会議([座長]渡辺恒雄 〈読売新聞本社代表〉/宇賀克也〈 東京大学大学院〉/塩 入みほも〈 駒澤大学〉/清 水勉〈 日本弁護士連合会〉/住田裕子弁護士/永野秀雄〈法政大学〉/南場智子〈会社役員〉) を設置した。

 

会議は秘密保護法の運用基準の策定にむけて1月の第1回会議以降、素案を検討し、8月にパブリックコメントを募ってきたが、その役割は単なる首相に意見を述べるという位置づけでしかない。だからセレモニーとして全体会が開かれたのはたったの3回だけだ。裏で内閣官房などが根回ししながら、会議で運用基準の修正案を合意させ、10月に閣議決定し、特定秘密保護法の公布後1年となる12月12日までに施行するするスケジュールだ。

 

パブリックコメントは、33820件集まり、600項目に分類したが、修正は27カ所でしかなく特定秘密保護法の基本骨格を修正しなかった。安倍首相は、パブリックコメントの半分以上が秘密保護法の廃止や条文見直しだったにもかかわらず、「寄せられた意見を検討し(修正案に)採用した」とウソ発言し、ただちに会議主査の永野が「意見の半分くらいは法律全体に対する反対意見だったが、(諮問会議は)法改正を審議する場ではない。ただ、意見を反映してかなりの部分が改善された」と居直ったほどだ。


パブリックコメント無視


以下、提示された修正案の主な項目はこうだ。

 


〈1〉「法施行5年後に秘密保護法の運用状況を再検討。必要があれば運用基準を見直して公表する」。

 

パブリックコメントで寄せられた秘密保護法の廃止、批判意見を排除していくことを前提にしている。秘密指定の対象とされる情報の範囲が不明確/「独立公文書管理監」などの独立監視機関化の否定/通報者防衛の担保がない内部通報制度/裁判になった場合でも特別指定が非公開状態のままの不当性などが指摘されているにもかかわらず、とりあえず5年後に再検討すると述べ、先送りにしてあいまいにしようとするのが狙いだ。

 

とりわけパブリックコメントでは秘密指定のくり返し延長による永久機密化の危険性について集中的に指摘されている。「特定秘密」の指定期間を60年とし、公開の例外として7項目(①暗号②情報源の名前などの情報③情報収集の能力④武器・航空機などの情報⑤国民の生命や領域保全に関する外国政府との重要交渉方針など⑥外国政府から六〇年を超えて秘密指定を行うことを条件に提供された情報⑦これらに準ずる情報)をあげている。この例外は、手前勝手に秘密特定の対象を拡げたにすぎず、民衆の「知る権利」をことごとく圧殺するものだ。「7 これらに準ずる情報」は、権力が恣意的に判断できるということを明記しているに匹敵する。

 

〈2〉「知る権利について『憲法21条が保障する表現の自由や、民主主義社会のあり方と結び付いたものとして十分尊重されるべきだ』」と明記した。

 


しかし特定秘密指定の行為者は、権力であり、官僚らの手前勝手な認定を乱発していく。従来の情報隠蔽の罪業からすれば当然の立ち振舞いとして拡大しいくのは明白だ。「行政機関の長」が「特定秘密」を指定したり解除したりする際首相が「第三者機関的」に関与すると言っているが、首相が「第三者機関的」に関与すること自体が、独立性もない機関でしかなく首相の御用機関だ。政府は、すでに特定秘密事項が42万件もあると答弁しているが、これだけ膨大な事項を一つ一つ首相と「第三者機関」がチェックするというのは、ウソであり、官僚が提出する書類を追認するだけの通過儀式でしかない。これらのプロセスは秘密保護法が国家安全保障会議(NSC)の強力な武器となり、集団的自衛権行使容認にむけた自衛隊法などの関連法改悪と一体となって米軍とともにグローバル派兵に参戦する軍事大国化への踏み込が当面する獲得目標として設定している。

 


〈3〉「特定秘密事項を緊急廃棄した際は、理由を記載した書面を作成し行政機関の長に報告」する。

 


身内同士でアリバイ的にチェックするシステムを基本にしており、第三者による点検機能が介入する余地はない。民衆がまったく知らないまま機密文書を闇に放り込むことにある。


人権侵害に満ちた「適性評価」

 

〈4〉「特定秘密を扱う公務員や防衛産業従業員の身辺を調べる『適正評価』に関し、苦情申し立ての結果を通知する際には判断根拠を具体的に説明」する。

 

「適性評価」とは、各行政機関の長が実施権者となって特別秘密を取り扱う職員の思想・生活などを事前にチェックする制度だ。秘密情報を取り扱う適性があるかどうかを判断するための事前調査事項として、①人定事項(氏名、生年月日、住所歴、国籍(帰化情報を含む)、本籍、親族等)、②学歴・職歴、③我が国の利益を害する活動(暴力的な政府転覆活動、外国情報機関による情報収集活動、テロリズム等)への関与、④外国への渡航歴、⑤犯罪歴、⑥懲戒処分歴、⑦信用状態、⑧薬物・アルコールの影響、⑨精神の問題に係る通院歴、⑩秘密情報の取扱いに係る非違歴などを判定しておけというのである。

 

政治活動、労働運動、地域活動などを「我が国の利益を害する活動」であると認定することによって排除が可能なのだ。「配偶者のように対象者の身近にあって対象者の行動に影響を与え得る者についても」事前調査をやれとも言っている。

 


対象者は、特別秘密を作成・取得する業務、その作成・取得の趣旨に従い特別秘密の伝達を受ける業務に従事する者と設定しているから、その範囲は行政機関職員、独立行政法人、地方公共団体、民間事業者・大学に勤務する者も含むことになってしまう。

 

「精神疾患と情報漏洩に因果関係はなく、適性評価は差別を助長する」というパブリックコメントでの批判に対して「具体的症状、治療の経過、再発の可能性を踏まえ、個々具体的に判断する」と述べ、障がい者差別を前提にしている。

 

適性評価は明らかに人権侵害であり、プライバシー侵害に満ちている。「行政機関個人情報保護法」の違反だ。秘密保護法によって無限に監視・調査対象を拡大し、プライバシー権、思想・信条の自由等の侵害を強行していくのである。マイナンバー(共通番号)が2015年10月から番号の付番・通知、16年1月から社会保障分野や税分野の利用を強行する。マイナンバーの個人情報にリンクさせ民衆監視・管理を拡大していこうとしている。


司法改悪法制定と共謀罪


安倍政権は、国家安全保障会議(日本版NSC)を司令部にして特定秘密保護法施行、司法改悪法制定(取調べの全面可視化否定、盗聴法改悪、司法取引制度導入)をステップにセットとして共謀罪法の制定を狙っている。とりわけ秘密保護法の「秘密の保有者の管理を侵害する行為」について「未遂、共謀、教唆、扇動」を含めて罰しようとしているが、これは第一歩でしかない。

 

すでに自民党の脇雅史参院幹事長が「共謀罪」制定について、「必要な国内法の整備は当然やらねばならない。国際的にみても、要請がある」と述べ、組織犯罪処罰法改悪など関連法案の提出を急げとぶち上げたが〈7月22日〉、あわてて菅義偉官房長官は否定した。松島みどり法相も9月11日の日本経済新聞のインタビューで「慎重な上にも慎重に検討していくべきだ」と述べたが、要するに安倍政権は2020東京五輪のプロセスとして対テロ治安弾圧の一環として共謀罪を制定する意志を堅持していることを明らかにしたに等しいのである。

 

特定秘密保護法の施行は、改憲の先取りであり、民衆の日常生活にまで処罰対象を広げようとしている。年内施行を許さない国会内外の闘いを取り組んでいこう。

 

(Y)

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報告:盗聴法の大改悪に反対する9.11集会

盗聴法 9月11日、「盗聴法の大改悪に反対する9・11集会」が文京区民センターで行われ、60人が参加した。主催したのは、盗聴法廃止ネットワーク(盗聴法に反対する市民連絡会/東京共同法律事務所/日本国民救援会/反住基ネット連絡会/許すな!憲法改悪・市民連絡会)。



安倍政権は、「戦争をする国」作りの一環として集団的自衛権行使を閣議決定で容認し、秘密保護法の年内施行、司法改悪を法案化し国会提出を狙っている。とりわけ法務省法制審議会特別部会では、冤罪防止に向けた取調べの全面可視化を軸にした論議が行われていたにもかかわらず、法務省・警察省の抵抗によって限定可視化で妥協する事態に入ってしまった。


さらに えん罪を大量生産する司法取引、盗聴のやりたい放題を可能にする盗聴法改悪を強行し、治安弾圧体制のレベルアップへと踏み込もうとしている。ネットワークは、安倍政権が盗聴法改悪の次に共謀罪制定を策動してくると分析し、新たな局面と対決する運動の取組みにむけて論議を深めた。


集会あいさつが西田壌弁護士(自由法曹団治安警察問題委員会事務局長)、今井恭平さん(なくせえん罪!市民評議会)から行われ、法務省法制審議会特別部会、盗聴法改悪を厳しく批判した。


村井敏邦さん(一橋大学名誉教授)は、「盗聴法の拡大になぜ反対するのか」というテーマから講演した。



村井さんは、「秘密国家、軍事国家への道を支える道具として盗聴法と共謀罪がある。すでに秘密保護法の中に共謀罪を新設し、共謀罪制定の先駆けとして設定した。共謀罪の発動を実効的にさせる手段として盗聴法の拡大がある」と提起し、盗聴法と共謀罪がセットであることを浮き彫りにした。


さらに(盗聴法が)「現行法では盗聴の実施にあたっては、立会人が必要となっている。改正案では立会人ではなく機械によってチェックする案が提出されている。本来、立会人には、違法な盗聴をチェックする権限が与えられるべきであって、違法盗聴の切断権を認められる必要があった。より形式的にすることによって盗聴によるプライバシー侵害を一層容易にするなどということは、もってのほかというべきである」と強調した。


NSAと日本の情報機関の一体化?

海渡雄一さん(弁護士)は、「共謀罪捜査のための盗聴法拡大か」という観点から、以下問題提起した。



①盗聴法の適用犯罪拡大反対―盗聴捜査は少なくとも組織犯罪の捜査手法に限定させ、一般犯罪への拡大を阻止することで、捜査機関の恣意的な濫用を未然に防ぐ必要がある。


②NSA(米・国家安全保障庁)が開発した「プリズム」(インターネット業者から情報収集するシステム)―NSAは、イギリスの諜報機関GCHQと情報共有が図れていた。当然、日本の情報機関が「プリズム」の存在を前提にした繋がりを求めている可能性がある。NSAと日本の情報機関の一体化について、どのような関係を結んでいたかを究明することは重用だ。



③司法改悪をめざす審議会の最終報告に対して日弁連推薦委員が賛成した問題―日弁連は、審議項目の個別採決を認めず一括採決に同意した。個別に反対することも可能であったにもかかわらず、限定可視化、国選弁護人拡大の制定を優先して妥協してしまった。だから日弁連には、盗聴法反対にむけたイニシアチブ組織を設置していない。日弁連が盗聴法反対の先頭に立つことは困難であり、反対運動が厳しくなることを自覚しなければならいない。だが日弁連は共謀罪に反対している。だから共謀罪反対と結びつけて盗聴法反対の運動を組織していくことだ。


最後に反住基ネット連絡会がマイナンバー導入の危険と反対運動の方向性、盗聴法に反対する市民連絡会が盗聴法改悪批判を行った。


(Y)

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【転載】「公安は天皇のための尾行をやめろ!」共同声明

~ご賛同よろしくお願いします!~

☆★☆「公安は天皇のための尾行をやめろ!」共同声明☆★☆

 市民団体「立川自衛隊監視テント村」のメンバーであるAさんは、2013 年10月から半年以上、公安刑事の執拗な尾行・嫌がらせを受 けています。深刻な人権侵害であり、警視庁に即刻中止するように求めます。

●尾行の発端となった天皇来訪に対する抗議の意思表示

 尾行の発端となったのは、昨年10月、国民体育大会の競技観戦のためにAさんの暮らす町に天皇夫妻が訪れたことでした。市は広報で市民に「奉送迎」を呼びかけ、大量の日の丸小旗を配布しました。

 Aさんは「全ての市民が天皇を歓迎しているわけではない」ことを示そうと、日の丸を振る市民の傍らで、天皇の車に向けて「もう来るな」と書いた小さな布を掲げました。抗議場所はガードレールのある歩道上であり、車列を妨害したわけでもありません。憲法で保障された最低限ともいえる意思表示でした。

●天皇移動日のつきまとい・嫌がらせ行為の数々

 その数日後、突如公安刑事の尾行が始まりました。尾行は、天皇が皇居を離れ、視察に訪れたり式典に参加する日に行われています。尾行の日数は計25日以上に及び、自宅付近・職場・テント村の活動現場などAさんは行く先々で複数の公安刑事につきまとわれています。

 刑事は隠れることもなく、Aさんに数メートルまで接近したり、職場のドア越しに大声を出すといった嫌がらせをしています。「あんなことしたんだからずっとつきまとってやる」といった脅迫発言も行っています。

 2014年3月からは、立川テント村の活動にも尾行刑事が登場し、嫌がらせはエスカレートしています。

●公安警察は尾行をやめろ!表現の自由・民主主義を獲得しよう!

 これらの行為は、天皇への抗議活動に対する報復的・懲罰的なものとして行われている事は明白です。

 これまでも、天皇の行く先々で同様のことが行われてきました。国体や全国植樹祭といった天皇行事が行われるたびに、公安警察に よる嫌がらせや、微罪をでっち上げて逮捕する予防弾圧が繰り返されてきました。

 「不敬罪」の時代ではありません。天皇制に批判的な表現は、天皇の前でも当然保障されるべきです。

 私たちは「天皇に関することはしょうがない」という意識を乗り越えて、人権と民主主義のために、Aさんに対する尾行・嫌がらせ を即刻やめるよう警視庁公安部に強く要求します。

 警視庁はAさんに対する尾行・嫌がらせを即刻やめろ!警察は天皇のための人権侵害を二度と行うな!

よびかけ:立川自衛隊監視テント村/やってる場合か!「スポーツ祭東京」実行委員会/三多摩労働者法律センター

~ご賛同よろしくお願いします!~

 立川自衛隊監視テント村のメンバーAさんが、天皇に対する抗議活動の報復として、昨年10月から半年以上にわたって公安警察の尾行・嫌がらせを受け続けています。一刻も早くこの行為を終わらせるため、団体・個人の賛同を集めて以下の共同声明を発表します。

 なるべくたくさん集めることが力になりますので、ご賛同いただけますよう、どうかよろしくお願いいたします!(2014/ 5/3)

集約先アドレス:bikouhantai@gmail.com

※団体/個人賛同をお願いします。何らかの団体に参加されている 方は、ぜひ団体賛同していただけるよう会内で御検討頂ければ幸いです。

※団体名・個人名の公表の可否を明記してください。個人名は「公表可」でもビラのみ記載、ネット公表はしません。

※賛同費は無料です。

1次集約:2014年5月31日 最終集約:6月 30日

東京地裁判決―公安テロ情報流出被害国家賠償請求事件

imagesP441HJ68公安政治警察が大喜びの始関判決



東京地裁(始関正光裁判長)は、1月15日、公安テロ情報流出被害国家賠償請求事件について被告の東京都に対して9020万円の賠償を命じる判決、国への請求は棄却した。

判決は、流出した文書について「警察が作成し、警視庁公安部外事三課が保有していたデータを警察職員が持ち出した。警視庁は情報管理を怠った」、「警視庁の情報管理体制が不十分だったため流出し、イスラム教徒らの名誉を傷つけた」と認定した。しかし、原告とムスリム違法捜査弁護団が主張した公安外事課の違法捜査、宗教差別などについてことごとく否定し、「そこまで言うか」というほど公安を防衛する内容になっている。

始関判決は、明らかに特定秘密保護法制定のうえで「テロ情報」を特定秘密として民衆から隠し、違法捜査を強化していく判例となる危険性を持っている。公安政治警察が判決に対して「妥当な判断」「テロリストや関係者が潜む可能性を否定できない。こうした活動は必要だ」(朝日新聞/1月16日)と大喜びだったことがその現われだ。始関判決をバネとした公安政治警察、公安調査庁、自衛隊情報保全隊の暗躍を許さないために反動判決の検討が必要だ。



違法捜査を免罪



2010年10月28日、インターネット上にグローバル派兵国家建設と連動した対テロ治安弾圧体制の一環として作られた警視庁公安部外事三課のテロ情報が流出していることが発覚した。2007年~09年にかけて公安がイスラム教徒をテロ犯予備軍として捜査、訊問を繰り返し、国籍、氏名、電話番号、旅券番号、職業、家族構成、交友関係などを一人一人調べ上げ、人権侵害、差別・排外主義に貫かれた報告書など114点をデッチ上げていたことが社会的に明らかになった。ところが警視庁は、11カ国からもアクセスがあり、毎日データが国内外に拡散し続 けていたにもかかわ
らず、速やかな流出拡大対策、被害者防衛措置をとらず、謝罪もせず、外事三課から流出したことを否定しつづけながら、組織防衛のために必死に内部の犯人捜しを続けていた。

17人の原告(アルジェリア人、モロッコ人、イラン人などの外国人14人、日本人3人)は、東京地裁に「警視庁、警察庁及び国家公安委員会が、人権を侵害する態様で被害者らの個人情報を収集し、収集した個人情報を正当な理由無く保管し、かかる個人情報を漏洩させ、さらに、漏洩後に適切な損害拡大防止措置を執らなかった」ことを理由として総額1億5400万円の損害賠償を請求した。

しかし東京都と国は、原告の流出情報が警察のものであったのかという追及について「個別に明らかにするのは適当でない」などと回答を拒否し、「違法捜査による重大なプライバシー侵害だ」という批判についても「テロ防止のために情報収集は必要だ」と居直り続けた。



差別・排外主義が前提



東京地裁は、争点に対して以下のように不当な判断をしている。

争点1の「警視庁及び警察庁による個人情報の収集・保管・利用についての国家賠償法上の違法性の有無」では、地裁は流出情報が「警視庁公安部外事第三課が保有していたものであると認められる」とした。

しかし公安のプライバシー侵害などの違法捜査について、「警察法により犯罪の予防をはじめとする公共の安全と秩序の維持を責務とされている警察にとって、国際テロの発生を未然に防止するために必要な活動であるというべきである」として防衛した。

明らかにイスラム教徒=テロ犯罪者という宗教差別であり、その前提で日常生活とモスクへの出入り監視、交友、仕事などを調べ続けたことに対して「それ自体が原告らに対して信教を理由とする不利益な取扱いを強いたり、宗教的に何らかの強制・禁止・制限を加えたりするものではない」と否定したのである。

しかも「イスラム教徒のうちのごく一部に存在するイスラム過激派によって国際テロが行われてきたことや,宗教施設においてイスラム過激派による勧誘等が行われたことがあったことといった歴史的事実に着眼して、イスラム過激派による国際テロを事前に察知してこれを未然に防ぐことにより、一般市民に被害が発生することを防止するという目的によるもの」「本件情報収集活動自体は、国家が差別的メッセージを発するものということはできず、原告らの国家から差別的に取り扱われない権利ないし法的利益を侵害したともいえない」と居直り、憲法13条(個人の尊重(尊厳)、幸福追求権及び公共の福祉)に「違反するものではない」とまで言い切るしまつだ。

公安政治警察の違法捜査を免罪するなら、あらためて浮き彫りにしておかなければならない。

「事情聴取されたイスラム関係者たち」の捜査では訊問強要だけではなく、「モロッコ大使館コックからの情報収集」「ハマスに好意をもつパレスチナ人の事情聴取」「テロリストへ流出可能性ある資金の情報持っている可能性あり」として「協力者」「情報線」の獲得工作も行っていた。「元アルジェリア人の妻」であることが理由で日本女性が「要監視対象」になっていたほどだ。

「要警戒対象の視察行動確認」作業は、イスラム教徒が集うモスクを監視するために拠点としてマンションを借り上げ、218人の公安を24時間ローテーション配置、14台の車両を配備していた。これだけの大掛かりな「捜査」を展開していたが、どこにもテロ犯人などは潜んでおらず、テロ情報のほとんどがニセ、インチキなものであることが大半なのだ。公安の延命のために「仕事」を作り出すという単純な取り組みとなっている。

「国内のイスラム・コミュニティ監視」でもモスクだけではなく各団体、食料店等の個別調査まで広げている。「特異動向」などと位置づけて出入り総数、リスト、追跡調査までやり、事後報告リストを積み上げているのだ。イスラム、アフリカ料理店をピックアップし、テロ犯の「集合場所」「インフラ機能を果たすおそれがあり」などと決め付けて監視を続けていた。

在日イラン人に対する監視、尾行、調査の強化の現われとして「イラン大使館の給料支払いを東京三菱銀行の協力で調査」「イラン大使館員50名の全給料明細」「イラン大使館からの振込口座・金額明細」までやってのけている。しかも公安の資料提出要求に対して銀行、レンタカー会社、ホテル業、化学・薬品会社などが顧客リスト、利用者情報を言われるままに提供している実態も明らかになっていた。

宗教差別、人権侵害のきわめつけがムスリム・コミュニティに対する監視の一環として潜入捜査、スパイ獲得のための踏み込みだ。「日本人が入り込む 余地のない外国人だけで生活できる日本の中の
外国のような地域が犯罪の温床になったり、テロリストの隠匿場所になったりするおそれが大きいため、共生による取組みで地域にとけ込ませるようにすることでその動きを把握しようとするものである」などと意志一致している。

さらに「ムスリム第二世代の把握」を行えとまで主張している。「15歳以上のムスリムについては就職適齢年齢であり、ホームグローンテロリストの脅威になりうる存在であります」から「・子供のためのコーラン教室参加者から把握 ・自転車の防犯登録のデータベースにより把握 ・スクールサポーター等を通じた把握(イスラム教を起因とする学校における相談事案等の取扱い)」にまで網を広げろというのだ。

しかも第二世代は、「ムスリム特有の行動や外見上の違い等に起因するいじめや差別」「イスラムの教えを実践させようとする親の意向とそれを望まない本人との対立」があるから、「 これらの問題は将来、日本社会
に対する不満へと発展し、その不満が第二世代の過激化の要因となる可能性もあります」などと差別・排外主義、手前勝手な解釈で違法捜査を開き直っている。

争点2の「本件流出事件についての国家賠償法上の違法性の有無」では、原告と弁護団は公安外事三課の管理監督の組織的責任を追及したが、「その監査権限には限りがあり、監査責任者が恒常的に監査を怠っていたとか、監査によって不十分な点を発見したのにその指摘を怠ったというような事情は認めることができないから、被告国には本件流出事件発生の責任はない」と防衛した。警察官僚の責任を棚上げし、公安外事三課に押し付けてきたシナリオをそのまま追認したのである。

警視庁と警察庁は、情報流出の発生元であることを否定しつづけたばかりか、被害者への緊急防衛措置さえもまともにやらなかった。だが判決は、「原告らの個人情報を含め流出したデータを全面的には削除することができなかったものの、尽くすべき義務は尽くしたものと認められるから、被告らにはこの点についての責任はない」と言うのだ。過失を認定しているにもかかわらず、「責任はない」と露骨な大甘な判断だ。

争点3の「原告らの損害」では、「原告らが受けたプライパシーの侵害及び名誉棄損の程度は甚大なものであった」と認定しながら、「本件データ中の書面においてテロリストであるような表記をされた原告の妻として、氏名、生年月日,住所のみが流出したにすぎないことから慰謝料額を200万円と認める」と格差をつけることまでやってのけている。



公安は解体だ!



ほんの一端だが、これが公安政治警察の本性なのである。地裁は、こんな差別・排外主義、人権侵害に満ちて腐敗・堕落した権力組織を地裁が防衛しぬいたのである。犯罪者擁護の確信犯だ。

判決後、原告は「人生をめちゃくちゃにされた」、「私も子どももテロの容疑者扱いをされた」と糾弾した。弁護団は、「人権に対する配慮を欠く」「情報収集自体が秘匿され、公安当局の捜査に歯止めがかからなくなるのでは」(朝日新聞/一月一六日)と警鐘乱打した。公安政治警察を防衛する始関判決を許さず、公安政治警察、公安調査庁、自衛隊情報保全隊の解体にむけて反弾圧戦線を強化していこう。

(Y)続きを読む

共謀罪制定策動を許すな!対テロ治安弾圧体制の強化をやめろ!

315supression東京五輪に便乗して共謀罪を再提出


 安倍政権は、来年の通常国会にグローバル派兵国家建設の一環である対テロ治安弾圧体制にむけて、国家権力の恣意的判断によって適用が可能な共謀罪の創設を盛り込んだ組織犯罪処罰法などの改正案を提出するための検討に入った。

 政府は、共謀罪法案の検討に入ったことをわざわざ産経新聞にリークして一面に「暴力団やテロリスト集団の犯罪対策 『共謀罪』創設法案 通常国会に再提出へ政府検討」と報道させるほどだ(9月24日)。しかもその提出理由を「国際犯罪を防止するための条約に日本は署名、承認していることや、2020年夏季五輪の東京開催が決定し国際テロ対策の必要性が強まったことなどから、法整備を急ぐことにした」というのだ。

 政府は、自由権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、社会権規約を批准しているにもかかわらず国内法制定をサボタージュし続けながら、共謀罪制定は国際条約で承認しているから急ぐというダフルスタンダードを披露する始末だ。

 そもそも法律の解釈・運用の指針となる国連立法ガイドや条約の「第五 目的」において共謀罪の創設を求めているわけではない。しかも条約の意味と精神を生かし、その国の法的伝統を生かしていけばいいと明記しているほどだ。法務省、外務省官僚たちは、この文言を十分に知っているから人権条約関連法整備のサボタージュを確信犯としてウソをついていたのである。要するに法務省、外務省官僚たちは共謀罪法案を通すためにわざと隠蔽していたということだ。

治安弾圧民間隣組の組織化へ

 東京五輪への便乗なんでもありはこれだけではない。すでに警察庁は、東京五輪決定の翌日の12日には、東京五輪開催に向けて対テロ治安弾圧のための連絡室を設置した。米田壮警察庁長官は、「大会の安全、円滑な進行の確保、テロなど違法行為の未然防止などが重要な課題と認識している。開催国として治安責任を果たしていきたい」と宣言し、水面下で先行して連絡室立ち上げで動いていたことを明らかにした。

 その押し出しとして警視庁は、同日、選手村の建設予定地となっている東京都中央区の晴海地区で五輪に反対するグループによる爆弾テロを想定した爆発物処理訓練を行い、大々的にマスコミに報道させた。月島署の千葉正樹署長にいたっては「過去の五輪では選手村を狙ったテロ事件が起きており、万全の態勢で臨まなければならない。テロリストは必ず下見や爆弾を仕掛けるなどの準備をする。異変に気付いたら警察に通報してほしい」と強調し、治安弾圧民間隣組の組織化を行っていくことを表明した。

 法務省は、共謀罪の対象犯罪について刑法犯だけでなく商法、消費税法、道路交通法など615種類も挙げていた(2005年7月)。つまり共謀罪を「武器」にして民衆の日常生活全般にわたって警察―公安政治警察体制を肥大化させながら監視を強めつつ、2020年にむけて対テロ治安弾圧体制を完成させようというのである。

 すでにコンピュータ監視法(11年6月)を制定し、インターネット接続業者などに通信履歴(電気通信の送信元、送信先、通信日時など)の保全、コンピュータの差押え、電気通信回路で接続されているすべてのコンピュータに保存されたデータをコピーすることができるようになってしまった。プライバシーと「通信の秘密」の侵害であり、憲法違反が明白であるにもかかわらず、この悪法を共謀罪と抱合せで「活躍」させることを目指しているのだ。思想・良心の自由、集会・結社・表現の自由の侵害に直結する憲法違反の共謀罪の制定策動を阻止していこう。

「未遂を罰する」共謀罪

 共謀罪は、自民党政府が諸大国の談合によって作られた「国連国際組織犯罪防止条約」(一九九九年に成立)に二○○○年一二月に署名し、○三年五月、国会で批准を承認したことにより、国内法整備のためとして共謀罪新設を打ち出した。共謀罪法案を〇三年、〇四年、〇五年、〇六年に国会提出したが、いずれも廃案に追い込まれてきた。今回も廃案になった法案の内容を変えない前提で再提出するという。今後の反対運動に向けて過去に提案されてきた共謀罪の問題点を浮き彫りにしておく。

 法案の名称は、「犯罪の国際化及び組織化並びに情報処理の高度化に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」。四年以上の懲役・禁固にあたる犯罪行為を話し合い、「合意」すれば「実行」しなくても二年~五年以下の懲役・禁固になる。

 自民党は、なんとしてでも法案の成立にこぎつけるために衆院法務委員会(〇六年六月一六日)に修正試案を押し込んできた。結局、廃案となったが、再提出の法案の土台となるものだ。

 修正試案は、①「組織的な犯罪の共謀罪」の対象犯罪については、従来通り「長期四年」とするが、「過失犯」「陰謀・共謀罪」など二八を除外することにする②「共謀」の定義をさらに明確にするために「具体的な謀議を行い共謀した者」と改める。「目配せ」だけでは、条文上も共謀にあたらないことを明確にする③「組織的な犯罪の共謀罪」の処罰条件として「実行に必要な準備、その他の行為」を加え、その処罰条件を満たさなければ逮捕・勾留を認めない④自首減免について、「共謀を行った者が実行着手の前に自首した場合に刑を必要的に軽減又は免除する」を削除し、「情状により刑を免除する」と規定を改める⑤「組織的な犯罪の共謀罪」を犯した者が、その犯罪を実行した場合には、実行犯罪によって処罰され、二重処罰にはならないことを明確にする⑥「懲役・禁固五年以下」の犯罪については「当分の間、特に慎重適用されなければならない」と付則に明記する―という骨子だ。

 いずれもこんな小細工をしてでも法案の制定を貫徹したいらしい。法案の反動性の第一は、「未遂を罰する」という基本性格を維持し、権力の恣意的判断で手前勝手になんでもやりたい放題が可能ということをガッチリと固めていることだ。そもそも近代法は、「既遂」処罰が原則だ。犯罪の合意段階から処罰することが可能となってしまったら、現法体系を根本的に破壊することにつながってしまうのである。

 第二は、「団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を共謀したもの」と規定し、この「団体」には二人以上のグループ、株式会社、市民団体、労働組合、サークルなどもふくまれ、それらを弾圧対象にしている

 労働組合の場合、例えば、団体交渉を決議したら逮捕監禁罪の共謀罪、金融機関への要請行動指令が強要罪の共謀罪、ビラ撒き・街頭宣伝決定が信用毀損や業務妨害罪の共謀罪を適用し、強引に「構成要件が成立」となってしまうのである。

 警察庁―公安政治警察が執念をかけて法案の制定に突進するのは、実行前に自首した場合は刑を減免する制度を盛り込んでいることだ。この制度によって合法的に団体にスパイを入り込ませ、権力に密告するケースを定着化させることをねらっている。同時に盗聴行為も拡大させ、監視社会を構築していくことにある。

現代版・治安維持法

 安倍政権は、議会内における自民党の多数支配を背景にして国家安全保障会議(日本版NSC)創設と特定秘密保全法案制定をステップに、セットとして共謀罪法の制定を狙っている。とりわけ秘密保全法の「秘密の保有者の管理を侵害する行為」について「未遂、共謀、教唆、扇動」を含めて罰しようとしているが、ここに共謀罪を組み込めば広範囲に弾圧対象を拡大することができる。秘密保全法と共謀罪を一体化すれば絶大な弾圧効果を発揮してしまう。公安政治警察が小躍りして大喜びだ。この攻撃は、改憲の先取りであり、言論の自由、結社の自由、通信の秘密、基本的人権の破壊、サイバー弾圧など日常生活に関わる法律まで処罰対象を広げようとしていることは間違いない。現代版・治安維持法である共謀罪の超反動性を徹底的に批判し、法案提出を阻止していかなければならない。(Y)
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