15写真 8月15日、「安倍戦争国家の『追悼』を許さない!8・15反『靖国』行動 集会とデモ」(主催:実行委)が全水道会館で行われ、250人が参加した。

 

安倍政権は、「集団的自衛権の行使」を合憲と解釈し直す閣議決定(7・1)を強行し、グローバル派兵国家建設に向けて突き進んでいる。特定秘密保護法制定と司法改悪(盗聴法、司法取引、取調べ可視化制限など)の着手。沖縄辺野古・高江への新基地建設への強行突破、米軍オスプレイの全国展開と同時に自衛隊のオスプレイ導入など目白押しだ。

 

さらに安倍首相は、今回の8・15靖国参拝について中国、韓国、米国などの批判をかわすために玉串料奉納にとどめつつも居直りでしかない。そのことは政府主催の「全国戦没者追悼式」で歴代首相が表明していたアジア諸国に対する「加害責任」「不戦の誓い」に触れなかったことに現れている。天皇明仁の「おことば」も同様のレベルだ。

 


閣僚から新藤義孝総務相、古屋圭司国家公安委員長、稲田朋美行政改革担当相が靖国参拝し、「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」の衆参議員84人が集団参拝した(自民68人/次世代の党7人/日本維新の会6人/無所属1人)。英霊にこたえる会と日本会議は、靖国神社で集会を行い、昨年末の安倍首相靖国参拝を評価し、「憲法改正の早期実現をめざして国民運動を一層力強く展開する」と確認している。

 

実行委は、このような安倍政権と右翼潮流が連動しながら侵略戦争を美化し、戦争の死者を顕彰する靖国神社のグローバル派兵国家建設への組み込みを許さず、「靖国と天皇制解体」「安倍政権打倒」を掲げ、靖国神社に向けて集会とデモを行った。


問題提起が北村小夜さん(元教員)、天野恵一さん(実行委)から行われた。

 

北村さんは、「戦争は教室から始まる」と言い続けてきた観点から安倍政権の「戦争ができる国」作り、2020東京オリンピックを批判した。
「(東京五輪)招致は安倍首相のウソで決定した。2019年のラクビーW杯を前提に神宮外苑地区の再開発が市民の犠牲の上に強引に進められようとしているし、国威をかけた日の丸掲揚を目指す動きも活発になってきている。仮想敵国=敵愾心の育成、軍備拡充。国威高揚のためのオリンピック。天皇・皇室利用とすべて1932年頃とほぼ同じ戦前にあることがよくわかり、異を唱えるものが非国民にされていく過程である」と解き明かした。

 

そのうえで教科書改悪と領土ナショナリズムの注入強化の実態を確認し、「歴史をゆがめ戦争を肯定する記述はすべての教科にわたっている」と指摘し、反撃に向けた取組みの強化を訴えた。


天野さんは、「天皇制の現在」を批判する以下の視座などをアプローチした。
①山田昭次著(全国戦没者追悼式批判)の「対国家忠誠心の再興を目指す政府主催の全国戦没者追悼式の成立と展開」を紹介しながら、天皇制批判の弱さを指摘した。

 

②池田浩士さんの「天皇制の現在」(1986年7月)を紹介。池田さんの長谷川三千子批判を紹介し、「天皇制というのは、関係の問題ですから、天皇制があって、天皇が単に一人で一方的に支配しているわけではなくて、支配される我々の側の存在を不可分にしている」と明らかにし、天皇制の「ソフト」機能の危険性を過小評価してはならないと強調した。

 

さらに「原子力基本法」改悪、「自民党改憲草案」批判しながら核武装をも射程に入れた戦争国家づくり(改憲策動)と闘っていこうと強調した。

 


各団体から連帯アピールが行われ、最後に「集会宣言」が読み上げられ、参加者全体で靖国神社にむけて「真夏の太陽よりも熱く抵抗の声をあげ行動する」ことを確認した。


警察と右翼が一体となった闘争破壊を許さない



デモは、力強く「靖国解体!戦争反対!天皇制解体!」のシュプレヒコールをくり返し、靖国神社前の九段下交差点で抗議の拳を高く掲げた。デモ隊列は右翼の挑発を許さず毅然と対応し、最後まで行動を貫徹した

 

なお街宣右翼、在特会などは、「反天連カウンター」などと称してデモ妨害挑発を強行してきた。とくに白山通り神保町三丁目付近の路地に「白Tシャツ」(胸に「清和」とマーク)の20人が待機していたが、この集団がデモ後方をつきまとい、デモ隊後方と並列になった時点でプラカードを持った仲間を襲撃した。

 

「白Tシャツ 清和」は、隊列前方、横断幕破壊なども強行してきた。明らかに事前に襲撃を計画していたことは間違いない。警察は、この暴行集団犯人をただなだめるだけで放置した。警察と右翼が一体となった闘争破壊を許さない。

 

(Y)

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