8.15 8月15日、終わりにしよう天皇制!『代替わり』反対ネットワーク(おわてんねっと)は、「天皇に平和を語る資格なし ―国家による『慰霊・追悼』反対!8・15行動―」が行われた。

 すでに日本武道館では、全国戦没者追悼式が行われている。新天皇・徳仁が即位後初めて式に参加する。国家による慰霊と追悼が強調される儀式に抗議してきた反天皇勢力は、この日も式に向かって抗議の意志をたたきつけた。

 そもそも戦没者追悼式は、安倍政権のグローバル派兵国家建設に向けた憲法九条改悪を貫徹するために天皇代替わりと2020東京五輪キャンペーン、差別・排外主義を貫くナショナリズムを煽りながら民衆統合の強化と連動したイベントだ。

 天皇徳仁は、安倍政権との連携プレーを常に前提にした「おことば」において前天皇明仁が使ってきた「深い反省とともに」を「深い反省の上に立って」と言い換えたうえで、「再び戦争の惨禍が繰り返されぬこと」などと述べた。明らかにアジア・太平洋などの民衆に謝罪することもなく、欺瞞的な「平和主義」天皇像を踏襲し、新たな天皇像に向けて立ち振る舞った。

 つまり、日米安保体制下、米軍の派兵作戦に参戦してきた自衛隊の「実績」を覆い隠す任務を担ってきた天皇制装置の役割、これからも天皇制の植民地支配の犯罪、戦争・戦後責任からの逃亡について居直り続けていくことの宣言でもある。天皇ナルヒトの反動的役割をメディアは一斉に讃え、挙国一致を演出しぬいた。
 
 安倍晋三首相にいたっては、「式辞」において「アジア諸国への加害と反省には七年連続で触れなかった」(朝日8・16)と揶揄されるほどに日本の植民地支配と侵略戦争犯罪を無視した。それだけではない。安倍は、「先の大戦では……広島や長崎での原爆投下、東京をはじめ各都市での爆撃、沖縄における地上戦などで、無残にも犠牲となられた方々」(首相官邸)と初めて触れたが、広島・長崎が要求する核兵器禁止条約への署名、沖縄民衆が要求する辺野古新基地建設反対について一言も取り扱うこともしなかった。まさに居直りそのものだ。

 安倍は、中国、韓国などの反靖国抗議を抑えるために靖国神社に玉串料の奉納と閣僚に参拝を行わせなかった。このジグザグに対して靖国神社境内での「戦没者追悼中央国民集会」(英霊にこたえる会、日本会議主催)は、「天皇陛下のご拝実現に向け、首相や閣僚の参拝の定着を求める」(産経)などと抗議のボルテージを上げ、櫻井よしこは「国家の基盤である憲法をきちんと改正していこう」
(同)と叫ぶしかなかった。

 天皇代替わりと2020東京五輪キャンペーンの真っ只中、安倍政権と天皇制、右派勢力の共犯関係を暴きだし、反天皇闘争を強化していこう。

 集会は、松井隆志さん(大学教員・『季刊ピープルズ・プラン』編集委員)による「〈戦後〉批判 戦争責任問題との関連で」というテーマの講演から始まった。

 松井さんは、①「戦後」への攻撃②問題含みの「戦後」③天皇制の存置によって「戦後」に何がもたらされたか④象徴天皇制の能力と欺瞞性を高めた「平成流」などについて分析。

 そのうえで「新天皇・徳仁は、解釈改憲を前提とした『合憲』路線だ。即位時に『常に国民を思い、国民に寄り添いながら、憲法にのっとり』という発言に現れている。今後、女性天皇、政教分離、歴史認識問題が浮上せざるをえない。本来であれば戦争批判であるべきだった『戦後』に居場所はなかった天皇制を継承する以上、その欺瞞をなくすことはできない」と批判した。
 
 参加団体のつくば・戦時下の現在を考える会、4・23天皇の出迎え・見送りに子どもたちの動員に抗議する八王子市民有志(根津 公子さん)、12・12靖国神社抗議見せしめ弾圧を許さない会、「2020オリンピック災害」おことわり連絡会、即位大嘗祭違憲訴訟の会、自衛隊・米軍参加の東京都・多摩市総合防災訓練に反対する実行委員会からアピールが行われた。

 さらに、おわてんねっとから「声明 あいちトリエンナーレ『表現の不自由点・その後』への天皇制弾圧に抗議し、反天皇制の闘いへの参加を訴える」が読み上げられた。

 最後に集会宣言を確認し、おっちんズの「天皇制はいらないよ」「天皇に平和を語る資格なし」の唄を参加者全体で合唱した。

 デモに移り、九段下交差点から靖国神社に向けて「全国戦没者追悼式反対!靖国神社は戦争神社!即位の礼も大嘗祭もいらないぞ!」のシュプレヒコールを繰り返した。途中、スコールのような豪雨になってしまったが、参加者は最後まで力強くデモを貫徹した。なおデモ参加者は、320人を超えた。

(Y)