DSCN2020 3月12日(土)、元自衛隊イラク派兵差止訴訟代表の池住義憲さん(以下、「講師」という)を講師にむかえ、学習会「G7伊勢志摩サミットとは何か」(ATTAC東海、不戦へのネットワークの共催)が名古屋のウィルあいち(愛知県女性総合センター)で開催された。

土曜の夜の時間にもかかわらず、36人もの人々が全国から参加した。講義では「サミット」のこれまでの経緯、「G7伊勢志摩サミット」の概要、平和の視点からみた「G7伊勢志摩サミット」の問題点、経済と軍事の両方の視点からグローバリゼーション等がわかりやすく説明された。「グローバリゼーションとは」等の資料も配布され、講義の途中で質問をする熱心な参加者もいた。

 講師は、グローバリゼーション(地球化)についてまず、もの(商品、製品)、金(金融、投資、株式)、ひと(労働力、労働者)、情報、技術、サービス、システムというものが国境を越えて、自由に行き来でき、自由に移動できるようにすること、と定義した。講師はまた、私たちの身近にあるありとあらゆるものが国境を越えて行き来する今日の現実がグローバリゼーション、とし、国家が介入しない市場の原理に基づいた自由市場経済の世界的拡大のなかで、その背景となる新自由主義をリードしているのが「G7伊勢志摩サミット」である、と述べた。また、国境を越えたものの自由な行き来を促進するものが関税障壁の撤廃であり、世界的規模で非関税障壁を促進するものが新自由主義である、と強調した。

 講師は続けて、力の強いもの、お金のあるもの、販売力、宣伝力のあるものが世界を凌駕していく世界共通化の考え方、基準に警鐘を鳴らした。

グローバリゼーションの促進のためには、資源、エネルギーの確保、拡大が必要で、それらの拡大再生産が行われている。結果として、トヨタ自動車のような下請け、孫請けという企業のピラミッド構造が発生する。また生産物の販売のため、市場の確保・拡大が発生する。TPPの狙いは、アメリカで生産した商品の販売の市場を環太平洋に確保、拡大することにある。その段階の次に来るのは、市場での販売の強化をはかるための、外交的、軍事的、政治的な支配権力の確保・拡大である。講師は、資源の確保、市場の確保、支配の確保・拡大が猛烈な勢いで起こっているなかで、その旗振り役が「G7伊勢志摩サミット」である、と強調した。

 「G7」については国際法上、何の根拠も規定もない。「G7」は権限のない、非公式のグループに過ぎない。したがって「G7」で出された決定、声明、表明は、7か国のなかの仲間内の取り決めに過ぎない。問題なのは、「G7」があたかも「世界政府」のようにふるまい、その決定事項が何の関係のない第三世界にまで実質的に強制力、強い影響を及ぼすことである。

 講義の後の質疑応答では、主に愛知、大阪からの参加者から意見、質問が出された。地域に根差した市民の視点、またアジアの労働者と連帯する労働者の視点等から意見、質問が寄せられ、質問者自身の「G7」に対する真剣な姿勢がうかがえた。

次回の学習会はビープルズプラン研究所の小倉利丸さんを講師に招き、5月8日に開催される。学習会のあとはデモも予定されている。

5月8日の学習会、デモも、多様な市民、労働者の視点から「G7サミット」を問う場として、全国からさらに多くの参加者が期待される。