23集会 10月23日、学校に自由と人権を! 10・23実行委員会は、日比谷図書文化館で「『日の丸・君が代』強制反対! 10・23通達撤回! 憲法を変えさせない!誰も戦場に遅らせない! 10・23集会」を行い、188人が参加した。

 2003年、石原都知事が押し進める新自由主義と国家主義教育推進に向けて東京教育委員会が10・23通達(卒業式・入学式などで「日の丸・君が代」を強制)を強要してから一三年がたった。「君が代」斉唱強要に抗議する不起立・不伴奏等を理由にして延べ四七八人の教職員に不当処分されている。さらに再雇用職員・再任用・非常勤教員等の合格取消・採用拒否も行っている。

 都教委の攻撃は、安倍政権が押し進める教育委員会制度改悪、道徳教育の教科化、教科書検定制度改悪、自衛隊と一体となって宿泊防災訓練の定着化など新自由主義的教育改悪と愛国心教育の先取りであり、戦争法制定を通したグローバル派兵国家建設と連動したものであった。小池都政は、これまでの教育破壊路線を継承し、東京五輪に向けて「日の丸・君が代」を強め愛国心・ナショナリズムの浸透拡大をもくろんでいる。

 被処分者たちは、学校現場、全国ネットワーク構築などの反撃とともに粘り強く裁判闘争を取り組んできた。最高裁判決(2011年5~7月、2012年1月、2013年9月)は、10・23通達について職務命令は思想・良心の自由を「間接的に制約」するとし、「違憲とはいえない」として戒告処分を容認したが、都教委の減給処分・停職処分を取り消した。

 続いて河原井さん根津さん07年停職処分取消訴訟は、最高裁で戒告処分取り消しと損害賠償が確定した。東京「君が代」裁判第3次訴訟でも1審・2審で減給・停職処分取り消しが確定している。10・23通達関連裁判での処分取消合計数は67件・57人となった。

 しかし都教委は、違法処分を反省せず再処分を繰り返し、被処分者に対して「思想転向」を迫る「再発防止研修」を強化した。学校現場では職員会議での「挙手採決禁止」を含む「学校経営適正化通知」(2006年4月13日)以降、教職員に対して露骨な統制管理を強行し、抗議・意見を許さない現場に追い込んでいる。実行委は、都教委の攻撃に屈せず、東京の学校に憲法・人権・民主主義・教育の自由をよみがえらせるためにこれまで闘いの成果を確認し、新たな闘いに向けて確認した。

 集会は、近藤徹さん(「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会 )から実行委あいさつが行われ、「安倍政権は、『国家に従順な人づくり』の道を突き進んでいる。東京における自衛隊との連携による都立高校の宿泊防災訓練、教育課程の介入、『国旗・国歌法』に関する記述を理由とした実教出版の日本史教科書の排除などはその先取りだ。『お国に命を投げ出す』子どもづくりを狙うものだ。『戦争する国』を許さず、『子どもたちを戦場に送らない』ために闘いを広げていこう」と訴えた。

 10・23通達関連裁判訴訟団・元訴訟団が登壇し、一四団体の裁判闘争の取り組みを報告し、新たな闘いに向けたて決意を表明した。

 青井未帆さん(学習院大学教授)は、「戦争ができる国と教育」をテーマに講演した。

 青井さんは、義父が戦争動員されるプロセスと反省の手記などを紹介しながら「戦争は教室から始まる」実態を告発した。そのうえで①第13条( 個人の尊重、生命・自由・幸福追求の権利の尊重)、第24条(個人の尊厳と両性の本質的平等)を否定する自民党改憲草案批判②民主主義と国民主権の現状分析③立憲主義を否定する安倍政権を批判し、「政治を憲法に従わせる」観点から今後の課題を提起した。

 特別報告が澤藤藤一郎弁護士(東京「君が代」裁判弁護団副団長)から行われ、「『君が代』訴訟の新しい動きと勝利への展望」を報告した。 

 澤藤さんは、①「10・23通達関連訴訟全体の流れ②最近の諸判決とその要因③訴訟での勝利への展望を提起し、「最高裁は、権利侵害論については語ったが、制度論については語っていない。『主権者である国民に対して、国家象徴である国旗・国歌への敬意を表明せよと強制することは、立憲主義の大原則に違反して許容されない』という意を尽くした主張に、判決は応えていない。憲法20条(信仰の自由侵害)、『教育の自由』侵害の主張にも、子どもの権利条約や国際人権規約違反についても、最高裁は頑なに無視したままである」と批判した。

 第2の特別報告として東京高校生平和ゼミナールが「思いを語る―18歳選挙権、広島、沖縄、憲法」をテーマに戦争反対国会デモなどの取組みを紹介し、今後の戦争反対運動に向けて語った。

 最後に集会アピールを確認し、都教委に対する請願行動の取組みへの参加が呼びかけられた。

(Y)