IMG_0905原発再稼働阻止・被害補償打ち切るな
風化させない事故責任追及を
全国から継続的支援の強化を




脱原発を全国全世界に発信

 三月一二日、福島県郡山市・開成山陸上競技場で「2016原発のない福島を!県民大集会」が同実行委主催で開催され、競技場観覧席をいっぱいにする六〇〇〇人が県内外から集まった。

 3・11福島原発事故から五年が経つ中で、原発事故は収束せず、長期避難が現在も続くなど問題はいっこうに解決していない。集会は福島原発事故被災者の救済、
原状回復を求め、国や東電の責任を追及し、脱原発を日本・世界に発信するものとなった。集会では次のことが訴えられた。

私たちは訴えます!

◦福島県では原子力発電は将来にわたり行わず、福島県を再生可能エネルギーの研究・開発及び自立的な実施拠点とすること。

◦放射能によって奪われた福島県の安全・安心を回復し、県民の健康、とりわけ子どもたちの健やかな成長を長期にわたって保障すること。

◦原発事故に伴う被害への賠償、及び被災者の生活再建支援を、国と東京電力の責任において完全に実施すること。

 ・ 代々木へキャラバン出発

 集会は3・11東日本大地震による犠牲者に対する黙とうから始められた。角田政志さん(実行委員長)が開会あいさつをした。

 「五年が経過したが困難を抱えて、その克服に努力している。福島で生き続ける。三つの確認をしている。現実を声にして発信する。除染しても放射能は動くので完全に除けない。健康不安を感じている。放射能廃棄物は学校・公園・家庭の敷地内に置いたままだ。中間貯蔵所・最終処分場について何も決まっていない。一〇万人が避難を余儀なくされている。すぐに帰還できない、風評被害も大きい。原発事故が根本原因だ。汚染水・廃炉問題も解決していない。そんな中で原発再稼働が全国で進んでいる。許せない。3・9大津地裁は高浜3号機、4号機の運転差し止めを認めた。福島県・市町村は県内原発の廃炉、福島第2原発の廃炉を要求している。国・東電は責任を認め、原発施策の見直しを。第2原発廃炉の署名運動を起こす。原発のない福島の実現を」。

 特別ゲストの鎌田慧さん(さようなら原発一千万人署名市民の会呼びかけ人)があいさつした。

 「もう原発はいやだという機運が全国を覆っている。大津地裁の稼働している原発を止めるという仮処分が出されたが初めのことだ。いかに無理な稼働だったのかを明らかにしている。鹿児島・川内原発は再稼働の前提として、免震重要棟を作るとしていたが稼働してしまったら作らないと言っている。違法な操業は停止すべきだ」。

 「これまでの運動は福島とともに歩むという力が足りなかった。『ひだんれん、刑事訴訟、被ばく者健康被害問題』など運動が広がっている。足尾鉱毒事件の時、鉱毒農民たちが東京に押し出した。われわれもキャラバンを組み、3・26代々木公園集会に向けて本日から押し出す。沖縄は県知事選で『沖縄の誇りある経済』を主張した。同じように『誇りある福島の創造』。時代の転機、どう未来を創っていくのか。原発は人類と共存できない」。

故郷の原状回復と「人間の尊厳」

 次に呼びかけ人、県民・県外からの訴えが行われた。

 呼びかけ人の武藤類子さん(ハイロアクション福島)が、二月二九日に東電社長(当時)ら三人が業務上過失致死傷で強制起訴された経緯を報告した後、次のように語った。

 「起訴の理由は三つ。一、原発事故で被害を被ることに注意をむけていたか。二、一五・七メートルの津波を予見していたか。三、防潮堤を作る計画を予定していたか。やろうとすればできたことだ。犯罪であり、理不尽なことだ。最近になって事故の事実が明らかになってきた。今後、隠された真実が明らかになるだろう。裁判は法廷の中ではない。裁判支援団を発足させた。多くの市民たちの力で支えていこう。たくさんの被害補償の裁判が起きている。昨年二一団体で、ひだんれんを結成した。被害者の切り捨ては許さない。原発社会に終止符を」。

 今野秀則さん(浪江町津島被害者原告団団長)。「私のふるさと浪江町津島地区は四五〇世帯、一四〇〇人が住んでいた。長い歴史と文化がありまとまっていた。しかし、原発事故で帰還困難地域になり離散した。人生を奪われ、今は漂流感に溢れている。町は劣化し荒廃している。猿・猪の大集団に出合った。このまま滅び去っていいのか。断じて許せない。国・東電の責任を追及する」。「夏までに指定区域を除染するというが地区の八割を占める山林はしないという。これでは戻れない。責任を問い、被害の回復を求めて二四四世帯、六六三人で原告団を結成した。ふるさとの原状回復、人間の尊厳の回復を求める」。

 あいばまなぶさん(大熊町住民)は「原発事故によって、妻と子たちは県外に避難し、生活がバラバラにされた。週末に数時間かけて子どもたちの所に帰る単身生活をしている。すべてを失ってしまった。原発再稼働を許せない。多くの人がおびえ、不安を抱えている。廃炉を願う。いつか大熊に戻り、自分の仕事をまっとうしたい」と話した。

 鈴木まなみさん(第一八代高校生平和大使)は八月にジュネーブの国連に行き、様々な団体と交流して、核兵器廃絶・平和を求める運動について深く考えるようになった経緯を語り、「福島では天気予報といっしょに放射線予報が出るが、原発情報が少なくなり、慣らされてきてしまっている。忘れてはいけない。現状を伝えていかなければならない。世界平和と核の廃絶を訴え、フクシマを発信していく」と訴えた。

 向原(むこはら)祥隆さん(ストップ川内原発!鹿児島県実行委員会)が「昨年川内原発1号機、2号機の再稼働が強行された。認めていないからガッカリしていない。近くには火山があり、噴火は予知できないと専門家も認めている。避難なんかできない。近隣地方自治体は反対決議を上げている。原発から出る温排水によって海藻は死に、魚は五分の一になっている。事故は必ず起き、そうすれば西日本は壊滅する」と警告し、フクシマとの連帯を訴えた。

 全体で「原発NO! 原発はイヤ! ふくしま」のプラカードを掲げアピールを行った。最後にアピール採択し、郡山市内をデモ行進した。

(M)