jpg6月14日、「STOP!生活保護基準引き下げ」アクションは、安倍政権の民衆の生存権・生活破壊につながる骨太の方針(「経済財政運営と改革の基本方針)の閣議決定(6月14日)に抗議する「〝骨太は弱いものイジメだ!〟生活保護改悪反対のスタンディングアクション&緊急院内集会」が行われ、全国から200人以上が参加した。

 安倍政権の「骨太方針」)は、消費税増税の強行(14年4月8%、15年10月10%引き上げ)、社会保障費について「聖域とはせず、見直しに取り組む」と明記し、一方では大型公共事業など大資本とゼネコンが大喜びの政策を柱にしている。この骨太決定と連動して生活保護法を改悪する動きが加速している。すでに衆院本会議(6月4日)で可決し、参院でも採決を強行し成立させようとしている。改悪法案は、多くの批判によって申請書や添付書類の提出を必須の要件とはしない内容に修正したが、親族の扶養を事実上生活保護の要件とすることなどはなんら修正されていない。これでは生活保護申請をためらうケースが多発化することは必至だ。さらに後発医薬品の事実上の使用義務づけ、被保護者の生活上の責務、保護金品からの不正受給徴収金の徴収なども提示している。つまり、生活困窮者を制度から排除するために設定したのである。生存権を否定する改悪法案の制定を許してはならない。



改悪法案制定反対!



 首相官邸前のスタンデスングアクションは、「骨太方針は弱いものイジメだ!社会保障の切り捨てをやめろ!生活保護法の改悪をやめろ!私たちの命綱を断ち切るな!人の命を財源論で語るな!」のシュプレヒコールから始まった。

 稲葉剛さん(自立生活サポートもやい)から開催あいさつが行われ、「今日の午前に安倍政権は、骨太方針2013を閣議決定した。社会保障削減にねらいがあり、とりわけ生活保護費のさらなる削減を主張している。改悪は、介護、医療、年金などに影響が広がり、生活破壊そのものだ。法案の制定を許さない」と強調した。

 埼玉の男性は、生活保護申請時の役所の窓口で「水際作戦」によって何回も追い返されたことを告発し、改悪によってさらに強化される危険性を糾弾した。続いて生活保護受給者、障がい者、福島の女性などから改悪反対アピールが行われた。

 アクション終了後、衆議院第一議員会館で緊急院内集会が行われた。

 基調講演を布川白佐史さん(法政大学教授)が「現在の生活保護をとりまく情勢と課題」をテーマに提起し、改悪法案を批判した。

 役所窓口での「水際作戦」の録音が紹介され、人権否定の追い返しの実態が明らかになった。

 田村智子参議院議員(日本共産党)から参院での改悪法案の審議状況、六月二一日に採決強行に踏み込もうとしていると報告し、最後まで全力で闘うことを表明した。

 最後に法案阻止にむけて反対キャンペーンを強化していくことを確認した。(Y)