アジア連帯講座:公開講座/「TPPをマクロとミクロの視点から批判する」

講師: 大野和興さん(「TPPに反対する人々の運動」世話人/http://antitpp.at.webry.info/
大野和興さん

日時:4月16日(土)午後6時30分~
場所:豊島区民センター第10会議室(JR池袋駅下車)
主催:アジア連帯講座
  東京都渋谷区初台1-50-4-103 新時代社 気付 TEL:03-3372-9401 
FAX03-3372-9402

ブログ「虹とモンスーン」 http://monsoon.doorblog.jp/


 安倍政権は、食料主権と生活破壊、グローバル資本のための環太平洋経済連携協定(TPP)を昨年、12カ国政府と談合し、強引に「大筋合意」を進め(15年10月5日)、TPP署名式(ニュージーランド/2月4日)で署名しました。TPPの既成事実化を押し進めながら自民、公明党は、交渉内容や協定などの情報公開、説明が不十分なままTPP関連法の改正案11本を一括法案として国会に提出することを決め、3月8日にもTPP協定承認と関連法案提出を安倍政権は閣議決定します。今国会でTPP協定について審議を押し進め、なんとしてでも批准し、関連法案なども成立させようとしています。

 TPPは農産品関税の撤廃と称する農業破壊の拡大、食の安全基準や食品表示の緩和、金儲けのための投資や金融、サービス貿易などの協定で貫かれています。世界の人々はTPPによる貧困の拡大、農業と環境の破壊、食の安全軽視など民衆の生活全般への深刻な影響へと直結するために不安と批判を強めています。すでに日本でも「TPPに反対する人々の運動」(2010.12)の取り組みが進められています。

 「TPPに反対する人々の運動」は、「当たり前に生きたいムラでもマチでも」のスローガンを掲げ、

「①TPPは農民、漁民、労働者、自営業者、中小零細事業者、高齢者、女性、子どもたちといった社会的経済的弱者の立場にある多くの人びとの生存の基盤そのものを崩します。私たちは社会階層、職種などすべての枠を超え、TPPによって安心して平和に生きる権利を奪われるすべてに人とつながり、ともに運動を進めます。

②資本は国境を軽々と越えて世界を動きまわり、地球上のあらゆるところで人びとの生きる権利を奪い、自然環境を破壊しています.私たちの運動は.そうした現実を直視し、国家の枠を超え、世界の人びととのつながりを作り出し、連携して運動を進めます。

③世界の現実を見れば、日本はまぎれもなく経済的強国です。貿易と投資の自由化のもとで、日本の国家と大企業は、世界の人びとに対する加害者となります。土地や水、森など地域資源に投資しての開発事業、原発輸出など、現実に問題を引き起こしている事例はたくさんあります。私たちのくらしもまた、そのことに支えられている側面があるのです。そうした日本の国家と資本が世界で引き起こしている問題と私たちはきちんと向き合い、加害者としての日本の行動を批判 し、改めさせる運動を世界に人々と連携して進めます。」

の指針のもとにTPP反対運動を取り組んでいます。

 大野和興さんは、「TPPに反対する人々の運動」世話人としてご活躍し、「今、TPPの本質にさかのぼって、TPPとは何かをみていくことはいっそう大事になった。TPPはマクロとミクロの視点から検証する必要がある。マクロの視点としては日米安保を軸とする日米同盟とTPPという視点と、憲法に生存権から見るTPP分析の二つの視角が重要になる。」ことや、「①世界情勢の変化の中での「経済ブロック化」②加害者としての日本資本と日本国家③「1%」と「99%」の世界である生活者の視点」が求められていることを強調しています。

 今回の講座では、大野さんの問題提起を受け、TPPをマクロとミクロの視点から検証していきたいと思います。ぜひご参加ください。