配信用/糸数さん沖縄・女性殺害事件/糸数慶子参議院議員が糾弾!

 5月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前~国会図書館前で戦争法廃止に向けた「毎月19日行動」として「戦争法発動させない!参議院選挙野党勝利!安倍内閣は退陣を!5・19議員会館前行動」が取り組まれ、4800人が参加した。この日の午後、衆院第1議員会館で「戦争法の廃止を求める2000万人統一署名」提出集会が行われ、1200万筆が集まり、継続して取り組んでいくことを確認している。

 5月22日から陸上自衛隊第7師団(350人)第10次隊が南スーダン国連平和維持活動(PKO)に向けて新千歳空港から定期・チャーター便の民間機を使って出兵する。南スーダンでは、政府と反政府派の内戦が続き、和平合意(2015年)し移行政府を立ち上げるとしているが、大量の避難民が出ている。2月17日、南スーダン・上ナイル州の州都マラカルの国連民間人保護区域で武力衝突が発生し、18人死亡、36人負傷、約600人(子どもも含む)している。

 緊迫した現地状況について北海道新聞(4・22)が「南スーダンPKOの陸自、13年末に緊迫状況 文書で判明 全員が防弾チョッキ、緊急撤収計画も作成」で暴露している。自衛隊の内部文書だから、当然、安倍政権はこの危険な状況について認識している。だからこそ参院選前の事件発生を避けるために、戦争法施行後の自衛隊派兵の任務に「駆けつけ警護」、「安全確保業務」、「宿営地の(他国軍との)共同防衛」などを加えることを秋に先送りにしたのだ。だが事態の急変を避けることはできず、いつでもどこでも「人を殺し、殺される」戦場となる。戦争法の発動を許さず、戦争拡大のための派兵を許してはならない。

 なりぞうさんのプレコンサート後、国会に向けて「戦争法は絶対廃止!辺野古に基地は作らせないぞ!原発再稼働絶対反対!参院選挙はみんなで勝利!安倍内閣はさっさと退陣!」のシュプレヒコールを響かせ、集会が始まった。

 野党各党代表あいさつが吉田忠智参議院議員(社民党党首)、志位和夫衆議院議員(共産党委員長)、小川敏夫参議院議員(民進党)から行われ、参議院の1人区で32のうち29で野党統一が実現していることを明らかにした。

 さらに民進党、共産党、社民党、生活の党で党首会談(19日)が行われ、①来年4月からの消費税10%への引き上げに反対する。その他の共通政策について一致点を確認し、積み重ねていく②参院1人区のすべてで野党統一候補を実現するとともに、その勝利のために全力をあげる③衆院選についてできる限りの協力をおこなうこととし、その具体化を加速する④安倍内閣不信任決議案を共同で提出することを検討していく―を報告した。

 参加団体からの発言として清水雅彦さん (戦争をさせない1000人委員会)、高田 健さん(解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会)、笠井貴美代さん (憲法共同センター)から行われた。

 糸数慶子参議院議員(沖縄社会大衆党委員長)は、沖縄県うるま市の島袋里奈さん殺害事件を次のように厳しく糾弾した。

 「いったいいつまで沖縄の私たちは、このように人権を脅かされ、普通の生活すら認められないのか。今、この状況を怒りと悲しみで一杯です。米兵に殺害された島袋さんは、わずか20歳という短い人生を、これからの希望に満ちた人生を歩むことなく、元海兵隊の30歳の米兵によって残念ながら殺害され、今日、遺体となって沖縄の金武町で発見された。この現実に直面して私は言葉がありません。1955年、米兵によって殺害された由美子ちゃん事件は嘉手納に遺体が遺棄された。1995年少女暴行事件など数限りなく続く、米軍基地があるゆえに発生する事件。いったいどれだけの命が奪われて、どれだけの悲しみが沖縄の人たちを、これからも先も苦しめるのか。とんでもないと思っています」。

 「あの辺野古に新しい基地を作ることに対して、なぜ80歳、90歳のおじいや、おばあが座り込んで反対するのか。生きているこの命をかけても新基地に反対しているのか。戦争中の事件や事故、悲しみもさることながら、今は『平時』です。でも戦争と同じようなことが、米軍によって引き起こされる。私たちは何度も抗議行動をしました。何度も日米両政府に訴えました。でもこのような被害が、今、20歳の命を奪った。この現実に直面して悲しみも怒りもありますが、遺族の方のやりきれない怒りを、悲しみを考えると、私たちは沈黙したほうがいいのかどうなのかと、今、沖縄の地元で多くの女性たちが話し合っています」。

 「私も子どもがいます。起こった場所は、沖縄の県民が普通に住んでいるところです。誰でもこのような事件にあう危険があるなかで生活をしています。皆さんと一緒に戦争法を追い込んでいこう。サミットにオバマさんが来て何を語るんでしょうか。広島に行って何を語るんでしょうか。許せません。地位協定さえ変えてくれない。戦争につながる全てに反対し、安倍政権打倒のために頑張っていきたい。県民は怒りで一杯だ。皆さんと共有し、解決のために何ができるか考え、行動に移していきたい」。

 さらに大城 悟さん (沖縄平和運動センター)、中村 司さん (沖縄統一連)は、島袋里奈さん殺害事件糾弾、米軍基地撤去、辺野古新基地反対、戦争法廃止をアピールし、オール沖縄の闘いを報告した。

 次に奥田愛基さん (SEALDs) 、山岸良太さん (日弁連憲法問題対策本部本部長代行)が発言し、最後に藤本泰成さん (戦争をさせない1000人委員会)が「6月5日の国会包囲行動」への参加を呼びかけた。

(Y)