配信:防災 8月2日、自衛隊・米軍参加の東京都・多摩市総合防災訓練に反対する実行委員会は、多摩市永山公民館で9月1日に強行する防災訓練=治安訓練と称する「防災ショー」に反対する集会が行われた。

 9月1日に京王線・多摩センター駅を中心に東京都・多摩市合同総合防災訓練が強行される。統一テーマとして「住民等による自助・共助」と「行政及び関係機関の連携」を掲げているが、例年通り、軍事作戦として自衛隊と米軍が参加し、防災ショーを繰り広げる。

実行委は、総合防災訓練に対して①地域住民など1万人
以上が動員され、戦時動員体制の訓練のようになっている ②自衛隊の「主たる任務」は防衛出動=敵との戦闘(自衛隊法三条)であり、災害派遣や防災訓練も部隊展開や行政との調整、住民の誘導・統制など、戦争のときの活動のノウハウを蓄積する訓練(米軍も同様) ③自衛隊が前面に出てくる背景には、民衆、特に児童生徒への意識浸透が目的。安保法制化により自衛隊員の数が減少している―などについて批判。

 そのうえで「ほんとうに『防災』に必要なのは何?」と問い、「地震による死者を減らすのなら、防災訓練に自衛隊を参加させるよりも、建物の耐震化を急ぐことだ。全国にある個人住宅のうち18%が古い耐震基準で作られた建物で耐震化が必要だ。しかし、5兆2000億円の防衛費に比べて、住宅耐震化のための耐震対策緊急促進事業などの国の予算はたった200億円程度だ」と厳しく批判している。

 集会は、このような「防災ショー」の狙いを暴きだし、9月1日の反対行動に向けて4人の仲間から問題提起が行われた。

 藤田五郎さん(東京都総合防災訓練に反対する荒川―墨田―山谷&足立実行委員会)は、「防災訓練反対闘争の20年」をテーマして「2000年の中央区・荒川区などの広域訓練が石原都知事のビッグレスキュー(首都を守れ!)という治安弾圧訓練として行われ、積み上げてきた。基本性格を踏襲しながらも、3・11東日本大震災を受けて被災地で活躍する自衛隊を押し出し、自衛隊の宣伝ブースによる勧誘活動が強化されてきた。この延長で自衛隊の学校へのアプローチも増えてきている。自衛隊員の減少もあって、勧誘活動を意識的に行っている。今回の訓練でも多摩中学の生徒135人が授業という形で参加する。自衛隊との接触を増やしているのが危険な兆候だ」と分析した。

 永井栄俊さん(戦争いらない多摩市民連合)は、「教育再編と浸透する自衛隊」と題して、「多摩市総務部防災課との話し合いで明らかになった今回の防災訓練」の実態を明らかにした。「防災課は、訓練の一環として自衛隊音楽隊を先頭のパレードがある。児童生徒は見学するだけで参加するのではないと説明した。参加をお願いしているのであり、『動員』という強制力ではない、自主的な防災訓練だと言っていた。しかし、実態的には参加する人数なども決められているように動員人数達成のために地域・学校は動いている。自衛隊と児童との接触を増やしながら、勧誘活動を広げている」と指摘した。

 加藤輝雄さん(戦争法廃止・安倍倒せ!反戦実行委員会)は、「地域社会と防災」について①自衛隊に頼らない防災の街づくりと、本業としての救助専門の集団、組織、制度を作ることが必要 ②セーフティネット(共助)としての地域コミュニティーの復権 ③自衛隊・米軍に頼らない(拒否する)地域コミュニティー=住民が主人公の街づくりへ―について問題提起した。

 池田五律さん(戦争協力しない・させない!練馬アクション)は、「オリンピックと自衛隊」の関係を分析し、「2013年9月10日に防衛省・自衛隊2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会特別行動委員会を設置している。以降、自衛隊は任務として取り組み、東京五輪と2019ラグビーワールドカップを防衛省・自衛隊として一体的に取り組んでいくことも確認している。東京新聞(19年1月18日)が『自衛隊に警備協力要請 五輪組織委がテロ対策』と報道しているように自衛隊は早くから治安出動の軍事作戦としてオリンピックとラグビーワールドカップの警備を位置づけて展開してきた。九条改憲の先取りとして自衛隊のレベルアップを作ろうとしている」と明らかにした。

 質疑応答後、多摩市民、いぢち恭子さん(生活者ネット・社民の会)、東京都総合防災訓練に反対する荒川―墨田―山谷&足立実行委員会からの連帯アピール。最後に実行委は、9月1日の総合防災訓練に対する監視行動、情宣、報告集会への参加を呼びかけた。

(Y)