配信:反オリンピック集会 11月13日夜、東京の文京区民センターで「今こそ中止だ!東京五輪 11・13集会」が開催された。主催は「オリンピックおことわリンク」と反五輪の会。

 コロナウィルスの蔓延で2020年東京五輪は中止になったものの、安倍前首相が福島原発事故の影響を「アンダーコントロール」という見え透いた虚言で否定し、五輪を「復興」イベントの踏み台にしようとしていることは変わりがない。

 2021年の「東京五輪強行」は、安倍後継の菅政権にとっても、自らの政権運営プログラムにとってもきわめて重要な位置を占めている。「2021年東京五輪」という国家主義・環境破壊に染めぬかれた祭典は、日本の支配階級・大企業にとってなんとしても「成功させなければならない」国際的イベントなのである。

 司会の中森さんが「欧州でも米国でも、そして日本でもコロナ被害が新たな広がりを見せているさなかの11月15日、IOCのバッハ会長が来日し来年の東京五輪開催に向けて菅首相、小池知事らと打ち合わせを進めていくことを呼びかけた。

 集会では宮崎俊郎さん(オリンピック災害おことわリンク)が「東京五輪 即時中止に向けて」と問題提起。世界的にコロナ感染が収まるどころか激化し、日本でも新たな波が広がっている中で公安畑出身の杉田内閣官房副長官が中心となって一連の緻密な予防・治安対策を進めようとしていることを紹介した。

 鵜飼哲さん(おことわリンク)は、福島原発事故との関連抜きに東京オリンピックを語れないことを強調。原発事故を踏み台にして企画され、オリンピックのために福島原発事故が利用されたことを強調。「コンパクト五輪」と言いながら電力を大量消費するメガイベントにしかなりえない欺瞞性を明らかにした。鵜飼さんは「五輪の中止を求め、返上しよう。巨大な国策ショーケースとしての『復興五輪』を批判しよう」と訴えた。この「復興五輪」賛歌は福島出身の古関裕而がNHKの朝ドラの主人公となったこととも関連している。

 次に都庁職病院支部書記長で看護師の大利英昭さんが発言。「予算も人もオリパラのために割り当てられる中で、10月29日に大利さんの職場である駒込病院で院内感染が発生し同じ部屋の患者、看護師に感染した」ことを報告。そのため八五人の職員が自宅待機となった」と報告した。個室であれば患者から患者への感染は防げるが、日本の病院は大部屋中心であり、さらに介護の現場でもクラスターが発生し続けている、と明らかにした。

 「オリパラにカネを使うのではなく命の危機を回避するために使うべきだ。脆弱な日本の医療の改善こそ必要だ」と大利さんは強調した。

 さらにスポーツジャーナリストの谷口源太郎さんからのメッセージが代読された。福島の地元ジャーナリスト(元福島民放記者)の藍原寛子さんは、被災地である福島県内の聖火リレーコースの今を映像で紹介した。オリンピックのために被災地の「安全」が意識的に宣伝され、被災地での聖火リレーなど「原発事故からの復興」と「東京五輪の成功」を結び付けるキャンペーンが行われてきた。それがいかに欺瞞に満ち、実際とかけ離れたものであるかを、藍原さんは指摘した。藍原さんはまたNHKの朝ドラの主人公となった福島出身の作曲家古関裕而の「軍歌の覇王」としての実像をも明らかにした。

(K)