配信:上田文雄前札幌市長 4月19日、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会は、衆議院第2議員会館前~国会図書館前で戦争法廃止に向けた「毎月19日行動」として「戦争法発動させない!戦争する国許さない!安倍内閣は退陣を!4・19議員会館前行動」を行い、7500人が参加した。

 4月14日に熊本地震が発生、強度の余震が続発し死者も含め多くの被災者が出ている。安倍政権に緊急の被災者支援が求められていることは言うまでもない。ところが菅義偉官房長官は、熊本地震の事態に便乗して政府の権限を強化し、人権制限などを強要する「緊急事態条項」について「憲法にどう位置づけるかは極めて重く大切な課題だ」(15日)と述べた。

 悪のりは、これだけではない。日米防衛協力のための指針(ガイドライン)に基づいて自衛隊と米軍は、陸自西部方面総監部(熊本市)に「日米共同調整所」を設置し、米軍普天間飛行場の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ四機を災害支援で初めて投入した。一九日午後には、海上自衛隊の大型護衛艦「ひゅうが」に着艦する補給作戦も展開した。しかも自衛隊車両隊は、オスプレイが着陸時に強風と砂ぼこりを巻き起こすために着陸地点の白水運動公園(南阿蘇村)に貴重な水を散水するほどだった。

 要するに、沖縄をはじめ全国的な事故多発のオスプレイに対する批判が巻き起こっているなか米国務省は、震災救援を口実に既成事実の積み上げを強要してきたのである。防衛省官僚も「オスプレイ投入は災害で使えることを示して安全性の懸念を取り除こうとする取り組み。災害の政治利用という批判はあるだろう」と吐露するほどだ(毎日新聞/18日)。このように先行して米軍と自衛隊の共同実戦化を強化し、戦争法のレベルアップを押し進めているのだ。

 安倍政権は、自衛隊をグローバル派兵するための戦争法を施行(3月29日)したが、南スーダンPKO(国連平和維持活動)派遣部隊への「駆け付け警護」などの任務追加を参院選前の事件発生、争点化を避けるために秋に先送りにした。だが、自衛隊の「部隊行動基準」(行動できる地理的範囲、武器の使用方法)の策定作業に着手し、いつでもどこでも「人を殺し、殺される」軍隊を構築しようとしている。

 連動して防衛省は、交戦で負傷した自衛隊員の治療拡充策について有識者会議を設置していた(沖縄タイムス/4月3日)。会議は、衛生兵である第一線救護衛生員を新設し、これまで医官しか行えなかった外科的気道確保、胸腔穿刺の医療行為、鎮痛剤や抗生剤の投与の任務なども加えた法改悪を準備している。まさに交戦による戦死者の発生を前提とした戦時医療の踏み出しだ。安倍首相は、戦争法によって「自衛隊員のリスクは下がる」と繰り返していたが、あらためてウソであることを証明した。戦争法施行後の水面下の策動を暴露し、発動させないための取り組みを強化し、戦争法を廃止に追い込んでいこう。

 集会の冒頭、熊本地震の犠牲者への哀悼の一分間の黙とう。続いて「戦争法は今すぐ廃止!戦争法の発動を止めよう!原発今すぐ止めろ!参院選に勝つぞ!衆院補選もみんなで勝利!安倍政権退陣!」のシュプレヒコールが永田町一帯に響きわたった。

 国会議員の発言は、主濱了参議院議員(生活の党)、江田憲司衆院議員(民進党代表代行)、小池晃参院議員(共産党書記局長)、福島みずほ参院議員(社民党副党首)から行われ、戦争法批判、参院選勝利にむけた野党共闘、熊本地震の被災者への悼みと川内原発即時停止、憲法改悪と 「緊急事態」事項導入の危険性などを訴えた。

 連帯あいさつが行われ、上田文雄前札幌市長(市民の風・北海道)は、「衆院北海道5区(札幌市厚別区、石狩管内)の補欠選挙(24日投開票)は、池田まき統一候補=無所属新で頑張っている。市民の力で実現した。残された期間、全力で闘い勝利して全国に波及させたい」とアピール。

 伊藤真弁護士は、戦争法違憲訴訟を今月末までに提訴することを報告し、「これまで2000人以上が違憲訴訟の原告になった。主権者である私たちは、原発やTPP違憲訴訟などによって司法面からも闘い、安倍政治を倒していこう」と発言した。

 さらに山口二郎さん(安全保障法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合)、奥田靖二さん(黙ってはいられない!戦争法廃止を求める宗教者の会事務局長/八王子・浅川金比羅神社宮司)、山岸良太さん(日本弁護士連合会憲法問題対策本部本部長代行)が発言した。

 最後に高田健さん(総がかり実行委員会)は、①衆院補選の取り組み強化②平和といのちと人権を!5・3憲法集会の成功③参院選勝利にむけた6・5国会包囲への参加を呼びかけた。

(Y)