P2116169天皇制統合強化を許さない!
 
 
 「危機」の時代の天皇制を問う!2・11反「紀元節」行動実行委員会は、2月11日、日本キリスト教会館で集会を行い、80人が参加した。

 「建国記念の日」は、1967年、自民党政権が天皇制国民統合の強化にむけて戦前の「紀元節」を引きついでデッチあげた「祝日」だ。政府式典は2005年から政府・自民党は、「国民式典」開催について、「建国記念の日は定着し、式典の役割を終えた」「会員の高齢化により式典を運営するのが困難」などの理由から中止にした。だが神社本庁、日本会議などによる「日本の建国を祝う会」の主催で「建国記念の日 奉祝中央式典」(明治神宮会館)を行ってきた。

 今回参加した自民党の谷垣禎一総裁は、「自民党が政権を取り返したら、こういう式典は当然、政府主催で行う」と発言し、天皇制の政治利用を強めていくことを確認している。街宣右翼らも「紀元節奉祝式典」(日本青年館)を行い、天皇制と侵略戦争賛美と改憲を掲げた。

 さらに3.11東日本大震災以降、天皇・皇族らは被災地訪問を繰り返し、今年の3月11日には政府主催の東日本大震災一周年追悼式に出席する。このイベントは、「追悼」「復興」という名のもとに政府責任をあいまいにし、天皇制に統合していくための演出でしかない。また、天皇行事である「全国豊かな海づくり大会」(11月11日、沖縄・糸満市)、「第六七回国民体育大会」(岐阜県、9月29日)、「第六三回全国植樹祭」(山口県、5月27日)も行う。天皇制強化にむけた諸策動のねらいを暴きだし、反天皇制運動を強化していこう。



政府主催3.11東日本大震災一周年追悼式反対



 集会は、実行委による基調報告から始まり、①2・11をめぐる右派動向と「ハシズム」状況②戦後から続く「危機」③天皇Xデーと「女性宮家」構想問題などを分析。さらに3.11政府主催の東日本大震災一周年追悼式に対して「戦死者をその犠牲者と演出する8・15『全国戦没者追悼式』と同質の攻撃である」と断罪し、「3・11は、核・原発政策を推進する戦後の『平和と繁栄』の欺瞞を明らかにした。だから私たちは、象徴天皇制の戦争責任、そして今日の核・原発大国をつくりだした責任を追及しよう」とアピールした。

 問題提起が次の4人から行われた。

 京極紀子さん(「日の丸・君が代」の法制化と強制に反対する神奈川の会)は、橋下大阪市長問題を取り上げ、「ハシズムがめざすもの……ナショナリズムと超新自由主義」というテーマから「教育基本条例」とハシズムの手法を批判し、「『条例化』阻止のために大阪の闘いを支援していこう。私たちの民主主義を対置し、在特会などの排外主義、公共サービスの民営化などに反対する労働運動、市民運動を強化していこう」と呼びかけた。

 桜井大子さん(女性と天皇制研究会)は、「『女性宮家』? 政府はこんなことやっている場合か」と糾弾し、「女性宮家」構想の背景、伝統主義右翼の「伝統=男系」の危機について明らかにし、私たちの平和・平等・民主主義そのものが危機にあると掘り下げた。そのうえで「天皇も皇后も高齢で体調も芳しくない。天皇・皇后の仕事は、皇太子と皇太子妃雅子にということにしたいが、雅子は病気でそれがかなわずだから、成人した秋篠宮の上の娘に宮家を立てて格上げし、皇后の仕事を託そうという話らしい。男系主義と序列社会の天皇制の悪あがきだ。しかも生身の女性の身体を要求する政治システムを許容し、人権感覚の希薄化の助長だ。天皇制は滅びるべきだ」と強調した。

 なすびさん(福島原発事故緊急会議・被曝労働問題プロジェクト)は、「『紀元節』に考える格差・差別と脱原発・反原発」について提起し、「何をすべきなのか」について「単に格差・差別システムとしての原発の停止で済むのか?そのシステムで生きざるを得ず、生存条件を築いてきた人々の生存権をどうするのか?」などを問いかけ、「格差・差別構造を見据えた人の交流とつながり、そこからこの構造に閉じ込められない共生の方針を探りたい。被曝労働問題はその大きな橋にとなる」と結んだ。

 村上陽子さん(ゆんたく高江)は、冒頭、沖縄防衛局による高江工事の阻止の闘いの報告とともに支援を訴えた。さらに「沖縄と天皇制」について沖縄文学の一つである嶋津与志の「骨」を資料にし、「沖縄が『捨て石』とされたのは天皇制を残存させるための時間稼ぎにほかならず、その負債がいまもって沖縄に苦痛を与え続けている。いま求められているのは、私たちが聞き捨ててきた記憶や文脈を提起し、たどりなおすことではないだろうか」と語った。



権力と右翼一体の闘争破壊を跳ね返せ



 集会終了後、デモに移り、早稲田から新宿方面一帯にわたって「天皇制はいらない!『紀元節』反対!」のシュプレヒコールを響かせた。

 なお高田馬場交差点付近で日本侵略を許さない国民の会、在日特権を許さない市民の会の三〇人ほどが「反天連カウンター」と称して「天皇陛下、靖国神社、英霊を冒涜し続ける反日極左を全員東京湾に叩きこめ!」などと挑発してきた。また、天皇主義右翼も街宣車約二〇台が「反天連は日本から出ていけ!」と叫びながらデモ妨害をしてきた。いずれも警視庁警備課・右翼公安担当との事前打ち合わせのもとで行っていることは間違いない。国家権力、排外主義者、天皇主義右翼が一体となった反天皇制運動の破壊を許さない。

(Y)