IMG_20171103_16042110月26日付「赤旗」の一面に、昨年6月に自衛隊のジブチ基地において基地労働者90人が解雇され、ストライキなどで解雇撤回を求める労働者たちに対して、自衛隊の部隊が銃を向け威嚇するという事件が報道された。


赤旗の報道によると、雇用主は日本の神奈川にある企業であり、解雇された90人のうち70人は復職を果したが、争議を指導した中心メンバーら20人は争議を継続中で、ジブチの労組から日本政府に抗議文も出されている。ちなみに、この「赤旗」の報道に際しても、日本共産党の幹部たちはツイッター上で沈黙し続けている。


この報道を受けて、南西諸島の自衛隊配備計画に反対してきた「琉球弧自衛隊配備反対アクション」は、この自衛隊による労働争議弾圧事件への抗議と、自衛隊基地建設着工が目前となっている状況に対して、11月3日に首相官邸前で緊急抗議行動を行った。


主催からとして、栗原学さんは「昨年の事件だが、報道され知ってしまったからには日本から誰も抗議の声が上がらなかった、というのではあまりにまずいので抗議を行うこととした」と語った。

「今回の事件は、騒擾や暴動ですらない労働争議への自衛隊部隊の介入という点で、自衛隊は一線を越えている。しかしこれは、グローバル企業の権益を守るという点で、海外派兵の本質そのものを示している事件だ。ソマリアの海賊は減少していると伝えられているが、自衛隊が実績作りのためだけにジブチに基地を作って居座り続けている。南スーダンからの自衛隊撤退を求める運動は一定の盛り上がりを見せて、少なくとも実力部隊の撤退を勝ち取った。ジブチからの撤退も求めていこう」と栗原さんは訴えた。

そして、「内閣府PKO事務局のホームページでは、南スーダン派兵の意義として『ダイヤや鉱物が豊富にある』などとあけすけに書いている。また、イラク派兵に際しても、『見返り』として油田を獲得して『日の丸油田』などと称している。資源獲得のための戦争という点で、いまの自衛隊派兵は戦前の侵略戦争とほとんど変わらない。また、2007年に辺野古の海中調査支援と称して海自艦『ぶんご』が出動し、昨年も高江のヘリパッド建設のために自衛隊ヘリが出動している。沖縄ではすでに『民衆に銃を向ける自衛隊』として立ち現れている。そして、2020年以降には日本版海兵隊と言われる水陸機動団を沖縄本島のキャンプハンセンに配備しようという計画も報道された。琉球弧の軍事化とは自衛隊の侵略部隊化そのものだ。自衛隊配備反対と海外派兵反対を一体のものとして闘っていこう」とアピールした。

宮古島の動きについて、当地出身の下地さんからの訴え。

「宮古島の基地建設予定地にされている千代田カントリークラブで、工事資材搬入用のゲートが設置されていた。敷地内ではすでに工事の整地のために木が切られ始め、実質的な工事が始まってしまっている。また、平安名岬に近い保良地区でも海保の射撃訓練場や弾薬庫が具体化してきている。先の選挙では、自衛隊基地反対を訴えた仲里さんと市議選で石嶺さんが二人とも落選で厳しい状況が続いている。とりわけ、仲里さんは宮古島ではかなりの大差がついた。沖縄県政やひいては反戦反基地運動も、地域の振興とは何か、ということを考え提示していく必要を痛感している。しかしまた、今日のような行動を地道にでも継続していきたい」

参加者にマイクを回して、それぞれ自らの思いを訴える。

西表島から来たという参加者は「島の一部が国立公園指定から外された。石垣島の自衛隊基地と連動して、上陸訓練場にされるのではと警戒している。いま、石垣島やどこの島も中国や韓国からの観光客が多い。しかし、巨大基地が作られ、そして軍事的緊張が日常的になれば、観光もだめになるだろう。それぞれの島と本土と分断されることなく、連帯していきたい」と語った。

他に参加者からのアピールでは、「日米地位協定と同じような不平等条約を日本はジブチに強いている。こういうことも問題視していきたい」、「自衛隊を容認して平和が作れる、という平和運動があるとすればおかしい。憲法九条の実現=自衛隊の廃止をもう一度正面から平和運動は語るべきだ」、「北朝鮮危機を安倍が語るが、その負担をさせられるのがまず南西諸島だ。冷戦が終わっていないのは、アメリカが続けたがっているからだ。そして日本もまたアメリカに追随して、戦争利権で生き残りを図っている。この悪循環を終わらせるための政治の転換や平和外交のあり方を運動の側から模索していこう」などの声が上がった。

参加者20人は、最後に首相官邸にむけて「ジブチから自衛隊は撤退しろ」「自衛隊基地をつくるな」とシュプレヒコールを上げて、この日の行動を終了した。

(F)