配信:日の君 7月23日、「全国から集う!全国で闘う!洗脳『教育』はゴメンだ! 第7回『日の丸・君が代』問題等全国学習交流集会」(主催・実行委員会)が日比谷図書館文化会館で行われ、130人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として新自由主義と国家主義をセットにした教育を押し進め、子どもたちを戦争動員へと導こうとしている。その一つが学習指導要領の改悪だ。とりわけ幼稚園から①「君が代」に親しませる

②小学生の段階で「北方領土」、「竹島」、「尖閣列島」などを教える

③「国威発揚」のために「オリンピック・パラリンピック」への総動員体制の着手

④道徳教育の教科化を通した国家のための人間形成

など国家主義教育の全面化に入りつつある。さらに戦争法を支える人材づくりとして教育現場への自衛隊の浸透を押し進めている。防災教育と称して愛国心と国防意識への「洗脳」アプローチだ。このような教育攻撃とセットで東京都教育委員会による「日の丸・君が代」強制の「10・23通達」(2003年)に抗議する教育労働者に対する大量処分攻撃はさらに悪質化し、同時に全国的に「日の丸・君が代」強制と教育労働者に対する管理・統制が強まっている。実行委員会は、教育攻撃を分析し、様々な闘いを共有化すことを通して反撃に向けたステップを構築していこうと交流集会を取り組んだ。

 開会あいさつが永井栄俊さん(実行委)から行われ、「安倍政権の暴走が続いている。戦争法、共謀罪の強行採決はその現われだ。同時に教育現場でも同様な事態が発生している。教員に対する『日の丸・君が代』強制をはじめ強引な管理・統制が行われてきた。そのうえで今、北朝鮮のミサイル発射を利用し、『緊急避難』訓練などによる戦争動員を行いながら子どもたちに対して『洗脳教育』が行われている。安倍政権の教育改革を許さない取り組みを作り出していこう」と訴えた。

高島伸欣さん講演

 高島伸欣さん(琉球大学名誉教授)は、「蘇る『教育勅語体制』と『日の丸・君が代』強制を迎え撃つ ─洗脳教育を教材にし、無力化と反転攻勢の力量育成をめざす─」をテーマにして講演した。

 高島さんは、冒頭、安倍政権下の「教育勅語体制」による「洗脳教育」の悪影響を払拭するための方針として「主権者教育」の重要性を提起した。つまり、「18歳選挙権の行使準備を兼ねた『請願権』理念の学習と『請願権』行使体験の実践学習の取り組みがあるが、現行の中学『公民』と高校の『現代社会』『政治経済』の教科書の大半が誤った内容、生徒に誤解を与える内容になっている」と批判した。

 そのうえで具体的な取り組みとして、例えば、生徒たちに対して次のようなビラ配布を校門前で行うことも効果的だと紹介した。「『君たちが使わされている教科書は内容に誤りがある。そうした誤りのない教科書を選ぶように学校側に要望しよう! 正しい内容を教えてくれるように学校に要望しよう! 学校も公的な役所の一つであるのだから、そうした要望を文書で提出すると、学校側はそれへの誠実な対応が『請願法』で義務づけられている。中学生・高校生の皆さん、正しい学習ができるように自分でも行動しよう!』。中学・高校生自身に批判力の定着、底力の育成を目指したい」と強調した。

 また、

①「旭日旗」問題に見る加害者「日本(本土)」社会と被害者・近隣諸国(沖縄)社会の落差

②「洗脳教育」の再構築をめざす安倍「教育再生実行」政策

③今こそ安倍政権による「洗脳教育」への反転攻勢、について提起した。

全国の「日の丸・君が代」強制反対の闘い


 東京の闘いの報告は、増田都子さん(都教委を訴える会)、都教委による被処分者、東京「君が代」裁判第四次訴訟、東京「再雇用拒否」原告、河原井さん・根津さんらの「君が代」解雇をさせない会、都教委包囲首都圏ネットから行われた。

 大阪からは、奥野泰孝さん(不起立被処分者)、井前弘幸さん(戒告処分取消し訴訟)、野村尚さん(「君が代」不起立解雇撤回訴訟原告)、松田幹雄さん(大阪市「君が代」不起立戒告処分当該・グループZAZA)などから行われた。

 すでに東京は、「10・23通達」以降、四七八人が処分されている。今年も都教委は、三月の卒業式で「君が代」斉唱時に不起立した都立高校教員二人に対し「懲戒処分」(戒告、減給1ヶ月)を発令し、「服務事故再発防止研修」(思想転向強制研修)を強行している。大阪でも「日の丸・君が代」処分は62人、再任用拒否が9人になっている。報告者は、不当処分に抗議し、「思想・心情・良心・教育の自由」破壊を許さず全国ネットで反撃していくことを呼びかけた。

 闘いの報告(3)では、東京「再雇用拒否」第三次訴訟、石井泉さん(千葉高教組「日の丸・君が代」対策委員会)、「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会、土屋聡さん(「女川から未来をひらく夏の文化祭」実行委員会)、静岡県学校労働者組合メッセージ、小野政美さん(憲法の理念を生かし、子どもと教育を守る愛知の会)、「日の丸・君が代」の強制に反対する阪神連絡会、「日の丸・君が代」新潟被処分者を支える会、「日の丸・君が代」反対の闘いを行う福岡・佐賀の仲間、村上理恵子さん(各種学校専修学校関係労働組合連絡協議会)、片山かおるさん(小金井市議)、保護者の立場から、永井栄俊さん(パンフレット「教育に浸透する自衛隊  『安保法制』下の子どもたち」〈同時代社〉を紹介)、ひのきみ全国ネットなどから行われた。

 最後に集会アピールを採択し、銀座デモに移った。「日の丸・君が代」強制反対・「洗脳教育」ノーをメインスローガンに街頭の人々に訴えた。24日には、「日の丸・君が代」問題等に関する文科省交渉が行われた。

(Y)