配信:反オリンピックガイドブックパンフレット紹介
2020東京五輪に反対する18の理由
反東京オリンピック ガイドBOOK

「オリンピック災害」おことわり連絡会編
頒価500円


 2020年東京オリンピックまで、あと1年。すでに「オリンピック災害おことわり連絡会」(おことわり連絡会)が結成され、活発な活動が展開されている。

「おことわり連絡会」の活動の特徴は、オリンピック開催を口実にした野宿者排除や、福島原発災害を忘れさせようとする「復興宣伝」に反対する行動的キャンペーン、そして国際的な反オリンピック運動から学び、連携しようとする意識的活動を貫いている点だ。

 「オリンピック」という国家的・国際的プロジェクトは、ストレートに資本主義システムの現実的な機能という問題を、私たちに突き付ける。

 その「おことわり連絡会」から「2020年東京五輪反対する18の理由」と銘打った「反東京オリンピック ガイドBOOK」が刊行された。1部500円の「お手頃」価格で、なぜ「2020年東京五輪に反対するのか」を一八の項目に分けて説明してくれる。一項目が二ページでまとめられている。

①「どんどん膨れ上がる五輪開催の費用」
②「都市計画の変更なしにスタジアム建設はできなかった」
③「巨大イベントは利権の巣」
④「オリンピック招致で多額のワイロ」
⑤「ボランティア搾取の闇」
⑥「……野宿者・生活者が排除される」
⑦「オリンピックのための『テロ対策』」
⑧「『復興五輪』は棄民政策」
⑨「アジアの森林を破壊するオリンピック」
⑩「五輪建設現場の現実」
⑪「動員される子どもたち」
⑫「天皇・日の丸・君が代」
⑬「聖火リレーってなんだ?」
⑭「パラリンピックと優性思想」
⑮「女性アスリートとオリンピック」
⑯「クーベルタンとオリンピズム」
⑰「戦争とオリンピックはつきものだ」
⑱「世界各都市で反オリンピック運動」


 そう。この40ページのパンフは、読みやすい上に、充実した内容満載であり、私たちが「二〇二〇年東京五輪」の国家主義と差別と排除のありかたに異議をつらぬく上で、必要・不可欠な視点を提供している。

 最近の、各種パンフレットの中でも、その良く練り上げられた完成度において出色の出来だと思う。私としては、「近代五輪の父」と言われるクーベルタンの女性差別主義、軍事主義の言説の露骨さに、あらためて驚きを感じた。

 ぜひ、このパンフレットを読んでください。おすすめです。

(K)