28普天間 4月10日、宜野湾市大山の友交園(フレンドシップ・パーク)で「普天間返還合意から20年 運用停止カウント・ダウン! フェンスを取り払おう!とり戻そう普天間大集会」(実行委員会主催)が行われ、200人が参加した。集会を呼びかけたのは、建白書を実現し未来を拓く島ぐるみ会議・ぎのわん。

 1995年 9月4日の米兵3人による少女暴行事件を契機に沖縄民衆の米軍基地撤去・事件糾弾の怒りが爆発した。日米政府は、民衆の怒りをなんとか抑えつけるために当時の橋本首相とモンデール駐日大使が普天間基地を「五年から七年以内に返還する」と合意したことを発表した(96年4月12日)。しかし、すでに20年も過ぎるというのに運用停止さえも行っていない。島ぐるみ会議・ぎのわんは、オール沖縄の建白書(オスプレイ撤去・普天間閉鎖・辺野古断念)を再確認し、日米両政府の沖縄差別を許さず、繰り返される女性暴行、凶悪犯罪、無法な虐待をなくすために集会を行った。

 集会は、伊波洋一さん(同会議・ぎのわんの共同代表)の開催あいさつから始まった。

 「96年普天間基地返還合意を沖縄県民は喜んだ。ところが県内移設の条件付だった。あれから20年もたっているが、普天間はあれからはるかに危険になっている。2003年の最終期限に宜野湾市長に就任した。過去のデータを調べてみたら、96年には飛行回数が2倍も増えていた。海側はヘリ等の旋回はなかったが飛ぶようになった。しかも防音対策をしないエリアだったにもかかわらず、騒音がひどくなっていた。政府は、一刻も早く危険除去と言っていながら、危険を拡大しているのが現状だ。この間の米韓軍事演習では、宜野湾市内全域が夜中の11時までオスプレイ、ヘリが飛び回っていた。米国は、辺野古移設まで暫定的に使っていると言っている。辺野古を止め、フェンスを取り払おう!とり戻そう普天間を再度確認しよう」。伊波さんはこう訴えた。

 安富次浩さん(沖縄・ヘリ基地建設反対協議会共同代表)は、つぎのように語った。

 「普天間基地の県内移設に集約されていくのは、日本政府の思惑が入っていることだ。海兵隊が様々な地域に展開していき、新しい基地を作り、日本政府がカネを出すということは、自衛隊をそこに入れ込もうというのがねらいだ。2度と戦争被害を出さないために基地反対を取り組んできた。普天間基地を即時閉鎖せよ、辺野古に新しい基地を作るなを言い続けなければならない。米国は、国内の基地の縮小を行っているが、ならば沖縄米軍基地を持って帰れと言いたい。国内の基地を減らして沖縄に基地を作るのか。この論理矛盾を突いていこう」。

 「今回の県議選、参議院選挙は、非常に重要なポイントになってきている。20年かかってオール沖縄が実現している。普天間基地閉鎖、オスプレイ撤去、新しい基地を作らせないことは、オール沖縄の到達点だ。安倍政権は、『辺野古が唯一の解決策だ』と言い続けている。『和解工作』が続いているが、現場の闘いは続いている。新しい政権を登場させるために県議選、参議院選挙に勝ち、安倍政権を打倒していこう。沖縄の基地を撤去させよう。がってんならん」。

 桃原功市議(島ぐるみ会議・ぎのわん事務局長)は経過報告し、「実行委員会は佐喜真淳宜野湾市長、23自治会長にも招待状を送った。普天間基・オスプレイ撤去のために座り込みを行ったが、佐喜真市長は排除をさせた。人権侵害を許さない」と発言した。

 リレートークに移り、安保関連法に反対するママの会@沖縄、シールズ琉球、宜野湾市民、ダグラス・ラミスさん(名護市)、辺野古支援弾丸ツアー(大阪)などが発言した。

 最後に集会決議(①普天間基地ピーター・リー司令官は、国際法違反の居座り、憲法違反の人権侵害を止めろ!②宜野湾市は日米政府に対し、辺野古(県内移設)を条件としない普天間基地の閉鎖変換を求めよ!)を参加者で採択した。集会後もミュージックライブが続き交流を深めた。

(Y)