20170530ishi
▲上原秀政さん(石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会共同代表、内科医・八重山地区医師会、会長)

 五月三〇日午後六時半から、東京・中野商工会館会議室で「石垣島の自衛隊配備に反対する5・30 現地からの報告会」が沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックが主催して行われた。五月三一日、防衛省に対して、石垣島への自衛隊配備反対の署名を提出するためにやってきた石垣島の人たちの意見を聞くために急きょ開かれた。


 上原秀政さん(石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会共同代表、内科医・八重山地区医師会、会長)と藤井幸子さん(「石垣島に軍事基地をつくらせない市民連絡会」事務局)が石垣島での闘いを報告した。


 上原さんは父親の中国戦線に従軍した経験、沖縄戦、自衛隊配備について、思いを語った。藤井幸子さんが反対運動の実情を報告した。


 「三月三〇日、一万一五七一筆、第二回一万三五六一筆の自衛隊配備反対の署名を提出してきた。個人参加の住民組織、石垣島への自衛隊配備を止める住民の会を立ち上げて反対してきた。二〇一五年、防衛省が警備とミサイル部隊五〇〇~六〇〇人の配備計画を明らかにした。島のどこにもいらないということで、三地区の公民館が反対決議をした。議会に対して、配備反対の陳情や請願をしたが否決された。本会議では与党の配備を求める案も、与党が分裂し否決された。昨年九月石垣島市議会で、自衛隊の配備を求める決議が採択された。この時、二〇〇人で抗議集会・デモを行った。おばあたちの会、女性団体、労組などが集まり、市民連絡会ができ、共同してやっていくことになった」。


 「二〇一六年一〇月二八日、公開討論会がやられた。七〇〇人が参加した。アンケートをとり、三〇〇人が回答。反対四六%、賛成二七%、その他二九%。基地反対は広がっている。月一回のアピール行動をやっている。市長が情報を出してこない。四つの地域で反対決議を出している。昨年一二月二一日、市長は菅官房長官と会い、一二月二六日、受け入れ表明した。四月一四日早朝六時半から市有地の調査を隠れて行った」。

「五月一七日、若宮防衛副大臣が施設配備案を初めて持ってきた。住民がまったく説明されていなかった訓練場・弾薬庫が数多く配置されていることが分かった。反対派の土地はほとんどはずし、賛成派のゴルフ場、市有地だ。測量の予算もつき、既成事実化が積み重ねられている。来年の二月、市長選がある。市長は争点にしたくない。その前にどんどん進めたがっている。止めるための行動をしたい。全国と連帯し、石垣のことは石垣市民が決める」。


 赤嶺政賢さん(共産党、衆院議員)が連帯のあいさつをした後、山口京子さん(与那国島「イソバの会」共同代表)が自衛隊配備後の与那国島について報告した。


 「自衛隊が配備され一年が経った。八月六日、町長選がある。議長と町長が分裂している。反対派はものを言いずらくなり、運動もなくなったり弱くなっている。自衛隊員が一六〇人入ってきているがひょっとしたら勝てるかもしれない。候補者を立てなければならない。八個ある公民館に自衛隊員が一五人ずつ配置されている。役員などには参加していないが祭りなどに参加してくる。過疎化が進み担う人が少ないなかでのことだ。住民の自治が弱体化している」。


 「国民保護法によって、敵の捕虜になる、どういうふうに逃げるのかの訓練が行われる。何の考えなく、軍が配備されることが怖い。与那国島の監視部隊配備はミサイル部隊の石垣島・宮古島で止められればつながらない」。


 東京在住の石垣出身者の発言の後、質疑が行われた。石垣島に作られた白保空港(新石垣空港)反対運動との関係や無関心の人にどう運動を広げていくかなど、熱心なやりとりがあった。「推進派の旗が畑にあるが、反対派は個人の家に掲げている。その旗が増えている。粘り強い対話で説得していくしかない」と藤井さんが答えた。(M)

 

上原秀政さんの報告から

 

 内科医を三六年やっている。二〇一〇年、海上保安庁の嘱託医をやっている時、尖閣列島付近で、逮捕された中国人漁船員を診察したことがある。その後、国外追放になった。これは民主党政権時のパフォーマンスだ。二〇一二年、石原都知事が尖閣を都として購入した。その後、国が国有化した。尖閣問題をこじらせ、あえて戦争に向かっているようだ。

 父親が日中戦争に従軍した。一九三七年一二月南京占領、三八年七月に従軍した。日本軍は調達と言って、中国の住民の食料を奪ったり、虐殺した。大きな石で殴り殺した。目に焼きついている。兵隊はひどいことをするものだと話してくれた。中国脅威論を言うが自分たちのやったことを反省していない。米軍が沖縄に上陸すれば、女は犯され、男は奴隷にされる。絶対に捕虜になるなと命令された。これは日中戦争の時、日本兵がやったことだ。従軍慰安婦問題も同じだ。

 石垣島は芸能が盛んだ。踊りの島。軍隊は絶対に似合わない。自衛隊配備が二年前に明らかになり、反対組織を結成した。「いやだ」、武器、軍事、危険なものが来ては困る。今は海保が警備している。中国も同じだ。それが自衛隊が配備されれば、中国も軍艦を配備するだろう。

 一九三七年の盧溝橋事件は、運命の一発と言って一発の銃声から始まり泥沼の戦争へ。軍隊はドンパチやって初めて仕事をしたことになる。尖閣の火種・発火装置をなぜ置くのか。失敗を肥やしとして新しい国際社会を作っていく。石垣島は亜熱帯気候で、自然が豊かだ。二万七〇〇〇前の旧石器人の骨が見つかった。

生物多様性に恵まれ、天体観測もできる。学術の島であっていい。島を守りたい。

 五月一七日、ハリス米太平洋司令官が与那国島の自衛隊基地を視察した。いわゆる第一列島線を防衛するということだ。南西諸島の空白を埋めるという。本当に中国が攻めてくるのか。七五歳以上の人はマラリアの怖さを知っている。沖縄戦で強制疎開にあい、マラリアにかかって死んだ。米軍に包囲され、物資が入ってこない。日本兵が入ってきて食料がない。それでマラリアにかかった。滑走路が三つ作られ、三月二六日特攻隊が最初の攻撃を行い一〇人死んだ。その後一〇回程飛び、三一人が死んだ。その内、石垣・沖縄県人は五人。軍神ではなく、戦争の犠牲者だ。本当にかわいそう。事実を忘れてはいけない。知れば知るほど、自衛隊配備を止めなければならない。(文責編集部、発言要旨)