11写真  2月11日、「代替わり」と近代天皇制150年を問う! 反「紀元節」2.11行動は、全水道会館で反「紀元節」集会を行い、180人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として憲法九条改悪を射程に、
「天皇代替わり」と「明治150年」を結びつけながら民衆統合を強化しつつある。「産経新聞」(2・11)は、「社説」で中国・北朝鮮脅威を煽りながら「こんなときこそ明治の、ひいては神武創業の精神を思い起こし、政府主唱の下、国民が団結して日本の平和と国民の安全を守り抜く覚悟を決めねばならない」と叫び戦争遂行=死を強要する主張を展開するほどだ。しかも政府主催の「紀元節」式典(2005年から中止)が開催できない状況にいらだちながら政府主催で開催せよと言い出している。

 連動して天皇主義右翼らの「建国記念の日奉祝式典」(明治神宮会館)では、改憲と戦争煽動決議、高村正彦副総裁(自民党)・松沢成文参議員(希望の党)・石井苗子参院議員(日本維新の会)が決議と同様の発言を行っている。

 2・11行動は、安倍政権の野望を許さず、連動してデッチ上げの「紀元節」(初代神武天皇の即位)を「祝日」とした「建国記念の日」と称した天皇制強化に抗議する行動を行った。

 集会の冒頭、立川自衛隊監視テント村から緊急アピール。

 「この間、テント村が反天皇制運動を取り組んでいるということでテントの宣伝カーが右翼に壊されてきた。今日も反『紀元節』デモに使う宣伝カーを駐車している周辺を右翼の街宣車が取り囲んでいた。テントの事務所前にも右翼街宣車が来ていた。しかも警察は右翼を見守っていた。こういう事態でテント宣伝カーは、本日のデモに参加することができなくなった。右翼は、テントの宣伝カーが出なければデモができないと思っているらしい。この右翼の攻撃を跳ね返していくために共に考えていく必要がある。反天皇制デモに参加する宣伝カーを増やしていく努力が必要だ」と訴えた。警察権力と天皇主義右翼が一体化した「天皇制と暴力」弾圧を許さず、跳ね返していくスクラムを強化していくことを参加者全体で確認した。

 集会基調報告が実行委から行われ、①「建国記念の日=紀元節」をめぐる問題
②「明治150年キャンペーン」に反対しよう③「天皇退位特例法」と天皇状況④「天皇制国家劇場の連続興行」と改憲にNOを!―を提起した。

 とりわけ「『明治150年』(2018年)は、新天皇即位・改元(2019年)、新天皇の国際デビューである東京五輪(2020年)と連続する『天皇制国家劇場の連続興行』の皮切りとなる」と批判し、「私たちは、天皇の代替わり過程における国家儀礼・儀式に対する抗議の声をあげるとともに、戦後つくり上げられてきた天皇による国家統合のさまざまな仕組み(植樹祭、海づくり大会、国民体育大会、慰霊追悼のたび、被災地慰問等々)に対して執拗にNO!の声を上げ続ける」と強調するとともに、「明仁天皇の3月27~29日の沖縄訪問が『明治150年』の当初から今日まで連続する日本(ヤマト)国家による沖縄の植民地(的)支配、構造的差別構造を改めて厳しく問わなければならない」と宣言した。

 太田昌国さん(民族問題研究)は、「明治150年=近代天皇制を問う」をテーマに次のように講演した。

 「明治国家を評価する『明治論』に大きな影響を与えたのは司馬遼太郎の『坂の上の雲』などの関連諸作品であった。しかし、登場人物の会話は仮構性であるとことを気をつけなければならない。さらに、ペリー来航(1853)の過大視の限界があった。すでに外国船は、ロシアは18世紀後半から、欧米船も19世紀初頭から日本近海へ現れていた。江戸鎖国時代にとって外洋に面する諸藩の危機感が深まっていた。薩摩、長州連合の主導によって幕府が倒され、明治国家を形成していく。この近代国家の形成過程のイデオロギーを美化し、継承していくのが『新しい教科書運動』、『歴史修正主義』、日本会議などであった。これらを基盤にして第一次安倍政権の成立(2007)とともに在特会などが公然と民族排外主義が台頭してきた」。

 「鎖国に対し開国を迫られた。その中で中国のアヘン戦争の敗北を見ながら欧米の圧力に対して、開国派、ヨーロッパの植民地主義に学びながら強力な国家建設派の攻防があった。国家建設派の勝利によって明治新政府が発足する(1868)。その後、蝦夷地の併合を強行し、アイヌ民族を全面的に支配していった。ロシアとの対抗を維持しながら軍事的にも強化していった。さらに江華島事件(1875)を契機にして朝鮮半島支配に向かう。近代国家に組み入れるために1879年の『琉球処分』があった。明治国家は、吉田松陰が指示した道筋をたどっていった。最終的に1945年の結末を迎える。私たちとは真逆な勢力が政権の座におり、安倍政権は六年以上も続いている。支える層は、一握りではなく社会層として存在している。困難な状況にあるが、私たちは対峙している」。

 「簡単にこの状況を突破できないが、植民地主義問題をやり過ごしてきたことは確認しなければならない。思想的立場、歴史的立場、実践的な活動などの不十分であった結果だ。植民地主義を十分に清算し切っていない問題が根っこにある。ピョンチャン・オリンピックの行動、安倍政権の言葉の一つ一つに植民地主義の痕跡が日々見られる。アジアとの関係がいまだにゆがんだものとなっている。だからこそ歴史修正主義、排外主義と闘ううえで植民地主義の克服が重要であり、集団的努力を続けていこう」。

 連帯アピールは、 2020オリンピック災害おことわり連絡会、3・1独立運動99周年集会実行委員会、沖縄・一坪反戦地主会 関東ブロック、大軍拡と基地強化にNO!アクション2017、安倍靖国参拝違憲訴訟から行われた。

 集会後、デモに移り、神田一帯に渡って「紀元節反対!天皇のための『代替わり』反対!天皇制はいらないぞ!」のシュプレヒコールを響かせた。

(Y)