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 四月二五日、日比谷野外大音楽堂で「―みんなの力でTPP参加を止めよう!―STOP TPP!! 1万人キャンドル集会がTPPを考える国民会議、STOP TPP!! 1万人キャンドル集会実行委員会、4・25 TPP反対市民アクション実行委員会の三者の主催で行われた。集会途中で激しい雨が降ってきたが全国から農民、漁民、生協、労働組合、市民団体など五〇〇〇人が参加した。

 最初に、山田正彦さん(TPPを考える国民会議副代表世話人、民主党衆議院議員)が「野田首相の四月二九日の訪米があり、TPP参加問題がヤマ場を迎えている。四月二四日、参加反対の院内集会を開いた。議会の一一会派の二九〇余人の議員・代理が集まった。議員の賛同署名は三二一人になっている。今年アメリカに行ったが約七割の人がTPPに反対している。なぜなら、メキシコとのFTAによって、とうもろこしが自由化され、安くメキシコに入り二〇〇万人が失業した。そうしたメキシコ人がアメリカに入り、アメリカの五〇〇万人が失業したからだ」とTPPがもたらすものが人々の生活を破壊すると訴え、開会のあいさつとした。

 集会はトークと歌・合奏が代わりがわりに行われた。四月に訪米した篠原孝さん(民主党、衆議院議員)が「アメリカの中も意見が割れている。韓米FTA締結されたが韓国での粘り強い反対運動がある。今後韓国がどうなっていくのか、これを見ればTPPの本質が分かる」と報告した。

鈴木宣弘さん(東京大学大学院教授)は自分が職をとして、TPPに反対する理由を「入るかどうかの事前協議をしているだけだと政府は言うがそれはウソで実質的な協議に入っていて、密約条件をさぐっている。TPPは農業生産自給率、医療、食品の安全、ISB条項、雇用の確保などすべてがウソに塗り固められ、失うものが最大で得るものが最小の史上最悪のFTAだ。がんばったけれど通ってしまったではすまされないものだ」と警告を発した。

サルでもわかるTPPと安田美絵さんが分かり易く問題点を訴えた。ヒューマン・ファーマーズ、チグリハーブ、三宅洋平、Yae、喜納昌吉が歌を披露した。

 被災地の農民、漁民、医療、労働など各現場から、「TPP締結によりいっそう新自由主義の波が現場に押し寄せ、生活が破壊される、日本における国家・社会のあり方が変わってしまうという強い危機意識」が一言メッセージで語られた。海外からの連帯メッセージ(韓国、米国、ニュージーランド)、集会宣言の採択の後、キャンドル・デモ」を銀座を通り、東京駅まで行った。(M)