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反戦

陳独秀:日本軍の空爆に感謝する~第三次中国革命の契機としての7・7盧溝橋事件

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193777日、日本帝国主義は北京郊外の盧溝橋事件を契機として、中国にたいする全面侵略にのりだした。日本では政治家トップからしての歴史修正主義の跋扈が目に余るが、人民のあいだでは侵略の歴史を反省するさまざまな活動も持続していることに希望がある。本日(77日)の東京新聞の社説でも「盧溝橋事件80年歴史に『愚』を学ぶとき」と題して日本の侵略の歴史を振り返っている。

 

日本による沖縄、台湾、朝鮮、中国をはじめとするアジア太平洋諸国の人民にたいする侵略の歴史を忘れてはならない。あわせて日本の労働者貧農人民にたいする過酷な搾取と弾圧も忘れてはならない。

 

だがもうひとつ忘れてはならないことは、盧溝橋事件を契機とする日中全面戦争の突入は、1911年から始まり、17年のロシア革命を経て、19年の日本の対中21か条の帝国主義的要求にたいする反帝青年運動としての五四運動から本格的に始まった中国革命が、27年の蒋介石国民党の上海クーデターで挫折させられながらも、第三次中国革命として復活したという事実である。

 

盧溝橋事件の前年の3612月には、あいまいな抗日態度に終始していた蒋介石を監禁して挙国一致の抗日を迫った西安事件をはじめ中国全土における抗日機運は高まっており、中国国内の主要な抗日勢力としての国民党と共産党の合作の下地はできていた。193777日の盧溝橋事件は、世界革命あるいは永続革命の一環としての中国革命の再出発であり、第三次中国革命は、45年の日本敗戦から国共内戦を経て、4910月の中華人民共和国の建国をもって一つの区切りを迎えた。だがそれはまた中国およびアジア各国の労働者農民らにとってのあらたなスタートとなった。

 

われわれは第三次中国革命の契機としても、この日中全面戦争の勃発を記憶するだろう。

 

* * * * *

 

中国共産党の紅軍を率いて第三次中国革命に勝利した毛沢東は、戦後の1964年にいまだ国交が樹立されていなかった日本から訪れた社会党の訪中団を迎えた際、訪中団代表の佐々木更三氏が「過去において、日本軍国主義が中国を侵略し、みなさんに多大の損害をもたらしました。われわれはみな、非常に申し訳なく思っております。」という発言を受けて、毛沢東は次のように答えている。

 

「何も申し訳なく思うことはありません。日本軍国主義は中国に大きな利益をもたらし、中国人民に権力を奪取させてくれました。みなさんの皇軍なしには、われわれが権力を奪取することは不可能だったのです。」

 

今日、日本の歴史修正主義者はたちはこれを以て、中国は日本の侵略に感謝したという噴飯モノの主張はしないまでも、毛沢東・共産党一流の権謀術数としてこの発言を紹介している。

 

だが毛沢東のこのような認識は、「日本の人民も、わが国の人民と同じく、日本の軍国主義者の犠牲者である。」という周恩来首相の言葉と表裏一体の認識であり、国境なき労働者農民の権力をめざした共産主義者の共通の認識なのである。もちろん中国共産党の世界革命の展望は、スターリニズムの影響を色濃く反映した人民戦線や民族主義的色彩に心底蝕まれてはいたのだが。

 

* * * * *

 

盧溝橋事件の3週間後後、太平洋を隔てたメキシコ・コヨアカンにいたトロツキーは、次のような展望を語り、抗日戦争の意義を述べていた。

 

「過去の経験によれば、蒋介石総統の社会計画に幻想を持つことは許されない。しかし、もし世界に正義の戦争というものがあるとするならば、それは抑圧に対する中国人民の戦争である。中国のすべての労働者組織、すべての進歩的勢力は、自らの綱領や政治的独立性を放棄することなく、解放戦争における自らの任務を完遂し、しかもこれを蒋介石の政府に対する態度いかんにかかわりなくやってのけるであろう。……世界の進歩的世論はすべて中国に味方している。日本軍国主義の敗北は不可避であり、それほど遠い将来のことではない。」―――「中国と日本」、1937730

 

同じころ、蒋介石・国民党の首都・南京は日本軍による空爆を受けていた。南京第一監獄には元初代中国共産党総書記であり、その後トロツキー派に転じた陳独秀ら多くの中国トロツキー派指導者が収監されていたが、8月以降つぎつぎに刑期繰り上げや保釈などで釈放された。

 

陳独秀は南京第一監獄の中からも、抗日戦争をはじめ各種の政治論文を発表していたが、1936926日に書かれた「われわれの時局における任務」でこう述べている。

 

「日本帝国主義が最も露骨に中国民衆の生存を脅かしていることは言をまたないし、抗日戦争が民族解放戦争であることも言をまたない。…労農勤労大衆は、民主主義と民族主義の闘争の主力軍である。したがって、階級闘争と民族解放闘争は分かつことができない。この主力軍が蜂起して国内外の抑圧勢力に反抗するため闘争してこそ、全国の兵士大衆から下士官にまで栄光を与えて潮の如く[闘争に]加入させ、中国民族の抗日救国の光芒を全世界に輝かせ、全世界の革命的な民衆(日本も含まれる)の支持を得て、英日帝国主義を退けることができる。スターリン派のやり方のように、労農大衆および急進的な青年にブルジョワジー・地主・軍閥・買弁・官吏との一致団結を呼びかけるなら、それは和平・鎮静・譲歩・投降での団結にすぎないのであって、抗日救国に一致団結することではない。」―――『陳独秀文集』第三巻(平凡社、江田憲治、長堀祐造 編訳)より

 

刑期を繰り上げて1937821日に南京第一監獄から釈放された陳独秀は、抗日の戦都であった武漢に移り、スターリニストによる「陳独秀・トロツキー派は日本の漢奸」というデマ中傷キャンペーンに抗いながら、労働者・農民による抗日戦争の全面的参加を全身全霊で訴え、抗日戦争にむけた新たな活動を模索する。

 

この4月で『陳独秀文集』全三巻の刊行が完結した。この東アジア近代思想史の巨人の軌跡にもぜひ挑戦してほしい。

 

以下は、毛沢東よりも20年以上も前に日本軍の侵略に「感謝」した陳独秀の訴えである。『陳独秀文集』には収録されていないので、ここに訳出して紹介する。 (H)

 


敵の飛行機と大砲に感謝する

陳独秀 
1937
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酔生夢死にして昏々沈々にあったわれわれ中国人に対して、悶々として死を欲させる中国社会に対して、日本帝国主義の飛行機と大砲は、もとより我々を壊滅させる可能性はあるが、もしわれわれがそれを善く利用することができれば、まさに時機にかなった無限の大警鐘であり、一本の強心針と最も激烈な興奮剤となる。

 

とりわけ中国全土の大都市に遍く行われた敵人の空爆は、誰が勇敢で誰が臆病か、誰が正直で誰が悪賢いのか、誰が良心を備えており誰が冷血動物なのか、誰に才能があり誰が間抜けなのかを、一つ一つ衆人の面前に明らかにすることを余儀なくさせ、おべっか使いや大ぼら吹きでごまかすことができなくなっている。人々は漢奸になる準備をするのでなければ、あるいは将来の亡国の奴隷になることを静かに待つのでなければ、最も自由気ままな男女たちでさえも、早晩においてパジャマとスリッパを脱ぎ棄てて、国を守るために武器を手に取り自衛するであろう。

 

われわれは敵人の空爆をたんなる災厄とみなすのではなく、われわれの起死回生の霊薬とみなさねばならず、それが中国のすべての都市、すべての郷村を爆撃し、すべての中国人を悠々自適の状態から激情へと転換させることを願わん。

 

激情!激情!さらに百の激情を!激情よ、永遠に。悠々自適よ、さようなら。われわれは悠々自適による損失をあまりに被りすぎたし、その状態はあまりに長かったが、われわれの祖先より受け継いできた古い病の治療を可能とする敵人の飛行機と大砲に感謝する。

 

19371111日『宇宙風』(十日刊)第五十一期  署名:陳独秀

 

報告:今、宮古島では! 自衛隊配備に反対する6・4集会

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今、宮古島では!
 
自衛隊配備に反対する
64集会

 

 六月四日午後六時より、東京・文京区民センターで「今、宮古島では! 自衛隊配備に反対する6・4集会」が辺野古に基地建設を許さない実行委の主催で開かれ、一三〇人が参加した。

 

 辺野古実を代表して大仲尊さんが「宮古島自衛隊駐屯地ミサイル基地建設、工事八月着工と報道された。孤立させてはならない。辺野古・高江・伊江島・宮古島・石垣島とつながる線を断ち切れば、日米共同運営が出来なくなる」と指摘し、闘いの重要性を訴えた。次に木元茂夫さん(すべての基地にNO!ファイト神奈川)が最近宮古島に行き撮影してきたビデオを上映した。自衛隊宮古島駐屯地には巨大なレーダー基地があり、年々拡張されている姿がリアルに映し出され、自衛隊観閲式でのミサイル部隊の映像とともに、軍隊の本質を明らかにするものだった。

 

 自衛隊配備の問題を扱った宮古テレビのテレビ報道を放映した。下地市長は「民意がどこにあるか議会の判断が必要。それで足りるので住民説明会は必要がない」と言い、民意を無視する態度を貫いた。一方では用地取得に市側から働きかけるという、裏で誘致に向けた動きを進めた。これは石垣島での市長たち誘致派の動きとまったく同じである。

 

集会のメインである宮古島での反対運動を行っている清水早子さん(宮古島平和運動連絡協議会・共同代表)が報告した。

 

 「闘いの歴史から伝えたい。一九六五年、農民運動に対して騒乱罪が初適用された。一九六九年二・四ゼネストに対して屋良主席はストップをかけたが宮古はゼネストを決行した。今の自衛隊配備反対の闘いは、下地空港への自衛隊配備反対闘争が下地になっている。一九七九年に開港されたが軍事利用が懸念される。四〇〇回近く米軍ヘリが強行着陸している。米軍基地を自衛隊は共同使用している。パイロットの訓練飛行場として開港したがJALもANAも撤退した。二〇〇一年に基地誘致の動きが始まり、二〇〇五年、議会で誘致決議が挙げられた。この時伝説の動乱が起きた。夕方までに住民の過半数を集めたら撤回すると約束した。そこで三五〇〇人(人口五〇〇〇人)が集まり白紙撤回させた」。

 

 「GPS衛星『みちびき』が打ち上げられた。これは軍事目的を持っている。これから七基飛ばす。米軍の無人機に位置情報を送るものだ。宮古島に管理局がある」。

 

 「市長は議会が民意だと言うが選挙で争点になっていない。議会は民意を反映していない。市長選は三九六票差という僅差で敗れた。市長は特別警報が出た台風の時、宴会をしていたり、ゴミの不正処理問題など問題を抱えている。与党も分裂し、野党も分裂した選挙になった」。

 

 「国は宮古島に新たに、自衛隊の警備、地対空・地対艦ミサイル部隊七〇〇人~八〇〇人を配備しようとしている。宮古島は地下に水脈があり、すべての水をこれに頼っている。二〇一一年地下水保全条例が作られた。基地建設用地の大福牧場に対して、審議会はノーを出した。大福牧場の買収は撤回された。予定地の千代田カントリークラブの自治会が反対決議をあげた。千代田カントリークラブは三回も国に売り込みに行っていた。地下水審議会を開けと要求しているが開かれていない」。

 

 「レーダー基地は軍事要塞だ。地上波の盗聴施設だ。質問状を出している。奄美の馬毛島から与那国島まで、全体の司令部を宮古島の地下に置くことになっている。地下道を作り、ミサイルを移動させるとんでもない計画もある。二〇一六年一一月三〇日の日米共同訓練のヤマサクラでは、宮古島を戦場に見立てて訓練を行っている。一〇八億円だった予算を三五一億円にして、整備と土地の取得にあてている。五〇戸一八〇人の住民たちが基地に挟まれてしまう。強制移住の可能性もある。二〇一七年には野戦病院のための調査活動費が付けられた。四〇年も闘いが続いている。八月着工の新聞報道がされた。臨戦態勢を取らなければならない。宮古・石垣に攻撃がかけられている。全国の多くの人にこの事実を伝えてほしい」。

 

 集会実としてカンパの緊急アピールがあり七万二〇〇〇円余が集まり、宮古での闘いへ送られた。

次に、吉沢弘志さん(パトリオットミサイルはいらない!習志野基地行動実行委員会・代表)が自衛隊の「南西シフト」何が問題なのか?と、題して報告を行った。「①自衛隊の「南西シフト」は、本土の自衛隊の再編とも完全にリンクしている、自衛隊の生き残り(=軍事予算確保、軍需産業育成)の要②宇宙空間をも含みこんだ日米軍事一体化の要でもある③特定秘密法保護法、安保法制、共謀罪が集中的に運用・適用されるのが琉球弧」とまとめた。

 伊波洋一さん(沖縄の風、参院議員)からメッセージが寄せられた。質疑応答の中では、下地幹郎(日本維新の会、衆院議員)の関連業界があり、その利権とも深くからんで基地建設が進められようとしている点なでも指摘された。石垣島・宮古島・奄美への自衛隊基地建設を阻止しよう。(M)

【報告】石垣島の自衛隊配備に反対する5・30 現地からの報告会

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▲上原秀政さん(石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会共同代表、内科医・八重山地区医師会、会長)

 五月三〇日午後六時半から、東京・中野商工会館会議室で「石垣島の自衛隊配備に反対する5・30 現地からの報告会」が沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが主催して行われた。五月三一日、防衛省に対して、石垣島への自衛隊配備反対の署名を提出するためにやってきた石垣島の人たちの意見を聞くために急きょ開かれた。


 上原秀政さん(石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会共同代表、内科医・八重山地区医師会、会長)と藤井幸子さん(「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」事務局)が石垣島での闘いを報告した。


 上原さんは父親の中国戦線に従軍した経験、沖縄戦、自衛隊配備について、思いを語った。藤井幸子さんが反対運動の実情を報告した。


 「三月三〇日、一万一五七一筆、第二回一万三五六一筆の自衛隊配備反対の署名を提出してきた。個人参加の住民組織、石垣島への自衛隊配備を止める住民の会を立ち上げて反対してきた。二〇一五年、防衛省が警備とミサイル部隊五〇〇~六〇〇人の配備計画を明らかにした。島のどこにもいらないということで、三地区の公民館が反対決議をした。議会に対して、配備反対の陳情や請願をしたが否決された。本会議では与党の配備を求める案も、与党が分裂し否決された。昨年九月石垣島市議会で、自衛隊の配備を求める決議が採択された。この時、二〇〇人で抗議集会・デモを行った。おばあたちの会、女性団体、労組などが集まり、市民連絡会ができ、共同してやっていくことになった」。


 「二〇一六年一〇月二八日、公開討論会がやられた。七〇〇人が参加した。アンケートをとり、三〇〇人が回答。反対四六%、賛成二七%、その他二九%。基地反対は広がっている。月一回のアピール行動をやっている。市長が情報を出してこない。四つの地域で反対決議を出している。昨年一二月二一日、市長は菅官房長官と会い、一二月二六日、受け入れ表明した。四月一四日早朝六時半から市有地の調査を隠れて行った」。

「五月一七日、若宮防衛副大臣が施設配備案を初めて持ってきた。住民がまったく説明されていなかった訓練場・弾薬庫が数多く配置されていることが分かった。反対派の土地はほとんどはずし、賛成派のゴルフ場、市有地だ。測量の予算もつき、既成事実化が積み重ねられている。来年の二月、市長選がある。市長は争点にしたくない。その前にどんどん進めたがっている。止めるための行動をしたい。全国と連帯し、石垣のことは石垣市民が決める」。


 赤嶺政賢さん(共産党、衆院議員)が連帯のあいさつをした後、山口京子さん(与那国島「イソバの会」共同代表)が自衛隊配備後の与那国島について報告した。


 「自衛隊が配備され一年が経った。八月六日、町長選がある。議長と町長が分裂している。反対派はものを言いずらくなり、運動もなくなったり弱くなっている。自衛隊員が一六〇人入ってきているがひょっとしたら勝てるかもしれない。候補者を立てなければならない。八個ある公民館に自衛隊員が一五人ずつ配置されている。役員などには参加していないが祭りなどに参加してくる。過疎化が進み担う人が少ないなかでのことだ。住民の自治が弱体化している」。


 「国民保護法によって、敵の捕虜になる、どういうふうに逃げるのかの訓練が行われる。何の考えなく、軍が配備されることが怖い。与那国島の監視部隊配備はミサイル部隊の石垣島・宮古島で止められればつながらない」。


 東京在住の石垣出身者の発言の後、質疑が行われた。石垣島に作られた白保空港(新石垣空港)反対運動との関係や無関心の人にどう運動を広げていくかなど、熱心なやりとりがあった。「推進派の旗が畑にあるが、反対派は個人の家に掲げている。その旗が増えている。粘り強い対話で説得していくしかない」と藤井さんが答えた。(M)

 

上原秀政さんの報告から

 

 内科医を三六年やっている。二〇一〇年、海上保安庁の嘱託医をやっている時、尖閣列島付近で、逮捕された中国人漁船員を診察したことがある。その後、国外追放になった。これは民主党政権時のパフォーマンスだ。二〇一二年、石原都知事が尖閣を都として購入した。その後、国が国有化した。尖閣問題をこじらせ、あえて戦争に向かっているようだ。

 父親が日中戦争に従軍した。一九三七年一二月南京占領、三八年七月に従軍した。日本軍は調達と言って、中国の住民の食料を奪ったり、虐殺した。大きな石で殴り殺した。目に焼きついている。兵隊はひどいことをするものだと話してくれた。中国脅威論を言うが自分たちのやったことを反省していない。米軍が沖縄に上陸すれば、女は犯され、男は奴隷にされる。絶対に捕虜になるなと命令された。これは日中戦争の時、日本兵がやったことだ。従軍慰安婦問題も同じだ。

 石垣島は芸能が盛んだ。踊りの島。軍隊は絶対に似合わない。自衛隊配備が二年前に明らかになり、反対組織を結成した。「いやだ」、武器、軍事、危険なものが来ては困る。今は海保が警備している。中国も同じだ。それが自衛隊が配備されれば、中国も軍艦を配備するだろう。

 一九三七年の盧溝橋事件は、運命の一発と言って一発の銃声から始まり泥沼の戦争へ。軍隊はドンパチやって初めて仕事をしたことになる。尖閣の火種・発火装置をなぜ置くのか。失敗を肥やしとして新しい国際社会を作っていく。石垣島は亜熱帯気候で、自然が豊かだ。二万七〇〇〇前の旧石器人の骨が見つかった。

生物多様性に恵まれ、天体観測もできる。学術の島であっていい。島を守りたい。

 五月一七日、ハリス米太平洋司令官が与那国島の自衛隊基地を視察した。いわゆる第一列島線を防衛するということだ。南西諸島の空白を埋めるという。本当に中国が攻めてくるのか。七五歳以上の人はマラリアの怖さを知っている。沖縄戦で強制疎開にあい、マラリアにかかって死んだ。米軍に包囲され、物資が入ってこない。日本兵が入ってきて食料がない。それでマラリアにかかった。滑走路が三つ作られ、三月二六日特攻隊が最初の攻撃を行い一〇人死んだ。その後一〇回程飛び、三一人が死んだ。その内、石垣・沖縄県人は五人。軍神ではなく、戦争の犠牲者だ。本当にかわいそう。事実を忘れてはいけない。知れば知るほど、自衛隊配備を止めなければならない。(文責編集部、発言要旨)

報告:施行70年 いいね!日本国憲法―平和といのちと人権を!5・3憲法集会

3 5月3日、東京・有明の東京臨海広域防災公園で「施行70年 いいね!日本国憲法―平和といのちと人権を!5・3憲法集会」(同実行委員会主催)が行われ、55000人が参加した。

 司会の橋本美香さん(制服向上委員会)が開会宣言し、以降、次々とリレートークが続いた。

 「トークⅠ」のトップは、ピーコさん(ファッション評論家・シャンソン歌手)で「今月、現行憲法と自民党の憲法改正草案を比べて、どこがひどいかという本を出す。改正草案は、天皇を元首とすると書いてあり、それを見てびっくりした。陸海空軍を持たない現行憲法とは別に戦争放棄の前の『永久に』という字が抜けている。「戦争放棄」の規定には自衛権の発動の妨げにはならないと書いてある。自衛隊を国防軍にすると羅列している。これは戦争をしないということではないことだ。基本的人権を認めると書いてあるが、『自由と権利は責任と義務が必要』だと書いてある。だがどこの責任と義務が必要なのかは書いていない。憲法九九条に裁判官、国会議員などの憲法尊重擁護義務が書いてあるが、それを守っていない。あまりにもひどい草案を考えている人たちがいるなかで憲法改正は許されない。これからずっとこういうことを話していきたい」と発言した。

 続いて池内了さん(世界平和アピール7人委員会委員で総合研究大学院大学名誉教授)が軍事研究を進める委託研究制度を批判。坂手洋二さん(劇作家・演出家、劇団「燐光群」主宰・日本劇作家協会前会長)、山田火砂子さん(映画監督・プロデューサー)が憲法改悪反対と安倍政権を厳しく批判した。


 「立憲野党のあいさつ」では蓮舫民進党代表、志位和夫共産党委員長、森ゆうこ自由党参議員会長、吉田忠智社民党党首が国会報告と安倍政打倒、共謀罪法案反対、野党共闘などをアピール。

 伊波洋一参院議員(「沖縄の風」幹事長)は、「沖縄では米軍基地の存在が憲法の適用を排除している。45年前に県民が日本復帰を望んだのは、憲法がある日本に復帰しようという思いが強かったからだ。1972年5月15日に沖縄返還を実現したが、憲法の光は基地の壁で遮断されてしまった。45年も続いている。高江、辺野古で貴重な自然を平気で破壊しているのが安倍政権だ。米軍に奉仕するためだ。国民が主権者ではないことが明らかだ。県民は無視されている。このままでは許してはならない。皆さんとともに憲法をしっかり根付かせていく。四野党共闘、沖縄も一緒になって皆さんとともに闘っていく。日本を変えていこうではありませんか。元の日本国憲法を取り戻していこう」と訴えた。

 プラカードアピール後、「トークⅡ」に移り、落合恵子さん(作家・クレヨンハウス主宰)、伊藤真さん(弁護士・伊藤塾塾長)、植野妙実子さん(中央大学教授・憲法学)が発言。

 特別ゲストの李泰鎬(イ・テホ)さん(韓国・朴槿恵退陣緊急国民行動・参与連帯政策局長)は、「 朴槿恵大統領退陣を求めて5カ月半に20回のキャンドルデモを行った。全国から1600万人が集まった。ついに今年の春、市民たちが 朴槿恵大統領を権力の座から引き降ろした。広場は主権者たちのフェスティバルだった。もう誰が国の主人なのかはっきりさせなければならない。台湾では向日葵革命、香港でも雨傘革命、韓国もキャンドル革命が起こった。国が違っても『私たちが主人だ』というシュプレヒコールは同じだった。日本でも2011年以来、市民の強い抗議が続いている。平和憲法の主人になろうとする日本の主権者たちに応援を送る。私たちは必ず勝利する」とアピールした。

 司会から「沖縄県民の民意尊重と、基地の押し付け撤回を求める全国統一署名」が140万筆集まっていることを報告の後、山城博治さん(沖縄の基地の県内移設に反対する県民会議)が登壇。

 山城さんは、「戦争の脅威最前線沖縄からやってきた。安倍内閣にやりたい放題やらせるわけにはいかない。憲法を変えて戦争の道にまっしぐらに突き進む安倍を止めよう。この国はやつらのものではない。五カ月の勾留を余儀なくされたが社会に出てくることができた。裁判が始まるが、私たちの行為の正当性、県民の思い、全国の皆さんの平和の思いを訴え、辺野古の現場とつなぎながら闘い、かならずや政府・防衛局に打ち勝っていきたい」と決意表明した。

 さらに「辺野古で護岸工事と称する埋め立ての一部が始まろうとしている。しかし、皆さん、心を折れる必要はない。埋め立てはできない。新基地はできない。なぜなら稲嶺名護市長が頑張り、埋め立てようとするど真ん中に流れている美謝川の水路変更ひとつもできない。埋め立てを始めた瞬間、上流からの川の水で埋め立て土砂は流されてしまう。ダム周辺の土砂を取ろうにも稲嶺市長の了解がなければ取れない。もし本気で基地建設をしようとするなら、来年1月の名護市市長選挙、あるいは来年11月の県知事選で勝たなければならない状況だ。だけど県民は、稲嶺市長、翁長知事とともに政府と真っ向から抗していく。われわれは負けないのだ。どうぞ力を貸してください」と訴えた。

 続いて米倉洋子さん(共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会)、高田健さん(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会・共同代表)が行動提起。

 最後に「クロージングコンサート」(制服向上委員会、中川五郎+PANTA)に移り、参加者は豊洲コースと台場コースに分かれてパレードを行った。

(Y)

報告 : 森友疑惑徹底糾明!安倍内閣は退陣せよ!4・20国会議員会館前行動

20国会 4月20日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、「森友疑惑徹底糾明!安倍内閣は退陣せよ!4・20国会議員会館前行動」を衆議院第2議員会館前で行い、400人が参加した。

 国会木曜行動は、3月9日から開始し、今回で七波だ。集会は、朝鮮半島の軍事的緊張が進行する中で、「戦争反対!対話で平和を!朝鮮戦争挑発反対!軍事行動今すぐやめろ!」のシュプレヒコールで始まり、さらに「共謀罪は絶対廃案!森友疑惑徹底追求!疑惑隠蔽許さない!安倍昭恵氏の国会喚問!安倍首相は辞任せよ!」などが続いた。

 主催者あいさつが高田健さんから行われ、「米政権のペンス副大統領は、『力によってしか平和はできない』と言った。安倍首相は、これに追随することを表明した。力によって平和が作れないことはイラク戦争によって証明されている。米が始めた戦争は、テロリストが蔓延し、世界は危機に追い込んだ。朝鮮半島・東アジアの緊張を解決するためには、力ではできない。力の外交を推し進める安倍政権を倒さなければ平和はこない。緊張と対立を煽るのではなく、対話を促していくことだ。戦争と共謀罪は一体だ。だから安倍首相は、共謀罪を制定しよ
うとしている。大きな闘いを国会内外で作り出していこう。アジアの平和のためにも安倍政権を倒そう」と訴えた。

 山尾志桜里衆院議員(民進党)は、衆院法務委員会での共謀罪法案審議について報告し、「昨日の法務委員会では呼んでもいない法務省刑事局長を参考人として出席させることを与党が決めてしまった。初めての事態だ。金田勝年法相の答弁不能と共謀罪がテロ対策ではないことがばれてしまうことを隠すためだ。森友疑惑隠しの手法と同じだ。きのこ狩りを計画して共謀罪だが、海の幸はなぜ対象外なのか。役ににたたない共謀罪がはっきりしているのに、なぜ制定しようとしているのか。監視社会のためでしかない。絶対に廃案しよう」とアピールした。

 発言は、又市征治参議院議員(社民党) 、 清水忠史衆院議員(共産党)からも行われ、森友疑惑追求、共謀罪廃案、安倍政権閣僚の暴言を糾弾した。

 和田春樹さん(東京大学名誉教授)は、「安倍首相は、トランプ政権が北朝鮮に対してあらゆる手段をテーブルの上に乗せたことを評価すると表明した。自民党は、敵基地攻撃の能力を持てと言い出している。日本は問題解決のために平和外交に徹すべきだ。2002年のピョンヤン宣言に戻って、ただちに北朝鮮との間に国交樹立、核ミサイル、拉致、経済協力などの問題の交渉を行い、事態を変えていくことだ」と強調した。

 連帯あいさつが西谷修さん(安全保障関連法に反対する学者の会/立教大学特任教授)、木村辰彦さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、角田富夫さん(共謀罪NO!実行委員会)、ジョニーHさん (芸人9条の会)から行われた。

 最後に主催者から行動提起、再度シュプレヒコールを国会に向けて行った。

(Y)
 

アフガニスタン連帯党(SAP)がアメリカ帝国主義のMOAB使用に抗議デモ

1_
アフガニスタン連帯党(SAP)というグループから、米軍がアフガニスタンでの「モアブ 全爆弾の母」使用に抗議する声明とカブールでのデモの写真が送られてきました。
これが確かなことならかなりすごい出来事だと思います。
 
訳文をつけて送ります。

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2017年4月16日 カブールより

 アフガニスタン連帯党(SPA)の党員グループは、アフガニスタン・ナンハルガル州アチン地区で米国政府が行った「MOAB すべての爆弾の母」使用に抗議するために結集した。かれらは米国ならびに、ガニ・アブドゥラーかいらい政権への憎しみを表明した。抗議行動の参加者たちは、米国政府の占領政策に反対し、わが国民がおとしめられている現実を示す絵を掲げた。

 かれらはスローガンを叫んだ。「米政府反対、原理主義反対、人民に権力を!」「殺人兵器の使用は犯罪だ」「米国の反テロ戦争はインチキだ」「アフガニスタンでの戦争の元凶は米国だ」「タリバンとISISは米国が登場させた」「米国とその手先によるわが国への干渉はゴメンだ」「立ち上がれ!沈黙は犯罪だ」。

 SPAスポークスパースンのセレイ・ガファールは語る。

「東西対立の中でアフガニスタンは泥沼を漂っている」「米国のアフガニスタン占領から16年がたった。占領者は『対テロ戦争』という偽装で、無防備なわが国を墓場に変えてしまった」。

 「25万人以上のアフガニスタン人が米軍とNATO軍に殺された。破壊力の大きな爆弾、化学兵器、そして今度はアチン地区への最大の爆弾の投下だ。惨事は占領者のB52のせいだ。アフガニスタンのかいらい政権と、奴隷化された物書きたちは恥知らずにも米軍への感謝を、わが国民に促している。かれらは攻撃に感謝し、一般民の犠牲者はおらず、殺されたのはISISの兵士だけだと述べている。国民に恐怖政治を行っている政権は、この爆弾投下を奴隷的にサインし、わが国民に対する最も凶悪な犯罪を行った。しかし自由を愛するアフガニスタン国民は、わが祖国を東西抗争の場にさせてはならない」。

 カブール市民のマフムドは、多くのつまらぬことに直面しながら、詩を読み上げた。わが党の演劇部門に参加している若者たちは、トランプ、ガニ、アブドゥラーに扮して、MOAB(すべての爆弾の母)の模型を運んだ。

 この集会は、最後に党の声明を読み上げた。
 

6_2017

16 April 2017 – Kabul: A group of SPA members gathered to protest against testing of Mothers of All Bombs by US Govt. in Achin District of Nangarhar Province, Afghanistan. They expressed their hatred against US crimes and its puppet government of Ghani-Abdullah. The protestors were carrying placards with text against the occupying policies of USG and pictures of our people’s trivialities. They chanted slogans: “No to USG, No to Fundamentalism – Power to the People!” “Testing of deadly weapons is a crime!” “The US War Against Terrorism is a mockery!” “The real cause of war in Afghanistan is USG!” “Taliban and ISIS have been raised by USG!” “Cut the meddling of USG and its minions from our country!” “We must arise, our silence is our death!”

Selay Ghaffar, Spokesperson of SPA, stated that in the rivalries of West and East, Afghanistan is drifted into quagmire:

“It is 16 years since the occupation of Afghanistan by US. The occupiers, in the guise of ‘War against Terror’ entered Afghanistan, converting it into the graveyard of our defenseless people. The killing of more than 250 thousand Afghans by US and Nato forces; the destructive bombings; testing of chemical weapons; and now throwing the biggest bomb in Achin District, is the result of occupiers’ B52s, which the puppet government of Afghanistan and its enslaved penmen are shamelessly asking our people to be thankful of US forces. They appreciate this so-called attack, and trying to say that there was no civilians causalities, only killing ISIS militia. The National Terror Govt by signing of enslavement agreement and consensus of this test, committed the most heinous crime against our people. However, the freedom-loving people of Afghanistan shouldn’t let our motherland to become the arena for rivalries of Western and Eastern powers.”

Then Mahmud, a Kabul citizen facing many trivialities recited a poem. The youths from theater section of the party made a prototype of MOAB carries by dummies of Trump, Ghani and Abdullah. The gathering ended by reading of SPA statement.



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Solidarity Party of Afghanistan
Skype: solidarity.party.afg

トランプ米政権のシリア軍事攻撃糾弾

xReHmHk3(画像は4月8日、ニューヨークでのシリア攻撃抗議デモ)

新たな戦乱を拡大する暴挙だ

アサドは民衆虐殺をやめろ





化学兵器による虐殺



 四月四日、内戦下のシリア北西部イドリブ県で、サリンの疑いがある化学兵器を使ったと見られる大規模な空爆があり、子どもをふくむ一〇〇人以上の死者が出たと報じられた。同地方は、アサド政権に反対する勢力の支配地域であり、NGOのシリア「シリア人権監視団」などによれば、おそらくアサド政権側の軍用機が、この空爆を行ったということである。

 内戦下のシリアで、アサド政権が化学兵器を保有していたことはアサドの側も事実上認めていた。二〇一三年六月、米国のオバマ前政権は「アサド政権がサリンを含む化学兵器を使用した」と発表し、同年八月にはシリアへの限定的軍事介入を表明した。しかしアサド政権の「後見人」役のロシア・プーチン政権の働きかけにより、米国とロシアの間でシリアの化学兵器を「国際管理下に置く」合意がなされ、オバマ政権はシリアへの軍事介入を見送った。二〇一四年六月には、化学兵器の原料となる科学物質の国外搬出が終わったとの発表が「化学兵器禁止機関」から行われた。

 しかし、その後も塩素ガスとみられる化学兵器を二〇一四年、二〇一五年にアサド政権が使用した、と国連が二〇一六年八月に認定した。今年二月にはアサド政権の化学兵器使用について国連安保理で制裁決議案が提出されたが、ロシアと中国が拒否権を行使し、決議案の採決は行われなかった。

 そうした経過の中で、今回は「サリンの可能性もある化学兵器」がシリア内戦の中で、アサド政権によって使用され、子どもをふくむ多くの人びとが犠牲になったという疑いが広がっている。

 反アサド政権派が支配する地域に対してシリア軍によって行われた残虐な化学兵器の使用を糾弾し、国際的な調査機関による徹底的な検証をアサド政権、ならびにその事実上の保護者であるロシア・プーチン政権が受け入れることを強く要求すべきだ。

 それは長期にわたるイラクの内戦を終わらせ、IS(イスラム国)などの反動的勢力を解体し、平和を実現していくためにも避けて通れない課題である。



トマホーク攻撃の論理



 しかし、四月四日にシリア北西部で起こった化学兵器使用事件の解明が緒につく以前に、トランプ米政権は、四月六日、アサド政権の空軍基地に対して地中海上の米艦から五九発ものトマホークミサイルを発射し、シリア軍の基地施設、航空機などを破壊した。アサド政権の発表によれば「民間人を含む一五人が死亡した」とされている。

 トランプ政権のこうした軍事作戦は、決してアサド政権と闘うシリアの抵抗運動を支援する行為とは言えない。それは逆に、シリアの独裁者アサドに「外国の侵略に対して闘う」という口実を与え、アサド独裁に反対する人びとを「外国の手先」として弾圧の対象にさせてしまうのである。

そればかりではない。ロシア・プーチン政権と連携して、シリアにおける対イスラム国(IS)戦争シフトに傾いていたように思われたトランプ政権が、主要敵をアサド政権に移行させたことは、ISに息つぎの余地を与える可能性をももたらしかねない。

 トランプはシリア・アサド政権へのミサイル攻撃にあたって次のように述べた。

「今夜(四月六日)、化学兵器による攻撃をしたシリアの航空施設に標的を定めた軍事攻撃を命じた。破壊的な化学兵器の拡散と使用を防ぐことは、米国の安全保障にとって絶対的に不可欠な利益である」「アサドの行為を変えようとするこれまでの多くの試みはすべて失敗した。結果的に、難民危機は深まり続け、地域の国々は不安定になり、米国と同盟国を脅かしている」「今夜、私はすべての文明国に、シリアにおける虐殺と流血を止め、あらゆる類のテロリズムを止め、米国(の行動)に加わるよう求める」。

 ここで強調されているのは「米国の安全保障」にとってシリアへの軍事攻撃は「絶対的に不可欠な利益」という言い分である。これまでもアメリカは「米国の安全保障にとって絶対的に不可欠な利益」がかかっているという口実で、他国への軍事攻撃を繰り返してきた。米国はいつでもどこでも「自国の安全」が脅かされるならば、軍事攻撃をしかけることをためらってはならない、と侵略戦争を正当化してきた。

 トランプはこのようにして、就任以後わずか三カ月もたたないうちに、オバマ時代よりもはるかに「親密」に見えたロシアとの関係、とりわけ中東政策の重点をシリアのアサド政権に置いているプーチン・ロシア大統領との関係をも清算するような形で、シリアへの軍事攻撃に踏み切ったのである。それはほとんど戦略性の希薄な、「アメリカ・ファースト」政策の中東版とでもいうべきものであった。

 他方、トランプ政権のシリアへの軍事攻撃が、フロリダの別荘での中国・習近平との会談のさなかであったことも注目すべきだ。そこには、弾道ミサイル実験を繰り返し、核開発を進めている北朝鮮・金ジョンウン体制の軍事的挑発に対して、米国独自の軍事的攻撃に踏み込もうとするメッセージが込められているのではないか。戦争を発動しようとするこのメッセージを過小評価すべきではない。それは新たな戦乱への導火線ともなりうるのだ。



安倍談話と朝鮮半島危機



 安倍首相は、トランプ政権によるシリア・アサド政権への軍事攻撃に対して、四月七日、次のように語った。

 「化学兵器の拡散と使用は絶対に許さないとの米国政府の決意を日本政府は支持する。その上で、今回の米国の行動は、これ以上の事態の深刻化を防ぐための措置として理解している」。

 「東アジアでも大量破壊兵器の脅威は深刻さを増している。その中で、国際秩序の維持と、同盟国と世界の平和と安全に対するトランプ大統領の強いコミットメントを日本は高く評価する。今後、米国をはじめ国際社会と連携しながら、世界の平和と安定のために、日本政府が果たすべき役割をしっかりと果たしていく」。

 安倍はこの発言において、国際法に反するトランプのアサド政権への軍事攻撃を明確に支持した。東アジアへの言及は「北朝鮮の核開発・核攻撃を阻止するための米国の先制攻撃を支持する」というメッセージでもある。

 われわれは朝鮮半島を焦点とする今日の東アジアの軍事的緊張の中で、トランプ政権が新たな先制的・軍事的対応に打って出る危険性にも注意しなければならない。「米国政府の決意を支持する」という安倍首相のメッセージは、トランプ政権が発動する可能性のある東アジアの「戦争」に対処しようとするものと考えなければならない。

 そうであればこそ、われわれは東アジアの平和のための闘い、「戦争国家」体制のピッチを上げた構築に反対する活動に緊張感をもって取り組む必要がある。シリアでの戦争は、東アジアでの軍事的緊張の激化とつながっていることを忘れてはならない。

われわれはシリア・アサド政権、そしてロシアのプーチン政権による反政府勢力支配地域住民に対するジェノサイド的戦争の即時停止を訴えるとともに、米トランプ政権の巡航ミサイルによる軍事攻撃に強く抗議する。今こそ、シリアでの無条件の停戦を。(4月9日 平井純一)

追記:米海軍第3艦隊は、原子力空母カール・ビンソンが急きょシンガポールから北上し、北朝鮮近海に向かったことを報じた。東北アジアでの軍事的緊張の強化に反対の声を!

(K)

報告 : 安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンからただちに撤退を!1・19国会議員会館前行動

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総がかり行動が新年初集会
「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンからただちに撤退を!1・19国会議員会館前行動」

 
 一月一九日午後六時半から、戦争させない・9条壊わすな!総がかり行動が「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は南スーダンからただちに撤退を!1・19国会議員会館前行動」を行った。この冬一番の寒風吹きすさぶ中、三〇〇〇人が集まった。

 最初に参加した野党がアピールした。糸数慶子さん(沖縄の風、参議院議員)、近藤昭一さん(民進党、衆議院議員)、吉田忠智さん(社民党党首)、井上哲士さん(共産党、参議院議員)。安倍政権による共謀罪新設の動きを批判し、沖縄での辺野古基地建設反対、山城博治さんらの釈放を求め、次期衆院選で野党共闘を強め、安倍政権を退陣に追い込もうと訴えた。

 次に、小田川義和さん(憲法共同センター)が主催者あいさつを行い、参加した団体が連帯のあいさつを続けた。安保法制違憲訴訟について、武谷弁護士が「全国一五地裁で裁判が起こされ、これからも増えていく。東京裁判では、国は安保法制が合憲か違憲かについて逃げて答えようとしない」と国の姿勢を批判した。東京MXテレビの「ニュース女子番組」(1月2日放送)で、沖縄の闘いを「日当をもらっている。暴力をふるうテロリストなど」と歪曲、ねつ造した報道に対して、謝罪と撤回を求めて抗議行動をする女性から経緯が報告された。

 武器輸出反対ネットの杉原浩司さんが「米軍関係者が訪日し、日本の民間技術が軍用に使えないかと説明会を開いた。それに日本企業六〇社が参加した。また、日本政府は中古になった防衛装備品(武器)を海外に売りつけようとしていると政府のテコ入れで、軍産学複合体が飛躍的に進み、武器輸出につながっていると指摘し、共に反対していこう」と訴えた。

 高田健さんが今後の行動提起を行った。二月一九日(日)午後一時半、日比谷野音集会、三月一九日(日)午後一時半、衆院議員会館前行動。沖縄新基地建設反対署名の第二次締め切りを三月三一日とする。署名は一〇〇万筆に届こうとしている、さらにがんばろうと提起した。国会に向けて「戦争法廃止、自衛隊はスーダンから撤退、沖縄に新基地はつくらせない、野党は共闘、安倍を倒そう」とシュプレヒコールを行った。

(M)

報告:安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!12・19国会議員会館前行動

19国会 12月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前、参議院議員会館前、国会図書館前で、毎月「19日」行動(2015戦争法強行採決抗議)として「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!12・19国会議員会館前行動」を行い、3000人が参加した。

 安倍政権は、11月20日、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に向けて青森市の陸自第九師団第11次隊の先発隊(130人)を日航機をチャーターして派兵した。続いて30日に約120人、12月14日に100人が出兵した。同時に12日から戦争法に基づいて「駆けつけ警護」と、他国軍との宿営地の共同防衛の運用段階に入り、現地ではいつでもどこでも「殺す殺される」帝国主義軍隊として参戦することになる。この派兵キャンペーンとして、戦争法で可能となった「駆けつけ警護」の訓練を岩手県陸上自衛隊岩手山演習場(10月24日)に続いて群馬県榛東村の陸上自衛隊相馬原演習場(12月15日)で行っている。

 しかし南スーダン現地は、キール大統領の政府軍とマシャール前第一副大統領の反政府軍が内戦状態にあり、民衆の生活は深刻な事態に入っている。七月、首都ジュバでの激しい戦闘(150人死亡)以降も両派ともに軍事力を強化し、他地域では散発的な戦闘が繰り返されている。

 南スーダンの人権問題を調査する国連の委員会(12月1日)は、声明で「飢えや集団強姦、村の焼き打ちといった形で、国内各地で既に民族浄化が進んでいる。国際社会には(大虐殺に発展することを)防ぐ義務がある」と訴えざるをえない状態だ。国連安保理は、南スーダン諸勢力への武器ビジネスを容認してきたが、危機的事態になってようやく武器禁輸などの制裁を検討している始末だ。

 日本政府にいたっては、武器禁輸措置をすればスーダン政府派を刺激し、自衛隊に危険が高まることを理由にして慎重姿勢を演じている。13年の内戦以前から武器禁輸措置が必要だったのだ。だがPKO部隊を投入しても軍事的緊張の流れを押しとどめることができていない。つまり、スーダン和平協議へのアプローチを怠り、内戦へと誘導してきた諸国の責任は重大だ。

 「PKO5原則」は完全に破綻しているにもかかわらず、稲田防衛相は、「現状は落ち着いていて危険性は少ない」などと詭弁を弄し、安倍首相は7月の両派の戦闘を「衝突」などとデッチ上げまで行った。7月の深刻な内戦実態が明らかになってくると「自衛隊の安全を確保し、意義のある活動が困難であると判断する場合は、撤収を躊躇することはない」(11月15日)と発言せざるをえなかった。だが帝国主義軍隊として自衛隊員の犠牲をも射程に入れた実績を積み上げるために撤収を棚上げにしている。ただちに南スーダン自衛隊を撤収させ、南スーダンの和平協議、生活・難民支援を行えと主張していかなければならない。

 集会は、米軍輸送機・MV22オスプレイが沖縄名護市海上墜落事故(12月13日)と今日のオスプレイ飛行再開強行に対する糾弾から始まった。

 国会議員から山尾志桜里衆院議員(民進党)、穀田恵二衆院議員(共産党)、福島瑞穂参院議員(社民党)がアピールし、戦争法廃止、沖縄連帯、憲法改悪反対、安倍政権打倒に向けた野党共闘の堅持と解散総選挙に対する準備を強調した。

 高田健さん(解釈で憲法9条壊すな!実行委員会)は、「13日にオスプレイが墜落し、同じ日に別のオスプレイが胴体着陸事故を起こした。2機連続で事故を起こしていながら安倍政権はオスプレイ飛行再開を認めてしまった。米国のことはなんでも聞くのが日米安保だ。高江・辺野古の闘いと連帯し、オスプレイは全面的に撤退せよ。山城 博治さんをはじめ不当勾留されている。即時釈放を求めていこう。野党4党と市民が団結し、安倍政権を打倒していこう」と批判した。

 北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会/ヘリ基地反対協抗議船船長)は、「高江ヘリパッド工事阻止に向けて連日座り込みをしている。政府は、12月16日にヘリパッド工事を完成し、22日記念式典をやると言っている。辺野古の工事も再開すると言っている。そんな中、とうとうオスプレイが名護の海に墜落した。抗議船で墜落現場に接近することができた。オスプレイの破片がバラバラに散らばっていた。とんでもない大事故だ。防衛省との交渉でも『不時着水』など言っている。コントロールできないから名護の岩礁地帯に墜落した。防衛省は、今後のオスプレイ導入も含めて今回の事故を小さくみせたいということだ」と糾弾した。

 さらに「明日は辺野古の最高裁判決が出る。翁長知事が毅然と対応しているかぎり、どのような結果になろうが工事は進まない。公有水面の埋め立てに関しては、知事権限は絶大なものだ。承認を撤回する。来年、3月31日は岩礁破砕―埋め立て部分の地形変更―更新の時期だ。翁長さんは、更新はしないと言っている。設計概要の変更申請の承認も知事の権限がある。これらの知事権限を行使すれば政府がどういう動きをしようが、埋め立て本体工事に入れない。辺野古新基地ができれば、ますます危険が増すことは明白だ。高江の工事もまだまだ続く。22日の返還式に向けて抗議集会を行い、夜には名護で県民集会を行う。来年の辺野古工事阻止に向けて断固として闘っていく」と発言した。

 白川徹さん(日本国際ボランティアセンター)は、「南スーダン・ジュバ近郊の難民キャンプで人道支援を仲間たちが行っています。NGОのほとんどは、『駆けつけ警護』をやめとくれと言っている。非武装で軍隊と距離を置くことで安全を守っている。アフガン、イラクの経験からも言える。南スーダンは、大統領派と反大統領の軍隊が闘っているように言われているが、実際は諸勢力が入り乱れてわからない状態だ。所属不明の民兵が民衆を襲撃している。南スーダンに平和を取り戻すために諸勢力の対話が求められている。そのために日本政府は努
力すべきだ」と発言した。

 最後に山岸良太さん(日弁連・憲法問題対策本部)の発言、主催者から今後の行動提起が行われた。

(Y)


報告 : 11.19アジア連帯講座・公開講座「徹底批判―自民党改憲草案」

改憲草案への批判で、幅広く問題提起
憲法を自分たちのものにするために


 11月19日、アジア連帯講座は恒例の公開講座を開催した。テーマは「徹底批判―自民党改憲草案」。会場になった東京・文京区の文京シビックセンター会議室に、30人近い人々が集まった。

 講師は清水雅彦さん(日本体育大学教授)。憲法を研究するほか、「9条の会」世話人、「戦争をさせない1000人委員会」事務局長代行を務める。

 安倍自民党政権は憲法改悪をめざし、衆参憲法審査会での議論を急いでいる。そのたたき台となるのが、自民党が2012年に公表した「日本国憲法改正草案」(以下・草案)である。それは、天皇を国の頂点に据えて国防軍を創設し、首相の権限を強化し拡大する。「国民」の義務を大幅に増やすいっぽうで権利や自由を制限し、国家に隷属させようとする代物である。この日は清水さんの著作(※)も参考にして講演を受けた(講演要旨別掲)。

 会場にはアジア連帯講座会員のほか、清水さんの支持者や改憲に強い危機感を持つ市民らも参加した。清水さんは、大学の講義でのエピソードを交えながら、詳細かつ明確に草案を批判した。草案文言にかかわる箇所だけではなく、私たちの生活態度すなわち市民運動を担う人々の価値観にまで言及した。たとえば、「健康増進法」(2002年)などで、国家が人々の健康――朝食を抜くなとか、メタボ体型など――に口を出すべきではないと厳しく指摘した。

 人生を健康に生きられれば、それは楽だが、人間には不健康に生きる権利もある。市民運動圏の交流会では、「灰皿が置いてあるから煙草を吸う」などと、嫌煙者の合意も得ずに吸う。「公共の福利」の概念を理解していないのではないか、と疑いたくなるという。

 天皇制をやめて共和制に移行すべきだと清水さんは主張する。「日の丸」や「君が代」が国歌によって押しつけられているが、それらの意味を正しく理解している人は少ない。改憲右派はこれまでの元号をすべて言えるのか。強要するならそれを暗唱でいるくらいの学習をすべきではないか。清水さんは、天皇制はじめ安倍政権の政策を次々と喝破した。

 質疑応答では、天皇制と大統領制の責任の所在について。国家財政の明文規定について。在日外国人の権利について。天皇ビデオメッセージに対する憲法学界の反応について。国民投票での改憲項目についてなど、多くの質問や意見が出された。

 「憲法」という壮大かつ根源的なテーマを、わずか一時間あまりで講演することにはもともと無理がある。清水さんは主催者の意向に応え、無駄がなく、しかし要点をしっかりと押さえた分かりやすい話で聴講者を引きこんでいた。連日連夜全国を駆け回る忙しさのなかで、講師を引き受けていただいたことに、この場を借りて改めて謝意を表したい。なお講演の詳細については、別途公表する予定である。

(隆)

■講演要旨■

配信清水 自民党が2005年に作成した改憲案では、当時取りまとめをした舛添要一が、「こんな復古的な案では国民には通用しない」と反対した。舛添はケチだけどリベラルだった。12年案はかなり復古的だ。

 12年案発表当時は民主党政権。与党との差異化を打ち出す意図や、野党としての気安さがあったのかも知れない。総裁も安倍ではなかった。安倍はその頃党内でほとんど影響力がなかった。総裁は谷垣だった。リベラルといわれた谷垣の下でもこういう案が出てきたことは、自民党じたいが右寄りになったことを示している。

 天皇の行為について、憲法学会では2分説(国事行為と私的行為)と3分説(国事行為、公的行為、私的行為)がある。私は「公的行為を認めるべきではない」という二分説の立場だ。

 ビデオメッセージのなかで明仁自身が「象徴的行為」を連発し、彼はそれをやるのは当然だと言っている。これは明らかに政治的発言である、憲法学会では公的行為や象徴的行為を認めないという議論がある。にもかかわらず天皇みずからが象徴的行為をするのは当たり前だといい、それが負担だから退位させろと言っている。憲法を厳密に解釈すれば、天皇の仕事は増えないはずだ。メディアにはその視点がない。有識者会議も御用学者ばかりだ。

 憲法というと「人権規定」を思い浮かべるが、日本国憲法でさえ第3章たった1つ。残りは統治規定だ。国家を縛るために細々といろいろと書き、それによって人権を守る。

 もともと封建社会を打倒して作られたのが憲法だ。公権力が暴走して国民の権利を破る可能性があるから、憲法規範に回復予防措置を入れている。

 日本は市民革命を経験していない。このかんの運動の盛り上がりも市民革命とは言えない。とにかく権利自由の意識が、主権者意識が希薄な国民だ。もっと自分たちが主体意識を持って運動するべきだ。

 幣原内閣がポツダム宣言を受諾したのに、それに反するような改憲案を出した。そしてGHQが原案を出した。それは単なる押しつけではない。

 日本国憲法の中身は(1章を除いて)素晴らしいが、自分たちで勝ち取ったものではない。そういう意味で、出発点に不十分なところがあるのだから、それを国民が自覚をして、中身と理念を実現する取り組みをする。単に紙に書かれたものではなくて、憲法を自分たちのものにする取り組みをすることが大事だと思う。

 安倍は着々と大統領的首相をめざしている。緊急事態条項が成立すれば、いよいよ大統領的首相が完成する。こういう改憲は絶対に認めてはいけない。草案の恐ろしい中身が多くの人に知られていない。ぜひ周りの人に分かりやすく伝えて欲しい。みなさんの運動に期待しています。

※『憲法を変えて「戦争のボタン」を押しますか? 「自民党憲法改正草案」の
問題点』高文研・2013年

報告:安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!11.19国会議員会館前行動

19国会 11月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前、参議院議員会館前、国会図書館前で「安倍政権の暴走止めよう!自衛隊は戦地に行くな!11.19国会議員会館前行動」を行い、3800人が参加した。

 安倍政権は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に派兵するために国家安全保障会議(NSC/一五日)開催後、戦争法に基づく「駆けつけ警護」などの新任務を付与することなどを盛り込んだ実施計画を決定した。戦争ができる自衛隊作りのための「新任務付与に関する考え方」は、駆けつけ警護を「極めて限定的な場面で、応急的かつ一時的な措置として、能力の範囲内で行う」、活動範囲を「ジュバ及びその周辺地域」、「他国の軍人を駆けつけ警護することは想定されない」などとしているが、いずれも任務遂行のための武器使用が可能だ。たとえ限定地域だとしても小規模の武力衝突が発生すれば、それが連鎖的に拡大していくのが必然だ。威嚇射撃から乱射状態へと直結し、民衆をも巻き込んでいく可能性もある。こういった事態をも想定しながら、グローバル派兵国家に向けた帝国主義軍隊としてレベルアップしていく野望のために自衛隊員に犠牲を強要するとともに民衆に対しても危険な状態へと追い込んでいこうとしているのが実態だ。

 だから安倍首相は、南スーダンが政府軍と反政府軍が内戦状態にあるにもかかわらず、PKO参加5原則は維持されていると情報操作を繰り返し、15日時点でも現地の治安情勢が「比較的落ちついている」などとデッチ上げる始末だ。稲田防衛相にいたっては「自衛隊の国際平和協力活動の良き伝統を守りながら、南スーダンの平和と安定のため活動するよう期待している」と自衛隊員と民衆の命をもてあそぶ発言をしている。それだけではない。稲田は、「命令を発出したのは私自身なので、すべてのことについて責任がある」などと平然と言ってしまう無責任さに満ちている。

 20日、青森市の陸自第九師団(350人)第11次隊先発隊は、JAL機をチャーターして青森空港から出兵する。民間航空会社を戦争動員する徴用の強行だ。「殺す殺される」自衛隊派兵を糾弾し、ただちに撤収せよを呼びかけていかなければならない。

 集会は、明日の青森空港から自衛隊の南スーダン出兵に向けた「戦争法の発動を止めよう! 南スーダン派兵反対! 武力行使絶対反対!」の怒りのシュプレヒコールで始まった。

 国会議員からの連帯あいさつが小池晃参議院議員(共産党)、又市征治参議院議院(社民党)、初鹿明博衆議院議員(民進党)から行われ、共に「南スーダンは内戦状態にあり、自衛隊派兵は犠牲の押し付けだ。戦争法の発動を許してはならない」と訴えた。

  内田雅敏さん(戦争をさせない1000人委員会)は、南スーダン派兵に抗議し、「アジア民衆との共闘、戦争をさせない未来との連帯をかけて総がかり行動は闘っていきたい」と呼びかけた。

 米国の退役軍人平和会(VFP=ベテランズ・フォー・ピース)が発言。 ローリー・ファニングさんは、「広島、長崎に原爆を落とし、東京大空襲を起こしたことを心よりお詫びしたい。米国陸軍に属していたときアフガニスタン戦争に参戦していた。民衆の生活はひどい状態だった。今の南スターンと同じだ。敵味方が入り混じり、いったい誰が味方なのか、敵なのか判断するのがむずかしい。つまり、無実な人たちが犠牲に追い込まれるということだ。南スーダンへ戦争介入すれば、さらに広範囲になっていくかもしれない。日本の憲法九条が無視されている。どうか守ってほしい」とアピール。

 マイク・ヘインズさんは、「沖縄に駐留していたが、沖縄の人々にもお詫びしたい。ドナルド・トランプを大統領に選んだこともお詫びしたい。2003年のイラク戦争に従軍した。大量破壊兵器阻止とテロリズムとの闘いで参戦したが、どちらも嘘だった。米軍は、たくさんの民衆の家庭を襲撃し、嘘の通報でも繰り返していた。女性や子どもたちの叫び声が今でも残っている。支配者たちの嘘を見極めないと皆さんも巻き込まれてしまう。南スーダンでは停戦協定は崩壊している。邦人保護のためだと言っているが、先に邦人を避難させればいいのだ」と強調し
た。

 続いてTPP阻止国民会議の山田正彦さん、高江のヘリパッド建設に反対する若者有志の会、沖縄一坪反戦地主会関東ブロック、志葉玲さん(戦争ジャーナリスト)、安保法制に反対する学者の会、さようなら原発実行委員会、貧困と格差問題に取り組むエキタス、日弁連憲法問題対策本部から発言が行われた。

 最後に今後の行動提起が行われ、とりわけ「高江オスプレイ・パッド、辺野古新基地の建設を許さない!12.10東京集会―最高裁は沖縄の民意に応える判決を!」(日時:12月10日(土)1時半~/日比谷野外音楽堂/主催:基地の県内移設に反対する県民会議、「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委員会、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)への参加を強く呼びかけられた。

(Y)



報告:「日の丸・君が代」強制反対!10・23通達撤回!憲法を変えさせない!誰も戦場に送らせない!10.23集会

23集会 10月23日、学校に自由と人権を! 10・23実行委員会は、日比谷図書文化館で「『日の丸・君が代』強制反対! 10・23通達撤回! 憲法を変えさせない!誰も戦場に遅らせない! 10・23集会」を行い、188人が参加した。

 2003年、石原都知事が押し進める新自由主義と国家主義教育推進に向けて東京教育委員会が10・23通達(卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制)を強要してから一三年がたった。「君が代」斉唱強要に抗議する不起立・不伴奏等を理由にして延べ四七八人の教職員に不当処分されている。さらに再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否も行っている。

 都教委の攻撃は、安倍政権が押し進める教育委員会制度改悪、道徳教育の教科化、教科書検定制度改悪、自衛隊と一体となって宿泊防災訓練の定着化など新自由主義的教育改悪と愛国心教育の先取りであり、戦争法制定を通したグローバル派兵国家建設と連動したものであった。小池都政は、これまでの教育破壊路線を継承し、東京五輪に向けて「日の丸・君が代」を強め愛国心・ナショナリズムの浸透拡大をもくろんでいる。

 被処分者たちは、学校現場、全国ネットワーク構築などの反撃とともに粘り強く裁判闘争を取り組んできた。最高裁判決(2011年5~7月、2012年1月、2013年9月)は、10・23通達について職務命令は思想・良心の自由を「間接的に制約」するとし、「違憲とはいえない」として戒告処分を容認したが、都教委の減給処分・停職処分を取り消した。

 続いて河原井さん根津さん07年停職処分取消訴訟は、最高裁で戒告処分取り消しと損害賠償が確定した。東京「君が代」裁判第3次訴訟でも1審・2審で減給・停職処分取り消しが確定している。10・23通達関連裁判での処分取消合計数は67件・57人となった。

 しかし都教委は、違法処分を反省せず再処分を繰り返し、被処分者に対して「思想転向」を迫る「再発防止研修」を強化した。学校現場では職員会議での「挙手採決禁止」を含む「学校経営適正化通知」(2006年4月13日)以降、教職員に対して露骨な統制管理を強行し、抗議・意見を許さない現場に追い込んでいる。実行委は、都教委の攻撃に屈せず、東京の学校に憲法・人権・民主主義・教育の自由をよみがえらせるためにこれまで闘いの成果を確認し、新たな闘いに向けて確認した。

 集会は、近藤徹さん(「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会 )から実行委あいさつが行われ、「安倍政権は、『国家に従順な人づくり』の道を突き進んでいる。東京における自衛隊との連携による都立高校の宿泊防災訓練、教育課程の介入、『国旗・国歌法』に関する記述を理由とした実教出版の日本史教科書の排除などはその先取りだ。『お国に命を投げ出す』子どもづくりを狙うものだ。『戦争する国』を許さず、『子どもたちを戦場に送らない』ために闘いを広げていこう」と訴えた。

 10・23通達関連裁判訴訟団・元訴訟団が登壇し、一四団体の裁判闘争の取り組みを報告し、新たな闘いに向けたて決意を表明した。

 青井未帆さん(学習院大学教授)は、「戦争ができる国と教育」をテーマに講演した。

 青井さんは、義父が戦争動員されるプロセスと反省の手記などを紹介しながら「戦争は教室から始まる」実態を告発した。そのうえで①第13条( 個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重)、第24条(個人の尊厳と両性の本質的平等)を否定する自民党改憲草案批判②民主主義と国民主権の現状分析③立憲主義を否定する安倍政権を批判し、「政治を憲法に従わせる」観点から今後の課題を提起した。

 特別報告が澤藤藤一郎弁護士(東京「君が代」裁判弁護団副団長)から行われ、「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」を報告した。 

 澤藤さんは、①「10・23通達関連訴訟全体の流れ②最近の諸判決とその要因③訴訟での勝利への展望を提起し、「最高裁は、権利侵害論については語ったが、制度論については語っていない。『主権者である国民に対して、国家象徴である国旗・国歌への敬意を表明せよと強制することは、立憲主義の大原則に違反して許容されない』という意を尽くした主張に、判決は応えていない。憲法20条(信仰の自由侵害)、『教育の自由』侵害の主張にも、子どもの権利条約や国際人権規約違反についても、最高裁は頑なに無視したままである」と批判した。

 第2の特別報告として東京高校生平和ゼミナールが「思いを語る―18歳選挙権、広島、沖縄、憲法」をテーマに戦争反対国会デモなどの取組みを紹介し、今後の戦争反対運動に向けて語った。

 最後に集会アピールを確認し、都教委に対する請願行動の取組みへの参加が呼びかけられた。

(Y)

報告:10.6 戦争法廃止!憲法をいかそう!さらなる広がりを求めて 総がかり行動シンポジウム

総がかり 10月6日、戦争させない・9条を壊すな!総がかり行動実行委員会は、東京・北とぴあで「戦争法廃止!憲法をいかそう!さらなる広がりを求めて 総がかり行動シンポジウム」を行い、900人が参加した。

 高田健さん(解釈で憲法9条件を壊すな!実行委員会)が主催者あいさつ。

 福山真劫さん(戦争をさせない1000人委員会)は、「総がかり行動実行委員会の取組み経過と今後の取組み方針」を次のように提起した。

 総がかり運動の特徴は、
①安倍自公政権の暴走の中で、平和・民主主義・憲法が戦後最大の危機にあるとの認識がある
②3・11を契機に自らがかかわってきた運動・運動体の弱点・限界についての自覚がある
③労働団体と市民団体、市民との共闘をめざしてきたこと
④運動経過と立場の違いを超えて、従来分岐していた団体の共闘を形成してきた
⑤政策の実現をめざして選挙闘争も含めて野党共闘をめざしてきた―ことだ。従来にない画期的な市民運動の高揚をつくりだしている。

 今後の主要な取組みとして
①戦争法反対行動(毎月19日行動、対政府交渉、青森現地集会)
②憲法改悪反対闘争(5・3集会)
③沖縄課題で「国会包囲実行委員会」・「オール沖縄会議」との連携強化―「沖縄県民の民意尊重と、基地の押し付け撤回を求める全国統一署名」の取組み
④貧困・格差課題
⑤衆議院選挙闘争
⑥違憲訴訟支援
⑦12月10日、沖縄大連帯集会と沖縄現地派遣―を提起した。

 沖縄コーナーでは「寿」のミニライブ、一坪反戦地主会関東ブロックから高江ヘリパッド工事阻止闘争と機動隊の弾圧糾弾、辺野古新基地反対闘争への支援を訴えた。

 シンポジウム「総がかりのこれまで・これから」では、3人のシンポジストが以下のように問題提起し、論議を深めていった。

 中野晃一さん(上智大学教授)。

 「総がかり行動は、憲法共同センター、1000人委員会、九条壊すな!など関連団体、新しい人々も参加している。これまで平和運動を担ってきた運動体が党派性によって分断されるところがあったが、その垣根を越えて一緒にやるようになったことは画期的だった。国会前の毎週木曜日行動によって新しい人々も参加できる場を作ったことは大きかった。シールズもできて若者たちも参加するようになった。野党議員を呼び出して発言させ、その後の野党共闘に結びついた。市民連合もできた。戦争法の強行裁決後も『19日』抗議行動に続くように抵抗の基盤を作り上げていた」。

 「総がかり行動で市民の共闘体制を作り、野党を呼び込むことを根気強く行ってきた。現在の新潟知事選、東京・福岡の衆議院議員補選は、厳しい闘いだが、投げ出すことはできない。どうやって野党共闘と市民共闘を強化していくか。戦争法に反対し立憲主義を取り戻す闘いは、個々人の尊厳を守る政治だ。戦争は個人の尊厳を踏みにじる最悪なものだ。個人の尊厳をいかに実現し、肉付けしていくかが課題だ」。

 高野孟さん(「インサイダー」編集長、「ザジャーナル」主幹)。

 「参議院選野党共闘と今後の課題について話したい。参院選の結果は、民進党の惨敗、野党統一は善戦だった。32の1人区で野党共闘が成立し、11区で勝利したが画期的だ。問題は戦争法と憲法の問題を中心にした争点にやりきれなかった。民進党の中には集団的自衛権に賛成派がおり、連合の中の電力労連を筆頭にして『共産党とは一緒にやれない』という部分もいたから、野党共闘に至る時間がかかってしまった。11区は、決して戦争法反対で勝ったわけではなく、沖縄は辺野古問題、東北などの農業圏ではTPPに対する不安が大きかった。福島、鹿児島県知事選では原発が争点だった。人々にとって切実な争点があるところでは勝った。つまり、安倍政権の悪いことを一括りにして闘うことができなかった。命が脅かされていることをメインにして括る必要があった。個別政策を積み上げていくのではなく、大づかみでやっていくことだ」。

 「安倍政権は、直線的に突進できず、諸矛盾が現れている。憲法審査会の入口での踏みとどまり、アベノミクスの失敗、天皇の『譲位』問題と日本会議との軋轢、TPPに反対の米大統領候補など歯車が合っていない。あげくのはてに民進党の野田幹事長の配置によって、かつての野田民主党政権を踏襲するならば自公民連立に結び付く危険性を持っている。これを止めるために沖縄の闘いを勝たせることが重要になっている」。

 渡辺治さん(一橋大学名誉教授)。


 「参議院選挙の結果は、安倍政権の最低限の獲得目標を達成させてしまった。もう一つの顔は、野党共闘によって32の1人区で11区で勝ち、安倍政権の大勝を阻止した。この闘いをみんなに見えるように初めて示した。戦争法反対運動がなかったら四野党共闘はなかった。今後は共闘を豊かに、いかに強化していくのかかが課題となった」。

 「安倍政治に代わる受け皿を提起することによって無党派層、自民・公明党支持層まで切り込んだ。だが皿に盛る料理がなかった。人々は、平和の問題だけじゃなくて、貧困と格差、介護・保育所問題、非正規労働問題など暮らしの問題で苦しんでいる。四野党と市民連合の政策協定ではアベノミクス批判も出していた。平和と暮らし関連する法案も提出した。つまり、平和、福祉、抑圧の政治に対する民主主義の政治を実現するために一緒になっていることを人々にもっと浸透させていくことが課題だ。平和と暮らしの両輪を運動の中で提起していくことだ。安倍政治に代わる積極的なイメージ像を出していこう。総がかり行動を全国各地にその担い手を作っていこう。沖縄・基地と辺野古反対、貧困と格差、雇用と賃金、社会保障問題を正面から取り組んでいこう」。

 最後に司会の土井登美江さん(解釈で憲法9条件を壊すな!実行委員会)が閉会のあいさつを行った。

(Y)

報告 : 9.22さようなら原発さようなら戦争大集会

IMG_1424 九月二二日正午から、東京・代々木公園野外ステージで「9・22さようなら原発さようなら戦争大集会」が「さようなら原発」一千万署名市民の会の主催で開かれ、九五〇〇人が参加した。東京は早朝から激しい雨が降り続き、集会中も止むことがなかった。それにもかかわらず、福島や北海道、福井など全国各地から参加者が集まった。会場には多くのテント・ブースも並んだ。

 正午から第一部、福島被災者からの訴え、北海道の運動の報告が行われた。そして、寿の歌が参加者と一体となり披露された。

 まず、福島からの報告が行われた。長谷川健一さん(飯舘村、ひだんれん共同代表)。「飯舘村出身です。汚れた村になった。遅れて避難したので断トツの被ばくをした。八人家族で牛五〇頭を飼っていた。村は悲惨な状況になっている。今年の七月末フレコンバッグが一八〇万個。一カ月で一〇万個増えている。何の保障も確約もなく、来年の三月末に避難解除になる。自己責任で帰れと。限界を超えている」。

 「国に求めていることはヒロシマ・ナガサキで行われているような、健康手帳を交付し医療費を無料にすることだ。いずれは村に帰る。農家がほとんどなので、高齢者だけの村になるだろう。そこで生産・生活しなければならないので、チッソが汚染された魚を買い取ったように、売れないものを買い取ってほしい。チェルノブイリに行ってきた。悲惨であった。二度と原発を再稼働させるな、原発をなくす運動をやっていこう」。

 蛇石育子さん(福島県郡山市議)が八〇〇〇Bq/㎏以下の放射性廃棄物なら安全なので再利用するという国の方針を批判し、「東電が管理すべきである。放射能汚染土壌の処理については、何よりも安全安心対策を最優先すべきで、汚染土壌を再利用することは、放射線被ばくを軽視し許容する言語道断の方針だ」と批判した。そして、具体的に①県中浄化センター②産業廃棄物最終処分場の建設予定③原子力バックエンド推進センターによる焼却灰減容化実証実験について紹介し批判した。

 中手聖一さん(避難の権利を求める全国避難者の会共同代表)は「今、札幌に避難している。自力で避難せざるをえなかった被災者を国は放置してきた。避難者は宙ぶらりんの生活を強いられてきた。今、母子避難者が増えている。避難する権利がある。住宅保障があるべきだ。住宅支援の継続を求めて行動を起こしている」と話した。

 長田秀樹さん(北海道平和運動フォーラム代表)は「三つの課題に取り組んでいる。①泊原発再稼働反対②幌延での高レベル放射能廃棄物地層処分研究反対③大間原発(青森県)建設反対。泊原発3号機(90万kW)の再稼働(2017年)に向けた審査が山場にきている。敷地内の断層が問題になっている。北海道は一月が一番電力を使うが原発の電力がなくても電力不足は起きていない。核の廃棄物は持ち込ませないという県の条例が作られた。二〇〇一年から地層処分研究が始まったが二〇二一年頃には施設を全部撤去して終わらなければならないことになっている。幌延で毎年反対の集会を開いている。今年は三一回目を開く」と報告した。



 午後一時半から、第二部が開かれた。澤地久枝さん(呼びかけ人)が「もんじゅを止めると決めたのに、なぜ国は原発を止めるという勇気をもたないのか。福島原発問題は何一つ解決していない。ふる里を奪われた。戻って行く所がない。今後廃炉代金が電気代に上乗せされる。被ばく問題、患者が増えている。廃炉に向けて働く人の被ばく労働問題、賃金が三万から一万円を切るようにされている。不払い賃金問題で訴訟している労働者もいる」と問題点を指摘し、主催者あいさつを行った。

 武藤類子さん(ひだんれん共同代表)が「避難解除、賠償の打ち切り問題、とても困っている。生活の再建ができない。途方にくれる人もいる。家を奪われた。自力避難者も強制避難者も両方とも救済すべきだ。国や県に交渉・申し入れを行っている。現実は厳しい。一〇月二〇日院内集会などを予定している。帰りたくても帰れない。誰が帰れなくさせたのか。甲状腺ガンの子どもが一七四人に増えた。子ども基金を立ち上げる。雇用を保障する制度が必要だ。命が守られる社会を作ろう」と訴えた。

 アーサー・ビナードさん(詩人)。「この間の台風の大水で地下水が地上に達して地上水になっている。毒水をどうするのか。東電は希望にあふれる対策をとっていると言っているが。凍土壁で汚染水を遮断していると言う。凍らせて止める。凍らない凍土壁。新しい日本語が生まれてくる。『凍土のつまり』」。「東京電力は社名を代えた。東京電力フォールデングス。責任逃れだという人がいる。良い名前だと思う。『ホール』、穴が開いているのだ」。

 「プルトニウムを平和利用すると言っているが本音は核武装したいのだ。オバマ米大統領が核兵器を先制しない宣言をし、核廃絶に向けたアピールをしようとした。安倍はそんな約束はしないで欲しいと要請した。とんでもない話だ。核兵器・原発に終止符を打とう」。

 木内みどりさん(俳優)が落合恵子さんのアピールを代読した後、「キューバ革命がなぜ起きたのか知りたくてキューバに行ってきた。一九五八年の革命成功後の革命広場に一〇〇万人集会が開かれた。六〇〇万人の人口だったので、半分が動いたことになる。今の日本だと六分の一で二〇〇〇万人。私なりに二〇〇〇万人を動かす一人としてやっていく」と語った。布川さん(高校生平和大使)が平和な世界をめざす一万人署名について語った。

 宮下正一さん(原子力発電に反対する福井県民会議事務局長)がもんじゅ問題について発言した。

 「一九九五年八月にもんじゅの運転開始。同年一二月に冷却剤ナトリウム火災事故。二〇一〇年、燃料交換用の炉内中継装置が設計の問題で、原子炉容器内に落下するトラブルを起こす。二〇一二年、九〇〇〇点の点検漏れが発覚。二〇一五年規制委が今までの原子力機構が信用できない。新しい組織でやり直しを勧告したが政府は新しい機構を提起できなかった。こんなにデタラメはない。悪魔の原子炉だ。プルトニウムは茶さじ一杯で一〇〇〇万人もの人がガンになり死んでしまう毒性の強いものだ。原子炉が暴走した場合、制御棒を抜くしか止める方法はない。金属ナトリウムは水など反応すると大爆発する危険なものだ。高温で運転するので配管が破断する可能性がある。爆発すれば大量の放射能が出る。もんじゅを運転させてはならない。県などはカネのことばかり考えて廃炉にするなと言っている。年末までに大きな動きがあるだろう。県民は止めたいと思っている。まだ、生き返るかもしれない。声を集中してほしい。必ず勝つ。勝つまで闘うのをやめない」。

 協力団体から、木村辰彦さん(「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲行動実行委)が高江の攻防、九・一六辺野古埋立て不当判決について報告し、共に闘うように呼びかけた。

 福山真劫さん(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委)が、「9・19国会包囲集会が二万三〇〇〇人、全国三〇〇カ所で行われたこと、今後、南スーダンで自衛隊が駆けつけ警護を行い、戦争に参加すること、それを阻止するために一〇月三〇日、自衛隊が出発する師団のある青森現地で反対集会を行う、そして、沖縄基地建設反対の統一全国署名を行うこと」を報告し参加するように訴えた。最後に、鎌田慧さん(呼びかけ人)が「原子力船むつを闘いによって廃船にしたことを思い起こし、もんじゅの廃炉という歴史的出来事を記憶し、さらに脱原発・戦争やめろ、沖縄連帯を訴え」閉会のあいさつとした。集会の後、デモが予定されていたが集会の途中では豪雨だったのでデモは中止された。九月二六日から臨時国会が始まる。闘いの秋、安倍政権と対決し、安倍の暴走を止めるようにがんばろう。

(M)

報告:強行採決から1年!戦争法廃止!9・19国会正門前行動

9.19総がかり 9月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、国会正門前で「強行採決から1年!戦争法廃止!9・19国会正門前行動」を行い、2万3000人が参加した。450カ所でも連動した戦争法廃止集会が取り組まれている(主催者発表)。

 憲法違反の戦争法強行制定から1年。安倍政権は、自衛隊のグローバル派兵拡大にむけて11月に南スーダンへ国連平和維持活動(PKO)として派兵する。

 安倍首相は、9月12日、官邸で「自衛隊高級幹部会同に伴う総理主催懇親会」で、①戦争法とセットで新たな日米ガイドラインを策定、②統合幕僚監部に部隊運用に関する業務を一元化した統合運用体制へと踏み出したことを確認し、「必要なことは、新しい防衛省・自衛隊による『実行』です。国民の命と平和な暮らしを守り抜く。『積極的平和主義』の旗を高く掲げ、世界の平和と安定、繁栄に、これまで以上に貢献していく。今こそ、『実行の時』であります」と統合幕僚長、陸海空の幕僚長、部隊の長ら幹部に向かって訓示し、戦争ができる自衛隊作りにむけて気勢を挙げた。

 その第1ハードルとして内戦状態にある南スーダンに自衛隊を派兵し、帝国主義軍隊としてレベルアップさせようとしている。南スーダンは、2013年末からキール大統領派とマシャール前第1副大統領派と武力衝突を繰り返している。首都ジュバでは、7月10日~11日、反政府勢力が七階建てビルに立てこもり、政府軍と大規模な戦闘が発生し、二七〇人以上の死傷者が出ている。ビルの隣に陸上自衛隊の宿営地が設営され、戦闘を逃れたジュバ市民を受け入れていた(共同通信/9・17)。

 ところが安倍政権は、PKO協力法の「参加5原則」の「停戦合意の要件」を逸脱しているにもかかわらず、グローバル派兵の既成事実にしがみつき、7月の戦闘に対しても菅義偉官房長官は「武力紛争が発生したとは考えていない」などと居直り、陸自隊員の撤収を否定した。つまり、戦争法によって「駆け付け警護」と「宿営地の共同防衛」の任務を加え、武器使用基準を緩和し「人を殺し、殺される」軍隊として内戦介入へと追い込もうとしているのだ。

 すでに南スーダンに派兵予定の陸自第9師団第5普通科連隊(青森市)は、敵対武装集団との戦闘を想定した「駆けつけ警護」「宿営地の共同警護」訓練、警告射撃と射殺訓練を開始している。同時に安倍政権は、戦闘による自衛官が戦死した場合、賞恤金(弔慰金)の支給上限を6000万円から9000万円に引き上げることまで検討に入っている。自衛隊員の命と引き替えにしたグローバル派兵国家建設へと突進しようとしている。自衛隊の11月スーダン派兵を許してはならない。

 集会は、「戦争する国絶対反対! 戦争法は憲法違反! 憲法守ろう命が大事! 憲法改悪絶対反対!」のシュプレヒコールで始まった。

 岡田克也衆議院議員( 民進党前代表 ) は、「憲法違反の法律は何年たっても憲法違反だ。廃止していくのが国会の仕事だ。市民と野党が協力して総選挙を戦っていく。民進党は、新しいリーダーが誕生した。考え方は全く変わっていない。共に闘っていきたい」と発言。

 さらに志位和夫衆議院議員(共産党委員長)、福島みずほ参議院議員(社民党副党首) 、木戸口英司参議院議員(生活の党)から戦争法廃止と野党共闘に向けた決意表明が行われた。

 高田健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)は、「11月、青森市の陸自第九師団第五普通科連隊は、重武装して内戦状態にある南スーダンに派兵される。政府は自衛隊員が死ぬことを前提にしている。自衛隊員が死ぬことはよくない、自衛隊員が人を殺すことは絶対によくない。総がかり行動実行委員会は、10月30日に青森現地で抗議行動を行いたい。沖縄辺野古新基地反対・高江ヘリパッド反対と連帯しながら、あらゆるところで自衛隊派兵反対を訴えていこう」と呼びかけた。

 続いて清水雅彦さん(戦争をさせない1000人委員会事務局長代行)、小田川義和さん(戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター)のアピール。

 連帯あいさつが安全保障関連法に反対する学者の会、立憲デモクラシーの会、林田光弘さん(元シールズ)、安保関連法に反対するママの会、山岸良太さん(日弁連憲法問題対策本部)、沖縄・高江ヘリパッド建設阻止闘争に参加した沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロックから行われた。

 井筒高雄さん(元自衛官)は、「南スーダン派兵によって自衛隊員の命が奪われる危険性がある。隊員が負傷しても不十分な戦傷医療態勢しかない。内戦状態にあり、難民が自衛隊宿営地に避難するほどだ。現地邦人、日本大使館は、ほとんど脱出している。海外派兵の目的は、実戦するだけだ。武力だけで平和がつくれるわけはない。安倍さんたちの命令によって自衛隊員が死ぬかもしれない、人を殺すかもしれない。この恐ろしさをわかっているのか。自衛隊員が死んだら、情報操作されながら国葬をやって、その先は憲法改悪だ。南スーダンの戦争実績にもとづいて中東・アフリカに武器輸出をねらっている」と糾弾した。

 最後に、実行委員会から行動提起。参加者全体でシュプレヒコールを国会に向けて行った。

(Y)

報告 : 6.5全国総がかり大行動、国会前に4万人

IMG_1233民衆の意思を行動で表現!

 六月五日午後二時から、国会正門前をメインステージにして、国会を包囲する「明日を決めるのは私たち―政治を変えよう!6・5全国総がかり大行動」が6・5全国総がかり大行動実行委員会の主催で開かれ、四万人が国会を取り囲み、全国でも一〇〇カ所以上で同様の行動が行われた。

 安倍政権は来年四月に予定していた消費税一〇%への引き上げを延期することを目玉にアベノミクスでデフレからの脱却、高成長の実現をうたい文句に七月一〇日投票の参院選を決めた。衆参同時選挙も取りざたされていたが結局衆院選は見送られた。今年の通常国会が始まる時、安倍は参院選で、三分の二を確保し、憲法改正に打って出ると明言していたにもかかわらず、憲法改正に反対、九条を守れとする世論が六割を占めている現状で、憲法改正を前面に打ち出し、それを焦点化することから逃亡した。

 こうした情勢の中で、参院選で「憲法改悪反対・戦争法を発動させない」ことと経済・福祉が一体のものであることを焦点化させ、野党が統一候補を立て、安倍政権を退陣に追い込むことが求められている。こうした民衆側からの意思を大胆に表現するものとして国会包囲・全国大行動が行われた。

改憲反対、貧困格差の是正を

 集会は戦争法反対のコールの合唱で始められ、山口二郎さん(立憲デモクラシーの会)が「今回の参院選では問われているのは憲法を守るかどうかだ。平和憲法を守ろうという人々が増えている。参院選では三二の一人区すべてで野党統一候補が実現した」と最初の発言を行った。次に枝野幸男さん(民進党)、山下芳生さん(日本共産党)、吉田忠智さん(社民党)が「野党統一候補は実現したが負けてしまったというわけにはいかない。選挙は勝たなければならない。市民と政党がいっしょになって安倍政治に終止符を打とう」と力強く発言した。選挙に勝つための「野合」という自民党からの批判に対して、「アベノミクスによる貧困・格差の是正。TPP・沖縄問題など安倍の強権政治に反対。憲法改悪に反対する」という政策でも合意していることを表明した。

 午後二時半に全国一斉コールを国会に向けて行った。「戦争法今すぐ廃止、みんなの力で必ず廃止、戦争法の発動止めよう。戦争する国絶対反対。憲法改悪絶対反対、武器輸出反対、辺野古新基地建設反対。貧困・格差なくせ。原発いらない、再稼働反対。アベ政権はただちに退陣、選挙に行こう、政治を変えよう、参院選は野党が勝利、市民も野党もまとまるぞ」。

命をないがしろにする政治NO!

 続いてスピーチに移った。湯川れい子さん(音楽評論家、作詞家)は「音楽活動を五五年行い、八〇歳になる節目の年。五〇年前にビートルズがやってきた時、『武道館を貸すな』と読売新聞の社主の正力松太郎は言っていた。ビートルズは『楽しく平和に生きようよ』と歌っているのが分かっていなかった。私は五〇年間原発に反対してきた。原発を攻撃されたら逃げることはできない。かけつけ警護を自衛隊が行えば、日本が攻撃されるかもしれない。日本は一番攻めやすい国だ。軍隊はいらない。これは私の感性だ」と話した。

 高野孟さん(ジャーナリスト)は「五六年前の高校二年生の時、六〇年安保反対のデモをした。その時よりも政治は悪くなっている。闘いはこれからだ。アベ政治、こんな世の中残して死ねるかという思いだ。今度の参院選の焦点は安保ではなく、福祉だという人がいるが、それは違う。安保と福祉は全部命がかかっている。命をないがしろにするアベと対決しよう」と語った。

 浦田一郎さん(明治大学教授)は憲法九条実現のために努力したいと話した。日弁連の山岸良太さんは「日弁連は三年連続で、『安保法は憲法違反が明らかだ』と決議した。違憲の法律が有効になることはない」と断言した。

奥田愛基さん(SEALDs)は、安倍が言ってきた「経済はよくなる」などのウソを暴き、未来の子どもたちに顔向けができるのかと問いかけ、菅原文太さんの映画「仁義なき戦い」での「タマは残っているぜよ」のセリフの意味が、どんなに絶望的な時も、「タマとは出会いであり、愛が残っている」と紹介し、がんばろうと語った。

星野さなえさん(安保関連法に反対するママの会)は二歳と四歳の子どもを持っていることを紹介し、「命がけで産み育てている子どもたちが戦争で命を奪われるのはたまらない。五月五日新宿での宣伝で自衛官の母が『もし今回の戦争法で死んだ場合、安倍さんは命を返してくれるのか』と訴えていた。もう誰も殺されないで」と話した。


沖縄県民大会に呼応し6・19へ

 古川健三さん(違憲訴訟の会)は「東京で五〇〇人以上が戦争法は憲法違反だと提訴した。福島県いわきで二〇〇人、そして埼玉など全国で続々と訴訟が行われていく」と報告した。田中宏さん(一橋大名誉教授)は「昨年の一一月に韓国人・中国人を招いて戦争法廃止の集会を行おうとしたら、外国人に戦争法廃止などと言わせないと、入国を拒否した。韓国とはノービザなので入国できたが、中国人は入国できなかった。これに対して、中国人三人と日本側の主催者三人が日本国を相手に裁判を始めた。別に、朝鮮高校生が高校無償化から除外されたことに対して国を相手に裁判を行っている」と報告した。

 高田健さんが「野党が国政選挙で統一候補を立てて闘うのは政治史上なかったことだ。参院選に勝利しなければならない。そして安倍を倒し、自衛隊の南スーダンでの駆けつけ警護をさせない。六月一九日、沖縄女性虐殺糾弾、辺野古新基地建設を許さい国会行動への参加を」と訴え、まとめとした。最後に国会に向けたシュプレヒコールを行った。

(M)

報告 : 反G7名古屋5.21集会&デモ

IMG_0529 名古屋市立教育館講堂で5月21日、講師にイラクの子どもを救う会代表でフリージャーナリストの西谷文和を招いて「G7伊勢志摩サミットを問う!講演集会」(主催:G7伊勢志摩サミットを問う集会実行委員会)が開かれた。約70人が参加した。

今回の講演は映像の解説を中心に進められ、G7における「テロとの戦い」の欺瞞を深くえぐる内容であった。同時に事実の背景を報道しないメディアの欺瞞を追及するものであった。

講師は一昨日までシリアのイスラム国支配地域にいたとのこと。これまでISへの空爆は10,000回以上行われており、空爆によりシリアの多くの子供たちの命が失われている。日本はテロの有志連合に入っている日本とも無縁ではない、と指摘した。

講演では現在までのシリアの内戦の歴史がスライドで説明された。そもそも中東で戦争が多い原因は宗教の違いで戦争が行われているのではなく、ヨーロッパ列強の植民地支配のなかで民族対立、宗教対立があおられ戦争が発生している地域背景について述べた。スライドでは、講師が自ら取材、政策したシリア現地の映像も紹介され、臨場感あふれる内容であった。

トルコからシリアに入り、さらにカメラは空爆で破壊された激戦地に進み衝撃的な映像が続く。アサド軍と自由シリア軍が対立して壮絶な銃撃戦が続いている地域ではほとんど人が歩いていない。人がほとんどいない街で、カメラは「アラーは偉大なり」と叫びながら機関銃を連射する兵士。長引く戦争が日常となっている異常な状況のなかで銃弾、戦車砲の破片が取り除かれないまま、麻酔薬のない病院に放置されている子供たちが映し出す。

映像は続いてIS(イスラム国)のものに切り替わる。石油の強奪をもくろんだ米国、欧米の資本がもたらした数年間のシリアの無政府状態、マリキ政権によるスンニー派の虐殺を背景に台頭したISはクルド人虐殺を始めた。

罪なき人々が虐殺されても動かなかった米国だったが、自らの油田が危うくなった段階で空爆を始めた。シリア内戦による大量の武器の調達により潤う戦争商人によりシリアの内戦は泥沼化、長期化させられる。ISの正体は、米国がイラクに無謀な戦争にもってもたらされたものである。

映像のあと講師は、わかりにくい戦争、テロとの戦いによって儲け続けたい死の商人らが存在するため、本来取り締まれたISやアルカイダの台頭を招いた、と指摘。歴史的背景を含めてわかりやすく説明する必要があるメディアが役割を果たしていない、と会場に取材に来ているマスコミに問題提起した。

また、諸悪の根源は米国にあるが、米国の後方支援のために集団的自衛権を行使して憲法の解釈を変え、日米ガイドラインを変えた日本にも「米国の正義の戦争」の責任の一端があることを指摘した。講師はさらに、最近のパナマ文書の暴露にも触れ、戦争法と格差拡大は密接につながっていることも訴えた。

講演の終了後、約80人の参加者が名古屋の繁華街の栄を中心にメッセージボード、横断幕、旗を掲げてデモ行進を行った。名古屋の街に「Attac.jp」の%の旗、「アジア連帯講座」の旗等がひるがえった。デモの参加者は大量の公安政治警察が過剰警備するなか、G7の欺瞞性を市民に訴えるとともに、世界経済の問題、沖縄県で起きた米軍属による女性遺棄事件への抗議の声を上げた。

今回の集会、デモでは大量のマスコミへの対応が行われた。デモの終了後にネットで検索をしたところ、相当数の記事がヒットしている。名古屋の主要な通信社、新聞社、テレビ局が取材・報道を行った今回の集会、デモは、社会的な影響が大きかったといえる。

(山本)

報告/戦争法発動させない!参議院選挙野党勝利!安倍内閣は退陣を!5.19議員会館前行動

配信用/糸数さん沖縄・女性殺害事件/糸数慶子参議院議員が糾弾!

 5月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前~国会図書館前で戦争法廃止に向けた「毎月19日行動」として「戦争法発動させない!参議院選挙野党勝利!安倍内閣は退陣を!5・19議員会館前行動」が取り組まれ、4800人が参加した。この日の午後、衆院第1議員会館で「戦争法の廃止を求める2000万人統一署名」提出集会が行われ、1200万筆が集まり、継続して取り組んでいくことを確認している。

 5月22日から陸上自衛隊第7師団(350人)第10次隊が南スーダン国連平和維持活動(PKO)に向けて新千歳空港から定期・チャーター便の民間機を使って出兵する。南スーダンでは、政府と反政府派の内戦が続き、和平合意(2015年)し移行政府を立ち上げるとしているが、大量の避難民が出ている。2月17日、南スーダン・上ナイル州の州都マラカルの国連民間人保護区域で武力衝突が発生し、18人死亡、36人負傷、約600人(子どもも含む)している。

 緊迫した現地状況について北海道新聞(4・22)が「南スーダンPKOの陸自、13年末に緊迫状況 文書で判明 全員が防弾チョッキ、緊急撤収計画も作成」で暴露している。自衛隊の内部文書だから、当然、安倍政権はこの危険な状況について認識している。だからこそ参院選前の事件発生を避けるために、戦争法施行後の自衛隊派兵の任務に「駆けつけ警護」、「安全確保業務」、「宿営地の(他国軍との)共同防衛」などを加えることを秋に先送りにしたのだ。だが事態の急変を避けることはできず、いつでもどこでも「人を殺し、殺される」戦場となる。戦争法の発動を許さず、戦争拡大のための派兵を許してはならない。

 なりぞうさんのプレコンサート後、国会に向けて「戦争法は絶対廃止!辺野古に基地は作らせないぞ!原発再稼働絶対反対!参院選挙はみんなで勝利!安倍内閣はさっさと退陣!」のシュプレヒコールを響かせ、集会が始まった。

 野党各党代表あいさつが吉田忠智参議院議員(社民党党首)、志位和夫衆議院議員(共産党委員長)、小川敏夫参議院議員(民進党)から行われ、参議院の1人区で32のうち29で野党統一が実現していることを明らかにした。

 さらに民進党、共産党、社民党、生活の党で党首会談(19日)が行われ、①来年4月からの消費税10%への引き上げに反対する。その他の共通政策について一致点を確認し、積み重ねていく②参院1人区のすべてで野党統一候補を実現するとともに、その勝利のために全力をあげる③衆院選についてできる限りの協力をおこなうこととし、その具体化を加速する④安倍内閣不信任決議案を共同で提出することを検討していく―を報告した。

 参加団体からの発言として清水雅彦さん (戦争をさせない1000人委員会)、高田 健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)、笠井貴美代さん (憲法共同センター)から行われた。

 糸数慶子参議院議員(沖縄社会大衆党委員長)は、沖縄県うるま市の島袋里奈さん殺害事件を次のように厳しく糾弾した。

 「いったいいつまで沖縄の私たちは、このように人権を脅かされ、普通の生活すら認められないのか。今、この状況を怒りと悲しみで一杯です。米兵に殺害された島袋さんは、わずか20歳という短い人生を、これからの希望に満ちた人生を歩むことなく、元海兵隊の30歳の米兵によって残念ながら殺害され、今日、遺体となって沖縄の金武町で発見された。この現実に直面して私は言葉がありません。1955年、米兵によって殺害された由美子ちゃん事件は嘉手納に遺体が遺棄された。1995年少女暴行事件など数限りなく続く、米軍基地があるゆえに発生する事件。いったいどれだけの命が奪われて、どれだけの悲しみが沖縄の人たちを、これからも先も苦しめるのか。とんでもないと思っています」。

 「あの辺野古に新しい基地を作ることに対して、なぜ80歳、90歳のおじいや、おばあが座り込んで反対するのか。生きているこの命をかけても新基地に反対しているのか。戦争中の事件や事故、悲しみもさることながら、今は『平時』です。でも戦争と同じようなことが、米軍によって引き起こされる。私たちは何度も抗議行動をしました。何度も日米両政府に訴えました。でもこのような被害が、今、20歳の命を奪った。この現実に直面して悲しみも怒りもありますが、遺族の方のやりきれない怒りを、悲しみを考えると、私たちは沈黙したほうがいいのかどうなのかと、今、沖縄の地元で多くの女性たちが話し合っています」。

 「私も子どもがいます。起こった場所は、沖縄の県民が普通に住んでいるところです。誰でもこのような事件にあう危険があるなかで生活をしています。皆さんと一緒に戦争法を追い込んでいこう。サミットにオバマさんが来て何を語るんでしょうか。広島に行って何を語るんでしょうか。許せません。地位協定さえ変えてくれない。戦争につながる全てに反対し、安倍政権打倒のために頑張っていきたい。県民は怒りで一杯だ。皆さんと共有し、解決のために何ができるか考え、行動に移していきたい」。

 さらに大城 悟さん (沖縄平和運動センター)、中村 司さん (沖縄統一連)は、島袋里奈さん殺害事件糾弾、米軍基地撤去、辺野古新基地反対、戦争法廃止をアピールし、オール沖縄の闘いを報告した。

 次に奥田愛基さん (SEALDs) 、山岸良太さん (日弁連憲法問題対策本部本部長代行)が発言し、最後に藤本泰成さん (戦争をさせない1000人委員会)が「6月5日の国会包囲行動」への参加を呼びかけた。

(Y)


【報告】5.3憲法集会 5万人の大結集

IMG_11305万人の大結集

平和といのちと人権を!明日を決めるのは私たち
5.3憲法集会


 五月三日午後一時から、有明防災公園(東京臨海広域防災公園)で「平和といのちと人権を!明日を決めるのは私たち5.3憲法集会」が主催:5・3憲法集会実行委員会、協賛:戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合で開催された。昨年横浜で初めて統一集会が開催され三万七〇〇〇人が集まったが、それを上回る広い会場を埋め尽くす五万人が集まった。

 午前一一時から、会場入り口付近にはたくさんのブースが並べられ、イベント広場ではライブが行われた。本会場では正午から、きたがわてつさんと沖縄出身の古謝美佐子さんのプレコンサートが行われた。きたがわさんの憲法を題材とした歌と古謝さんの琉球民謡や基地・戦争にまつわる語りは会場の参加者の胸をうった。

 午後一時から、齋藤優香彩さん(制服向上委員会)が司会を務め、集会が始まった。高田健さん(解釈で憲法9条壊すな!実行委)が主催者あいさつを行った。

 「二回目の総がかりの集会。巨大な市民運動の幕開けだ。様々な立場を超える。戦争法の成立に反対する運動は新しい市民革命が始まった。戦争法廃止の2000万人署名の開始、野党が廃止法案提出、違憲訴訟の提訴、参院選に向けた野党統一候補運動。戦争法と改憲にする世論調査で、反対が多数である。川内原発再稼働反対、辺野古新基地建設反対、東アジアの人々と共に平和を求める。二〇一六年反安保行動の大高揚を作り出し、戦争法の発動を許すな」。

 次にゲストのあいさつ。白鳥亜美さん(第17代高校生平和大使)。「核兵器廃絶と平和を求める高校生一万人署名運動が二〇〇一年長崎から始まり、昨年までに一三〇万筆を国連などに届けた。一八歳選挙権が認められ、若者ががんばる時だ」。

 山口次郎さん(安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)。熊本での集会が震災で中止となり、山口さんは急きょ集会発言となった。「戦争のできる国にするために、①国民をだます。熊本震災報道の中で、川内原発のことが報道されない。②個人の自由が否定される。③学問に対する抑圧が進む、というようなことを政府は行っている。広範な市民の結集をもって参院選でこれを押し返す」。

 菅原文子さん(農業生産法人役員・辺野古基金共同代表)がいろいろな価値観、奥行きのある考え方の重要性を語った。翁長沖縄県知事のスピーチをお願いしていたが公務で参加できないことを司会者が報告した。

 むのたけじさん(ジャーナリスト)。一〇一歳になるむのさんはしっかりした口調で語った。「戦争とは何か、従軍記者をしていたので兵隊と同じ心境になった。相手を殺さなければ自分が死ぬ。それで相手を殺す。道徳観が崩れた。そして女性への乱暴や物を盗むこともやる。指揮する軍の上層部は敵をたくさん、速く殺すことを求める。これが戦争の実態だ。戦争は人間の幸福を実現できない。決して許されない。しかし、われわれはその戦争を許した。日清戦争から毎年一〇年ごとの戦争、満州事変からは一五年戦争を始めた。そして無条件降伏」。

 「真実を伝えるべきマスコミは何も抵抗できなかった。戦争を始めたら止められない。臣民・家来だった。治安維持法に違反すれば無期・ないし死刑だ。戦争の結果残ったのが憲法九条だ。交戦権を認めない、戦争をやらせない、軍隊を持たない。七〇年間、戦死者を出さない、他国の人を殺さなかった。いま、若いエネルギー、女性たちが立ち上がっている。新しい歴史が大地から動き始めている。第三次世界大戦は許さない」。会場はわれんばかりの拍手でむのさんの発言に応えた。

 浅倉むつ子さん(市民連合・早稲田大学大学院法務研究科教授)は、「『学問は無力だ』と言われるがそれは違う。水俣学、希望学など学びが生まれている。主流派にはなれないが、民主主義を育て、立憲主義の回復のために闘う」と話した。

 次に政党の代表が連帯のあいさつを行った。岡田克也さん(民進党代表)、志位和夫さん(日本共産党委員長)、吉田忠智さん(社民党党首)、小沢一郎さん(生活の党と山本太郎となかまたち)がそれぞれ「戦争法廃止、立憲主義、改憲は許さない」と発言し、参院選で共闘を組んで、安倍を打ち倒すと力強く発言した。

 続いて、リレートークが行われ、いろんな問題で闘っている仲間が訴えた。発言者と課題のみを記す。国際ボランティアから(市川斉さん:(公社)シャンティ国際ボランティア会)、辺野古新基地建設問題(青木初子さん:沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック)、福島の被災地から(片山遼平さん:NPO法人・原子力情報資料室)、障がい者の原状(家平悟さん:障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会)、差別・ヘイトスピーチ(朝鮮高校生徒)、TPP(纐纈美千世さん:日本消費者連盟)、教育・道徳の教科化など(糀谷陽子さん:子どもと教科書全国ネット21)、労働法制改悪(嶋崎量さん:日本労働弁護団)、子どもの貧困(竹内三輪さん:(NPO法人しんぐるまざーず・ふぉーらむ)。

 最後に福山真劫さん(戦争をさせない1000人委員会)が行動提起を行った。

 「参加者は五万人。昨年の三万七〇〇〇人を上回った。①戦争廃止の2000万人署名は一二〇〇万筆を突破した。五月一九日に提出する。六月末まで継続する。②六月五日国会包囲行動、全国統一行動を行う。③参院選での野党共闘は二〇区を超えて成立している。さらに前進させよう」。

 集会終了後、豊洲コースとお台場コースの二つに分かれて、「戦争法廃止、憲法を守ろう」と訴えデモを行った。

(M)
 

報告:安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28―29連続行動

29反「昭和の日 4月28~29日、「安倍政権下の日米安保体制と天皇制を問う4・28―29連続行動」(主催:実行委)が取り組まれた。

 4・28沖縄デー集会(文京区民センター/参加者75人)は、実行委として「1952年4月28日、サンフランシスコ講和条約と日米安保条約の発効であるこの日を

①アジア・太平洋の植民地・被侵略国民衆に対してとるべき戦争・戦後責任を回避し、アメリカの世界戦略・戦争政策に加担する道であった

②戦後沖縄を「本土」から切り離し、沖縄戦以後続いていた米軍による沖縄への軍事支配を承認することによって一体ものであった

③昭和天皇は、沖縄への米軍の長期の駐留を『希望』した『天皇メッセージ』を発し、日米安保締結を推進した。明仁天皇への代替わりを経て、今なおその独自の役割を果たし続けている」と捉えた。

 そのうえで「戦争法制の施行『集団的自衛権』解禁によって沖縄の中国・朝鮮を始めとするアジアに対する前線基地としての役割が、ますます強められている。『南西諸島』への自衛隊配備等の強化に対して沖縄・琉球弧の島々を、再び日本軍の要塞にしてはならない」、「『ヤマト』の地において安保体制の強化と沖縄の前線基地化を許さない運動を作り出すことが要求され続けているのだ」と結論づけた。

4・28沖縄デー集会

 主催者から開催あいさつが行われ、「沖縄と安保問題は、天皇制と深く結び付いている。4・28―29反『昭和の日』行動を連続的に問うことが必要だと設定し、2010年から取り組んできた。『本土』に生きる者として歴史的な視野をもって沖縄と天皇制 に向き合っていこう」と呼びかけた。

 西尾市郎さん(日本基督教団うるま伝道所牧師) は、「沖縄『構造的差別』の歴史と現在」をテーマに問題提起した。

 「日本で唯一地上戦が行われた沖縄戦の体験が今日の平和のための闘いにとって重大な意義を持っているからこそ継承され続けなければならない。その一つとして沖縄戦に動員された従軍看護婦の話がある。彼女は『皆さんは、人間の肉体が蛆虫によって食われる音を聞いたことがあるか。死体が腐っていく強烈な臭いを体験したことがあるか』と問いかけた。戦争の悲惨さと平和を求める切実な願いを訴えていた。人の痛みを共感できなければ平和は語ることはできない。歴史的な体験に則して継承していかなければならない」。

 「分断と対立を克服していくために、何が必要か。沖縄の人々は、大国間に囲まれ、いろんな利害の対立の中で韓国の人々と反基地運動を取り組み、アジアとの連帯を発展させてきた。人と人との触れあいによって平和を実感していく経験が重要だ。安倍政権は、『緊急事態』導入を口実にして改憲をねらっている。改憲阻止と辺野古新基地反対の闘いは一体だ」と強調した。

 天野恵一さん(反天皇制運動連絡会)は、ロバート・エルドリッヂ著『オキナワ論』(新潮新書)を取り上げ、「ロバートは、米軍が沖縄を全面支配する中で沖縄の主権をめぐって米軍と国務省の間で対立が存在していたことを明らかにし、ここに介入する形で『天皇メッセージ』が出されたと言っている。今日、価値観が全然違う立場、支配者の立場などから『天皇メッセージ』の評価について色々と意見が出ている。『天皇メッセージ』=『沖縄の売りたわしだ』と言っていればすむ状況ではない。このような言説とも闘っていかなければならない」と強調した。

 連帯アピールが沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック、反五輪の会、辺野古への基地建設を許さない実行委員会、STOP!辺野古埋め立てキャンペーンから行われた。

 最後に「4・28―29行動集会宣言」を参加者全体で採択し、明日の反「昭和の日」行動に参加することを確認した。

4・29反「昭和の日」行動

4月29日、新宿・柏木公園で「4・29反『昭和の日』行動」が行われ、95人が参加した。

 実行委は、「4月29日の『昭和の日』は、天皇制の延命のために敗戦を遅らせ、その結果飛散な沖縄戦を招いたばかりか、戦後における『構造的沖縄差別』の成立に対しても大きな役割を果たした昭和天皇を賛美する日だ」と位置づけ、反天皇制運動の一環として新宿デモを行った。

 前段集会は、反安保実から昨日の集会報告で始まった。

 西尾市郎さんは、「元号を使っている国は、日本だけだ。裕仁は、戦犯だ。アジアの2000万人の人々を殺し、日本兵も殺した。アメリカの戦後政策で天皇を延命させた。4・28は、沖縄が切り捨てられた日であり、『屈辱の日』だ。安倍政権は、天皇を持ち出しながら、『主権回復の日』だとして収めようとしている。アメリカの承認のもとでだ。主権は在民にある。天皇制に惑わされないで、真実を知りながら前に進んでいきたい」とアピールした。

 さらに伊勢志摩サミット反対実、G7茨城・つくばサミット反対を取り組む戦時下の現在を考える講座、自由と生存のメーデー実行委員会2016、三多摩メーデーから発言が行われた。

 集会後、デモに移り、新宿一帯にわたって「反『昭和の日』!天皇制解体!沖縄辺野古新基地反対!安倍政権を打倒しよう」と訴えた。途中、辺野古埋め立て工事に関与している大成建設に対して「辺野古新基地建設をやめろ!」とシュプレヒコールをたたきつけた。

(Y)

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