IMG_1491 11月18日、ガザ攻撃を止めろ! イスラエル大使館前緊急行動が有志の呼びかけで行われた。

 11月14日、イスラエルはパレスチナのガザで、ハマスの幹部アフマド・ジャアバリ氏の乗った車を空爆し、ガザへの大規模な空爆を開始した。この空爆はきわめて執拗であり11月15日以来で約950回にのぼり、ガザ自治政府の建物も破壊されている。18日午前9時段階で少なくとも40人の死者が出ている。すでにイスラエルの予備役兵七万五〇〇〇人が動員され、大規模な地上侵攻作戦も準備されている。

 このイスラエルの理不尽きわまる暴挙に対して国際的な抗議の声が高まっている。この日の行動は前日に呼びかけられたものだが、緊急の呼びかけにもかかわらず午後二時からのイスラエル大使館前行動には六〇人が集まった。イスラエル大使館方面に曲がる角で待ち受けていた麹町署の警官は、拡声機を使うのは住民の苦情があるのでやめろと不当な規制をかけてきた。今までになかったことだ。参加者はこうした規制を拒否して、堂々と一時間以上にわたって抗議活動を貫いた。

 最初に「ミーダーン・パレスチナ対話のための広場」の田浪亜央江さんが、行動の趣旨を説明した後、パレスチナ現代史研究者の奈良本英佑さんが今回のイスラエルの暴挙の背景について説明した。

 「イスラエルでは来年一月に国会選挙が行われる。今回の軍事作戦は選挙で有利な立場に立つことを狙ったきわめて計画的・意識的な行動だ。そもそもネタニヤフ政権とハマスの間では、停戦交渉がまとまりかけており、その交渉の最中に相手の司令官を殺害するのはぶちこわし以外のなにものでもない。その数日前にはイスラエル軍の司令官はシリア戦線の視察に出向いていた。それはガザ攻撃がないと思わせるための陽動作戦だった。これを『イスラエルの自衛権の行使』として容認したオバマ米大統領も弾劾しなければならない」。

 パレスチナ子どものキャンペーンの北林岳彦さんは、「四年前のガザ空爆も選挙を目前にした時期だった。シオニズム国家の本質がここに現れている」と批判した。

 その後、行動参加者にマイクをまわして一言アピールが行われ、さらにヘブライ語、アラビア語、英語、日本語で「占領やめろ」「壁はいらない」「破壊はうんざり」などのシュプレヒコールが塀の向こうのイスラエル大使館に向けて何回も繰り返された。アラブ人男性からのシオニスト国家とそれを支える米国への怒りの発言も行われた。

 この日のイスラエル大使館への申し入れ文書は、イスラエル大使館がかつては門に設置されていた郵便ポストも取りさってしまった中で、参加者それぞれが郵送することになった。(K)