配信:11.25 11月25日、「終わりにしよう天皇制 11・25大集会&デモ」が千駄ヶ谷区民会館で行われ、170人が参加した。主催は、終わりにしよう天皇制!「代替わり」反対ネットワーク(おわんねっと)/呼びかけ:靖国・天皇制問題情報センター、反天皇制運動連絡会、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、天皇制いらないデモ実行委員会)。

 「おわてんねっと」は、2019年を通した「代替わり」キャンペーン、天皇賛美行事である2・11「紀元節」、4月30日の明仁退位、5月1日の「新天皇即位」、8月15日「靖国」、11月の「大嘗祭」などに対して抗議・反対行動を行う。すでに前段の闘いを開始しているが、この日の集会は「おわてんねっと」の立ち上げだ。全国の反天皇制運動を取り組む仲間たち、連帯する仲間たちに向けて「『おわりにしよう天皇制』は、自由と平和、平等と民主主義を求める私たちの合言葉です。天皇制の名のもとに殺され、屈辱を強いられた無数の人々、天皇制テロルに倒れた人々と共にある言葉です。無理に無理を重ねなければ存続しえない彼らは決して盤石ではありません。『代替わり』という天皇制最大の動揺期に、ともに声を上げる同志を募ります」と呼びかけている。

 ぜひ「おわてんねっと」の呼びかけに賛同し、共に闘っていこう。
(E-mail
owaten@han.ten-no.net Web:http://han.ten-no.net/)

 集会は、コント『忘れられないあの娘』から始まった。秋篠宮家長女の眞子(そっくりの女性)と友人の携帯の会話を通して恋愛問題、皇室の葛藤、綱引きなどをユーモラスたっぷりに演じながら天皇制の歪んだ現実を解剖しきった。ラストシーンは「眞子ちゃんいいかげんにしなよ」と叱りつけるところからだ。会場の溢れんばかりの大笑いは「代替わり」攻撃に抗していくための「号砲」だ。
 
 栗原康さん(アナキズム研究)は、「みんな天皇制がキライ」をテーマに講演。

 冒頭、三月沖縄旅行時、天皇訪沖を「祝 歓迎」集会と遭遇し、「日の丸」旗を掲げ「天皇陛下万歳」を繰り返す親天皇派勢力1500人を直視したことを通して、天皇制権力を実感したことを紹介。

 とりわけ「明仁、美智子の『平和イメージ』によって、戦争責任が問われず、来てくれてありがとうとなってしまう怖さを感じた。天皇は私たちのことはわかってくれる、というところにからめとられてしまうのではないか。ところがタクシーに乗車したが、運転手は『あいつらのせいで交通規制となり仕事にならない。商売あがったりだ。ちくしょー天皇カネ返せ』と言い出した。ここに一つの可能性があるなと感じた。こういう身近な感覚から天皇制はキライだということは大事だ」と述べた。

 栗原さんは、①「大正時代」の天皇制批判として金子文子、大杉栄(奴隷根性
論)のイデオロギーを集約的に整理②「大正時代」の天皇制批判として金子文子、朴烈の裁判闘争の意見陳述などを紹介しながら「爆弾の想像力」「みずから『不逞』にひらきなおる(働かずにどんどん食い倒す論)」の主張を解き明した。

 これらの主張は、現在でも繋がるところがあり、「憲法の第一条は天皇条項だ。天皇制は権力のひずみが生じるたびにおもてに現れる。天皇制はいまよりもよい『統治』があると思わせる危険性がある。だから知識人の一部は、天皇制に引きつけられる。天皇制民主主義と称してからめとられている。主人と奴隷の敷居そのものをふっとばす『爆弾の想像力』を持つことは、今でも通じる。沖縄のタクシーの運転手の『ちくしょー天皇カネ返せ』がそのことを示しているだろう」と述べ、今後の方向性を提起した。

 野戦之月有志の芝居が行われた。芝居は、腐り切った社会を告発し、自力・自立しながら圧政と闘いスクラムを打ち固めながら人間的豊かさを明らかにしていった。
 
 「3分で反対!天皇制」では、島袋陽子さん(東京琉球館)、いちむらみさこさん(反五輪の会)、池田弓子さん(女たちの戦争と平和資料館)、島田雅美さん(天皇問題を考える市民ネットワーク)、桜井大子さん(即位・大嘗祭違憲訴訟の会)が天皇制と安倍政権批判などをアピール。

 元号いらない署名運動の報告と提出行動の呼びかけ(12月5日(水)13時、衆議院第一議員会館前~内閣府に署名提出)、「おわてんねっと」への賛同呼びかけが行われた。

 最後におっちゃんズによる「天皇制はいらないよ」「元号やめよう」が歌われ、
参加者全体で合唱し、デモに向けた意志一致を行った。

 デモに移り、渋谷一帯にわたって「天皇制はいらない!『代替わり』で祝わないぞ!税金の無駄遣いをするな!皇居を解放だ!皇室は解散せよ!」などのシュプレヒコールを響かせた。


(Y)