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▲旺角の「民主流動教室」で「社会運動:組織化か脱組織化か」
というテーマで講義する區龍宇さん(2014年10月19日)


香港では10月21日に学生組織と政府との対話が予定されている。現在の戦線を整理して、次の段階への戦略を明確にして、広く人びとに訴えるべきだという區龍宇氏の主張を紹介する。

いまなお旺角など複数のオキュパイ拠点への排除が画策されるなかで、数千人の学生市民が拠点防衛で体を張っているさ中での主張であり、学生団体を含む多くの人々のなかでは反発が予想される主張である。

しかし筆者は道義的責任と政治的責任を明確に分けたうえで、政治的な戦略とそれにもとづく戦術を提起することこそが責任ある対応だと訴えている。目的はオキュパイではなく、真の普通選挙という選挙制度の実現であり、オキュパイはあくまで手段に過ぎない。

街頭での衝突をあつかう報道だけでは理解できないが、長期的な闘争の大衆的教育運動として、オキュパイ当初から「
流動民主教室」というオキュパイ拠点での大衆的な議論のスペースが続けられていることなども、オキュパイ戦術の長期的展望の転換を訴える基礎となっている。

また中国国内でもエピソード的な支援の輪が広がっているが、それを上回る暴力装置と宣伝装置によって、大衆的な支持支援は、影すらも見られないことも、オキュパイ戦略転換の訴えに影響を与えていると考えられる。(H)

原文はこちら


戦線を整理し、金鐘オキュパイに集中し、
添馬公園の長期オキュパイをかちとろう


區龍宇


政府は対話復活の意向を示し、同時にオキュパイ排除も進めつつある。それゆえ、来週の対話で望ましい結果が得られることを期待するのは幻想である。あらかたの排除が終了した後に、対話をおこない双方がそれぞれの意見を述べ合うだけ、というのが政府の狙いだろう。習近平ら強硬派の支配下においては、状況が好転する可能性は極めて少ないだろう。

学生連合が政府と対話を行うことは自由だ。だがその前に戦略を明確にしておく必要がある。真の普通選挙の実現は一気呵成に成功するものではなく、長期的な奮闘が必要だ、ということである。だから政府と対話を行い、全人代の決定の撤回を主張することは構わないが、陽動作戦の域を出ないだろう。採るべき戦術目標は、戦線を縮小するとともに、添馬公園でのオキュパイを長期的に続ける準備をはじめるという、退却をもって進攻するというものでなければならない。添馬公園の長期のオキュパイは、生活交通にも影響しない。政府との対話の目的は、対話を利用して全香港の注目を集め、政府に対して長期的に添馬公園でのオキュパイの決意を宣言し、同時に大衆に向けてそれを宣伝することで最大の支持を獲得し、雨傘運動が添馬公園をオキュパイして香港民主化運動の活動・教育拠点とすることへの支持をかちとることにある。

それを通じて、運動は縮小はするが、停止はせず、敗北もしておらず、抵抗の継続を示すことができる。これは民心を獲得し、士気を維持する一手である。だから、最終的に添馬公園でも排除が行われ、我々がそれに抵抗するときには、人びとの同情は政府ではなく我々の側により多く寄せられることになるだろう。

力量が分散された不利な陣地に固執すれば、いずれ攻略され(今朝の旺角のように)、最終的には完全排除を座して待つことになる。それは下策と同じである。

政府との対話において、全人代決定の撤回だけを繰り返すだけでは、せっかくの貴重かつ現実的宣伝効果のある機会、つまり次の抵抗の一手を宣伝する機会を無駄にすることになる。

もし学生連合と学民思潮がこのような提案に基づく決定を行うのであれば、今週中に戦略を調整し、以下のことを早急に宣言する必要がある。

1、他人がどう言おうとも、金鐘オキュパイ防衛に集中し、他の陣地は放棄し、衝突を回避し、民心を獲得する。繁華街を長期間オキュパイすることは、容易に民心を失うことにつながるし、旺角の大勢が決まりつつあるなかでは、そこにこだわるべきではない。学生連合と学民思潮は道義的には不当逮捕された人々を支援する必要はあるが、道義的席にと政治的責任は分けて考えるべきである。すべての人が受け入れるかどうかにかかわらず、両学生組織は政治的責任において戦略の調整を行うべきである。

2、龍和道のオキュパイは行わない、夏愨道および添馬公園、政府総部ビル周辺の防衛を固めて、対話の圧力とする

3、もし警察が排除を始めたら、夏愨道は退去してもかまわない。龍和道でのオキュパイは行わず、添馬公園、政府総部ビル周辺を堅持し、抵抗を試みる。もし排除を跳ね返すことができれば、毎日の流動民主教室を継続する。香港全体にボランティア労働者隊の結成を呼び掛けて、ローテーションで警備をおこなう。できる限りオキュパイを継続する。オキュパイ期間の長短にかかわらず、それが実現できれば勝利である。

4、長期の不服従運動は、添馬公園でのオキュパイの開始を画期とする。今後は、断続的に添馬公園でのオキュパイアクションを行い、雨傘運動の集団的記憶を不断に刷新させていく。正規の手続きで公園使用を申請することも必要なことである。

2014年10月17日