DSC_1120辺野古・埋め立て設計変更を申請するな

 四月六日午後六時半から、辺野古新基地建設を止めろと防衛省に申し入れる定例行動が、辺野古への基地建設を許さない実行委員会の呼びかけで行われた。

 安倍政権による新型コロナウイルスに関する非常事態宣言を発し、改憲の先取りをしようとすることに対して、批判する意見を司会が語ることから集会が始め
られた。

 日音響のアコーディオンによって、沖縄の闘う歌を歌い、参加者からの発言が行われた。

 主催者が「コロナウイルス問題で、政府は仕事に行くな、休業しろと呼びかけているが、辺野古基地建設ではまったく工事が自粛されていない。本部港ではすごいペースで土砂が運ばれ、辺野古の海に土砂が投入されている。そして、機動隊は座り込みに対して、コロナ対策などせずに暴力的排除をしている」と批判した。

 さらに、「四月一日、専門委員会が会議を開き、埋め立て予定地の大浦湾の粘土を計っていないとしていたが業者が測定していたことが出てきた。また、防衛省が出した資料で二〇カ所のミスが見つかったものを、専門委員会はミスがあったかもしれないが問題はないと見解を示した。こんなことは許せない。ただちに埋め立てを止めろ」と訴えた。

 宮古島の自衛隊ミサイル基地建設に反対する住民の会から、電話でのアピールが行われた。「四月五日、三八〇人の警備隊と二四〇人のミサイル部隊、合計七〇〇人余りの編成完結行事が行われた。住民たち三〇人で、のぼり旗、マイクで抗議し、申し入れ(別掲載)を行った。弾薬庫、基地の撤去まで闘う。連帯してほしい」。


 続いて、安次富浩さん(ヘリ基地反対協)が電話でアピールした。

 「コロナウイルスの影響で、社会的混乱を起こしている。嘉手納基地の米兵二人がコロナに罹った。防衛省は米軍基地の閉鎖を申し入れていない。明日、七都道府県に非常事態が宣言される。米兵の外出禁止を要求する必要がある。警備員にマスクを着けろと要求している。安倍政権はマスクを二枚配布する。しかし、それに従わない防衛省は何か。マスクをばらまくより、困っている医療機関に配布する。市民を守ろうとしない、それの極限が沖縄だ」

 「政府は埋め立て設計変更申請をする。知事は民意にそって対応するだろう。沖縄のコロナウイルスのまん延は県内の帰省者や県外から持ち込まれた。これ以上まん延させないために、関東から運動で沖縄を訪れるのをストップしてほしい。私たちは困難でも闘う」

 ストップ辺野古キャンペーンの加藤さんが「埋め立て設計変更により、一旦工事建設の受注が打ち切られる。護岸建設を請け負っているゼネコンからは『軟弱地盤で作ってもしかたがない。前代未聞の工事だ』と嘆きの声が出ている」と報告した。

 複数で参加した郵政シルバーユニオンのメンバーが「沖縄連帯ツアーを一四回派遣してきた。二月に南西諸島への自衛隊配備反対のために石垣島で交流した。ミサイル基地建設のための造成工事が小学校や民家の近くで行われている。六月に、一五次のツアーを企画している。石垣島・辺野古をつなぐ。労働組合運動が厳しい状況だががんばっていきたい」と報告した。この後、キリスト者や辺野古沖でカヌーで抗議した仲間が発言した。

 戦争に協力しない!させない!練馬アクションとアジア共同行動日本連絡会議が防衛省申し入れを行った。アジア共同行動は、「米軍基地の横須賀五人、嘉手納三人、佐世保一人の兵士・家族が新型コロナウイルスに感染しているが明らかになった。危険極まりない米軍基地を即時封鎖し、米軍に対して強制力をもって感染実態を報告させることだ。米軍の自由な航行、自由な出入国を禁止することだ。従わなければ、米軍を国外に退去させよ」と要求した。

 最後に今後の予定が明らかにされた。
●五月一一日午後六時半から、防衛省月
例申し入れ行動。
●埋めるな連、設計変更批判の新たなパンフを作ったので宣伝
行動で利用してほしい。
●設計変更申請が明らかになった時、翌日午後六時半か
ら、防衛省抗議行動。皆さん参加しよう。

(M)



4・5ミサイル部隊発足式典の中止を求め、強行配備に抗議する集会決議


 2017年10月末から始められた宮古島での陸自新基地建設は、まだ終了していないにもかかわらず、2019年3月には、千代田に380名の警備隊が編成され、今日、2020年4月5日、240名のミサイル部隊と追加の警備隊、合計700名余りの編成完結行事が行われることは、宮古島への陸自ミサイル部隊配備の既成事実化を急ぎ、与那国、奄美と続けて琉球弧の島々の軍事要塞化を完成に近づけることである。

 辺野古の米軍新基地建設が沖縄県民の粘り強い反対運動によって、遅々としている現状のもと、米軍と自衛隊の基地の共同使用、合同訓練の実態を見れば、南西諸島の自衛隊基地化は、日米両政府の軍事戦略上、重要な意味を持っている。

 島々の自衛隊新基地が、辺野古新基地の代替としての機能を持つことも予想され、そうでなくても、米軍の共同使用、共同訓練などの可能性は非常に高い。

 千代田新基地への陸自ミサイル部隊配備の他、空自の野原レーダー基地へのサイバ一部隊システム防護隊配備、準天頂衛星(新里の管制施設強化)による宇宙の軍事利用、水陸機動団の訓練、オスプレイによる水陸両用車の運搬、拡張整備された平良港への海自艦船の接岸、下地島空港の軍民共用等々の可能性が今後考えられる。南西諸島全体の司令部は、宮古島に置かれるということは2015年計画発表段階で明らかにされている。宮古島をこのような軍事の島にすることは、戦争の危機を引き寄せることに他ならない。私たち市民は宮古島の軍事要塞化に断固反対する!

 しかも、今年に入り、瞬く間に世界中に蔓延し始めている新型コロナウイルスによる肺炎の感染状況によって、日本中が生産活動も、商業活動も、市民生活も自粛を余儀なくされている中にあって、なぜ、自衛隊基地内の活動だけが状況を無視し、市民を不安に陥れるように、密集して隊員の編成祝賀式典を宮古島で行うのか? 万が一、閉鎖的な空間である千代田基地内から感染者が出て拡散した場合、基地は感染者集団クラスターとなり、基地外へ感染が拡大したならば、感染者病床が3床しかなく、人口呼吸器も13個しかない宮古島では、医療崩壊は簡単に起こることが想像できる。宮古地区 医師会からも自粛要請が出され、宮古島市も要請していると報道がある中で、規模を縮小したからと言っても、中止や延期ではなく、実施することは余りにも危険で、市民の命を軽視していると言わざるを得ない。自衛隊基地内の式典実施に強く抗議する。
 
千代田基地内の弾薬庫は建設しないという約束通り撤去すること!

保良の弾薬庫建設をやめること!

野原レーダー基地の増強機能強化をやめること!

戦争につながる施設建設、新基地建設をやめることを求め、ここに決議する。


2020年4月5日

ミサイル基地はいらない宮古島住民連絡会
4・5ミサイル部隊発足式典の中止を求め、強行配備に抗議する集会参加者一同