配信:3.26新宿反五輪デモ 東京オリンピック・パラリンピックは新型コロナVのパンデミックによって、3月24日にIOCが1年間の延期を決定した。それにともなって26日に予定されていた福島県のJビレッジからスタートする聖火リレーも中止になった。そうした状況のなかで、東京オリ・パラの延期でなくて中止を訴える行動が、3月26日に新宿アルタ前での集会と都庁までのデモとしてかちとられた。

 聖火リレーも東京オリ・パラも中止だ中止! のこの日の行動には、80人が参
加した。多彩な横断幕も三枚広げられて、道行く人々に大きくアピールすることになった。集会ではまず、実行委員会から新型コロナV影響の現状と開催するにあたっての経過報告が行われた。福島で予定されていた聖火リレーに対する抗議行動は、聖火リレーそのものが中止になったために抗議行動も中止になっている。いくつかのアピールの前に力強くコールがあげられた。

 五輪災害おことわり! JOCは恥を知れ! 延期じゃなくて中止だ中止! 
五輪じゃなくて生活保障! インフラ盗む五輪はいらない! 情報隠蔽許さない! 原発復興終わってないぞ!……怒りの声をあげていこう!

 アピールのなかで、「オリンピック災害」おことわり連絡会からは「JOCもIOCもマネーファーストで悪どいことをやってきた」として、インフラ建設にともなった住民の追い出し、過酷な突貫工事にともなった労働者の過労死、広大な熱帯林の破壊と先住民の被害などを明らかにし、オリンピックの中止と廃止を訴えた。

 福島県の南相馬から神奈川県に避難し現在、被団連の活動をしている村田さんは、「東京オリンピックは原発被害者にとっては恨みそのものだ。安倍首相は原発はアンダーコントロールされていて健康の心配はないとウソを言って引っ張ってきた。そして20年までに被害をゼロにすると無理強いさせて、県も政府の手下となって住宅支援の打ち切りと帰還の強制を行い、被害者を提訴までしている」と訴え、最後に「オリンピックは安倍自身のために延期されたのだ」と東京五輪延期の欺瞞性を明らかにした。

 新宿駅西口の繁華街をコールをあげながら元気よく進むデモは、道行く人々の注目を集めた。「中止! 東京オリンピック」「STOP! Tokyo Olympic」と書かれたプラカードに次々とカメラが向けられる。一方、高層ビルが林立するオフィス街は新型コロナVの影響なのか、ほとんど人通りがない。

「TOKYO 2020」の大看板を張り出している都庁ビルも、わずかばかりの窓明かりを残して力なくそびえ立っているようだ。

 警察の規制を跳ね返して、都庁に向けて怒りのコールをあげる。その後デモは
新宿中央公園での解散となった。一九三六年のベルリン五輪がヒトラーとナチスの五輪だったのと同様に、延期された東京五輪は腐敗しきった安倍政権延命のための五輪に他ならない。そんなオリンピックはまっぴらごめんだ。オリンピックマフィアとゼネコンのための五輪はどこにもいらない。東京オリンピックを中止に追い込もう。

(R)