to 7月24日、石原・大原都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネットは、「『君が代』最高裁判決糾弾!大阪府『君が代起立』条例撤廃!7・24集会」を行い、160人が参加した。

 ネットは、集会の柱として①10・23通達撤回・処分撤回!「日の丸・君が代」強制反対!②大阪府「君が代起立」条例撤廃!③「つくる会」系教科書採択阻止!④原発反対!子どもを放射能から守れ!⑤石原・橋下は知事をやめろ!――を掲げた。

 集会は、四月の入学式に10・23通達に抗議する不起立闘争を行い、都教委から不当処分を受けた仲間からの報告で始まった。

 藤田勝久さん(東京都立板橋高等学校元教諭)は、最高裁第1小法廷が都立板橋高校卒業式弾圧事件について「威力業務妨害罪」が成立(罰金20万円)とする不当判決(7月7日)を出したことを糾弾。さらに「最高裁には被告席がない。あるのは頭上高くの判事席とそれを仰ぎ見る弁護士、検察官席。憲法37条の被告人の公平かつ迅速な裁判を受ける権利は画餅となっている」と批判した。

 次に、最高裁の10・23通達を合憲とする不当判決を受けた仲間たちから発言。

 申谷雄二さん(南葛定時制嘱託採用拒否裁判/5月30日、最高裁第二小法廷・不当判決)は、「裁判所は一方的に裁く権利を思っているかもしれないが、裁く側もまた裁かれることに気づくべきだ。判決の日は、滑稽さだけが残った」と裁判官たちを批判した。

 「日の丸・君が代」強制反対、嘱託採用拒否撤回を求める会(6月6日、最高裁第一小法廷・不当判決)は、「最高裁は職務命令が個人の思想・良心を『間接的に制約する』と認めながら、式典の円滑な進行を図るには『制約は必要で合理性がある』とし『憲法の番人』という役割を自ら放棄した。最高裁判決に負けず、処分取消や他の裁判でも反対意見を力に諦めず闘っていきます」とアピール。

 「日の丸・君が代」不当解雇撤回を求める被解雇者の会(7月14日、最高裁第一小法廷・不当判決)は、「最高裁は、約一ヶ月半の間に一一件の不当判決を出した。法廷が異なるにもかかわらず主文や判決理由はみな同じであり、最高裁全裁判官による根回し、合意なしにはありえず、実質的な『大法廷判決』だ。このまま引き下がれない」と決意表明した。

 「君が代最高裁判決批判」というテーマで金子潔さん(解雇裁判・予防訴訟原告)が提起した。とりわけ「憲法19条は戦前の反省に基づく日本の独自性強い規範だが、最高裁は『日の丸・君が代』裁判で19条合憲とした。初めて『思想・良心の自由』権の制約する新たな判例となってしまった。今後はバラバラな裁判闘争から全体的な共同体制の確立。『腐った雰囲気』の醸成を許さない市民社会への働きかけが重要だ」と強調した。

 教科書問題の報告が横浜学校労働者組合副委員長の茂呂秀宏さんから行われ、「横浜市教育委員(六人)だけで市立中学校の歴史教科書を天皇制賛美の「つくる会」系を全市一括採択しようと策動している。全市一括採択に反対し、学校現場からの教科書採択を目指していきたい」と訴えた。

 「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪は、大阪府「君が代起立」条例撤廃と「君が代処分」条例阻止にむけてアピール。9月24日の「『君が代』を起立して歌え!立たないとクビ!? 『君が代』強制大阪府条例はいらん!全国集会」(9月24日<土>午後1時/サーティホール<JR新大阪駅>)への参加を呼びかけた。

 特別アピールとして福島県教職員組合郡山支部書記長の鈴木浩行さんから東電福島原発事故後の組合の放射能調査活動、「わたしたちは忘れない!」を合言葉に連絡・集会を草の根で取り組んでいることなどを報告し、子どもを放射能から守る闘いに支援・連帯を呼びかけた。

 都教委包囲ネットの見城﨣樹さんから基調報告が行われ、「石原と都教委を糾弾し都庁を包囲してきた闘いを継続し、大阪府『君が代条例』反対、不当処分撤回、最高裁判決糾弾、反原発を闘っていこう」と確認した。

 最後に集会決議し、シュプレヒコールを行いスクラムを打ちかめた。

(Y)