配信:3.16福島3月16日、福島県教育会館で「2019原発のない福島を!県民大集会」(主催:実行委)が行われ、1700人が参加した。

 2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故の翌年から開催してきた県民大集会は今回で8回目となる。

今回も集会は「私たちは訴えます」を掲げ、

「◦東
電福島第二原発を廃炉とし、福島県では原子力発電は将来にわたり行わず、福島県を再生可能エネルギーの研究・開発及び自立的な実施拠点とすること。

◦放射能
によって奪われた福島県の安全・安心を回復し、県民の健康、とりわけ子どもたちの健やかな成長を長期にわたって保障すること。

◦原発事故に伴う被害への賠償、
及び被災者の生活再建支援を、国と東京電力の責任において完全に実施すること」をアピールしている。

 集会は角田政志実行委員長のあいさつから始まった。

 「昨年6月、東京電力は福島第二原発について、『廃炉の方向で検討する』と表明した。まだ正式決定にまでは至っていないものの。もはや後戻りのできない段階に踏み込んだものと言える。集会の第1目標である原発全基廃炉はおおむね達成されたが、3つの指標のすべてが実現したわけではない。関連死者数は、昨年九月末現在で2267人にのぼり、依然として増え続けている。ふるさとを奪われ、避難
している人は今年2月現在、県内外に約4万2000人もいる。第一原発は使用済み核燃料の取り出しすらスムーズに進んでおらず、溜まる一方の汚染水はトリチウム以外の放射性核種の存在が指摘され、海への放出の方針に強い不信感と批判が巻き起こっている。裁判所における東電幹部の責任追及、および損害賠償をめぐる紛争解決も途上の段階だ」。

 さらに「原発事故から8年が経過し、全国的に記憶と意識の風化が進んでいる。今回の集会は、これまでの活動の歴史的な意義を振り返るとともに、県民がこれからも立ち向かっていかねばならない諸課題を確認し、その解決に向けた道筋についてともに考える集会と位置付けて開催した。立場や意見の違いを乗り越え、一致する点で協同するというこの県民集会の基本的精神を堅持しながら、新たな段階にまた一歩踏み出していきましょう」と訴えた。

 特別ゲストの香山リカさん(さようなら原発1000万人署名・市民の会賛同人/精神科医)は、「福島から東京にお子さんとともに避難生活をしている母親たちの心の悩みを聞く機会がある。原発事故によって家族の中で見解が異なり、家族同士で分断され、その苦しみを引きずっている人たちの話も聞く機会がある。それにもかかわらず大震災、原発事故から八年が経過したということで政府は原発事故を終ったこと、あるいはなかったことにしているようにみえる。意図的に、実態とは違うのに、すんだことだという雰囲気作りをしているようだ。その一例として、この一月に放射能の被害を過小評価した東大名誉教授の論文に不正があったことが明らかになっている。福島第一原発事故収束したとはとても言えない状況だ」と発言。

 とりわけ「復興にむけた取り組みの中で、『あなたたちがあまり騒ぎすると福島の人は迷惑なんじゃないか。福島の人も、もうそっとしておいてほしいんじゃないか』とよく言われる。福島の実情をよく知らないと言い返せないことになる。だからこそ今日の集会のように福島第一原発事故、被災者の復興、第二原発の廃炉などを語り続けていくことが重要だ」と強調した。

 集会呼びかけ人の大原尚子さん(県女性団体連絡協議会会長)、小渕真理さん(アウシュヴィッツ平和博物館館長)、清水修二さん(福島大学特任教授)、藤野美都子さん(福島県立医科大学教授)、武藤類子さん(ハイロアクション福島)、吉川毅一さん(福島県生活協同組合連合会会長)、後援団体が紹介された。

 「県民の訴え」では、浪江町避難者、双葉郡の教育関係者、第二〇代高校生平
和大使、福島県生活協同組合連合会から福島第一原発事故後の「怒り、悲しみ、苦しみを耐えてきた」ことなどを語った。

 最後に「集会アピール」が提起され、参加者全体で採択した。

(Y)