15反天 8月15日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15 反「靖国」行動は、憲法改悪と連動した新たな天皇の代替わりに向けた「Xデー」状況下(8・8、明仁天皇の憲法違反である「生前退位」表明)、日本の侵略戦争・植民地支配における天皇制の責任と戦後の象徴天皇制の犯罪を批判し、戦争賛美神社の靖国神社解体を掲げて反「靖国」行動を行い、280人が参加した。

 安倍政権は、グローバル派兵国家建設の一環として3月29日に戦争法施行を強行し、11月に陸上自衛隊を南スーダンに国連平和維持活動(PKO)として派兵する。すでに自衛隊の「部隊行動基準」(行動できる地理的範囲、武器の使用方法)の策定作業に着手し、交代部隊に「駆け付け警護」と、他国軍と共同で拠点を守る「宿営地の共同防護」の任務を付与する。まさにいつでもどこでも「人を殺し、殺される」軍隊の構築に向けて派遣準備命令を出し、訓練を開始する。

 連動して明仁天皇は、民衆統合に向けた天皇制の任務の強化に向けて憲法違反である「生前退位」を表明し、皇室典範改正に向けて踏み込んだ。天皇主義右翼らは、8・8明仁表明に対して賛成・反対・沈黙などの反応を示しながら動揺しているのが実態だが、靖国神社賛美を軸にした戦争国家化のバックアップで統一している。高市早苗総務相、丸川珠代五輪相、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の衆参両院の国会議員70人が靖国神社に参拝した。日本会議と英霊にこたえる会は、靖国神社で「第30回 戦歿者追悼中央国民集会」を開催し、「総理靖国参拝定着」、改憲と戦争国家化のための運動を叫んだ。

 だが安倍晋三首相は、アジア諸国からの批判をかわすために自民党総裁として靖国神社に私費で玉串料を納め、稲田朋美防衛相もあわてて13~16日にアフリカ東部・ジブチで海賊対処活動をしている自衛隊への激励スケジュールを入れざるをえなかった。安倍政権の脆弱性の一端の現れだが、このようなウソとペテン手法を許さず、矛盾と混乱を拡大させていく闘いが必要だ。憲法改悪と戦争国家化、新たな天皇制強化の野望を暴き出し、反対していこう。

 反「靖国」行動の前段集会を水道橋の在日本韓国YMCAで行った。

 発言は、No Welcome ! Tokyo Olympic Games 実行委員会、米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する荒川・墨田・山谷&足立実行委、天皇出席の山形「海づくり大会」反対実行委、福島原発事故緊急会議、警視庁機動隊は沖縄・高江に行くな!緊急抗議行動、Stop!辺野古埋め立て 大成建設抗議アクション、辺野古リレー、有事立法・治安弾圧を許すな!北部実行委員会、東アジアの平和実現9・17集会実行委員会から行われ、取り組み報告と呼びかけが行われた。

 最後に参加者一同で8・15集会宣言を確認(別掲)。デモに移り、九段下交差点前で靖国神社に向けて「天皇制解体!戦争賛美の靖国神社反対!憲法改悪を許さないぞ!」のシュプレヒコールを繰り返した。

 なお天皇主義右翼らは、反「靖国」行動デモに対してイヤガラセ、妨害を繰り返してきたが、デモ隊は毅然と対応し挑発を跳ね返した。

(Y)


■2016,8,15集会宣言

 参院選の結果、改憲勢力が衆参両院で改憲発議が可能な全議席の3分の2を超え、また日本会議の副会長でもある小池百合子が東京都知事に 当選し、そして第3次安倍改造内閣に、4,28と8,15に靖国神社を、閣僚であった時期も含めて欠かさず参拝してきた稲田朋 美が防衛相となる──。このような時代状況のなかで、われわれは今年も、8,15反「靖国」行動を迎えた。

 安倍政権下、具体的に「戦争をする」国家体制は日々現実のものとなっている。中国や朝鮮の脅威を煽り、沖縄を日米の前線基地にするために、先島への自衛隊配備や、大量の機動隊を辺野古や高江に投入して、暴力的に新基地建設を推し進めようとしている。「日米同盟」のためのパフォーマンスは、「伊勢志摩サミット」にともなうオバマの広島訪問においてもみられた。そこでは、原爆殺戮の当事者であるアメリカ政府の代表者であるオバマも、植民地支配と侵略戦争の結果として、原爆被害を招いた日本政府の代表者である安倍も、その戦争犯罪について 謝罪することなく、原爆の死者を日米同盟の強化、「和解と未来志向」の場へと利用したのだ。

 8,15もまた、戦争の死者を利用し尽くす場である。本日、天皇出席のもと九段で行なわれている「全国戦没者追悼式」は、戦争の死者を戦後日本の「平和と繁栄」のための「尊い犠牲」として称えることで、人びとを死に追いやった日本国家の責任を解除する欺瞞的な儀式である。8,15はけっして戦争終結の日ではなく、「終戦の詔勅」の「玉音」が放送された日に過ぎない。にもかかわらず、この日が「終戦の日」とされていることは、「戦後日本の平和」が天皇の「ご聖断」によってもたらされたとする神話を再生産していく。

 そしていま、いわゆる明仁天皇の「生前退位」の意向表明によって、新たな形態での天皇の「代替わり」が開始された。

 8月8日の天皇の「玉音放送」が示したことは、憲法解釈学においても論点となっている、「天皇の仕事」とは何であるのかということを天皇自身が決め、そしてそれを天皇が円滑に遂行するためのシステムをつくるように促したという事実である。その行為も、それを当然のように受け入れる申請も、民主主義とはほど遠い態度である。憲法の天皇条項は、こうした現実政治への関与を防ぐために、かつての天皇制国家への反省として定められた。天皇の行為は明らかに違憲の行為だ。

 天皇の憲法違反は許されない。そもそも、天皇の「公務」自体はいらない。天皇制そのものが廃止されなければならない。本日のデモは、今後数年間にわたる、天皇主導の新たな天皇制づくりに反対する最初の街
頭デモとなる。最後までともに闘おう!