13三里塚デモ 12月13日、三里塚空港に反対する連絡会 は、「成田空港『第三滑走路』計画を撤回せよ! 横堀現闘本部裁判勝利! 年間30万回飛行、飛行制限時間緩和を許さない! 反原発―再稼働やめろ! 沖縄・辺野古新基地建設反対! TPP反対!」を掲げて「三里塚―東峰現地行動」を行い、36人が参加した。

 成田国際空港会社は、アジアハブ空港競争に敗北しただけではなく、羽田空港新滑走路供用開始によって国際空港としての地位低下が止まらない状況だ。すでに国交省航空局は、成田空港の役割を「国際線同士の乗り継ぎや格安航空会社(LCC)貨物中心というようになるのではないか」(東京新聞11・16)と位置づけているほどだ。

 空港会社は、劣勢挽回のために必死だ。東京五輪による航空需要拡大をでっち上げながら30万回離発着、空港拡張、安全軽視のLCCの誘致、離着陸制限時間の緩和圧力、「第三滑走路建設計画」キャンペーンを強めている。その現れが11月27日の「成田空港に関する四者協議会」(国、千葉県、成田市など周辺九市町、成田国際空港会社)だ。2030年までに成田に第3滑走路を作るという国土交通省の計画に続いて、空港会社は①B滑走路を北側に1000㍍延伸して3500㍍案②B滑走路南側に第3滑走路3500㍍整備案を提示した。メディアに「第2案が有力」とキャンペーンさせながら、早期に実現したい夜間飛行制限時間(現行では午後11時から午前6時までは飛べない)の緩和を求めるほどだ。

 事前の利権配分の合意ができていなかったため参加者から「(2013年3月に)午後11時台に新たなダイヤを組まないと約束したばかりで、夜間飛行制限緩和の議論自体おかしい」「午後10台以降の増便検討は、騒音下住民を無視していると言わざるをえない」と反発される始末だ。しかも協議会には、森田千葉県知事、夏目誠空港会社社長の欠席で不信を増幅させてしまった。

 このように空港会社は、空港周辺地元による第3滑走路計画要求を担保にして安倍政権に財政出動を迫っていく方針だ。とりわけ成田第3滑走路を目指す有志の会には、石毛博道(元青年行動隊・元反対同盟事務局長)などが事務局となり、周辺商工会が参加し、推進の先兵となっている。しかしこの手法も東京新聞に「成田空港の第三滑走路は、財源確保や事業の枠組みが未定で構想段階」「建設ありきではない姿勢が求められる」と言われるレベルなのだ。国・空港会社・空港推進派による住民追い出し廃村化、農業破壊、騒音の拡大による生活破壊を許さない。第3滑走路建設計画を撤回せよ。

 集会が旧東峰出荷場跡で始まった。

 山崎宏さん(横堀地区/労活評現闘)は、「第3滑走路計画を国が出し、空港会社がそのメリットについて報告した。11月の4者協議会ではB滑走路南側に第3滑走路3500㍍案が有力だという。成田第3滑走路を目指す有志の会は、そのお先棒となっている。第3滑走路計画に対して厳しく批判していこう」とアピールした。

 石井紀子さん(成田市川上)の発言。

 「先ほど皆さんと一緒に東峰共同墓地に行って、大木よねさんのお墓を墓参した。立派な石碑ができてよかった。感無量です。私も東峰の『特別区民』として色々な行事に参加させてもらっている。ここに生きて暮らし、守っていきたい」。

 「安保法制反対で国会に行ったが、あんな戦争法を通してしまった政府はなんなんだろう。国民の平和を守るなどと空々しく言えたものだ。腹が立ってしょうがない。国会には小さい子どもを連れたお母さんたちとか、お年寄りのグループとか、高校生、若者たちが一人一人で集まってきて心強かった」。

 平野靖識さん(東峰地区/らっきょう工場)の発言。

 「昔の仲間たちが第3滑走路計画のお先棒をかついでいる。地域の生き残りのために空港誘致に動いている。非常に残念な事態だ。これは地域力が衰えていることによって起こっている。三里塚物産は、地域の生産物を加工して販売している。ベテランの農業者が他地域の若者も含めて伝えている。地域力を維持しながら、根拠地にして闘っていきたい」。

 「11月のはじめにNGOのスタディーツアーで沖縄の辺野古、高江に行った。現地の仲間たちも含めてかつて三里塚に行ったことを話してくれたり、いろんな出会いがあった。三里塚に参加した人たちが各地で闘っている。空港半分を諦めさせ、仕事をして暮らしているのは根拠地だとも言われた。今、北原派の市東孝雄さんの土地が奪われようとしている。高裁で不当判決が出て、最高裁で争っている。ぜひ関心を持って、支援していただきたい」。

 根本博さん(泉州沖に空港を作らせない住民連絡会)は、「関西新空港は、いまだに1兆円を超える赤字を抱えている。空港建設に伴ったエアポートシティやゲートウェイに出資した地元自治体は多額な借金で苦しい状況だ。2001年から反空港全国連絡会とし全国の仲間と交流し、赤字の福岡空港、関西新空港、静岡空港の問題点を明らかにしてきた。運営権を民間に売って生き延びようとし、そのしわ寄せが空港で働く労働者に強まっていく。空港が右肩上がりで続くというのは嘘だ。成田空港の第三滑走路は必要ない。生活破壊、軍事利用反対などの視点からもチェックし反対していこう」とアピールした。

 集会終了後、デモに移り、開拓道路前に到着。B滑走路に向けて「三里塚空港粉砕!第3滑走路計画を撤回しろ!」のシュプレヒコールを行った。デモは、旧東峰共同出荷場跡に戻り、交流会に入り、各地の闘いなどを報告した。

(Y)