配信:海の日 7月18日、「聖断神話」と「原爆神話」を撃つ8・15反「靖国」行動は、築地社会教育会館で「天皇行事の『海づくり大会』はいらない!海づくりは、海こわし7・18討論集会」を行い、45人が参加した。

 7月13日、報道は天皇アキヒトが天皇の位を生前に皇太子ヒロノミヤに譲る「生前退位」の意向を示していることを一斉に配信した。宮内庁は、天皇自らの「生前退位」という皇室典範の法改正につながる政治的発言が憲法違反が明らかなため「否定」した。しかし「生前退位」報道は、安倍政権によって事前のシナリオに基づいて参院選挙後、憲法改悪攻撃と連動した皇室典範改正など天皇漬けをねらったものだ。天皇の代替わり賛美キャンペーン=Xデーが始まったのである。

 今後の天皇の行事と休日は、この延長で演出されることになる。安倍政権は、天皇賛美を最大限に利用しぬき、改憲の野望にむけて踏みだそうとする。その初戦として本日の反天皇闘争集会を開催した。

 天皇制賛美行事である『第36回全国豊かな海づくり大会~やまがた』が9月10日~11日に山形県で開催される。「漁業の推進等を通して水産業の振興と発展をはかることを目的に、天皇皇后両陛下のご臨席を通例として、毎年各県持ち回りで開催」し、大震災と原発事故による被害から「復興」を目指す機会と称して漁業、諸団体、学生たちを動員する。しかし福島原発事故は深刻な状態であり、汚染水放出による海洋汚染を拡大し続けている。この現実を直視せず、隠ぺいするために「海づくり大会」=天皇賛美づけを推し進めているのだ。

 2016年岩手「国体」、2018年福島「植樹祭」へと続き、2020年東京オリンピックをゴールに演出が大仕掛けになっていくだろう。そもそも「海の日」は、一九九五年戦前の「海の記念日」を復活・制定したのであり、天皇制への民衆統合の一環だ。天皇賛美を許してはならない。

 鈴木雄一さん(反戦反天ネット山形)は、「東北(支配)と水産業」というテーマから東北の地域歴史と水産業、山形県の水産業の現状についてスケッチしたうえで、「福島原発事故による福島県の魚汚染は、国は基準を超えるものはなくなったと言っているが、民間レベルで測定すると基準値を上回りウソであることが明らかになっている。宮城県の漁業は、水産基本法によって大型化を押し付けている。これまでの漁業協同組合は、じゃまとなり、経済特区へと再編しようとしている。つまり、東北の水産業は原発汚染も含めて産業だという強引に位置づけて、カネをつぎ込んでいるのだ。『海づくり大会』は、このような東北の『復興』のために演出される」ことを強調した。

 天野恵一さん(8・15反「靖国」行動実)は、「天皇行事の政治的意図」について次のように問題提起した。

 「天皇の『生前退位』が発表された。今日の集会は、偶然だが歴史的なものとなっている。天皇のXデープログラムに対して最初の反撃の集会となった。『生前退位』というシグナルをどう受け止めるか。昭和天皇のXデープロセスを検証してきたが、日本列島をめぐる自粛騒ぎだった。今回は、同様な形では進まないだろう。『平成天皇』のXデーは、生きたまま始まった。皇室典範改正の問題が出てくる。天皇が生きたまま即位したり、元号が変わったりする。具体的にどう反撃していくかを自覚しなければならない」。

 「アキヒトは、諸儀式で間違いをしたり、火葬ではなく土葬にしてくれなど自分の死に対して介入しだしていた。くたびれたから退位できないだろうかということだ。安倍ら官僚も大筋で了解し、『生前退位』が明らかとなった。宮内庁は、『否定』した。皇室典範を変えろというのは政治的行為だからだ。天皇の意向で法律を変えますとはいかない。象徴天皇制の自己矛盾を露呈しながらXデーが始まった。今後、このことがどのように押し上げられていくか注意する必要がある」。

 「安倍政権下で平成Xデーが始まってしまった。ヒロヒトXデーに抗して日本中で反対集会をやり、駆け回った。アキヒトXデーは権力側による複雑怪奇なプロセスで始まった。今後の天皇儀礼は、全部Xデープロセスで演出される。棄民化政策、被災者の切り捨てを行いながら『震災の復興』を演出する。その総仕上げは、『復興』茶番の東京オリンピックだ。このことを同時に考えていかなければならない」。

 「共産党は、天皇出席の国会開会式に出席した。これまで象徴天皇の政治化を制限し、許さないという立場から象徴天皇条項の『解釈改憲』に屈服し、『民主的改革のための積極的対応』だと言い出している。護憲派の総崩れに対して見ているだけではだめだ。やはり『違憲の行為はやめろ』という土俵で共闘していくような言論と運動をどのように作っていくかが、かなり大切な局面に入っていくだろう。『天皇の行為は違憲だ』と主張する人々との共闘枠を考えていく必要がある。討論の渦を作り出していこう」。

 最後に主催者から7月30日(土)の「討論集会「聖断」のウソ――天皇制の戦争責任を問う/講演:千本秀樹(午後6時/文京区民センター2A)と8月15日(月)の反「靖国」行動(午後2時30分集合/在日韓国YMCA)への参加が呼びかけられた。

(Y)