【ロシア】

街頭に語らせよ
 
ロシア社会主義運動

 
 この声明は、12月4日に行われたロシア下院選挙後の情勢に関して12月6日に「ロシア社会主義運動」が発表したものである。



 この20年間で最もうんざりさせるような選挙運動は、体制側の壊滅的なモラル的敗北をもって終わった。「統一ロシア」(プーチン―メドベージェフの与党)がドゥーマ(国会)で圧倒的多数を獲得するのか、それともLDPR(ロシア自由民主党)や「公正ロシア」と政権を共有しなければならないかは、ほとんど問題ではない。問題となっているのは、安定性へのあらゆる祈りや、あらゆる巧妙なシナリオや不正投票にもかかわらず、ロシアの民衆が変革への権利を声高に宣言したということである。


▲12月10日、モスクワでソ連崩壊後最大となる10万人のデモ
 
今回の選挙は、「詐欺師と泥棒の一党」として体現された政治システム全体への不信任を力強く示すことになった。停滞と絶望という息が詰まるような雰囲気のただ中で、何かしら新しいものが空気の中に感じ取られた。それはあっという間に過ぎ去る雪解けなのか、それともアラブの春なのか、あるいは二月革命なのか。

今後われわれは、社会の活動的な部分から見て人気のない、正統性を欠いた旧体制に直面することになる。この体制は、ますます多くの問題を抱えるにもかかわらず、古いやり方での統治を企てることが避けがたいだろう。他方、われわれは詐欺師と泥棒の徒党を嫌悪する巨大な数の大衆を観ている。さらにこうした民衆は、12月4日に公然と政権に恥をかかせたのであるが、それは再びひどくだまされることになるだけなのだ。最後にわれわれは、完全にまがいもので無能力な「組織的」反対派、人々が「あいつら以外ならだれでも」という原則に従って投票した反対派、その選挙での成功がかれら自身にとっても「凶報」であるような反対派を持っている。

組織政党の一部は体制の一部分として「統一ロシア」とのブロックあるいは連合を形成しようとするのは疑いない。唯一の疑問は、かれらがその代価という問題を解決できるかどうか、ということである。「統一ロシア」の最高幹部会書記のセルゲイ・ネベロフはドミトリー・メドベージェフと声を合わせて、同党がロシア自由民主党や「公正ロシア」との戦略的連合を形成することを勘定に入れている、とすでに述べた。彼は「これで真に真剣な討論が行われる……議会になる」と語った。「野党は敵ではない。野党は代替的な意見、違った意見を持っている人々だ。そしてもしこの意見が一定の問題で(われわれと)一致したならば、大歓迎だ。われわれは協力する用意がある」と「統一ロシア」中央執行委員長アンドレイ・ボロビョフは述べた。彼は、警察がモスクワやペテルスブルグの街頭で不正選挙に抗議しているデモ参加者を殴りつけていたとしても、リベラルな腕を伸ばしているのだ。

「政治は妥協の技術であり、異なった政治グループ間の均衡を見出すことを可能にする技術である」と「公正ロシア」のニコライ・レビチェフ議長は投票の数時間後に外交的宣言を行った。「ウラジミール・プーチンは社会的不公正の克服の必要性について語った。われわれもこの言葉に同意するが、すべてはどういう方法が提案されるかにかかっている。もしその方法がわれわれにそぐわないものだとすれば、連合することはない」。したがって、「詐欺師と泥棒の一党」は公正ロシアと同じ目標を追求しているのであり、その方法にいささかの違いがあるだけだということになる。おおいに結構。われわれは次に何が起きるかを見ることにしよう。

国会の自由民主党会派のリーダーであるイゴール・レベデフは、もっと正直であり、どのようなイデオロギー的脚色もぬきにして率直な取引にたずさわっている。「われわれは会話と合理的対話の用意があるが、それは引き立て役としてではなく対等なパートナーとしてである」。

このような「野党」がいるなかで、勤労民衆は自らの生活におけるいかなる進歩的変化も期待すべきではないことは明らかである。ロシア連邦共産党をふくめてこうした政党の歴史には背信以外のなにものもなかった。国会や地方議会に進出した共産党や「公正ロシア」リストに属する一握りの労組活動家や社会運動活動家は、かれらが属する政党の政策の本質的要素に影響を与えることはできないだろう。かれらができる最大のことは、オレグ・シェイン、オレグ・スモーリンなどの人々が以前の国会で行ったように、議会外での運動に支援を与えることである。真の労働組合や市民運動が弱体であり、抑圧的治安勢力が拡大している時に、こうした活動は副次的だとはいえ重要である。

いまや街頭が政治闘争の舞台にならなければならない。ロシアがグローバルな反資本主義運動の場となるのか、それとも再び無関心と停滞に沈み込むのか。「奴ら以外の誰でも」への投票は、社会的利害をはっきりと認識した闘争に置き換えられるべきだ。新しい、独立した政治勢力が古い、腐敗した政党に置き換えられなければならない。左翼がそうした勢力になることを望むのならが、行動する党にならなければならない。われわれは、ブルョアジー、それと分離することのできない寄生的官僚との簡潔・明瞭な闘いを行い、「ロシア型政治」として知られる醜悪な茶番劇に権限を委託してきたカネ持ち連中に反対し、移民排斥のレトリックから政治的資本を引き出した民族主義的ポピュリズムと対決しなければならない!

「ロシア社会主義運動」は訴える。「みんな街頭へ出よう! 勤労民衆のロシアを!」


諸君の要求は次のようなものであるべきだ。



不正選挙の結果を取り消しにしろ!

弾圧を止めさせよう。警察と軍隊は民衆の側に立て!

大統領、政府は退陣せよ!

連合政権反対、野党と「統一ロシア」の協定反対!

すべての政党と社会運動が参加する自由選挙を!

集会・デモ行進・ストライキの自由を!

無料の教育と医療を、連邦法八三条などの反社会的法律の執行を停止せよ!

銀行、石油・ガス資源の国有化を!

進歩的税制を、カネ持ちに危機のツケを支払わせろ!

消費物資の価格統制を!

職場の労働者管理を、経営と利益配分に労働者を参加させろ!

革命―民主主義―社会主義!



▼ロシア社会主義運動は、第四インターナショナル・ロシア支部の「社会主義運動フペリョード(前進)」とCWI(労働者インターナショナルのための委員会、英ミリタント派系の国際組織)ロシア支部だった「社会主義レジスタンス」が二〇一一年に合同して結成された組織。

(「インターナショナルビューポイント」11年12月号)