jpg 3月11日、 東電前アクション!と福島原発事故緊急会議は、東電本店前で「原発事故から2年。福島を返せ!再稼働反対! 3・11東電本店前アクション~賠償、被ばく労働の責任をとことん取らせよう~」を行った。

 アクションは主催者の抗議のコールから始まった。

 栗原学さん(東電前アクション)は、「今日は『追悼の日』と言われているが違う、東京電力を追及する日だ。東電は福島原発事故で死者は出ていないと言っているが、東京新聞(3・11)によれば福島だけで事故による関連死が七八九人だ。それにもかかわらず原発再稼働させろといまだに言っている。犯罪企業を追及する私たちの行動に対して警察は妨害している。30人以上も逮捕されている。絶対に許せない!東電を逮捕しろ」と糾弾した。

 植松青児さん(東電前アクション)は主催者として、「本日の取り組みで共有したいことは、この二年間、東電を追い詰めきれなかったことだ。もっともっと追い詰めなければならない。被害者への責任を取らせるために。加害企業としての責任を取らせるために。被ばく労働を強い続けている企業としての責任を取らせるために。柏崎刈羽原発の再稼働を、完全に断念させるために。今後、この観点を強化していきたい」と問題提起した。

 ゲストスピーカーから次々とアピールが行われた。

 亀谷幸子さん(双葉町から浜松に避難)は、「事故直後、何も持たずに逃げた。一瞬にして財産がなくなった。情報がないから放射能が強いところへ逃げてしまった。東電は大丈夫と言ってきたが、だまされた。東電は閉鎖せよ。福島の子どもたちに甲状腺異常が出ている。国と東電は、放射能と関係ないと言っている。子どもたちを守るために医療費を一生ただにすべきだ」と抗議。

 ホットスポット在住者(埼玉県三郷市、千葉県柏市、流山市、千葉市)からは、高濃度に放射能汚染されている地域に住んでいることの不安と東電に対する怒りを表明。

 元・福島原発収束作業員は、「福島第一原発の重要免震棟内で放射線管理業務に従事していた。実質拘束時間は12~13時間で日給1万円だった。元請から宿代が出せないとか言い出し、解雇だ。現在、解雇撤回を闘っている。下請けは、都合がいい時に集められ、勝手に解雇される。こんなことをなくすためには元請に抗議していくことだ。危険手当が出ているのかあいまいだ。東電と交渉していく」と報告した。

 なすびさん(被ばく労働ネットワーク)は、「東電のコストカットのしわ寄せは、福島原発収束作業員のなどの下請け解雇だ。労働者を食い物にし、ばら撒かれた放射性物質を無主物だと言う。除染作業でも東電の子会社で私腹を肥やしている。東電解体まで追及するぞ」と訴えた。

 さらに福島原発事故の検証と東電批判を小川正治さん(プラント技術者の会)、木村結さん(東電株主代表訴訟)がアピール。菅井益郎さん(国学院大教授)が柏崎刈羽原発の廃炉について発言した。

 最後に東電本店に向けて抗議のシュプレヒコールをたたきつけた。

(Y)