背番号+003 反住基ネット連絡会は、3月21日、総評会館会議室で「いらない!共通番号制 3・21市民集会 安全神話はない!原発もマイナンバーも」を行なった。

 野田政権は、2月14日、共通番号法案(=マイナンバー法案)と関連法案(整備、機構法)を国会上程した。法案は、消費税増税と社会保障削減の一体的強行とセットである民衆監視・管理のための社会保障・税番号制度導入だ。2014年6月から個人と企業に番号を割り振り、15年1月に「番号カード」を交付し、運用開始という計画だ。制度は民衆一人ひとりに個人番号「マイナンバー」を付け、税務署や自治体などが別々に把握している所得や納税、社会保障サービスなどの状況を管理し、年金、医療、介護保険、生活保護、労働保険、税務の六分野で活用するとしている(「社会保障・税番号大綱」)。

 さらに民衆監視・管理のためにIC(登録証)カード(氏名、生年月日、性別、住所を記載し、ICチップに番号を記録する)を持たせ、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)の住民票コードを利用し、住民登録・戸籍・収入・税・健康保険・医療・福祉給付・介護保険・年金・免許・旅券・犯歴などの個人情報を一元化するとともに個人情報を確認できるインターネットサイト「マイ・ポータル」を開発し、各種の社会保障サービスが受けられるなどと宣伝している。まともなセキュリティーさえも完成しておらず、ITゼネコンと利権のために制度導入を強行しようとしている。国家による個人情報の一元管理体制である共通番号制度導入に反対していこう。



統治強化のための国家一元管理を許すな



 集会は、連絡会から基調報告が行なわれ、法案のポイントと問題点として①「国民が主権者」から国民管理に変質した番号制度の目的②サービス提供から国民管理に拡大した利用事務③番号利用法での個人番号の利用範囲などを批判し、「法案段階になって急に目的や利用範囲を曖昧にしたのは、導入後どんどん利用拡大を行なっていきたいという推進派の焦りだ。まさに『国民総背番号制』の本質が露にし出した。法案反対に向けて『マイナンバーなんていらない!』の取り組みを強めていこう」と呼びかけた。

 水永誠二さん(弁護士)は、「社会保障・税共通番号法(マイナンバー法)案の特徴」について報告し、「法案の制度目的、利用目的が明確でなく、限定されていない。プライバシーに配慮した制度設計になっていない。プライバシー情報の名寄せ・統合(データマッチング)がなされる危険性が最も高い。第三者機関(個人番号情報保護委員会)は非力で、監督権限は、警察等に及ばない」と批判した。

 藤田倫成さん(神奈川県保険医師協会)は、「医療と社会保障改悪に反対してきた。共通番号制は、所得を補足し保険料等の上限を決めて給付を抑制していくことを目的にしている。反対だ」と発言した。

 辻村祥造さん(税理士)は、「納税者番号として使うということは、一旦民間に公開するということなので、際限もなく広がるということが全ての前提になっている。民間企業等において当然、番号を元に勤務者のデータを集め、それを企業間で連携させたいという圧力はどんどん強くなっていく」と危険性を指摘した。

 パネルディスカッションに入り、石村耕治さん(PIJ代表)、黒田充さん(自治体問題研究所)、清水雅彦さん(日体大・憲法学)、から共通番号制の欠陥と人権侵害の危険性の実態を批判した。

 田島泰彦さん(上智大学)は、共通番号制と秘密保全法(公務員が特別秘密を漏洩したら厳罰を科し、知る権利や報道の自由に対する規制強化が目的)の関連、国家の一元的民衆管理の性格について明らかにした。

 さらに「昨日、藤村官房長官が秘密保全法を国会上程を慎重にすると言った。かつての国家機密法は、防衛の秘密に関してだったが、秘密保全法は『公共の安全と秩序、外交』まで網をかけ、取扱い者も調査、管理するひどい悪法だ。アメリカとの関係もあって、かならず制定するだろう」と警鐘した。

 最後に、福島瑞穂さん(社民党党首)が国会情勢、清水勉さん(日弁連情報問題対策委員会委員長 )さんが共通番号制を批判した『デジタル社会のプライバシー

―共通番号制・ライフログ・電子マネー』([編著]日本弁護士連合会/航思社)を紹介した。

(Y)