トロツキーの永続革命論の現代的意義 

「トロツキーと永続革命の政治学』を読む


講師:森田成也さん(大学非常勤講師)

日時:2021年1月22日(金)、午後6時30分~
場所:東京・全水道会館 4階小会議室
http://www.mizujoho.com/) (JR・都営三田線水道橋駅下車)


128 なぜ本講座を企画したのか。森田さんの問題提起の共有化を通して、あらためて現代を問いなおす水路をたぐりよせていこうと考えたからです。

 森田さんは、「トロツキーと永続革命の政治学/序文」(柘植書房新社)で言う。「長期的な視野で見るならば、資本主義の長年にわたる世界制覇のもとで、ほとんど不可逆的に進行している地球温暖化とグローバルな経済格差によって、人々の最も基礎的で根源的な生活と環境が破壊されようとしているのに、資本主義諸国はほとんど何の実効的な措置も講じることができないでいる。……したが
って、20世紀初頭においてロシア人民が直面した問いは今なお解決されていないどころか、それははるかに深刻なものになり、先進国や後進国を問わずすべての国と地域の人民に投げかけられている。その意味で、人々の最もプリミティブな諸要求と民主主義的課題の実現を、労働者階級の権力獲得と資本主義システムの変革に結びつけたトロツキーの永続革命論は、まさにこの21世紀において人類史的意義を帯びるに至っていると言えるのである」。

 さらに、「だが、人は問うだろう。そもそも、ソ連・東欧が崩壊して30年も経っている今日、トロツキーの永続革命論について何か書くことそれ自体に意味があるのかと。私は答える。意味はある、大いに意味がある、と。なぜなら、トロツキーがその永続革命論の構築を通じて、そしてその実践バージョンである10月革命とその後の社会主義建設を通じて解決しようとした20世紀的問いは、21世紀の今日においてもなお解決されていないからである。その「問い」とは何か。それは、非エリートの一般民衆のきわめて基本的で切実な諸要求(革命前のロシアにおいてそれは、土地に対する農民の要求、人間的労働条件に対する労働者の要求、専制体制を打倒して民主共和制およびその他の民主主義的諸条件を求める民衆の要求であり、十月革命前夜においては、そこに戦争からの離脱と平和の実現が加わる)は、はたして、ブルジョアジーの支配のもとで、そしてその政治的代理人たちの手によって解決できるのかという問いである」。

 このような森田さんの問題意識を土台にしながら講座では本書の解説とポイント、とりわけ、「序 文  序章 悲劇の革命家と革命論の悲劇 」、「 終章 ロシア革命─一〇〇年目の総括と展望  」の提起を受け、掘り下げていきたいと思います。ぜひご参加ください。

「トロツキーと永続革命の政治学」
https://tsugeshobo.com/modules/books/index.php?cid=1&lid=128&page=print

森田成也さん(大学非常勤講師)

 【主な著作】『資本主義と性差別』(青木書店、1997年)、『資本と剰余価値の理論』(作品社、2008年)『価値と剰余価値の理論』(作品社、2009年)、『家事労働とマルクス剰余価値論』(桜井書店、2014年)、『ラディカルに学ぶ「資本論」』(柘植書房新社、2016年)、『マルクス剰余価値論形成史』(社会評論社、2018年)、『ヘゲモニーと永続革命』、『新編マルクス経済学再入門』上下(社会評論社、2019年)、『「資本論」とロシア革命』(柘植書房新社、2019年)

 【主な翻訳書】デヴィッド・ハーヴェイ『新自由主義』『<資本論>入門』『資
本の<謎>』『反乱する都市』『コスモポリタニズム』『<資本論>第二巻・第三巻入門』(いずれも作品社、共訳)、トロツキー『わが生涯』上(岩波文庫)『レーニン』『永続革命論』『ニーチェからスターリンへ』『ロシア革命とは何か』、マルクス『賃労働と資本/賃金・価格・利潤』『「資本論」第一部草稿——直接的生産過程の諸結果』マルクス&エンゲルス『共産党宣言』(いずれも光文社古典新訳文庫)、他多数。