1Screenshot_20190526-231447~2アジア連帯講座:7.12公開講座

フランスはいま
「黄色いベスト」運動を学ぶ


講師:湯川順夫さん(翻訳家)

日時:7月12日(金)18:30~

場所:文京区民センター3D会議室


 フランス・マクロン政権に抗議する「黄色いベスト」運動は、2018年11月から始まり、この5月18日で半年を迎え、フランス全土で4万1000人(主催者発表/最盛時の参加者は30万人以上)が参加しています。警察権力の弾圧に抗して持続的な民衆パワーを示し続けている。

 『黄色いベスト』運動は、燃料増税の中止など生活、雇用、年金、緊縮政策の中止などにわたって要求しています。つまり、民衆の生存権行使の要求を具体化し、同時に資本家のためのマクロン政権を許さず、デモという表現を繰り広げているのです。だからこそ「燎原の火」のごとくフランス全土に広がったのでしょう。

 『黄色いベスト』運動について、フランスの社会運動に詳しい湯川順夫さん(翻訳家)を招き、運動の分析・解説をしていただきます。日本の民衆運動とも比較しながら、今後の運動の方向性について論議していきたいと思います。

湯川さんが翻訳した著作
◦『フランス社会運動の再生――失業・不安定雇用・社会的排除に抗し』 クリストフ・アギトン、ダニエル・ベンサイド著、柘植書房新社、2001年◦『新しいインターナショナリズムの胎動――帝国の戦争と地球の私有化に対抗して』 ダニエル・ベンサイド著、加藤洋介、星野秀明共訳、柘植書房新社、2009年◦『21世紀マルクス主義の模索』 ダニエル・ベンサイド著、柘植書房新社、2011年……その他、
多数


■紹介
フランスNPA(反資本主義新党)の全国スポークスパーソンは語る
『黄色いベスト』運動は、新しい種類の民衆運動だ

                
 「……運動は、ソーシャルネットワーク上で野火のように広がった請願署名で始まった。それはこのような形で、あらゆる政治的枠組みあるいは労組の枠組みの外で発展した。高速道路上での環状交差路に対する封鎖が11月に始まった。経済的機能を乱し、トラック運行を妨げるために、町々のすぐ外側の交差点が標的にされた。数10万人(最低でも30万人)のジレ・ジョーヌ(「黄色いベスト」運動)が、およそ2500ヵ所の封鎖に参加した。昨年11月17日から、警察との調整がない無届けデモが毎週末、数10万人の参加者を連れ出した。

 パリではその連れ出し先が、労働者運動のデモが向かわない高級住宅街、政府省庁の事務所、権力の現場、そして市中心部だった。デモに対する警察の抑圧は、度を増し続けてきた。12月1日には、凱旋門が標的にされ、非常に激しい衝突の中で外観が傷付けられ、ル・ピュイ・アン・ブレ(オート・ロワール県の自治体:訳者)では知事官舎が焼き討ちされ、ニースとナンテールの空港が封鎖された。一
二月八日、政府は、軍用武器と装甲車を装備した警官85000人を動員、パリや大都市のほとんどでのデモを止めることもなく2000人以上の「予防」拘禁を行い、一つのメッセージを送りたいと思った。

 この日以後弾圧が、ジレ・ジョーヌがパリで一斉にデモを行うことを妨げることになった。しかしこの国の残りではそうはなっていない。12月半ば以後デモ参加者数が減少したとはいえ、その数は毎土曜日、依然非常に高い水準を保ってきた。運動は今なお存在し、非常に決意の固い人々数万人を動員し続けている。それでも政府は、ジレ・ジョーヌを住民の残りから政治的に孤立させようと、僅かな譲歩を行い、見せかけの論争を始めつつ、前例のない警察の弾圧と法を使った弾圧によって、決起を破壊するためにあらゆることを行ってきた。

 政府は12月1日のデモの後、抗議の起点になった燃料税引き上げの取り消しを公表した。しかしそれは小さすぎ遅すぎた。政府は12月8日のデモの後、「あなたにプレゼントを贈るが、その支払いはあなただ」との全体原則にしたがった公表を行った。プレゼントの資金はすべて税金から当てられる。富裕層や経営者から徴収される資金は一ユーロもない。そしてそのプレゼントとは、「費用を雇用主に課すことがまったくない」、被雇用者に対する最低賃金月額100ユーロ引き上げ、諸企業における年末ボーナス(雇用主がそれを選択すれば)、時間外労働に関する税控除の復活、そして月収2000ユーロ以下の年金生活者に対する、社会保障資金を補助する税の引き上げ取り消しなどだった。それはトリックだが、しかし象徴となる形で、彼らは後退したのだ!……」