IMG_10414月1日、「琉球弧自衛隊配備反対アクション」の呼びかけで、ほぼ3回目の自衛隊配備アクションが国会前衆議院第二会館前で行われた。参加者は30人。

この日は沖縄戦開始71年目の日ということもあり、「自衛隊配備は沖縄戦を繰り返す道」という意味合いも込めて、行動が企画された。

まず主催の栗原学さんから、自衛隊配備をめぐる近況の報告。3月28日の与那国島での強い反対を押し切った自衛隊基地運用開始に際して、与那国町が副町長を防衛省から招聘したいとする案を防衛省が承諾した件について、「琉球処分の"処分官"や明治政府が"県令"をヤマトから配置したことを思い起こさせる。自衛隊配備はヤマトによる軍事支配そのものではないか。このような住民自治破壊・地方自治破壊は許せない」として、行動の最初に、与那国基地運用開始に抗議するシュプレヒコールを全体であげた。

そして、与那国基地の運用開始に際して、中国政府が「地上に置かれたものはいつでも撃滅できる」とコメントしていることに触れて、「私たちは、元々"尖閣問題"というものは、日本政府による国有化という挑発によって緊張が高められたことを思い出すべきだ。さらに言えば、"尖閣"は日清戦争のどさくさで日本政府が勝手に編入したものだ。自衛隊配備は、さらに中国を挑発して緊張を高めている。私たちは日本の侵略史を知ることで、日中友好・アジア友好の道を探らなければならない」と訴えた。

宮古島や石垣島の仲間とともに与那国島から東京に来て抗議行動を行ってきた「与那国イソバの会」の稲川宏二さんからもアピールがあった。

「自衛隊が与那国に来て、島の雰囲気は一変してしまった。生活していて、中国の脅威なんて感じたことはない。中国が攻めてくるなんて100%ありえない。安倍政権は、戦争をやりたいから人為的な"脅威論"を煽って戦争法を通し、与那国に自衛隊配備を強行した。私たちにとっては、中国よりも安倍政権のほうがよほど脅威だ。基地は作られてしまったが、私たちは諦めない。東京からも引き続き注目してほしい。共に安倍政権を倒しましょう」と力強いアピールがあった。

宮古島出身の参加者からは「自分は宮古での基地建設に断固反対するとともに、与那国も奄美も見棄てたり切り離すようなことは絶対にしない。琉球は一つと思って闘う」という決意表明がなされた。

マイクを回してのアピールでは、「沖縄戦では本島の地上戦の悲惨さはよく語られるが、宮古や西表島、徳之島など、基地が置かれたり要塞化された島ほど攻撃された。まさに"基地があるから戦場になった"だ。自衛隊配備は戦時中の愚を繰り返すものだ」というものや「与那国の基地運用に際して、中谷防衛相が"どこまでが南西諸島か"などと発言したが、基地を押し付けて島の人々を賛否で引き裂いておいてなんという言い草か。基地問題では賛成した人々だって傷ついている。なのに押し付けた当事者が他人事だ。これが現代の植民地主義者というものか。絶対に許せない」等の訴えが続いた。

最後に全体でシュプレヒコールを上げて、行動を終えた。与那国・宮古・石垣の「上京団」の防衛省への抗議要請や28日での安保法廃止集会への参加とアピール、30日の屋内集会などの闘いで、自衛隊配備問題の周知は広がっている。引き続き、「辺野古」と並行させて、島の人々の生活と美しい自然・海を破壊する自衛隊配備反対の行動も広げていこう。

(F)