lzqzyq(画像は看護士・医師アシスタントのストライキ "革命的社会主義運動"のサイトから)

 

ムスリムへの侮辱を引き起こしたもの


 
エジプト 革命的社会主義運動
http://www.internationalviewpoint.org/spip.php?article2747
 
二〇一二年九月一四日
 
 イスラム教の預言者ムハンマドを誹謗した映像に抗議してアラブ諸国全域で反米暴動の波が広がっている。二〇一一年のアラブ革命を反欧米・反キリスト教の宗派主義的激情に流し込もうとするイスラム主義潮流の活性化に対して、エジプトの革命的社会主義グループは、この怒りの爆発をアメリカ帝国主義とイスラエルに対する闘いに向けることよう訴える声明を発した。かれらは二〇一一年のアラブ革命を、民衆の自由と国際的連帯に向けて発展させるよう訴えている。(K)



革命的社会主義運動は、ムスリムであろうとキリスト教徒であろうと宗教的施設やシンボルへのあらゆる攻撃を完全に拒否することを確認する。そうした行為は労働者・農民、貧しく抑圧された大衆の大多数の隊伍を破壊し、宗派的傾向と分極化を強化している。こうした攻撃は、幾百万人もの人びとの生計と運命を支配・統制する搾取者と投資家たちの一団に対する戦闘の中で、大衆の闘争、統一、かれらの自己意識と自主的組織化の発展を弱めている。

 またわれわれは、アラブ革命の真の闘いとはアメリカ帝国主義に対する闘いであって、別の文化や表現の自由に対する闘いではないことを強調する。この闘いは、勤労民衆、抑圧されたすべての民衆による内外の搾取者、苦しみを与える者どもに対するラディカルな闘争の発展を通じる以外には勝利しないだろう。

 アメリカ帝国主義に対するこの闘いは、「文明の衝突」の問題に切り縮めることはできない。小グループによるリビア、エジプト、イエメンの大使館や米軍基地に対する暴力は、独立と民族解放を求める下からの大衆闘争の代用品になることもできない。

 かれらがアメリカに対する怒りに火をつけたその時、ムスリム同胞団とサラフィスト(暴力的イスラム原理主義の一派)の指導者たちは、米国との外交的・経済的・軍事的関係の維持を強調していたのである。かれらは、帝国主義政権との協力をやめるための、いかなる真剣なステップに踏み込もうとしなかったし、民族独立無駄に浪費するシオニスト国家との恥ずべき平和協定を破棄する真剣な努力を行おうともしなかった。政府当局者がシナイ半島で犯した虐殺に汚れた手を洗うやいなや、かれらはガザ地峡を取り巻くトンネルを破壊した。それはアメリカとイスラエル政府の直接的支持を獲得し、かれらとの協力の連携を強化した作戦の中で行われたことであった。

 この事件は、アラブ革命をその集団的・民主主義的価値のレベルで打撃を与える企図を示している。これはグローバルな抵抗の運動に示唆を与え。これらの革命とともに形を取り始めた虐政からの自由を求める全世界の民衆の連帯モデルに対する打撃である。

 この地域における米国の役割を、ムスリムとキリスト教徒、あるいは東と西との文化的・宗教的侵略として描き出す、こうした怒りの言葉と行動は、帝国主義に対決するイスラム主義のレトリックに影響された大衆をふくむ民衆の爆発的怒りを宗派主義的・排外主義的方向に向けるのに資するだけであり、それは根本的な間違いである。これは、街頭からの圧力を感じないまま、外交的手練手管を弄して米国やイスラエルをなだめることに異議をさしはさまないイスラム主義潮流指導部に機会を与えるものとなるだろう。

 革命的社会主義運動は、選挙で選ばれた政府当局に圧力をかけるため、自らの力を動員し、その隊伍を組織化するよう人びとに訴える。



●米軍に反対し、米軍とのあらゆる形での協力を阻止せよ。

●キャンプ・デービッド協定(訳注:米国のカーター大統領が仲介し、一九七八年九月にエジプトのサダト大統領とイスラエルのベギン首相の間で結ばれた平和協定)をきっぱりと破棄せよ。

●あらゆる可能な方法でパレスチナの抵抗運動を支持せよ。



革命的社会主義運動

二〇一二年九月一四日

■革命的社会主義運動
http://www.e-socialists.net/