edited_DSC_2967(写真は「琉球弧自衛隊配備反対アクション」のツイッターから)

2月26日、二回目の琉球弧自衛隊配備反対アクションが防衛省前で行われた。参加者は20人。

まず主催の栗原学さんから、自衛隊配備をめぐる直近の動きの報告。

「前回1月30日の配備反対アクションで防衛省敷地内でのPAC3配備に抗議したが、あの後に南西諸島で配備されたのは、宮古島と石垣島だった。結局、無駄・無意味としか言いようがない配備だったが、日本政府は危機感を煽って自衛隊配備の露払いにしている。他国のロケットを撃ち落とすこと自体戦争行為であり、もし島にミサイル基地など配備したら先制・報復攻撃の対象になるだろう。まさに『基地があるから戦場になる』ということだ。沖縄戦の愚を繰り返させないためにも、自衛隊配備反対の動きを強めよう」と訴えた。

また、現地の動きとして「与那国島では、基地建設で発生した土砂が大量に流出して海が汚れ、サンゴが破壊されている。また、作業員が釣りなどをしてゴミを海に撒き散らかしていることが問題になっている。このようなことは、基地を作ればどこでも繰り返されるだろう。日本政府は、与那国島の住民が起こしている差し止め訴訟を無視して、3月28日に基地運用開始を強行しようとしている。絶対に許せない」と語った。

反対運動の動きについて、石垣島と宮古島で本格化しつつあり、宮古島では2月22日から市役所前で平日は毎日「配備反対」のスタンディングが開始されていることが報告され、また、沖縄選出の糸数慶子議員や仲里利信議員が「石垣島自衛隊配備反対」の立場から、国会で質問主意書を提出していることが紹介され、とりわけ仲里議員は沖縄保守派系出身であり、「オール沖縄」が自衛隊配備反対で固まりつつあることに注目するべき、とした。

参加者から、辺野古実の中村利也からアピール。「PAC3配備に際して、防衛相の中谷が"先島に常備したい"などと語っている。『離島防衛』の既成事実化ありきの姿勢は許せない。また今回のように『北朝鮮脅威論』が煽られて、島々を軍事化していく策動が繰り返されるだろう。脅威論そのものを批判していかなければならない。辺野古の問題と自衛隊配備の問題を結んで反対し、安倍政権に迫っていこう」と訴えた。

宮古島出身の下地さんは「軍隊があるから『有事』があっても住民が守られるという思考の前提がおかしい。戦争になれば誰だって自分の身を守ろうとする。実は軍隊も同じだ。だから、沖縄戦で集団自決や日本軍の住民虐殺が引き起こされた。『有事』を起こさないことが政府の役割であって、決して自衛隊を配備することではないはずだ。政府は『領土』としてしか琉球を見ていない。『日本を守る』と安倍は言うが、現実は沖縄が犠牲になるだろう。本土の人も一緒に自衛隊配備に反対してほしい」と語った。

植松青児さんは「政府は中国脅威論を煽るが、1949年に中華人民共和国が成立した時点で沖縄には基地があり、アジアを見据えていた。アジアの緊張を作り出してきたのは、常に米日政府だったではないか。この上に、琉球に自衛隊配備しようなどということは許されない。今回の自衛隊配備計画は、北海道の部隊がソ連の崩壊で浮いてしまっているから、その埋め合わせに過ぎないのではないか。組織を守る論理のために、島の人々の生活を踏みにじる自衛隊配備に絶対反対だ」とアピールした。

最後にシュプレヒコールを上げて、次回行動は「沖縄戦」が開始された4月1日に行うことが確認された。

(F)