tukijiIMG_2753築地で「お買物ツアー」開催

築地市場営業権組合が抵抗の意思

働く人々の命に関わる問題だ


築地市場は廃止されていない

10月6日築地での営業が停止し、10月11日に都の中央卸売市場が豊洲で
開場とされた。しかし、問題続出だ。宮原洋志さん(築地市場営業権組合)は言う。「すでに豊洲市場ではフォークリフトが築地市場の時のように自由に使えない、駐車場が足りないなどの不満が仲卸業者から出ています。さらに心配なのが、豊洲市場が働く人の『命』に関わる問題を抱えていることです。地盤がゆるく、地震で液状化がきる可能性がある。そうなれば地下の汚染土壌が噴き出し、有害ガスが発生するかもしれない。施設内も完全密閉型で、湿度が高くカビが発生しやすい。食中毒が起これば人の命に関わります。そういった不安は、現在でもまったく払拭されていません」(AERA.com)。

10月10日に、東京・都庁記者クラブで、築地市場移転に反対する築地市場営業権組合から、築地市場の閉場・解体事業について—営業権存続—の説明が行われた。同組合は豊洲への移転の認可は「必要に応じ施設の改善を図ることができる中央卸売市場」から築地市場が外れただけで、廃止はされていないと主張。豊洲市場開場以降も築地市場の場内で仲卸業者六店舗が営業を続けることを発表した。築地市場で営業権を持つ約500人のうち約一150人が同組合に参加し、営業権の放棄を拒否しているという。「営業権は憲法29条で守られている財産権の一部で、都が勝手に権利を失効させることはできない」と同組合は主張している。同組合の宮原洋志さんらは、「市場内を見学しながら築地の歴史を学び、買い物もする。一般客の参加」も呼びかけた。10月11日午前8時からは支援者らが「場内お買い物ツアー」を開催し100人が参加した。同様に一二日も開催された。
 
「築地には心があるんだよ」

 10月13日午前8時半に、私は「場内お買い物ツアー」に参加するために、築地市場正門に到着した。すると、「築地市場は豊洲市場に移転するため、10月10日をもって閉場した。引っ越しを目的とする旧築地市場の場内事業者以外は入場できない」と看板が出され、都の職員がガードして入場を拒否している。支援者ら数十人が集まり、「なぜ、一昨日、昨日は入れたのに入れないのか。根拠を示せ。中で営業している店がある。買い物に来たのだ。入れろ」と詰め寄るが、「営業はしていない。閉場している」の一点張り。支援者が「政府の中央卸市場の整備計画で、『必要に応じて施設の改善ができる』の中に、築地が入っていたが、それをはずしただけだ。築地は廃止されたわけではなく存続している」と入ることのできる根拠を示したのに、都の役人は自らの根拠を示そうともしなかった。

中に仲卸の人がいることが入る条件なので、中の業者と確認をとり、正門前に来てもらった。「買い物と片付けの手伝い」ということで、市場の中に入った。東京ドームの何倍もある広さというだけありとても広い。しかし、ほとんどのお店が閉まり、発砲スチロールがあちこちに残り廃墟のようだった。ネズミ捕りがあちこちに仕掛けられていた。そんな中で、明かりが灯されている「明藤」さんのお店で、干物や乾物の買い物をして、片付けをした。都の役人はビデオを回し、「豊洲市場で営業許可を得ている店が豊洲市場外で営業すると豊洲市場での営業許可の取り消しを含む処分の対象となる」と、脅しをかけてきた。こうした妨害もものともせず、仲卸業者に連帯する買い物ツアーで、用意した物はすべて完売となった。「都民の台所であり、都民の土地に都民が入ってなぜ悪い。入る権利がある」という声も聞かれた。

「築地は小さな家族経営で成り立
ってきた。築地には心があるんだよ」という仲卸の女将さんの言葉がずしりと響いた。この後、築地市場場外市場に行ってみた。外国人観光客などがいっぱいつめかけ、美味しそうに「寿司」を食べていた。ここには築地が残っていた。

1tsukijiIMG_2755潮待ち茶屋も廃止された!

仲卸で買い付けた品物を、潮待ち茶屋に運び、そこで氷を入れたりして、トラ
ックでお店に運ぶシステムが潮待ち茶屋。発祥は江戸時代で、船で運んでいたのでこの名前が残ったようだ。仲卸業者などが資金を出し合い、300人が働いていた。ところが、豊洲ではそうした場所を作らず、駐車場でやっているという。潮待ち茶屋では真水と塩水を使い、ハエや蚊の発生をふせぎ食中毒の管理もしていた。豊洲移転により、この300人の仕事がなくなってしまったという。さらに、築地移転問題は、約5700億円もかけた整備費用のうち、3600億円を市場会計の借金に当てるという。これをどうするのか。年間100億円の字予想が140億円に拡大するということもどうするのか。都は赤字解消について「効率的に市場を運営する」としているが具体策は不明確だ。業者らには、使用料が上がるのではないかと懸念が消えない。

そして、築地の跡地はとりあえず、東京オリンピック・パラリンピックの駐車場・輸送拠点とするとしているが、その後どうなるのか。銀座に一番近い一等地は、巨大開発の目玉として、さまざまな利権屋がねらっている。今、築地を守ろうと立ち上がっている人々と連帯し、寄り添っていかなければならない。築地を都民・民衆のための憩いの場との要求を掲げ、築地市場の再誘致にもつながる可能性もひめて、民衆運動が監視していかなければならない。 
           

(M)
 
 
 築地市場の移転差し止め訴訟原告団よ

 
築地市場の移転の差し止めの仮処分を求めた訴訟は、10月4日、東京地方裁判所から「申立をいずれも棄却する」という決定が出されました。私たちの訴えは不当にも認められなかったということです。私たち原告団は、宇都宮健児先生ほかの弁護団の先生と相談の上、直ちに「決定」に異議の申し立て(抗告)をいたしました。諦めずに「納得がいかない!!」の旗は立てていこうと思っております。今後もよろしくのご支援をお願いいたします。

(2018年10月5日)