10.13 IMF/世界銀行総会対抗デモ
10月13日(土)正午
東京・水谷橋公園(東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅下車)
主催:実行委

biz1 10月12日から14日までの日程でIMF(国際通貨基金)・世界銀行の年次総会が東京国際フォーラムや帝国ホテルをメイン会場にして開催される。

 IMF・世界銀行とは何か。東京で開催される今年の年次総会にあたって作られた公式サイトから引用しよう。まずIMFである。

 「IMFの基本的な使命は国際システムの安定性を確保することであり、この安定性の確保は、3つの方法により行われます。すなわち、世界及び加盟国の経済状況を把握すること、国際収支が悪化した国に融資を行うこと、加盟国に対して事実支援を提供することです」。

「サーベイランス:IMFは国際金融システム、加盟国の金融・経済政策を監視しています。IMFは各国、地域、グローバルなベースで、経済活動を把握し、加盟国と定期的に協議を行い、マクロ経済政策・金融政策面のアドバイスを行っています」。

 「技術支援:主として低・中所得国による自国経済の効果的運営を支援するため、IMFは、制度の改善、適切なマクロ経済政策・金融政策・構造政策の立案に関する技術的な指導と研修を提供しています」。

 「融資:IMFは、対外支払いに困難が生じており、妥当な条件で十分な資金調達先を見つけることができない国に対して、融資を提供しています。この資金支援は、各国が外貨準備の再構築、自国通貨の安定化、輸入の支払い(これらすべては経済成長を再開するための必要条件である)によって、マクロ経済の安定性を回復するのを助けることを意図したものです。またIMFは、低所得国の経済発展・貧困削減を助けるため、これらの国に譲許的融資を提供しています」。

 次に世界銀行である。

 「文字通り『世界の銀行』として、開発途上国の貧困削減への努力を支援することを目的にしています。途上国の持続的成長や生活水準の向上につながる事業に対して、融資による支援や政策アドバイスを行っています」。



 しかしこの自己宣伝を信じる人は、そう多くはいまい。実際のところIMFや世界銀行が、グローバルな金融資本主義の司令塔として各国に新自由主義政策を強制し、債務危機を口実に「構造調整政策」を導入してさまざまな民衆支援策を解体し、「途上国」の債務奴隷化と、市場競争原理による貧困・格差を拡大してきた張本人であることは、今や多くの人びとが知ることである。

 「加盟国が経済危機に陥った場合、常にIMFが最初に介入します。/ある国の財政が火の車になり、支払いを続けられなくなった途端、IMFは財政消防隊に変身します。ところが、この消防隊は実は放火魔で、構造調整政策という(SAPs)という扇で火を煽るのです」「借り手の国の経済政策は、いまやIMFとそのウルトラ自由主義経済専門家の支配下に置かれることになります。こうして新しい形の植民地支配ができあがります。もはや以前のように、占領軍や行政官をその国に駐在させる必要はありません。なぜなら、債務があるというただそれだけで、債権者に依存し続けなければならない状況ができあがってしまったのですから」(ダミアン・ミレー、エリック・トゥサン『世界の貧困をなくすための50の質問』、大倉純子訳、つげ書房新社刊)。

 そして今や、この債務危機・債務奴隷化の波が、途上国から欧州など先進資本主義国にも押し寄せ、失業・賃下げ・年金改悪・社会福祉の切り捨てによる社会全体の解体と貧困をもたらしていることはギリシャ危機などで周知の事実である。金融資本による過剰貸付の野放図な強制、債務返済の不履行、債務危機の発生と金融資本の救済、そのための「緊縮政策」による労働者民衆への犠牲の強制と労働者の社会的諸権利の解体――こうした構図を強制したのはIMF・欧州委員会・欧州中央銀行から成る「トロイカ」だった。

 IMF専務理事のクリスチーヌ・ラガルドは今年、トロイカによる過酷な「緊縮政策」の強制に対して闘うギリシャと労働者民衆を嘲りながら「私は、3人で1つの椅子を分かち合い、教育を得ようと切実に熱望しつつも日に2時間しか教育を受けていないニジェール小さな村の子どもたちのことのほうを、もっとたくさん考えている」と言い放った。しかしアフリカのニジェールの子どもたちにそうした状況をもたらしたものこそ、IMFが長期にわたって強制してきた構造調整政策であることを彼女が知らないはずはない。

 民主主義・人権を破壊し、貧困と差別、グローバル資本の新たな植民地支配をもたらした元凶である金融資本の総本山、IMF・世界銀行に対して、途上国の人びとも先進資本主義国の労働者・民衆も闘いに立ち上がっている。

 チュニジア、エジプトの労働者・市民が切り開いた「アラブ革命」、そしてスペインの「怒れる者たち」の広場占拠の闘い、ギリシャのゼネストと職場占拠・街頭決起、そしてウィスコンシンからウォール街にいたる米国の「オキュパイ」運動の急速な拡大は、グローバル金融資本に対する怒りの世界的・同時的拡大を示している。

 自らの闘いとしてこのIMF・世銀総会への抗議の意思を表明し、世界の人びととの連帯を求めていこうではないか。



 IMF・世銀総会が東京で開催されるのは、1964年以来、48年ぶりである。

IMF・世界銀行年次総会準備事務局長である財務省の仲浩史は同年次総会のサイトで東京開催の意味について次のように語っている。

「東京での開催は一九六四年以来、2度目となります。1度目の総会は、同じ年に開かれた東京オリンピックと共に、日本を世界へとアピールする舞台となり、戦後からの『再出発』の原動力となりました。/そして半世紀たった今、日本が再び国際通貨基金・世界銀行年次総会の開催地として立候補したのは、もう一度『再出発』を実現したい、という思いからでした。/大震災から力強く復興するこの国の姿を、世界のみなさまに見ていただくために……」。

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そして10月9日から始まる多くのIMF・世銀総会関連企画の中には10月9日、10日に仙台で開催される「防災と開発に関連する仙台会合」が含まれている。ここでは「災害に強い社会を構築して持続可能な開発を支えていく」という観点からのパネルディスカッションが企画している。しかしこの企画においては、被災者の生活再建をなおざりにした資本主導の「復興」の問題点が排除されているばかりか、何よりも現在、さらに深刻化している福島原発災害の問題が完全に切り捨てられている。原発事故の惨状と被害の実態を語らずに、どのようにして「災害からの復興の教訓」など語られるのか!

われわれはこのような問題を改めて前面に押し出しながら、貧困、失業と飢餓、差別と権利破壊、環境破壊を押し付けるグローバル資本主義の司令塔であるIMF・世界銀行年次総会に抗議の意思を示そう。

10月13日正午、東京・水谷橋公園(東京メトロ有楽町線銀座一丁目駅下車)に結集しよう。(K)