IMG_1522今国会でTPPを批准させない
10.15農民連合など全国から八〇〇〇人が結集


ハゲタカによるハゲタカのための条約だ
百害あって一利なしが実態

一〇月一五日正午から、東京芝公園23号地で「今国会での拙速な批准は絶対許さない!1万人行動・中央集会」がTPPを批准させない!全国共同行動の呼びかけで開かれ、全国から八〇〇〇人が集まった。会場には以下のような団体の旗が翻った。農民連、全農協労連、農民センター、全国農団労など農民団体。パルシステム、生活クラブ生協などの生協団体。全労連、東京全労協、国労、全水道東水労、全建総連、国公労連、全建総連、JR総連など労働組合。

集会前段に歌手のえみむめもと制服向上委員会が歌でTPP反対を訴えた。続いて本集会に移った。山根香織さん(主婦連合会参与)が開会のあいさつを行った。

「政府は今月中の衆院通過を狙っている。TPPは一四兆円の経済効果があるとか、日本が締結し米国を引っ張っていくとか、信じられない言葉が政府からあがっている。農水産業の聖域をまもれないことがはっきりしてきている。残された関税の撤廃、食の安全・安心問題など危険な内容であふれている。国民軽視で大企業や投資家優先の協定だ。決まってしまえば後戻りできない。国会批准阻止のために全国で行動が行われている」。

次に、国会議員がかけつけ、連帯のあいさつをした。福島みずほさん(社民党)。「昨日から衆院で審議が始まった。TPPは①農業・酪農を壊す②食の安心・安全の問題。遺伝子組み換え、原産地を表示しなくてもよい③薬の安全問題、国民皆保険を壊す、ものだ。TPPは強欲資本主義のためであり、人々のためにならない。ISD条項によって、企業からしか提訴できない、それによって政府が多額の損害賠償金を払わされる。TPPは百害あって一利なし。米国大統領候補の二人も反対している。どんなことがあっても承認させない」。

小池晃さん(共産党)。「①多国籍企業のために関税をなくしてしまう。医療、食の安全、ISD条項。これは亡国の条約だ。②条約の内容を明らかにしていない。国会決議を踏みにじっている。国産米に影響を与えないと言っていたが嘘だ。米国大統領候補二人も国内の雇用・産業が壊されるから反対している」。

山本太郎さん(自由党)が「英文で六三〇〇頁もある条約は三分の一しか訳されていない。どんなやりとりをしていたのか情報公開したら、すべて黒塗りで出されてきた。こんなひどい状況を多くの人に知らせ阻止しよう」と話した。民進党の国会議員は参加せずにメッセージが紹介された。

オーストラリアはISD条項を禁止

全国から参加した仲間たちが訴えた。Anti-TPP Hokkaido(北海道の青年)。「デモや講演会をやり反対を訴えている。台風で被害を受けた。その上TPPが通れば死刑宣告を受けると同じだ。ベトナムの労働者の賃金が下げられる。ブラック企業が増えるなど、すべての労働者の安全を守ろう」。

石田正昭さん(日本協同組合学会会長、龍谷大学教授)。「批准のやり方に賛成できないという総会決議をあげた。学会がこうした行動をすることは異例のことだ。
①暮らし、命をおびやかす
②協同組合の組織・経営に脅威を与える
③日本が加害者になって途上国の人々を脅かすから、TPPに反対だ。さらに、アベノミクスに反対しなければならない。①財政出動②TPPは年金、健康保険へ民間投資の拡大をすることだ。これは生活を脅かす」。

ママデモ(三鷹)。「オーストラリア上院で、『ISD条項を禁止する』ことを通した。日本の三三県の一一一六人の地方議員にメールしてTPP反対行動に参加してほしいと訴えたが八人しか賛同の返信がなかった。これを一〇〇人以上に増やしたい」。

高田健さん(総がかり実行委)。「安倍首相は参院選で全国一〇〇カ所の演説で憲法改正を一度も言わなかったのに、憲法改正をやろうとしている。一一月南スーダンへ自衛隊を派遣し、駆けつけ警護をしようとしている。安倍打倒の共同の闘いを進めよう」。

吉田敏恵さん(岩手県生協連合会専務)。「午前四時発の貸切バスで五〇人が参加している。八月三〇日の台風一〇号で甚大な被害を受けた。一四〇〇億円の被害のうち二割が農水産物だ。しかし、これは再生する。TPPは食料の自給を壊す。七つの農協を訪れ反対の署名してもらった。まだまだあきらめない」。

植草一秀さん(オールジャパン平和と共生運営委員)。「ハゲタカによるハゲタカのための条約だ。日本を経済植民地にするための最終兵器だ。何が生じるのか。
①日本の農業がハゲタカ農業へ
②医療、すべての人から富裕層だけのものへ
③食の安全・安心が壊される
④労働、一億非正規化⑤農協・生協など共済事業が破壊される
⑥一〇〇〇兆円の郵貯などがハゲタカに持ち去られる
⑦六三〇〇頁の条約。四年間の秘密の保護。これがステルス爆撃機で、ISDに核弾頭が植えつけられている。断じて許せない」。

安倍政権はなぜ批准をいそぐのか

福島農民連。「10・7怒りの軽トラパレードをトラクター三台、軽トラ二〇台で本宮駅から二本松市に向けて行った。原発事故とTPPで二重に苦しめられている。安倍打倒しかない」。内田聖子さん(アジア太平洋資料センター)。「条約内容を翻訳し、読み解きブックレットを作った。国会答弁を見ているとすべて無視していたので怒りがこみ上げた。海外の状況。米国。議会で承認されないように運動している。雇用の問題、ISD条項で主権が脅かされる。日本やオーストラリアの企業から米国政府が訴えられる。カナダ、オーストラリアでは説明会やパブリックコメントが行われているのに、日本ではただの一度も説明会も開いていないし、パブリックコメントもとっていない。民主主義の観点からも異常だ」。

海外からのメッセージが紹介され、集会アピールを採択した。最後に山田正彦さん(弁護士・元農林水相)が「米国に行き、多くの議員や労働組合、環境団体らと話し合った。米国で批准されないものをなぜ日本は急ぐのか分からないと言われた。TPPは米国多国籍企業・軍産企業の世界支配が狙いだ。強行採決させてはならない」と閉会のあいさつを行い、トラクター、軽トラを先頭にして都心をデモ行進した。臨時国会での最大の課題、TPP批准を阻止しよう。 

(M)